珍しくない「個人情報漏洩」「アカウント乗っ取り」被害、「遠隔操作」はまれ
77.5%の人がセキュリティに関して不安を感じ、72.6%の人が不審な電子メールを受け取ったことがある。ウイルス対策ソフトの使用やアップデート適用といった対策は一般的だが、パスワードの使い分けや頻繁な変更をしている人は少ない――。
ITproが2013年3月に実施したコンピュータセキュリティ・サイバー攻撃に関する調査では、決して「安心安全」とは言えないコンピュータ利用の実態が浮き彫りになった。(実施期間は3月1日〜8日、有効回答数は365)
まず、自宅や職場で使うパソコンやスマートフォン/タブレット端末、Webサイトなどを含むコンピュータ全般に関し、「不安を感じることがあるか」どうかを聞いたところ、「とても不安」が17.8%、「やや不安」が59.7%で、この2つで全体の4分の3を占めた(図1)。
圧倒的に多い「不審メール」
具体的にセキュリティに関する経験を聞いたところ「知らない人から不審な電子メールが届いたことがある」が72.6%で圧倒的に多かった。「コンピュータウイルスに感染したことがある」という回答も23.3%あった(図2)。
それよりも絶対数は減るものの、「使っているWebサービスが第三者にアクセスされた」(6.3%)、「クレジットカード番号などの個人情報が漏えいした」(6.0%)といった深刻な被害を受けたことがある人も少なくない。
さすがにまれなケースながら、2人が「未知の第三者に遠隔操作されたおそれがある」と回答した。うち1人は、自由回答欄に以下のように記入している。
- 以前、Webを閲覧していたら、「Backdoor」など多数のウイルスが検出され、突然PCが重たくなり、ネットワークへの送信パケットが増大する現象が発生した。身に覚えのないファイルが作成されていたりしたこともあり、ネットワークから隔離し、OSから再インストールした。今から思うと、遠隔操作された、もしくは、されそうになっていたのかもしれない(その他、男性、40代)
この男性はコンピュータに関する一定の知識があり、「自覚症状」を正確に把握していたようだ。知らないうちにパソコンが遠隔操作されている例も、ほかにあったかもしれない。
連載新着記事一覧へ >>
- 個人契約クラウドサービスを22%が仕事に使用、7割の会社が可否を明確に決めず(2013/02/28)
- 約4割が個人所有デバイスを活用、うち15%は「こそっと」利用中(2013/02/20)