したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50 | まとめる |  | 
[PR]
[PR]

【混沌と秩序の】能力者スレ@したらば【狭間に潜む】

1名無しさん:2012/12/26(水) 04:01:11 ID:0kd3qLYY0
ようこそ、能力者たちの世界へ。
この世界は、数多の能力者たちが住まう世界。

無限大の大きさのこの世界。
多くのことが語られたこの世界だが、まだまだ多くの空白がある。
先人たちの戦い、絆、そして因縁。これらが絡み合い、この世界は混沌としている。
もしかすると、初めて見た貴方はとっつきづらいと思うかも知れない。
――だが、この世界の住人は新しい来訪者にことのほか優しい。
恐れずに雑談所や、場合によってはこのスレでも質問をしてみてくれ。
すぐにスレへの溶け込み方を教えてくれるだろう。

【はじめに】
このスレの元ネタはVIPで行われていた邪気眼スレです。
長く続けるに際して、いくつかのルールを設けています。以下にそれを記します。
・完全無敵の能力は戦闘の楽しみがなくなり、またスレの雰囲気も壊れますので『禁止』です。 
・弱点などがあると戦闘の駆け引きが楽しめます。
戦闘では自分の行動結果に対する確定的な描写を避けること。【例:○○に刀で斬り付ける。○○の首が斬れる】など。
・基本の心構えですが、「自分が楽しむのと同じくらい相手が楽しむことも考える」ことが大事です。
・書きこむ前にリロードを。場の状況をしっかり把握するのは生き残る秘訣です。
描写はできるだけ丁寧に。読ませる楽しみと、しっかりと状況を共有することになります。
・他のキャラクターにも絡んでみると新たな世界が広がるかも。自分の世界を滔々と語ってもついてきてもらえません。
・「コテハン」は禁止の方向で!
・基本的に次スレは>>950が責任を持って立ててください。無理なら他の能力者に代行してもらってください。
また、950を超えても次スレが立たない場合は減速を。
・スレチなネタは程々に。
スレの性質上『煽り文句』や『暴言』が数多く使用されますが過剰な表現は抑えてください。
・基本的に演じるキャラクターはオリキャラで。マンガ・アニメ・ゲームなどのキャラの使用は禁じます。(設定はその限りでない)

【インフレについて】
過去、特に能力に制限を設けていなかったのでインフレが起きました。
下記の事について自重してください。
・国など、大規模を一瞬で破壊できるような能力を使用。
・他の人に断り無しに勝手に絶対神などを名乗る。
・時空を自由に操る能力、道具などを使用する。時空を消し飛ばして敵の攻撃を回避、などが該当します。
・特定の物しか効かないなどの、相手にとって絶対に倒せないような防御を使う。
・あくまで能力者であり、サイヤ人ではありません。【一瞬で相手の後ろに回り込む】などは、それが可能な能力かどうか自分でもう一度確認を。
 全世界に影響を及ぼしたり、一国まるごとに影響が及ぶような大きなイベントは一度雑談所でみんなの意見を聞いてみてください。
 勝手に世界を氷河期などにはしないように。
・能力上回避手段が思いついても、たまには空気を読んで攻撃を受けたりするのも大事。

【エロ描写について】
 確かに愛を確かめ合う描写は、キャラの関係のあるひとつの結末ではあります。
 なので、全面的な禁止はしていません。
 ですが、ここは不特定多数の人が閲覧する『掲示板』です。そういった行為に対して不快感も持つ人も確実に存在します
 やる前には、本当にキャラにとって必要なことなのか。自分の欲望だけで望んでいないか考えましょう。
 カップル、夫婦など生活の一部として日常的に行う場合には、一緒のベッドに入り、【禁則事項です】だけでも十分事足ります。
 あまり細部まで描写するのはお勧めしません。脳内補完という選択も存在しますよ。

2名無しさん:2012/12/26(水) 04:01:55 ID:0kd3qLYY0
※こちらは、設定リセット後の世界です。ロールするにあたっては、以下の規定を守ってください。

・キャラクター及び組織について
 ・キャラクターは基本的にはリセット。ただし、希望者は旧キャラクターを「リボーンキャラ」として、1体のみ流用可能
  リボーンキャラとする際には、以下の条件を満たしている必要がある
  ・リセット前とリセット後に設定矛盾が生じている部分を調整する事
  ・ロールの記録を全消去する事
  2体以上のリボーンキャラを使用する事は不可能
  また、リボーンキャラ以外には、リセット前の雰囲気を思わせるキャラを使用しない事を『努力義務』とする

 ・組織については、「一強の悪組織」以外の全てをリセット
  こちらについても「カノッサ機関」の名残(施設・アイテムなど)を排除する事

・世界観について
 ・国家は「水の国」「氷の国」「雷の国」「風の国」「昼の国」「夜の国」「櫻の国」を残しリセット
  また、各国家に首都を追加設定する
 ・人外キャラの根拠地として、新たに国家に相当する領域を設定する
 ・それ以外の地名、新大陸、ナンバリング世界、存在、アイテムはすべてリセット
 ・警察関連に関しては、各国家別に公安部隊を行政組織として持っていると言う設定へと改編

前スレ【ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14029/1350667411/】
wiki  【ttp://www53.atwiki.jp/nrks/】

3名無しさん:2012/12/27(木) 21:18:56 ID:U9wgFuVU0
ageときます

4名無しさん:2012/12/27(木) 21:19:08 ID:Xo8vsmhk0
前すれ>>999
【茶屋に近づく二人を尻目に、布を引いて口元を見せないように茶を啜る】
【どうにも執拗に口元を見せたくないようで、ポタポタと数滴茶が毀れ神父服に染みをつける】
【そうして飲み干すと静かに立ち上がって】

不快に思われたらもうしわけありませんが、旅をしていると仰りましたね?
『何にも変わる化け物』を探しているのですが知りませんかね

【そちらへと一つ仰々しく礼をしてたずねる】
【声もまた中性的で声変わり前の青年の声とも、低めの女性の声とも取れるものだった】

一つ、何でもいいので知っていれば教えていただきたいのですが

【思いのほかに、その容姿とは逆に礼儀の正しく物腰の柔らかい声で】

5名無しさん:2012/12/27(木) 21:19:41 ID:JfegIAckO
>>995

へっへ……買うだと? オメーに俺は買えねえぜ! オメー一億万円払えるかよ、アリクイ親父?

【馬鹿丸出しの間違いをしながらも、メフィストの注意を聞き流しながらも、魔法陣は展開し続ける。】
【向かって来た黒炎に対しては――】

んでもって……魔力のスケールじゃあ負けねえぞ。デカブツ!

【魔法陣への魔力供給を一時ストップ。】
【そして膨大な魔力の一片を、氷の塊と変えて黒炎に撃ち込む。】
【相殺狙いだろう――成る程確かに、氷の塊はかなり「デカい」ようだ。細やかさは無いが。】

……ヨシュアよォ、心配すんな。オレはサイキョーだし――援軍が来たみたいだからなァ? へっへ。

【魔法陣への供給を再開しつつ――】
【現れた「仲間」を確認し、笑う。自信に満ち溢れている。馬鹿っぽい。】

……誰だかしらねーが、ちょっと遅刻だぞオメーら。サイキョーのオレが居るとはいえよォ。

【そして知り合いでもないのに、馴れ馴れしく呼び掛けた。】
【魔力供給は止めない。余程大規模、凶悪な魔法を起動するのだろうか――】

/建て乙&只今帰りました。

6名無しさん:2012/12/27(木) 21:27:24 ID:ZCHlt7mo0
>>4

ところでお前よぉ……今、どれくらいだ?
「……合流する前にテストをしてみたら、25だった……君はどうなんだい?」
俺か? 相変わらず18で打ち止めだ……流石に、限界なのかもしれねぇなぁ……
もっとも、あっちの方じゃ負ける気はしねぇぜ?
「……言ってくれるね」

【基本的に会話のテンションが高めと取れる居丈夫に対して、中性的な青年はトーンが低めな印象を受ける】
【だが、それでも2人はしたり顔で、互いの顔を軽く睨みつけながらも、テンポの良い会話を弾ませていた】

――――あ?
「…………?」

【そこに、神父服の人物に声を掛けられ、2人は揃って顔を向ける】

『何にでも変わる化け物』……ねぇ…………
悪ぃ、ちっと記憶にはねぇな…………お前はどうだ?
「…………残念だが、思い当たる節は…………」

【難しい表情をしながら、2人は揃って首を振る】
【色違いながら同じデザインの魔術帽が、軽く揺らされる】

……何とも妙なのを追っかけてるみたいだが……その『化け物』が、一体どうしたって?

【情報は持ち合わせていないらしい両者だが、居丈夫の方は話に興味を抱いたらしく、詳しく聞きだそうとする】

「…………」

【隣では、中性的な青年の方も、視線は真っすぐに神父服の人物へと向けたまま、茶を一口含む】

7名無しさん:2012/12/27(木) 21:36:21 ID:U9wgFuVU0
>>997

【新たなる戦士の到着を視認し、されどもメフィストは、まだ見下したように喉を鳴らす】
【そして、眼の前に君臨する巨大な悪魔も同様に胸部の瞳でギョロリと少女を見るだろう】
【なんとか黒炎を回避したヨシュアは増援に安堵したような表情で顔を綻ばせる。】

「増援か、助かったよ、このままだとどうにもならない所だった、感謝する
 僕はラインアーク財団からの特派員、ヨシュア・セイクリッドだ、宜しく頼むよ」

ホホホ、所詮は小蟻が一匹増えた所で変わらんよ、だがまぁよりいたぶる楽しみが増えそうじゃな
どれ、まずは挨拶代わりだ―――≪犢の円刃/シャドウ・スライサー瓣

【愉快そうにメフィストは喉を鳴らすと、魔力を溜めた杖を思い切り振り降ろす、同時に】
【3つの漆黒の円盤が、少女目がけて放たれた、速度はそれほどではないが、チェーンソーのように】
【外角が回転しており、もし当たってしまえば簡単に切り裂かれてしまう】
【それを放ち終えると、メフィストは再び魔術の詠唱を始め、魔力が増幅する】

>>998

ほう、また新しいのが来たか………だが何匹蟻が増えようが同じことよ
そのまま踏み砕いてくれようぞッ!!!!

「気を付けろッ!!アイツは生半可な攻撃じゃあロクにダメージも与えられないぞッ!!」

【さらに追加で現れた青年に声をかけながらヨシュアも銃撃を続けるが、一向にダメージはない】
【そして放たれるアンチマテリアルライフル―――凄まじい銃声と共に、戦車の装甲すら貫く弾丸が放たれる】
【その銃弾は、見事腕の一本に命中し、吹きとばすが、未だ腕は5本あるのだ、そして】

カカッ!面白い玩具をもってきたのう………そうれ、一緒に遊ぼうか、小童ッ!!

    ≪ガァァァァァァァァァァァァァァァァァアアアアアアッッッ!!!≫

【メフィストが笑うのと同時に、激昂した悪魔が高く叫び声をあげて、そのまま腕を振り上げ】
【2mは確実にある細長い腕で、青年を吹き飛ばそうと、振るってきた―――ッ!】

>>1000

カカッ!次から次へと本当に蟻のように出てきおるッ!面白いぞ人間ッ!
だが、そのまま直ぐに消えるが良いッ!!!カカカカカァッ!!!!!!

         ≪―――ッ!危ないッ!≫

【息を切らした青年が戦闘準備を整えようとしている隙に、凶刃な腕が横凪に振るわれる】
【それを庇うように、財団の青年、ヨシュアが飛び出し、そのまま吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる】
【ヨシュアはそのまま意識はあるが、動けなくなってしまったようである】

カカッ!蟻が蟻を庇って何になる、これだから矮小な人間風情はツマランのだよ
だがむだだ、もう一度行くぞ、小童…!

【が、それもつかの間、再び腕が振り上げられ、鋭い5本の爪が光る】
【そしてそのまま、青年を切り裂こうと、腕が振り降ろされた―――ッ!】

>>5

「ぐ………済まないアイスブランドさん…援軍が着て少し気が抜けてしまったようだ…
 すぐに立て直す、もう少し持ちこたえてくれ―――」

【主催の都合でリタイアを余儀なくされたヨシュアが、苦しそうに息を吐きながら返答する】
【あの分では復帰はあまり期待できそうにはない―――。】
【黒炎は、アイスブランドが放った氷と相殺し、爆発を起こして空中で吹き飛んだ】

カカッ!では人間の魔導師風情がどこまでやれるか、見せて貰おうかッ!!

             ≪牋店瘴気/グリモア・ブレス瓣

【相も変わらずメフィストも不敵に笑うと、魔力が増幅した杖を振り、攻撃する】
【直後、アイスブランドの足元が黒い沼のようになり、瘴気が吹き付けてくるだろう】
【当たれば低温やけどのような症状に加え、意識が朦朧とするだろう】
【だが杖を振ってから発動までややタイムラグがある、なんとか回避も可能だろう】



8名無しさん:2012/12/27(木) 21:49:24 ID:0kd3qLYY0
>>7

……ッ!
【変身する間に、自分を庇い大きなダメージを負ってしまったヨシュアを見て】
【険しい顔で冷や汗をかき始める彼】 【よく見ると、怒りで歯を食いしばっているように見える】

僕の為にそんな……そんな危険な目に合わなくたって…………ッ……
【わなわなと震えるが、すぐにそんな暇は無いと思い直り】
【そして彼に振るわれる腕、鋭い爪の一撃を喰らえばひとたまりもない――そう認識するのに、大きな時間はかからなかった】

……君の行動、僕は無駄にしたくない……いや、……
【後ろへ二度ほどバックステップをし、その腕を回避しつつ】

――無駄にしないッ!

【大きなつららを一本生成し、それを悪魔めがけて放つ】
【狙いは、振り下ろされた腕の上部――攻撃直後の隙を狙ったようだ】
【大きさは大体50cm程度だろうか、速度……勢いは上々だ】

9名無しさん:2012/12/27(木) 21:53:37 ID:cvgcCxzE0
>>7

【彼女が手を軽く振ると、握られていた弓矢が消え、真っ白な掌が露となる】
【そうして空になった両手をすっと伸ばして、その先で一つに重ねるだろう】
【その隙に近づいてくる三つの円盤、ピリピリと風を切る音が、ハッキリと彼女の耳に流れ込んだ】

【縦に一閃、振り下ろすように彼女は掌を下へと振り下げた】
【途端出現する三本の鉄の柱、上空から降り注ぐそれは、回転する円盤を上から叩き落すように落下する】
【そうして彼女は円盤を叩き落そうとすると、両手を外側へと開くだろう】


猩6盻兒姚瓮▲螢后瓮侫.鵐織献◆∈(こそ宜しく頼むわ
なにせこれだけ大きな獲物だもの……生半可な攻撃だと弾かれちゃうだけでしょ
正直言ってあんまり攻撃力ないから、私のAlice In Chains瓩呂

でもね、こういうこともできるのよ――――っ!!


【開いた掌を再び重ねる、絡み合う両手の細くしなやかな指先】
【白い指先はピアニストが如く、逢瀬を重ねる愛情の表現にも似て】
【交錯する指と指と指、その先端に一滴の思いを重ねた】

【円盤を叩き落そうとした鉄の柱が消えると爛瓮侫スト瓩亮元へとある物質が出現する】
【それは1m半はあろうかという巨大な爛轡鵐丱覘疆汗修任任たお手製の一品】
【ぱんっ、と彼女が小さな口元を歪ませて紡ぐと、爆ぜるように爆音が響き渡るだろう】

【狙いは単純、メフィストに音による衝撃を与えることで魔術の詠唱を途切れさせようとするのだろう】
【既に増幅させた魔力までは消せないだろうが、少なくとも新たな魔力の供給は防げるとの考えで】
【うまく行けば少しの間、魔物への魔力の供給を阻害できるかもしれない】


こっちも挨拶代わりよおじさま、そんなトコでぶつぶつ言ってないで、私と一緒にお話しましょ
人を傷つけていたぶるよりも、きっと何倍も楽しい筈だから


【髪が靡く、金色の髪はウェーブにとけて、ふわりという擬音を保って瞬く】
【肩を撫でて、やがて大きく開いた背中へと流れ込む】
【心なしか丈の短くなった服装は、一つ二つ歩いただけで素肌が蕩けて落ちそうなくらい】

【翡翠色が透かす、貴方の姿、頬紅のような唇が歌った】

10名無しさん:2012/12/27(木) 21:57:06 ID:JfegIAckO
>>7

【沼の出現を予期したのか――その場から後方に飛びのいて、此を回避。】

へっへっへ……サイキョーのアイスブランドさんを、ただの人間だと思うんじゃねーぞ、アリクイ!

【再び地面に手を付き、魔法陣に魔力を供給――し終わった。】
【魔法陣が激しく発光。氷の大剣が六本現れ、空中に浮き上がる。】

【そして】

へっへ……本物のサイキョーの魔法使いの……スケールってヤツをよォ、……見せてやるぜ。

【其の切っ先が、全て龍に向いた。】

これぞ、オレの秘技の一つ……

【そして、弾けるようにそれらは動き出して、龍の全身を引き裂こうと襲い掛かるだろう。】
【あくまでも氷だが――それでも、侮れぬ威力では有る。ただし狙いは甘く、浅いのだが。】

……サイキョー六駒(ロック)斬、だ。かっけえ名前だろ?

【青い魔法陣は消失する。アイスブランドから噴き出していた魔力もだ。】
【アイスブランドは、二回程バック転しながら後ろに下がる。】

【かと思えば、またアイスブランドの全身から魔力が噴き出す。】
【底無し――か? 何かタネはあるのだろうが……】

11名無しさん:2012/12/27(木) 21:57:54 ID:Xo8vsmhk0
>>6
……そうか、いや申し訳ない

【再度お辞儀をして、謝罪する】
【顔を上げると少しずれた布の位置を上げて直して、二人の顔を交互に見つめる】

いえ、ちょっとばかしオイタが過ぎたのを『狩ろう』としていまして
えぇ……少々、図に乗りすぎた化け物をね

【顔はにこやかに笑って答えている、機から見れば姿は恐いが中身はいい人といった様子だろう】
【だが、それはあくまで見せ掛けだけのものだ】
【その笑顔には何かべっとりとした、毒泥のような不気味な何かを隠しているのが感じれる】

知らないのでしたら、無駄な時間を取らせてしまいましたね

12名無しさん:2012/12/27(木) 22:02:54 ID:hPFe60sY0
>>7

「げふっ!!」

 長い鞭のような腕は自警団の青年の腹を捉え、
 そのまま壁に叩きつけられる。

「がっ!」

 壁に凹む。

「くっそ、敵も味方もバケモノだらけかよ」

 こうして乱戦の中に居ると痛感する。
 自分は能力者でも特殊でもなく、ただ身体が頑丈なだけの一般人なのだと。

「・・・すまん」

 激昂する怪物に再びライフルを構える。
 狙いは胸。

 戦意喪失してくれるかと期待したが逆効果だったらしい。
 再び轟音が響き渡る。

13名無しさん:2012/12/27(木) 22:08:03 ID:ZCHlt7mo0
>>11

……なるほど……人に害なす化け物……って事かよ?
「……まぁ、『化け物』の呼称の時点で、分かっていた事かもしれないけどね」

【手に持っていた棍を、自らの肩にバシバシと叩きつけながら、わずかに表情を顰める居丈夫】
【対して中性的な青年の方は、肩をすくめて見せながら茶を喉へと流し込む】
【――――この2人、魔術師である事は外見から読みとれるが、どこか立ち振る舞いが普通とは異なっていた】

あぁ、気にすんなよ?
…………しかしオイタが過ぎたって…………どんな事をやらかしたってんだ、その化け物とやら……?
「…………?」

【聞きこみは空振りに終わってしまったが、やはり居丈夫の方は『化け物』について興味を抱いているらしい】
【どこか豪放な振る舞いもあって、魔術師と言うよりは格闘家の様な印象を与えるだろう】
【――――そばで耳をそばだてている青年の方は、神父服姿の人物に黙って視線を向けている】
【だが、どこか異様な雰囲気を、無意識のうちに感じ取った様で、わずかに訝しげな様子を見せた】

14名無しさん:2012/12/27(木) 22:19:00 ID:Xo8vsmhk0
>>13
えぇ、そうです
おぞましく糞垂れて這い寄るような化け物であり異端者です
気になるというなら話しましょう

【手と手を組み合わせて、胸の前に持ってきながら淡々と告げる】
【鮮血の瞳は居丈夫へと静かに向けられている】
【二人が普通とはどこか異なるところに何かを感じているのか……】

えぇ、私の教会を壊滅させていきました
奴は神に対して恐れもせず宣戦布告を行いました。天国という名の虚言を謡いながら
私はその狩りを任されていると言う事です

【頭を下げて、質問へと答える】
【髪に顔が隠れ、其処から覗く瞳はどちらが化け物かと言いたくなる様な妖しさをもっていて】
【顔を覗けばギリギリと歯軋りをしているのが分かる】

15名無しさん:2012/12/27(木) 22:26:16 ID:U9wgFuVU0
>>8

無駄じゃよ、貴様らの行動も、生きる意味も、全てが無駄、無駄、無駄、無駄、無駄ッ!
この世界に弱者が生きる場はないッ!!全て強者によって淘汰され、奪われるのだッ!!!!

ホホホホホホホホホホホホホホホホホホホッ!!!愉快愉快!!

【悔しがる青年を眺めて満足そうに笑いながら、全てを否定するように言い放つ】
【だがそう言った直後、自身が乗る悪魔の腕に、巨大な氷柱が突き刺さり、動きを止めた】
【これで残る腕は4本だ、メフィストの蔑むような高笑いも収まった。】

ホホ、小賢しい奴よのう、少し―――大人しくしておれいッ!!

             ≪影の巨人/シャドウ・ゴーレム≫

【そして青年に向けて、魔力の溜めこまれた杖を振るった、すると】
【青年の前に、巨大な影で出来たような3m程の巨人が現れ、そのまま腕を振り上げ】
【拳で青年を殴り飛ばそうとするだろう、質量がないのか、非常に速い攻撃だ】
【瞬間的な魔術なのか、巨人は拳を振るった後で、溶けるようにそのまま消えていくだろう】

>>9

【放たれた漆黒の円盤は、飛来した鉄柱によって叩き落され、そのまま消滅した】
【アリスの錬金術を眺め、メフィストは興味深そうに喉を鳴らし、眼を細める】
【そして、再び魔術を詠唱しようと―――。】

ホホ、小娘、面白い技を使いおるの―――だが儂の数百年に及ぶ歳月の魔術は……

【バァァァーーーーーーーーンッ!!メフィストが続きを放そうとした矢先、耳元で音が弾ける】
【一瞬、メフィストは面食らい、魔術の詠唱も、相手への蔑みの言葉も途切れてしまったのだった】
【メフィストはわなわなと小刻みに震え、そのまま激昂したように悪魔の頭部を杖で叩きつける】

ックッ!!!!あのふざけた小娘を真っ先に殺せぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
塵も残さず灰にするのだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!!!

 ≪ガァァァァァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!≫

【命じられた大魔は、アリスへと腰部の口を開口し、そこから先ほどと同様漆黒の焔】
【それも炎弾ではなく広範囲に及ぶ火炎放射として、アリスを焼き尽くそうと放った―――】
【なんにせよこのターン、メフィストは魔術の使用と供給は出来なくなった。】

>>10

【放たれた六つの大剣、一つは悪魔の腹部に刺さり、2つ目は腕を切り落とす】
【三つ目は漆黒の火炎放射に焼かれ、四つ目は強靭な爪で弾き飛ばされる】
【五つ目は翼に突き刺さり、悪魔のバランスを崩す、6つ目は、台座に突き刺さりヒビを与える】
【非常に有効だったようだ、悪魔のダメージは無視できないレベルにまで来ている】
【メフィストは目を細め、それを眺め、小さく舌打ちをする。】

      ≪ガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!≫

(………あの魔法使い、口だけではないようだな、しかし明らかに人間の枠を超えた
 異常なまでの魔力の量、これは何かカラクリがあるのか―――?)

だがまずは動きを止めさせてもらうとしようぞッ!!!

【ズズズズズッ!!悪魔の胸部にある巨大な眼から魔力が集まっていく】
【そしてその眼は、アイスブランドを凝視する、すると、アイスブランドの周囲の空間が歪む】
【そのままでいれば全身を電流が走る様な痛みと共に、身動きが取れなくなるだろう】
【しばらくすれば回復するが、魔力の供給は途切れてしまうかもしれない】

>>12

【アンチ・マテリアルライフルの一撃は胸部の口へ向かうが、強靭な牙に阻まれ核へは届かない】
【が、牙が二本折れ、それによって核と思われる内部の金色の眼への攻撃が容易くなった】
【メフィストは青年の心境を読んでか、嘲笑うように笑い、杖を向ける】

どうした?小童よ―――貴様は蟻の中でも極小の蟻よのう―――ホホ。
どうだ?もう少し愉しませてみせよ―――。

【あからさまな挑発、だが、現在の青年の心境では、この挑発に乗ってしまうかもしれない】
【こうした場では一人一人の役割が重要だ、誰か一人が暴走すれば、それは全体の壊滅に繋がる】
【そして精神を攻撃するのと同時に、再び強靭な腕が迫る、今度はその鋭い爪で腹部を突き刺すつもりだ】



16名無しさん:2012/12/27(木) 22:33:15 ID:ZCHlt7mo0
>>14

……ま、俺としても所構わず色んな連中が巻き込まれかねないってんなら、黙ってる訳にもいかねぇからな?
それに、そういう化け物狩りは、報奨金なんかがついてくる事もある…………
あっちこっちのゴタゴタを解決して生活しつつ、旅してまわってるんでねぇ
そう言うもめ事の類の話ってのは、俺も気になるのさ……

【居丈夫が口にするのは、言わば『飯の種』としての興味】
【無論、そこに義侠心じみたものが皆無という訳ではないが、それが自らの利益に繋がるかもしれないとの計算も、一部紛れ込んでいるのだろう】
【――――ジロリと、鋭い眼光を一瞬閃かせつつ、居丈夫は話の続きを聞きたがった】

……あー、なるほど?
直接の被害被ってる訳か……そりゃそうなるわな…………
「…………」

【恐らくは信仰に関わる部分なのだろう事には触れず、ただ事実のみを捉えて渋面を作る居丈夫】
【それを聞いている間も、青年は沈黙を守ったままだ】

「……天国、か…………それがその『化け物』の、行動のヒントになる……かな?」
……パフォーマンスの意図が、あったって事だよなぁ?

【じっと神父服の人物を見据えながらも、青年はポツリと呟く】
【単なる示威行為なら、わざわざ教会を襲う事もないだろう。教会で無ければならない理由がそこにはあったはずだ】
【そして、齎されたキーワードを考えると――――やはり、何らかの意図があっただろう事が感じられる】

17名無しさん:2012/12/27(木) 22:42:25 ID:Jfel1XAU0
【街近郊の草原――そこにひっそりと佇む銭湯】

【一定の常連客、或いは旅の者等からの収入によって成り立つ其処
年代を感じるのれんの下げられた入口の前に、一人の少女
腰程までに伸ばされた銀色の髪に、それと同じ色の双眸
着物を纏い、その腰に二振りの太刀を下げて――何やらそわそわとした様子
暖簾に触れて潜る――かと思いきや、数歩戻って。再び暖簾に近づいて】

「親切な老婆が風呂賃をくれたのは良いが……
やはり、どうも気がすすまぬの……」

【元は刀の九十九。今は人の身故に水は大して害では無いのだろうが……
やはり、鋼の本能が錆を作る原因の一つである水を拒むのだろう
硬い表情で雪の積もった草原に幾つもの足跡を作り出す光景は何処かシュールで】

「然れど折角好意で貰った物を使わぬのは気が退けるのじゃ
むぅ……どうすれば良いか……」

【端から見れば――雰囲気こそ人間とは異なるが、ただの少女が銭湯に入るか否かで迷っている様
通りかかった者に興味を抱かせる。或いは不信感を抱かせるには十分だろうか】

18名無しさん:2012/12/27(木) 22:43:15 ID:cvgcCxzE0
>>15

【響き渡る凶音の残響、流石に彼女にも応えたようでしばし目をしばしばとした】
【細く長い睫が揺れる、翡翠色を修飾するその形がしなやかな色を落として】
【エプロンドレスを少し肌に巻きつけ、足元にかかる力を整えた】


おじさまも意外と……遠慮ないのねっ……!!
こんな蟻みたいな小娘に気をとられてちゃ、折角の魔物も宝の持ち腐れ
足元すくわれちゃっても、知らないわよ


【眼前に迫りくる広範囲の炎、回避するには少々攻撃範囲が広すぎた】
【一つ、二つと下がろうとするも後方に逃げ場は無くて】
【ちらりと目尻で追う炎の形は、彼女を飲み込むには十分に大きい】

【一瞬、迷った挙句、彼女は強く地面を片足でけった】
【それはまるで自殺行為のよう、身体を前へと転がすような形】
【眼前から迫り来る炎の中へと飛び込むような形でその身をゆだねた】

【細く伸びる彼女の身体、それはまるで一つの人形のような柔な形】
【スカートの丈から零れる純白の素足と、それに絡みつく縞々のニーソックス】
【細い両手を顔の前で交差してきゅぅ、と瞼を閉じた】


っ……Alice In Chains瓠!


【彼女が床へと飛び込むと同時に彼女の着地する地点の床が沈み込む】
【床下を構成する鉄を彼女の錬金術が分解したのだ、高速移動する列車、床下のスペースは並にあるだろう】
【身を隠すには十分と言い難いが、華奢な彼女だ体の大半を隠すには十分だろう】

【床下に開いたスペースにもぐりこみ、炎を回避しようとするだろう、大きく開いた背中を炙りはするものの、致命傷には遠い】
【そして同時に、分解した床下を構成していた鉄を、彼女はある位置へと移動させた】
【それは天井、悪魔の頭上の天井に淡い光が集結していく】

【天井に届くほどの高い図体を持つ悪魔だ、天井との距離はきっと1mもないだろう】
【ツララのように天井から生える鋭い鉄の先端の尖った柱、脳天から穿つように伸びる】
【けれども床下から天井への移動だ、若干のタイムラグ――――回避される可能性も高い】

19名無しさん:2012/12/27(木) 22:46:03 ID:Xo8vsmhk0
>>16
詳細は知っている
嫌というほど知っている、元は此方の飼い物だった
数百年前、我々が飼っていた物だった
それが一人の教会所属の異端相手のゴミ処理屋が鍵を開け、首輪をはずし自身の首輪に付け替えた

【興味があり、利益のためとはいえそれを狩ろうと言う思いがあるのなら】
【といった表情でソレに対する情報を紡いでゆく】
【顔を再度上げて、居丈夫の瞳を見つめるようにしながら】

まあ、そういうことになります
何せ被害は上層部のほうまで食い込んでいるのだから

【さて、とため息をついて】

奴のいう天国は地獄だ
全てに上が無く、全てが底辺のそんな世界だ

【青年のほうへと顔をやって静かに呟くように口を開く】
【何もかもが底辺であるソレは大方天国といえるものではない】
【だが、ソレが行動のヒントになるものなのだろうか】

まあ、これも奴の飼い主からの受け売りらしいのですけれども

20名無しさん:2012/12/27(木) 22:46:03 ID:0kd3qLYY0
>>15

強者だけが生きる世界だって? ……僕はそういうの、認めないよ
これは僕の感情論だ……だからはっきり言うけれど、僕はそう言う考え方は嫌いなんだッ!
【そう、最後は真っ直ぐな眼で強く、強く言い放った】

……ッ! 速いッ!
【突如現れる巨人、振り下ろされる腕……その速さに、回避は間に合わないと判断】
【自身の全身につららを生やし、高速回転】 【その回転のエネルギーを活かして攻撃の威力を減衰させる】
【近くの壁に彼は激突、生やしたつららや背中の棘は幾つも折れ、そのダメージは決して小さくなく】
【口部から血が流れている事がわかる】

【その状態のまま彼は壁に登り始める――つららをうまく利用して登っているようだ】
【そして、ある程度の高さまで登ると再び、先程と同様なつららを1本生成し、同じように放つ】

アイシクル・シェルッ!
【その狙いは悪魔の頭部――いや、メフィストだ】
【ある程度の高さまで登ったことで、上部の様子を伺いやすくしたようである】

21名無しさん:2012/12/27(木) 22:50:28 ID:hPFe60sY0
>>15

 鋭い爪が青年の身体を貫く。
 赤い鮮血が吐瀉物のように、口からあふれ出た。

 だが、青年はアリクイをギロリと睨んだ。

「訂正しろよ・・・、確かに俺はアンタから見たら蟻かもしれねぇ。
 弱ぇよ、ちいせぇよ、ちっぽけだよ。
 だが弱い奴が生きる権利がないなんてことは、絶対にねぇ!!」

 青年は目を見開いた。
 青年は血の叫び声を上げる。

「おい、アリス! アイスブランド!
 あの胸のコアだ! やけに厳重そうに守っていた!
 おそらく弱点だ! あんた等の能力でそこを狙ってくれ!!」

22名無しさん:2012/12/27(木) 22:51:29 ID:JfegIAckO
>>15

【見れば――アイスブランドの身体自体もまた、凍り始めていた。】
【膨大な力の代償か――】

……ぐおッ! …………へへ、なかなかやるなァ……デカブツ。

【その場から左に跳ねて回避するも、伸びていた右足が空間に巻き込まれる。】
【つまり、移動力を失ってしまったという事だ。】

【だがアイスブランドは、まだまだ余裕っぽい表情で、笑う。】
【明らかに人外の力を――彼の其とは別種らしき借り物の魔力を、身体から噴き出しながら。】

だが……オレがサイキョーだぜ。へへ、何てったってよォ――オレは「ついてる」魔法使いだからな。何がって……

【その言葉を境に――メフィストは、感じるだろう。】
【アイスブランドの瞳の、つまり視線の奥に、もう一つ、視線が――】

――カミサマとかいう、変な奴だ。ちょいとケチだけどよォ、良いヤツなんだぜ。

【――全身から噴き出した魔力が、彼の頭上で形を取って行く。】
【氷にはならず――「冷凍エネルギー」とでも言おうか。超低温の塊が、3m程もある大剣に形成されていく。】

秘技・サイキョー斬…………!!

【――その間にも、アイスブランドの身体は少しずつ凍って行く。】

23名無しさん:2012/12/27(木) 23:04:15 ID:ZCHlt7mo0
>>19

……はぁ、ん……なるほど…………出自が身内って訳か…………
そりゃ、何が何でも抑えなきゃいけない相手だろうなぁ……!

【委細を聞くと、居丈夫は苦笑しながらも瞳を光らせる】
【苦笑と言うリアクションには、どこか侮蔑の意図が漏れていたのだろうが、それよりも興味の方が勝ったのだろう】

「…………話を聞く限り、その『化け物』は、それ単体が重要な存在じゃ無い様だね…………
むしろ、それを解き放った人物の方が……危険な類だよ」
だな……暴走させたのか、それとも制御の内か…………ともあれ、その『化け物』は、解き放った人間の目的に近い何かで動いてんなぁ…………
だがま、そっちは流石に内部で何とかするだろ?
外に出てくるのは、その『化け物』だけで済むはずだぜ?

【じっと聞きに徹していた青年が、総括する】
【『化け物』そのものよりも、それを解き放った人物の方が、より危険度は高いと指摘しつつ】
【それでも、流石にそこは部外者の立ち入る領域ではないと言う見解は、2人の間で一致したもので】
【言ってみれば、2人の興味は『化け物』に、多少そそられた、と言う程度だろう】

…………まぁ、話は分かったぜ?
それらしいの見つけたら、相応の対処はさせてもらうからよ?
とはいえ、全くどこに居るか、見当もつかねぇ…………期待しないで待っててくれや!
「……同じく、と言ったところかな?
普段はコレとは別行動だから、あるいは見つける確率もあがるかもしれないけど……確実な事は言えない」

【2人共に、そう答える。片手間で良いなら注意はするが、それ以上は期待しないでほしいと言ったところか】

「…………そろそろ宿へと戻った方が良い。明日も早いんだから」
あぁ、そうか? …………ったく、お前のペースは何時も早いってんだよ…………
「文句を言うなら、連れ立っての鍛練なんて言いださないでくれ…………
……では、手前どもはこれで失礼する…………」
あんたを気をつけろよー!

【ふと空を見上げた青年が、居丈夫を急かす】
【それを受けて、2人は手に持っていた茶を飲み干してしまい、立ち上がりながら別れの挨拶を口にする】
【――――旅の魔術師と言う風情の2人は、そのまま湯呑を返すと、闇の中へと歩み去って行った】

/すみません、明日早い上に、夜に来れるかどうかわからないので、これで〆とさせてください……
/乙でしたー!

24名無しさん:2012/12/27(木) 23:13:14 ID:Xo8vsmhk0
>>23
まったくだ、神に仕えておきながら神の恐れを知らぬ愚者
君らの言うとおり私は『化け物』をどうにかしなくてはならない

【青年の統括した言葉に一つ二つ静かに頷いて】
【二人の意見が一致したらしいのを見て、布で分からないもののほくそ笑んで】

あぁ、そうさせてもらおう
本来は我々の仕事、君たちは関係ないものだったはずだというのに
申し訳ありません

【頭を下げて礼を述べながら、上目で青年を見つめる】
【何か思うところがあったのか】

承知しました
それでは、二人の旅路に幸アレ

【二人が立ち上がるのを確認すると十字を切って呟く】
【そして、神父は又長いすへと座りなおす】

/おつかれさまでした

25名無しさん:2012/12/27(木) 23:19:20 ID:U9wgFuVU0
>>18

クック………カカカカッ!安心せい小娘ッ!貴様のような小娘に掬われぬわッ!
カカ………灰も残らずッ!?

【アリスが炎に自ら飛び込んだ様子を見て、歓喜の声を上げて笑い始める】
【最早少女は塵に帰ったと判断し、勝利の笑いをしていたが、列車の開いた床下に潜り込んでいようとは】
【思いもしなかったのだろう、未だ健在の少女を見て、一瞬、丸い眼を震わせる】
【そして直後―――頭上から鉄の杭が振り降ろされたッ!】

ガッ!!こ………この人間風情がッッ!!高貴なる魔族の公爵たる儂に血を流させるかッ!!
その罪………万死に値するぞッッ!!!

【その杭は、巨大な悪魔の頭部に突き刺さったが、頭部に立っていたメフィストは】
【寸前で回避し、肩を抉られる程度で収まったが、本人の怒りは、凄まじいモノとなっていた】
【巨大な悪魔も、頭部を貫かれて尚、未だ動きを止めようとはしない。】

>>20

カカカカカカァッ!!それが真実だよ人間ッ!!弱肉強食ッ!弱い者は強いモノに喰われるッ!
貴様らだってそうやって他の生物を淘汰してきただろうに!
そして未だ、同じ種族どうしで戦争と言う暴力行為で強者を決めているではないかッ!

【少年の言葉を全て打ち消すように、もはや冷静さを失いゲラゲラと笑いながら言い放ち】
【そのまま両手を広げて笑っていたが、そこに氷柱が飛来、右肩に突き刺さるッ!!】

ああああああああああああッ!!!!この……虫けらが……揃いも揃って矮小な蟻が
この儂に逆らうのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!

【肩に突き刺さった氷柱を圧し折りながら、叫び、怒りにまかせた瞳で青年を見る】
【もはや余裕は消え去った、押している―――!】

>>21

ガァァァ………黙っていろ小蟻がァァァァァァァァァァァッ!!!
何故抗うッ!!何故だ!!何故かなわぬと知って抗うのだッ!!!!!

【もはや青年の言葉をもメフィストにとっては攻撃になるようで、苦しむように】
【憎むように喚き散らしながら、叫び、青年を睨みつけ、悪魔へと命令を下す】

この小童を黙らせろッ!!今すぐにだッ!!!

≪アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァッ!!≫

【悪魔は一度大きく咆哮すると、突き刺した爪を振るって、青年を壁に叩きつけようとするだろう】
【だが怒りにまかせた攻撃は単調だ、その気になれば回避は出来るだろう】

>>22

カカカカカカッ―――何が最強だ、貴様のような、下等な、人間程度に
この私が敗れるものかぁぁぁぁぁぁぁッ!!!

【余裕なく笑いながら、青年へ杖を向けながら、叫び散らし、そのまま魔力を増幅させる】
【莫大な魔力、もはやこの場の魔力は、二人の魔力が混じりあった混沌と化していた】
【そして、最後に、メフィストは、アイスブランドを睨みつけた―――。】

終わらせてやろう―――魔法使い。

【この頃になれば、アイスブランドを縛り付けていた空間の異常も消え、動き出すことが出来るだろう】

>>ALL

      ≪ゴガァァァァァァァァァアアアアアアアアァァァァッッ!!!!≫

消えろ………蟻どもが―――。

【メフィストの杖に莫大な魔力が集まり、増幅する、そして、悪魔の核となる部分にも、】
【強大な黒いエネルギーが蓄積し、それは次第に膨張し、膨れ、膨れ、そして―――】

            ≪犢い太陽/アンゴルモア・サン瓣

【それらは同時に放たれた、まずはメフィストの魔力が天井部に集まり、巨大な黒い球体となる】
【それが潜入部隊一向に向けて、落下してくる、そして床に触れた瞬間大爆発を起こすだろう】
【同時に放たれる悪魔のエネルギー波、黒いエネルギーの放流は、全てを飲み込み消滅させようと迫る】

【さて、逃げ場はない、防御も通用しない、となれば残る手は―――?】


26名無しさん:2012/12/27(木) 23:46:22 ID:0kd3qLYY0
>>25

……戦争についても、弱い者を淘汰したという事も否定しないさ、起こらなくて良いなら、しなくていいなら、起こらないで欲しいししないで欲しい
けれど……人間という一括りで見ないで欲しいかな
けっして、……全員が戦争に賛成してそれを起こしているわけでも、全員が弱い者を淘汰しているわけでもないんだからさ
【壁に張り付きながらそう言う彼】 【その言葉には、どこか哀しげな感情が含まれていた】

……結局、悪い奴を止めるには力が居るんだけどね…………
【そう、自虐的な口調で言いつつ、莫大な魔力がメフィストの杖に集まるのを確認し】

これは……!
【入り口へ逃げる余裕もない、逃回転の防御は今はできないしそもそも防げそうにない】
【このままでは、このままそれが放たれたら――】

―― 一か八か、やってやるッ!
【彼はまず天井へ向けて壁を登りつつ、全身に生やしたつららを修復】
【――登り終えると彼は、天井へ脚を運ぶ――つららを天井から生やし、それを掴む事で移動を可能としている】
【そして、メフィストの方へ向けて――大ジャンプ!】 【それと同時に高速回転ッ!】

【……放たれる前に止められれば儲けもの、止められなくとも術者付近ならば安全なのではと考えたようだ】
【もっとも、撃墜されれば無防備なまま攻撃を受けることになるのだが……】

【大ジャンプをしつつも彼は思った、他の人は大丈夫なのか……自分が護りに行くべきか……】

27名無しさん:2012/12/27(木) 23:46:27 ID:cvgcCxzE0
>>25

【ひょこっと僅かに顔を覗かせてから、床下から飛び出すだろう】
【頬に伝う汗、背中を焼いた火は致命傷とはいかないまでも痛みはあるようで】
【僅かに表情を崩しながらも、中々上手くいったことを目で確認した】


それは勘弁してもらいたいところね……まだまだ死にたくないしさ
まだやる、おじさん?

――――次は貴方の良く喋るそのお口を潰してあげようか


【推している、彼女は戦いの雰囲気を肌で感じて、そして僅かに上機嫌で】
【故にか、肌を撫でる冷たい感覚に、人一倍ハッキリと反応を示した】
【それはさながら氷柱で肌を縫われたかのような感覚、それは紛れも無く眼前の貴方によるもの】

【身長は低く、見下ろすには十分な高さの貴方から】
【感じるプレッシャーは針のむしろよりもまた鋭いそれで】
【思わず息を呑んだ、その音がやけに大きく胸を叩いた】


(な、なんてエネルギー……っこんなの爆発しちゃひとたまりもないよっ……
床下を分解して、あのでっかいのごとエネルギーを落下させる……
ダメ、そんなことしちゃ行き場をなくしたエネルギーが暴発しちゃう……っ!!)


【指先に奔る震え、それは明確に見えた死の形のよう】
【それはやがて全身に伝染し、感染し、しとしとと積もる雪のように蝕むのだろう】
【きゅぅ、と瞼を閉じた――――それはきっと、恐れに似た感情で】

【唇の端を噛む、怠惰な動作、確かな痛みが彼女の怯えを止めようとする】
【そして浮かぶのは一つのアイデア、実行するには不確かで、賭けるには僅かで】
【それでも、頼るにはいられない淡い糸の形のようであった】


弾けて――――Alice In Chains瓠!


【掌と掌を合わせる、そしてそこに魔力が集中していくのだろう】
【空気中の魔力を分解し、彼女の手元で一つの形に再び構成していく】
【そこには先ほどまでの戦闘で散った魔術の残滓もまた、大量に含まれていて】

【彼女が作り上げるのは無地の魔力、ただ純粋な魔力の塊を弾丸のように撃ち出す】
【指向性を持った魔力の弾丸、黒いエネルギーに触れたなら、容易く飲み込まれるだろう】
【しかし、弾丸の持つ指向性はもしかすると、飲み込んだエネルギーごと、攻撃のベクトルを変更するやもしれない】

【彼女の攻撃の目的は、エネルギーの攻撃が向かう方向を下からメフィストのいる方向へとシフトすること】
【五分よりも低い可能性にかけた】

28名無しさん:2012/12/27(木) 23:54:59 ID:hPFe60sY0
>>25

 振るわれた爪。
 為す術もなく壁に叩きつけられ、ボロ雑巾のようになる。

「・・・めろよ」

 ポツリと、呟いたその言葉。
 痛い、痛い。

 腹から流れ出る血が止まらない。

 しかしそれでも言葉を続ける。

「そんなことしたら・・・、そんな手を使ったら。
 お前か俺達のどっちかが絶対に死んじゃうだろ・・・」

 震える手で掲げる銃身。
 小刻みに揺れるスコープ。

 青年はライフルで杖を狙った。

 放たれる弾丸。
 しかし不安定な姿勢で。
 こんな状態で。

 撃たれた弾が当たる確率など奇跡に等しく。

29名無しさん:2012/12/27(木) 23:57:48 ID:JfegIAckO
>>25

なあアリクイ親父よォ……いや、メフィスト、だったか。名前は……多分合ってるよな? んな事ァどうでもいいか?

【剣が、完全に形成され終わった。其の魔力が固まり、氷となる。】
【最終的に――3mをゆうに越え、最早人間が扱うようなサイズでは無い。】

【アイスブランドは笑いながら、ふら、と立ち上がる。】

ともかく、オメーは確かに強かったぜ。へっへ……結構キツかった。だけどよォ。もう分かるよな?

【その身体を固めていた氷が多少割れ、パラパラと地面に落ちた。】
【剣の切っ先が、上を向く。】

オレは、サイキョーだからな。

【そして、放たれた。黒い太陽を、切り開く為に。】
【まるで巨大な腕が、それを振るうかのような軌道で――】

んでもってサイキョーはよォ……一番強いんだぜ。だからよ――

【つまるところ――アイスブランドの出した答えは、巨大なエネルギーに巨大なエネルギーを撃ち込み『相殺』する事だ。】
【サイキョーの自分のサイキョーの技ならば、そしてここにいる全員の力をそれに加算すれば――】

――負けねえんだよ。サイキョーは。

【太陽にだって、爪を突き立てられる、引き裂けるハズだ――と。】
【まあ、実際の所確率は低い……馬鹿馬鹿しい賭けに過ぎないのだが。】

30名無しさん:2012/12/28(金) 00:12:49 ID:U9wgFuVU0
>>26

き、さ、まぁぁぁぁぁっ!!!!おのれおのれおのれッ!!

【天高く跳躍した青年に対し、何かしらのアクションを起こそうとするが】
【大規模な魔術を放った後の大きな隙、術後膠着状態であり、そのまま回避できずに】
【全身から生える氷柱を受けて血を噴き出しつつ、落下していく。】
【この位置ならば攻撃の余波の衝撃波程度しか来ないであろう。】

>>27

【ガッ!!凄まじいエネルギーとエネルギーがぶつかり合い、そして】
【アリスの放った魔力は、方向を完全にずらすには至らなかったが、だがそれでも】
【黒きエネルギーをほんの一瞬、その空間に留めることが出来た―――。】

>>28

【ドンッ!乾いた銃声が聞こえる―――空気が裂かれる音、そして銃弾は】
【そのまま杖へと一直線に、吸い込まれるように向かっていく、そして】
【杖は砕かれ、魔力を制御していたデバイスを失った極大のエネルギーは原型を保てなく…】
【奇跡とは、否これは奇跡ではない、あきらめない強き心、それが生み出した猊然瓩澄

>>29

馬鹿な、儂は、高貴なる、魔族の公爵だぞ、それが…こんな…こんな…
虫けら、蟻……人間如きに敗れるなど、あってはならない…あ……あ……

あぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああ!!!

