古巣甲府との一戦へ闘志を見せるグランパスのDFダニエル(右)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(木村尚公撮影)
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名古屋グランパスのDFダニエル(30)が12日、古巣の甲府戦(16日・中銀スタ)に向けて、勝利での恩返しを誓った。ダニエルは2009年に来日して3シーズンを甲府で過ごした。日本で成功する土台を築いた思い出の場所だが、勝負となれば話は別。「違いを見せる」と語り、昇格組の甲府に名古屋の強さを見せつける考えだ。
慣れ親しんだスタジアムへの凱旋(がいせん)を、ダニエルは今か今かと楽しみにしている。「今までのキャリアで、昔プレーしていたチームと試合をするのは初めてのこと。ブラジル時代もなかった。特別な思いがあるね」。思いをかみしめるように語った。
ブラジルから海を渡って来日したのが09年。右も左もわからない異国で、親身になって接してくれたのが甲府の人々だった。「多くの方がボクをサポートしてくれた。(山梨名産の)桃やぶどうもたくさん食べたね。あの3年間があるから名古屋への移籍もかなったんだ」。ダニエルは甲府への感謝の念を口にした。
甲府ではJ2、J1で通算104試合に出場。10年シーズンにはJ1昇格にも貢献した。11年末に名古屋移籍が決定。昨季は甲府がJ2へ降格していたため、古巣との対戦は今回が初めてだ。
ダニエルは「気負いなく、冷静にプレーしたい」とはやる気持ちを抑えつつ、「甲府は若い選手が多い。走ってパスをつなぐサッカーをしてくるけど、走り負けてはいけない。J1で優勝候補に挙げられるチームとして、違いを見せないといけない」と意気込んだ。
グランパスは開幕から2戦で1分け1敗と苦しんでいる。「キャンプでやってきたことを試合で出せば、勝てる」とダニエル。強いグランパスの一員として活躍する姿を、甲府のサポーターに披露する。 (木村尚公)
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