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【プロ野球】

日本1位突破 浩二監督「頂点目指す」

2013年3月13日 紙面から

渡米するWBC日本代表の山本監督(中)=羽田空港で(沢田将人撮影)

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◇WBC2次ラウンド 日本10−6オランダ

 上昇気流でいざ、アメリカへ−。第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で2次ラウンド1組の日本代表は12日、オランダを10−6で下し、1位通過を決めた。苦しい戦いをくぐり抜け、最後は2試合連続の2桁得点で日本ラウンドを締めくくった侍ジャパン。ここまでの最大の立役者は、やはり井端弘和内野手(37)=中日=だ。2次ラウンド1組のMVPに堂々選ばれた。米サンフランシスコでの準決勝は17日(日本時間18日)。試合後、サムライたちは意気揚々と決戦の地に向かった。

     ◇

 冷や汗を流した分だけ、山本監督は一つの快音がうれしかった。オランダの終盤の猛追にあい、2点差まで迫られた。迎えた8回裏。再び突き放す2点適時打を放ったのが、不振にあえいだ長野だった。

 「まず2回に8点取って逆転した。その後に追加点が取れないとこういうゲームになる。その中で長野が打った。状態の良くなかった長野が打ったことがうれしい」

 長野は2安打計5打点。「それとシンノスケの2本の本塁打ですね」。阿部は2発4打点。気にかけていた2人が、米国行きの飛行機に乗り込む前に、駆け込みで上昇気流に乗ったのだ。

 「頂点目指して頑張ってきます!」

 客席のファンに野太い声で誓った山本監督ら、侍一行はそのまま羽田空港へ。深夜の飛行機でアリゾナのキャンプ地に入りし現地時間13日は練習し、14日はジャイアンツ、15日はカブスと練習試合を行う。16日はサンフランシスコで練習し、十分な準備期間を経て17日の準決勝に臨む日程だ。

 山本監督と縁の深い土地を巡ることにもなる。広島入団2年目だった1970年、期待の若手の1人として球団から米国本土の強化リーグに派遣された。その地がアリゾナのフェニックスだった。

 「選手7人で、モーテルに泊まったんや。何にもないところでな。全然外に出なかった」

 砂漠の町では、大リーガーを夢見る若者たちが競い合っていた。恵まれない環境で必死に戦っていた。そんな猛者たちと本気で勝負した。本場ならではのハングリー精神を知った。これが大成の原点となった経験だ。

 決戦の舞台へ向かう前にさらに手応えが増した。「打線は長野がタイムリーを2本打っているし、かなり打線の状態は上がっている」。侍ジャパン3連覇。そんな夢への旅立ちを前に、最高の風が吹いた。 (生駒泰大)

 

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