     ≪ギャァァァァァァァァァァァァッッ!!!!!!!!!!≫

【各々の活躍によって歪みのできた巨大な黒いエネルギー、そしてメフィスト自身】
【それを全て切り裂くように、飲み込むように氷の大剣は振り降ろされ、そして破壊する】
【悪魔は核ごと両断、破壊され、そのまま塵になる様に消えていく。】
【そしてメフィストも、全身を貫かれ、そして振り降ろされた刃によって半身を斬られ】
【まるで芋虫のように地に落下し、もぞもぞと蠢いている。】

>>ALL

儂が………こんな……認めん……みるな…人間が、儂を見下すな……あ…ひ…あ

【そしてその一撃によって、メフィストの背後にあった隔壁も破壊され】
【狒筬瓩悗搬海障害は全てなくなった、後は当初の目的を果たすのみである】
【格納庫は暗闇に包まれている、メフィストは、もぞもぞと這い、闇を求めるようにそこへと向かう】
【このままメフィストに止めを刺す、狒筬瓩鯒鵬する、どちらにしても、奥へ行く必要がありそうだ】

【忘れられがちだが、ヨシュアはいつの間にか気絶している、そのまま置いて行って帰りに拾えばいいだろう】




31名無しさん:2012/12/28(金) 00:25:10 ID:hPFe60sY0
>>30

「が、ぁ・・・逃がすかよ、お前は死なせない」

 まるでゾンビのように、腹に大穴の空いた自警団の青年が。
 堕ちた公爵に這いずるように近寄る。
 掛けられる異能封じのアンチスキルの拘束具。

「時間未明、危険因子能力者確保・・・。
 さぞ長生きしたらしいな、これからはアンタが見下してた人間の檻の中で余生を過ごしてもらおうか?」

 そこまで言うと、青年は力尽きたように崩れ落ちる。

「はぁ・・・、げほっ! しばらく入院だなこりゃ・・・」

 そこまで言って、ようやく一人の能力者を目に止める。

>>26
「おお、ユウトじゃねーか。きぐーだな・・・」

 赤い手をひらひら振って、見知った顔に挨拶する。


 そして・・・。

「エーデンベルグの槍、これは風の国の宿敵だ。
 何が何でも破壊しなきゃな・・・」

 よろよろと、バッグに寄り。
 取り出す第二と第三の支給品。

>>ALL
「高火力の爆弾とその信管・・・。こいつは爆破するが・・・、文句ねぇよな?」

32名無しさん:2012/12/28(金) 00:27:38 ID:cvgcCxzE0
>>30

【達成感も成就感もなく、ただひたすらに助かったという安堵だけが胸を支配した】
【なでおろす感触も疎かに、次の仕事と急かされるのだろう】
【歩み行く足取りが微かに尾をひくのは、その疲れか、それとも――――】


……何はともあれ、生きてるだけ勝ちでしょうね……
今は私のすべきことをするだけ……うん、それだけ


【確認する言葉は一つ二つ、零れるだけで十分で】
【再び前へと歩み行く足取りは、今度は止まらないのだろう】
【揺れる髪と靡くスカート、ふわりと浮き上がった花びらのように零れていく】

【ヨシュアに関しては彼女は気づいていない様子】
【尤も、彼女のか細い両手では引きずることもできないようなので……】

33名無しさん:2012/12/28(金) 00:31:39 ID:0kd3qLYY0
>>30

やっ……やった……って!
【メフィストに対するジャンプ回転攻撃が当たり、目論見通り攻撃が殆ど当たらず一安心】
【……するのはまだ早かったようで】

――う、うわァァアアーーッ!
【メフィストの落下、悪魔の消滅、……着地する土台は遥か下の床のみ】
【衝撃波を受け、回転しながら勢い良く地面へと落下、その勢いでまるでボールの様に壁に衝突】

……ううッ…………時間切れがもう少し早かったら……危なかった
【回転のおかげで落下の衝撃はある程度抑えられたようだが、なんというか……全身傷だらけだ】
【――そして、彼の変身が解け、元の人間の姿となった】
【壁に手をつき、体重をかけながらゆっくりと立ち上がる彼】

皆、……大丈夫、……みたいで良かった
【辺りを見回して、皆の一応の無事を確認し、ヨシュアには"後で絶対に助ける"とだけ言い】

……追おう、奥へ行こう
【少し覚束ない足取りで、奥へ行こうと足を進める】

>>31

ん……君は確か、……順風だね
こんな所で再会するとは思わなかったよ
【軽く笑い飛ばしながら、返事を返す彼】

僕はまだこの辺りの事はよくわからないけれど、
そのエーデンベルグの槍という物が危険なものだということは知らされている
……犠牲者が出る前に、破壊しよう、……絶対に!
【強く、真っ直ぐな声で、そう言って】

……応急処置は後でね、今は時間がない
それと、その爆弾と信管の破壊は……任せるよ!

34名無しさん:2012/12/28(金) 00:35:48 ID:JfegIAckO
>>30

……行くかァ。

【正直に言って――かなり、疲労している身だ。】
【膨大な魔力は収束し、身体の氷は溶け始めてはいるとは言え――】

しっかしまあ、しぶとい親父だなァ……おい、待てよ。

【ともあれメフィストを追い、また槍に向かう為にも奥へ向かう。】

35名無しさん:2012/12/28(金) 00:40:49 ID:U9wgFuVU0
>>ALL

【メフィストを追って暗闇の中に入れば、一行を照らすように、照明が点灯するだろう】
【まるでスポットライトのように、一行、そしてメフィスト、そして格納庫の中心にある巨大な物体】
【これが件の超兵器爛─璽妊鵐戰襯の槍瓩世修靴董宗宗汁笋両緝瑤肪かが立っている】

『いやぁ―――素晴らしい戦いだったね、つい役目を忘れて見入ってしまったよ、フフ
 ともかく、皆さんお疲れ様だね、まぁこれが弱肉強食ってやつかなぁ?』

お…おぉ…爛献Д好拭臭瓠帖儂の助けにきたのか…!良し、良くやった、今すぐ手を貸せ!
儂と貴様が手を合わせれば、この程度の連中、一ひねりの筈…だッ!

【その人物は―――】
【鮮血を浴びたような真紅の肩ほどで切りそろえられた2本のアホ毛が伸びる髪】
【真紅の髪は、何故か前髪以外の部分の毛先が金色のメッシュになっている】
【上半身はワインレッドのスーツを着ており、下には黒いシャツ、首元には赤のクロスタイが】
【下半身は上半身と同じくワインレッドのスラックスに高級そうな革靴を履いている】
【身長は160後半程度の、12,3歳程の右目を前髪で覆った金色の瞳を持つ中性的な少年】
【ジェスタ―と言われた少年は、メフィストの言葉をひとしきり聞いた後、呆れたような笑みを浮かべ】

『悪いけど、今は君じゃなくて猗爐薛瓩範辰靴討襪鵑世茲諭△修譴砲機璽瓮侫スト…
 あれほど蟻だなんだと見下していた相手に負けた途端に他人に助けを求めるなんてさ』

『格好悪いよ―――それにさっき君も言ったように、創世戦団のルールは、犇者瓩正義だ
 つまり君は、倏塰娘圻瓩論亀舛犬磴覆ぁ△泙(未頬佑呂匹Δ任發いい鵑世韻鼻△機

ま、まて、儂はまだ、負けて……まだ、やれ……たの…

            『それじゃあ―――バイバーイ』

      あ…あ……ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!

【ジェスタ―と呼ばれた少年がにこやかに笑いながら軽く指を鳴らすと、同時】
【メフィストの周囲に朱く輝く蝶が無数に現れ、そして一気に火柱となる―――。】
【紅蓮の業火に焼かれ、断絶魔の叫びと共に、メフィストは、塵となって消え去った】
【ジェスタ―は笑顔のまま、一同に向き直ると、口を開く。】

『ごめんごめん、見苦しい所をみせちゃったね、でも終わったよ、爛乾濮歃瓩
 じゃあ僕も役目を果たして帰るとしようかな?君たちももうくたくただろう?』

『いやー是非スカウトしたいところだけど、あまりいい返事はもらえなそうだしね
 今日の所は止めておくとするよ………フフ。』

【そして掌を狒筬瓩悗噺けると、狒筬瓩振動しだし、何か猜儔臭瓩起きようとしている】
【そして―――この巨大な装甲列車も同様に、地鳴りと共に、何かが起きようとしている…。】
【だが隙だらけだ、攻撃するも、もしくは持ち込んだ爆薬を仕掛けるも可能だ。】



36名無しさん:2012/12/28(金) 00:51:09 ID:cvgcCxzE0
>>35

【それはついさっき、メフィストの放った最後の攻撃を見た時の緊張感】
【――――それに似た感情を、彼女は部屋に入った瞬間感じた】
【その正体が、その先に居る、小柄な少年によるものだと気づくのに、さほど時間はかからなかった】


っ…………!!


【強い、と心の中で思った、それも半端でない強さ、だと――――】
【頭の中で警笛がなる、これ以上関わらずに逃げろ、と自分に興味が向かないうちに】
【それほどまでに圧倒的な威圧感、彼女のか細い喉が微かに震えた】

【――――けれども、彼女がとる行動は違った】
【翡翠色が仄かに輝く、それはまるで満天の星が瞬く空のよう】
【その視線の先は今まさに一つの命を奪った貴方へと向けられる】


……なによ、貴方達一体なんなのよ……っ!!
なんでそんなに簡単に、人の命を奪うことができるの……っ!!

可笑しいよ、そんなの絶対、そんなの絶対――――間違って……


【振り絞るような彼女の声が途中でかき消される】
【振動する巨大な槍、その余波が、彼女の足元にも渡った】
【体勢を崩して、膝をついて、その場で小さくその身を崩した】

【警戒する様子を見せるものの迂闊に動けないと思ってか、状況を見守るだろう】

37名無しさん:2012/12/28(金) 00:52:30 ID:JfegIAckO
>>35

趣味わりいのが、出て来やがったな。誰だオメーは。アリクイ親父の仲間か?

【……等と、馬鹿っぽい事を言いつつ。】
【焼き尽くされたメフィストを見て、ウゲーって感じの表情になり、「やっぱり趣味わりい」と呟いて。】

まあ誰だってイイけどよォ……その……なんだ、ナントカの槍ってヤツは、今からブッ壊すトコロだ。邪魔すんなよ?

【右手に集めた氷魔力を、杭のようにして放つ。】
【狙いはエーデンベルクの槍――だ。どうでもいい乱入者よりどうでもよくない槍の方が良い。】

すんなっつっても無駄か? いや、まあいいや。とりあえずすんなよ。

【追撃の為、あらかじめ左手にも魔力を集めておく。】

38名無しさん:2012/12/28(金) 00:52:55 ID:hPFe60sY0
>>35

 新手が現れた時、青年の表情は絶望に引き攣ったが。
 いきなり彼が行った仲間への処刑を見た。

「・・・!」

 しばし呆然としていたが、頭に一気に血を登らせる。

「テメェ! 何やってんだよ!! ふざけんな!!」

 ここから狙撃して腕の一本でも吹き飛ばしてやりたい衝動に駆られたが、
 グッと堪える。

 爆弾は大型のマインスイーパーだった。
 信管から放たれた爆弾は赤い光を点滅させながら、孤を描き槍の燃料部らしき部分に付着する。

「・・・今から5分後に爆破する。
 テメェも命が惜しけりゃ今すぐ逃げろ」

 そういうと、青年は腹から血を零しながら。
 ヨシュアを背負って脱出を試みる。

「ぐ・・・ぅ、げほっ」

 今にも死にそうである。

39名無しさん:2012/12/28(金) 00:56:19 ID:0kd3qLYY0
>>35

……!
【照明が点灯し、そして見えるエーデンベルクの槍――】
【始めて見るその兵器の巨大さに、思わず息を飲む彼】

……なるほど、君がこの槍を運ぶ責任者……ってところかな
僕は悪い奴が嫌いだ、けれど……眼の前で誰かが殺されるのも嫌いだ、特に必要もなくされるのは、ね
つまり……――君みたいなタイプは最高に嫌いなんだよね
【その言葉は低音で、怒りを含んでいて、けれど叫ぶわけでもなく】
【淡々と、淡々と発せられた】

槍が……! この槍には……何が効くのかッ! ……いや、その前に……!
【傷だらけの身体に鞭を打ち、左腕から生えるPC状の相棒の画面から出されるポッドを押し込む】
【すると――背中に一対の翼を持った東洋系の龍へと姿を変える】 【大きさ……長さ約5mと、龍にしては小ぶりか】
【赤い身体に、黄色の腹部、黒色の爪や頭部から生える2本のツノ】
【3つの鉢巻はしっかりと装備されていて、分身の模様の面影――マグマのように朱色で軽く光るそれもある】

【彼は羽ばたいてシェスターに接近しつつ、彼に向けて口を開くと、そこから炎を吐き出す】
【いたって普通の炎だ】

40名無しさん:2012/12/28(金) 01:03:10 ID:0kd3qLYY0
/シェスターって誰やねん、すみません最後から2番目の行の名前はジェスターです

41名無しさん:2012/12/28(金) 01:26:09 ID:U9wgFuVU0
>>36
【小さく、だが力強く怒りに震える少女を眺めてクスクスと笑い】
【まるで見世物を見るかのように愉快そうに金色の瞳で少女を見下ろす】

『可笑しくなんかないさ、弱者は淘汰される、それが爐海貝瓩任離襦璽襪
 でも君たちは犇者瓩澄△發辰噺悗襪箸いい機敵を力でねじ伏せるのは』

         『さぞ楽しかっただろう―――?』

【照明の光を受けて、黄金の瞳が、深く、深く、混沌に怪しく輝いていく】
【他者の存在など、まるで気にも留めない、そんな、悍ましい眼光が、見下ろす】

>>37
【氷の杭は狒筬瓩北臣罎掘∩笋琉貮瑤論箸も崩れ去り、バラバラと床に落下する】
【それを気にも留めず、ジェスタ―と呼ばれた少年は、肩を竦めてアイスブランドを見る】

『やれやれせっかちだなァ………少しぐらいトークを楽しませておくれよ
 それに、君はどっちかと言うと猖有甦鵑蠅劉狢減澂瓩世茲諭』

      『どう?このまま僕と一緒に猴靴个覆き瓠』

【両手を広げ、笑いながら、問いかける、尤も、結果など分かりきっているだろうに】

>>38
【爆弾が投げつけられた事にも一度視線を流す程度で、まるで気にしていない】
【そして青年が即座に退避の姿勢を取った事に、少しだけ興味を持った視線を流す】

『全く………爐修鵑併をしなくてもいい瓩里砲機帖帖弔泙,いい
 君も状況処理能力と判断能力は驚嘆にあたいするよ、これで猝楹个瓩譴亅瓠

     『まぁ、この話は今日は止めておくとしようか。フフ』

【そのまま退避していく背中を眺めて、微笑みながら見送る―――】

>>39
『惜しいね、80点って所だね、そう、僕は運びに来たのさ、でも狒筬瓩犬磴覆い鵑澄
 って危ないなァ………いきなり攻撃とか止めてよねぇ、フフ』

『初対面でいきなり嫌われるって悲しいよねぇ、まぁ、それも面白いけどさぁ。』
      
               ≪犖険督魁Ю牒瓣

【パンパンと拍手をしながら笑い、そして問いかけに答える】
【炎が少年に迫る、だが直撃する瞬間、蒼い蝶が無数に現れ、それらが氷の壁へと変化する】
【そして火炎を防ぎきったのだった―――。】

//続きます



42名無しさん:2012/12/28(金) 01:26:52 ID:U9wgFuVU0
>>ALL
【ズズズズズズズッ!まるで空間そのものが揺れているかのような錯覚を起こす】
【そして、ジェスタ―の手によってか、狒筬瓩瞭睇瑤ら、何かが犲茲蟒个気譴覘瓠
【それは球体だくすんだ黄銅のような淡い金属光沢を持つ球体。】
【大きさにして成人男性の二倍程、表面には文字が彫られており文字以外にも僅かな継ぎ目も見受けられる】
【表面に刻まれた文字は、異界の文字なのか、全く解読する事は敵わないだろう】
【それは淡く輝きながら取り出され、ジェスタ―の掌の上で浮遊している、これは一体。】

『牾豊瓩世茵宗宗宗このエーデンベルクの槍の狷偉廊瓩機△泙´牾豊瓩箸いΔ世韻
 これが牋貘硫燭覆里畸も分かりはしないんだけどね、尤も、誰かが分かる程度で』

『あんな超常的なエネルギーを生み出せるとも思わないけどね…フフ』

『さて、僕の役目はこれで終わりだ、それではみなさん、ごきげんよう、次の舞台で会いましょう』

【フワリ、ジェスタ―が空中に浮遊する、黄金の球体と共に、宙へと昇っていく】
【その周囲には、赤、青、黄、白、黒、様々な色に輝く蝶が無数に円を描くように飛んでいる】
【そして一定の高さまで上った後、ジェスタ―はニッコリと微笑む。】

『あぁ、言い忘れてたケド、この列車のモーター部分は破壊しといたよ、
 このままいけば、爆破せずとも勝手に自壊を始めて大爆発するんじゃないかな?』

『最後を飾る花火にはもってこいだろ?さて―――改めて挨拶させて貰おう
 僕はジェスタ―・M.M狒論だ鐫牒瓩狃銃鷸氾稔瓩12th………』

       『狷参修侶遶瓠宗宗臭爛献Д好拭宗M.M瓩機宗宗修修譴任呂泙拭

【それだけ言うと、ジェスタ―は蝶の大群に飲み込まれ、蝶が晴れれば、消えている】
【と、同時に、激しい振動が列車を襲う、先ほど言っていた自爆が始まったのだろうか】
【ともかくただちに脱出した方が良さそうだ、牾豊瓩肋辰┐燭、これで狒筬瓩眈辰┐襪世蹐Α
【どのような意図かは不明だが、これで作戦目標は達成だ、そして列車から脱出すれば】

【自警団の迎えの軍用ヘリが現れ、全員を収納し、自警団全軍も直ちに離脱するだろう】
【その後は、報酬を貰ってさっさと去るなり、治療を受けるなり、自由である。】
【こよいの闘いは、終わりを告げたのだから―――しばしの休息を。】

//これにてイベントを締めさせて頂きます!長い時間本当にありがとうございました!
//お疲れ様でした!


43名無しさん:2012/12/28(金) 01:29:49 ID:cvgcCxzE0
>>42
/お疲れ様でしたー

44名無しさん:2012/12/28(金) 01:30:02 ID:hPFe60sY0
//乙でしたー
ありがとうございましたー!

45名無しさん:2012/12/28(金) 01:34:36 ID:JfegIAckO
>>42
/お疲れ様でした。ありがとうございました。

46名無しさん:2012/12/28(金) 01:39:13 ID:0kd3qLYY0
>>41-42

……防がれた、かッ
【炎を持続的に吐くものの氷の壁で防がれ、それ吐きやめて】
【そして、小さく呟き】

あれは……
【槍から取り出される核、勿論文字が読めるわけでも無く】
【ただ、"危険"だという槍から取り出されたという事は、わざわざ取り出したということは】

一体何を……何をするつもりなんだッ!
【……間違いなく、利用するつもりだ】 【彼はそう思った】
【逃げるジェスターを追うが、追いついた時には既に蝶に飲み込まれ消えた後】
【そして、ふと彼の言葉を思い返すと――】

……自爆…………ってうわあッ!
【空を飛んでいても、列車が揺れていることくらいは分かる】
【急いで下の方へと戻ると、そのまま外へと脱出したのであった】

/お疲れ様でしたー

47名無しさん:2012/12/28(金) 19:58:49 ID:0kd3qLYY0
【街中――銀行前】
【既に閉店時間を過ぎ、ドアの閉まったその銀行――その通りの人通りは殆ど無い】
【そして、その銀行のATMがあるだろう場所の前に、3人の男が居た】

【1人は、ボサボサした短い茶髪で茶色い眼、一重でコワモテで、黒ベースの派手な服にいかついサングラスの30代前半に見える195cm程の男】
【もう1人は、氷のようにトゲトゲしい青緑色の短髪で青緑色の眼、二重で弱気そうなタレ目で、長袖青ジャージの20代半ばに見える170cm程の男】
【最後の1人は、髪型は燃え盛る炎のような紫色の短髪で紫色の眼、二重で自信たっぷりの目付きで、長袖赤ジャージの20代半ばに見える170cm程の男】

『…………兄貴ィ、本当に、本当にまたやるんすかァ?』
「……無論、あったりめェーだッ、……3度目の正直っつゥーだろ?」
「……ドアをぶっ壊す、……お前らどいてろ」 『{了解っす、兄貴ィ!}』
【茶髪の男が岩を両腕に纏い、鋭い爪をもたせると、それでドアを強引に破壊する】
【そして、岩の弾丸を1つ飛ばして何かを破壊した、ように見えた】 【岩を解除して銀行に侵入してATMに近づこうとするが……】

『……ところで兄貴ィ、今踏んでいるそれってなんっすか?』
「……防犯アラームだ、……さっき壊したつもりだったが生きていたみてェだな」
【*デデンデンデデン*】 【ザワザワ】 【ナンダナンダ】 【その音で、野次馬が集まり騒ぎとなる】

『……二度あることは三度あるって言うっすけれど……兄貴ィ…………』
「……すまん、ぬかった」 {しっかりしてくれっすよォ、兄貴ィ!}

48名無しさん:2012/12/28(金) 21:08:44 ID:Jfel1XAU0
/>>17で再び募集してみますー

49名無しさん:2012/12/28(金) 21:16:19 ID:Xo8vsmhk0
>>17
……何をやっているのです?

【そんな少女を見下ろすように見つめて、声をかける神父服の人間が一人】
【身長は170か169ほど、髪は白く長くて瞳は鮮血のような紅。左眉付近の額から右目付近に一筋の刃傷がある】
【そして口元には包帯のような布を巻いて、口元を隠しており】
【腰には十字架を模した小剣が左右三つずつ、鋏を二つに分解したような剣が同じく一つずつさがっている】

用がないのなら退いて頂けませんか
住みませんが汗を洗い流したいので

【中性的な容姿で性別が判断しづらい上に、声もまた中性的だった】
【外見だけでは性別を判断できそうもない】

それとも風呂が恐いので?

【クスクスと笑うように問いかける】
【その様子は少女の正体に何か感じている様子で】

50名無しさん:2012/12/28(金) 21:37:15 ID:D8eipqbQ0
【閑散とした公園】
【街灯に照らされたベンチに佇む人影が、一つ】

【黒い瞳、ポニーテールにした茶色の長髪】
【白地に青の装飾がついたセーラー服と黒のプリーツスカートを身につけた、ここまでならよくいる少女】
【しかし、両腕には無骨な黒いガントレットをつけ、腰のベルトには同じ金属で出来ている金属棒が2本括りつけられている】
【そんな妙な風貌の少女だった】

ふぁー、あったかい……

【少女が手に持っているのは、コンビニで売っているような肉まん】
【ほかほかと白い湯気を出し、とても温かそうだ】

寒空の下で食べる肉まん……
幸せー……

【肉まんを一口囓り、幸せそうな笑みを浮かべる】

【少女の脇には、同じような肉まんが詰まったビニール袋が置いてある】
【鼻の良い人なら、匂いにつられて寄って来るかも知れず】

51名無しさん:2012/12/28(金) 21:40:29 ID:Jfel1XAU0
>>49
【さて、どうしたものか――――ついに決心をしたものの、動かぬ脚
かえって其れが、勇気を曇らせて
そんな自らの心に顔を顰めていた所に投げかけられた声】

「む……道を塞いでいたならばすまなかったの
色々と考えていた故、気配りをする余裕も無かったのじゃ」

【振り向く顔には少しの傷も無く、浮かぶのは何処か申し訳なさ気な表情
先に入れ、と言わんばかりに脚を一歩横へ移動――その動作を行おうとした刹那、耳を通ったのはからかう様な言葉
ピクリと眉が動けば、今度は己の心にでは無く、相手のその言葉に対して顔を顰めて】

「……風呂が怖いわけでは無い
――と言えば偽りとなるか……然れど真に恐怖心を抱いている訳では無いのじゃよ
ただ、困った事に脚は動かぬ」

【人は其れを恐れと呼ぶ――“恐い”と言うのは格好悪く聞こえるためか、色々と言葉をこねくり回してはみるが
たどり着く言葉は、やはり“恐い”と酷く似た言葉
結局は何も変わらなかった事に苦笑を浮かべて
更に、言葉は紡がれる】

「――まぁ、折角貰った賃。使わねばいけぬ事は理解しておるのだがの」

【語り終えたと同時に吐かれた溜息は、自分に向けて
好意というなの賃金が、小さな掌の中でカチカチと音を鳴らして】

52名無しさん:2012/12/28(金) 21:47:14 ID:Xo8vsmhk0
>>51
つまり恐いんじゃないですか

【身も蓋もない】
【せっかく相手が色々と言葉をこねくり回したのを、ぐしゃりとつぶすような言葉をかける】

入らないのでしたら、温泉卵でも買っていけばどうでしょう
それとも私がその襟を引っつかんで投げ入れましょうか

【髪にかかった前髪を軽く払って、少女の手を見つめながら】
【なんにせよここでジッとしているなということなのだろう】

まあ、元が何か知りませんが
性質によっては恐怖感を持つのは分からなくもないですけど

【手と手を組み合わせて、少女と目線を合わせようと屈むような姿勢になる】
【じっくりと目線を合わせたその瞳は、まるで少女の正体を探るような視線で】

53名無しさん:2012/12/28(金) 21:49:24 ID:Vl6h68.A0
>>50

【街灯の明かりが震えると、宵月を透かすような淡い光が蕩けていく】
【ポツポツと降り積もる雨のような灯りが、すーっと貴方の横顔を照らしてみせて】
【肉まん片手に幸せそうに佇む貴方は、きっと映画のワンシーンのよう、道行く人の足取りを止めるには十分だろう】


何か良い匂いがすると思ったら、こんな寒空の下よく外で食べようなんて思えるね
まあでも、櫻の国とかだとコタツの中に入ってアイスを食べるなんて文化もあるらしいし
その辺りのコトはあんまり分かんないね……そんな詳しくないし


【積もり積もるのはソプラノの雪、桜のように薄い桃色の旋律】
【視線を傾けて見れば、少し風変わりな格好をした人影が伸びて】
【やがて落ちる墨染めのような足音、影を浸すように広がっていくのだろう】

【軽くウェーブのかかった金色の長い髪に真紅のリボンに翡翠色の瞳の巨乳の少女】
【細長く華奢な身体を丈が短く、背中を大きく露出したメイド服のようなエプロンドレスに包んで】
【白黒の縞々ニーソックスに黒の編み上げブーツを履いて、その美脚を誇示している】

54名無しさん:2012/12/28(金) 21:57:40 ID:JfegIAckO
【公園】

【夜である。人もすっかり少なくなったそこに、小さな影が一つ。】
【継ぎ接ぎだらけの黒いレインコートを着た、幼い少女だった。髪は毒々しい緑で瞳は林檎のように赤く、大きい。】

【そいつはベンチに座って、月を見上げながら鳴いていた。】

けろ、けろ、けろ

【今は冬だ――同調する蛙はいない。当たり前だ。】
【傍には小さな袋が置いてある――汚い布袋である。中身は何だろうか。少なくとも良い匂いはしない。】

【もしかすると――ろくでもなさそうな匂いに引き付けられる人(物好き)も、いるかもしれない。】
【場所は同じ「公園」でも、>>50とは大違いのろくでもなさだ……】

55名無しさん:2012/12/28(金) 22:08:09 ID:Jfel1XAU0
>>52
「でりかしーとやらが無いのじゃな。お主は」

【非常にじっとりとした視線。例えるならば、乾燥綿花すらも濡れそぼった其れへと化しそうな程の視線
頑張って紡いだ言葉も無意味となれば、子供じみた反論をしてみて
――尤も、今のその形は子供。言動は相応な事か】

「あほう。入湯代を払って卵を買って満足する奇妙な輩など何処に居るか
入ったならば腹を決めて無理にでも浸かるじゃろ
それとなお主、投げ入れるのは構わんがその衣服を纏ったままは流石に簡便じゃ」

【あくまで例え――だったのか、本気なのかはこの娘には分からないが
律儀に答えるのは「せめてこの着物が濡れないようにしてくれ」の言葉】

「その服が隠れ蓑で無ければ大方の見当も付く――――訳でも無かろうか
鋼が水を恐れて何が悪かろう
身を焔は良しとしても、どうも水は好かん」

【隠す必要も無い事――少女は自分を異質とは思っていない様
さらりと自分の事を言えば、それが水を恐れる所以という事も分かるだろうか
――お世辞にも高いとは言えない丈
深紅の瞳が銀の双眸を見るためには、腰を折るだけでは少々厳しい慎重差】

56名無しさん:2012/12/28(金) 22:17:44 ID:Xo8vsmhk0
>>55
孤児院の子達にもよく言われました

【ニコニコと笑って余裕のある態度で返す】
【これと言って悪びれた様子も無く、その態度は子供に対する典型的な大人の態度であった】

ま、それもそうですね
あぁ、それはお構いなく脱がしてから投げますので

【相槌を打って、答える】
【その言葉が本当か冗談かは判断しかねる】

一応神に仕える者なので、ある程度は……
とはいえもう……なんでしたっけ

【うまく言葉が出てこなかったのか空を見上げながら、暫く思案する】
【けれどやはり該当する言葉は出てこなかったのか、適当に口ごもって誤魔化す】
【そして、再度目線を合わせようとしゃがみこんで】

ま、入るか入らないかさっさと決めることですね
今はいいけど、そのうち人も増えるでしょうし……

57名無しさん:2012/12/28(金) 22:18:49 ID:D8eipqbQ0
>>53

……うん?

【ふと、明かりに生ずる奇妙な違和感】
【ひょいと肉まんの袋を取り膝に置き、目を向けると、そこにはメイドを彷彿とさせる格好の少女が目に入った】

だって美味しいんだもん、別に文句ないでしょ?
あー、こたつで食べるアイスも美味しいよね、わかる!

【どこか会話が噛み合わない、しかし少女はとても楽しそうだ】

――肉まん、食べる?
それとも、あんまんの方がいい?

【ベンチの脇に寄り、袋を差し出す】
【袋の中には、肉まんやあんまんの他に、ピザまんやカレーまんなども入っている。女の子が食べる量としては少々多いだろうか】

58名無しさん:2012/12/28(金) 22:28:21 ID:Vl6h68.A0
>>57

【何の気なしにかけた言葉ではあったもののアクティブな答えに少々驚いて】
【それでも、可愛らしい少女が愛らしい笑みを浮かべているのだ、そう悪い気はしなくて】
【貴方の側に座ると、短いスカート丈が揺れて、付属のフリルが夜をないだ】


まぁ確かに美味しいのは美味しいけど……
って、良いの?こんな初めて会った相手に食べ物あげて
正直言って不注意すぎるんじゃない――――っ……


【彼女の言葉が止まる、少し頬杖をつく感じで、苦言を呈していたのだが】
【言葉をさえぎる形で差し出される肉まんの袋、瞼をパチクリすると睫が濡れる】
【貴方の楽しげな様子が眩しくて、太陽を覗いたかのように目を細めた】

【勢いに推される形で袋へと手を突っ込み、中から肉まんを取り出すだろう】
【スラリと伸びる細く華奢な指先、ふわりと掴む、とガラス細工のように繊細な形を見せる】
【傷一つない白肌は、肉まんよりも白い雪のような色合いなのだろうか】


はむっ……で、ホントにご飯食べるためだけに外に居るの?
こんな寒い中外にいるんだもの、他に理由があったりして――――


【ぱくり、と彼女はふわふわの肉まんへと口元を沈めるだろう、小さな唇が揺れて】
【一口の量は少なくて、しっとりと味わうように口内を転がして、とくんと飲み込むだろう】
【細い喉が震えると、それこそ液体を飲み込んだかのような音色を染み渡らせる】

【彼女のエプロンドレスは、隠している面積の方が狭いんじゃないかというぐらい丈が短くて】
【こんな冬場に外を歩くには少々薄すぎるように思えるかもしれない】

59名無しさん:2012/12/28(金) 22:40:24 ID:Jfel1XAU0
>>56
「言われていたのならば直す努力くらいはせい
その努力をした結果が先の言葉なのかは知らぬがの」

【じっとりとした視線が、呆れた様なモノへと移るのに然程時間は掛からず
悪びれる事も無さそうな姿を見て、更に呆れから非難する様なモノに移るのも時間は掛からず
――やがては、諦めたように視線を外して、チラチラと雪の舞う空へと視線は移された】


「――あのなお主、やっぱり着物くらいは我が自分で脱ぐべきじゃ
我は物。然れどそれなりの恥じらい程度はある」

【九十九に恥じらいがあるというのも可笑しな事
この少女の言葉も又、冗談か真かは分からない
クスリと一度笑むその表情は、人間の同じ歳ほどの娘が浮かべるのと何ら変わりが無く
――「お主が神に仕える者ならば尚更じゃろうて」そんな言葉を、締めとする】

「ふむぅ……そうじゃな……ならばあの老婆には悪いが、今日は見送るとしようかの
気乗りせん時に入れば災いでも起きよう。ならば又何時かその時、じゃな」

【出した答えは今日は入らなくてもいいや
自分を納得させる述べてみれば、同じく自分を納得させる様に数回頷いて
屈み込んで丁度目の前に居る者に対して小首を傾げて見せた
お主はどうする?とでも意味合いが含まれているのだろう。きっと】

60名無しさん:2012/12/28(金) 22:52:14 ID:Xo8vsmhk0
>>59
生憎言葉使いというのはよく分からないものでして
これでも昔ほどはマシになったんですがね

【少女の呆れた視線と声に対して小首をかしげて】
【視線が外れたのを感じると、一つため息をして立ち上がり
下げていた剣の位置を正す】

確かに、さすがに赤の他人にひん剥かれるのは嫌ですか

【軽く肩を叩いて、息を吐くのと混ぜて】
【空を仰ぐように見上げて、雲に霞む月を瞳に映す】

明日頑張るは頑張れないですよ?
いや、まあ別にソレもかまいませんが

【まるで教師が生徒に対して諭すように告げる】
【妙な優しさのあるその声は年頃の子供には、少々カチンと来るような物言いかもしれない】

……そうですね、私としても今日の捜索はもう打ち切った
これと言って都合もない、時間があれば……精霊?
まあ、そんな感じの貴方と語り合いたくもありますが

【どうにも九十九という言葉が出ないらしい、なじみがないのかもしれない
【ソレらしい言葉で誤魔化すと「そちらに時間があれば」と続けて】
【都合が悪いのならばそのまま暖簾を分けて中に入るのだろう】

61名無しさん:2012/12/28(金) 22:56:18 ID:D8eipqbQ0
>>58

いや、あげると言っても、全部じゃないよ?一つだけだよ、一つだけ。

【気前が良いのか悪いのか、メイド服の少女が肉まんを取った後、すぐに袋を取り上げる】

え、理由?そんなのないよ?
ただ、あー寒いなーって思ってた時にコンビニ見かけて、ちょうど良いと思って買って、それで今食べてる。
いわゆる買い食いってやつ?

【メイド服の少女とは対照的に、こちらの少女は大きく口を開けて思いっきりかぶりつく。お世辞にも上品とは言えないが、それだけ美味しいという事だろうか】

…………――――

【急に、少女の台詞が止む。同時に、少女の目線が止まる】
【目線の先は、相手の胸の辺り。ちなみに、こちらの胸は平坦である】
【目つきがゆっくりと羨望の眼差しに変わっていく】

62名無しさん:2012/12/28(金) 23:06:56 ID:Vl6h68.A0
>>61

【取り上げられる肉まんの袋を視線の片隅で追う彼女】
【心なしか表情が哀しそうな色に染まってるあたりが若干意地汚いかもしれない】
【それでもその一つで十分そうで、少しずつはむはむとしている】


あーなるほどね……でも、ちょうど良いと思ったにしちゃ量多くないかしら
いや、私が少食なだけかもしれないけどさー……


【そうは言いつつも楽しそうにほおばる貴方の姿を見て悪い気はしないのだろう】
【仄かに紅潮した貴方の肌が、一つまた一つと肉まんを口元へと沈めていく】
【そのたびに輝く表情は、指先でころころと転がす万華鏡のよう】

【十重二十重に瞬く彩には一つとして同じ形はないのだろう】
【泡沫にはじけるいくつもの表情に、しばらくの間見とれていて】
【ふふ、と表情が解けて、頬が揺れると端正な顔たちに笑みが混じった】


え、なに、どうかした?喉でも詰まらせちゃった……?
それとも何かついてる……?


【そう言ってぱたぱた、と自分に触れて汚れてないかチェックするだろう】
【貴方の視線をじぃ、と翡翠色が辿って、胸の辺りにあることを確認すると】
【ぺたぺた、と両の手で確認するようにふれて見るのだろう】

【ふわりと膨らんだ二つの膨らみは、ドレスの上からでも確認できるほどで】
【彼女が少し身を揺らすだけでその柔らかさを強調するように大きく動くのだろう】
【両腕で微かに押しつぶされるように圧迫されると、ふにゅぅという音が零れそうな具合】

63名無しさん:2012/12/28(金) 23:18:06 ID:Jfel1XAU0
>>60
「まぁ、分からないならば仕方のない――が、分からずとも心掛けは常にすべきじゃ
心がけをしていてあれならば……まぁ、良かろ」

【ふと鼻の先に落ちてきた小さな結晶】
【思わず目を瞑れば「冷たッ?!」なんて間抜けな声が漏れて】
【――数度頬を掻けば、露天……だろうか?敷地内から上がる湯煙に、目が奪われ】

「ドあほう。刀であっても今の形は女じゃ
好き好んで衣服の着脱を任せる女など早々居らんじゃろうが」

【カラカラと笑う仕草を見せれば本当に恥じらいがあるのかと問い詰めたくもなるが】
【――きっとその言葉には虚が含まれて居ない】
【一応は女の形。意識を持てば、自然と必要最低限の感情等は揃うもの】

「――我に明日なんて短すぎる。そうじゃなぁ……どちらにせよ気が向けば頑張ってみようかの
向かなければ其れはそれで良い。それも又答え
くふふ、お主等と時間の流れが異なる故、仮に理解して貰えなくとも良かろう」

【九十九。読んで字の如く長い歳月を経た魑魅】
【そんな娘には明日は余りにも短い時間で】
【子供を疾うに越した子供。何とも矛盾した言葉だが、その言葉がぴったり当てはまるのが目の前に佇む異質】

「精霊――か。まぁ、強ち間違っている訳でも無いのじゃ
好きに呼ぶと良い。然れど――我は浸かる気が無い故に今日は遠慮しておくとするかの
お主は仕事の疲れをゆっくりと取れば良い
語りは――――又何れ、会うことがあった時にでも、の」

【一度曇った勇気を再び取り戻すには少し時間を要する様】
【カチャリと音を立てて太刀の角度を正せば、目指す方向は喧噪に包まれる街】
【――必要な用も無ければ、最後にもう一度別れの挨拶を残してそのまま脚は目指す方向へと進み始めるだろうか】

64名無しさん:2012/12/28(金) 23:25:07 ID:D8eipqbQ0
>>62

……うーむ。

【口の中の物を飲み込み、自分と相手の胸を交互に眺める】

……なんでこんなに違うんだ?
なんでだ、差別だ、不公平だ……

【ぽんぽんと自分の胸を撫でる。しかしどうやっても揺れも震えもしない】

なんでそんなに大きいの?
なんで?

【相手に詰め寄り、口を尖らせる。憎しみなどではなく、ただじっと胸を睨むように見つめる】

65名無しさん:2012/12/28(金) 23:32:13 ID:Vl6h68.A0
>>64

【予想の三倍ぐらい直球な質問が彼女の胸を直撃する】
【げほっごほっと高々にむせる彼女、口元に手を当てて、大きくむせる】
【そのたびに縦に小刻みに揺れる辺り、喧嘩売ってるのかもしれない】


……っ……ふぅ……い、いきなり何言ってるのかしら……まったく
なんでって言われても……ねぇ、なっちゃったものはなっちゃったものだから
強いて言うなら……うんと……遺伝、かなぁ?


【腕を組んで、軽く頬に手を当てながら小首をかしげるのだろう】
【多分脳内にはお母さんの姿でも浮かんでいるのかもしれない、多分きっとそう】
【手首にかかる金色の髪がウェーブにのって静かにふわふわ揺れた】

【ちらりと視線を前へと向けて見れば、詰め寄った貴方の姿がそばにある】
【確かに胸は小ぶりかもしれないけど、その姿は同性から見ても魅力的なよう】
【真剣味の混ざったその視線に、表情が緩んでしまいそうになる】


あっ、そ、それに大丈夫、胸なんかなくたって魅力的だと思うよ、私は
うんうん、私が男の子だったら告白したくなっちゃうほど綺麗だもの


【ぱんと両手を合わせてほっぺたに寄せて、にっこりと微笑むのだろう】
【小さな顔が髪を染める、純白の素肌に微笑みの色が滲むと、ハッキリとした輪郭が浮かび上がる】
【伸びた睫の影が長い笑みの色を染めて、やがて貴方へと紡ぎだす】

66名無しさん:2012/12/28(金) 23:33:13 ID:Xo8vsmhk0
>>63
検討しましょう

【検討しましょうは、つまるところ何もしませんだ】
【軽くそういうと、不意に声を上げた少女に驚き】
【その様子をクックと笑って】

その割にはあまり恥じらいはなさそうですが

【笑い声を交えながら、小馬鹿にするようにそう告げる】
【しかし、目の前の九十九が仮とはいえ少女なのならこの神父は男と女どちらなのだろうか】

……いえ、分かる気がします
明日が短すぎるというのは……

【九十九のそんな言葉に対して、どこか意味深な声】
【口元を隠した布をぐいと軽く緩めて、深く息を吸うともう一度閉めなおす】
【その様子は少女とは対照的に「人間をやめてしまった」ような感じで】

そうですか、生憎と東洋の方の神については知らないものでして
それでは私はこのまま汗を流させていただこう

【喧噪に包まれた街へ歩みだす少女とは反対に、神父は暖簾をくぐり戸を開ける】
【中は暖かい空気と、優しい木のにおいが鼻を擽る】
【そうして、中へ入ろうとすると何かを思い出したように振り返って】

ところで、貴方の名前はなんです
出来れば教えていただけませんかね、精霊とだけ呼ぶのは人間を只人間と呼ぶだけで
なんだか味気なく感じますので

【手と手を組んで、胸の前にやりながらそちらの名を問う】

67名無しさん:2012/12/28(金) 23:49:55 ID:Jfel1XAU0
>>66
「何とでも言うが良い
でりかしーの無い輩に言われようと痛くも痒くも無いのじゃ」

【さて本心か否か、それは発言者だけが知る事】
【べーと舌を出して見せた後、うっすらと積もっている雪に、新たな足跡を作っていって】
【――言葉に気付き、振り向いたのは一体幾つ目の足跡を作った時の事か】
【月明かりを受けて耀き雪よりも尚眩しい銀色の長髪。冷風に遊ばれる事を気にした様子も無く振り向けば、何処か考える様な表情を浮かべて居て】

「……また何れ、会う事があるならばその時にでも教えようかの
刀は刀。物は物。何と呼ばれようと我は悪い気はせん故
教えるも――それまでにお主が歳を経て居なくなっていれば、無理な話じゃがの」

【クツクツと歪めた唇。意地悪をする子供の様な笑い方】
【踵を先と同じ方向に正せば、後ろ手を振って挨拶の代わりとし、再び歩み始めて】
【――新たに作られていく足跡も、やがては新雪に隠されていく事だろう】
【存在自体が曖昧な少女には、ある意味その光景はお似合いだったか――】

/っとこんな感じで締めの方向で……!
/お疲れ様でした。ありがとうございましたー!

68名無しさん:2012/12/28(金) 23:55:36 ID:Xo8vsmhk0
>>67
やれやれ、言い返されてしまった

【舌を出して見せた少女を微笑ましそうに見つめて】
【月明かりを受けるその髪に暫く魅せられて】

そうですか……少し残念だ
では次に出会う時を楽しみにしておきましょう

【再び歩み出す少女へと、静かにそう告げて】
【足跡を隠してゆく新雪の降る空を仰ぎ見て、暫く考え】
【胸で十字を切ると只一つ】

貴方の行く道に幸アレ

/お疲れ様でしたー

69名無しさん:2012/12/28(金) 23:56:09 ID:D8eipqbQ0
>>65

遺伝かぁ……
あー、羨ましいなー……

【胸をぺちぺちと軽く叩いてみる。しかし、依然として揺れる事は無い】

【悩みに悩んでいるその時、耳に届いたのは、告白とも取れる台詞】

えっ、そ、そう?
そう!?

【さっきまでの暗い雰囲気はどこへやら、急激にさっきの元気さを取り戻す。パァ、と効果音が付きそうな程】

ありがと、なんか元気出てきた!
私は茜。叢雲 茜。あなたは?

【元気になったテンションのまま、袋からあんまんを取り出し、噛り付く】

70名無しさん:2012/12/29(土) 00:02:42 ID:Vl6h68.A0
>>69

【無論彼女はノーマルである、少し言い過ぎたかな、と後悔しちゃったりもするも】
【視界の中央に映る、弾けそうなくらいに眩しく瞬く、貴方の姿】
【ああ、もう、と思ってしまう、やっぱり悪い気はしなくて――――】


アリス、アリス=ファンタジア、宜しくね茜
……にしても良く食べるわね、太っても知らないよ
こういうの、ついついたくさん食べちゃうから結構カロリー高くなるし


【あんまんを齧り付く貴方を見ながら、そんなこと言ってみたりして】
【彼女はと言えば、少しさめてきた肉まんに軽く齧り付いてみたりしていた】
【肌に触れる夜風の色が不意に濃く見えた気がして】

【滴り落ちる月光の色が深くなると、本格的に濃くなる夜を感じ始めて】
【肌に触れる冷たい風、肌寒いと感じるには十分すぎるのだけれども】
【目の前にいる貴方のぬくもり、触れるには少し遠いけれど感じるには十分なのだろう】


ところで茜って桜の国の出身だったりする?
名前の感じがそうだから、気になったんだ
あの辺りって冬になると夜桜がくっきり見えるらしいんだけど……


【そういって彼女が見上げるのは公園に植えられた木】
【葉は散ってしまっていて、どこか風情のない光景でもあって】
【軽くついたため息が言葉の尾尻を濡らしと、やがて灰色の呼気へと溶けた】

71名無しさん:2012/12/29(土) 00:27:37 ID:D8eipqbQ0
>>70

アリス。うん、覚えた。

うん、桜の国生まれ。
そうだね、今は夜桜が綺麗な頃らしいよ。
小さい頃見た事あるらしいけど、よく覚えてないや。ごめんね。

【何年前かはわからないが、相当昔らしい。申し訳なさそうに頭を下げる】


【ふと腕時計を見ると、もうかなりの時間が過ぎていた】

あっ、もうこんな時間!
ごめんね、アリスちゃん!
楽しかったよ!またね!

【まだたくさん中華まんが詰まった袋を取り上げ、小走りに走り出し】

またねー!!

【公園を出た辺りで足を止め、大きく手を振り、食べかけのあんまんを囓りながら走っていった】


/お疲れ様でした!

72名無しさん:2012/12/29(土) 00:29:37 ID:Vl6h68.A0
>>71
/お疲れ様でしたー!

73名無しさん:2012/12/29(土) 01:19:25 ID:0kd3qLYY0
>>47
/AM2時頃まで再募集します
/ただ、中身は今日のAM9〜10時頃を過ぎると1月5日の夜頃までまともにネットに繋げませんので
/もし寝落ち等をされましたら、申し訳ございませんが強引にロールを切らせて頂きます

74名無しさん:2012/12/29(土) 21:30:03 ID:Jfel1XAU0
【木々が深く生い茂った森――その中程】

【普段は月明かりも差す事が無く、ただ暗闇だけが広がっているのであろうこの地】
【しかし、今夜ばかりは枝、大地、それぞれに積もった雪が月の光を美しく反射させていた】
【そんな中を歩くのは、白銀の髪と其れに同じ色の双眸を持ち、着物を纏った少女】
【――時折眩しそうに目を細める所を見れば、その反射光がどれ程の物かが分かるだろう】
【一掬い、雪を掌に乗せれば、もう片方のお椀を象った手で圧力を掛けて】

「なる程の……確かにこれは美しい景色……じゃが、どうも目が痛くなるような眩しさじゃな
日にちを間違えたか……まぁ、これも良い体験かの」

【出来上がったのは、半球の形をした雪の塊。それに木の葉を二枚くっつければ出来上がる、雪の子ウサギ】
【想像していたよりも上手く作れたのか、思わず口元が綻んで】
【雪を払わぬまま切り株に腰を落ち着ければ、その横につい先程出来上がった作品を座らせた】
【つま先を用いて雪に適当な絵を描きつつ、未だ冷たい手を遮りに、枝に覆われた空を見上げ】

「また一年過ぎゆく――か。さて、未だ踏まぬ土地も多い
その間にも変わってゆくのじゃろうか……全く、暇にならなくて良いの」

【浮かべるのは苦笑い。九十九として目覚めてから、主となる者を探しそして楽しみを探し様々な地を歩いた】
【しかし余りにも広く、小さな二本の脚では巡りきる事など不可能で】
【――誰も見ない中、クスリと自嘲めいた笑いを一つ零してみた】
【魔物は殆ど出ない所と言え……少女が一人で訪れるには、危険な事に変わりないであろうこの場所】
【もしも同じく訪れている者が居たならば、一体何を想うだろうか】


【賑やかな街――その角にある、小さな喫茶店
もう儲け時も過ぎた故か、店内はゆったりとした空気に包まれ、中にはテーブルに突っ伏して眠る者の姿も見える
その窓際――ガラス張りになり、通りに接する席で寛ぐのはローブを纏う一人の女性
小難しい本に紅い双眸を落とし、左手が側に置いてある下半分が欠けた翁の面を弄っている】

【顔を隠すために持って居る筈の其れ。しかし、素顔を晒している事を全く気にする事も無く
時折コーヒーの注がれたカップを手に取れば、其れを喉に流し込むであろう
――――何気ない、ただ女性が一人で時間を過ごしているという光景
普通であれば、誰も視線を送ることが無いであろう
では何故、今複数の視線が募っているのかと言えば――】

「あら、折角取ってきたのだけれど……大して必要無かったのね……この肝
まぁいいわ。取っておけばその内使い道が出てくることでしょう」

【無造作に投げられた布袋。開いた口から見える、赤黒い物体
女性の呟きも相俟って実に奇妙な視線が注がれているも、本人は全く気にした様子が無く】
【綺麗に伸ばされた漆黒色の髪を肩の後ろへと払い退ければ、視線は今一度本へと戻される】
【不気味さもあって、未だに声を掛けようとする者は居ない
果たして、この先現れる事があるのだろうか――?】

75名無しさん:2012/12/29(土) 21:51:28 ID:JfegIAckO
>>74

【木々が深く生い茂った森――その中程において。】
【季節外れの、蛙の独唱。後方から聞こえるそれは、だんだん大きくなって来る。】

くわっ、くわっ、くわっ、くわっ、げろげろげろげろぐわっぐわっぐわっ、げろげろげろげろぐわっぐわっぐわっ……

【……近付いて来ているのだ。】

【同時に、雪を踏み締めるような音も近付いて来ている。】
【つまり、随分でかい蛙なのだろう。あるいは、よほどの蛙好きが居て、蛙を散歩させているか――】

おぉ寒……

【何か、呟いているが……喋る蛙なのだろうか?】
【ともかく――其は、この空間の、綺麗なイメージをぶち壊すかのようだ。】

【もし平穏を保ちたいなら――振り返らないのも、良い判断だろう。】

76名無しさん:2012/12/29(土) 21:55:26 ID:1fEV/9bUO
【櫻の国】

【町外れの雪道に、一つの足跡が続いている】
【新しく出来たばかりの足跡には薄く雪が積もり、向かう先は町とは真逆の方向に】
【暫く足跡を追っていくと、段々と足跡が乱れ、増え、争った形跡が増えてくる】
【それでも足跡は続いており、更に行くとそこには―――】

…はぁ、はぁ、はぁ……
何なんだよこいつら…!
ヌメヌメしてるし緑だし、つーか川にいる生き物だろお前ら…!

