反ＴＰＰ　４０００人が気勢　ＪＡ全中など

　全国農業協同組合中央会（ＪＡ全中）や生活クラブ事業連合生活協同組合連合会など八団体は十二日、東京都千代田区の日比谷野外音楽堂で安倍晋三首相のＴＰＰへの交渉参加表明に反対する緊急集会を開いた。参加した約四千人（主催者発表）は「拙速に交渉参加に突き進むことには断固として反対」との決議を採択。出席した自民党の石破茂幹事長ら国会議員百八十三人に、あらためて強い反対意思を突きつけた。

　集会でＪＡ全中の万歳章（ばんざいあきら）会長は「徹底した情報開示にもとづく十分な国民的議論を行わないまま、交渉参加の可否を判断することは断じて容認できない」とあいさつ。さらに「東日本大震災からの復興が遅々として進まない中、なぜＴＰＰなのか。ＴＰＰは震災から立ち上がろうと努力している希望を打ち砕く選択にほかならない」と話した。

　一方、石破幹事長は「仮に交渉参加してもコメや乳製品、砂糖、牛肉をはじめとする品目は死守しないといけない。必ず守るべきものは守ると約束する」と明言した。