ブラックな社風の中で、上司にネチネチ怒られたり、取引先へのミスをしてしまい、こっぴどく叱られたりビジネスマンはストレスが溜まるシーンが盛りだくさん。そんな状態で、ついつい言ってしまう可能性があるのが「こんな会社やめてやる!」という言葉。けれども、このセリフはサラリーマンにとっては言ってはいけない言葉の一つです。
■「~してやる」という言葉では上手くいかない
「~してやる」という言葉は、本来、立場が上の人間が下の人間に使う言葉です。これを立場が下の人間が使うときには、気の小さい人が時々見せる「強気」に他なりません。気の小さい人が、思い上がって言ってしまう言葉で、この類の言葉を言ってしまう人は転職したとしても、また同じことを繰り返してしまいます。つまり、転職先の会社でも我慢できなくなり、ちょっとした失敗で自信をなくし、またやめてしまうのです。
■そもそも「隣の芝生は青い」
趣味の世界に生きて、仕事よりも趣味を優先したい人が、昇進や高い給与を望まずに、会社をやめて転職したいという場合ならまだ問題ありません。けれども、例えば、学生時代の同窓会に出席して、友人の会社と自分の会社を比べたら、自分の会社がつまらなく感じてきて、「こんな会社やめてやる!」と言い放ってしまう、そんな場合には良い結果は待ってはいません。正に「隣の芝生は青く」見えているだけで、自分が何かしようという意欲に乏しいのです。
■心が疲れているときは待て
心が滅入っている時に下す決断は、後悔するケースがほとんど。早急に「やめる」という決断をしない方が良いでしょう。スランプのときは、気を楽にして、「今がどん底。あとは良くなるだけ」と自分にいい聞かせて、その場に踏みとどまっているほうが良いのです。
■「好きな仕事」が存在感
大工の棟梁や、帽子作りの職人、陶芸家と呼ばれる職人たちの働く姿には、独特の存在感があるように感じられます。それは、取り組んでいる仕事が好きで好きでたまらず、嬉々としながら働いているからなのです。生き生きとした気持ちが体からあふれ出て、周りの人の目には「存在感」となって映っているのです。
「仕事がツライ」と感じている時には、職人たちと同様に、仕事を楽しめるものとしてみましょう。仕事で結果を出すことはもちろん大切ですが、仕事の結果は、短期的に出るものではありません。大きな仕事ほど長い年月がかかります。結果ばかり気に取られてしまうと、肝心の「働くことを楽しむ」ことができなくなってしまいます。
仕事が辛いと感じることは往々にしてあります。そんな時には、思いとどまって、自分の考え方を変えてみてはいかがでしょうか。ふと前に進めることもあるはずです。