【ビジネススーツに骨模様のネクタイ、後ろに黒髪を撫で付けた、夢も希望も無いような表情をした男】
【スポーツサングラス型のバイザーをかけていて、折り畳まれた大きなバタフライナイフのような機具をベルトに吊っている】

【息を切らした男の周りに倒れているのは、緑の肌に甲羅に水掻きに、頭の皿…】
【河童の様な何かが死屍累々といった風に男の周りに倒れていた】

…ったく…!なんだってこんな所に行かせんだよ…!
装置あるならあれ使わせろ…よっ!

【苛立った様子で悪態をつく男は、どこかに向かう途中のようで】
【立ち上がりそうになったしつこい河童の頭を足で踏み付け雪に埋め込んだ】

77名無しさん:2012/12/29(土) 22:10:40 ID:Xo8vsmhk0
【町中】
【静かに、けれど確かに土砂降りと言えるほどに雨の降る町】
【雨が光を反射し、町を濡らし、どこか神秘的な雰囲気を醸し出す】
【その駅の前にあるバス停】

困りましたね
まさか、雨に降られるとは..傘くらいは買うべきでしたかね

【男声とも女声とも言える声で呟く神父服の人間が一人】
【髪は白く長く、瞳は鮮血の紅】
【口元には包帯のような布で口を隠しており、腰には十字架を模した小剣が3つ】
【そして、鋏をばらしたよう剣もまた左右に一つずつ】

速く止んでくれると嬉しいのですが

【近くにコンビニ等はない】
【神父服はしかたなしと言った様子でバス停の長椅子に座る】

78名無しさん:2012/12/29(土) 22:12:30 ID:Jfel1XAU0
>>75
【まだ音の源が遠くに居た頃、雪が木の葉を擦る音かと勘違いする程遠くに居た頃】
【これも又趣があって良い――何て事を考えていたが、雪の音にしては随分と奇妙な事で】
【やけに長く続き、挙げ句の果てには音では無く声となり】
【耳の中で永遠とこだますのは蛙の其れ】

「人が風情を味わっているに、遠慮無く鳴きながら歩く輩が居るか……」

【寒いとあげた声の方向へ向けられるのは、幼い顔】
【決して防寒しているとは思えないその服装。然れど、微塵も寒くは無さそうで】
【眉を八の字にしてみれば、呆れた表情を見せる】

「憑かれ者か異質かは知らぬがどちらにせよ蛙であればもう冬眠を迎える時期じゃろうて
土の下でぬくぬくと過ごす者が地上に現れれば、それは寒かろう」

【着物の袖口で口元を隠せば、クスリと一度笑んでみて】
【隣に座らせていた子ウサギを再び掌に乗せ、小首を傾げて銀の双眸で新たに現れた者を見るのであろう】
【まるで其れは、「何故蛙がこんな場所に」とでも問う様】

79名無しさん:2012/12/29(土) 22:32:28 ID:JfegIAckO
>>78

【そいつは案の定、蛙の化け物だ。】

【継ぎ接ぎだらけの真っ黒なレインコートや、毒々しい緑の髪、林檎のように大きい赤い瞳は、おおよそ人間らしくない。とは言え蛙らしくもない。】
【一応、もこもこしたマフラーや手袋で防寒している辺りは人間くさいか。】

【……見た目は十にも満たないように見えるが、どうせ擬態であろう。】

……私ゃあ「学」が無いからね。風情ってのは、よく分からないが……けろけろ

【鳴き声は、せめてもの蛙らしさか。】
【少なくとも――蛙だとしても人間だとしても、まともでは無いのだが。】

邪魔をしたのは、謝るよ。けろ。

【見れば、右手には買物袋。】
【随分とらしくなあ化け物だ。中身は半額シールや割引シールが貼られた、質の悪い酒やら何やら。】

【どさっと雪の上に座ると、それをひっくり返す。】

……冬になりゃ眠るなんて、つまらないだろうに。冬にしか出来ない事もあるんだからね、げこ。

【つまらないつまるの問題でも無いはずだが、まあ化け物だ。ごく普通の蛙の習慣は当て嵌まらないのだろう。】

それに来年は蛇年だ。寝てる間に食われちゃたまらん。けろけろけろ……

【冗談っぽく呟いて、酒を開けようと悪戦苦闘している。】
【……居座る気だ。ろくでもない。】

80名無しさん:2012/12/29(土) 22:49:06 ID:Jfel1XAU0
>>79
【もう一人の少女が纏うのは、どうも歳月を経た物。先客の少女が纏うのは、森の中を歩いたというのに汚れ一つ無い物】
【――どっちもどっち。どっちも異端】
【膝辺りまである足袋でも履けば良いのに、其れもせず】
【しかし寒さで肌が張ったり、赤くならないのは何故だろうか】

「何、学が無くとも要は感情だけあれば良い。散る桜に似て、落ちる雪もまた良きかな
――――まぁ、積もって何かを生む物と、積もって亡骸を積むだけの物は大違いじゃが」

【ヒラヒラと左右に動かされる掌。「謝る必要など無い」と伝えるその動作】
【とさりと雪に何かが落つる音がすれば、視線は自然と其れを追ってしまって】
【好物の物でも見つけたのか否か、つまみに送られるのは熱い熱い眼差し】
【ビーフジャーキー。干し肉があれば、の話ではあるが】

「……それもそうじゃな。蛙であろうと冬の楽しみも味わって――――」

【相手の言葉に、なる程と一つ頷いて】
【四季の楽しみは、味わえる期間はとても短く――それを生涯楽しめないのは大きな損】
【蛙であっても、楽しみたいのか――続けようとした言葉の前に、更に紡がれた相手の言葉】
【絶句とでも表そうか、目を丸くすれば暫しの沈黙】

「くふ……くふふふ……どちらかと言えば、我には冬にしか出来ないことよりも食われたくが無い為に起きている様に思えるがの
しかし、確かに知らぬ間に死んでしまうのは辛いの。くふ……なる程、なる程の」

【突然、腹を抱えて笑い出して】
【溜まった涙を拭い、気がつけば酒と闘う姿。立ち上がって蓋を開け――或いは栓を抜けば、手渡す事だろう】
【――何処か得意気な様子で】

81名無しさん:2012/12/29(土) 23:15:00 ID:JfegIAckO
>>80

【風情については、「そんなもんか」と流すように相槌を打っていたが。】
【貴方が笑い出すと、眉をひそめる。】

……けっ、あんたはまったくもって、馬鹿にしてるね。けろけろ……ほらよ。

【得意げな顔の貴方に、そいつは袋から干し肉を出し、差し出す。何の肉だか分からない、安物だ。】
【蓋の礼――という事だろう。パッケージに貼られた安売りのシールが哀しい。】

【蓋が開いた酒を受け取り、積もった雪に立てる。】
【袋の中にはまだ酒瓶がある――勝手に取っても怒るまい。】

【そうして、自嘲めいて鈍く笑って。】

天敵だよ、蛇は……まあ私を食える蛇なんかヤマタノオロチぐらいだろうが、矢張り怖いもんだ。けろけろ。

【大袈裟に震えて、怖がってみせる。演技だが、実際に多少震えている。怖いものは怖いのだ。】
【……つまみの山をごそごそと物色し、スルメを取り出した。封を切る。】

あんたは? あんたは天敵ってのはいるのかい……見た所、虫が怖い雷が怖いってガラじゃあなさそうだが。けろけろ……

【貴方が人ではないのには、多分気付いているのだろう。】
【品定めするような視線を向けつつ、酒を大口に流し込んだ。蛙だが、下戸では無いのだろうか。】

82名無しさん:2012/12/29(土) 23:22:35 ID:U9wgFuVU0
【水の国―――国立図書館】

【首都フルーソの中心地点にある大きな建物、此処は国立図書館、本の森】
【最近改装されたばかりなのか、内部のフローリングや壁は非常に綺麗であり】
【どこぞのデザイナーがデザインした奇抜なカウンターで司書が笑顔を振りまいている】
【中央にある階段を登れば、その先は歴史資料が収められているフロアだ】
【過去の文献なども綺麗なバインダーに挟まれていて、古臭い感じが全くない】
【そんな歴史資料フロアのテーブルに腰かけ、山積みの資料を眺めている人物が一人、いる。】

やれやれ―――、この間は大見得切って参上しておいて直ぐに戦闘不能だなんて
恥ずかしいし、何より情けない………ハァ。

挙句に狒筬瓩離如璽榛亮莠最圓破槁瑤ら減給を言い渡されるし、ダメダメだね…。
まぁこう落ち込んでもいられないか、取りあえずは近年の出来事、そして古代の文献…
その辺りから調べていかないとねぇ、知識がないとどうにも…。

【若干ウェーブの効いた肩ほどまで伸びる透き通るような碧の髪】
【グレーのスーツの下に黒のベストと白のドレスシャツを着て黒いネクタイを巻いている】
【下はグレーのスラックスに黒い革靴、肩からはシルクのストールが垂れている】
【腰に巻かれた黒のベルトには、白いガンホルダーが二つ装着されている】
【どこか神秘的な雰囲気を纏った、漆黒の瞳を持つ長身の青年】

【頬杖をついて、気だるそうに、バインダーを捲りながら、ぶつぶつと呟いている】
【フロアがフロアであるからか、辺りには人影が少なく、青年の風貌もあってか、やけに目立つ】

83名無しさん:2012/12/29(土) 23:25:20 ID:Xo8vsmhk0
>>77
/もうちょっと待ってみるのです

84名無しさん:2012/12/29(土) 23:38:45 ID:Jfel1XAU0
>>81
【礼を一つ述べれば肉を手に取り、綺麗に揃った歯で噛みちぎろう――とするもそう上手く行くはずも無く】
【両の指が干し肉の端に添えられれば、力一杯引っ張る事だろう】
【ブチリ。そんな音がすれば、首が勢いよく後ろへ反り返って】
【むしゃりむしゃりと咀嚼を終え、面に付けるのは苦笑い】

「ちと堅かったかの……
しかし、すまぬ。馬鹿にするつもりなど毛の先ほども無かったのじゃよ
お主にしてみれば生きるか死ぬかなのじゃろうが……どうも、の」

【よく冷えているであろう酒瓶に手を伸ばせば、一本手中に収めて】
【脚の間に挟んで固定し、枝からぶら下がる太い氷柱を一つもぎ取った】
【――ひょいと上に投げれば、腰の太刀を抜いて。器用に削っていけば氷で出来た酒器が二つ姿を現すことだろう】
【その内のひとつをそちらへと放り投げると、自らの分に酒を注いで】

「世の中の神話にはヨルムン何とかという蛇等、実に様々な蛇が居るようじゃが
くふ、お主は確かに八岐大蛇よりなのじゃろうな」

【氷の中に注がれた液体。キラキラと明かりを揺らす小さな其れは少女が先程述べた風情なのか】
【堅い肉を漬け置いて、食い終わらないのにスルメにも手を伸ばし】

「天敵……そうじゃなぁ。苦手な物こそあれど、其れは意思を持っている訳では無いからの
“敵”は今の所は居らぬよ
強いて言うなれば、お主の持つつまみが恐いかの
……時にお主、潰れても我は背負って帰れぬぞ?」

【まるで落語の様な話。暗に、つまみをねだっているだけで】
【その視線も何のその、朗らかに笑って返した】
【塩気の混じり始めた酒を一口。「旨い」との呟きが小さく漏らされ

85名無しさん:2012/12/30(日) 00:00:36 ID:JfegIAckO
>>84
/もう少しばかりレス遅れます。申し訳ありません。

86名無しさん:2012/12/30(日) 00:03:43 ID:Jfel1XAU0
>>85
/お気になさらずごゆっくりどうぞなのですよー

87名無しさん:2012/12/30(日) 00:42:40 ID:JfegIAckO
>>84

安物だ、仕方ない。 ……ああ、気にしちゃあいないよ。しけた詫びなんかよりも、楽しい事を話そうや。けろけろ

【実際、根に持つようなタイプではなさそうだが……蛙というネトネトしたイメージは、足を引っ張る。】
【ともかく――スルメを一切れ、口に放り込み、咀嚼して。】

けろ。此が……風情ってヤツか。……まあ悪くないね。

【知ったような顔で器をキャッチし、手袋ごしでも冷たそうにして。】
【ゆっくりと酒瓶を傾け、安酒を注ぐ。】

けろけろ……ヨルムンガルドか。現実味がどうも、無い名前だ……ヤマタノオロチの方が、分かりやすいよ。

【良く分からない文句を付けて、酒を飲み干し、白い息を吐く。】
【頬が僅かに朱く染まる――どうも、この蛙は酔っているらしい。】

けけ……回りくどいねぇ。つまみなら好きなだけ食いなよ。付き合わせてるんだ、ケチりゃあしない。

【ややひねくれた催促も、どうやら嫌いでないようだ。】
【つまみの山を、少し、貴方の方に寄せてから、器に酒をなみなみと注ぐ。】

なァに、私ゃ蛙だが、うわばみなんだ。心配はいらないさ。けろけろ……

【やはり酔ってはいるのだろう。つまらない事を言いつつ、また、器に入った酒を飲み干す。】
【――唇が冷たかったらしく、下唇をゆるく噛む。】

88名無しさん:2012/12/30(日) 00:43:25 ID:JfegIAckO
追記
/予想以上に遅れました。いやはや、申し訳ありません……

89名無しさん:2012/12/30(日) 01:03:42 ID:Jfel1XAU0
>>87
「お主がそう言うのであればそうしようかの
然れど蛇と猫、それと蛙は祟ると聞いたのは何時の事じゃったか……」

【蛙は殺すな何やと聞いたのは、とても昔の様な気がする】
【其れこそ、精神がまだこの姿と変わらない位昔の事だっただろうか】
【――まぁ、何時でも良い。考えて何かが起きるわけでも無い】
【濡れた唇を細い腕でぐいと拭き、適当に相づちを打って】

「左様。この時にしか味わえぬ物じゃよ。幾度歳月を経ようとも、同じ時がまた巡り来る事なんて無いのじゃからな
それを感ずるのも、又風情を味わう事かの」

【空になった器。程良く溶けかかる其れに、更に注ぎ足し】
【もう一度飲めば、又注ぎ足し――――】
【ぷはぁと親父臭く息を吐けば、言葉に耳を傾けて】

「確かに馴染み深さもそちらの方があるかの
まあ、天狗であろうと大蛇であろうと稲荷神であろうと、そやつらの方がよっぽど親近感を持てるのじゃ
ああ、蛙の輩も、の」

【ならば遠慮無く――きっと、そんな言葉と共に沢山のつまみに手が伸ばされる】
【少女が挙げたのは、魑魅魍魎。殆ど自分と同じ様な其れには、やはり親近感を抱く物なのか】
【冗談でも言うかの様に、最後の言葉を付け加えて】
【真か嘘かと取るのは、相手の考え方次第だろう】
【酒で上気した頬、この娘、それほど強くは無い様で】

「それならば良いのじゃがの。背負うのは勘弁じゃが放置するのも気が引ける
ともなれば引きずっていくしか無い故」

【仮にも森。雪が積もっていようと、そこら辺の木にぶつけられてしまうのは容易に想像出来ようか】
【4杯目を注ぐこと無く、器を置き――どうやら、これ以上は呑めないらしく】
【真っ赤とは言えなくともそれなりに朱に染まった顔。にへらーと柔らかく笑う姿は、少し不気味】

90名無しさん:2012/12/30(日) 01:05:22 ID:Jfel1XAU0
/リアルの用事は仕方ないのですよ!お気になさらずともー

91名無しさん:2012/12/30(日) 01:28:36 ID:JfegIAckO
>>89

そうしろ、そうしろ。楽しいのが良いよ。

【自分の分のつまみをどんどん消費しながら、酒をどんどん飲み進める。】
【なるほど、うわばみらしい。呂律も回っている。】

ああ、猫だ! あいつらは意地が悪い。蛙を捕まえて、主人に献上しやがるんだ。ろくでもないヤツらさ……けけ

【……それは蛙でなく、鼠では無いのだろうか。やはり多少は酔っているのか。】
【或いは、ろくでもないこの蛙の事。これで平常なのかもしれないが。】

ま……ともかくだ。冬の風情とやらは、蛙の私にはちと難しいようだよ。寒くてたまらんから、けろけろ。

【ともかく――酒瓶が、空になる。】
【冗談っぽく大袈裟に寒がり、袋に残ったスルメのかけらを口に流し込む。いやしくて、随分人間くさい。】

…………まあね、人は私達をあやかしなんて言っておぞましがるが……

【口を開けて酒瓶を振って、僅かな雫を口の中に垂らす。】

……話してみりゃあ、意外と、気が良い奴も多いもんさ……人は見かけによらないってかねえ、けろけろ……

【空瓶と空袋を、買物袋にしまう。ゴミ袋にするつもりだろう。】
【ふら、と立ち上がる。頬はすっかり、朱く染まっている。足元も、少し、酔っている。】

……そろそろ、私は帰るよ。酒とかは、置いていく。楽しかったからね、げこ、礼だと思えば良い……

【白い息を吐き、マフラーを締め直す。レインコートのフードを深く被る。】

雨読川のカエロウだ。縁がありゃあ、また会うだろ……じゃあな、けろけろ。

【そうして、来た時と同じように、雪を踏み締めながら何処かへ行く。来た時と違うのは、千鳥足なのと――】

くわっ、くわっ、くわっ、くわっ

【……歌声が楽しげなのぐらいである。】
【少し離れた辺りから、かえるの歌が聞こえ始め、遠ざかって行った。】

/お疲れ様でした。ありがとうございました!

92名無しさん:2012/12/30(日) 01:41:23 ID:Jfel1XAU0
>>91
【頭に薄い靄が掛かり始め、語られる言葉は耳を通り抜けていくだけで】
【語ろうにも、上手く口が動かない、俗に呂律が回らないに似た症状】
【辛うじて頷いてみせるも、全て曖昧な返事となってしまって】
【――気がつけば、別れの言葉。ぼーっとした頭でも、流石に別れの言葉くらいは交わさねばならないと判断して】

「ヒック……うむ……ヒック、達者で居ると良かろう……ヒック
天気が良い故……鳶に食われぬ様にの……ヒック」

【非常に辿辿しい言葉遣い。ゆらゆらと手は振ってみるものの、どちらかと言えば振り回している様な哀れな様】
【置かれた酒とつまみを上機嫌に手に取れば――頭をあっちこっちにぶつけながら、街へと向かうことだろう】
【まるで何人もの人数が歩いたかのような足跡。実際はたった一人の少女が付けた其れが、街まで永遠と続いていて】

【――行くまでに更に飲んで、街では様々な人に絡んだり甘えたりして大きな迷惑を掛けたのは後の話】
【しかし、目が覚めても本人は一切知る事は無いのだろう】

/お疲れ様でした―!おやすみなさい!

93名無しさん:2012/12/30(日) 16:28:35 ID:ZCHlt7mo0
【水の国 山道】

……もうすぐ、今年も終わる……か…………
でも、人の何が変わる訳でも無い……

【黒いコートをしっかりと着込み、魔術師である事を如実に表す黒のハットを被った】
【手には、頭部に青い石が嵌めこまれて先端を鋭く尖らされている、細い金属製の杖を握り締めている】
【漆黒のボブカットと、幼さを残しながらも憂いを帯びた様な瞳をした、身長160cm前後の中性的な青年が】
【沈み始めた夕陽を遠くに見やりながら、無表情に歩いていた】

【――――開けた断崖から見える夕日は、季節柄早くに地平線の向こうに隠れようとしており】
【夕焼けを閉じ込めて、藍色の空が広がり始める時間帯だった】

……人は変わらないが、嫌でも世の中は変わっていく……
……我々は、これからどうするべきなのか……

【ほぅ、と一息ついて、青年は足を止めると日没へと視線を向ける】
【冷たい一陣の風が、その太陽に名残を惜しむように、静かに駆けて行った】

94名無しさん:2012/12/30(日) 19:05:17 ID:JfegIAckO
【雨の谷】

【――そこは一年中雨が降り続く、特異な環境の地である。】
【棲息する「アメフラシ」のせいであるとか、伝説の宝玉が埋まっていて雨神を狂わせているとか、くだらない噂や学説は多数あるのだが――今のところ、何故雨が止まないのかは不明瞭だ。】

【ともかく。】
【貴方の目的は、そういう事では無いハズである。】
【野次馬か邪魔だかは知らないが――カエル族の蛞蝓神招来儀式が目的なのだ。】

【……雨が降り続ける中、貴方はついにその儀式が続く洞窟の前にいる。】
【中からは怪しい儀式的な唄が聞こえてくる。成る程、怪しい。】


【――が、洞窟の入り口には結界が貼られているようだ。入れない。】
【詳しい者なら分かるが――これは「特定の誰か」を媒介とするタイプだ。その誰かを倒すか、頼むか。どちらにせよそいつが認めなくては解除されない。】

【つまり】

よう。あんたで一人目だよ。

【今目の前にいる、こいつをどうにかする必要がある。】
【「こいつ」とは、黒いレインコート、前髪をパッツンにした毒々しい緑髪、林檎のように赤い瞳の童女である。】

けろけろ。

【カエル族の仲間だろうか。】
【蛙には見えないし、カエル族にも見えないが……ともかく、敵である。】

/では、開始します。
/飛び入りについては、しばらくの間は可能としておきます。

95名無しさん:2012/12/30(日) 19:15:29 ID:1fEV/9bUO
>>94
【降りしきる雨に打たれながら、歩く姿は女性の影】
【真っ直ぐ件の洞窟に向かい、歩く女はニヤケ顔】

…にひっ…にひひひひひ…!
こーゆーの、いっつも先輩だからなー…アタイが行くのは初めてだ
ウズウズするぜ…!

【長く三つ編みに纏めた銀髪を前に回した髪型で、目は紫色で鋭く、平均高めな身長】
【白黒の横縞模様のチューブトップの上に丈の短いレザージャケット、鎖の様な意匠を施されたベルトを交差に巻いてホットパンツを留め、黒いロングブーツを履いている】
【赤いチョーカーを巻き、狼の紋章が描かれた黒い指貫き手袋を嵌めた、獰猛そうな雰囲気を醸し出す女】

【雨の中から見えてくるのは、そんな姿であった】

…なんだぁ?何が出て来るかと思えばテメー、ちっちゃいなあ
にひひひ、テメーなんかゲンコツ一発で終わっちまうぜ?

【目の前にいる蛙然とした少女を見ると、なんだか拍子抜けした表情をして】
【拳を突き合わせながら、ニヤニヤして少女に近付いていく】

96名無しさん:2012/12/30(日) 19:42:05 ID:JfegIAckO
>>95

けろけろ。
口の聞き方には気をつけな、小娘よ。

【そういうと、そいつはニヤァーっと不敵に笑う。】
【成る程――確かに、身体は小さい。あまり、強そうではない。】

大蝦蟇でも出ると思っていたか?
私は雨読川のカエロウだ。けろけろ……あんたも名乗れ。

【カエロウは雨対策か、レインコートのフードを深く被る。】
【逆に、特に対策の無い貴方は、降り続いている雨を浴び続ける。特に何かなる訳では無いが、寒いし不快だ。】

では、小手調べと行くか? かかってくるがいい。けろけろ。

【そう呟いたかと思うと、カエロウは後ろに跳ねる。】
【距離は10mかそこらだ。その気になれば一足に近付けるだろうが――】

『怪弄(ケロー)弾』!

【着地したカエロウが口から、『何か』を吐き出す。】
【――『唾液』だ。凄まじい粘性の唾液の塊を貴女の足元へ放ち、機動性を奪おうという算段だ。】

【幸い――小手調べというだけあって、速くは無い。回避は十分可能だ。】

97名無しさん:2012/12/30(日) 19:52:36 ID:Xo8vsmhk0
>>96
うーん、もう始まっているか
……まあいいさ

【その場についたころにはもう既に先客が居た】
【13ほどの少年は、ソレを見て只呟く】

蛙の天敵は……蛇だっけか
じゃあ、それに変わるのが流儀って奴だね

【雨に塗られてからだが溶けるように、ぐにゃぐにゃになってゆく】
【最終的に溶けたゴムのようになったソレは段々と形を作り、一匹のシマヘビへと化した】

さて、行こうか
コッチは奇襲専門の能力な物なのでね

【舌をチロチロと出しながらそう呟いたシマヘビはノソノソと、そちら側へ背後に回るように向かう】
【背後に回ればいきなり、その足に噛み付こうとする】
【とはいえ、動く際の音は聞こえるし何よりシマヘビは無毒だ】
【噛まれたら痛いくらいでしかない】

98名無しさん:2012/12/30(日) 19:53:01 ID:Xo8vsmhk0
/それでは飛び入りで住みませんがお願いします

99名無しさん:2012/12/30(日) 19:55:16 ID:1fEV/9bUO
>>96
にっひっひ…話じゃなんかすげーのがいるって聞いたんだがなあ
ま、いいか、とりあえず中のも全員ボコってやるぜ!

アタイ?アタイはシルバー=グレイ
よーく覚えておきな、アタイはテメーの名前を忘れるだろーから

【拳を付き合わせる動作の途中、手袋の模様が輝き、手袋そのものが光となって形を変えていく】
【間接部は赤く、全体は煌めく白銀の鋼鉄が指先から肘までを包み、肘から伸びたバイクのマフラー状の突起が唸りを上げる篭手が装備された】

にひっ、泣いても許してやんねーぞ!

【篭手を装備すると、改めて構えて、戦闘体制を取った】
【雨に濡れるのも何のその、この季節の冷たい雨すら意に介さずに、シルバーはカエロウへと駆け出した】

【足元に噴射された唾液をジャンプで軽く避けて、止まらずに走る】
【距離は離れているが、走るスピードは非常に早い、泥を跳ね飛ばしながら物凄い勢いで接近していく】

100名無しさん:2012/12/30(日) 20:09:01 ID:JfegIAckO
>>97

ふん、甘いぞ。

【蛇の危険な牙が、突き刺さる寸前。】
【その場から先に来ていたらしい『少女』の方へ跳び、噛み付きを回避。】

名前くらい名乗れよ、こわっぱ。いきなり噛み付きとは……失礼なやつ。

>>99

そして――けろけろ。

【カエロウは貴女の方へと、もの凄い勢いで『跳んで』来た。】
【身体能力は高いようだ――蛙だから跳ねる、というだけかもしれないが。】

けろけろ、殴り合いなら勝てるとでも思ったか。

【跳躍の勢いを活かした、顔面狙いの右の平手打ち。】
【どうやら――見かけによらず、パワーもあるようだ。当たれば頬が激しく腫れ上がるのは間違いない。】

/すいません、飯行って来ます。

101名無しさん:2012/12/30(日) 20:19:27 ID:Xo8vsmhk0
>>100
……ま、それもそうか

【うねうねと蛇は曲がり、再度溶けたゴムのようになる】
【今度は人型を形どる用になった】
【キャスケットあるいはハンチングのような帽子に擦り切れたブラウンのコートと】
【黒いスラックスをはき、少し深いブーツを履いた少年に】

僕自身もそう簡単に片付くとは思っていないよ
生憎名前はあってないようなものでねぇ
仮にティミル、と呼んでもらおうか。それが僕の今の名だ

【胸に手を当てて、軽く自己紹介を済ませると軽く腕を振るう】
【振るった腕は空を切る音を鳴らせて、鞭へと化した】

今回は蛇縛りって事で……
尻尾=鞭ってことで、行こうか!

【軽く笑ってそう告げると、相手の首筋に向けて鞭を振るう】
【あたれば、普通の打撃とは違う】
【鞭特有の鋭い痛みが走るのは間違いない】

/こちらもちょっと飯言ってきます。すみません

102名無しさん:2012/12/30(日) 20:28:11 ID:1fEV/9bUO
>>100
【接近するシルバーの不意を突き、突然距離を詰めてきたカエロウ】
【一瞬にして距離が縮んだ事に、すぐに反応が出来ない】

【…並大抵の反射神経なら、である】

―――にひっ!

【立ち止まって平手打ちの手を、右手で掴み、カエロウに笑って見せる】
【不意打ちに対して怯まずにいる度胸があったからこそ、防御が出来た】

【そのまま―――】

うおらッ!!

【掴んだカエロウの手を引き、背中側に体を巻き込みながら地面にたたき付けようとする】
【どうにか手を振りほどく事が出来れば、逃れる事が出来るだろう】

103名無しさん:2012/12/30(日) 21:25:52 ID:JfegIAckO
>>両名

【奇しくも――シルバーの攻撃により、カエロウが大きく移動。】
【ティミルの攻撃は当たらず――更に。】

けろけろ。隙が多い攻撃を……

【シルバーが掴んでから、引っ張り、投げるまでのタイムラグ。】
【その間――ああ、カエロウは冬眠している訳では無いのだ。ましてや、能力者で化け物。動く事は、十二分に可能だ。】

ちょっと甘く見すぎじゃあ無いか?
――けろけろけろけろ、喰らえ『工蛙(クワッ)弾』ッ!

【カエロウの口から放たれるのは、唾液の弾丸だ。】
【先程より攻撃的な――『拳銃』以上の威力はある、凶悪な攻撃である。】

【立場逆転だ。撃たれるまでに手を放さなければ、回避は困難だろう。】
【どちらにせよ、手は緩むハズだ。それを力強く振りほどき、カエロウは受け身を取って着地する。】

なってないねえ、連携が! げここ。

【開いた大口の中には、新たに唾液が沸き上がって行く。】
【――紛う事なき、難敵だ。】

/遅れました。すいません。

104名無しさん:2012/12/30(日) 21:44:42 ID:1fEV/9bUO
>>103
【引っ張ったカエロウの体をそのままぶん回そうとした…が】

うわっ!?

【カエロウの口から放たれた唾液の塊が、シルバーの腹を打つ】
【ぬめぬめとした粘度の高い液体が強く弾け、手の力が緩んでしまう】
【その隙にカエロウは離れてしまい、シルバーはよろけて後退】

…っひゃー…いってー……
くっそ、気持ち悪いなー…!

【ぬるぬるする腹の様子を見ながら、悪態をつく】
【唾液の威力は低くは無かったはずだが、それを腹に受けても平然としている】
【ダメージに対する体制は高いようだ…が、内臓に受けたダメージは確実にある】
【ただ、本人がそれを狡砲澂瓩筬犇譴靴記瓩箸い辰新舛乃ど佞韻討い覆い世韻如宗宗宗

こんにゃろ、まだまだ負けやしねーぞ!

【この女の頭に、連携や協力といった考えはおおよそ無い】
【周りに気を使う事なく、再び真っ向から戦闘に向かう】

【カエロウに一気に駆け寄り、右手の拳を引いた】
【そのまま接近出来れば、握った拳を思い切りカエロウにたたき付けようとするだろう】
【右手の篭手の突起から魔力が吹き出し推進力を付加して、赤い光の尾を引きながら拳の威力を上げている】

105名無しさん:2012/12/30(日) 21:54:08 ID:Xo8vsmhk0
>>103
仕方ないよね、初対面の人間と連携どうこう言われてもね

【ため息を着いて、ぼやく様に呟く】
【とはいえ、やはりこれでは1vs1vs1のようなものだ】
【二人で戦っているのに、連携も何も無いのでは何の意味も無い】

ッチ

【相手の攻撃が放たれるよりも早く、鉢へと化す】
【的が小さければあたることも早々は無い、避けて見せた】

こりゃ、縛りプレイどころの問題じゃあないね
……いいよ、分かった。癪だがサポートに回るとしよう
もとよりそういう能力だ

【そういうと、元に戻り今度は自分の腕を縄へと変える】
【変えたならばカエロウの足に巻きつけようとするだろう】
【カエロウがシルバーの攻撃を極力避けれないようにするために】

ジミーな戦い方を貫かせてもらうよ

106名無しさん:2012/12/30(日) 22:00:43 ID:u.ojEyws0
【路地裏】

【真冬の夜を飾りたて、“どこか”で閃く銃火があった。連続する軽快な銃声が、雨音のように鳴り響く。】
【 けれど ――――― 6秒。たったそれだけの時間が経てば、後に残るのは静寂のみ。】
【……それでも何かがあったのは、火を見るより明らかだった。銃声は辺り一帯に広がったのだから。】

【―――――そして時は再び流れ。
 その“どこか”のごく近くのとある路上で、ふと透る声が紡がれた。】


……自分で決めた事とはいえど、確かに予想とは違ったわね。
けれどそれも、今年の締めには丁度いいのかしら?

【 声の主は細身の “誰か”。】 

【腰までの伸びやかな黒髪が、濡れ羽烏と呼ぶに相応しい色合いで】
【銀の混ざる橡色の瞳をして、濃藍のトレンチコートを纏った―――少女、だろうか】
【移ろい行く刹那を留め、硝子の様な雰囲気を漂わせる。】

【そんな形容のできる人影だった。壁際に一人佇みながら、小休止を取っている様にも見えて。】

 …… ふぅっ。

【ここまではそう珍しくもない光景だろうか。
 だがこの区域を知る人々には、疑問を感じさせ得るものが幾つかあった。】

【一つは “路地裏で”、“疲弊した” 少女の浮かべる余裕。
 落ち着いている、というだけに留まらず、この場所に馴染んでいる様にも見える。】
【もう一つは先程の銃声――― その発生源はこの辺り。だというのに彼女には、気にする様子が殆どない。】

【そんな情景は人の注意を、或いは興味を引くものかもしれない。どういった類かは別として。】

/回線の調子が悪かったりしますが、それでもよろしければっ…!

107名無しさん:2012/12/30(日) 22:12:36 ID:JfegIAckO
>>両名

【ひたすらに殴りに来るシルバー、サポートに徹するティミル。】
【カエロウが優先したのは、シルバーであった。まあ、目に見えて強そうな相手だから当然か。】

けろけろ……力馬鹿め。

【憎まれ口を叩きつつ、内心では『やばいな』と思っていた。】
【工蛙弾はカエロウのメインウエポンである――撃ち抜けないとは、意外だった。口だけでは無いようだ――と。】

【だから考えた。】

【この戦い――カエロウは『勝つ』必要は無い。】
【儀式が終わるまで『耐えればいい』だけだ――故に、選択した技は。】

『怪弄(ケロ)ローン』!

【足止めの――『大技』であった。】
【口から吐き出されたのは、巨大な唾液の塊――それが、形を変え、カエロウそっくりに成る。】
【……無論、色は無い、偽物だが。】

【ともかく、偽カエロウがシルバーに身体を広げて襲い掛かる――触れれば、めちゃくちゃに粘つき、動きを封じる。】

【――が。】

ケロッ!?

【ティミルのサポートは、成功だ。】
【縄と化したティミルがカエロウの足にキツく巻き付く。】

けろろ、小癪な……だが、やるな。自分の役割を『分かっている』……げこっ。

【が、カエロウとて馬鹿じゃあない。】
【すぐ、縄を引きちぎりに掛かる。見た目からは想像出来ないが、力は高い。】

108名無しさん:2012/12/30(日) 22:24:48 ID:ZCHlt7mo0
>>106

/まだおりますかー?

109名無しさん:2012/12/30(日) 22:26:19 ID:1fEV/9bUO
>>107
【カエロウへと殴り掛かるシルバーの前に現れた、もう一人のカエロウ】
【それには色もなくねばねばしたあからさまな偽物である】
【勿論、それの意図する所は撹乱ではないのだろうが】

はっ!なんだこれ!?
バレバレだぜ!こんなもんでアタイを騙せると思うなよ!!

【しかし、それを読み取る頭の無いシルバーは、偽物のカエロウを右手で殴り飛ばす】
【弾けた唾液を体全体に浴びながら、その意味する所が解るのは直後の事だ】

にひひっ!こんなんじゃアタイを止める事は―――おっ?
…なんだこれ…!なんか…走りにく…!

【すぐさまカエロウに接近しようとしたシルバーは、唾液のせいで動きが阻害されているのに気付く】
【ネバつく液体が体中に付着しているのだ、上手く走れず四苦八苦する】

【雨が洗い流してくれるのに頼るとしても、すぐには行動は無理そうだ】

110名無しさん:2012/12/30(日) 22:27:54 ID:u.ojEyws0
>>108
/ここに!

111名無しさん:2012/12/30(日) 22:34:01 ID:ZCHlt7mo0
>>110
/では、よろしくお願いしますー

>>106

【――――闇に溶け込むように、1つの影が壁際に立つ少女の姿を見つめていた】

……銃声、か…………

【黒いコートをしっかりと着込み、魔術師である事を如実に表す黒のハットを被った】
【手には、頭部に青い石が嵌めこまれて先端を鋭く尖らされている、細い金属製の杖を握り締めている】
【漆黒のボブカットと、幼さを残しながらも憂いを帯びた様な瞳をした、身長160cm前後の中性的な青年】

【手に握り締めた杖を、ややかざす様にして構えながら、冷徹な瞳でその姿を見つめる】

――――何か、あったのかい……?

【10秒あまり、沈黙と共にその場に佇んでいた青年だったが、ややして問いの言葉を向ける】
【すっと細められたその眼は、警戒心を抱いている事を如実に物語るだろう】

112名無しさん:2012/12/30(日) 22:35:36 ID:U9wgFuVU0
【水の国―――犢繊θ着場瓠

【ここは水の国のとある都市にある客船や貿易船の発着場である―――。】
【複数のコンテナや倉庫がひしめき合い、入り口も大きなゲートがあり、容易には侵入できない】
【そして、今日はとある豪華客船が停泊していた―――。】
【赤い外装が施された巨大な客船は、少し前、海上で謎の怪物に襲われた事でも有名である】
【その怪物も、居合わせた能力者によって倒されたのだが、それはまた別の話である―――。】
【富豪や名のある企業の役員などは、性懲りもなく海上でのパーティーを楽しもうと、既に船に乗り込んでおり】
【船が港を出るのを船内で今か今かと待ちかねている、外には複数のガードマンやガードロボが配備され】
【船は滞りなく港から大海に旅立つ―――はずだった】

【今、船の外にはその配備されたガードマンが転がっている、全身は血まみれで、全員最早虫の息と言った所だ】
【ガードロボも同じく破壊され、黒い煙を吐きながら、転がっている、そして壊れたガードロボに座り込む一人の人物がいた】

全くよぉ………珍しくジェスタ―が仕事をよこしやがったと思ったらこんなゴミ掃除とはなぁ
全然喰いたんねぇぜ………こんな紙切れみたいな連中をのしてもよぉ…。

まぁいい、船内にもまだゴミはごろごろいるんだ、少しは腹の足しにでもなるといいがなぁ…

【白髪の混じった長めの痛みきった黒髪を一本に結んで垂らしており】
【堀の深い顔には乱雑な無精髭と虎の牙のような鋭い歯が覗いており、灰色の鋭い眼光が光る】
【灰色のジャケットを羽織り、胸元を大きく開けたよれた白いシャツをその下に着ている】
【灰色のスラックスに灰色の革靴、開けた胸元からは分厚い血管の浮き出た胸板が覗いている】
【如何にも凶暴そうな容姿と雰囲気を放つ、身長190cmはありそうな巨漢の男】

【煙草を口にくわえて小言を言いながら紫煙を虚空に向けて吐き出す、今宵は若干霧がかかっており】
【自警団も港の様子には気が付かないようだ、男はおもむろにガードマンの一人の頭部を掴み、そして】
【まるでトマトのように、軽々とそれを握りつぶした、血と脳髄が辺りに飛び散るが、それに反応する者はいない】

【この港の異変に気が付き、訪れる者はいるのか、もしくは偶然迷い込んだか、もしくは豪華客船に登場予定だったか】
【いずれにせよ、霧に隠されていた、この惨状を目の当たりにすることになるだろう】

113名無しさん:2012/12/30(日) 22:36:09 ID:Xo8vsmhk0
>>107
……そのまま引きちぎられては困るな
何よりせっかく掴んだんだ。ここでははずしはしないよ

【引きちぎらんとする、カエロウに対して必死で掴みながら苦難の表情を見せながら】
【近づいていく、確かに確実に】

生憎と蛞蝓は嫌いでね
そんなもの呼ばれたら、そのなんだ困る

【そう呟きながら、自身の頭部を蝮へと変える】
【その様はまさに、蛇が人の化けの皮をはがしたような姿で】

こういうとき、最初に倒すべきはサポート役だぜ

【そのままカエロウの首筋へと噛み付こうとする】
【とはいえ、腕の縄の変形は溶けている】
【それに気づけば、逃げ出すことも可能だ】

114名無しさん:2012/12/30(日) 22:52:22 ID:JfegIAckO
>>両名

ケロォッ、ばかめ。
アタッカーさえ消えれば、今のお前はただの的。噛み付いたままではかわせないぞ?

【ティミルの策は成功だ――蛇の牙がカエロウの首筋に突き刺さる。】
【然し――カエロウは実に余裕めいた表情で、天敵と化したティミルを見た。】

【ティミルにも見えるだろう。】
【――ティミルが『陰』なら……この戦いにおいて言わば『陽』の役割をこなす筈の存在、シルバーの姿が。】

【粘性唾液の塊に自ら飲み込まれ、動きを封じられた姿が。】
【つまり――少なくともこのターンは。】

さて、一騎打ちと行こうか? ケロッ!

【首に噛み付いたティミルの蛇頭に、カエロウの『舌』が伸びる。】

『矛(ム)ぴょこぴょこ』!

【単なる舌では無い――纏う唾液は魔力により強化され、鉄のような強度。】
【更に伸びるスピードも速い――最早、戟による突きだ。】

【今、シルバーは放置されている――意識もほとんど、向けられていない。】

115名無しさん:2012/12/30(日) 23:04:50 ID:X9PrXJvc0
>>111

(……!)

【かけられた声に振り向けば、冷徹な視線とかち合った。】
【一瞬瞳に浮かぶ驚きを――― 覆うかの様に浮かべる余裕。】

……さあね?
この近くで何か有った様ではあるけど、それ以上のことは分からないわ。

……それとも貴方は、“そういう仕事” の人なのかしら?
自警団員が訪れるのは、そう多くない筈だったのだけど。

【そしてふっと小さく/けれど瞳は鋭く笑って、探りを入れるような問いかけを一つ。】
【それは話題を変えようとする様で。

 然して同時に、“場”に変化が訪れる。】

 【彼女が立っている壁は、ちょうど曲がり角近くの一角にある。】
【ふと、“その先”から吹き込んでくる一陣の風があった。】
【――――それに乗って運ばれてくる、僅かな硝煙の匂い。
 異常加熱した鋼の熱気が、刺激的な“それ”を伴いながら鼻孔をくすぐる。】

【カンが鋭ければ―――否、カンに頼らずとも気付けるかもしれない。】
【……彼女が隠そうとしている“なにか”は、曲がり角の奥に存在している。探るのならば、その場所だ。】

/では、よろしくおねがいしますっ…!

116名無しさん:2012/12/30(日) 23:11:13 ID:1fEV/9bUO
>>114
このっ!あーもー邪魔だなー!!

【体に纏わり付く唾液が中々離れない、どうにかして剥がしたいが、方法が無い】
【―――その時、シルバーはピンと閃いた】

そうだッ!!

【次の瞬間、シルバーはその場に倒れ込む】
【脚をもつれさせて転んだ…ようではない】
【地面に倒れた後に、泥や水を飛び散らせながら地面を転がった】

【するとどうだろう、地面に貯まっていた水溜まりや泥が、体に纏わり付く唾液を洗い流したではないか】

よっし!こっからだぜ!!

【体の自由を取り戻した代わりに泥だらけのみすぼらしい姿になったシルバーは、素早く立ち上がり構える】
【綺麗だった銀髪も汚い泥に塗れたが、そんな事は気にせず、魔力を蓄えた右拳を地面に打ち付けた】
【すると、赤い魔力が稲妻のようにジグザグに走りながらカエロウに向かっていく】
【迸る魔力がカエロウの足元に到達すると、噴火するように衝撃波が噴出するだろう】

117名無しさん:2012/12/30(日) 23:12:09 ID:Xo8vsmhk0
>>114
……

【カエロウの言葉を静かに耳にする】
【無論、今の彼にもシルバーの状態はわかっている】

……やれやれだね
ナンバーワンよりナンバーツーののがいいってのにさ

【即座に牙を離し、相手の攻撃を避けようとする】
【――が、さすがに対応しきれない。その舌が自身の額を削り取る】
【傷は浅くても、頭の出血は派手になる。雨水に血の紅が混ざる】

く……くき……きひひ

【その状況において、ティミルは笑う】
【愉しそうに】

なるほど、同じ孔の狢だけはある
……だが、お前はもう僕に噛み付かせた。蝮の毒は出血毒だ
三十分もすれば激しい疼痛、出血、腫脹がおきる

【額を削られ仰け反っていた状態から、体制を治しバックステップして】
【相手を指差して告げる】
【変身だけではない、その特徴も模倣するのが彼の能力】

ソレまでに勝てる自信は、逃げる自信は、殺す自信はあるかい?
蛙が蛇に勝てると思ったか、蛇に睨まれた蛙は獲物でしかないッ!

【蛇の頭部を人間に戻すと、再度腕を鞭に変えてそちらへと振るう】
【動きは無茶苦茶だ、単純なけん制というべきか】

118名無しさん:2012/12/30(日) 23:16:38 ID:ZCHlt7mo0
>>115

……勘違いしないでもらえるかな?
手前は……自警団とは何の関係も無い、ただの旅の人間だよ……

【飄々とした、余裕の態度を見せる少女に、青年もまた静かな対応を見せる】
【青年としても、事更に治安をどうこうという様な立場にはない。単なる自衛目的のための興味で動いたのだろう】
【自らの呼称を『手前』と言うのは、どこか不思議なものではあったが――――】

まぁ、危険が近くにあると言うのなら、それを知るに越した事は無いさ……
逃げるにも、避けるにも……それを知らなければ、話にならないからね……

【張り詰めていた視線を微かに緩めて、青年はこともなげに呟く】
【その外見が確かならば、青年には魔術の心得があるのだろう。ならば、危険に対処すると言うのもありうる話なのかもしれない】

――――――――ッ?

【だが、そんな青年の『真贋』が問われる機会は、思ったよりも早くやってきたようだ】
【少女のすぐそば――――そこに何かがある事に、青年は感づいたようで】

…………その『あった事』、どうやらすぐに分かりそうだね…………
――――レル・フェン・ラー・ビン…………『ホークアイ』!!

【手に握り締めていた杖を、更に突き出すように掲げると、青年は突如、謎の言葉を紡いで】
【次の瞬間、杖から緑色の光の球体が飛び出すと、上空へと飛び上がって行った】
【――――間違いようも無く、青年が行使した魔術である。そしてその効果は、周辺の情報の収集】
【その場に居ながらにして、青年は死角の向こう側にある『騒動の原因』の正体を、垣間見る事が出来るだろう】

119名無しさん:2012/12/30(日) 23:26:29 ID:JfegIAckO
>>両名

【舌が、しゅるしゅると口に戻る。】

たわけか。鳴く気も失せるぞ!

【ティミルの攻撃は成る程確かに、有効である。】
【然し――それは相手が『戦う』意思を持っているなら、だ。それも、長期戦を。】

【カエロウの意思は『持ちこたえる』意思である。】
【つまり、だ。あと30分もあれば――十分、儀式は終わるという事。儀式さえ終われば負けても構わない。】

【しかし。】

(……厄介だ。何にでもなれる能力か。)

(……『神化得』を使うか? いや、祠まで壊しかねん。ケロ。)
(……さて。)

【ティミルは厄介な相手である――という認識は、どうやら十二分に植え付けられたらしい。】
【――そんな、考え事の隙と、逸れていた意識。】
【それは。】

………ゲロォッ!!?

【シルバーの一撃を決めさせるに、十二分の隙となっていた。】
【カエロウは衝撃波に弾き飛ばされ、地面に勢いよく打ち付けられる。】

【隙だ。明確な。】

120名無しさん:2012/12/30(日) 23:46:11 ID:1fEV/9bUO
>>119
よっしゃー!どうだ!

【衝撃波で吹き飛んだカエロウを確認し、ガッツポーズ】
【しかしここで終わってはいけない、重要なのは寧ろこれからだ】
【体制を崩し隙を見せた今だからこそ、ここで畳み掛けるべきなのだ】

【本能的にそれを感じ取ったシルバーは、軽く助走を付けた後に跳び上がる】
【高いとかそういうレベルじゃない、自分の身長の倍程も跳んだ彼女は、空中でのけ反り両拳を構える】
【両の篭手の突起から赤い魔力がほとばしり、ロケットの様に推進力を爆発させた瞬間、両拳を前に突き出した】

―――くらえ!アタイの必殺技!
ニトロ・メテオ!!

【篭手の推進力によって空中から打ち出される体を回転させ、名前通りミサイルのように突撃する】
【螺旋に赤い光が尾を引いて、空気を裂いていく様は見るだけでも威力の高さが計り知れる】
【ただ、狙いは単純で修正は出来ない、カエロウがその場から離れる事が出来れば回避が可能だ】

121名無しさん:2012/12/30(日) 23:46:41 ID:Xo8vsmhk0
>>119
考えたな、この状況で
二対一のこの状況で

【口元を歪ませながら、ティミルは告げる】
【カエロウの思惑はどうアレ、自分は只会い方のサポートをすればよいのだ】
【それが毒による行動の阻害であれ、相手の思案であれ、隙が出来ればそれでよいのだ】
【用は今回は意識を此方に向けさせれればそれでよし】

さて、次はどうしようか
そのまま押さえつけてやろうか、それともまた毒で行こうか

【手と手を組んで、指を遊ばせ考える】
【そして、一つ頷くと】

あぁ、ハリセンボンで行こう

【そう呟き、相手へとのしかかるような形で突撃する】
【瞬間、ティミルはヤマアラシへと化す】
【ヤマアラシの体毛の針は非常に硬い、ゴム製の長靴程度なら貫ける】
【それがカエロウの顔面へと迫る。あたれば視界が酷になるどころではない】
【とはいえ、その動きは至極読みやすい】

122名無しさん:2012/12/30(日) 23:55:29 ID:X9PrXJvc0
>>118

(自警団員じゃないのなら、むしろ私には助かるけれど……。)

……それは……確かにそうだと言えるわね。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」―――……確か、そんな言葉があったわ。
私の生まれた“櫻”のだけれど。

【彼の身の上と、「探る」理由。そこに少女の返した言葉は、同意しつつもどこか歯切れが悪い。】
【息を一つ吐くと、軽く目を瞑り――――】


(……魔術っ―――――――!?)

【青年の行う一つの業が、驚愕と共に彼女を振り返らせた。】
【少女の反応をよそに魔術は完成、彼に、その空間の“像”(イメージ)を届ける。】

 【“広場”全体は10メートル程度。円形で、コンクリートで出来たコロッセウムの様でもある。】
 【……そこにあったのは二十梃余りの、何らかの装置を嵌め込まれた鋼鉄の機銃。
  ややランダムな同心円状の、銃口が中心を向く配置で、全方位から狭い範囲を撃つ構えだった。

  そして……まるで連射を終えた直後のように、すべての銃身が熱を帯びている。】

【先程まで誰かが居たのは、状況から見て明らかだろう。
 けれど今、その場所は今は無人だった。生者の姿はおろか、血痕さえ小さなものがひとつだけだ。】

【連れ去られたのか、“別のなにか”か。何れにせよ、あまりに不自然すぎた状況。】
【……その答えは、すぐ傍にあるのかも知れず。】


……まさか。貴方は……あれで過去の光景を見たりも出来るの?
私は別に大丈夫だし、ここを離れれば多分、貴方も安全だから―― ……調査は止めておく気にはならない?
魔力も温存できるでしょうし、それに―――――

【なぜか焦った様子の言葉を向ける。
 知られて拙い事でもある様に、急に彼へと振り向きながら。。】
【そして再び風が吹いて……“広場”のと同じ硝煙が、彼女の服からも感じられるかもしれない。】
【……“知らない”というのが嘘なのは、もう疑いようもないだろう。】

123名無しさん:2012/12/31(月) 00:18:16 ID:ZCHlt7mo0
>>122

……そう。その何者かが、いつ自分たちに害意を持たないとも……限らない
だからこそ、知る事は大事だよ…………特に今回、銃声って言う、実に分かりやすいサインがあったんだから…………

【青年の危惧したところはそこだった。銃では、いつ死角から襲われないとも限らないし、不意打ちを食らっては対処する間さえ無い事も考えられる】
【だからこそ、銃声の存在が自分にとっての害になるか否か、知ろうとしているのだろう】

ッ、これは…………処刑場か、何かか…………!?
意外だ……常軌を逸している何かがあるとは思ったけど……これは、方向性が違うね…………!

【青年の瞳が、先ほどの球体と同じ――――緑色に、淡く輝く。ある種の共鳴による反応なのだろう】
【そしてその光景を『見た』青年は、思わず絶句する。あまりに異質かつ暴虐な装置、否、施設の存在は、それだけのショックだった】

……けど、あれだけの乱射があったのに…………標的の存在は、無い…………?

【青年の『ホークアイ』と言う魔術は、少なくとも視覚情報に限って言えば、相当に正確なものを拾い上げる事が出来る様だ】
【銃声は、明らかに連射――――それも乱射と言って良いレベルで、連続して炸裂していた】
【それは、確実に何かを狙い、射殺する事が目的だったのだろうと言う事が疑いようもないほどの、嵐だった】
【しかし、銃撃されたであろう対象が存在しないと言うのは、青年にとって溜飲の下がらない事実である】

……いや、残念だけど、過去を見る様な事は出来ない
手前どもの魔術体系に『時』と言う要素を扱う様な内容は……少なくとも、手前の知る限りでは、無いからね…………

【変わらず、緑色に揺らめく光を讃えた瞳を少女に向けながら、青年は答える】
【少なくとも青年の技量では、過去を見る――――サイコメトリーの様な術式は扱えないのだろう】

…………いや、まだ安全とは言えないよ…………
手前は見たんだ。明らかに人目をはばかる様なものを…………なら、それを秘匿しようとしてる何者かが、居るかもしれない…………
いないならいないで済む話だけど…………もう少し周囲を探らないと、気は抜けない…………!

【焦る少女の様子を知ってか知らずか。青年は術式を解除しなかった】
【青年の言葉をとれば、確かに心を許すにはまだ早いと言う状況なのだろうが】
【――――恐らく青年は、眼前の少女が何か噛んでいる事に感づいたのだろう。だからこそ、自らが確認したものを明言する事を避けたのだ】
【自分が情報を遮断すれば、関わっていないはずの少女に、この事象について断言をする事は出来ないはずで】
【もし何らかの確信を少女が抱いているのなら、それは少女が先ほどの銃声に深く関わっている事の証明になる】

【――――緑色の球体は、より高く銃空へと飛翔する】
【路地裏周辺の人の動きを、上空から目視する事で、青年の言うところの『何者か』を、確かめようと言うのだろう】

124名無しさん:2012/12/31(月) 00:45:31 ID:JfegIAckO
>>両名

【――シルバーの必殺技と、ティミルの凶悪な攻撃。】
【迫り来るその二つを目の前にして、カエロウは。】

けろ。けろ。けろけろけろッ!

【――笑っていた。】
【蛙の鳴き声めいてはいるが、泣き声では無い。笑いだ。明確に。】

【地面に両手を突き――――そのシルエットを歪ませながら、嗤う。】
【雨の谷。蛙の聖地。その力を吸い上げるように。】

最早加減情けは無用と見たッ!! 『神化得(シン・カエ――――

【その時だ。】

『カエロウさん、さっきから何が……』

【洞窟の入り口から、奇妙な生物がひょっこり。】
【蛙をデフォルメして擬人化したような奇妙な二足歩行生物――『カエル族』!】

【儀式が終わった様子では無い。外が騒がしいから、様子を見に来た――というところだろうか。】
【が、それは思わぬ幸運を産んだ。無論貴方達にとっても。】

!? おい、さっさと――ケ、ケロッ! まずいッ!!?

【そいつに気を取られ、カエロウの意識が逸れる。】
【そこに――】

ゲロォォォ!!!!!!!

【二人の技が直撃。】
【大きな悲鳴が上がる――明確に、大きなダメージを与えたハズだ。】

【……土煙が立ち込める――カエル族は結界の中に再び引っ込んだようだ。】

/すいません、遅れました。

125名無しさん:2012/12/31(月) 00:45:45 ID:QAcQh52M0
>>112

「やっぱり来たね、身の程知らずが」

 長髪でタンクトップに半ズボンの少女が現れた。
 右腕には世界の悪を表す逆五芒星の刻印が、薄暗い照明に照らされ不気味に光った。

「下手な気起こすのはやめてくれないかなー、暴れるのは勝手だけどさー。
 ここにはカノッサのスポンサーもお楽しみ中なんだよねー」

 片手を上げてやれやれとため息を吐く。

「まぁ、テメー等みてーな身の程知らずのゴミみたいな奴等を片づけるのが私のお仕事なんだけどさ」

 ゴミ呼ばわりしていた者をさらにゴミ呼ばわり。
 カノッサの怪物がニヤッと八重歯を覗かせた。

「やる? 惨めなボロ雑巾になることは確実だけど?」

126名無しさん:2012/12/31(月) 00:50:54 ID:Xo8vsmhk0
>>124
うわ、気持ち悪い

【かえる族を前にして率直な感想を述べる】
【それが言い終わるかないか位に土煙が巻き起こった】

ケホ……

【咳き込みながら土煙の巻き起こる場所から退く】
【髪の毛や、服には土ぼこりがこれでもかというほど付着しており】
【立ち上がるとパンパンと叩く】

ま、無能な雇用主には世話かけられるよね

【下がりながら、様子を見る】
【相手がどうなっているかは確認できていない】

127名無しさん:2012/12/31(月) 01:01:48 ID:1fEV/9bUO
>>124
【地面に攻撃が到達した時、地面は衝撃でえぐれ、吹き飛び、土煙が上がる】
【その土煙の中、紫色の眼光と赤色の光を引きながら、立ち上がる】
【その時に浮かべている笑みは、非常に獰猛で、獲物を仕留めた獣の様に】

…にひっ、にひひひひひひ!
油断したなぁ…ダメだぜ、そーいうの…!

【立ち上がったシルバーはカエロウにそう言うと、カエロウを確認する事もなく視線を逸らす】
【彼女が見る先は、詠唱が聞こえる洞窟、先程名状しがたき蛙人間が引っ込んだ洞窟だ】

さーて、と…次はあっちだな?
にひ、次は何かなー…?

【シルバーは、指の間接を鳴らしながら、悠々と洞窟へ歩きだそうとした】

128名無しさん:2012/12/31(月) 01:13:47 ID:IS.ZwOjM0
>>123

(……っ!)

【青年の言葉に、少女の危惧が確信に変わる。
 ……処刑場、確かに “あれ”はそう形容するのが適格だった。】
【そして続く言葉―――標的の不在―――への答えを知るゆえか、“魔術” 直前までの余裕がまた曇って。】

ちょ、ちょっと……!?

【流石に洒落にならない事態に発展しつつある、というか既に“そうなっている”……!?】
【状況を把握して焦りは加速。
 「一刻も早く誤解を解く必要がある」―――――!】
【整理せずに全部ぶちまけそうになる自分。それを抑えて/ふと漏れた声だけに狼狽を残しつつ、少女は説明を試みる。】
【深呼吸一つ、そして口を開くと。】

……安心しても大丈夫よ。
あれを設置したのも、“あの場”に居たのも全部、私一人だけ―――――

(……流石に訳がわからないか。もう、いっそのこと……!)

【また深く息を吐き、もう一度深く息を吸って――――】

……つまりは全部が練習で、次に失敗しないための備え!
これでも意味不明かもしれないけれど、“そういう趣味”がないのは強調するわ……!


【「あの装置を置いたのは自分で、その標的になったのも自分」。】
【……そんな信じがたい言葉を吐き出した。演習が目的だという。】

【彼女には、“そんな経験”がある様で――――……また経験する可能性がある。そう、暗に示す様でもあった。】

/本当にすみません。ただでさえレスが遅いのに、いろいろあって物凄く遅れました…orz

129名無しさん:2012/12/31(月) 01:17:30 ID:JfegIAckO
>>両名

【――特に、シルバーの攻撃が生んだ強大な衝撃。】
【それが原因で、土煙は中々消えず――カエロウが動きを見せる様子も、無い。一先ずは無視していい筈だ。】

【両名はお互いに健闘を讃えあうでもなしに、洞窟に向かう。】
【結界は――たった今消えた。声は聞こえない。明かりが灯っており、中はそれ程暗くないようだ。】

【蝙蝠やら虫やらもいない。管理されているのだろう。】
【両側の壁には、様々な壁画――主にカエル族を描いた物が、刻まれている。】

【そろそろ――到着する頃だろう。】
【呪術的儀式に使われる独特な香の匂いが漂って来た。それと、カエルの匂いも。】

【――――】
【――――――――着いた。】

【儀式が行われている場所】

【否】

【『行われていた場所』――か。】
【既に、もぬけの殻だ。儀式は中断されたらしい――】
【呪法の陣や――串刺しにされた贄らしき蛇の死体、他にも様々な物が、放置されている。】

【……見れば、この奥には――更に道が続いている。】
【恐らく、この先に逃げたのだろう……追う必要はあるまい。儀式の妨害は、完了したのだから。】

【……そういえば、カエロウはどうなったのだろうか?】

130名無しさん:2012/12/31(月) 01:26:37 ID:Xo8vsmhk0
>>129
……是非もなし、か

【とりあえず、不穏な動きも無いので奥へと進み】
【儀式の行われていた場へと足を踏み入れた】
【蛇の血のにおい、カエルの匂いに鼻を手で押さえて】
【只一言呟く】

……これといったものは無いみたいだな。期待はずれだ
所詮どこも同じか

【ため息を着くと、振り返り洞窟を出て行こうとする】
【どうやら彼には彼なりの目的があったようだが、お目当てのものは無かったらしい】
【拍子抜けといった様子で、洞窟を出ようとするだろう】

131名無しさん:2012/12/31(月) 01:32:57 ID:U9wgFuVU0
>>125
//すみません見落としました、まだいらっしゃいますか?

132名無しさん:2012/12/31(月) 01:34:26 ID:ZCHlt7mo0
>>128

(……この女……間違いなく、何かを知っている…………
ただ……あの場と、上手く結び付かない…………どういう事なのか……)

【術式で高空から見下ろしながら、青年は眼前の少女の事を考えていた】
【どうにも明らかならない態度を見せる少女は、何らかの形で関係しているだろうという自信はあった】
【ただ、あの『銃座に囲まれた空間』との関わりが、いまいち理解できていない】

…………っ、どういう事かな……!?

【――――そうして、ついに少女からこぼれ始めた真相に、再び青年の警戒が高まる】
【用意したのも関わったのも、自分一人――――その言葉は、確かに少女に対する警戒心を強めるには十分な理由だろう】
【あの異常な空間を、何の目的で生み出したのか。少なくとも穏やかならぬ目的がある事は疑いようもない】

【――――しかし。そこからさらに続く答えは、やはりと言うべきか、一方で大きく予想を裏切られたものと言うべきか】

……れ、練習!?

【――――青年の表情が、驚愕と疑問に塗り潰される】
【少女の語る『真相』は、あまりに突飛過ぎて、青年の理解の範疇を超えていたのだ】
【冷徹に、静かな様子を湛えていたはずの青年ですら、その驚愕を制御し切る事は出来なかった】

……あ、くっ…………時間切れか…………ビンだと、やっぱりこれくらいが限界か…………

【そして、そこで丁度良いタイミングと言うべきか、青年の行使した術式『ホークアイ』の効果が切れた様で、青年の瞳の光が消えていく】
【それが1つのきっかけになってか、青年はショックから立ち直ったようで、難しい顔をして考え込み始める】

……………………まぁ、そう考えれば、とりあえず辻褄は合うのか……………………正直、信じがたいけど…………

【――――自らの中で情報と思考を咀嚼して。どうやら青年も納得したらしい】
【ただ、それでも信じ切れないのか、不満の残る様な表情が残っていたのだが】

……しかしハッキリ言うが、あれは異常だ…………
君は一体、なんの練習をしていたと言うんだ?

【構えていた杖を下ろしながらも、青年は問いを重ねる】
【ある意味、知った事から導き出される、至極当然の疑問ではあるのだが】

/お気になさらず。ただ、今日はそろそろ限界です
/後日に持ち越しをしても良いでしょうか?

133名無しさん:2012/12/31(月) 01:35:19 ID:QAcQh52M0
>>131
いますよー
今から始めると多分途中で明日に延期になりそうですが・・・

134名無しさん:2012/12/31(月) 01:38:58 ID:U9wgFuVU0
>>133
//すみません、一時間あたりで待機をきりあげちゃいました…
//ちょっと明日は予定が空くか分からないので、またの機会でもよろしいでしょうか?
//折角絡んでいただいたのに申し訳ありません。

135名無しさん:2012/12/31(月) 01:43:19 ID:1fEV/9bUO
>>129
【サポートしてくれたティミルには見向きもせず、マイペースに自分の思うままに洞窟を進んでいく】
【壁画等は気にする事はないが、僅かに漂ってきた匂いに鼻をつき、段々と強くなる】

【普通、匂いが強くなれば鼻で息をするのは嫌になってくるが、彼女は逆に鼻息が荒くなってくる】
【それは、この先に力強い何者かがいると考えたからであって、何よりも戦闘を望む彼女はどうしても興奮が隠せないのだ】

【―――しかし、着いた先は】

―――なんだこれ?
なんにもいねーじゃねーか?

【もぬけの殻となった儀式場を目にした彼女は、怪訝な顔をして辺りを見回した】
【何もいない…それ以上に、何もない】
【巨大な化物も、能力者も、何も】

【周囲にある物を蹴ったり踏んだりしてみたけど、何も現れない】
【奥に道も見えたが、あちらの方に望む物の雰囲気は感じない】

【非常に不満そうに、何か出てこないかと暫く待ってみたが、結局なにも無かったので】

―――帰ろ

【踵を返し、元来た道を振り返り、帰ろうと歩き出した】

136名無しさん:2012/12/31(月) 01:43:25 ID:CEElBQSA0
>>132
/了解です、一旦お疲れ様でした! 遅くまでお付き合い頂けて、本当に感謝の極みです…!
 再開は1月からになるとは思いますが、
 そちらのよろしい時に雑談で呼びかけて頂ければ。

137名無しさん:2012/12/31(月) 01:48:08 ID:QAcQh52M0
>>134
了解でーす

138名無しさん:2012/12/31(月) 01:49:31 ID:ZCHlt7mo0
>>136
/分かりました。明後日以降、適当なタイミングで声を掛けさせてもらいます
/では、お休みなさいー

139名無しさん:2012/12/31(月) 01:53:33 ID:U9wgFuVU0
>>137
//本当に申し訳ありません、またお願いします!

140名無しさん:2012/12/31(月) 01:59:08 ID:JfegIAckO
>>両名

【此処は常雨の地故に、今ひとつ分かりにくいが――もう、夜だ。】
【童でなくても、眠るべき時間……帰る判断は、賢明である。】

【意識しての行いかはともかく――シルバーに蹴られ、呪具は壊れたようだ。再開は出来まい。】

【――】
【―――――】
【―――――――――】

【マイペースな二人は洞窟から出る。降り続く雨も、マイペースだ。】

【……土煙はとうに上がっていた。カエロウの姿は、そこには無い。】
【雨に洗い流されたかのように、だ。血痕すら残っていない。】

【まあ、ダメージを受け過ぎたから、或いは役目が終わったから、この場から退いたのだろう。】
【どちらにせよ――自然な判断だ。】

【たぶんお互い生きているから、カエロウとはまた会える。その時は――】



【雨は冷たく降り続ける。】
【二人は風邪を引かないよう、気をつけなくてはならない。ああ、馬鹿でないならの話だが。】
【帰ったら、何か温かい物でも飲むといいだろう――それが、自然な判断だ。】


【雲間から月明かりが差し込み――蛙の歌が、何処かから聞こえた気がした。】

/お疲れ様でした。イベント参加ありがとうございました!

141名無しさん:2012/12/31(月) 02:01:22 ID:1fEV/9bUO
>>140
/お疲れ様でした

142名無しさん:2012/12/31(月) 02:06:31 ID:Xo8vsmhk0
>>140
……逃げ足が速いことで

【外を見ると、カエロウはもうどこにも居ない】
【まるではじめから居なかったかのように、どこにも居ない】
【ソレをみて軽く笑うと、空を仰ぐように見上げて】

こう雨降ると空も見づらいな

【カエルの歌を尻目にそう呟くと】
【身体が溶けたゴムの用に変わる】
【変化したのは、ワタリガラスだった。黒い翼を雨が濡らす】

さて、帰ろうか

【一つ羽ばたき、延びるようなしぐさをして】
【空へと飛ぶ、もう夜も深い】
【明日には新年を迎える】

【月へと向かうように一羽、ワタリガラスが空のかなたへと消えた】

/お疲れ様でした

143名無しさん:2012/12/31(月) 20:17:18 ID:rnHuiibY0
櫻の国の街道―――――――――――
一人の若い人物が、ノンビリと歩みを進めていた。


「…この辺りは…。」


齢二十代前半、身長は大きく見積もって5尺四寸ほどであろうか。一人の若い女であった。夜の闇に、眼の覚めるほど真っ白な、まるで色を抜いたかのような白髪が映えている。
服装は和装、其れも簡素なものである。黒の草臥れた女物の着流しに、少々大きめの深緑の上衣。袖を通さずに、肩から羽織るのみ。


「…神河と同じ匂いを感じる。この両の眼が見えぬのが残念でならぬな。」


女は―――――――――――双眸を盲いていた。ピッタリと閉じられた瞼には一閃の刀傷が見え、痛々しい。もう古傷となっているが、かなりの深手であったことが推測できる。
其れだけではない。女は杖を付き足を引きずっていた。草履の爪先が地をかく音が、ざらり、ざらりと周囲に反響している。誰もいない街道に、其れは大きく響いていた。

盲目で、跛足。

加えて、彼女に『能力』の雰囲気は見てとることができなかった。其の体に、異能は宿していないようだ。
隠しているのでは無い、元々持っていないのである。
盲目で、跛足で、さらに無能力者―――――――――――


「面白い。」

「異能の者がおるかも知れん。剣の鍛錬にはなろう。」


―――――――――――加えて、一人の剣士。
女は其の右腰に、使い古した一振りの太刀を帯刀していた。

144名無しさん:2012/12/31(月) 20:39:17 ID:1fEV/9bUO
>>143
/まだ募集してますか?

145名無しさん:2012/12/31(月) 20:41:30 ID:Xo8vsmhk0
>>77で再募集

146名無しさん:2012/12/31(月) 20:42:41 ID:rnHuiibY0
>>144
//してますよー

147名無しさん:2012/12/31(月) 21:03:49 ID:1fEV/9bUO
>>143
―――いやだなぁ、こんな人っ子一人いない所で、物騒な事呟いちゃ

【ふと、女性の独り言に隙間を空けず答える声】
【男よりの中性的な声が、明るい声色で女性の背後から答えると同時に、鎖が擦れ合う音がする】

僕、怖くて危うく攻撃しちゃう所だったよ
先手必勝とか言うし、ね?

【金のジッパーをきっちり閉じた白い長袖の服に白いスラックスといった出で立ちの、金髪蒼眼の柔和な表情の青年】
【透明な宝石が埋め込まれた小さな十字架が幾つも鎖で繋がったブレスレットを両手に嵌めている】

【女性の後ろにいつの間にかいて、いつの間にかついて来ていたのは、そんな青年で】
【鎖の擦れ合う音は彼のブレスレットから、歩く度に鳴り続けていて。女性には見えないであろう笑顔をニコニコ向けている】

148名無しさん:2012/12/31(月) 21:15:36 ID:rnHuiibY0
>>147

「…―――――――」


『耳』である――――。
女は相手の到来を、相手が声を出すよりも早く聴いていた。
盲人は得てして聴覚に優れると云う。彼女もまた例外ではないようだ。形の良い其の良の耳を持ってして、振り向くことなく背後に存在感を感じた。

チャキ

女はゆっくりと、利き腕を愛刀に伸ばした。彼女の耳は、相手の足音と同時に相手の発する金属音も、目ざとく捉えていたのである。
他の音ならば全て見逃してはいたが、『金属音』――――武器の音の確率が最も高い其れだけは、聞き逃すことができない。


「随分と、人聞きの悪いことを云う…―――――」

「人の後をつけ回すとは、関心せんな。後ろに立たれると気分が悪い。」


この段階でようやく、女は振り返った。閉じた瞳を相手に向け、僅かに腰を落としつつ言葉を紡ぐ。
其の右手は、これは自ら仕掛けるためではない。なにかの際に、『迎撃』できるようにだが――――右腰の刀に触れていた。

149名無しさん:2012/12/31(月) 21:30:02 ID:1fEV/9bUO
>>148
【女性が背後を警戒し、立ち止まるとこちらもまた立ち止まる】
【女性が刀に手をかけているのは見ていたが、そうだからといって態度を改めるまでもなく、笑顔のまま】

いやだなぁ、人聞きが悪いのはそっちじゃないか
僕はただ、君と同じ方向に歩いていただけだよ?付けていた訳じゃないよ

【おどけたように両手を胸まで挙げて、馬鹿にしたようにはぐらかす】
【彼の言う事は真実ではないが、危害を加えようとしている様子はまだない】

でも、君がどうしても僕を悪者にしたいなら、そういう事にしてもいいよ
うん、たまにはそういうのもいいからね

【彼は楽しみにして、待っているのだ】
【相手がどんな行動をとるのか、何をしようとするのか】

150名無しさん:2012/12/31(月) 21:41:56 ID:rnHuiibY0
>>149

「ふん、適当なことを…。」


とは言え――――――女は思考する。仮に相手が辻斬りの類なら、有無を言わさず攻撃していたであろう。
互いに悠長に話せるとこを見ると、言葉の通じぬ悪人ではないようで。女は刀から手を離した。
無論、また何時でも素早く掴めるようには気を配っているが、これで体面の警戒と敵対心は取り除かれたことになる。


「ふむ、目の前で悪行の一つでも行えば、お主を悪人にしたてあげられようが。
 だが残念。仮に其れが行われていようとも、私には分からんのだ。見ての通り、盲目の身。目明きと違って夜道は楽だが、其れでも『見える』わけではない。」


女は自分の目を指差した。盲目の眼前には、ただ一縷の闇が広がっている。薄明るい月光も、櫻の国の落ち着いた街並みや雰囲気も、
相手のおどけた調子も其の笑顔も、彼女の目の前に映ることはなかった。


「ただ…。」

 ・・・・・・・・・・・
「お前の期待に応えようか。」


女は刀を抜いた。否、『抜く振り』をし、左腕を振る。
相手へと放たれるのは『殺気』だ。受けてしまえば『自らが斬られた』と錯覚してしまう、濃密な剣の気魄である。
相手が手練れで、気に敏感であればあるほど、其の脳裏に明確な錯覚を見せるであろう。

151名無しさん:2012/12/31(月) 21:55:05 ID:OwGNsuE20
>>145
//まだ募集していますか?

152名無しさん:2012/12/31(月) 21:58:18 ID:Xo8vsmhk0
>>151
/おりますよー

153名無しさん:2012/12/31(月) 22:06:45 ID:OwGNsuE20
>>152
/ではおねがいします。

>>145
【神父服の人間が雨宿りしているバス停に小走りで走ってくる男がいた】

まったく、急に雨が降ってくるとは予定外だな
まだ仕事が片付いていないというのに

【短髪の黒髪に、紅い瞳をした20代後半くらいの男性】
【黒いロングズボンと黒いロングコートを着ており、口には3本のタバコを咥えている】

【男はバス停に着くと、溜め息を一つ吐き雨宿りを始めた】
【降られる雨をバス停の中から見つめながら、ポケットに入っていたタバコを取り出し】
【3本咥えているところにさらにもう1本タバコを火をつけて足した】

【タバコの煙に耐性がない人ならば、近くにいるだけでかなり煙たく感じるだろう】

154名無しさん:2012/12/31(月) 22:12:14 ID:1fEV/9bUO
>>150
へぇ、目が見えないんだ

―――見えないって、どんな気分なんだろう
ただ目を閉じるのとは違う、犖たくても見えない甬な
気になるなあ

【女性の目が見えないと解ると、ニコニコと薄くなっている眼を女性に向けて】
【両手を降ろし、そのまま軽く広げて言葉を続ける】
【海の様に深い眼の蒼も、月の光に煌めく髪も、純粋な子供の様な仮面のような笑顔も、きっと女性には見えないのだろう】

【ただ、笑顔と声色の中に混じる歪な雰囲気は女性も感じ取れるかもしれない】

【と、その刹那―――!】

――――――。

【フッ、と一陣の風が通り抜ける、そんな感覚がして】
【彼の金色の髪が、ハラと流れる】

―――あれ?
どこも斬れてないね、それに痛くもない
でも、不思議な感覚だ、まるで斬られたみたい

【その青年は、立ち位置も立ち姿も変えぬまま、変わらぬ姿でそこに立っていて】
【右手で自分の体を軽く撫でてから、右手の掌を見てから、女性に笑顔を向ける】

【彼は殺気を受けた…のだが、余り効果は無く見える】
【というよりも、猖榲に斬られていたとしても疂僂錣蕕未茲Δ僻娠を示したであろう、それ程に薄い反応だ】
【斬られそうになるという恐怖を一瞬微塵たりとも感じなかった、そんな所だ】

うーん…これは攻撃になるのかなあ?
反撃してもいい?

【普通、斬られそうになれば殺気を飛ばさずとも多少なりとも反応は示すはずである】
【人間に必要であるはずの感情が欠如したような青年は、首を傾げて見せる】
【両手のブレスレットの宝石が輝き、暖かい光の粒子を放出しだした】

155名無しさん:2012/12/31(月) 22:14:15 ID:Xo8vsmhk0
>>153
……

【最初は咳き込みながらタバコの煙たさを我慢するように、口元の布を上げ】
【抑えるようにして、煙を吸わないようにしていたが】
【さらに追加しようとしているのを見て、露骨に嫌そうな顔をして】

すいません、タバコをちょっと控えて頂けませんかね
その……煙とか火とか苦手な性質なので

【申し訳なさそうに、控えめな声で頼み込む】
【言っている間も、タバコの煙を吸うと軽く咳き込んでいて】

せめて、一本……いや二本だけすうのならばかまいませんので

【どうも神父服は煙が我慢できないらしい】
【やはり咳き込んで、少々苦しそうな様子だった】

156名無しさん:2012/12/31(月) 22:21:20 ID:OwGNsuE20
>>155
あぁっ?

【何だお前、といった表情で神父服の人をジロジロと見つめる男】
【小さなため息を一つついた後、口にくわえていたタバコのうち新しい1本だけ残して、バスに備え付けの灰皿に捨てた】

あんたタバコが苦手なのか

【神父服の人に、ぶっきらぼうに問いかけた】
【明らかにタバコの量が減ってか、機嫌が悪そうに見える】

157名無しさん:2012/12/31(月) 22:29:06 ID:Xo8vsmhk0
>>156
苦手といいますか……、体質的に火とか煙がこう無理なものでして
アレルギー的症状が発祥するんですよ

【両手を前に出して、軽く愛想笑いしながら制するように男に告げる】
【雨の音で聞こえづらいかもしれない】
【けれど、耳を澄ませば神父服の口元を隠した布のほうから、まるで何かが蠢くような音が聞こえるだろう】
【いや、事実神父服の布の奥では何かがもぞもぞと動いている】

不快にさせてしまったのならすいません
どうにもこの体質は不治の病のようなものでして、治せないんですよ

【それに神父服自身も気づいたのか、あわてるように口元の布を押さえる】
【暫く、何かが暴れるような音がした後静かになった】

158名無しさん:2012/12/31(月) 22:36:39 ID:rnHuiibY0
>>154

「其の目を潰してみろ。嫌というほど分かる。」


「…ということは置いといて…。ほう、『晦まし』が分かるか。面白い。」


なるほど、女は思考していた。例え薄かろうとも、今のに『反応した』ということは、そこそこの力量を裏に隠しているということになる。
同時に、其の中に一抹のおかしさ――――女は目で見えない分、相手の歪みを如実に感じ取っていた。


「構わんぞ。どれ、本格的に戯れるか。お前なら、真剣を用いても死ぬことはあるまい。
 もっとも、異能の者なら、私の方が不利になろうが…。」


ズ…―――――女はゆっくりと、太刀を抜刀した。盲目が刀を抜く姿は、傍目にも奇妙に思えた。
まるで祈るように自身の鼻先に刀の鍔を近づけながら、ゆっくりと、ゆっくりと引き抜く。普通の剣術家とは異なる―――――『左で』女は自らの愛刀『一』を引き抜いた。

玲瓏に磨き抜かれた刀身が、月下に露わになった。反りが浅く、刃渡り三尺三寸。
朧光を反射する刃は、前夜丹念に寝刃を合わせられている。触れただけで物体を両断できそうなほどに、ただ研ぎ澄まされていた。

そして、

女は、盲目の剣士は、負傷した左足を前に差し出し―――――――――――構えた。


「…こちらとて」

「ただ、やられるはずもないし、死ぬ所以もない。」


其れは、どの剣術流派にも存在しない、奇怪な構えであった。
櫻の国は、他国と比べて剣の道場が多いと云うが、おそらく国中を探しても、この構えの使い手は女のみであろう。其れほど奇妙で、そして盲目の女が用いると『構えにすら見えない』。

盲は―――――――杖のように刀をついていた。刃を対手の方に向け、鋒を跛足となった足の裂け目に差し込む。
両手で柄を握り、全身を緊張させて全体重を刀に掛けていた。刀があまりの付加に軋むほどである。
万全の剣気と、殺気が其の周りに満ちていた。ともすれば、盲人が杖をついただけにしか見えない無明の構。然し、盤石の迎撃装置となり、其れは寸毫微塵の隙もないのである。

迂闊に飛び込むのは危険―――――嫌でもそう思わずにはいられない。盲人の形は万全であった。


「…―――――――――――来い。」

159名無しさん:2012/12/31(月) 22:38:10 ID:OwGNsuE20
>>157
【神父服があわてて口を押えたのを見て、男は『なにか』を感じ取った】
【タバコの煙に紛れて分かりにくいが、一瞬だけニヤリと笑みをこぼし、すぐさま表情を戻した】

別に、あんたのせいで不快なわけじゃない
今日の天気が不快なのと、連れが来るのが遅いのが不快なだけだ

【一応そうは言っているものの、嘘は言ってないがすべてを言っているようには聞こえない】

不治の病と言うが、それは大変なものなのか?

【興味―とは違った何か別の意図を持って男は神父服の人に問いかけてきた】

160名無しさん:2012/12/31(月) 22:45:25 ID:Xo8vsmhk0
>>159
【口元を押さえながら、神父服は確かに見た】
【目の前の男が自身から『ナニカ』を感じたのを、それに対して確かにニヤリと笑ったのを】

そうですか、ご愁傷様です

【口調は変わっていない、しゃべり方もだ】
【けれど、けれど確かに神父服の人物の雰囲気は先ほどと一変して】
【どこか冷酷な状態を醸しだしていて】

……えぇ、そうですね
中々面倒のくさいものですよ

【先ほどとは違って、布に手をかけながら男に告げる】
【男の先ほどの笑みにナニカを感じ取ったようで、じっと見つめる】

161名無しさん:2012/12/31(月) 22:51:52 ID:OwGNsuE20
>>160
『面倒くさい』、か…
不治の病と言っているものを面倒などと表現するやつはあまり居ないと思うが
病気なんかじゃないんじゃねぇか?もしかしてな

【バス停から見える雨の降った外の景色を見たまま、男は顔色を変えず、無表情なまま淡々と喋っている】
【不意に何かに痺れを切らしたのか、ポケットに入っている携帯電話を取り出し、どこかにかけようとしている】
【再程言っていた『連れ』の元に電話をかけようとしているのだろう】

162名無しさん:2012/12/31(月) 22:59:21 ID:1fEV/9bUO
>>158
そんなに面白い?いやだなぁ、冗談を言ったつもりは無いんだけど

―――やれやれ、年の暮れにとんだ火遊びだぜ…なんちゃって

【女性が刀を抜く動作のように、青年のブレスレットから漏れる光が、回路図の様に手首を昇っていく】
【彼に刀の抜刀法や刀の美しさを見る知識は無いが、彼からすれば何もかも同じ事だ】
【ただ、戦闘(あそび)が始まるというだけの事】

いやだなぁ、殺したりなんかしないよ
君が死んだとしたら、君が簡単に死ぬような人間だったからさ
僕のせいじゃないよ

【女性の構えは、剣術を知る者からすればかなり特殊で、到底有り得ない物】
【しかしそんな事はやはり彼にはどうでもよく、光の粒子が集まり形を作っていく】
【形作るは剣、手首の先から光が覆う様に、手と一体化した光の剣が両手に装備される】

【剣のリーチは非常に短い、懐に飛び込みでもしなければ、剣が届く事は無いだろう】
【―――そう、つまりこの青年は】

それっ

【警戒等全くしない、構えた女性の懐に、自分から飛び込みに向かった】
【蛮勇所ではない、まるで後先や自分の事を考えていない行動だ】
【接近が叶えば、まずは左手の剣を内側に振り横一閃、その後間髪入れずに右手の剣を縦に振るう連続攻撃を仕掛けるだろう】

163名無しさん:2012/12/31(月) 23:07:08 ID:rnHuiibY0
>>162
//ぐああすいませぬ…ちょっと諸用でロール続行が困難になってしまいましたorz
//今日戻ってこれそうにないので…大変申し訳ないのですがこのまま戦って別れたということにしていただけないでしょうか…本当にすみませぬorz

164名無しさん:2012/12/31(月) 23:13:14 ID:Xo8vsmhk0
>>161
……貴方の持つであろうソレと対して変わりありませんよ

【鼻で笑いながら、そう告げて男がどこかへと電話するのを眺める】
【やがてあとどれくらいだろうかと、バス停のダイヤに目を移す】

ご友人に電話ですか

【ダイヤに目を移したままそちらに顔を移さず、問う】
【静かに、腰の小剣に手を置きながら】

165名無しさん:2012/12/31(月) 23:13:59 ID:1fEV/9bUO
>>163
/了解しました
/お疲れ様でした

166名無しさん:2012/12/31(月) 23:18:25 ID:Bh.LGGfA0
【路地裏】


くはは、殺すには持ってこいのスポットだな。


【赤髪の男は壁に張り付いて下界路地裏の狭い景色を見渡していた】
【黒いダウンにチノパン、尻から伸びた黒い尾尾の体毛が刺のようになって壁に刺さり、文字通り壁に張り付いていた】
【下卑た笑み、鋭く細い瞳孔で見定めるように喧騒の世界を見つめる】


寒さで縮こまった俺のおち○ぽを生き血のぬくみで果たせてくれる獲物はいるかなァ?


【まるで獲物待つ蜘蛛のように、彼は空から待つ】
【被害に合う者に基準はない、彼の気まぐれで、獲物は決まる】
【ただ歩いているだけで、彼は襲いかかってくるかもしれない】

167名無しさん:2012/12/31(月) 23:19:21 ID:Bh.LGGfA0
/テス───────

168名無しさん:2012/12/31(月) 23:26:35 ID:OwGNsuE20
>>164
そうか…お互いめんどくさい性格してるんだな…

【顔色は変えずに、もう一度神父服の人の方を見直す男】

まぁ、友人と言うか…
使えない部下が一人と言ったところか

【そう言って再度溜息をつきながら携帯電話機の様なものを耳に当てた】

おい、俺だ。はやくしろ。寄り道はするな。変なもの買わずに早く来い。あぁ?

【相手がその機械と繋がったのか、男は淡々と命令口調で喋っている】

後それと―

【そう言って男は神父服の人を再度見つめなおして】

あんた、傘とかいるか?

【と、淡々とした口調で問いかけた】
【ほんの数秒機械先の相手と話していただけなのに、疲れている表情になっている】

169名無しさん:2012/12/31(月) 23:30:05 ID:Xo8vsmhk0
>>168
そうですか……
とはいえ、部下をどう使うかは上次第
貴方の教育のしようですよ

【もうすこしかかるか……と、軽く呟いて】
【空を仰ぎ見る、雨はまだ降り続ける】
【今日一日は止みそうにないだろう】

えぇ、できればあるとありがたいですね

【淡々とした口調に、此方もまた淡々と返す】
【とはいえ、男の疲れた表情が気になったようで】

どうしたんです?
疲れた表情してますよ

【首をかしげて、問いかける】

170名無しさん:2012/12/31(月) 23:44:14 ID:OwGNsuE20
>>169
確かに、教育しだいではあるな
俺の力量しだいなんだろうが……

【男は、再び大きな溜息をついた】
【よほどその部下のことが面倒だと思っているのだろう】

そうか、じゃあ頼んでおこう。

【男は機械の先にいる相手に対して】

それと、傘を2つな。2つ。ん?んなもん使えればいい。
ってかはやくこい。

【必要なものを追加で頼み、相手先と会話が済んだのか、機械をポケットにしまった】

あぁ、今話してた相手が、なんていうか、その、疲れるんだよ
話してること自体がな
やることなすこと行動が理念にかなってなくて俺にはよくわからないんだ

【その部下のこと話している男はかなり嫌そうな表情をしていた】

時にあんた、なんで腰の剣に手を置いてんのかな?

【ふぅー、タバコの煙を吐き出しながら問いかける】

ヤル気だったりするのかい?今俺はそんな気分じゃないが。

【男の吐き出したタバコの煙は周りに雲散せず、なぜか男の周りに停滞している】
【普通の人にはわかりにくいだろうが、煙が男の体を保護しているようにも見える】

171名無しさん:2012/12/31(月) 23:54:27 ID:Xo8vsmhk0
>>170
いや、申し訳ない
恩に着ます

【傘を二つ頼んだのを見ると、礼を述べ頭を下げる】
【そして、上目に男が機械をポケットに直したのを見て頭を上げる】

ま、そこらへんは私には理解しがたいですが

【クスリと笑うと、ずれた布の位置を直して】
【胸ポケットから雑な紐を取り出して、髪を括る】

いいえ?別に気のせいですよ
そう気のせい

【人のよさそうな笑顔で誤魔化すように、白々しくそう言い放つ】
【言われると、直ぐに剣から手を離してひらひらと振る】

まあ、貴方が能力者ではなく化け物やその味方であれば気のせいではなくなりますが
もしくはそのまま能力を発動するのでしたら……

【額に手を当て、俯きながら静かに】
【雨音に溶け込むように、静かでゆったりとした声で告げる】

172名無しさん:2013/01/01(火) 00:11:42 ID:OwGNsuE20
>>171
別に、恩なぞ感じることはない
『たまたま』そういう気分だっただけだ。

【再び男がタバコを口に咥えると、停滞していた煙はあたりに散っていった】

まぁ、気のせいなら別にいいさ、気のせいならな

【タバコを吸いながら、その煙で表情を隠しながら答えた】

化け物かどうか……少なくとも俺自身は化け物である自覚はない
が、その味方かどうかは気分次第だな
第一何を『化け物』と呼ぶかにもよると思うけどな
化け物にとっちゃ俺達の方が化け物かもしれないしな

【煙で表情を隠したまま、淡々とした口調で話し続ける男】
【表情を読まれたくないときは煙で顔を隠すのが彼の癖なのだろう】
【逆に言うと、そうしている時は何か余計なことを考えている可能性があるときなのか】

ヤル気がないなら別にそれは良い事だし―
「うひょーー!スモーーーキィーーー!」

【男が何やら締めのセリフを言いかけた時、突如誰かを呼ぶ大きな声が聞こえてきた】
【小柄な体に、雨の日だというのに胸元と腰回りだけを隠すような布だけを着ており】
【緑色の髪の毛に全く手入れをしていないせいかボサボサなロングヘアーの少女が走ってきた】
【頭から背中にかけてすっぽりと被るように熊の毛皮を羽織っている】
【両手には大量の買い物袋をぶんぶんと振り回している】
【きっと彼の言っていた部下であろう】
【彼の表情は今までの無表情とは違い露骨に嫌そうな顔をした後】
【まるで鬼のような形相へと変化した】

173名無しさん:2013/01/01(火) 00:33:34 ID:Xo8vsmhk0
>>172
/すみません私用でもう少しおくれます、すいません

174名無しさん:2013/01/01(火) 00:35:11 ID:OwGNsuE20
>>173
/了解です―

175名無しさん:2013/01/01(火) 00:47:30 ID:Xo8vsmhk0
>>172
...簡単ですよ
人間に仇なした瞬間に、人間やめた瞬間に、異教である瞬間に
そいつは化け物だ

【煙をみて軽く咳き込みながらも、断言する】
【その顔はベットリとした黒いなにかに塗られていて】
【狂気、そういうに等しい表情だ】

......

【額をかるく抑えながら、静かに俯く】
【暫く、様子見しているのだろう】

/遅くなってすみません

176名無しさん:2013/01/01(火) 01:03:19 ID:OwGNsuE20
>>175
人間をやめて化け物になる…
その意味がいまいち俺には理解できないんだ
何になろうがそいつはそいつだろ?
正義だ悪だとか、人だ人じゃないとかは、そんなこと言うやつは、
自分の好きな世界じゃなきゃ許せないエゴイストでナルシストなやつなんだよ、きっと

【男は再び口からタバコを離して煙を吐いた】
【その煙がまるで意志を持っているかのように男の体に漂う】

「なに?なに?険悪?ちょー険悪なの?」
「ちょーですげーでばりばりでまじでくそでふぁんたじーなの?」

【熊の毛皮を被った少女は、二人を交互に見ながら楽しそうに、どこか嬉しそうにしている】

いや、そういうわけじゃないが、ってか俺にもそいつにもわかる言語で話してくれ…

【更に一際大きな溜息を男はついた】
【男は面倒臭そうに暗く険しい表情を、少女は対照的に楽観的に嬉しそうな表情をしている】

で、傘は買ってきたんだろうな…?
「あいっ!」

【少女は買い物袋とは別に手にぶら下げていた2本の傘を男に渡した】
【その二つの傘は何とも奇抜なデザインをしていた】
【一つは鯉に足が生えたようなキャラがプリントされており】
【もう片方は殴りたくなるような顔をした花(?)のキャラがプリントされていた】
【男は困惑した表情をしつつも、神父服の人の方に向きかえり】

どちらがいい?

【などと何とも困る選択を問いかけてきた】

177名無しさん:2013/01/01(火) 01:03:19 ID:JfegIAckO
【某国、某山中にて。】

【そこには天然の温泉がある。】
【奇妙な色に濁った湯だが、効能は折り紙付きだ。ただし秘境めいた場所故、交通の便に欠けるが。】

けろ……まったく、蛇の年なんてたまったもんじゃあない。縁起悪いよ。

【そこに深く浸かるのは、毒々しい緑色の髪をぱっつんにした、林檎のように大きな赤い瞳の童女。】
【もっとも――サービスシーンは期待出来ない。なんせ、この濁り具合だ。】

【服は近くの木に縛り付けてある。】
【つまるところ盗っ人対策だが、こんな所にまともな盗っ人は来るまい……】

……

【彼女の目的と言えば、湯治と初日の出であった。】
【どちらかと言えばメインは後者であるので、幾分か気が早いようだが。】

178名無しさん:2013/01/01(火) 01:16:00 ID:Xo8vsmhk0
>>176
世の中には秩序というものがある
そして生きるものは皆等しく、配られ決められたカードで戦う
だが、もしも配られたカードが全てワイルドカードならどうだろう
そうでなくても引いてしまえば殆どの勝負に勝てるカードならどうだ

【煙に反応するように神父服の布に隠された口元がもぞもぞと蠢く】
【それは、まるで今にも暴れだそうと身体を慣らす獣のように】

化け物とはつまりそういうことだ
人間をやめるということはとどのつまり、如何様だ
カードは神が配った。生ける物はソレを引いた。化け物はソレを摩り替えた。壊した。
ソレは神に対する冒涜だ。秩序の破壊だ。故に化け物は駆逐されねばならないんですよ

【その光だけで物を切れそうに、神父服の腰の鋏をばらしたような剣が光を反射した】
【それは、まさしく神父の性格を現しているともいえて】

まあ、言葉で言い表せるようなものではないので
分けが分からなければ申し訳ありませんが

【蠢く口元を押さえつける】
【暫く、暴れるとまた元に戻った】

そうですね、金魚のほうで

【即答だった】
【示された瞬間に、空を切るかと思うほどの速さで指で示す】
【何が神父服をそんなに挽かせたか……】

179名無しさん:2013/01/01(火) 01:34:21 ID:OwGNsuE20
>>178
秩序、確かにそうだな。
人は生きるのに、生きているのを正当化するために必要なものだな。
だが、勘違いしない方がいい。化け物も神が作ったものだ。

【煙で表情を隠しつつ、男は何か意志を持って言う】

君のやりたいことは否定はしないし、否定できる立場でもないが
一つのことに目を奪われ過ぎると、いつか大きな過ちを犯すかもしれんぞ

【少女から受け取った魚柄の傘を神父服の人に渡そうとする】
【タバコをくわえたまま、なぜか煙は空気とは逆の、男の背中の方へと流れていく】
【煙が苦手と言っている人への近づく為の配慮なのだろう】

「うーん…よくわかんない話だけど、つまりスモーキーは馬鹿者ってこと―」

【男は途中まで言いかけた少女の腹に思いっきり蹴りを入れて黙らせる】
【少女の言葉に単純にむかついたのか、それとももっと別に意味が込められているのか】

それじゃあ、俺はそろそろ行くよ

【少し躊躇しながら花柄の傘を開いてバス停を一歩出る】
【もちろん蹴りを入れた少女はそのまま置き去りで】

俺の名前はスモーキー
カプノス・スモーキー、何でも屋だ
嫌なことがあったら相談くらいの乗ってやる

【神父服の人の方を振り向いて男はそういう】
【バス停を出たためか、ポケットにしまっていた煙草を2本取り出して、一度に3本吸い始めた】

180名無しさん:2013/01/01(火) 01:48:37 ID:Xo8vsmhk0
>>179
……もう既に犯してますから

【静かに、けれど少し強めの声で言い切る】
【既に犯しているというのに、どうして神父服の人間はこうも拘るのか】

そうですか、何でも屋
何かあったときに、連絡させてもらうということにしましょう

【少女はスルーである】
【笑みを浮かべながら、スモーキーへとそう告げる】
【そして、鯉の傘を開いて】

では、私はアポストロと名乗りましょう
見てのとおり、教会の人間です

【一つ、お辞儀をして名を名乗る】
【遠くから車のエンジン音が聞こえる。そろそろバスの到着する頃なのだろう】

181名無しさん:2013/01/01(火) 01:53:28 ID:JfegIAckO
/>>177はまだ募集中

182名無しさん:2013/01/01(火) 02:00:04 ID:OwGNsuE20
>>180
【男は何も言わず、ただ神父服の人を顔を見つめ】

そうか、再びあんたとは会う気がするよ。
そん時は敵か、味方かはわからんがね。

【そう答えると、右手の2本の指を立てプラプラと手を振り別れの挨拶を簡単にした】
【そして取り残されている少女が一人】

「うぅ〜、今日はまた一段と強烈だよぉ〜…うへへ」

【どことなく嬉しそうな、悦に入ったような表情をしている】
【少女はスクッと立ち上がると服―と呼べるほどの布面積はないが―についた汚れを払った】

「じゃあなっ!よくわからない人!」

【そう言って少女は駆け足で男の元へ行った】

183名無しさん:2013/01/01(火) 02:03:23 ID:Xo8vsmhk0
>>182
えぇ、そうですね
できればどちらでも無いのを祈ります

【そう呟いているうちにバスが来た】
【バスは開き、神父服はゆっくりと乗り込む】

……では

【少女が駆け足で男の下へ向かうのを尻目に、座席へと座る】
【雨はバスの窓に打ち付けられ、濡らす】

貴方の行く末に幸アレ

【胸で十字を切ると、ポケットから文庫本を取り出して読み始める】

/ありがとうございましたー
/よい年をー

184名無しさん:2013/01/01(火) 02:05:32 ID:OwGNsuE20
>>183
/絡みありがとうございますー
/それではよいお年を。

185名無しさん:2013/01/01(火) 13:51:27 ID:QAcQh52M0

 今日はめでたきお正月。
 公園のベンチでおせち料理のお重を広げる髪の長い少女がいた。
 雪が降っているというのに寒くないのかタンクトップに半ズボンという凄まじい格好である。

「黒豆、金時、かまぼこ、花蓮根〜♪
 みーんな私のおなかに入っておいでー!」

 バクバクとそのお重を片っ端から口に入れていく。
 酢の物も焼き肴もまとめて箸で掴んで頬張り、伊勢海老を殻ごとバリバリと食い千切る。

 これだけならまだ長閑な光景だが、
 少女の右腕には非常にめでたくない悪意の逆五芒星の刻印が彫られていた。

186名無しさん:2013/01/01(火) 13:59:36 ID:2Ea0/XxI0
【路地裏 / とある喫茶店の前】

【毎週末に開かれるお決まりの談合、年始そうそう特別集会の呼び掛けがあり】
【不平を言いつつも集まりは良く、今日も常通りに白熱していた議論の最中】
【思いがけないコール音に「悪い」と一言、席を立って店の外に出れば】
【寒空の下、建物の隙間の細い道に吹く冷たい風が身を震わせた】

【画面を確認してため息一つ、通話ボタンを押せば、名乗りもなく罵声のような声が漏れて】
【それに一旦顔を顰めるも相手は既知の間柄、故に暫しの間大人しく聞いてやってから】

…………それはお前個人の思惑だろ
俺がそこに上手く乗るなんて、勝手に決めるな

【通話先に低い声でそう告げたのは、酷く血色が悪い黒服の男】

【肩までの癖っぽい黒髪に、灰色の隻眼】
【白皙の肌は傷跡が多く、顔の左半分には包帯を巻いて】
【右の頬には「牛の生首が乗った皿」の刺青がある】

……目立つようにやる時点で失敗してる
気取られず、痛みもなく―― 癌細胞みたいに侵食して、一気に巻き起こす
謂わば無痛の革命だ、馬鹿げた銃声から始まる闘争もどきと一緒にするなよ

【彼がそこまで言い切ると、数拍の間を置いてまたも罵声のよう始まった反論に】
【ほとほと嫌気がさしたという顔で通話を切り、携帯を仕舞い煙草を取り出して】
【店内に戻る前にまずは一服、ふぅ、とため息混じりの紫煙を吐いた】

187名無しさん:2013/01/01(火) 14:14:30 ID:JfegIAckO
>>185

――隣、よろしいですか?

【その隣に、奇妙な男が腰掛けた。よろしいですかと聞きながら、だ。】

【白髪に桃色の瞳、虹色の薔薇が無数に描かれた趣味の悪いスーツを着た、色の白い男である。】
【防寒の為かマフラーを巻いているが、これも毒々しい赤色で趣味が悪い。】

ふふ……冷えますね、今日は。寒くはありませんか?

【微笑を浮かべながら、いつの間にか何処からともなく「重箱」を取り出し、自分の膝に置く。】
【蓋を開ければ――中身はお節料理だ。まあ、予想通りだろうか。】

【貴女の右腕のそれには、どう考えても気付いている筈だが……】

188名無しさん:2013/01/01(火) 14:30:32 ID:QAcQh52M0
>>187

 一通り食べ終わると、少女は隣にあった2Lのペットボトルのお茶を飲みほした。

「んむっ、んむっ・・・げふー。ごちそうさん」

 ポンポンと服を払って立ち上がる。
 5kgはあったであろう特大お重は少女の腹の中にあっという間に納まった。

「うん?」

 掛けられた声に目を上げるとそこには気味の悪い男。
 放たれる毒々しさに少し眉を顰めた後、
 少女は男の声にこたえる。

「寒くはねーよ、私の能力の前じゃ温度なんて無意味だからね!」

 強力凶悪極まりない能力なのに、えらくしょーも無いことに使っている。

「それよりなんなのお前、私カノッサだぞコラ。
 ビビらないってことはテメー能力者だな? 狩るぞコラ」

 ガン、といきなりベンチに足を掛け睨みつける。
 その態度は酷く幼稚で、それゆえに攻撃的だ。

189名無しさん:2013/01/01(火) 14:43:12 ID:JfegIAckO
>>188

能力――それはいい。是非、おすそ分けして欲しい物ですね。ああ、どんな能力をお待ちで?

【何処からともなく割り箸を取り出し、精密機械めいて綺麗に割る。】
【宴会芸にでもなりそうな程の技だ。寸分の狂いも無い。】

【それで、蒲鉾を口に運び、咀嚼する。】
【少女の豪快な食い方とは真逆だ。非常に遅い。】

ふふ……しかし、新年早々から活発なのですね。感心しますよ。

【カノッサ機関全体に対して、というよりは少女個人に対してか。】
【ともかく彼は、少女を横目に見つつ、余裕っぽい様子でお節料理を食べ進める。】

よい事です。ええ。子供は風の子だ……ふふ、活発でなければ。ねえ?

【……動じる様子は、少しも無い。】
【その傍らには――先程は無かった、背丈70センチ程の、和風の衣装を着た可愛らしい少女人形が浮遊している。蛇年だからか、蛇目だ。】

190名無しさん:2013/01/01(火) 14:59:14 ID:QAcQh52M0
>>189

「こいつ・・・!」

 能力を持っていない?
 能力者(スキルホルダー)じゃなくて、特異者(スペシャル)ってことか?

 突如周りに現れる人形。
 おぞましさが増大する。

「そうか、それならなんでもいい・・・っ!」


 コイツハキニイラナイ


 少女がこの不快感を払うために行った行為は、攻撃。

「この、野郎が!!」

 少女はベンチを掴むと、ベンチごと男を放り投げ。
 公園の雑木林に叩きつけようとする。

 強化細胞。
 この小柄な少女の身体は悪魔の細胞で構成されていた。
 故に、その力は。大型重機並みの怪力。

 男が乗った公園のベンチなど、野球ボールのように容易く投げ飛ばしてしまうだろう。

191名無しさん:2013/01/01(火) 15:15:49 ID:JfegIAckO
>>190

【結論から述べよう。ベンチは投げられたが、止まった。】
【空中で、静止したのだ。突如現れた、無数の「人形」によって。】
【安心して欲しい。お節料理も、和風人形によりキャッチされているから。】

やれやれ――ふふ、活発過ぎるのも、考え物ですね。
仕方ありません、遊んであげましょうか?

【彼自身はやはり、精密を極める動きをもって綺麗に着地。】
【何か癪にさわる微笑を浮かべつつ、汚れてもいないスーツの裾を払う。】

【人形達はベンチを運び、離れた場所に静かに設置。役目を終えたからか、煙めいて消えた。】
【ああ、和風人形はまだ残っている。重箱を持っていなくてはならないから。】

【――幸い、辺りに人は少ない。暴れるなら、誰も止めるまい――無論それは、少女だけでなく男にも当て嵌まるが。】

どうしましょうか。羽つき遊びでもしますか、それとも双六? 福笑い? ああ、花札なんて如何で?

【彼が並べる遊びの道具が、次々に現れては、消える。】
【先程の重箱や人形もだ……この男は、そういう「奇術」を使うらしい。】

【――彼は貴女の感情を分かった上で「空気を読まない」……つまり、「おちょくっている」のだ。】
【つぐつぐ、新年から嫌な男である。】

192名無しさん:2013/01/01(火) 15:29:07 ID:QAcQh52M0
>>191

 空中で静止したベンチ。
 相も変わらずニヤニヤと笑う男。

 それを見て、1つの考えが思い浮かぶ。

「ああ、そうか・・・」

 ジロリ、と睨む少女。
 その目は先ほどの自棄になった攻撃的な気配ではなく。
 油断なく獲物を狙う肉食獣のような目つきだった。

「六罪王で・・・性格が気色悪くて、
 ロクに仕事をしない人形遣いの能力者が居るって″野槌″が言ってたな」

 ペロリと唇を濡らす少女。

「お前だろ?」

 そう言うと少女の周りの光景が陽炎のように揺れ始めた。

「子ども扱いすんじゃねぇ! テメーをぶっ潰して、
 この真室川まがわがテメーの座る六罪王の椅子を奪ってやる!」

「三千世界!!」

 人造人間が滅多に使わぬ能力を発動した。
 まがわの周囲に5つの黒い″穴″が発生し、機械のアンプのような甲高い音が鳴り始める。

「光の速さを躱せるか? 食らえ!!」

 発射されたのは吸収された電磁波を変換して作られた熱光線。
 照準は浮遊する男。

193名無しさん:2013/01/01(火) 16:03:00 ID:JfegIAckO
>>192

ええ、私です。ふふ……隠す必要もありませんね。
ああ――ご安心を。これはあくまでも「戯れ」です故……反逆とは、考えません。

【光の速さの攻撃――成る程、確かに六罪王だろうが「回避不可能」だろう。】
【だが――貴女が攻撃の準備をしている間に、彼は何もしていない訳では無い。動かない人形では無いのだ。】

【光線が命中――したのは、六罪王にではない。】
【彼の目の前に現れた、毒々しいピンクの大きな熊人形に、だ。】

ふふ、そして――私の仕事が「少ない」のは――カノッサに「問題が無い」という事です。それは、良い事ですね?

【熊人形はバラバラに崩れ去る、が――】

【次はウエディングの番だ。】
【周囲に出現した4体の少女人形が、それぞれ手に持つ本を開き、貴女に向ける。】

【開いた頁に書かれているのは――赤い魔法陣だ。】

……意趣返しと行きましょうか。

【魔法陣から放たれるのは、赤い魔力のレーザーだ。四条のそれが、囲むように貴女に向かう。】
【当たれば焼ける。速さも中々だが、誘導性が強い――厄介な攻撃だ。】

194名無しさん:2013/01/01(火) 16:11:36 ID:JfegIAckO
/次レス遅れます

195名無しさん:2013/01/01(火) 16:17:23 ID:QAcQh52M0
>>193

「叛逆? いいや、違うね! これは下剋上だ!」

 放たれるレーザー。
 包囲され、追尾される。
 いかに強固な強化細胞と言えど、
 熱や魔力への耐性は物理耐性ほど飛び抜けてはいない。

 ならば抜け道は1つ。
 真正面からぶち抜くように接近し、食らう前にケリをつける。

 地面を蹴りあげる。
 レーザーを掠め、肌が焼ける。
 背中から追われるようになるが、いかんせん強化細胞の果てしない力で強化された脚力。

 接近する速度はレーザーよりも単純に"速い"。

「へし折れろ!」

 接近したまがわから放たれる、ギロチンのような蹴りが男を両断しようと迫る。

196名無しさん:2013/01/01(火) 16:24:22 ID:QAcQh52M0
>>194
//了解でーす

197名無しさん:2013/01/01(火) 18:00:11 ID:JfegIAckO
>>195

ははあ、成る程。悪くない選択ですね。

【蹴りは確かに命中したのだ――が、目の前の王は、苦痛に喘ぐ顔すら見せない。】
【理由(タネ)は、簡単だ。】

しかしながら、私とて六罪王。

【――蹴り足と彼の間に、先程の本持ち人形四体が、魔力の「壁」を張りながら割り込んでいる。】
【無論、人形は完膚なきまでに破壊されているが――だが、これでは彼が受けたダメージは軽微だ。】

【だと言うのに、彼はやけに大袈裟に吹っ飛んで、ある程度離れた位置でぴたりと止まる。】
【そして――】

一般構成員に劣るようでは……ふふ、その名は名乗れない。でしょう?

【貴女の背後から、一条に纏まった炎熱レーザーが迫る。】
【つまり彼が吹っ飛んだのは、巻き込まれから免れんとする故か――】

ふふ……もう少し、遊びますか?

【王は、悠然と笑む。】
【確かに身体能力はまがわが圧倒しているだろうが――「実戦」においては、この男は恐ろしく強い。】

【砕けた本持ち人形四体が消える。】
【新たな人形が、彼の左右一体ずつに現れた。分厚いな鎧とメイスで武装した、騎士人形だ。】
【鈍重そうだが、背丈は1m程ある。】

198名無しさん:2013/01/01(火) 18:00:39 ID:JfegIAckO
/ずいぶん遅れました。すいません。

199名無しさん:2013/01/01(火) 18:37:35 ID:QAcQh52M0
>>197

「ああん!?」

 蹴りは人形を容赦なく砕くが、
 本体へその破壊力を発揮することは無かった。

 そして、背に迫る。
 先送りにした脅威。

「ぐっ!」

 迫る光線。まがわは手をかざし、その一条に束ねられた光線を受け止める。
 赤い閃光が辺りに煌めいた。

「っつー! ・・・だが、この程度だなぁ!」

 手を振りながらまがわはニタリと笑う。
 手にはわずかに焼け焦げた跡が残るだけ。
 ダメージは、皮一枚。

「魔力の攻撃が手にぶつかって"熱"に代わった瞬間。
 赤外線を拡散させて一瞬で熱放射させた・・・。
 三千世界はその名の通りこの世の万物を操る力! 私に熱攻撃は通用しない!!」

 力押しの戦法ばかり取る、以前のまがわからは考えられないような高度な戦術。
 この怪物は進化している。

「はっ、そんな文字通りの木偶人形で! 私を阻めると思っているのか!!」

 ビキビキと肌に血管が筋張り。
 まがわはコーネリアスに接近する。

「一般構成員? 違うね! 私は機関最強だッ!!」

 接近を許せばいかに頑強な人形であろうと、
 この怪物の力のままに蹂躪されるだろう。

200名無しさん:2013/01/01(火) 18:39:32 ID:0FmIA8LM0
【風の国――平原に孤立してそびえ立つ、とある古城】

【普段、こんな場所に城はない。川も、堀も、山も無し。普通は原っぱのど真ん中に洋城は無い】
【けれども存在している――“幽霊城”なんていう噂が巷では囁かれているが、まさにコレであろう】
【場内には財宝が無数に有るとか、死んだ人と会えるとか、甘苦の様々が語られており――】

……新たな年、か。既に日は落ち、ココには街の喧騒も聞こえてこないが
それでもやはり感じる……世界のどこかで行われてるのだろう、歓喜の宴……。

…………、……反吐が出るな。

【上層階のテラスから一人、黒髪の女性が暮れかけの夕日に照らされる平原を眺めるのが見える】
【肌は白く、線は細く、幽霊がいるのならこいつだろうとひと目で思えるような外見だが】

【どこか憂愁を湛えた表情はなんとも言えぬモノであり、感情を一言では表せない】
【風格からして城の主だろうか――現在、城の跳ね橋は下りており、出入りは自由】
【この異様な雰囲気の城郭に足を踏み入れるものを拒む物は何もないが――――。】

201名無しさん:2013/01/01(火) 19:06:55 ID:1fEV/9bUO
>>200
/まだいますか?

202名無しさん:2013/01/01(火) 19:08:31 ID:0FmIA8LM0
>>200
/居りますよ〜

203名無しさん:2013/01/01(火) 19:12:12 ID:JfegIAckO
>>199

【――騎士人形二体が、まがわに迫る。】
【右が頭、左が膝目掛けてメイスを力強く振るった。速く、強い。普通の人間ならなすすべなく砕かれる。】
【単純な動きでは、近寄りながら両方を回避するのはまず不可能である。どう対応するか――】

機関最強? ふふ、喜劇的ですね。

【勿論、これで終わるとは考えていないようだ。】
【六罪王、ウエディング。懲罰執行者。生半可な強さでは無い――それはまがわも知っているハズだ。】

貴女は成る程、確かに強い。少なくともナンバーズレベルでしょう。決して、弱敵ではない。

【彼の目の前に現れたのは、「石」だ。】
【正二十面体に加工された、淡い桃色を内側に燈す「石」……いや「宝石」か。】

ですが……ふふ、及ばない。六罪王に名を連ねる者には。お見せしましょうか?

【――隠し玉か、或いは「漸く本領を出す気なのか」】
【どちらにせよ――『何かまずい』のは分かる、ハズだ。】

――『宝玉』の力を。

/遅れ気味ですいません。

204名無しさん:2013/01/01(火) 19:13:50 ID:1fEV/9bUO
>>200
【テラスにいる女性から、跳ね橋側の空が見えるなら、向こう側から飛んでくる航空機が見えるだろう】
【羽の無いヘリの様な航空機が、真っ直ぐ明確に、城に向かって飛んできてている】
【音も無く空気を裂いて上空を飛ぶ航空機は、城には向かわず、何かを落としてから上空を飛び去っていった】

【落とされた物は、パラシュートを開いて不細工に地面に着地すると、モコモコとパラシュートからはい出て歩き出す】
【城の跳ね橋に向かうそれは、紛う事なく人間の姿であった―――】

―――……ぜぇ…ぜぇ……何なんだよマジで…
高い所から落とすなってんだよ…いきなり呼んだり送ったり…!

【ビジネススーツに骨模様のネクタイ、後ろに黒髪を撫で付けた、夢も希望も無いような表情をした男】
【スポーツサングラス型のバイザーをかけていて、折り畳まれた大きなバタフライナイフのような機具をベルトに吊っている】

んで…これか…
確かに…こんな所に城は無かった筈だな……
しゃーねぇ、仕事だし、調べてみるか

【冷汗をだらだら流しながら、城を眺めた男に、女性の姿は見えなかった】
【背後で独りでに燃え、証拠を隠滅させるパラシュートを背景に、息を整えてから、男は跳ね橋に脚をかける】
【警戒しながら、ゆっくりと城に脚を踏み入れた―――】

205名無しさん:2013/01/01(火) 19:22:19 ID:0FmIA8LM0
>>204

……あれは。この様な土地にこの様な時刻にどのような理由で、また?

まあいい。来るものは拒まないのが我が城……その後どうなるのも、個人次第
歓待はしないが招き入れようではないか、客人の男―――。

【そんな呟きが、平原を流れる風に混じって消えた。どこか粘着質だが透き通った声】
【矛盾――風景とそぐわない城のようなその声は、もしかしたら彼にも届いたかも知れず】
【やがて女性は姿を消し、男が跳ね橋を超えて城に入ると、門を閉じるように橋は上がって】


【―――ひたすらに綺麗である。ひんやりとしているが寒くはなく、蝋燭の灯は目にやさしい】
【埃に塗れることもなく、血や煤の跡も無く、美術の品のような廊下と、そして内装が広がっている】

【やや進むと、道は4つ。一つは木の重厚な扉で、誰かの個室に繋がっているように思われ】
【他の二つが左は地下、右は上階への小道、残る一つは中央まっすぐ、恐らくは広間か何かに出る通路である】
【どこを選ぶのも自由だし、罠や住人が在る気配も無い。もぬけの殻――“幽霊城とは確かに、言葉の通りか。”】

206名無しさん:2013/01/01(火) 19:39:49 ID:QAcQh52M0
>>203

 振るわれた2本のメイス。
 暴力的で破壊的なその鉄球は小柄な少女を容赦なく破壊する・・・かに思えた。

「くくくく・・・」

 硬質的な、金属と金属を衝突させたような音が響く。
 硬質化した強化細胞には振るわれた鈍器ですら無力だった。
 少女の姿をした怪物は、メイスを手と足で容易く受け止め。

「あっはっはっはっはー!」

 そのまま騎士人形を上回る力でそれを弾き飛ばし。
 さらに暴力的な"力"を以て、その騎士達を蹂躪した。

 メイスを受け止めた右手が逆にメイスを奪い取り、
 動きが鈍重そうな騎士達をメイスを振って粉砕した。

「んー、さて。
 私はもうお人形遊びに夢中になる歳でもないんだよねぇ!」

 ジロリと出現した宝玉を見据える。

 まがわは強い。
 反則じみた性能を持つ強化細胞。
 さらにその弱点を補強し、強さを後押しするような能力。
 まがわは生まれた時から自分より上位の存在を知らなかった。

 故に、初めて出会う"格上"相手でも。

 取る行動は単純で、無謀で、浅慮。

「なんだか知らないが、それもぶっ壊してやるよ!!」

 まがわはメイスを"宝玉"へ向かって振るった。

207名無しさん:2013/01/01(火) 19:45:29 ID:1fEV/9bUO
>>205
【―――ふと、風に混じって声が聞こえたような気がした】
【しかし、それの正体を考えれば臆病風が吹きそうに思えたので、気のせいだという事にしておく】
【おまけに、城に脚を踏み入れると、跳ね橋が逃げ道を阻むように閉まったので、ビクリと背後を見て顔を引き攣らせた】

【もう引き返す事は出来ない、ひんやりとした空気を感じながら城に脚を踏み入れると、四つの道が見えた】

…自棄に…綺麗だな…

【まず気付いたのは、城内の綺麗すぎる空間にだ】
【まるで最近掃除されたかのように埃一つない感じは、何者かの手を感じる】
【尚更、自分以外の誰かがいるという考えが大きくなってきた】

…………

【上と下、そして目の前と、小部屋に繋がっているらしき木の扉】
【下は明らかに危険な匂いがするし、この階層を調べる前に他の階層に行くのは好ましくない】
【並ば目の前か、木の扉か…】

…まずは、こっちだな

【部屋に繋がっているらしき木の扉に手をかけると、扉に体をぴったりくっつけながら、ゆっくりと中を確認しながら開く】
【警戒は怠らず、いつでも武器を抜ける様に構えながら】

208名無しさん:2013/01/01(火) 19:54:55 ID:0FmIA8LM0
>>207

【木の扉は重苦しい音を立てながらもしっかりと開き、中の些か濁った空気を漏らす】
【見れば室内には誰も居らず、その作りは豪華な書斎のようなものである】

【壁にはびっしりと棚があって、黒水晶の骸骨をかたどったオブジェや、古典的な杯】
【それから本にしても黒革の背表紙をした重厚な――嫌なオーラを放つ一冊などがあり】
【なんというか、全体的に空気は重い。赤い絨毯や立派な机など、見るところは多いのだが】
【どことなく入るのを憚られるような、そんな空っぽの重圧が感じ取れるであろう】


【それでも入るのであれば拒絶はない。ただ、入れば常人は気分が悪くなることは間違いなく】
【また、足を踏み入れると同時、誰も居ないはずの机の椅子が小さく音を立てるのは偶然だろうか――】

【本棚の壁、そして重厚な机と不審な椅子――その奥にはまだ、扉が在るが。】

209名無しさん:2013/01/01(火) 20:03:25 ID:JfegIAckO
>>206

【ウエディングは――】

【騎士人形が壊された事だけ、視界の中に確認した。そうして、少し哀しそうに笑ってみせた。】
【近付いて来るまがわには、何の反応もしなかった。】

【宝玉が、光を増す。】
【ちょうどその時――メイスが宝玉に叩き込まれた、が。】
【――びくともしない。逆に、メイスに皹が入る程までに、強固だ。】

罪人の名は『真室川まがわ』――

罪状――『公共のベンチを破壊、罪無き6名を殺害、度重なる上官への暴行及び殺害未遂』――何より『秩序たる私と、宝玉への攻撃』

――『罪には罰を』

【まがわは今、重大な危機にある――それを自覚出来るかは、分からない。】
【だが――それも『罪』故だ。『罰』から逃れる事は、また『罪』となる。】


                 『秩序の宝玉』


【まがわの目の前に現れたのは――死神を想起させる悍ましい影。】
【その巨大な鎌を、まがわに向けて容赦なく振るう。速いが――まがわなら、回避出来ない事もないか。】

【――ああ、安心して欲しい。】
【両断されるのは罪深い『精神』だ。まがわの罪は、「死」には値しないらしい。】
【――もっとも、『死んだ気分』には存分に浸れるだろう。】

210名無しさん:2013/01/01(火) 20:12:02 ID:1fEV/9bUO
>>208
【扉を開けたが、内部からの不意打ちなんかは無く、まずは安心】
【いよいよ部屋内部に入って、改めて観察するが、感想は猊垉ぬ瓩琉豸世澄

―――うぉっ!?
…気のせい…か…?

【部屋に入った瞬間に鳴った椅子の音にびくつき、椅子をじっと見て独りごちる】
【苦笑いを浮かべながら、余り調べたくもないが部屋を調査する事にした】

…あまり触りたくねぇな…

【魔術の心得なんかはないが、この部屋にある水晶髑髏や本が迂闊に触れてはならない物なのは予想がつく】
【調べるにしても、下手に触れて呪われたりなんかしたくはないので、手を伸ばすもやめておく】

【しかし、他に何もないなら調べざるを得なくなる訳で、他にはないかと部屋を探すと、もう一つ扉を見付けた】
【更に気は引けるが、唾を飲み込んで腹を決めてから、先程と同じように扉を開けようとした】

211名無しさん:2013/01/01(火) 20:21:09 ID:0FmIA8LM0
>>210

【男の判断は最も的確――この室内にある物に触れるのは、確かに不味い】
【見るものが見ればどれもこれもが一級の呪物。女子供が触れでもしたら、死にかねない】
【そういう凶悪な品がズラリと並んでいるのだからたまらないが、確かに宝物ではある、か】


【それから―――奥の扉。これを開けようとすると、また安易に押して開くことが出来】
【奥には唐突に、夕暮れの空が垣間見える、パルテノン神殿のような空間が広がっている】

【周囲の植物や遠くに見える城壁から察するに庭だろうか。とはいえ、ヘリからは見えなかったはず】
【空間がねじれている、そういう印象や勘が働くかもしれない、そして――――】


――――――、―――――フフッ。

【室内に入った途端、扉が急激に、そして途轍もない力で閉まる。元の位置に戻ろうとするのである】
【もし扉の取っ手を掴んでいるのなら離さなければならない。さもなければ扉の重さで、手の骨ごと砕けかねないから】

【その突発的な出来事を回避なり、受けるなりして――室内、神殿内にはさっぱりと何もない】
【荘厳な柱と、平らな床。有るのは奥に鎮座する“何かとその台座”だけなのだ】
【やや遠く、扉の近くからでは見えない。先ほどの小さな笑い声も気にかかるだろうが、扉は最早開くことはない。】

212名無しさん:2013/01/01(火) 20:26:51 ID:IBJTxVjY0
>>132

…… 射線から身を躱すとか、銃弾を弾いて捌くだとか―――
とにかくどんなやり方であれ、“ああいう状況を凌ぐための”、よ。

実戦に近ければ近いほど、効果は期待できると思った。

【潔いまでに淀みなく、悪ぶるような微笑を浮かべて。当然とばかりに口を開くと、】

……だから、限りなくそこに近付けた。

結果自体は悪くないわ――― 掠り傷ひとつに、危なかった瞬間がもう一つだけ。
たとえ実戦でも支障はないし、前よりはずっと上手くできた。

……流石に実弾は使えないから、特製の弾を使いはしたけれどね。

【余裕のある声が答えを紡いだ。】
【彼が魔術から得た “像”(イメージ)を思い返せば、その銃弾が非殺傷性のもの――
 軽いプラスチックを魔術で強化した、貫通力のない弾丸だとも分かるだろうか。壁に凹みも見当たらない。】


【……それでも“それ” が無茶だった事には、何ら変わりはなかったのだろう。
 血痕が残る “程度の” 傷を負い、ふっと笑う顔は強さと、危うさを感じさせるかも知れない。】

【今夜「練習した」状況が、彼女には当然のものだと―― そう語っている様でもあった。
 無茶な戦いには慣れているのだ、と。】

213名無しさん:2013/01/01(火) 20:27:58 ID:JfegIAckO
/飯食ってきます

214名無しさん:2013/01/01(火) 20:36:51 ID:QAcQh52M0
>>209

「!?」

 宝玉は強固だった。
 圧倒的な力を持つまがわの攻撃すら受け付けない程に。

「くっそ、魔力の防壁か? それともそういうルール系の能力か!?」

 砕けたメイスを投げ捨て、まがわは忌々しげに舌を打つ。

「・・・ぁんだと?」


 理不尽。


 ウェディングの"宣告"を聞いた時。
 存在自体が理不尽なまがわは、そう思った。

「っざけんな! 殺人だと? 私が壊したのは人形だ!
 それに罪がないだと? 先に仕掛けてきたのはその人形の方じゃねぇか!!」

 その様子は死刑の執行が決まってなお、自分の無実を訴える被告人の様だった。
 苛々とまがわは大地を踏みつける。
 大地が揺れ、踏んだ場所には爆弾でも落ちたかのようなクレーターができた。

 現れた処刑人にまがわは見下した様に鼻で笑う。

「はっ! 今度はそいつが相手か! いいぜ、焼き払ってやるよ!」

 状況も、戦況も、まがわは考えようとしない。
 避けようなど考えてもいない。

 なぜなら自分は人類を超えた最強の細胞を持つ超人類なのだから。

「コズミック・レイ!!」

 周囲が暗くなり、凍てつく。
 辺り一帯の電磁波をまがわはかき集め赤外線に変換し。
 処刑人に一点集中し焼き払おうとする。いわば黒体で作った机上論的な虫眼鏡。

 摂氏にして8000℃、コンクリートすら融解し、金属すら蒸発する灼熱。

215名無しさん:2013/01/01(火) 20:38:27 ID:ZCHlt7mo0
>>212

……まぁ、それも当然と言えば当然なのか…………

【「ああいう状況に対応するための練習」と言われれば、それも道理。青年は難しい顔をしながらも頷いて】

随分と無茶をしていると言う事は、なんとなく分かったよ……
いくら実弾で無いとはいえ、ね…………手前だって、あんな過激な鍛練はした事がない……

【青年の言うとおり、そもそもの想定している条件が異常な内容である】
【先ほどの銃声、そして備え付けられた大量の銃に、危険性や悪意は無いと言う事は分かったが】
【それでもなお、その異常性を指摘せずにはいられない――――青年の口調は、そうした心が見え隠れするものだった】

…………これは手前の勝手な興味だ…………
――――あんな条件を設定して、君は一体何と事を構えるつもりなんだ?

【もはや何度目かも分からない、質問の追加。しかしその内容は、いよいよ核心とも言うべきもので】
【眼前の少女は、あの想定をした鍛練を積むことで、何を成そうとしているのか】
【いずれ穏やかならぬ内容なのは、火を見るより明らかだ。青年も、それを知りたいと考える気持ちを抑える事が出来なかった】
【――――とはいえ、流石にこれ以上は、自衛のための調査の域をはみ出る内容で】
【答えたくないならそれも構わないと、青年なりに断りを入れている】

216名無しさん:2013/01/01(火) 20:41:10 ID:1fEV/9bUO
>>211
【二つ目の扉を開けた瞬間、男は驚愕した】
【扉を潜り、開けたままの扉から手を離して、暫し景色に見取れる】
【と言うのも、見た感じ屋外のようなこの空間は、さっき空から接近した時には無かった筈だからだ】
【黄昏の空を眺め、まさかホログラムかそういう模様か―――と思考を巡らしていた刹那である】

―――ッ!?

【ふと、小さな笑い声がして、それに続いて扉が大きな音を立てて閉まる】
【急いで振り向いた男は、閉まった扉を引いてみるが開く事はない】
【扉のノブを掴んだまま、猝世蕕に何かがいる瓩抜兇玄茲辰臣砲蓮⊃兇蠍いて神殿へと目を向ける】

……………

【一つ、仮定付けられるのは、この部屋の空間はそのものが何かおかしいという事】
【魔術による物か、技術による物か、もしくはどちらでもないのかは解らないが、空間がねじまがっているようだ】

【―――とにかく、進む他ない】
【神殿の中に見える何かに向かい、ゆっくり警戒しながら歩いていく】

217名無しさん:2013/01/01(火) 20:52:39 ID:0FmIA8LM0
>>216

【扉が“平穏無事に”閉まったこと、それに対してか、笑い声と同じように小さな舌打ちが聞こえる】
【しかし怨みのこもったそれではなく、子供がイタズラに失敗した時のようなそれであり】
【こういったことを仕掛ける主は、侵入者を試し、遊んでいる――そういう印象を与えていて】

【先に、台座に近づいていくと、そこにあったのはやや斜めながら縦に置かれた“棺”であり】
【その中には小さく渇いた“ミイラ”―ひどく状態がいい―が、存在していて】

【髪も、歯も、爪もある。小柄な体格や髪からするに女性のものだろうか。ただ爪は、根本から剥がれかけている】


―――ようこそ客人、私の死体を見にここまでわざわざ来たのか?

世間は確か、“元旦”とかいうもので馬鹿騒ぎをしていると思ったのだが……
貴様はそういうことはしないのかな?こんな時刻に、平原のど真ん中に来る時点で察したほうが良いか?

……フフッ。どちらにせよ、客人は客人だ、何か飲むか?
それともお話でもするかな、プレゼントでも良いぞ。そら、望みがあるなら言ってみろよ、男。

【心臓を鷲掴みにするようなタイミングで、男の“背後”から女性の声がする】
【“私の死体”と――いや、とにかく。振り向くと、扉の前には黒地に紫のラインが走るデザインの、不思議な雰囲気の女が居て】
【オカッパと長髪を掛けあわせたような髪型の彼女は小柄ながら、城の主として申し分の無い“オーラ”があり】

【パチン、と指を鳴らすと、もう少しばかりミイラ寄りの位置に、先程音を立てた椅子が現れて】
【まあ座れとでも言うように、女性の視線は椅子に向かっていた。男とは、目を合わせたくないらしい。】

218名無しさん:2013/01/01(火) 21:04:52 ID:JfegIAckO
>>214

――『秩序』は罪人にとっては常に『理不尽』ですよ。
相手? は、寝ぼけた事を。貴女、喧嘩を売る相手を間違え過ぎです。

【ウエディングはもう、何もしない。】

『罪状』追加――『執行人への暴行』

【ただ、唱えるように呟くだけだ。】
【六罪王――『罪』の中にあって『罰』を与える力。】
【それもまた、『理不尽』だろうか。】

ふふ……カノッサに力を与えられただけの下らない人形が――カノッサの王に刃向かう等『罪』の極致。

【まがわによって作られた黒の中にあって尚、死神は黒い。】
【純黒なのだ。そして――】

【――】
【――――】

貴女は、やり過ぎた。
認めたくないあまり――遊びの域を越え私を本気で殺そうとしたのが『罪』……下剋上と言えば聞こえは良いですが失敗した以上それは――

【まがわの『コズミック・レイ』と、死神の鎌。】
【それは殆ど同じタイミングで、お互いの肌に突き刺さる事となるだろう――】

【結論から言うが――】

【死神は『コズミック・レイ』で殆ど消し炭になった、が。】
【鎌と、鎌を持つ腕だけは――怨念めいて残り、まがわに『秩序による正当なる罰』を与えるだろう――!!】

――カノッサ機関への、反逆ですよ。

/只今帰りました

219名無しさん:2013/01/01(火) 21:06:55 ID:Bh.LGGfA0
>>166
/再募集

220名無しさん:2013/01/01(火) 21:15:00 ID:1fEV/9bUO
>>217
【そこにあった物は、近付いていく度に嫌な感覚を心に作り出していく】
【中に何かが入っている、中に人が入っている、中にミイラが入っている】
【だんだんとそれが棺だと、棺の中身が何かと理解していく度に、正気度が削られていくようで】
【棺の中身が完全に確認出来るまで近付くと、冷汗が流れた】

……何だってんだ…

【数々の不可思議な現象や、このミイラに悪態をつきながら、ミイラをよく眺める】
【それは女性のようだとか、大分綺麗に補完されているなと気付いてから、その手に爪が無いのに気付く―――と】

―――〜〜ッ!!?

【背後からいきなりかけられた声で跳ね上がり、心臓を高鳴らせながら振り向く】
【思わず腰から武器を取り外して右手に持つが、腰を抜かすまではいかず】

…は、はぁ!?死体…だと?

いや、それよりも、だ…!
テメェは一体何者だ!?ここは何だ!?今までの現象はテメェの仕業か!?

【女が出した椅子には座らず、折り畳んだままの武器を構えたまま、警戒心を顕わにする】
【質問に答えず逆に質問攻めにする辺り、大分焦っているようだ】

221名無しさん:2013/01/01(火) 21:22:44 ID:QAcQh52M0
>>218

 圧倒的な熱量を以て、死神は跡形もなく焼き払われた。

 勝った、まがわはそう確信した。
 自分の能力をフルに使った大技なのだ、勝てて当然だ。

 しかし執行人を殺したからと言って、
 "罪"が帳消しになるかと言われたらそんなわけは無く・・・。

 ウェディングの放った一言が。
 まがわの浅すぎる逆鱗に触れた。

「私はぁ・・・ッ! 人形じゃな――


 ギロチンが落とされた


 大鎌は、まがわの身体を透過した瞬間。
 まがわは目の光を失い、膝から崩れ落ちた。

 勝敗は決した。

 いかに反則じみた力を持っていたとしても。
 モルモットの牙が、王に届くことは無かった。

 真室川まがわ。
 カノッサ機関能力者開発部門・生物工学部門の生み出した傑作。
 だが、その実態は。

 "能力"と"強化細胞"というおもちゃを与えられ、それに振り回された。

 ただの子供に過ぎなかった。

222名無しさん:2013/01/01(火) 21:29:55 ID:0FmIA8LM0
>>220

【女性は靴音も無く男を中心に半円を描くように歩き、出現させた椅子の側に立って】
【また指を鳴らすと、幾分豪奢な椅子が出現。そこに座って、右の肘掛けに体重を預け】

死体は死体、だろ?……まさかお前、ミイラが生きていて動き出すとでも?
そんな映画のようなこと有るわけなかろう、歩くだけで足がもげてしまうではないか
まったく言葉のままだというのに一々面白いやつだ……よろしい!質問に答えよう。

【不敵な発言を重ねつつ、手を何もない空間に伸ばして、何かをつかむような動作をする】
【するとテーブルと、先ほど部屋にあった杯が出現し――中身が有るのか、クイ、と一つ口を濡らし】

一つ目。私は綾津妃、怨念や憎悪というものが形を持った存在。
故に私と目を合わせれば時間によって呪われるし、触れることでも同様の効果がある

二つ、ここは私の遺体を保管する空間だ。私が、私自身のルーツを守っている。
私は呪いそのもののような存在だが、元はただの女……“本体”を殺されては、生霊も消えてしまうからな?
……最近、私を狙ってか風の国の寒村を狙う事件もあってな?不安なのだよ、案外と。

三つ目だが……正解だ、面白そうだったので少しばかり遊んでいた
怖かったか?私としては下手なお化け屋敷よりも雰囲気があったかと自負しているのだが……

【杯を片手に質問に答えていく様には自信こそあれ、虚偽や謀りの様子は見えない】
【武器を構えた相手に怯むこともないが、自らの決定的な弱点を晒しつつこの態度――】

……で?私の質問には答えてくれないのかな客人。それに、折角席も有るのだ
そんなところで立ち尽くしていないで、ゆっくりとしたらいいではないか……。

【―――最後にひと押し、挑発か誘いか、左手の指をクイ、と動かした。】

223名無しさん:2013/01/01(火) 21:29:58 ID:F3ESAvcg0
>>215

カノッサ機関、創世戦団、水の国の正体不明の組織―――
……挙げていってもキリがないわね。

【三つ挙げるとふっと笑って、“敵” を語るのを終わりにして。
 そのまま彼の疑問へと切り込む様に言葉を続ける。】

……前にカノッサ機関の研究施設に斬り込んだ時、実際にあった状況の再現。
今夜の「練習」はそういうものだったわ。

その時は仲間も居たのだけれど、私は基本的に求めないから―――
……だから何であろうと一人で、どうにかできる力が要るのよ。


……無茶だと分かってはいるけれど、無理だと諦める事なんて出来ない。
だから無限に力を求めて、何処までも自分を走らせ続ける――――

貴方にそういう経験はない?
……それでも私みたいに無茶をするのは、あまりおすすめ出来ないけれど。

 【……共闘者は求めず戦い続ける。“誰か”の要る無茶な戦場には、自分一人があればいい。】

【結局―― 自分は“そう”なのだと苦笑めいて語りつつ、彼へと問いを切り返す。】
 【“譲れないものが自分にはある。そして……彼はどうなのだろう?”】
【そんな興味を含む瞳は、揺れずに彼へと向けられていて。】

/すみません、また遅くなりました…

224名無しさん:2013/01/01(火) 21:35:23 ID:U9wgFuVU0
>>166

               奇遇だなァ………―――

【路地裏の壁に反響するように、そんな声が響き渡り、広がっていく】
【それは下界から、赤髪のいる狆絣Ν瓩悗函⊂困辰討い、青年の耳のも届く事だろう】
【その声の主を探して視線を巡らせれば―――路地裏に一人の人物が立っているだろう。】
【声の主は、まるで獣のような殺気を放ちながら、犬歯を見せて笑う―――。】

俺も丁度………狷席瓩鮹気靴討世茵∧△減っちまってなァ…カカ
お前みたいな変態は不味そうだが―――…まぁ無いよりかは、腹の足しにはなるかねェ

ってワケだ、少し遊ぼうぜ―――カカッ!

【白髪の混じった長めの痛みきった黒髪を一本に結んで垂らしており】
【堀の深い顔には乱雑な無精髭と虎の牙のような鋭い歯が覗いており、灰色の鋭い眼光が光る】
【灰色のジャケットを羽織り、胸元を大きく開け、よれた白いシャツをその下に着ている】
【灰色のスラックスに灰色の革靴、開けた胸元からは分厚い血管の浮き出た胸板が覗いている】
【如何にも凶暴そうな容姿と雰囲気を放つ、身長190cmはありそうな巨漢の男】
【男は手甲の付いた手でクイクイと手招きをしながら、楽しそうな表情でそう言う】
【ここは路地裏―――得物を求めて彷徨う輩は一人とは…限らない。】

225名無しさん:2013/01/01(火) 21:35:34 ID:JfegIAckO
>>221

【まず、宝玉が消えた。】
【そうして次に、死神の残滓が。その次に人形の残骸が。】

【――残ったのは、ウエディングと、まがわだけだ。】
【ウエディングが『端末』を取り出す。】

――私です。反逆者を鎮圧したので、回収して下さい。

【連絡先は、無論カノッサ機関だ。】
【あと十分もすれば機関の回収部隊が到着し――まがわは機関本部のベッドで目覚めるだろう。】

【ただし――『六罪王』に逆らったという事実は、不変だ。ウエディングはそれを帳消しにする程は優しくない。】
【ましてまがわは半ば『機関の開発品』なのだ――単純な『叱責』では済まないだろう、多分。】

【――ウエディングはその場を去る。】

/お疲れ様でした。ありがとうございました!

226名無しさん:2013/01/01(火) 21:39:33 ID:QAcQh52M0
//お疲れ様でした&ありがとうございました!

227名無しさん:2013/01/01(火) 21:48:57 ID:ZCHlt7mo0
>>223

…………考えてみれば、こうも暗い中でじっとしている事も無いか…………
――――スーレル・エル・ジー・ルー…………『マジックライト』…………

【ふと気がつけば、周囲は暗闇に覆われている】
【別にそれが何らかの害をなす訳ではないが、仮にも人と話をしていて、互いの顔を見るのも困難な状況で話している事は無いと】
【青年は、戯れのように魔術を行使する――――野球ボール程度の大きさの、光の球が形成され、ふわふわと宙を漂う】
【程良い光量で周囲は満たされ、互いの姿も目に付きやすくなっただろう】

…………なるほど、それならこう言う事も考えられる訳か…………
ありがとう、ようやく得心が行った…………

【少女が上げた名前は、なるほど物騒の一言では片付けられない相手である】
【それを相手に戦うと言う事は、少女は世に言う『善』の徳を成す存在なのだろう。しかし、その事には青年は然程の興味を感じた様子は無い】
【――――邂逅の時、自らの身の安全にのみ拘り、それ以上の感慨を抱かなかったらしい様子を思い出せば】
【恐らくこの青年は、世俗的な善悪にそれほど興味がないのではないか、と言う想像も立てられるだろう】

…………手前は、諦める事で生きてきた…………
生まれてからずっと、手前に選択の余地なんて、なかったからね…………
無論、努力はした。その経験はある。だがそれは、肝心要の時に役立ってはくれなかった…………
だから手前は思うんだ…………人間など、絶望の淵をたゆたう深海魚の様なものだとね……

【同調を誘う様に問い返された言葉に、青年は静かに首を振る】
【青年は、非常に若い。恐らく、まだ20年も生きていないのではないかと思わせるくらいの姿だ】
【しかし――――青年の積み上げてきた人生は、そんな言葉を吐かせる様な、苦難に満ちていたのだろう】
【先ほどからの魔術の行使を見るに、それ相応に何かを積み上げてきたのは、容易に感じ取れるはずで】
【そんな青年をして、人間を『絶望の深海魚』と言わしめるほどに、青年の人生観は諦観に満ちているのだろう】

…………その道、本当に最後まで走り続ける事が出来るか…………よく考えた方が良い

【何か、思うところがあったのか。青年の言葉に微かに力が籠り、少女に対して警句を口にする】

/お気になさらず。次はこっちが風呂なので……

228名無しさん:2013/01/01(火) 21:51:10 ID:1fEV/9bUO
>>222
……………

【自分の周りを移動する女から目を離さず、体の前方を絶対に向けたままで】
【自分の聞いた事に一々答えてくれたにも関わらず、動揺もあって全てを理解出来ない】
【怪訝な表情をして、理解出来たのは牋縦堵洵瓩箸いμ樵阿函彼女の性格が非常に爐いき畧格な事】

…成る程な、いい趣味してるぜ
だが、仕掛けにしちゃまだまだだな、有りがちな仕掛けばっかりだぜ

【目の前の女がこれまでの怪奇現象を、しかも戯れに起こしていたと解ると、強がりを言う元気も出て来る】
【とはいえ所詮強がりだ、怖がっていたのは確かである】

……飲み物も、欲しい物もいらねぇよ
それに、別にテメェの死体を見物しに来た訳でもねぇ、誰がそんな悪趣味な事するか

【今だ綾津妃を警戒したまま、しかし落ち着いてきたので、話に答える余裕も生まれてきた】
【まだ片手に武器を持ったまま、恐る恐る椅子に座ろうとする】

229名無しさん:2013/01/01(火) 22:02:00 ID:0FmIA8LM0
>>228

ふむ、そうか……では今度来た時はもう少し、奇抜な発想を試してみよう
例えば扉を開けた途端に無数のネズミが廊下に這い出てくるとか……どうかな?

【カツン、と薄い金属が立てる音と共に、杯がテーブルへと置かれた】
【男の敵対視に近い目線や警戒する態度も全く意に介さず座る様子は、女王のようでもあるが】
【例えそうであっても、古びた誰もいない城の主では物悲しい】

では何をしに来たのだ、貴様は。もしやあの桃色の髪を二房垂らした昆虫娘や
素行の悪そうな元囚人らの手先か?だとすれば……客人、とはならないが

……ほら、何か話せよ。人と会うのは嫌いじゃない、気分が良くてな。

【椅子には何の仕掛けもない――そこそこすわり心地も良く、木の材質も“高いものか”と分かるだろう】
【女性は先程行った理由からなのか目を合わせないが、男の膝のあたりに目を落としていて】
【肘をつき、膝を組むという姿勢でもって、彼へと質問を投げかけた。】

230名無しさん:2013/01/01(火) 22:10:00 ID:Xo8vsmhk0
【神社】
【他の寺社に比べても、一際大きなその神社は新年を迎えたこともあってか】
【普段よりも格段に人は多く、また屋台も多く開かれていた】
【人の海、とも言うべき数で各々が賽銭を入れて新年を良くすごせるのを願っている】

【そんな神社より少し外れた、奥のほうの場所】
【メインとなる大きな社ではなく、祠とでもいえるような小さな社の場所に少年はいた】

君もかわいそうにねぇ
ドイツもこいつも宗教心が無いとはいえ、こういうときは参ってくれる奴は居るのに
君のところには僕以外、誰も来ない

【キャスケット、あるいはハンチングのような帽子を被り】
【擦り切れたブラウンのコートのしたには、煤汚れたカッターシャツとサスペンダーが見えて】
【黒いスラックスに少し深めのブーツを履いた】
【蒼い深海のような目をした。そんな少年】

ま、人間なんてそんなもんだから気負うなよ

【少年は、その祠の前に座って一人甘酒を飲んでいる】
【祠の前には供え物なのか、彼の入今呑むものと同じものが置いてある】
【周りには誰も居ない、あまり手入れの無い場所なのでそもそもここに祠があるのも誰も知らないのかもしれない】
【だが、少年の声は耳を澄ませば確かに聞こえるものだ】

231名無しさん:2013/01/01(火) 22:19:03 ID:1fEV/9bUO
>>229
…いや、やめろよ、洒落にならん

【椅子にゆっくり座りながら、すわれば武器を膝に横にかけて起き、その上に両手の指を組んで置いて】
【視線は綾津妃を睨みつける様に】

誰だよそれ、誰の事だか全く解らねぇぞ

…そもそも、この城はなんなんだ?お前のか?
それに、『怨念や憎悪が形を持った存在』って言ったな?
それで、その死体もお前で、こっちが本体?

何かを聞こうにも…まるで意味が解らん…頭がどうにかなりそうだぜ、まったく…

【綾津妃に促され、何か質問をしようにも、頭の理解が追い付かず、聞くべき事が浮かんでこない】
【右手で眉間をつまみつつ、シワを寄せて俯く】

232名無しさん:2013/01/01(火) 22:23:39 ID:1Lzh2yks0
>>230

【元旦の、その日。常なんかよりずっとずっと多い人並みに押しつぶされるわ蹴られるわ、もうさんざんで】
【気がつけば、しっかと手を握っていたはずの母すらも、見当たらない】
【人々の中じゃ探すのも無理だと、無理に離脱して――慣れぬ場所に迷ったのは、もう、なんというか】

――あーうー、お母さんどこぉ……。

【ころり。石ころを蹴飛ばして、辺りに投げるのは、綿のように柔らかな幼子の声】
【たいした時間もかけず、少年の前に姿を現すのは――やはり、幼子だった】

【きちんと結い上げたクリーム色の髪は、人ごみに揉まれて鳥の巣のようで、】
【青空のような澄んだ瞳には疲れを映して――右目の下、紫色の蝶の刺青が、毒々しい】
【白に赤い蝶の舞う着物の、ふわふわした飾り帯が、まるで蝶の翅のように踊って――】
【慣れないぽっくりに、へっぴり腰だったというけれど】

……――お兄ちゃん、なにしてるの?

【つんと鼻をついたのは、もったりとした甘酒の臭い】
【青年の姿よりも先にそれを捉えて、とてとて近づいてくれば――首を傾げながら、そう尋ねるのだろうか】
【こんな時間に幼子が一人。ブーメランであることには、気づいていない】

233名無しさん:2013/01/01(火) 22:23:51 ID:W7JfQ68.0
【櫻の国――神社】


【参道を挟むようにして出店が立ち並び、人々が新年の無事と平安を祈願しにここへ集まっていた】
【つまり初詣だ。前を見ることさえ叶わない人の波、その大半は櫻の国特有の着物を着て】
【神様にお祈りしようと長い行列を作っていた】


(どこまで並んでいるのでしょうか……)


【行列の中に、彼女はいた】
【大きめのショルダーバッグを肩にかけ】
【パールブルーの長髪に同色の瞳、雪のように白くつばのないファーハットをかぶり】
【白いコートと黒いロングブーツを着用している、温厚そうな顔つきの少女だ】

【着物姿が多い中、彼女が放つ色彩は少しだけ浮いているかもしれない】
【落とさぬよう胸に抱いているのは絵馬ではなく、スケッチブックだ】
【大事そうに抱えるそれに、何の意味があるのだろうか】

(――!)

【と、ここで突然彼女の顔が半分ほど隠れるだろう】
【肩が急に重たくなる。否が応でも目に入った、力の抜けた腕と、カップ酒】
【倒れそうになるのを堪えて、苦笑いを作る。お酒の臭いがするおっさんのうわ言が聞こえて】


(どうしましょう……)


【背中から「ういー」と小さくおっさんが叫んだ。同時に腕を組まれる】
【ほどこうとするが、ほどいたところでどうすればいいのやら】
【できれば木の下にでも運びたかったが――彼女一人の力では、少し難しいようで】

/時間軸はお昼です!

234名無しさん:2013/01/01(火) 22:30:45 ID:0FmIA8LM0
>>231

洒落にならんのならやろう、決めたぞ。
誰もが思いついて、誰もが許容出来る仕掛けなど面白くもなんともないからな
ただ問題はネズミの管理だが……まあ、なんとかなろうよ

【そう話す口ぶりはどこか熱心で真面目な様子であり、一種情熱的でもある】
【おそらく、何かに腐心することにかけては天下一品といっても差し支えないタイプだろう】

【――少しばかりその方面が、おかしくはあるが】

……ふむ。いやな、最近そういう連中に狙われているのだよ実は。
私としてはその裏に誰か居るんじゃないのかとしか思えなくてな、貴様も手先かと。

城か?あぁ私のものだが、元々は誰かの思念で存在していた本物の幽霊だよ
それを私が―ほら、憎悪や未練には敏感なのでな…拾って、今は居住しているというわけだ
手入れは信徒にさせている。実に従順で扱いやすい者たちだよ、狂っているがね。

【フフッ、という子供っぽくもある笑いを浮かべると、左手をかざす】
【すると男の近くにもテーブルと、無色透明無味無臭の液体――水、の入ったグラスが出現し】

まあ、飲め。薬も何も入っていないから安心して飲み、そして落ち着けよ客人。
私は精神病棟の介護者ではないから、錯乱されてもどうしようもないのだ

……そら、飲んだらココに来た理由を話せ。何時までも長引かせると、腰を据えて話すことになるじゃあないか。

【それを飲むように促すと、どこか脅しめいたような事を呟きながら質問を重ねる】
【――グラスの水だが、味や匂いはないもの仕掛けがある。水そのものが、強力な自白剤のようなものなのである】
【試験薬でも使用しなければ気付けないが――雰囲気、これは不味いというような勘が働くのなら、回避も出来よう。】

235名無しさん:2013/01/01(火) 22:30:50 ID:Xo8vsmhk0
>>232
さて、僕はもうそろそろ行くよ
僕と君の悲願を達成するのにはまだまだかかりそうだけれど

【立ち上がり、暫く屈伸して土を軽く叩けば】
【その場を後にしようと振り返った矢先、幼子が目に入って】
【やれやれといった様子にため息を着くと祠へと目を向けて】

僕は少々ここで神様とおしゃべりをね
……お母さんと離れたのかい?

【ことことと音を鳴らして、甘酒を新しく継ぎながら】
【幼子へと優しくそう問いかけて】

ま、とりあえずのみなよ
寒いだろ

【新しく注いだ甘酒を少女へと差し出す】
【甘酒の臭いがぷぅんと鼻を擽るだろう】

236名無しさん:2013/01/01(火) 22:39:11 ID:JfegIAckO
>>233

けろ、けろ。蛇年なんてクソ喰らえだ。

【――等と言いつつも神社に来た、黒いレインコートの童女。】
【毒々しい緑の髪、林檎のような大きな赤い瞳が特徴で、やや蛙めいている気がしない事もない。】

この長蛇の列も気に入らん、けろろ……そうだ。

【そいつが、貴女に近付いて来る。】
【――というよりは、貴女に絡んでいる親父に、か。】

やあ父ちゃん。私の為に並んどいてくれたのか、けろけろ……ありがとうよ……

【まさかの嘘で横入り作戦だった。この親父を狙ったのは、前が気の弱そうな貴女だから、だ。】

あらら酔っ払っちゃって。ホラホラ邪魔だからどこうねえ、けろけろ。

【見た目は童女だが、力は強い。親父をどかそうと奮戦している。】
【一応、貴女の仲間だ。】

237名無しさん:2013/01/01(火) 22:41:10 ID:1Lzh2yks0
>>235

【からり、ころり、たどたどしい足音をいちいち響かせながら、少年の下へとたどり着く】
【そうすれば、そのちいさな祠を覗き込んで――きょとり、首を傾げるのだろう】

お兄ちゃん、神様とお話できるの? ……神様って、お話できるの?

だって神様ってお空の向こうに居るんでしょ、――すぅごく、遠いよ?

【そうして彼を見上げるどんぐり眼には、いくらか疑う色があって――】
【ついと見上げる先は、暗転した星空だ。「雲の上よね」と、口に出したけれど、】

……あ、でもでも、お祭りの日はこっちに居るんだよって、言ってた!

【次の瞬間には、きっと花が咲くように、笑っている】
【――すこし、いろんな要素が混ざっていたけれど――】

……――そーうー、お母さんが迷子になっちゃったの、なの。

【けれど、その笑顔も長くは続かなくって。万華鏡みたいに色を変える表情は、もうしょんぼりしていて、】

――知らないヒトからモノ貰っちゃ駄目、なの。

【母にそう言われたのも確かにそうなのだけれど、】
【なんというか――甘酒の臭い。いい臭いには思えなくって、いやだった】

238名無しさん:2013/01/01(火) 22:45:28 ID:F3ESAvcg0
>>227

【青年の魔術、光球により増す辺りの光量。けれど、少女の興味は別のところへ。】
【青年の善悪への興味の薄さ。それを、少女は――――】

(……彼も、か―――――)

【……ある意味では“同類”の様だと、微かに笑みを浮かべて口を開く。】

……出来るわ。
どれだけの苦しみがあったとしても、私は――― 自分の存在総てを賭けて、背負うこの道を貫いてみせる。

貫いて、護り通したいものがある……。

【夢を見る少女のそれでなく。楽天家のおどけた瞳でもなく。
 過去の記憶と、“今”、譲れない想念ゆえの―――― 自らに迷いを赦せない、抗う者の瞳と、声。】
【それは青年と同じく……或いはそれ以上に年若い、十数歳の少女の向けたものだった。】
【“ただ、大切なものを諦められない”。】
【それが、今の彼女にある“今”の様で―――。】

ずっとそう重ね続けた、だから私は強くなれた。
だから戦い続けられる、この生命がある限り、永遠に……!

【噛み締める様に、或いはそう“在ろうとする”ように紡ぎ終えると、】

……それで、貴方は何かが変わった?

……諦めたのなら、何かが変わるの?
絶望した先に、救いはあった?

今から貴方の零したものを――――……貴方以外の誰かの手でも、取り戻すことは出来ないの?

【青年の絶望を、諦観を否み……消し去ろうとでもする様に。そこで彼へと問いを投げる。】
【止まる事を知らない言葉。
 それは―――― あまりに下手な、彼女なりの“手を伸ばす”やり方の様でもあって。】

【……そしてなぜだか、彼女が自分自身に向けている様でもあった。】

239名無しさん:2013/01/01(火) 22:49:54 ID:Xo8vsmhk0
>>237
……昔のね
神様ってのは人間がなるものなんだよ、人は死んで神になる
今はもう、見る影無いけどね

【菅原公のようなものだったか、アレも嘗ては人で死後に神に奉られた】
【とすれば、この社の祠の主は元は人間でそれと同じように奉られたのかもしれない】
【少年の口ぶりからすれば、そう察せられる】

ま、そういうところ
こういう時位しかないから

【花のような笑顔に返答するように、微笑みかける】
【とはいえ、その顔は猿の人真似のような見るからに演技のようなくしゃくしゃなものだったけれども】

そうか、とにかくここじゃあ人も来ない
外へ出ようか、たしか警備本部的な場所があったはずだ

【屈みこんで少女と目線を合わせて告げる】
【社を見れば分かるように、ここに参りに来るのは相当な物好きかコアな人間だ】
【ソレよりは人の多い場所のほうが、まだ見つけられるかもしれない】

あぁ、今の子供はそんな風に教えられているのか
とりあえず飲んでみなよ、暖まるぜ

【と言うものの、別に無理強いする気はない】
【呑まないのなら少年はそのままソレを飲むだろう】

240名無しさん:2013/01/01(火) 22:50:42 ID:1fEV/9bUO
>>234
やめろっつってんだよ、こえーな…!
誰かが噛まれて変な病気にでもなったらどうすんだよ

【彼個人としては、どう考えてもネズミトラップは有り得ない、恐ろしいの極みである】
【別にネズミが嫌いという訳ではないが、発想がある意味一番恐ろしい】

…俺は、こんな場所に城が出て来たの自体ビックリだし、お前の事なんてこれっぽっちも知らねぇよ

―――待て待て、これは城…だよな?城、建物、無機物だ
無機物にも幽霊なんてもんがいるのか?
しかも信徒って事は何?お前は宗教の教徒か何かもやってるのか?

【聞けば聞く程謎が沸いて出る、一つの質問をすれば、突っ込み所が倍以上増える】
【一々突っ込みを入れていてはそれこそ夜が明けそうだ】

【質問が増えて困惑する彼の前に、水が入ったグラスが置かれる…というか、現れる】
【これが何なのかは彼はまだ解らないが、喉は渇いている】
【恐る恐る匂いを嗅いで、よく見て、それが水らしき物だと解るが、こんな得体のしれない存在の出した水を飲むとどうなるか解らない】

【こういう物は飲まないに限る、一度持ったグラスを口につける事なくテーブルに置いた】

…飲んでないから、言う必要は無いよな?
…なんて屁理屈は言わねぇよ、隠す必要もねぇからな

…命令されたから調べに来た、ただそれだけだ
ただ、牴申茲猫甅牴燭鬮當瓦戮襪は、落とされる瞬間に聞かされたけどな

【綾津妃も見た筈だ、航空機から投下された男の姿を】
【あの投下方法は明らかに彼以外の何者かの手が加わっており、その何者かの指令で彼はここを調査しにきたらしい】

241名無しさん:2013/01/01(火) 22:56:06 ID:W7JfQ68.0
>>236

【ふいに、自分でも後ろのおっさんでもない、他からの力を感じてたたらを踏む】
【腕が一瞬強く踏まれ、「今年はうなぎ年じゃー」と謎の言葉が紡がれた後】
【どさ、地面に倒れ込むおっさんなのであった】

【さすがに邪魔だと周囲の人が判断したのか、何人かが彼を引きずってどこかへ連れていった】
【だがそれよりも今は重要なことがある。聞き覚えのある笑い声――きっと彼女がいるのだろう】
【後ろに振り返りその姿を捕えると、ぺこりと、一度会釈してペンを取る】


『お久ぶりですね、カエロウさん。あなたも参拝しに来たのですか?』


【素早く書いて、見えるようにスケッチブックを反転させる】
【未だに少し恐怖心があるけれど、大丈夫だろうと思うようにして】

【小さく吐き出した白い息が高く昇ってゆく】
【神様がいるところへたどり着くには、まだまだ時間がかかりそうである】

242名無しさん:2013/01/01(火) 23:02:00 ID:0FmIA8LM0
>>240

知らんな、泥棒が警察を呼ばれて苦情を言うようなものだろうそれは
少なくとも今現在この城は私の家だし、家の中で何をするのも自由だし、入ってくるのは他人だ。

……しかしそうか、つまりお前はどこかの組織か会社の下っ端か
あの乗り物から落とされるまでは何も知らなかったと……で、その組織の名は?
言えないのなら他にどんな仕事をしているのか言ってみろよ。私の家は遺跡じゃあない

【どこまでも素直に答える女性、それがこの綾津妃という存在らしい】
【質問に対しても、自らの意志に関しても、彼女は臆したり隠したりということがない】

城が幽霊というより、元の持ち主の強い思いがこの城を作り出していた、という感じだな
私がそれを受け継いだ……あぁ、宗教といえばそうなのかも知れんが私に自覚はないぞ

どうも、神だかなにかを信仰しているようなのだが……私は呪いそのものと言ったな?
彼らはそれがただ有るだけで有難いらしいぞ。な、よく分からんだろ。
お前たちが仏か何かの像が有るだけでソレを拝み倒すのと似たようなもんじゃないのかな

【と、こういったところについても真っ直ぐな口ぶりは変わらない】
【言っていることは事実なのかもしれないが、奇怪な内容であることにかわりなく】
【そしてソレは恐らく、男が気にしても仕方のない事なのかもしれない】

【また、飲まないと意志を示した男に対しては何もなく、グラスはそのまま在って】
【『色々と話したが、他には?』――と、綾津妃はそのまま質問を重ね。】

243名無しさん:2013/01/01(火) 23:04:38 ID:1Lzh2yks0
>>239

……、……ひとが死んだら神様になるの?
そしたらね、お化けって……どこから来るの、なの?

だって、ひとは死んだらお化けになるって、ご本にあったの。
それとも、お化けになるひとと、神様になるひとが居るの? だったらそれって、どうやって決まるの?

【今度はそのどんぐり眼を伏せて、少しだけ考えるようにしてから――そう尋ねるのだろう、】
【知っていることとの差異。擦り合わせようとして浮かぶ、いくつかの疑問点】
【矢継ぎ早にぽいぽい投げられる質問と、教えてくれると期待した真っ直ぐな瞳】
【――首を傾げると、重い結い上げがずるりといっそうその形を崩した】

――でもあっちは、ひとがたーっくさんなの!
知らないお兄さんに足踏まれたし……やだぁ、

【崩れた感触のした髪を触れてみれば、どうも最初と雰囲気が違う】
【もたもたとぎっちり締め付ける髪ゴムを外しながら、怒ったようにそう言うのだろう】
【10に満たないような彼女は、確かに人ごみに潜ってしまったら見えないのだろうけれど】

だってそれお兄ちゃんのでしょ、だからね、お兄ちゃんが飲めばいいの!

【――ひどく遠まわしの拒否の言葉。ようやく解き放たれた金髪がふぁさぁと舞った】

244名無しさん:2013/01/01(火) 23:16:56 ID:ZCHlt7mo0
>>238

……それが、君の矜持と言う訳か…………あるいは、生きる意味と言っても良いのかな?

【力強く紡がれる少女の言葉に、青年は渋面を作りつつも深く頷いて相槌を打つ】
【何故戦うのか、何故戦い続けるのか。それは恐らく、少女にとってそれが何よりも大事な事だから】
【これだけの言葉を口にする以上、恐らくは戦いの中に死ぬことにも後悔は無いのだろう】
【――――ならば、半ばで果てようともその道を貫く事が、少女にとって最も尊い事なのだと、青年は想い】
【その『道』に口を出す事は、無粋な事なのだろうと思い直した】

…………、ん…………?

【畳みかけるような――――何かをかき消す様な、少女の問い】
【わずかについ、と顔を挙げ、その憂いを帯びた瞳を丸くさせて、青年は顔を覗き返す】

…………随分と、妙な事を聞くものだね…………
――――言っただろう。「生まれた時からそうして生きてきた」と……だからこそ、今まで生きてられた
……絶望の淵に甘んじているから、生きてこられた…………
無闇に『希望』と言う名の『光』を求めて、飛び上がれば…………深海魚は、水圧の差によって爆ぜて死ぬ事になる…………
それと同じ事さ…………生きていくのなら、人間は『希望』を語ってはいけないんだ…………
――――絶望の中に生きる事…………それが手前にとっての、そして恐らくは、人間普遍の、救いなんだよ

【すっ、と表情を元に戻して、青年は答える】
【青年の過去に何があったのか――――それは分からない。ただ「絶望に甘んじていたから生きてこれた」と言う言葉があるだけだ】
【逆に言うなら、そうしなければ死ぬ事になっていたと、そうした体験があるのかもしれない】
【そして、人間を『絶望の深海魚』と例えた理由が、語られる。それはあまりに特異な論だが、例えそのものは論旨がすっきりしていて分かりやすいだろう】

…………もう、意味がない…………手前の本当の理解者は、既にこの世を去った…………
ただ…………手前を、絶望以下の『虚無』に陥らない様に救ってくれた恩人なら、2人いるけどね…………
……今もどこかを、気ままに旅しているはずさ…………また、会う事もあると思う

【青年の「零したもの」を、と聞かれて、青年は人との絆を口にした】
【しかし、青年が最も重視しているそれは、既に砕かれた後だと言う】
【それ以外にと青年が口にした2人の人間は、恐らく青年にとって「救い」となりうるだけの存在とは言えないのだろう】
【どこか自嘲気味な薄い笑みを浮かべながら、青年は少女に答える】

…………君はきっと、光を求めて砕ける事になっても、後悔しないんだろうな…………

【『絶望の深海魚』の例えを語り終えて、青年はどこか遠い目で少女を見つめながら、そうつぶやく】
【どこか、詠嘆の中に憧憬を含んでいるようだった】

245名無しさん:2013/01/01(火) 23:19:14 ID:Xo8vsmhk0
>>243
お化けも神様も元は一緒だよ
違うのは……誰かが弔ってくれるかの違いかな
孤独に死ぬと、お化けになる。誰かが弔ってくれると神様になる
神棚しってる?あれも弔っているから、先祖は神様になって家の守護神になってくれるんだよ

【少年は幼子の瞳をまっすぐに見つめてそう答えてゆく】
【人は弔えば神になる。孤独に死ねば怨霊となる。そういった答えを】
【答えた後、少年は空を見上げる。冬の空はどこか遠くに感じる】

あぁ、なるほどそれは困った
鳥に変わろうにも、君を乗せられるような鳥は居ない
……鹿になってやろうか

【拒否された甘酒を刻々と喉に通しながら】
【呑み終えた後、ソレを社の祠に収めると少年の身体は溶けたゴムのようになり】
【後に白い牡鹿と化した】

これなら、君のお母さんも直ぐに気づくだろう
周りの人たちも道を明けてくれるだろうし

【少々天然である】
【実際に出ると周りから馬鹿に浮くのが目に見えている】
【しかし少年は本気のようでそう告げる】

246名無しさん:2013/01/01(火) 23:22:45 ID:JfegIAckO
>>241

【そいつは連れて行かれる親父を見て、けろけろ笑う。性悪だ。】
【そして】

いい気味だ、げこげこ……ん?

【実のところ、カエロウは貴女の事をだいぶ忘れていた。】
【蛇年にばかり気を取られていたからだろう。スケッチブックを見て、やっと知り合いだと気付く。】

けろけろ、よう。蛇年だぞ。嫌な年だ。

【よく分からない挨拶をしつつ、ナチュラルに列に割り込もうとする。】
【……随分フランクだ。心変わりでもしたのだろうか?】

まあ、そんなもんだ。げこ。

【それに、こいつは初詣というツラもしていない。】
【何かしら、別の思惑があるのかもしれないが――まあ、読み取れない。】

247名無しさん:2013/01/01(火) 23:29:25 ID:1fEV/9bUO
>>242
お前にとっては遺跡じゃなくても、知らない奴からすりゃ遺跡みたいなもんだろ
大体、こんな城に誰か住んでるなんて思う訳ねぇよ
ていうかお前も狃擦鵑任覘瓩箸いΔ茲雖獰瓩い討覘瓩茲Δ覆發鵑犬磴佑Г

…聞いてどうするんだ?言っておくが、俺の主人はお前の数倍はおっかねぇぞ?
―――大神研究所。武器・兵器の開発・販売、傭兵の派遣をしている
…ってのは、猯△涼罎任睇修隆薛瓩澄⊆尊櫃呂海Δ笋辰督敢困靴燭蝓△泙⊃А垢笋辰討
俺はその会社に二人いる社員の一人だ、名前はラッシュ・ワンスドッグ

【ようやく、冷汗や悪寒といった物が引いてきた―――否、隠せるようになってきた】
【冷静を装う程度でも、そうしていれば段々と本当に冷静になってくるものだ】

【綾津妃に隠す必要も無いと、所属する会社の名前と内容を明かす】
【例えその情報を綾津妃がどう使おうが、それに対しては主人が下すべき事である】
【もし変に扱って怒らせでもしたら、涼しい顔でミサイル爆撃でもしそうなのが怖いが】

完ッ全に邪教だなそれ、あってはならない物じゃねーか
…まあ、実害が無い分まだいいか…

【熱心な宗教家ではない男は、綾津妃に従う信徒の気持ちは解るようで解らない】
【その手の者が起こした事件は最近聞かないので、まあ現時点では問題ではないと判断したが】

…そうだな、それじゃ―――

【綾津妃の促す言葉に、少し間を空けてから、問い掛ける】

―――帰り道は?

【苦笑いを浮かべ、先程閉まった扉の方に視線を向けてから、言った】

248名無しさん:2013/01/01(火) 23:33:02 ID:1Lzh2yks0
>>245

……そう、なのー?

じゃあ、お化けになっちゃったひとは、寂しくって脅かしに来るの?

【「だったら会ったらお遊びしてあげたほうがいいのかな、」】
【きょとんとした瞳は、あっさりと少年の言葉を信じ込んで――そう、呟くのだろう】
【「お化けさんって、甘いもの好き?」……だなんて、眼前の少年に尋ねてどうしようというのか】

……かみだな?

【――浮かべたのは、はてな模様】
【金髪碧眼。見てくれどおり、櫻のほうの文化には疎いのか――】
【……まあ、今日日神棚がある家もだいぶ減っている気がするけれど】


――――えっ、お兄ちゃんって、人間さんじゃなかった、の、?

【言葉の意味がよく分からなくって、首を捻って考えていたら、まさに言葉通りだったの図】
【驚ききった瞳はまるくまるく、気のせいか、距離が少しだけ空いている――ような】
【ぱちくりと繰り返される瞬きの数が、そのまま驚きの度合いを示していて、】

あ、のね、そんなで行ったらね、みーんなびっくりしちゃうと思う――の。
だからね、あのね、違うののほうがいいってね、私は思うのなの、

【そのままわたわたと紡ぐのだから、ちょっとだけ滑舌が怪しくって、危うい】
【ぱたぱた動く手は一生懸命何かの気持ちを伝えようとしているのだけれど――】
【――慣れない和服に制限されたその動きは、なんというか、びちびちしてる(?)】

249名無しさん:2013/01/01(火) 23:33:12 ID:2Ea0/XxI0
【夜の国;森の奥の開けた場所】

【満月が照らす野原には一面に真っ白い花が咲き誇り、】
【吹き抜ける涼やかな風が、ざわりと夜の音を奏でる】

 ……ひとつ、ふたつ、みっつ

【黒い人影、その紫色の爪先が花を手折っては輪に編み込んでいく】
【ナイトローブのフードから零れた長い紅茶色の髪が揺れて、】
【そうして、優しい低さの声は何かの数を数えていた】

【永劫の夜の中、眠りを誘うようでいて、まるで呪いを掛けるようで――】

250名無しさん:2013/01/01(火) 23:42:22 ID:Xo8vsmhk0
>>248
さあ、其処までは分からない

【両の言葉にそう答えて肩を竦める】
【とはいえ、幼子の言葉に少々微笑ましい顔を見せて】

お化けのようなもの、かな
厳密には違うけれど

【幼子の驚く瞳にクスクスと笑い交えて】
【軽く地の小石を蹴りながら、伸びをする】
【そして、彼女の驚く様を見るとふーんと呟いてまたゴムが溶けたようなものになって】

じゃ、仕方ない
とはいえ、お母さんも君を心配しているだろうしねぇ

【元の少年の姿へと戻る】
【帽子を脱いで頭を掻きながら少々思案するも、いい案は出ない】
【まあ、そのうち呼び出しみたいなのがなるだろうと考えて】

251名無しさん:2013/01/01(火) 23:42:42 ID:W7JfQ68.0
>>246

【一瞬何の事だかわからなかったが、なるほど、と心の中で手を打つ】
【そうなるとカエロウという存在がまた少しわからなくなった。妖怪なのか、人なのか】


『だからと言って毎日蛇に出くわしたりしないから大丈夫ですよきっと。
 そんなことになったら私だって困ります。』


【女性のほとんどは蛇が嫌いだ。彼女もその内の一人らしい】
【カエロウが読み終わればタイミングを見計らって、スケブを翻すだろう】
【そして新たに文字を書き連ねてゆくはずだ】


『じゃあ、案内をお願いできますか?
 実は私、初詣に来るの初めてなんです。だから、ルールとかあまり知らなくて。』


【案内なら彼女じゃなくともいいだろうに――】
【だがブライトが彼女に頼んだ理由は何だったのだろうか。それはちょっと、言葉にするのには難しい】

【もしかするとその落ち着きぶりから初詣という行事に慣れていると感じているのかもしれないし】
【単に顔見知りだから、なのかもしれないし――もっと別の理由なのかも、しれない】

【いずれにしろ、ブライトはカエロウの言葉を真に受けているのは間違いない】

252名無しさん:2013/01/01(火) 23:45:26 ID:0FmIA8LM0
>>247

じゃあ貴様が知らせてくれ、“あの幽霊城には素敵なお嬢様が住んでいるから”とでも。
……しかしあれだな、住んでるではなくて憑いてるか。上手いことをいうじゃないか

にしても聞くとゾッとしないな、大神研究所?大した名前の割にやることは死の商人
しかも社員の半分は名前の通り犬で、私の面白くもない仕掛けで心臓を止めかけた小僧だ
実際聞いたところで何がどうなるわけでもないが……まあ、覚えておくか

【じゃあ聞くな、というところだが、あいにくそう言っても無理やり聞き出しそうなのが宜しくない】
【それにおっかないと言われても糠に釘といった反応で、恐らく心の底からどうでもいいのだろう】
【自らを信じる者たちを邪教と言われてもそんな感じであるから、興味のあるなしも激しいらしい】

ふむ……そうか、帰るか犬。ではよろしい、私の目を見ろ
本来ならば呪うところだが、そうはしない……素直に返してやるから、さあ――――。

……あぁそうだ、もしも先ほど言った桃色の髪をした女などを見かけたら、私に言えよ。

【『ではな』――というと、綾津妃はあっさりと男の言葉を快諾して、視線を彼と合わせようとする】
【目を合わせれば一挙に酔いが回ったかのような感覚に陥り――気付けば、平原に立っていて】
【城はいつしか跡形もなく消え去り、ただ気遣いか、近隣の街までの道を示す紫の火の粉が漂っているだろう――。】

/っと少しあっさりですが、眠気が怪しいのでこれにてお疲れ様でした〜!

253名無しさん:2013/01/01(火) 23:51:52 ID:1Lzh2yks0
>>250

……そっかぁ、

【残念そうに吐息が零れて、「じゃあいろいろ用意する!」と笑うのが、子どもらしい】
【「なにがいいかなー」なんて楽しげに笑って、もう一緒に遊ぶ気満々】

【そんな思考に、聞こえてきたのは彼のその言葉】
【「ようなもの」という単語も続いたけれど、そんなのきっと、頭から零れた】

――お兄ちゃん、お化けなのっ?

【雨上がり、雲間に煌く水滴色の空のよう、煌く瞳は彼を見上げて、】
【とりあえずお化けとエンカウントして浮かべるものとは真逆の表情だけれど――】
【先ほど驚きに空けた空間をかつかつ埋めれば、きっと満面の笑みを浮かべて、】

あそぼ!

【――なんて、初めて太陽を浴びた向日葵のよう、はしゃぐのだ】

お母さんね、きっとね、大丈夫だから!

【※迷子はこっち】
【探しているかも知れない母をまるで放棄して、興味は眼前の彼にきちりと注がれていた】

お兄ちゃん、なんてお名前なの? あのね、私ね、ファラーシャって言うの!

【そして、首を傾げて尋ねるのだろう――告げたのは、蛾を意味する単語だったけれど】

254名無しさん:2013/01/01(火) 23:58:40 ID:J4RkVEVgO
>>249
【――照らす月影のほかに、もうひとつ現れる白い薄灯り】
【季節外れの人魂のように見えて、しかしそれは全く違うもの】
【ゆっくりと近付いてくる灯は、人の足音を伴ってやって来る】
【そして紡がれる優しい唄のなかに、誰かの声音が交じり込んだ】

……びっくり、した

【変声期を迎える前のような、男女どちらともつかない響きの方に目を向ければ、そこに】
【シャドウブルーの髪を後ろへ軽く流した、薄紅の瞳の中性的な容貌の青年が、】
【角灯を片手に持ちつつ、少しばかり目を丸めながら立ち尽くしていることだろう】

あの、花摘、ですか……お一人で?

【紺青ストライプのドレスシャツに、チャコールグレイのスラックスを合わせ】
【眼球を模したカメオが特徴的なループタイと、プレーントウの革靴を身に着けた――】
【――そんな姿の若者は、落ち着いた様子で黒い影にぽつりと問い掛けながら、】
【羽織る外套の裾を夜風に靡かせ、花を踏まぬよう細心の注意を払いつつ、近付こうとしてゆく】

255名無しさん:2013/01/02(水) 00:00:31 ID:Xo8vsmhk0
>>253
い……いや、厳密には違うけどね?

【相手のキラキラとした瞳と笑顔に押されて、少々苦しそうにそう告げるが】
【少し、力の無い言い方だ。おそらく耳には入らないような】
【軽く、苦笑いをしながら】

……あぁ、うん

【どうも、子供は思ったよりも苦手らしい】
【大人しい子にはそれなりに会うのだろうが、このような活発な子は少々どう反応すればよいのか】
【そんな戸惑いを、表情にだして頷く】

名前、名前か……ティミルと呼んでくれ

【そのうち母親が放送のほうへと、探してるのを頼むだろうと】
【そう考えると、帽子を少し深めに被ってそう告げる】
【有限をひっくり返したのを意味する、自身の名前の一つを】

よろしく、ファラーシャちゃん

【笑みを浮かべると、友好の証か手を差し伸べる】

256名無しさん:2013/01/02(水) 00:03:44 ID:JfegIAckO
>>251

違うね。けろ、そうじゃないんだ。蛇が実際いるとかじゃない……

【ふん、と鼻息を吐く。】

そうだな、ニンゲンで言うなら……げこげこ、ゴキブリ年ってトコだな。蛙にとっては死活問題だよ。

【実際カエロウは、蛇年が嫌な為に、蛞蝓の神を呼び出そうとした程だ。】
【もっとも阻止されたし、カエロウがその事を語るでもないから、貴女がそれを知る事は無いだろうが――】

【捲られるスケブを目で追う。】
【無意識にだが、瞳が大きいカエロウがやるとなんだか不気味だ。】

【そして、提案には――】

あん? あー……

【……戸惑った。ある意味当たり前かもしれない。】
【そうして、カエロウの大きな瞳が宙を泳ぐ。勘が良いなら――ここで『知らないのだ』と気付ける。】

【少し、何か考えて。】

じゃあ、私に任せろ。けろけろ……

【口元によくない笑いを浮かべ、貴女の目を見る。】
【表情が物語っている。悪巧みだ。】

257名無しさん:2013/01/02(水) 00:04:03 ID:F3ESAvcg0
>>24

……そうね。私が、この生命に誓った矜持―――
……大事なものが、そこにある。

【生きる意味。柔らかにその言葉を復唱したのは。
 彼の、彼女への気遣いに……どこか暖かいものを感じたからなのかもしれない。】
【それでもその強固さだけは変わらず。
 けれど聞こえた彼の身の上が、それすら、ここで崩す様で……。】

(……あ、)

【……一瞬だけ呆然とした。わざわざ人の傷口を開いた、と―――……そして、“別の痛み”をも感じた様に。】
【少女は直後に表情を戻そうとしたが、それでも、彼は気付けたかも知れない。】
【……鋼鉄めいた態度の割に、彼女には“そうした脆さ”が存在していた。】


(………。)

【光と深海魚の比喩が、その意識を深みに嵌まらせる。】
【けれど詠嘆の声に対し、少女は―――】

……“砕けない”わ。
斬って、折れずに切り拓きたい―――
……そう思わせてくれたものが、今の私にはあるのだから。

【“強い”微笑を浮かべて返答。まるで強がりを言うかの様だが、当人が気付いているかは分からない。】

【とはいえ……今の自分に、ここで何が出来るのだろう?】
【思索を続ける双眸は、いつしか真剣さを増していて。】

(……!)

【ふと思いついた様に目を見開くと、小さく微笑って問いを投げる。】

……飛び上がらなくても、触れられるなら。
もしも光が降りてきたなら、深海の魚はどうなるのかしら?

……それだけ、私に聞かせてくれる?

【―――どこか穏やかな声をして、夢物語でもする様に。】

258名無しさん:2013/01/02(水) 00:06:33 ID:2Ea0/XxI0
>>254

【ゆっくりと振り返る黒い影、そのフードに隠された表情は】
【口元から下しか伺えないのだが―― 確かに、笑っていた】

…………今晩は、月が綺麗ですね

【問い掛けには答えないで、青年を暫し眺めた後に立ち上がり】
【摘んで、輪に編んでいた花を投げ捨ててしまう】
【元より戯れでしか無かったのだ。もっと面白そうな者が来たのだし、】

 ――そんなに、ゆっくり歩かなくても良いのですが
畦道を蛙を一匹も引かずに運転なんて出来ないでしょう、それと同じですよ

花なんて、踏まれるために咲くようなものでしょう?

【青年の足取りを見てだろう、僅かに覗く顔の口角を上げるのだった】

259名無しさん:2013/01/02(水) 00:06:39 ID:1fEV/9bUO
>>252
どこが素敵なお嬢様だ、牋趣味な魔女瓩お似合いだぜ

【ハン、と笑って返し、悪態をつく】

…犬って言うな、それにそんなにビビってねえ
まあ、他は否定しないがな

【犖き瓩噺世錣譴襪函不満そうな反応を示す】
【それ以外は、別に言われても気にしていないようだが】

…怖い事言うな、お前
変な事はするなよ?

【綾津妃の申し出を怪しみながら、バイザーを親指で上げて、目を合わせる】
【すると、目の前が歪むような感覚がして、気が付くと―――】

―――……

【平原に、一人立っていた】
【辺りを見回したが、今までいた城は無い、まるで夢でも見ていたかと錯覚してしまうように】

…桃色の髪…ね

【それだけの情報で一個人を特定するなんて不可能だ、その条件が当て嵌まる者は記憶にいくらでもいる】
【ただ、それだけは覚えていて、炎の示す道を辿り、歩いていった】

/お疲れ様でした

260名無しさん:2013/01/02(水) 00:08:12 ID:F3ESAvcg0
>>24
 ○>>244 …でした。

261名無しさん:2013/01/02(水) 00:09:33 ID:OwGNsuE20
【路地裏】
【新年の喧騒もだいぶ落ち着いてきた夜の街並み】
【その中で、一際静寂に包まれている路地裏に二人の男がいた】

【短髪の黒髪に、赤い瞳をした20代後半くらいに見える男性】
【黒いロングズボンと黒いロングコートを着ており、上から下まで全身真っ黒】
【口には4本の煙草を咥えており、スパスパと煙をふかしている】

【もう一人は、どこからどう見ても悪人面をしている男】

「あっ…がっ…!くる、くるし…っ!」

【その男は、何かにもがき苦しむように地面を這いつくばりながらバタバタと暴れていた】

全く、新年早々あまりやんちゃが過ぎると痛いしっぺ返しを食らうよな
今、この状況みたいに

【タバコをふかしている男は、ただそれをゴミを見るかのような目で見降しているだけである】

【その路地裏周辺は男のタバコの煙のせいか、大分煙たくなっている】
【まるで路地裏で火事でも起こっているのでは無いかと勘違いしてしまいそうな煙の量であった】

262名無しさん:2013/01/02(水) 00:10:57 ID:1Lzh2yks0
>>255

ねーねーティミルお兄ちゃん、どんな風なお遊びがいいっ?

【夜中だと言うのに――ああ、夜中だから、だろうか】
【非日常に晒された子どもというものは、常にも増して元気だったりするもので、】
【……まあ、うん、これが素だったりするのだけれど】

【彼の修正の言葉など、やはりというべきか、聞いていない】
【ちいさな耳と頭をすり抜けて、闇へと溶けて――消えた】

【差し出された手には両手を返す。抱きつくように握り締めて――】

鬼ごっこでも、かくれんぼでも、なんでもいいよ――なの!

【ぴょいぴょい跳ねるたびに、腰ぐらいの金髪が、飾り帯が、まるで踊るかのよう】
【夜に唐突に出現したミニ太陽のような――びっくりするぐらいのハイテンションだった】


…………あ――、ごめん、ね、ティミルお兄ちゃん、
あのね、私ね、きょう、ね、……お菓子も、お財布も、持ってない――。

【――――ジェットコースターよりも急に落ちるテンションが、いっそのことギャグみたいだったけれど】

263名無しさん:2013/01/02(水) 00:15:39 ID:Xo8vsmhk0
>>262
……君に任せるよ

【元気な姿とは対照的に、少年は少々顔がひくついていて】
【もとよりあまり人とは干渉しないタイプだったのだろう、どう接すればいいかわからない】
【とはいえ、ファラーシャのその態度を無下にするわけにはいかず】

【軽く微笑んで】

まあまあ、別に金も菓子も興味が無いものだからそう落ち込まないで
で、何をするんだい?

【急にテンションの落ちた彼女を諌めるように、頭を撫でながらそうつげた】

264名無しさん:2013/01/02(水) 00:25:49 ID:W7JfQ68.0
>>256

【確かに、ゴキブリは蛇よりももっと嫌いな人が多いだろうが――】
【死活問題までにはならないのでその例えはわからない】


『そんなにですか……。
 もしかしてカエロウさんって、蛙のお化けだったりするんですか? もしくは亜人とか。』


【けど何事にも動じそうにないカエロウが恐れているのはわかる】
【蛙に関する何かなのだろうが――彼女という存在は何なのか、訊いてみることにした】
【友人、とまではいかずとも、顔見知りで話し相手となってくれるのだ】
【そんな人物の正体は知っておきたい】


『はい。お願いしますねっ。
 とりあえず、この列に並んでおけばいいんですよね……?』


【一瞬戸惑うカエロウ。その様子を見て――彼女は気付けなかった】
【何か他に用事があるのだろうか、という思考が過っただけで】
【承諾してくれると、ぺこりと頭を下げつつ笑顔を向けるだろうか】

【同時に一瞬だけ、嫌な予感もしたのだが――きっと気のせいだろうと心の端っこに片づけて】

265名無しさん:2013/01/02(水) 00:26:17 ID:1Lzh2yks0
>>263

……えー、だって、おなかすいてない?

【天から地のテンションはギャグでも、その瞳はきっとどこまでも真摯で、】
【まーっすぐ、じぃと彼を見上げれば――彼の言葉とその手に、安堵したように笑うのだろう】
【わたあめみたいな髪は、きっとよく手入れされているのだろう。しっとりと艶めいていた】

【お菓子は大丈夫。納得したちいさな頭で、次いで考えるのは“なにをして遊ぶのか”】
【いつも1人でやるけんけんぱとか、おままごととか、それもきっと楽しいけれど、】
【普段「お母さん」があんまりしてくれない/真面目にやってくれないかくれんぼとか、鬼ごっこも、心が揺れる】
【もしかしたら目の前の少年は自分が知らない遊びを知っているかもしれないし、それも気になって、思考がぐるぐるする】

……――お兄ちゃんのしたいことでいいよ、なの!

【時間にしては数十秒程度の無言だけれど、頭から湯気を出しそうなくらいに考えて、】
【渦巻きになりそうな瞳で、やっとこ思いついて見上げるのは、】
【――丸投げ。思考の放棄とも言う】

266名無しさん:2013/01/02(水) 00:26:32 ID:ZCHlt7mo0
>>257

【青年の言葉を受けて頷く、そんな少女の姿を見ながら、青年はふっと微笑んで見せる】
【――――ここまで、自分の生きる道に覚悟と決意を見出している様な人間が、はたしてどれだけいるのだろうか】
【それを思うと、自分の信条とは異なるものを抱く少女にも、悪い気はしなかった】

……………………

【一瞬の少女の表情の変化――――それは、確かに青年にも感知されて】
【何か、聞いてはいけない事を聞いたとでも思っているのだろうか? それとも、あるいは何かを感づいたのだろうか?】
【そのリアクションだけでは、少女の胸の内を計る事は出来ず、青年はただ黙っていた】

…………なら、死ぬな
君のその生き様の故に、救いを得るだろう人間は、間違いなくこの世界に居るはずだからね…………

【その強がりは、ここに至って感じ取れるようになってきたが、敢えて青年はそれを無視して、ささやかな激励の言葉を掛ける】
【それは青年の、偽らざる本心だ。確かに青年は『希望』を『破滅』と同義語であるとは言ったが、全てを諦めろと言うニヒリズムの信奉者と言う訳でも無い】
【その強い意志は、善い何かを世界にもたらすはずだと、そう口にして】

…………っ、なに…………?

【そこで青年は、少女の言葉を受けて微かに面食らった様な表情を見せる】
【――――少女の語るif。それは、自分の中でどう消化するべきか。どのような結論が『深海魚の例え』に相応しいか】
【――――もしかしたら、それまでで一番深く、真剣な表情を見せて青年は考え込む】

――――――――…………深海と言うのは、深く冷たい、闇の世界だ…………
深海魚は、そうした世界で生きていけるように、己の肉体を進化させてきた…………
…………それは、視覚を退化させて、別の感覚器を進化させた種と、逆に視覚の感覚器を進化させた種がいる…………
…………前者にとっては、降りてきた光は手の届く希望になりうるだろう……けど、後者は…………強すぎる光を受けて、目どころか脳が焼かれる事になるだろう……
……そのどちらか、恐らく手前は、現実に『光』が降りてくれば、そうなると思うよ…………

【そのまま30秒ほど考え続けて、青年は結論を出す】
【その答えは「今よりも多くの人が救われる半面、確実な破滅もまた近付くだろう」と言うものだった】
【問題は、誰が『前者』で誰が『後者』なのか――――しかし、青年は、それに答えようとはしなかった】
【少女の語る『降りてくる光』が、はたして何を指しているのか。それが分からない限り、答えようがなかったのである】

267名無しさん:2013/01/02(水) 00:33:04 ID:Xo8vsmhk0
>>265
ついさっき、屋台で食べたからね

【腹を軽く撫でながら、告げる】
【そして、暫く少女の思案する顔を見つめながら】
【暫く、衣服が乱れたのをなおす】

【そして、彼女が湯気が出そうな頭で、渦巻きのような瞳で】
【此方に意見を求められたのに気づくと暫く考えて】
【軽く、腕をトカゲや狐や馬などの足に変えて、ふむと頷くと】

よし、ここはかくれんぼにしよう
どっちが鬼をやる?

【かくれんぼにすることに決めたようで、答える】
【どちらが鬼になるかはそちらの返答しだいだ】

268名無しさん:2013/01/02(水) 00:38:30 ID:J4RkVEVgO
>>258

……ああ、そう、だね。今宵もあんなに月がきれいだ
でも、もっと明るければいいのですけれど、夜には少し眩しすぎるかな

【小さく頷くと、空に浮かぶ月に目を遣り、口元を緩ませ若者も笑う】
【すぐに視線を戻せば、ちょうど相手が立ち上がって花を捨てる場面】
【相手の隠されて見えない表情を窺うように、首を僅かに傾けながら】
【花を避ける足取りに変化はなく、ただ緩慢な己のペースを保ちつつ】
【近づくことが許されたならば、落ちている花の輪を拾い上げるだろう】

ふふ、……面白い、ことを言いますね、きみったら
無抵抗、なものに対して、それじゃちょっと一方的に過ぎますでしょ
まぁ、こうして踏まないでいるのも、なんとなーくな、だけの気分なんですけどね

【目を細めて若者は笑む、咲き誇る花に勝るとも劣らないたおやかな微笑みだ】
【どうしても気になるのか、無遠慮にフードの中を覗き込もうと頭を更に傾げて】
【「これ、貰ってもいいですか」――と花の輪を指差して、問う】

269名無しさん:2013/01/02(水) 00:41:52 ID:1Lzh2yks0
>>267

【かくれんぼ。聞き馴染んだその言葉に、きぱりと晴れた道筋に、また笑う】
【知らない遊びを言われたらどうしよう、なんて――】
【そんな不安もはじけたそれは、もう100点あげてもいいぐらいの、明るさだったという】

うんとね、……、……じゃあね、私がティミルお兄ちゃんのこと、見つけたげる!
一緒に遊んで、見つけてあげられたら、お兄ちゃん、もう寂しくないよねっ

【“お化けは、寂しいから、脅かしに来る”】
【ついさっき自分で考えた意見をフルで採用しながら、彼女は鬼の役を自ら引き受けるのだろう】
【「すぐ見つけちゃうんだから!」とぺったんな胸を張るけれど、】

【――なんというか、きっと彼ならば碧い二つのどんぐりを完璧に欺くことが出来るのだろう】
【その力を眼前で見たくせに、既に忘れている彼女は、】

いくつ数えたら、いいかなー?

【その場にしゃがみ込んで、そう尋ねた】

270名無しさん:2013/01/02(水) 00:46:40 ID:2Ea0/XxI0
>>268

【――覗き込まれる前に、此方から煩わしげにフードを剥いだ】

【零れた紅茶色の長髪は腰まで滑り落ちる長さで、幾束か細い三つ編みが混じり】
【青年を見据える澱んだオリーブ色の双眸は、右が散瞳、左が縮瞳】
【総じて言えば気狂いのような様相の、30代前半と思しき男】

……そんなもので良ければ、どうぞ
不思議な方ですね、ワタシよりお若いんでしょうに、まるで年上のように感じる

【抱いたものをそのまま言葉にして、軽く頭を振って髪を払う】
【それから青年を見遣る目はやはり気味が悪いが、そこに嫌な感情は無い】
【睨みつけるでもなく、訝しげに見るでもなく。ただ、興味が湧いたように】

では。その「何となく」で、人を殺したりは出来ますか

【故に、何でも無いように掛けたその問いが、酷い違和感を呈していて――】

271名無しさん:2013/01/02(水) 00:47:58 ID:JfegIAckO
>>264

【ともかく蛇が嫌いらしい。余程。それは十二分に伝わっただろう。】

【ちなみにカエロウはゴキブリを食える。人間は普通、蛇を食わないので、その辺カエロウの方が雑食だろう。】
【閑話休題。】

ん? 私か? ……さあ? 蛙には親近感覚えるが、蛙かどうかは分からん。げこ。

【カエロウ自身も、自分のルーツを今一理解していないのだろうか。】
【妖怪なら、有り得る話だ。カエルの亜人ならカエル族がメジャーだが――それとは違うようだし。】

【少なくとも――蛙関係ではあるのだろうか。でなければ『けろけろ』なんて言わないだろう。】
【……ただの蛙好きかもしれないが。】

【さて。】

けけ、まあ、そうだね。けろけろ……今はそれで良いよ。

【今のところ――彼女の『企て』は、分からない。】
【まあ、そんな危険な事はするまい。なんせ人も多いし、今日はそんなに、悪意もなさそうだ。】

272名無しさん:2013/01/02(水) 00:52:37 ID:Xo8vsmhk0
>>169
(元気だなぁ……)

【少女のその明るさに、微笑ましいものを感じると】
【空を見上げ、軽く深呼吸】
【そして少女が鬼になるといったのを聞くと、何に化けるかを考えて】

そうだな、十だ
十でいいよ

【数える数を告げると、周りを見渡す】
【どこに隠れようか、そう考えているんだろう】

どうしても見つからなかったら呼ぶんだよ
こちらも全力で隠れるから

【そう告げると、少女が数えだすのを待つだろう】

273名無しさん:2013/01/02(水) 00:58:54 ID:1Lzh2yks0
>>272

十秒、ね!

【こっくり、頷けば長い髪がふわりと揺れる】
【そうして両手でまなこを隠そうとしたけれど――】

――あんまり遠くに行っちゃ、駄目だからね!

【それを言うために、一時停止。彼を見ながらそう言えば、】
【ぱたんを小さな両手が顔を覆って、僅かの間】

いーち――

【ぽつぽつと、ゆっくりめに数えだすのだろう】
【楽しげに響く声は、羽毛みたいに揺れるけれど、それなりの距離でもきっと聞き取れる】
【――ゆっくりすぎて、実際の十秒なんてとうに超えていたけれど、まあ、長い分には】

――――じゅー!

【ばねのよう、ぴょんと立ち上がれば、どんぐり眼が辺りを見渡していく】

274名無しさん:2013/01/02(水) 01:02:57 ID:W7JfQ68.0
>>271

『そうなんですか……。私はてっきり、カエルの亜人だと思ってました。』

【結局、何なのかわからず仕舞いに終わりそうだった】
【人間である可能性も否定されなかったし――本当に、謎に満ちた存在である】


【少しづつ、列は動いてゆく】
【時折子供たちが元気に列を横切ったり、正月早々怒鳴り声が聞こえてきたりするかもしれない】
【どちらもありがちな初詣の風景――】

【ブライトは途中に、出店の甘い匂いにつられて列から外れるだろう】
【帰ってくると小さな紙袋を二つ持ってきて、片方をカエロウへと差し出す】
【入っているのはベビーカステラだ】


【僅かばかりカエロウのことが気になる】
【だけど、初詣を純粋に楽しみ、これから拝礼するのを心待ちにしている様子だった】
【彼女が企てていることなど、ほとんどなんにも気付けていないようだけれど】

/お風呂入ってきます…

275名無しさん:2013/01/02(水) 01:04:29 ID:Xo8vsmhk0
>>273
あくまでこの社の範囲内にしか隠れないよ

【一時停止した彼女にそう告げて、もみじのような両手を顔が覆ったのを確認する】
【したらば、身体をカメレオンへと変えて祠の壁に張り付く】

(……さすがに反則か?)

【そう考えながらも、壁に張り付いて少女が数え終わったのをじっと見る】
【そして、帽子の部分だけ元に戻して】
【さながら、その変色したのに気づけばカメレオンが帽子を被った状況で】

【勘がよければ変身しているのだと気づくことが出来るだろう】

276名無しさん:2013/01/02(水) 01:15:38 ID:1Lzh2yks0
>>275

【じーっと、真面目な視線があたりを見渡していく】
【そのうちに、視線や顔の動きだけでは足りなくなって――くるりと身体を回す】
【「わとと」なんて言いながら、崩れたバランスを持ち直すのはそれなりに微笑ましいけれど、】

――ティミルお兄ちゃーん、無駄な抵抗はよして、さっさと出てくるのよ!

【なんて、ドヤ顔で繰り出すのは、そう、刑事系のドラマでも見たのだろうか】

故郷のお袋さんが泣いてるのー――。

【にこにこ笑顔で、両手を大きく広げたまま、かぽかぽと歩き出す】
【――そうして揺らめく髪の、毛先。ぢりと零れたのは僅かの魔力の燐光だ】
【陽だまり色をしたそれは、ふわふわと零れて――やがて、蛾のような形を成していく】
【ぽかぽかと明るく暖かなそれを明かりとして、探しやすくする作戦だろうか、】

おにいちゃーん、どこー?

【――祠に背中を向けて、関係無いほうに歩いていく姿。作戦、まるで駄目】
【それなりの数で舞う蛾も、主に似たのか素っ頓狂な方向を飛んでいた】

277名無しさん:2013/01/02(水) 01:16:05 ID:F3ESAvcg0
>>266

【――――“死ぬな”―――――】

…… 絶対に、ね。

【届いたそれに驚きの色を双眸に浮かべて、それでも直後、“強く”微笑した。】
【たとえ強がりに過ぎなかったとしても……貫き通せば、現実になる。】
【そう刻み、そう在るかの様に。】

【深海魚と光、青年の出したその答えに。少女もまた、深く、深く、思索に沈んで。】

……光を求め続けたものと、光を捨て去ったもの、か―――

焦がれたものに触れて焼かれる。
求めたからこそ、得られなくなる……。

【吟じる声はどこか遠く、透る響きは大切な“なにか”を回想する様。】
【それはもしかしたら、彼女自身の過去に通じる所があるのかもしれない。
 今は……未だ分からないのだが。】
【そして、ふっと軽く息を吐きつつ口を開いた。】


……それなら降り注ぐ光が小さく変わって、それから増していけばいい。
いつかはきっと“光を求めた” 魚も、触れられるようになる筈だから。

もしも無理でも、その時は――― ……光が小さな光のままで、優しく照らしたのならそれで済む。

【最後に余裕めいて、けれど苦笑のように続けた言葉。】
【“それ”も、実体験のように紡がれて。】
【……彼女の現状が、光に照らされた「それ」なのかも知れない。そう感じさせるには十分だろうか。】
【……そして。】


……これが私の想った答えで、いつか“今” を変えるやり方。
だから貴方がどちらだとして、そのまま“諦めて”いればいいわ。

そんな光が降ってくるなら……貴方は、どうにでも出来るでしょうし。

 【“一人で、勝手に世界を変える”。】
【―― “絶望したいのならすればいい、希望を掴みたければ掴めばいい”。】
【そんな、突き放しながらもどこか柔らかなメッセージがここにあった。
 それに彼がどう反応したとして―――……多分、彼女は構わないのだろう。】

278名無しさん:2013/01/02(水) 01:19:47 ID:JfegIAckO
>>274

【多分、『何』なのか教えたくないという意地悪さも有るだろう。】
【少なくともカエロウは、自分が人間でない事は知っているハズだから。】

けろ、さっきの酔っ払い親父、援交してそうな顔してたよな。

【どうでもいい上にめちゃくちゃな悪口を言いつつ、列は進んで行く。】

【そういえばカエロウは財布を持ってもいないし、服にポケットも無い。】
【肝心の『おさい銭』はどうする気なのだろう? 下手をすればおさい銭を知らない可能性すら有るが……?】

【そして】

あれま……なになに、私に貢ぎ物? けろけろけろ、かわいいヤツめ。

【少し小ばかにしつつ、ベビーカステラを受け取る。嫌いじゃあないのだ。】
【絵的には、似ていないが姉妹にも――いや見えない。カエロウは舌を伸ばし、袋の中に入れている。こんな妹はない。】

ちょっと毒気抜かれるね、げこ。

【また何か、考え事を始める。】
【が、すぐに終わり、何事も無かったように袋から舌を出す。ベビーカステラが何個か巻き取られ、口に入る。】

/了解です

279名無しさん:2013/01/02(水) 01:21:58 ID:Xo8vsmhk0
>>276
【暫く、少女の微笑ましい姿を見ながらじっとしていた】
【のだが、どうにも彼女は見当違いの方向へと歩いてゆく】

……

【顔には出ないものの、内心顔が引きつっている】
【最初は蛾の明かりに、見つかるかなとも思っていたのだが】
【確信した】
【多分、これこのまま見つからないと】

こーこーだーよー

【そのため、声を上げてみる】
【他の場所とは違い、ここには人気があまり無い】
【声は当たりに響くだろうが、果たして】

280名無しさん:2013/01/02(水) 01:30:31 ID:1Lzh2yks0
>>279

【きゃーふふふ。楽しそうに笑う声は辺りに良く響いて、】
【素っ頓狂な方向に駆けて行くたび、どこーなんて声をあげてみる】
【そうして、木に手を当てながらくるりと一回転してみたり、逆回りしてみたり】
【母親が付き合ってくれないのも、なんとなくよく分かるような――】

んー、んー、犬さんが居たらすぐ分かっちゃうのに、なー

【くるくると木を数度回って、ブレイクタイム】
【魔力の残骸を零して舞う蛾に向けて、「ねー」なんて首を傾げる】

次はあっちなのー!

【そちらもまた、彼とは違う方向】
【指差し確認、突撃しようとしたところに――聞こえてきたのは、彼の声だ】

【(だいたい)声が聞こえてきたほうへ振り向き、注視すること、おおよそ数秒】
【ぽかぽかと、気の抜けた足音を引き連れて――初期位置。祠の方へと戻ってくれば、】

【一度は、不思議なカクレオンを見る。見たけれど、野生動物かーみたいな目で見過ごして、】

あれえ、おにいちゃーん?

【……あれっ?】
【視線を逸らした幼子のかわり、疑ったように舞い降りる一匹の光の蛾】
【可能ならば、ついとその帽子に止まろうとするのだろう】
【重さはまるでなく、陽だまりのような暖かさと明るさを持ってそれ――】

281名無しさん:2013/01/02(水) 01:35:56 ID:Xo8vsmhk0
>>280
【じーっと待つ】
【少女が素っ頓狂なほうに行ってもじーっとまつ】
【さすがに、社の範囲内から出るときは声をかけるだろうが】

……

【注視してきたものの、見過ごした彼女に対してまた内心引きつった表情で】
【その場でジーっとしていると】
【ふと、頭がナニカ温かい気がする。頭上がナニカ明るいような】

……?

【さすがにカメレオンのままだと、頭上は確認できない】
【サッと変身をとくと、地面に這い帽子へと腕を向かわせる】
【このまま行けば丁度蛾に触ってしまうだろう】

282名無しさん:2013/01/02(水) 01:43:52 ID:1Lzh2yks0
>>281

【そうして、また遠くへ向かう彼女】
【あちらの方から聞こえてくるのはやはり楽しげな笑い声で、】
【声がしたんだからこっちのはず――念入りに探す念入りさが、どこかズレている】
【木を頑張って揺らしてみたり、落ち葉をひっくり返してみたり――彼を一体何だと思っているのか】

【触れたなら、わたあめのよう、ふんわりとしたその感触】
【驚く、なんて機能があるのかは分からないけれど、飛びあがったそれは、数度彼の周りを慌てたように飛ぶはずだ】
【そうして向かうのは主の方で――】

……あっちはさっき見たのにー、

【ばたりばたり、最大限に視界を邪魔しつつ、彼女を誘導してくるのだ】

ただのカメレオンさんなのよう、ティミルお兄ちゃんじゃないの!

【※真顔】

……――あれ、でもお兄ちゃん、さっき鹿さんになった、よねー?
もしかして、ティミルお兄ちゃんー?

【けれど、よく見てみれば確かにその帽子はさっきの彼のものと同じ気がするし、】
【考えてみれば、さっき、彼は、ヒトじゃない形になっていた】
【疑りながらもどこか確信めいた煌きが瞳に満ちて、】

【そっと、その手が伸ばされるのだろう――少しだけおっかなびっくり、触れたなら】
【「みーつけたー!」と、宣言されるはずだ】

283名無しさん:2013/01/02(水) 01:44:06 ID:J4RkVEVgO
>>270

【――その返答に、男の反応に、若者は嬉しそうに笑顔を咲かせた】
【血の透けたような薄紅色の瞳を逸らすことはなく……寧ろ、その逆】
【奇妙なことに、男の不揃いな瞳――“だけ”、を見詰め続けている】
【――か、と思えば、ふと手元に視線を落として花の輪を完成させると】

……ありがとう、すてきですね?

【そう言って、茶目っ気たっぷりにそれを頭に乗せてみるのだった】
【男は若者に大人びた雰囲気を感じたようだが、ここだけ見ればまるで子供のようだ】
【彼か彼女か、大人か子供か――どこか境界線が曖昧なようにも思えるかもしれない】

【……やがて、数分もしない内に、その視線は再び男の眼へと戻される】
【好奇の色に対して宿すものは、それとは似て非なる別な感情である】
【凡そ普通でない問い掛けにも、若者は落ち着いて、ただ静かに応じた】

……出来るか、そうでないかで言えば、出来ますとも
そう、殺す、ということ自体は厭わない、……けれども、ただ――
ただ、「何となく」、でそうすることは、まず無いでしょうね
自分の、求めるものがそれではないので、ね。それ以外、に特別欲しいのがありまして

――ところで、どうして、……そんなことを訊きました?
はてな、踏まれるために咲く花を踏んでやる、きみはどうなのか

【そう尋ね返して、一歩前へ。男の顔を、若者は僅かに見上げるだろう】

/すいません大変お待たせいたしました……

284名無しさん:2013/01/02(水) 01:49:48 ID:Xo8vsmhk0
>>282
……う

【綿飴のようにやわらかいとはいえ、予想もしないそんな感触のものに触れば誰しも驚く】
【まさか蛾が乗っていたとは思っても居なかった】
【軽く声を上げると蛾はどこかへと飛んでゆく】

……どうも

【同時に、少女に見つかってしまう】
【少し気まずそうに、挨拶かのようにそう告げると変身を解いて立ち上がる】
【軽く砂を叩くと帽子を被りなおして、気恥ずかしそうに】

みつかっちゃった

【と呟くのであった】

285名無しさん:2013/01/02(水) 01:53:42 ID:W7JfQ68.0
>>278

『もう、そんなこと言わないでください! 失礼です。
 それに、ちょっと気分悪くなっちゃうじゃないですか。』

【もちろん、冗談だとわかっている。だけど下心があったと思うと正直ぞっとするというのも事実だ】
【スケブで隠していたとはいえ、手が胸の前にあったことだし】

【ちょっとだけムッとした顔を作って見せて、文字を示す。本気ではない】
【遠くから酒にやけた声で「蛇年さいこぅ〜」と聞こえたような気がした】


『いえ、強いて言うなら前払いですよ。案内の。
 あ、カエロウさんは蛙の神様っていう可能性もありますね。当たってますか?』


【これも冗談だとわかっている。しかしマジレス】
【冗談を冗談で返せるようなユーモアさをあまり持ち合わせてなかったりする】
【そういうところでは、少し不器用なのかもしれない】
【まぁ、カエロウが喜んでくれるのなら、それがなによりだった】


【そんな会話をしつつ、気付けばもうすぐ本堂というところまで来ていた】
【皆が財布から賽銭を取り出しはじめるくらいの位置だ】
【流れを知らないブライトは若干焦りつつ、スケブを取る】


『皆お金を出してますけど……私達も出した方がいいんですか?』


【ベビーカステラの袋をバッグにしまい、財布を取り出す】
【緊張しているのか、不安なのか、しきりに他の人を見ながら、カエロウの返事を待つだろう】

/お待たせしました!

286名無しさん:2013/01/02(水) 01:55:53 ID:2Ea0/XxI0
>>283

……ワタシは、殺し自体が嫌です
何となくで戦う事は大好きですが、死ぬまではやりませんし、命までは取りません

――だってもう二度と殺り合えなくなるんでしょう、そんなの嫌です

【「何となく」で戦う人間なんてそうはいないのだが、平常の事のように言って】
【普通でない問い掛けをした割に、その言葉は甘いような生ぬるいような、】
【相手にとっては少し意外な言葉かも知れないが―― 】

縫いぐるみは刻んだって縫えば治るし、花は踏んだってまた起き上がる
けれどヒトは…… 脆いでしょう、死んだらもう起き上がらない
寂しいですよ、遊んでくれる人がいなくなるというのは

【――殺し合いを求める癖に死を拒絶するのは、結局自分が楽しめないからだ】
【それは結論としてはおかしいのだけど、直球故に酷く純粋な答えとも取れた】

【此方を見上げる青年を見据える目、】
【まるで過去に失った何かを回顧するような色が見えて――】

287名無しさん:2013/01/02(水) 01:56:34 ID:1Lzh2yks0
>>284

ふふふ、見つけたのー!

【さんざ寄り道したし、きっと彼女一人では見つからなかったけれど】
【それでも、発見は発見。おなかよりもぺったんの胸を張って、浮かべたのはドヤ顔】
【もう必要ないからか、宙にあるままに崩れていく蛾たち――デフォルメされているから、そんなにグロテスクでもないけれど】

じゃあね、次はね、お兄ちゃんが鬼ー、なのよ?

【――あるかもしれないと期待した迷子放送など、ない】
【彼の知らぬ母親は、自力で見つけ出すつもりなのだろうか、それとも、もう――?】

【瞳を輝かせ、頬を上気させて、楽しそうに/嬉しそうに笑って、】

ちゃんと十秒数えなきゃ、ずるだからね!

【まるで自分の現状など分かっていないかのよう、どこかに隠れてしまおうとしていた】

288名無しさん:2013/01/02(水) 02:01:46 ID:ZCHlt7mo0
>>277

(…………人は、自ら求めた『光』に焼かれて死ぬ事になる…………
それでも深海魚は、『光』を永遠に愛し続けるんだろう…………懲りもせずに…………)

【自分の言葉を咀嚼するように検討する少女を見やりながら、青年はぼんやりと思索にふけっていた】
【――――人間は、絶望の中にこそ生きる術を見出す存在だ。しかし彼等は盲目的に希望に縋る】
【それが破滅であると知っても知らなくても、そうせずにはいられない――――悲しい性であると、青年は考えていた】

…………ほぅ?

【少雨所の出した答え――――それを耳にして、青年はつっと顔を上げる】
【少女の浮かべた苦笑が、青年には分かる気がした。抽象論であるし、半端な結論とも取れる】
【恐らくは、その答えにも少女自身が完全に納得はしていないのだろう。そんな気がした】

…………そうだね。少なくとも、手前が見出した真実は、これなんだ…………
…………それを書き換える様な何かが起きない限りは、手前はこの考えを捨てるつもりは無いよ…………
…………『幸せ』なんて甘美な毒でしかないけど、そこに『救い』はあって欲しいと願うから…………

【希望を、幸せを諦めて生きる事。それを捨てる気にはなれなかった】
【少なくとも、もう二度と自分は救われないと思っているのだろう。先ほど「唯一の理解者は既に死んだ」と言っていたように】
【しかし、「幸せを諦めることで救いを得る」事は、恐らく多くの人間にあてはまるとも考えているのだろう】
【故に、自ら見出したその真実に殉じると、青年は口にして】

…………そろそろ、手前は失礼するよ
君の鍛練の邪魔をしてしまったようだからね…………

【青年はそう言うと、踵を返してその場から立ち去ろうとする】
【――――少女の生きる道は、自分とは違う世界なのだろうと、そんな事を言外に言っている様な背中だったが――――】

「おーう、こんな所に居たのかよ!」
…………こんな所で君と会うとはね…………相変わらず、酒を喰らっているんだね?

【路地裏から出ていくところで、青年は顔見知りらしい人物と遭遇していた】

【前面を開いたままで青いコートを羽織り、魔術師である事を如実に表す青のハットを被った】
【手には指輪と、グリップの部分に赤い石をあしらわれている、金属製の棍を握り締めている】
【がっしりとした体格の、深い眼窩が鋭い視線を放っている、身長180cm前後の居丈夫】

【青年と似た恰好をしている――――恐らく同門の魔術師なのだろうが、魔術師らしからぬ居丈夫の男であった】

「フン、このくらいの酒、水みたいなもんだ! それよりも、明日また手合わせに付き合えよ!」
やれやれ…………良いから歩いてくれ。まずはゆっくり休む事が先だろう?

【――――少女には、その背中しか見えないだろうが、青年の口調は先ほどとは打って変わって、呆れながらも肩の力が抜けた様なものになっている】
【恐らく、その居丈夫こそが、青年を「『虚無』をせめて『絶望』で踏みとどまらせた」恩人の1人なのだろう】

/すみません。最後の最後でPCがフリーズして、時間がかかってしまいました…………
/遅くまで乙でしたー!

289名無しさん:2013/01/02(水) 02:11:13 ID:Xo8vsmhk0
>>287
(……妙だな)

【迷子放送が耳に入らないのに違和感を感じて】
【ここが少し大きいところから離れているとはいえ、十分放送は聞こえる範囲だ】
【なのに迷子放送が聞こえないのを不思議に思い】

あいわかった

【とはいえ、単に自分が聞き逃したかまだ母親が自力で見つけようとしているのだろう】
【そう考えて、鬼を引き受けて背を向ける】

ひとーつ、ふたーつ

【木にもたれかかり、目を伏せて数を数えだす】
【とおと数えれば直ぐに周りを見渡して】

290名無しさん:2013/01/02(水) 02:17:54 ID:1Lzh2yks0
>>289

【からころ、からころ――足音が、遠ざかっていく刹那に、ふつり、途切れる】
【そして零れたのは魔力の暖かさ――彼だって力を使ったのだから。そういうことだろうか?】

【そうして見渡す辺りは静寂で、ぱっと見、彼女の姿はどこにもない】

――――――……。

【――彼を見つめるどんぐり眼は、彼より高い位置にあった】
【暗闇、木の枝葉にそっと身を隠して――笑う口元を両手で覆って、楽しそうに彼を見つめていた】

【ネタバラし。彼女の能力とは単純で、陽だまりみたいな魔力をいろんな形にすることが出来る】
【例えばさっきの蛾もそうだし、今なら、翼を形作って、飛んだ】
【音もなく舞い上がった姿は、翼こそ消したけれど、金髪に白の和服】
【その明るい色が邪魔をして、視線を上げさえすれば、それなりに気づけるはずだ】

291名無しさん:2013/01/02(水) 02:20:56 ID:JfegIAckO
>>285

けろけろ。純真過ぎると騙されるよ。

【声が聞こえた方を見た。そうして、顔をしかめた。】
【実際、多少なりとも知り合いだ、心配はしているのだろうか?】

……ほら聞いたか。ろくでなしだろ。

【冗談っぽく笑い、ベビーカステラを咀嚼する。】
【そうして、次の質問にも機嫌よく――】

あ? ああ。そうかもね……けろ。

【――ああ。】
【カエロウは今、確かに、動揺した。】

その話はもう、よそう。あんまり楽しくない話なんでね。げこげこ。

【触れられたくないのか、自分ですら触れたくないのか。】
【ベビーカステラを飲み込んで、動揺はすぐに消えたらしい。】

……そろそろか。

【賽銭箱ももうすぐ。カエロウは少しばかり、思案した。】
【が、またすぐに思案は終わる。】

けろけろ……実は騙してやろうと思ってたが、前金払われちゃしょうがない。

【そう呟いて。】
【カエロウは口から何かを、自分の手の平に吐き出す。銅貨だ……まさか。】

ガマグチ。けろけろ……

【……】
【……………】

【ともかく、お金を出さなくてはいけないのは分かるだろう。】
【ちなみにカエロウは未だにベビーカステラを小脇に抱えている。】

292名無しさん:2013/01/02(水) 02:29:21 ID:Xo8vsmhk0
>>290
……夜目が利くといえば、梟かな

【サッと見渡すもののどこにも少女は居ない】
【人の目では夜の視界は限られる】
【故に梟と化して目を凝らすのだけれども、どこにも彼女は居ない】

……ステルス能力、とかか

【今度はこうもりに化してみる】
【こうもりは超音波で獲物を探すからその要領でやってみたのだが、どうにも見つからない】

……?

【明かりに気づく、空を見上げてみればぼんやりと光る何かが見える】
【とはいえ、上空では良く見えない】
【そこで、今度は先ほどと同じく梟となり飛んで】

見つけたよ

【羽ばたいて、ソレが少女と気づくと一言】

隠れるんならもう少し、静かにしなきゃあ
明るいと直ぐに分かってしまうよ

【軽く笑いながら、そう告げる】

293名無しさん:2013/01/02(水) 02:39:34 ID:1Lzh2yks0
>>292

【――見つからないと、思っていた】
【例えば木陰に隠れてお尻丸出しでも、きっとそう思うのだろうけれど――】
【だから、見つめていた彼がこちらへほぼ真っ直ぐ向かってきた時は、ひどく驚いた】

【まぁるいまるい瞳が彼をじ、と見つめて、しょんぼりと眉が下がる】

……あーうー、お兄ちゃんはやいよう。

【そして、そんな風に文句を言ってみたりした――けれど】
【その瞳で煌くのは確かに楽しさだし、別段対して落ち込んでも居ないのだろう、】

――えい、

【前動作なんてないまさかの飛び降りは、一瞬心臓をひやりとさせるかもしれないけれど】
【その背中に咲くのは、午後の日差し色の翼】
【ふぁさりと一度瞬いて、なんの危うさもなく着地すれば、】

次は私が鬼さんなのー!  もごっ

【宙にまだ居るのだろうか、彼に宣言した――その身体を、後ろから抱きしめたのは、】

「迷子は大人しく泣いててくれないかな、困る」

【――平均的な体型に和服を纏う、一人の少女だ】
【長めの髪は、毛先に向かうに従って紫に変わって、グラデーションを描く】

――――あ、おかあさん、

【見上げた幼子が口にするのは、明らかな異質。この年の娘が居る年では、間違えてもない】

「ごめんね、うちの子が迷惑かけたみたいで。うるさかったでしょうに」

【黒と紫の間。曖昧な色をした瞳が彼を見つめて、彼女はそう紡いだ】

294名無しさん:2013/01/02(水) 02:43:19 ID:W7JfQ68.0
>>291

『そうかもしれませんね。気をつけます。』

【ちょっとは自覚があるのだろうか。さすがにわかりやすい詐欺に引っ掛かったりはしないだろうが】
【続いてカエロウが悪態をつくのを見て、苦笑を漏らすことだろう】


【――瞬間、彼女の動揺によってできた間に気付かない程鈍くはなかった】
【そして明らかに避けたがっていることも。オブラートに包まず直球でやめようというのだから相当だろう】
【ブライトがそれ以上追及することはなかった】


【過ぎ去った話は忘れて、今はお祈りのことを考えよう】


『今すごく不穏な言葉が聞こえたんですけど……気のせいですよね?
 お祈りの仕方とかわからないので教えてくださいね。』


【ベビーカステラあげてなかったらどうなっていたんだろうと思うと、ちょっぴり不安になる】
【冗談と思いたいが、冗談でなさそうな時の方が多いのでなおさらだ】
【おそらく唾液まみれであろう銅貨には……突っ込まない。だって、カエロウさんだもの】

【そんなやりとりをしているうちにも、もう随分と前に人がいなくなっている】
【すぐ彼女たちの番はやってくるだろう】

【とりあえず硬貨を投げ入れると手を合わせるが――】
【そこから先はちらりとカエロウの方を見て、まねしようとするだろうか】

295名無しさん:2013/01/02(水) 02:47:01 ID:Xo8vsmhk0
>>293
……

【いきなり飛び降りる少女に対して、今度は軽く冷や汗を掻いて】
【無事と知ると、心の其処からほっとして】
【自身も地上に降りて、元の姿へと戻る】

……?

【そして、いきなり現れた女性に首をかしげて】
【腕を後ろにして、密かに刃にしながら暫く様子を伺っていると】

……お母さん?

【はて?といった具合に少女の言葉を語尾を上げて繰り返す】
【見たところ、少年の目からは言ってしまえば姉とかそこらへんにしか見えない】
【暫く思案したのち、勝手になにか納得したようで腕の刃を元に戻して】

えぇ、まあ……二人ぼっちで呑むよりは良かったので

【帽子を脱いで一つお辞儀しながら】
【どうやら多少の礼儀はわきまえているらしい、というよりは厳しく仕込まれたに近い動きだったのだけれど】

迷子放送がならないので少々心配していたところでした

【もっていた疑問をそのまま和服の女性へと問いかける】

296名無しさん:2013/01/02(水) 02:53:40 ID:2Ea0/XxI0
/>>286がちょっと返しにくかったかなと猛省
/以下の文を追加します、次のレスに入れるものですが一応

――ところで、先刻欲しい物があると言っていましたが
まさかキミは、この歪な目が欲しいんですか?

いや失敬、やけに視線が来るので気になりましてね
逸らされはしても見詰められるのはそうそう無いですから……

【「照れちゃいますね」なんて言って小首を傾げるのが酷く気持ち悪いが、】
【その実向けている視線は相手の様子を探るよう冷静でいて】

【 ――想起したのは人体収集家の友人】
【目の前の相手にも、そんな気質が無いとは確信出来ない】
【まあ「友人」の求める範疇に自分はいないのだろうけど―― 】
【そこまで思考を辿って何故か沈む感情が、我が事ながら分からなくて】

297名無しさん:2013/01/02(水) 02:54:55 ID:1Lzh2yks0
>>295

あのね、あのね、ティミルお兄ちゃんとかくれんぼしてたの!
それでね、あのね、お兄ちゃんね――――

【抱きしめられた背中の温かさ。精一杯見上げる先に、母の顔など見えないけれど】
【だって、抱きしめたままその頭に顎を置いているのだから。基本的に見えやしないし、娘の話など、聞いていない】

【それでも楽しそうに一人語る彼女は底抜けに明るくて、】
【彼と遊んだのがよほど楽しかったと窺える――まあ、無視されているけれど】

「そう、これが役に立ったなら、よかった」

【にこりと浮かべたのは、まるでそう作られた仮面のような、笑顔だったという】
【幼子のものとは違う、心からのものではない笑顔――】

「置いて行こうと思ったら、ね、光ったから」

【顎の下でひたすら喋る幼子など、まるで居ないかのように、彼女は振舞っている】
【その言葉はどこか他人めいて冷たく、けれど、本人が母親だと言うのだから、そうなのだろう】

――だから、次はたくさんお菓子用意するの!

「そう、よかったね」

【なんにも聞いていない。なのに適当に相槌打って、聞いているふりをした】

298名無しさん:2013/01/02(水) 02:58:18 ID:F3ESAvcg0
>>288

……貴方への言葉は変わらない。
だからその真実が 『書き換わらない』事を……今は祈ってでもいればいいわ。

(……勝手に、『変わるように』するかもしれないけれど。)

【『救い』と『幸せ』――――……彼女にとっての意味は近くとも、彼には全く違うもの。】
【そう理解しながらも、向けるのは相変わらずの言葉だった。ひどく素直さに欠けている。】
【そして青年から別れの言葉が届いて。】


……別に邪魔ではなかった、とだけ言っておくわ。
それなりに、……いえ、“それなり”以上には、私にも意味はあったのだし。

【その背中を、拒絶を受け入れでもする様に。少女は、謝辞めいた別れの言葉を紡ぐ。】

(……諦め、か。私には、一番縁のないものかもしれない―――)

【……“どうでもいい”ものは求めない。ただ“大切な今”を、護り通せたのならそれでいい。】
【何処までも絶望を拒絶するそれは、青年の辿り着いた『真実』とは真逆のもので。】
【けれど。】

(……!?)

【背を向けようとした彼女の見た光景では、彼はどこか幸せに見えて―――】
【それが橡色の双眸をまた変える。】
【ひどく刹那的な普段の色から、まずは驚いたようなそれへ。やがてそこに、ふと穏やかな色合いが加わって……。】

【少女は踵を返しきり、“彼ら”に背を向けて自分の道へ。】
【……何を希望と見るのか。そして何を絶望と定めるのか。】
【それ“そのもの”だけでなく、それぞれに向ける感情もまた……違っていて当然なのだろう。】

【否定的なだけのそれとは違う感覚を、彼の“今”/“絶望”には得ながら。少女は、彼女の装置を片付け始めた。】

/お疲れ様でした!遅くまで&年を跨いでのロール、本当にありがとうございましたっ!

299名無しさん:2013/01/02(水) 03:02:20 ID:Xo8vsmhk0
>>297
【少女の笑顔とは正反対の母親に対して、何か思うことでもあるのか】
【少女への笑みとは違う、何か異質な笑みをうっすらと浮かべる】

えぇ、まあ……ね

【仮面のような笑顔に対して、此方もまた冷たい笑顔で返す】
【まるで女性と同じように、仮面を被ったような笑顔で】
【おおよそ、少年はそういう人間なのだ】
【接せられた態度によって此方も相応の態度へかえる。そんな人間】
【いわば――そう、どっちつかずの蝙蝠のような】

ところで、本当に母親なんですか?
……いや、自分は元々養母に育てられたので姉というくらい年は近かったんですが
どうもその、貴方は母親にしては若すぎる気がして

【率直に、質問をぶつける】
【その言葉に気兼ねは無い、言葉や態度は丁寧だが人によっては不快とも感じる】

300名無しさん:2013/01/02(水) 03:03:36 ID:J4RkVEVgO
>>286

そう、そうですか、それがきみの求めるものか……寂しがり屋さんなんだね、意外と
……解らなくも、ない。失うことは永遠に手に入らなくなること、ですからね

先はあんなことを言いました、けれども
生きること生かすこと、最優先なのはこちらとて同じですよ
やっぱり、お気に入りのものが無くなるのは寂しいからね

【男の率直な気持ちに、若者は幾度も首肯を示して共感する】
【じっと見詰めていた目をようやっと逸らせば、後方へ一、二歩退き】

……さて、目は心の鏡だと、そう言いますね
なんだか、ちょっぴり寂しそうでした、きみのおめめは
独りぼっちの、似合わなそうな、そんな目をしてる

【そう告げながら、見た目にそぐわぬ柔らかな矯笑を浮かべてみせる】
【目の色に関して洞察力に優れているのか、はたまた単なるでたらめか】
【どちらにせよ、それを話すときの若者の瞳には、間違いなく喜色が浮かんでいた】
【――それから、若者は再び前進。今度は男の隣を通りすぎるように歩き始める】
【足取りは先程と違って、花を避けることもなく少し速めのスピードだ】

……そんな、きみの瞳が、僕の私のお気に入りです

【通りすぎるその瞬間に、こんな言葉を呟きつつ――】

301名無しさん:2013/01/02(水) 03:04:04 ID:JfegIAckO
>>294

けろけろ、そうしなよ。

【ついさっき貴女を騙そうと画策していたカエロウの言葉がコレだ。】
【……ともかく、先ほどの動揺は無かった事のように、お参りに意識が向く。】

【ベビーカステラを食べながら、まずはカエロウが初詣を実践する。】

【……意外と普通だ。中の人の知識不足が災いし、ネタに走れないのか……?】

【ともかく――カエロウも初詣くらいはちゃんとやるらしい。】
【……決して、ネタが思い付かなかった訳ではない。】

神社はやだね。けろけろ、あんまりふざけたら退治されちゃうし。

【少し大袈裟にしょげた様子で、参拝の列から抜けた。】
【貴女が終えるのを、ベビーカステラを食べながら待ってくれているようだ。】

302名無しさん:2013/01/02(水) 03:11:10 ID:1Lzh2yks0
>>299

「母親になるのに年齢が必要? 4つで孕んだ子だって居るのに」

【くすくすと笑う声は、まるで小鳥の囀りのようだったけれど、】
【朝露を纏う鳥の爽やかさはそこにないし、軽やかさも、存在しない】
【さえずりを真似る鴉のような、どこまでも嘘で固めたような――】

「所有の権利は私にある、欲しいなら、力尽くでどうぞ」

【――そうして紡ぐ言葉に、果たして愛はあるのだろうか】
【“所有”だなんて、愛娘に宛てる言葉じゃない】

……うー?

【まだ、まだ。お話したい楽しいことはたくさんあった】
【例えばそれはかくれんぼの最中に見たひねくれた葉っぱだったし、ハートの形の石ころだったし、】
【いっぱいいっぱいの言葉が溢れて、ぐるぐるして、でも、いやじゃない】
【何から話そうか、どれを話そうか、考えていたら――ふと、二人の会話が気になって】
【けれど、聞いていなかったし難しそうで良く分からない。だから、首を傾げた】

「私たちはこれで。いいかしら?」

【そして、少女は幼子の手を取ると、元のよう。すらりと立つのだろう】
【尋ねておきながらも、既に考えなど決まっているのだけれど】

303名無しさん:2013/01/02(水) 03:19:18 ID:W7JfQ68.0
>>301

【カエロウが列から抜け、遅れてブライトも同じように手を合わし、祈る】
【やがて彼女もまた、列から出てくるだろう。色々と不安だったが、無事に終わって安堵する】

【カエロウがおかしな動きをしなかったからと言って、彼女が奇抜な行動を取ることはなかった】
【決して以下略。というよりも、キャラ的にできないのも大きかったりする】
【ともかく、ちゃんとお祈りできてブライトは満足げな様子で】


『なんとか、終わりました。ありがとうございます!
 カエロウさんは何をお祈りしたんですか?』


【スケブを翻し文字を示すが、何か思いついたようですぐにまたひっくり返してしまうだろう】
【実質カエロウが読めるのは前半部分が精々だろうか】

【その下に次の文章を追加して、改めてカエロウに見せる】
【彼女がスケブに目を通したならば――】


『もしお祈りしてたのなら、もしかするとわかるかもしれません。
 あなたは次に犲愬が早く終わればいいのに、けろけろ瓩噺世い泙垢諭?』


【……と、書かれていることだろうか】

304名無しさん:2013/01/02(水) 03:19:21 ID:2Ea0/XxI0
>>300

……呪われて、こうなった目です
だからキミの言うことはきっと正しいですが、差し上げることは出来ませんよ

だって可愛い娘を見れなくなっては、ね。 困るでしょう

【喜色に返すのは、「エガオ」と表現するのが相応しい程に、実の無い薄笑いだった】
【けれど去り際の言葉には僅か眉を顰めて―― 矢張り、揺蕩う影が脳裏に付き纏う】
【相手を振り返ることもなく、その場に立ち尽くして満月を見上げ】

――寂しがり屋とは、心外な……

【青年に聞こえない程度の声で呟いたのは、そんな事だった】
【まさに言われた通り、ぐうの値も出ないとはこの事で】
【男の心中、妙な悔しさがいつまでも残っていた、とか―― 】

/上手い返しが出せず申し訳ない
/この辺ですかね、有難う御座いましたー!

305名無しさん:2013/01/02(水) 03:24:27 ID:J4RkVEVgO
>>304
/深夜まで本当にお疲れ様でした!!

306名無しさん:2013/01/02(水) 03:27:03 ID:Xo8vsmhk0
>>302
もっともですね、世の中には馬鹿みたいに高齢で子供を生む人も居ますし

【口元を不気味に歪ませながら、言葉を紡ぐ】
【その声色は、まるで狂犬のような低い声で、同時にまるで何かに飼われている様なものも隠していて】
【それこそ、矛盾しているが『訓練された狂犬』といった様子だ。首に輪がついていても不思議ではない】

これは、僕の個人的な感想だ
ひいては感情論だ。青臭い子供がダダをこねるようなそんな感じの
けれど言わせて貰いますよ

【その表情は、先ほどとは違い鬼のような形相で】
【『所有権』ソレを聴いた瞬間に、少年の顔は見る見る変わって】
【目に見えて、怒りを抑えているとそう分かる表情で、瞳には炎が映る】

僕の前で所有権だなんて言葉使わないでほしいですねぇ
それも親が……、教会のクソ神父じゃあるまいし
子供じゃあなくて、認識的にはペットに近いんじゃあないか?いや、道具か

【感情と共に、其処には挑発もこめられている】
【帽子をクルクルとまわしながらしゃべる声は、怒りよりも煽りに近い】

訂正してもらう、さっきの言葉を……
ソレも心をこめてだ、心をこめて「これは私の子供だ、死んでもやらん」と

【スッと、少年の右手に目をやれば右手が刃になっているのが分かるだろう】
【とはいえ、これはあくまで少年が言ったとおり感情論だ】
【少女とその母親の関係など知らないのだから、無礼であれば逆に怒られても仕方なし
【だが、少年は本気だ。目の前の母と名乗る女性を、少女の母親とは思っていないのは事実】

307名無しさん:2013/01/02(水) 03:41:25 ID:JfegIAckO
>>303

【貴女が来る頃には、カエロウは既に、開けた大口の上でベビーカステラの袋を振っていた。】
【そうして、袋の中を綺麗に舐め取ると袋をくしゃくしゃにして、投げる。】

【その先には、口を開いたゴミ袋。】

ん? 私も祈ったが――けろ。

【そこまで言いかけて、流石に気付いたらしく、やや言い淀み。】
【ほんの僅かな間の後、多少悔しそうな顔で、言い直す。】

……サッサと蛇年が終わればいいのに、げこげこ。って祈ったよ。残念ハズレだ。

【急ごしらえだから、違いは僅かだ。】
【しかし言い当てられるよりは良いと思ったのか、これも一種の冗談か。】

【ともかく、初詣が無事に終わったのは良い事だ。】
【カエロウは別の屋台を探している。中途半端に食べたから空腹なのだろうか?】

308名無しさん:2013/01/02(水) 03:42:52 ID:1Lzh2yks0
>>306

「……ああ、孕んで産んでなければ子供と言っては、いけなかったかな」

【若いも老いも関係無いと、彼は言う。くすくすと零れる囀りは気持ち悪いぐらいに温度なんてなくって、】
【母を見上げようとした幼子の頭を、空いた手がぐぅと押さえ込んだ】
【ヒトだなんて見ていない、だって、少女が幼子に与えた名は“蛾”を意味するのだから】
【――本当は。本当は、少しだけ願った、篭めた意味もあるけれど。今言うことではないだろうから】

「そんなの、掃いて棄てるくらい居る、そうでしょう」

「――ああ、“所有”という言葉が嫌だったの、先に言ってくれれば良かったのに」

【薄く釣り上がる三日月の笑み。隠したのは、見られたくないからではない、】
【見られては不都合だから。せっかく染み込ませた洗脳という毒が蕩けては面倒だから】
【――最も、この程度で蕩けるほどの甘ったるく仕上げたつもりなんて、ない】

「“この子は私の所有物 いやなら、権利を奪って御覧なさい そのチカラで”」

【――躊躇いなく向けた背。幼子の手を軽く引いて、】
【ようやく頭から退けた手にぶら下げるのは――鍵、だ】
【幼子の髪色と同じ色のそれを、彼女は権利だと示して、嗤った瞳が振り返る】

「ああ、この子を踏み越えて来られるなら、ね」

【――煌くのは、陽だまり色。暖かく、柔らかく、あたりを染めて、】

……――なあに、ティミルお兄ちゃん、お母さんをいじめるの?
だめよ、だめ。“ゆるさない”

【きょとんとしながら、聞いているだけだった。そのはずなのに、】
【その瞳に陽だまりのきらめきを映して、染め上げるのは殺意に程近い感情だ】
【繋いだ手を強く強く握り締めて、空いた手が、そちらへ向けられている】
【その手には、見た目にそぐわないほどの魔力が渦巻いていた】

309名無しさん:2013/01/02(水) 03:54:12 ID:Xo8vsmhk0
>>308
そういっている訳じゃないよ

【グキキと歯軋りしながら、絞り出すようにそう告げる】
【もう怒りを抑えられないと言った様子で】
【最初の礼儀はどこへやらと言った様子】

だから、僕の前で人に向かって所有の言葉というなとッ!

【歯茎から血が流れ出した】
【所有と聞くたび思い出すのは遥昔の記憶】
【自分がまだ、人間として見られなかった頃の...思想も想いでもない】
【恐怖の支配する、恥ずべきであり恐ろしい記憶】

くきき...ハハァ
僕がそんなので揺らぐ人間とでも?
世界の全てを最低に落とし、上をなくし、底辺だけの世界を望む
この僕にそれが通用するとでも?

【少女を見て、その殺意を確かに感じながらも一笑に付して】
【関係ないと断言して、前へと出る】

お前は宣告したぞ、この子供は道具だと
なら、構わないだろ?人間を、例え人の形をしている生き物だとしても
道具なんかにしか見れないなら、ここで諸とも始末されても

【そう少年は宣告する】
【とは言え、少女の魔力は厄介だ。中々に踏み込むことはできない】

僕とあの人の望む天国には不要だ

310名無しさん:2013/01/02(水) 03:55:50 ID:W7JfQ68.0
>>307

『ほとんど一緒じゃないですか!』

【ちょっぴり膨れて、そう言い返す】
【それもつかの間、悔しそうにするカエロウを見て悪戯っぽい笑顔を零すと】
【バッグの中からカステラの袋を出して、彼女に差し出す。まだ半分は残っているだろう】

【カエロウが受け取れば、再びスケッチブックに向かって】


『追加のお礼です。食べかけですけど。
 では私はそろそろお暇しますね。改めて、今日はありがとうございました。』


【書き終わると、それを示す。随分と楽しかったようで、最後には音符まで添えてある】
【読み終えたのを確認するとスケブを閉じて、抱えるだろう】
【そして最後にお辞儀して、その場を去ってゆくだろうか――】


/眠気が…厳しくなってきたのできりもよさそうですしこの辺で
/お疲れ様でした! 楽しかったです!

311名無しさん:2013/01/02(水) 04:03:10 ID:JfegIAckO
>>310

【――去って行く貴女を大きな瞳で見送り、渡されたベビーカステラを口の中に流し込む。】
【レインコートのフードを、深く被る。】

……けろ。これだから人間は好きなんだ。

【袋をくしゃくしゃにして、捨てる。】
【その後カエロウが何を買って何を食ったのか、知る者はいない。】

/お疲れ様でした。ありがとうございました

312名無しさん:2013/01/02(水) 04:05:33 ID:1Lzh2yks0
>>309

「――そう、不思議ね。初めて会ったヒトじゃないモノにそこまで感情移入できるの」

【子供を盾にして、立ち去ろうと思った。立ち去れると、思った】
【まあ、置いて行っても易々壊れるほど弱くはないだろうとも思っていたけれど】
【再び彼へと向き直って、じっと、小鳥のようなふりをして、見つめてみる】

【零れる血の雫。至極愉快という風に嗤って、ちょんとしゃがめば、愛娘へとそっと口を寄せる】

「――ほら、鈴音おねえちゃんに会うんでしょう、こんな奴に負けてたら“会えないわ、二度と”」

【少しだけ小さな声だけれど、静寂の中ではよく響くのだろう――幼子を最大限に鼓舞する、その言葉】
【実際、その言葉だけで幼子の士気は上がったように見える。ぎりと釣り上がる眉が、彼女にはひどく似合わない】

「寒いから帰るけど、頑張ってね」

【そうしてふらりと立ち上がれば、今度こそ本当に背を向ける】
【最後に一度、幼子の頭を撫でて――人目のあるほうへと、歩き出す】

――ティミルお兄ちゃん、悪いひとだったの?
どうして、どうして。お母さんにそんなこと、するの?

【その場に残された小さな身体は、理解できないという風に紡いだ】

313名無しさん:2013/01/02(水) 04:15:29 ID:Xo8vsmhk0
>>312
生憎生まれが生まれでね
道具扱いされる奴にはついつい感情移入してしまうんだよ
回りが見えないくらいにね

【立ち去ろうと言うのを感じ、即座に足が前に出る】
【だが、女性がもの心が変わったか此方へ向き直ったのを見れば】
【目線を再度少女に向かわせる】

あぁ、悪い人だよ
極悪人だ、加えて化け物だ。けどそれがどうした?
子供の君を放って帰る、君の母親にはなにも思わないのか?

【少年の体がドロリと溶けて、狼の姿へと化した】
【少女へと紡いだ言葉は、少年からの説得の様なものだったのだろうか】
【何処か哀しげな声色だった】

えぇ?どうなんです?
飼い主さん(マスター?)

【言い終わるが速いか、狼は大きく跳ねるように走る】
【そのまま、少女を無視して女性の首を食い破ろうと】
【だが、その動きは一直線だ。読みやすいのは言うまでもない】

314名無しさん:2013/01/02(水) 04:27:12 ID:1Lzh2yks0
>>313

――悪い子は、おまわりさんに捕まっちゃうのよ?
それに、地獄に行っちゃうんだから――“天国になんていけないの”

【ふわふわと溢れる光は暖かで、些か緊張感に足りるけれど、】
【大好きな大好きな母親を守るよう、背に置いて――じっと、眼前の、敵を、みつめる】

だって、――お母さんを助けるのが、私(こども)の役割!

【哀しげな声も、彼女には届かない。届くわけがない】
【狭い虫篭に、二人きり。その心の奥底を染め上げるまで、囁いたのだから】

【(ああ、本当ならばあの黒蛇も堕としたかったのだけれど)

【嘲笑う囀りが夜に響いて、少しだけ小さくなった背へ跳ぶ、その影!】

【ヒントたっぷりのかくれんぼに気づけなかった子とは、まるで別人のよう】
【初動にあわせて動いた身体は、魔力は、その手に渦巻く陽だまりからそれを吐き出すのだろう、】

【射出式のネット。蜘蛛の巣のように巡るそれはわたあめの蛾よりもずっと強固で、】
【暴れれば暴れるほどに、その糸の隙間が絡まっていく――】

【ぶわりと開くそれは大きいけれど、狙いに気づけば、避けることもきっと可能で、】
【避けられたその場合は、その背中に素早く撃ち出されるのは矢、のような】
【突き刺さる鋭さしか持たないそれは、手のひらほどの大きさで5本。

315名無しさん:2013/01/02(水) 04:38:44 ID:Xo8vsmhk0
>>314
違うよ、既に救われている人や善人は天国にはいけない
行けるのは悪人か堕落したやつだけ
もっとも、そこに人を道具として扱うやつの枠はないけど!

【そのまま、噛み破けると思った】
【けれど、少女がそう簡単に通してもらえる訳もなく】
【目の前に広がったのは、ネットだった】

...チイッ!
よくもまあ!ここまで、強化したのか

【眼中に無かったが故にそれを避けることはかなわずに】
【丸くなり、ネットに縛られて動けなくなってしまう】

(チッ、逃れもできないか。多分変わっても無意味だな)

【もがけばもがくほどに糸に縛られ】
【反省と後悔をするにはもう時間は余りに遅かった】

だが、僕を甘く見るなよ
少なくともお前よりはいいお母さん(マスター)に育てられたからな

【瞬間、また少年の体が変わる】
【スカンクだ。よく知られるようにスカンクは尻の方から激臭を放つ】
【場合によってはそれで気絶するほどの激臭を】

汚くて悪いけどね

【そう呟くと少年は、スカンク特有の激臭を放とうとする】
【とは言え、タイムラグはあった】
【受ける前に避けることや、なにかしら対策はできるだろう】

316名無しさん:2013/01/02(水) 04:56:02 ID:1Lzh2yks0
>>315

ふうん、いいことなんてしてないのに、天国、行けるの?
それって変でしょ、――すーっごく、変!

【ばさりと、その背にまた陽だまり色が咲く】
【零れる魔力の残骸はさながら羽根のようで美しいけれど――】
【歩くよりも走るよりも早く、空いてしまった彼との距離を埋めて、近づけて、】

【まかり間違えても、母に傷を許すなんて、赦されない】
【そんなことをしたら、怒られる。嫌われる。悪い子だって言われてしまう、そんなの絶対、】

【いつもそう、すぐに余裕をなくす思考をねじ伏せて、彼と母の間。まるで壁のように立つ】
【両手を大きくぐぅと掲げた、その手の先に浮かぶのは、陽だまりで出来た彼女ほどの十字架】
【蜘蛛の糸がそうだったよう、ある程度性質すら変えられるのだろう、その淵は僅かに煌いて、】

――――そんなのっ、効かないんだから!

【――スカンク。図鑑とかで見たことはあるし、少しなら知っていた】
【それが気体じゃなくて実体は液体だとか、よく車に轢かれて死ぬとか、】
【…………じゃあ何といわれたら、何もないのだけれど――】

【強がった声と同時に彼へ向けて投擲される、その十字架】
【切っ先に重さなんてなくて、けれど、硬く鋭く替えられたそれは、刀や剣ほどでなくとも、少しは斬れる】
【――けれど、幼子の頭でいろいろと処理をするのは難しかったのだろうか。その刹那に、糸の束縛は弱くなる】
【その結果も見ずに、彼女は自分よりもおっきな翼で身体を隠すように守ってしまうから、――上手く凌げたなら、大きな隙でしかない】

【――肝心の目標が、人混みに隠れて既に失せていることを除けば、だけれど】

317名無しさん:2013/01/02(水) 05:09:08 ID:Xo8vsmhk0
>>316
なんでさ
元から救われてるのに更にいい目にそいつらは会うのか?
じゃあ誰にも助けられない奴は誰が助けてくれるんだ?

【きっと、それは一般的な天国論ではない】
【むしろ、逆だ。全くの逆】
【けれど、少年はそれに疑問を抱かない。それこそが少年の真理なのだから】

君、お母さんに抱き締められたことあるか?おんぶされたことは?料理を一緒に作ったことは?
あるいは、まともに会話したことは?

【それらは全て一般的な家庭の話だ】
【少年もそれを受けたことが有るのだろう、昔を懐かしむような顔でそう告げて】
【次に紡いだのは】

じゃあ、お母さんと戦ったことは?指を一つ一つ折られたことは?
ひたすら快楽を与えられてそれを我慢する訓練を受けたことは?

【それらもまた、少年の記憶なのだろう】
【だが、それは一般的とは程遠い事だ。けれど少年の顔は過去の善いことと同じように】
【頬を緩めながら言葉を紡ぐ】

いや、ちょっとした昔話さ
君はお母さんとどんな思い出があるのかなってね

【そう告げるうちにも十字架は迫る】
【とっさに体を動かすも、追い付かず幾らかは体に突き刺さり】
【けれども束縛は緩められたお陰でなんとか、体は自由になった】

(...逃がしたか、失態だな。あの世でマスターが怒る)

【そう考えながら、傷む体を押さえて樹にもたれ掛かる】

318名無しさん:2013/01/02(水) 05:22:55 ID:1Lzh2yks0
>>317

――げほ、え゛ほっ……!

【種。そう、それはきっと、翼の種のようで、】
【やがて芽吹けば、零れ落ちるのは小さな身体】
【――息を止めてみようとも思ったけれど、なんというか、無駄だった。逆に、思い切り吸い込んでしまったのだから】

【きっとモロに浴びたのだろうその翼。もう要らないと投げ捨てる】
【ちりちりと崩れていく残骸はどこか幻想的で、美しかったけれど――……】

ある、よ? “いい子”に出来たら、お話だって、抱っこだって、おんぶだって、してくれる、
“ちゃんと”出来たら、頭だって、撫でてくれるし、ご本だって、読んでくれるんだから!

【少しでも離れたいのだろうか、ふらりふらりと少しずつ後退する刹那、】
【青空の瞳が、千切れた蜘蛛の巣を見て――ぐぅと眉が顰められる】
【つめが甘いと。何度言われただろうか。ああ、また怒られる、】

【乱れた思考は、十字架を維持することはできなくて、混乱しそうになるからと、切り捨てる】
【ついでに、ただのゴミになった蜘蛛の巣も切り捨てて――その形が、崩れていく】

――、さあ、どうするの、

【護るべき対象は、もう近くに居なくて。分かっているから、信じてるから、大丈夫だと思う】
【そちらに向けた手。威嚇のつもりなのだろうけれど――気が散って、疲れて、魔力なんて集められない】
【まだ彼がやる気なら、精一杯振り絞って逃げるしかないけれど――気張って、まだやれると振舞った】

319名無しさん:2013/01/02(水) 05:31:50 ID:Xo8vsmhk0
>>318
じゃあ、いい子ってなんだい?
犬のように尻尾降り続けることかい?

【別に少女に対して説得しているとかそう言うのではない】
【今更そんなことしても意味無いのくらい知っている】
【これは、尋問のようなものだ。彼女の母親がどんな人間か】
【それを間接的に知ろうと言う尋問だ】

おおよそ、君の母親と僕の母親は違うようだ
だから、聞いておきたいんだよ

【ヨロヨロと体をよろめかすように、祠の前へと向かって】
【椅子の変わりだとばかりに、その上に座る】
【そして、右腕を刃にして自分の首筋にぴったりとつけて】

一通り聞いたら自害するよ
この首、持っていけば少なくともお母さんに怒られないんじゃないか?

【まるで、飴玉をあげるようにいい放つ】
【それは、彼が化け物で有るがゆえに出来ること】
【彼が死んでも蘇り、そうでなくとも死すら恐れないように教え込まれた彼の飼い主の教えの賜物】
【恐らく、一通り話されれば少年は少女の返答次第で自害する】

320名無しさん:2013/01/02(水) 05:40:55 ID:1Lzh2yks0
>>319

だめ、少しのお母さんだって、もう、分けてあげない。

【――だって、眼前の彼は、私たちの敵なのだから、】
【詰めが甘いと何度だって言われた、生温いと怒られた、だから、】
【これ以上はと口を噤んだのは、これ以上、知られないよう――】

…………、……要らない、そんなの、ほしくない

【――驚いて瞳を丸くするのは、先ほどまでと同じ。どこか平和に彩られて、】
【首筋の刃、見つめて――じゃあ死ねば、なんて、返せなかった】

お兄ちゃんが何もしないなら、もう、いい

【だから甘いだとか、生温いだとか怒られるのだけれど――】
【向けた手のひらは、鋭い視線は、自分の言葉を肯定しろと、言っていた】
【降参するなら、もう、なにもしない。――今は】

321名無しさん:2013/01/02(水) 05:49:36 ID:Xo8vsmhk0
>>320
...そう、ならいいさ

【たった一言そう呟いた】
【これ以上無理なら引こうと考えていたのだろう】
【あっさりと退く】

...詰めが甘いね
次に君の親と出会ったら容赦なく殺しにかかるぜ?
それでもいいのかい?

【首筋にぴったりとつけた刃をもとに戻して】
【包帯にして、傷口を縛り付ける】

まあ、今日のところは逃がしてもらうけど
だが、覚えておきなよ

【少年はワタリガラスへと変わった】
【日本の鴉よりも大きく、そして何処か自由な感じの感覚を受ける翼を持った鴉に】
【鴉は一つ羽ばたいて、言葉を続ける】

お母さんに着くのならば、敵は容赦なく殺せるようになるのを
下手に生かせば何処で反逆されるか分からないからね

322名無しさん:2013/01/02(水) 05:56:19 ID:1Lzh2yks0
>>321

だって、……だ、って、

【分かっている、分かっているのに、でも、】
【何度だって投げられた冷ややかな言葉。失望したようなその瞳、】
【思い出しただけで、怖くて、悲しくて、嫌で、――でも、】
【目の前で誰かが死ぬだなんて、自分のせいで死ぬだなんて、同じくらい、いやで、】

そした、ら、そしたらっ、また私が護るんだから、
指一本だって触らせない、私が絶対、隣にいて、護るんだから!

【殺せないなら、それでも護りたいなら、ずっと、ずっと、見ていればいい】
【自分がずっと、一番近くで、盾に、剣になって、全て、全て――】

だからもう、絶対来ないで!

【護らなきゃいけない、殺したくない、両方を綯い交ぜにした瞳が彼を睨みつけて、】
【「どっか行っちゃえ」と、少しだけ躊躇った声が紡いだ】

323名無しさん:2013/01/02(水) 06:04:18 ID:Xo8vsmhk0
>>322
(...やはり、酷だろうな)

【少女の泣きそうなその言葉に、顔には出さないもののそう感じて】
【けれど特にフォローすることもない】
【少女がそう選んだのなら、赤の他人の自分が口出しはできない】

僕も、二度と会わないのを願うよ
もしも出会えば殺すことになる

【軽く羽ばたいて、空を見上げるとゆっくりと飛び始める】
【もう、夜と言うより朝の時間帯だ】
【他の社も既に人気は無くなっている】

じゃあね、出来れば二度と再開しないのを願うよ
互いのためにも

【ワタリガラスは空へと飛んで行く】
【只、一枚の黒い羽をその地へと落として】

/それでは、ここら辺で...ってもう遅いですね。すいません
/そして、色々とぶれブレですいません。お疲れさまでした

324名無しさん:2013/01/02(水) 06:18:12 ID:1Lzh2yks0
>>323

【そうして見送った、見逃した、仕留められなかった、鳥のシルエット】
【――追いかけることは、出来るのに。この力、全て振り絞って、追いかけて、その首を――】

【ぎりりと見上げて、でも、出来なくて】
【だから、冷たい明け方、人気のない境内の中、子ども染みた泣き声が響いた】


【――室内は、ひどく暖かかった。冷えたあの神社で頑張る誰かなどまるで無視して】
【ベッドの傍。あの子には難しすぎる本ばかり集めた、そこ、】
【一つだけ中身のない、ケースだけのそれを引き出せば、中身をベッドにぶちまけてみた】

「ああ、教えとかなくて良かった。やっぱり、黙っておこうね、」

「――キミが、キミだけが、避けられているのにね」

【中身は無数の紙切れ。泥や血やインクの文字で彩ったそれらには、】
【“どんなかおして会えばいいの”“ごめんなさい、かえれない”“もういやだ”】
【毀れながら滅茶苦茶に文字を刻んだ幼子の偽の姉は、さて、どこに居るのやら】
【自分の手元で堕ちなかったのは至極残念だけれど――どこかで朽ち果てるその心を想像するだけで楽しいから、良しとした】

/おつかれさまでした!

325名無しさん:2013/01/02(水) 15:25:07 ID:2Ea0/XxI0
【繁華街 / 昼下がりの喫茶店】

【珈琲片手に粘っていれば既知の仲が来たりして、そうして会話が始まったり】
【或いは見知らぬ相手と相席になったりして、そこから長く続く関係性が始まったり】
【いずれにしても穏やかな始まりになれるこの場所を、彼は良く好んだ】

……寂しがり屋では無いのですが、断じて
彼の思い違いでしょう…… 全く

【紅茶色の髪とそれ以上に目立つ歪なオリーブの双眸を持つ、黒服の男】
【三つ編み混じりの長髪を束ねないのが少し崩れた格好ではあるけれど、】
【それよりも右が散瞳、左が縮瞳の気狂いじみたマッド・アイが人目を引く】

【 ――呟く言葉は誰に向けるでもなく、】
【窓際の席、座るテーブルの向かい側は空いたままだ】
【通りに流れる人々を茫洋と見つめながら、時折思い出したようにカップを傾ける】

326名無しさん:2013/01/02(水) 16:01:46 ID:aIiqTqME0
>>325

【正月の二日目、ともなると寺社仏閣はともかくカフェというのはそう混まないものである】
【通りの人も夕刻近いとあってか疎らで、暫く店の出入りは無かったと見て良い】

――おい貴様、此方側の席は空いているのだよな?

【が、いつの間にかテーブル席の前に、小柄で特異な格好の女性が立って、彼に声をかけた】
【黒地に紫のラインが走る奇妙なデザインの洋服、ゴムともビニルともつかない素材の手袋】
【髪は黒のオカッパだが、両目の端と後頭部だけは肩ほどまで伸ばされた、不思議な人物である】

【なによりおかしいのが、彼女の持つ盆に湯気の香る紅茶とサンドイッチが乗っていること】
【今注文したばかりなのだろうが、人の出入りは無かったように思え、わざわざ席を変えたとも考えづらく。】

/まだ居るかなーと期待を持ちながら突撃してみます

327名無しさん:2013/01/02(水) 16:16:27 ID:2Ea0/XxI0
>>326

……ええ、勿論

【相手の態度に顔色一つ変えるでもなく、にこりと愛想良く男は微笑む】
【かたりと珈琲を置く手、紫色の長い爪も男性のものとしては気味が悪かったのだが】
【何よりも右手薬指の「黒蛇の痣」は、呪いのような誓約のような奇妙さを孕んでいて―― 】

 ――おや、態々ワタシの席に来てくれたのですか
何か興味でも持って貰えたのでしょうか、しがない呪術師のワタシに…… ふふっ

【相手の手の盆に気付けば僅か小首を傾げて、それから酷く嬉しそうに口角を上げる】
【 ――呪術師。 例えば先述した痣や、左手の妙な櫻風の腕輪、包帯だらけの腕など】
【一般人とも思い難いどこか常ならぬ雰囲気が、何でもない黒服姿の中に確かに在って】
【彼自身はさしたる風もなく、目の前の相手に興味深げな視線を向けるのだった】

/此方に、よろしくですー

328名無しさん:2013/01/02(水) 16:26:54 ID:aIiqTqME0
>>327

【男の了承の言葉を聞くと、特に返事をするでもなく盆を置き、向かいに腰を下ろす】
【相手を尊ぶとか、謙遜や配慮――そういうものは見えず、性格は傲慢にも思える】
【しかし何故か黒い双眸を相手と合わせようとしない辺りが、これまた些か奇妙なヒトで】

まあな。この店の中では貴様が一番面白そうだったので選んでみたのだよ
私も呪いは専門分野だからな……その目をはじめ、興味を惹かれたのは間違いない

……ほれ。お前、これがどんな品だか解るか?

【左手に紅茶を取り、言葉の後に静かに口をつけながら、テーブルの空いたスペースに手をかざす】
【するとそこには黒水晶の髑髏が出現して――手で押し、男の方へと寄せる】

【この髑髏、常人が触れれば気を病むような呪物である。主に、死霊術などで使用されるものだが】
【素材が黒水晶というのは非常に珍しく、その効力が男に理解できるか否か――】
【――恐らくこの女性は試そうというのだ。男が名乗る呪術師の、その素養を】

【もっとも当人は、髑髏に視線を向けるでもなく紅茶を下ろし、ハムと卵の挟まれたサンドイッチを手にとっていて】
【それを小さな口でぱくりと食べているものだから、あるいは行為が冗談にも思えて。】

329名無しさん:2013/01/02(水) 16:43:35 ID:2Ea0/XxI0
>>328

……触りたくはないですが、非常に素晴らしい呪具ですね
使用するとしたら死霊術の類でしょうか、ですが此れだけの品となると、
勿体ないので使わずに飾っておきたい所ですね―― 

【突如出現したそれに僅か目を見張るが、どのような品かというのは瞬時に察せた】
【触れればロクな事にはならないと言うのもちゃんと気づいていて、手こそ出さないものの】
【品が品だというのに目を輝かせて隅から隅まで眺めているのが、】
【やはり職業柄というべきだろうか、常人ならぬおかしな嗜好で】

それで、こういった類に明るいということは、キミも同業者なのでしょうか
呪いを専門にしている方なんてそうはいないでしょう
キミが神仏の類なら、別ですが……

 ――あとコレ、お譲りして貰えるとしたらお幾らでしょう
コインに変えるのが野暮だというなら、ご希望の幻獣で手を打っても構いませんが

【相手を探るような目を向けて―― でもそれも僅かの間、直ぐに視線は髑髏に戻る】
【そうして余程気に入ったか、即刻で取引を持ち掛けて】
【トレードの品に幻獣を出してくる所が、やはり常人離れしているけれど】

330名無しさん:2013/01/02(水) 16:58:37 ID:aIiqTqME0
>>329

……ほう、流石に言うだけあってどんな品かという問には100点だな
それだけ興味を持ちながらも手は絶対に出さないというのも悪くないぞ
しかしそうか、やはり欲しいか……少し待て、考える。

【サンドイッチを半分ほど食べるまで、これらの言葉は出てこない】
【相手を待たせる、焦らせることにおいては中々だが、ここまで来るとどこか人離れしたモノがあり――】

呪術師ではない。というより人でもないが……神仏、なんて偉いものでもない。
私は世界中の小さな恨み辛みが集まって、“呪いとして形を持った”ような存在だよ
名は綾津妃、風の国に城を構えている。そういえば……貴様の名はなんと?

【――口にするのもそんな内容。嘘か真かと言われれば、前者であるような気はしないだろう】
【ソレくらい気持ちに正直そうな女性であったし、ふざけて言う内容としては突飛すぎたからだ】

……で、そうか対価ね。呉れてやっても良いよ、金は私には必要のないものだから
幻獣というのも私には不釣り合いだし、ペットを持つような気分でも無い

――――お前のその瞳が代わりではダメか?

【これもまた、突飛だが――やはり冗談などでは無く、片手を髑髏に乗せながら言うから堪らない】
【視線を故意に合わせないくせに、その相手の瞳を要求するというのは、これもやはり常人離れしたような取引だった。】

331名無しさん:2013/01/02(水) 17:09:56 ID:2Ea0/XxI0
>>330

……おや、残念
対価が目では流石に高すぎる品ですので、無かった事に
まだ見る必要があるものが多くてね、娘の寝顔とか、笑顔とか、苦悶の表情とか……

まあ、それだけの品ですから手放したくないのも分かりますよ、
それにワタシが扱えば、きっとすぐに壊してしまうでしょうし……

 ――呪術師の癖に、厄介な呪いを受けてしまいましてね。
呪術行使に恐ろしい程負担が掛かって、呪具も余程良い品でないと使い捨て状態なんです
木乃伊取りが木乃伊になるとも言いますか、相手が相手だったとは言えやはり気後れしますね

【手放せない品だから態と高い対価を求めた、という訳でも無いのだろう】
【相手にどこか捉え難い印象を抱きつつも、すました顔で珈琲を口に運ぶ】
【そうして取引の話を流すよう、自分の事へと話題をずらして―― 】

【 ――というよりも、まさに呪い自体とも言うべき相手のことだ、】
【何か解呪の糸口を掴めないか―― なんて裏、希望も僅かにある】

……綾津妃さん、ですか
ワタシはギムレット・ダーズリン、呪術師と教師と、後は幻獣商をしています
住まいは夜の国ですよ、出身は泥の街です

332名無しさん:2013/01/02(水) 17:23:48 ID:aIiqTqME0
>>331

ふむ、そうか。残念だが貰えないのならまあそれもそれで良かろう
そこまで娘が見たいのなら無理強いはしないさ、私も鬼じゃない

タダで良いぞ、そら。身体そのものが呪物の私には必要のない品だ
例えすぐ壊れるにしても、使用してくれる者が持っている方がソレも嬉しかろう
使い方は自分で考えろ……決して触れられない品、というわけでもないから。

【なんて、瞳が貰えないとなれば引き下がりつつ、髑髏は気軽に手放して】
【ぱちんと指を鳴らすと髑髏をしまい込む形で黒い箱が出現し、彼女はそれを男の方に押しやった】

【――気紛れというか、なんなのだろう。あまり考えの読めない存在であることは間違いない】
【けれど取り敢えず、黒い箱に入った髑髏は男のものということで良いらしく】

随分と職業が多いのだな、ギムレット。呪術師は何時からやっている?
見たところそれほど老いてもいないし、かといって実は何百何千という歳だ、とも思えないが

……泥の街、というのは聞いたことがないな。年がら年中泥濘んでいる土地なのか?

【その後も平然と会話を続け、またサンドイッチを取って口に運ぶ】
【話した後に食べて聞き、少しまたせてからまた話す――そういう行動パターンは何処か子供っぽくもある。】

333名無しさん:2013/01/02(水) 17:39:18 ID:2Ea0/XxI0
>>332

……では、有り難く
タダで頂くのではワタシの気が済まないので、ここは借り一つにしましょう
何か用入りの時は、此方に連絡を頂ければ――

【結局対価無しに髑髏を得て、言ってみるものだと思いつつ何処か気が引けたらしい】
【礼の代わりに、何かあれば何時でもと差し出したのは連絡先の書かれたメモだ】
【そうして黒い箱を隣の席に大事そうに置いて、それから】

 ――何時からというと、難しいですが
4つか5つの頃にお師匠サマに拾われて、以来ずっと呪術ばかり学んで来まして
正式に職業としたのは10年程前ですね、水の国の幻獣狩りギルドに加盟した時にそう名乗りましたから

学び始めて30年では、まだこの界隈では駆け出しと言っていいでしょうね
……ああ歳は、36です。 キミは「そう」なってからどれほど経つんですか

【呪いが形を持つまで、それが僅かな時間で無いだろうことは察しがつく】
【それから住んでいた場所を問われれば、少し間を置いて―― 】

位置的には水の国に近い場所です、闘争が絶えない場所でね
死体から流れる血液で土が澱んでいるんですよ、不衛生極まりない場所です

【何故そんな場所の出身なのか、は敢えて語らずにただ珈琲を口に運んで】

334名無しさん:2013/01/02(水) 17:56:57 ID:aIiqTqME0
>>333

【相手の言葉に頷いて、差し出されたメモを受け取り、一瞥すると仕舞いこんで】
【残りも欠片となったサンドイッチを食べきりながら相手の呪術に関する馴れ初めを聞く】

ふぅん……そんな土地の出身で拾われたというと、幼少の頃は孤児か?
加えて呪術に人生を捧げていて、よくまあ死なずに両目だけで済んだものだと感心するがな
で、その両目に受けた呪いは件の幻獣狩りで受けたものなのか?

大体、人間の怨みやらで肉体に物理的な呪いなんぞがかかることは少ないのでな
話したくなければ、そのままでもいいが……あぁ私か?死んで大まかに、数千年かな。

色々とあってある女に嵌められ、生きたまま棺に入れられて餓死して
……あとはひたすら恨んでいたらいつの間にか、他の連中も集まってきた、そんな話だよ。
ちなみにいま話している私は本体ではない。いわば生霊のようなものだ

【数千年――恐らく人が鉄器すら持たず、農耕と牧畜、自然崇拝で生きていたような時代、場所の話か】
【自らの死について語る様子は相変わらず適当だが、『嵌められた』という点だけは怨みが滲む】
【流石に言うだけあって、漏れだしただけの感情は真っ黒もいいところなのだが――話し終わると、紅茶を啜る軽さは健在だ。】

335名無しさん:2013/01/02(水) 18:12:59 ID:1Lzh2yks0
【街中――広々とした、自然公園】
【暗がりに堕ちたそこはしんと冷たくて、人影も疎ら――だったけれど】
【自然ゆえか好き勝手放置された芝生の草原、そこだけは、いやに明るくて】

……――もっともっと、強くならなきゃ、なんだからっ……!

【――見れば、そこに乱舞するのは陽だまりのような温度と光を持つ魔力で構成された無数の蛾】
【ばさばさとはためいて、鱗粉のよう、魔力の残骸を散らばして、舞い踊る】

【その中心、乱舞の一つ一つをじっと見つめるのは、碧い双眸の、幼子だったという】
【ポニーテールに結い上げているのは、癖毛気味のクリーム色の髪で、】
【もみじみたいな右手が押さえるのは、右目の下――紫色に刻まれた、蝶の刺青】
【白いワンピースに、ワインレッドのコートをはためかせて。子どもにしては多すぎる魔力を繰っていたけれど、】


……――おなかすいた……。

【燐光に飾られた煌くステージのど真ん中。ぽつんと呟いた声は、ひどく気が抜けるような、】

336名無しさん:2013/01/02(水) 18:16:42 ID:2Ea0/XxI0
>>334

ええそんな感じですね、両親の顔は知りませんが、
おおよそ娼婦と浮浪者の間の子でしょうか―― 

【何でも無いように語るそれはまるで自分に興味など無いようで、酷く他人事だ】
【或いは、生まれよりも過程に重点を置く物の見方ゆえ、だろう】
【続いた彼女の言葉には僅かに瞠目、そして敵わないとばかりに苦笑してカップを置けば】

流石に「呪いそのもの」なだけありますね…… それも、それ程の月日となると
お察しの通りこの目は呪いの産物ですよ、経緯もそんな感じですね
……神でさえも狩れると思い込んでいたのだから、若さとは恐ろしい

何故未だに命があるのか不思議ですが、
逆にこうして生き長らえる事が与えられた罰なのかも知れませんねえ、何て――

【顔に掛かる髪を払って、そうして「少し話し過ぎたか」と双眸を閉じて思考したが】
【彼女の壮絶な死に様を聞けば、珈琲へと伸びた手がぴたりと止まって】

…………それは、それは
自分の最期にそのような苦痛があるとは、余り考えたくもないですが……
ワタシは輪廻転生を封じられているので、死ねば其処で終われるのが救いでしょうか

【 ――思い出すのは、同じ呪いに掛けられた仲間の、最期】
【輪廻転生を禁じられているのに蘇らせようとして、そうして神罰により肉片と化した亡骸】
【湧き上がる回想、伴う目の奥の鈍痛に眉を顰めて―― 】

/次のレス一時間程遅れます、申し訳ない

337名無しさん:2013/01/02(水) 18:43:44 ID:aIiqTqME0
>>336

呪いそのものといっても、偉くもなんともないタダの特異で好まれもしないナニカだよ
もし私の遺体が掘り起こされなければ、一生土の中で淀んでいた筈だ

……ただ目的もなく在る私より、お前のほうが余程“呪い”に縛られているようだな

【相手の生い立ちや、自らの質問への答え――案外誠実な話し方をする奴だな、と思いつつ】
【瞳も勿論、なお死なずに呪いに苦しみ続けるような境遇は哀れにも感じられた】
【そんな事を『呪いそのもの』なんていう存在が考えてしまうのだから、彼はある種、稀有な存在とも言えるのだろう】

人間、なんだかんだで神やらには何処かで及ばないものがあると……
お前はソレを学んだわけだな、実際に。良いではないか、これ以上の苦しみもそう無かろう?

【ほのかに甘いサンドイッチを咀嚼し終え、言葉をかけるその様子は静かである】
【同情というほどの感情が湧いたわけでもないようだが、無遠慮に話す事でもなかっただけだが】

【相手の眉を顰める様子を見て、また不意に口を開き――】

――貴様は、呪いをかけられたその両目についてどう思うのだ?

私はこれでも、呪いについてはその能力の高さを自負している。
解呪は出来ないが、呪いを上書きすることで……貴様の瞳を、幻獣の軛から解放することは出来る
無論、新たに私との契約じみた新たな呪縛からは逃れられないが―――。

【出会ってほんの僅かな時しか流れていないのにこんな提案をしたのは、世間から疎まれる少数派の義理、だろうか】
【奇妙な親近感といってもいいかもしれないが――ともかく、綾津妃という女性は一つ、大きな申し出をした】
【紅茶にもサンドイッチにも手を付けない質問は、まず冗談ではないのだろう。】

/了解いたしました〜、ごゆっくり!

338名無しさん:2013/01/02(水) 19:05:42 ID:1fEV/9bUO
>>335
/まだ募集してますか?

339名無しさん:2013/01/02(水) 19:07:59 ID:1Lzh2yks0
>>338
/あなたの背後にそっと佇んでるのが私です、つまり、まだまだ大丈夫ですよー

340名無しさん:2013/01/02(水) 19:27:26 ID:1fEV/9bUO
>>335
【寒空の下で展開する、可憐な光のステージに、不躾な乱入者が訪れた】
【それは、彼女の光とは違う光の粒子、明るく優しい光の粒が、彼女の背後から漂ってくる】

【振り向けば、その光を出している者がいた】

【金のジッパーをきっちり閉じた白い長袖の服に白いスラックスといった出で立ちの、金髪蒼眼の柔和な表情の青年】
【透明な宝石が埋め込まれた小さな十字架が幾つも鎖で繋がったブレスレットを両手に嵌めている】

―――なんだか光ってると思ったら、誰かがいたよ
そうだね、うん、こういう時は挨拶だ
こんばんは、元気?

【そこにいた―――いつの間にか現れた青年は、笑顔を少女に向けて、敵意の無い挨拶をする】
【彼の背中には、粒子を漂わせる光の翼が備わっていて、それによって地に脚を着けず空中に浮遊している】
【―――ただ、頭は下に、脚は空に、逆さまに空中を浮遊しているのが、彼の異質さを際立たせていたが】

341名無しさん:2013/01/02(水) 19:35:57 ID:1Lzh2yks0
>>340

【あーうーと呟いた声が、寒空に蕩けて消えていく、】
【気張ってやっと維持していた無数の蛾たち。空腹に気を取られた今、少しずつ壊れていく】
【ばらばらに解れて、崩れて、墜ちてくる――デフォルメされているから、グロテスクではないけれど】

キャラメル――、う?

【ごそり、コートのポケットに手を入れて、じゃーんと取り出したるはハートのキャラメル】
【小さな指先がその包装を破ろうとして――やっと、ちがった光に気がついた】

こんばんはー、なのよぅ。

【振り向いて、一瞬驚いたように目を丸くしたけれど、おなかがすいてはなんとやら――】
【びりと硬いビニルを破いて、ころりとハートを口中に落とす】

お兄ちゃんは――、何、してるの?
そんなことしてたら、頭に血がのぼるでしょ、?

【甘さをたっぷり噛み締めて、そのおかしさに首を傾げる】
【警戒していないといえば嘘になる。じーっと見つめる瞳は、不審を見逃さないように】

342名無しさん:2013/01/02(水) 19:52:52 ID:2Ea0/XxI0
>>337

 ――解放、

【目の奥から迸る自殺したほうがマシだと思える程の激痛は人格まで変えてしまうし、】
【発狂した挙句に閉鎖病棟に入れられた経験もあるのだから、煩わしいなんてものじゃない】
【大量の投薬があってこうして平常が保たれてはいるけれど、体が蝕まれる副作用は免れないし】
【目の気味悪さは、逆に個性だと受け入れて、別段気にしてもいないのだが―― 】

【 ――けれど、何よりも辛いのはそれじゃない】

……先程、ワタシは「輪廻転生を封じられている」と言いました
それはつまり、行き着く先が「完全なる無」だということ
「死ねば其処で終われるのが救い」だとも言いましたが――

 ――本当は、消えてしまいたく、ない
跡形も無くなるなんて嫌だ、愛しい娘をまた一人になんて、出来るものか

【要は死ねば完全にこの世から消え去ってしまい、蘇生どころか転生も出来ないという事】
【伏せられた両目、より一層寄せられた眉根が酷く痛切な表情で】

…………娘の体に、ある術式を見つけて、気になって
魂を無理矢理体に縛り付ける類のもので、ある意味ネクロマンシーにも近いでしょうか
それならきっと死んだとしても消滅だけは逃れられる筈――

 ――そういう、この体から魂を剥がさないようにする「安全装置」が、欲しいんです
何があっても消える訳には行かない、呪縛なんて、それに比べれば……

【不揃いな、けれど悲しい程に強い懇意の色が込められた視線が、彼女に向けられる】


/大変お待たせしましたっ

343名無しさん:2013/01/02(水) 19:54:48 ID:1fEV/9bUO
>>341
何をしているかって?
そうだなぁ、特に何もしていないかもしれないし、してるかもしれない

ああそうだ、僕は今君を見ているんだ、うん、そうだよ

【逆さまだからといって言葉まで逆さまという訳でもなく、そのまま浮遊したままニコニコと笑っている】
【『何をしているか』と問われて、要領を得ない答えを返す、つまりは何もしていない】

頭に血が昇るって言うけど、さ
こうやって逆さまなら、狆困辰騰瓩い襪鵑犬磴覆て犢澆蠅騰瓩い襪鵑世隼廚錣覆ぁ
でも、頭に血がいくなら逆さまでも血が狆困覘瓩辰童世Δ鵑世茲

つまり、人は脚が下、頭が上なのが基準なんだ
それってすっごく決め付けだよね、決め付けはよくないと思うな、僕

…あれ?何の話だったかな?まあいいか

【狷に血が昇る瓩箸いΩ斥佞紡个靴董△覆鵑琉嫐も無いような持論を展開した後、『まあいい』の一言ですべてを打ち切り】
【背中の翼が粒子となって崩壊していきながら、浮力を無くした青年は両手を地面について着地】
【ちゃんとした向きに、脚を地面に立ち直して、少女にニコリと笑いながら首を傾げてみせた】

344名無しさん:2013/01/02(水) 20:01:58 ID:1Lzh2yks0
>>343

……じゃーあー、お兄ちゃんは、今私を見るのをしてるの?

【分かるような、分からないような、彼の不思議なその言葉】
【羽毛のよう、ふわふわと揺れる声が、さらに悩んでふわついて――】
【しばし考えていたけれど、結論を尋ねて、首を傾げるのだろう】
【「はずかしいのー」なんて言ってみたのは、別に本心からでは、ないけれど】

だって、だって、ヒトってそうでしょ、
普段から逆立ちしてるヒトって、居ないもん、だからね、きっと、そうなの。

普通に立ってるより、逆立ちの方が、ぜーったい疲れるもの。

【そうして返す、幼子の言葉もまた、決め付けているのだけれど――】
【実のところ逆立ちなんてできないから、それがどうか、わかりもしないくせに】
【眉を吊り上げ、やけに真面目に口にしているのだから、どこか不思議で、】

……――ねえ、お兄ちゃん。
お兄ちゃんは私より、つよい?

【次の刹那には、その真面目さはもっと濃くなって――青空色のどんぐり眼が、じっと彼を見上げた】

345名無しさん:2013/01/02(水) 20:18:56 ID:aIiqTqME0
>>342

…………、………………――――。

【彼の感情の吐露を見る綾津妃の表情は動かず、瞳は冷たい】
【やがてその瞳は閉じ、両腕は放り出すようにだらりとして、耳だけを欹てる――】
【それはまるで、何かに意識を集中しているかのようにも思え】

……お前は愛しているのだな、心の底から、その娘を。
自分が完全に消えて、娘が何時までも一人で居てしまう――

―――そんな事態が怖くて、どうしようもない。で、あれば。

【うっすらと瞳が開く。その部位、たった二つの球体には、“呪い”という言葉で表現し切れるのか】
【ソレすらも曖昧なほどの濃く深い、負の力が込められているのが解るだろう】
【誰かを、何かを、世界を呪う存在――その力の本懐が、わずかに垣間見え】
【意識の昂ぶりはその両目に宿されているのだろう、か細い声をつづけて放ち―――】

貴様を私が呪おう。人が恨みを失うその日まで、私が消えるその日まで。
その魂を呪い、私が預かる事で、天や地の獄へ、無へと行けないように縛り付けよう

……幻獣の呪いというのは、些か特殊だ。だから、貴様の魂と私を繋ぐ接点として
その歪な瞳に呪詛をかける――今後、誰とも視線を合わせることの出来ない瞳にする
愛する娘であろうと、呪縛のかかったお前と目を合わせるだけで呪いがかかる瞳に。

――――ケガレである大禍津日《ワタシ》と同じ瞳だ。

【『それでも良いのならば』―――肉体と魂を強制的に結びつけることは可能であると、彼女は告げた】
【綾津妃と視線を合わせれば、その呪いは実行される。それにはギムレット自らが、彼女の双眸を覗きこまねばならなくて。】

/おかえりなさいませー!

346名無しさん:2013/01/02(水) 20:19:16 ID:1fEV/9bUO
>>344
そうだよ、普段から逆立ちの人なんかいない
でも、どこかにいるかもしれない
その人からすれば、僕達の方が逆さまなんだ
正しい事、当たり前な事は、その人によって違うんだ

【乱れた服を直す手の、ブレスレットが擦れて音を立てる】
【彼の髪は月光に煌めき、眼は海の様に深く蒼く、笑顔は優しいが、どこか歪だ】

―――そうだなぁ
君より強いかもしれないし、弱いかもしれない
確かめてみないとそれは解らないよ

【問われた言葉に、表情を変えぬままに、はぐらかすように答えて】
【ゆっくりと右手を挙げたかと思えば、軽く開いた掌を少女に向ける】

今、確かめてみようか―――

【彼の右手のブレスレットの宝石が輝き、光の粒子が彼の手首を回路図のように昇って、掌に集まっていく】
【光はまるで図形の様に、幾何学的な丸を描くと、その中心に光が集中していく】

【ここまで来れば、悪寒とか虫の知らせで、彼が何をしようとしているか感じ取れるかもしれない】
【少女は今すぐその場を躱すべきだ、何故なら彼が少女に向けたその右手から、右手の狃童瓩ら】
【集中した光の帯、所謂レーザーが、発射されるからである】

347名無しさん:2013/01/02(水) 20:24:19 ID:OwGNsuE20
>>261
/再募集いたします。

348名無しさん:2013/01/02(水) 20:31:05 ID:1Lzh2yks0
>>346

……あのね、私ね、強くならなきゃ、いけないの。
もっともっと強くならなきゃ、だめ、だから。

【――それは、彼に向けているにはずっと遠くへ宛てたようで、】
【けれど瞳はきちりと眼前の彼を捉えて――見つめていた】

殺しちゃうとか、いやで、殺されちゃうのも、いやだ、けど、

【小さな両手がぎゅっと服の袖を掴んで、少しだけ、勇気を絞ったような色が声に混ざれば、】

あのね、たっくさんじゃなくていいの、少しでいいからね、

【彼の手元――光の粒子の、その動き。碧が捉えたまま、お願いするのは】
【「模擬戦、して欲しいなって――」】

【――ばさり、そのちいさな背中に咲き誇るのは、陽だまり色の大きな翼】
【射出される前に動いた身体は、たんと小さな踏み込みだけで空へ舞う、羽根舞うよな燐光を散らして】

いいかな――?

【――少しだけ離れた位置に舞い降りて、首を傾げるのだ】

【宙の蛾たちが、まるで苦しむようのたうって、その全てが壊れ始める】
【残骸が舞って、暖かな光が辺りに満ちるけれど――それも、すぐに消えてしまう】

349名無しさん:2013/01/02(水) 20:40:22 ID:ZCHlt7mo0
【――――巡り巡ってゆく世界の中での、無数に偏在する物語――――】



【――――水の国 繁華街】

「さっすが新年!
こうやって賑わってるのも、それはそれで華やかで良いよねー!」
……おいおい、カップを持ったまま一人で先に行くなよ……

【燃えるような赤い短髪に黄金色の瞳を持ち、首には緑色のスカーフを巻いた】
【長旅用の生地の厚い服の上から、胸部を覆うブレストアーマーとショルダーパッド、焦げ茶のマントを羽織り】
【腰に歩兵用の両手剣を佩いた、身長170cm前後の青年と】

【白いストレートの長髪に赤く緩やかな光を纏った瞳をしている】
【白いタンクトップの上から白いジャケットを羽織り、白いハンドグローブに白いスカートを履いた】
【肌の色白さも相まって、眩いほどに白さが際立っている、身長160cm前後の少女が】

【新年を祝う人波の中に、はしゃいだ様子で歩いていた】
【少女の方は、手に紙コップを持って人波をかき分ける様に進んでいき、青年は缶ジュースを片手に、後ろから少女の背中を追い掛けている】

「ほら早く! まだまだ食べたい物もあるんだから、売り切れで閉まっちゃう前に行くよ!」
そんな心配しなくても…………もう少し落ちつこうよ……!

【心から楽しんでいる少女に比べて、青年はどこか疲れた様子で引き回されているようだった】



【――――所変わって、風の国 山道】

……………………

【ラベンダー色の肩ほどまで伸びた髪で、赤と青のどこか虚ろなオッドアイを持ち】
【白いワンピースの上から、明らかに身の丈に合っていないボロボロのコートを着込んだ、10歳くらいの少女が】
【月明かりのみに照らされた緩い傾斜の中ほどに立ち尽くし、じっと眼下に広がる光景に視線を注いでいる】
【その身からは、尋常ならざる量の魔力が感じ取れるかもしれない】

……やっぱり私は、戦う事しか意味の無い存在なのかな…………それとも、お父さん…………私も一緒に逝った方が……良かったのかな…………

【虚ろな瞳に、表情を無くした顔が、更に一層少女の纏う重い空気を掻きたてて】
【少女はそんな中で、何かを悼むようにコートの襟を、ギュッと握り締めた】



【――――そのいずれもが、今と言う時の中に紡がれる物語。先に動きを見せるのは、果たしてどちらなのか――――】

350名無しさん:2013/01/02(水) 20:41:42 ID:2Ea0/XxI0
>>345

【その説明を聞いて、暫しの間、瞳を閉じて押し黙る】
【天秤に掛ける物は大きいが、与えられるものはもっと大きい―― 】

【それに、こんな目を好きこのんで覗き込むのなんて、昨晩の妙な青年位だ】
【娘にだって、気づかれなければ、きっと何も―― 大丈夫だろう、とは見切りが過ぎるが】

…………アハハっ、会ったばかりの貴女に、こんな願いをするなんて
アハハハハハ…… これは、面白い、本当に…… 魂を預けるなんて、けれど、ね

 ――して下さい、貴方と、お揃いの目に

【この「取引」は魅力的過ぎて、それこそ盲目になるのも仕方が無かった】
【呪いそのものの存在に、魂を預けても良いだなんて、常なら絶対に思わないのに】
【澱んだオリーブ色の歪な目は、躊躇いなくその深淵色を覗き込む――!】

【「深淵を覗き込んだ時、深淵もまた此方を覗いている」とかの人は言ったものだけど】
【覗いてしまえば引き摺り込まれる深淵なんて、それこそ気味の悪い目にお似合いじゃないかと】

【 ――目を合わせた相手にどんな呪いが掛かってしまうのか、それすらも問わず】
【それ程までに、彼女の言葉はこの男にとって酷く心を惹かれるものだったのだ】

351名無しさん:2013/01/02(水) 20:48:30 ID:1fEV/9bUO
>>348
【夜の闇を、一瞬だけ明るく照らして、かわされたレーザーを放った銃口は形を変えていく】
【左手も、同じように漏れ出した光が、形を変えていき】

強くなって、どうするの?
殺すとか殺さないとか、物騒なのは僕、嫌いなんだ

【両手に集まった光が、幾何学的な模様を描きながら、手首から先を覆っていく】
【光はやがて、手と一体化した剣の形を取って、剣と化した両手を軽くすり合わせて、少女に首を傾げる】

―――まあ、いいや
いいよ、僕も暇だったから、遊んであげる

【そして、少女の願いを承諾しながら、駆け出す】
【リーチの短い光の剣は、攻撃にかなりの接近が必要となる】

【両手の剣をクロスさせ、頭を守るようにしながらの接近】
【接近が叶えば、クロスさせていた剣を開くように、交差斬りを放つだろう】

352名無しさん:2013/01/02(水) 21:03:13 ID:aIiqTqME0
>>350

――――宜しい。

【ぽつり、という呟きと共に互いの視線が会う。と、同時に、ギムレットの瞳を通し】
【いつからかもわからないような、悠久を通しての人の恨み、辛み、怨念憎悪――】
【――いうならば綾津妃の一部というようなモノが、その全身を駆け巡る】

【それはこの上なく不快な感触であり、腐った肉体を移植されるような気分を味わうこととなる】
【が。その代わりとして、瞳に居座る幻獣の呪いをも飲み込み、痛みも何もかもを拭い去り】


【やがて呪いはギムレットの魂に到達する。侵食し、鎖を多重に巻くかのように繋ぎ止め】
【軛を解かなければ――綾津妃が許可しなければ永遠に解けない、魂と肉体の結びつきが構成される】
【ほんのひと時のそれが終われば、後はひどく晴れやかな気分だろう。】


……貴様にかかった新たな楔は、私の瞳と同じ『呪いの魔眼』。

人と目を合わせるだけで、相手に何かしらの呪いを、意図せずしてかけてしまう瞳。
身体を悪くするか、神憑りになるか、気が狂うか、或いは死ぬか……効力は相手の免疫による。
長々と瞳を合わせ続ければ、例え神代の生き物であろうと呪いからは逃れられない

ある種、武器でもある。しかし、相手を想う貴様には酷く窮屈な呪縛だよ
それと使いすぎるのはオススメしない。魂は私の保護下に在るといっていいが、肉体はその限りではないからな

【つまり――綾津妃は、“呪いの魔眼”を接点として、魂が肉体から離れないようにはした】
【けれどもその対価は生き物と視線を合わせてはならないというものであり】
【加えて、肉体が滅びることまでは防げない。自らで対策を立て、その身を滅ぼさぬようにと】

【そういう風な説明を施して一口、冷えかかった紅茶を飲んだ。】

353名無しさん:2013/01/02(水) 21:09:00 ID:1Lzh2yks0
>>351

――お母さんを、護るの、どんなヒトからも、どんなモノからも、絶対に、わたしが。

【強くなって――どうするか。彼の問いに、彼女が返すのは、そうだ】
【その瞳と声に満ちるのは確かな決意で――けれど、戦うのは、少し、苦手で、】
【隠し切れない不安さが、すこしだけ、そこにある】

【駆けてくる彼に、承諾されたお願いに、ぱぁと笑顔が咲く】
【嬉しそうなそれはこの場には少しだけ不釣合いだったけれど――次の刹那には、そこにあるのは、違うもので】
【その挙動の全て、じっと見据えて――ふわりと僅か、身体を引く】

【――そして振るわれるその二つの刃。受け止めたのはもちろん小さな身体なんかではなくって、】
【その背に煌く陽だまり色した魔力の翼――泥水に突っ込んだよな、奇妙な感覚が刃の邪魔をするはずだ】
【切り裂かれながらも、欠片を堕としながらも、その切っ先が身体を捉えることは、ない】

――それに、それに。強くならなきゃね、だめなんだからっ。
居なくなったお姉ちゃん、見つけなきゃ、いけないの――!

【切り裂かれた翼の、その隙間。ちらりと覗くのは、真剣な幼子の眼差し】
【――その刹那。気づくだろうか、翼を構成する魔力に、手が入れられる】
【崩壊しないように、壊したとばれないように偽装された、それ】
【一呼吸ほどのブレイクをおいて、翼が変わるのは、刹那に目を焼くような強い光】

【直視してしまえば、視界をしばしでも奪うことになるだろうけれど――何かしたと気づくのは、容易い】

354名無しさん:2013/01/02(水) 21:22:00 ID:1Lzh2yks0
>>351>>353
/すいません、次遅れます
/ただ、結構遅くなっちゃうかもしれないので……なんでしたら、補完して切っていただいても大丈夫です、
/凍結の場合ですと、明日は一日中空いてますので、お好きな時間に呼んでいただけたら、と
/本当に申し訳ないです……

355名無しさん:2013/01/02(水) 21:22:37 ID:2Ea0/XxI0
>>352

【深淵を覗いたその瞬間に走る、蠢く怨嗟、悪性思念、堂廻目眩―― 】
【 ――だがそれも一瞬で、後に残るのは本当に何もなかったかのよう、】
【あれだけ苦しめられた鈍痛の残渣さえも無くて―― まるで全てが洗われたよう】
【後の説明がもし無ければ、本当に、面白みもなくただ救われただけでしか無かっただろう】

 【払う対価がこれだけ大きいからこそ、全ては一層面白くなる】
 【生来そういう性質だ、ずっと愉悦の中で生きていたいだけ―― 】


…………呪いの魔眼
何だか酷く気分が良くて、まだ実感が薄いですが―― 有難う、綾津妃

【呪われて礼を言う人間なんて、今までに居たのかは分からないが】
【これだけ嬉しそうな顔をした者はきっと居なかったはずで―― 】

【 ――きっとまだ本当に、実感が無いのだ】
【愛する人と見つめ合えない事。 罷り間違えば呪いを掛けてしまうかも知れない事】
【けれどそれでもこの呪縛が欲しかったのだから、後悔なんて無い】

356名無しさん:2013/01/02(水) 21:28:11 ID:1fEV/9bUO
>>353
へぇ―――

【両手の剣が、少女の翼を切り裂く】
【隙間から、少女からも見えるだろう、青年の表情は笑顔のまま】
【まるでそういう絵のような、まったく乱れの無い表情】

僕にはよく解らないなあ
お母さんっていうのは、そんなに大切?
お姉ちゃんっていうのは、なくてはならない物なの?

【少女が強さを求める理由が、彼にはよく解らない】
【そも、家族という物がどんな物なのか、それ程大切にするような物なのかが、解らないのだ】
【牴搬沖瓩箸いκをよく知らない青年は、戦いながらも問い掛ける】

【刹那、爆発するように輝く光】
【確かに光は効果があり、青年は僅かに後ろに下がった】
【しかし、それでも尚、眼を閉じていても尚、表情に変化は無い】

【そして、青年はすぐに両手を横に、体で十字架を表すように広げた】
【広げたかと思えば、その両腕を一気に閉じ、手を打ち鳴らすように両手の剣同士をぶつける】
【すると、ぶつかりあった二つの剣が砕け、強い光を炸裂させる】

【―――同じような攻撃でのお返しだ】
【青年の不審な動作を見て、中断させるか防ぐかをしなければ、少女の視界は青年と同じ条件となってしまう】

357名無しさん:2013/01/02(水) 21:33:50 ID:aIiqTqME0
>>355

……その重さは、私以外の者と会して初めて分かるさ。
精々、その重みに潰されないようにするのだな――廃人にはなるのだから。

【綾津妃が彼と視線を合わせる。これが二度目で、今度は何事もない】
【けれど人とまともに目を合わせるのはこれが最後であり、綾津妃自身にとっても珍しいことである】
【髪と同様に黒い瞳は汚れているようであり、何処か温い泥のようにも見え】

さて、と……おっと紅茶が無くなってしまったか
時間も時間だし、残りのサンドイッチは我が城で食べることにするよ

あぁ、先にも言ったが私の住処は風の国の平原を彷徨っている。
今のお前なら、私の場所くらいは解るだろう。そういう繋がりだからな
呪縛を解いて欲しくなったなら来い。他の用でも構わんよ……来客は歓迎しているから。

【そう言うと彼女は立ち上がって、レタスとツナの挟まれたそれを持ちつつ、食み】
【最後にギムレットを一瞥して―――これ以上なにもないのなら、きっと現れた時のように消えてしまうのだろう。】

358名無しさん:2013/01/02(水) 21:48:15 ID:7jMQoVpc0

【路地裏】

【―――路地裏に頭蓋骨の砕ける音が残響し、ナニカが倒れる音が其れに続く】
【此処は路地裏。豊かな暮らしの明るみに隠れる、闇である】

…ヒュウ♪ 威力パッネぇ〜〜!!

【屈託の無い笑顔を見せるは、ギラギラと輝いた金の短髪を立たせた、長身の若者】
【カーキのロングコートには返り血がべっとりとこびりついているが、男に其れを気にする仕草などは無く】
【寧ろその汚れが勲章であるかのような振舞いを見せる】

―――ま、もうちょい「慣らし」が必要だとは思うけど…イイネ、『山椒大夫』

【両手に握られているのは、鎖。その鎖の先に焦点を当てると、人の頭部程のサイズの鉄球が付いており】
【鮮血の絵の具がその黒球を染め上げていた。滴る赤から分かる通り、先程の音を奏でた『楽器』はコレだ】

うっわ…凹んでるよ相手さん…グロいけど、癖になりそうだぜ…この音ォ…!!

【彼の下に這いつくばるは、頭が凹んだ人形―――赤をたっぷり含んだ其れからは、じわりじわりとその色が薄汚い路地の地面に流れ始めていた】

359名無しさん:2013/01/02(水) 21:55:12 ID:2Ea0/XxI0
>>357

【 ――きっと、彼にとっても最後になる、害の及ばない視線の交差】
【だけど見せたのは悪戯めいた笑み、まるで何も分かっていないよう】
【これからだ、自分がどれだけの物を手放したか、これから分かっていくのだから】

不思議な繋がりですね、これは…… 確かに感覚だけで辿れそうです
此処までのリンクはそうは無い、そう、貴女に触れるとお師匠サマを思い出す

……そうですね、いずれお訪ねする事もあるでしょう
この呪縛は滅多な事では手放したくないですが―― また、その時に

【やり直しが効くような事じゃない、もう戻れない呪縛で良い、それ位じゃないと―― 】
【去っていく彼女を見送る視線にも、危機感はまるでなかった】
【そして、来たときのようにまた一人店内に残って、珈琲の残りを流し込んで】


【 ――窓際、故に通りが良く見える。 勿論、通りからも】
【両親に連れられて笑顔を見せる幼子に視線をやったのは、本当に、何気なくだ】
【幼い視線が、歪な両眼と交差して―― ぱたり、小さな体が路上に倒れて、瞬く間に騒ぎが起きる】


………………っ、


【他人事のように瞠目したその目が、元凶だなんて―― 誰も、気付かない】

/この辺りでしょうか、有難う御座いましたー!

360名無しさん:2013/01/02(水) 22:04:43 ID:U9wgFuVU0
>>358


            カカッいい音奏でるじゃねェか………―――

【路地裏の壁に反響するように、そんな声が響き渡り、広がっていく】
【まるで鉄球の奏でた音に呼応して現れたように、青年の耳にも入ってくるだろう】
【その声の主を探して視線を巡らせれば―――路地裏に一人の人物が立っている。】
【声の主は、まるで獣のような殺気を放ちながら、犬歯を見せて笑う―――。】

爐修硫鮫瓠宗宗讐兇砲眩佞任気擦討れねェか………?嗚呼勿論―――。

          爛謄瓮Г稜梢颪任淵´


【白髪の混じった長めの痛みきった黒髪を一本に結んで垂らしており】
【堀の深い顔には乱雑な無精髭と虎の牙のような鋭い歯が覗いており、灰色の鋭い眼光が光る】
【灰色のジャケットを羽織り、胸元を大きく開け、よれた白いシャツをその下に着ている】
【灰色のスラックスに灰色の革靴、開けた胸元からは分厚い血管の浮き出た胸板が覗いている】
【如何にも凶暴そうな容姿と雰囲気を放つ、身長190cmはありそうな巨漢の男】
【男は手甲の付いた手でクイクイと手招きをしながら、楽しそうな表情でそう言う】
【ぴちゃり―――広がる血だまりを踏みしめて、獰猛な獣のように喉を鳴らしている】
【ここは路地裏―――暴虐を振るう存在は一人とは…限らない。】

361名無しさん:2013/01/02(水) 22:22:06 ID:aIiqTqME0
>>359

【綾津妃は最後は何も言わず、その場から霧を散らすように失せてしまった】
【そしてギムレットが一人の幼子を呪ってしまった時には、もう城内に在って】
【何かを感じたのか『嗚呼』と呟くと、広間の真ん中に設置された大きな椅子に身を投じ】

……本当に重いよ、その呪いは。人との意思疎通は出来るかもしれない
けれど自分の目すらも合わせられない者に、誰が心からの信頼を置くのかな

娘からの愛だけで生きていけるのなら、それで良いかも知れないが。

【ややパサついたサンドイッチを食べながら、近侍する黒い三角頭巾の人物に水を持たせ】
【何かを思案するように遠くを眺め。そんな時、城が小刻みに“鳴る”】
【早速来訪者かな、と彼女が立ち上がって入り口に向かうそんな時――――】



【―――繋がりの出来た男には何か、綾津妃の激しい衝動のようなものだけが感じられただろう。】

/お疲れ様でした&ありがとうございました〜!

362名無しさん:2013/01/02(水) 22:23:46 ID:1fEV/9bUO
>>354
/おっと、見逃してました
/こちらも空いているので、凍結でお願いします

363名無しさん:2013/01/02(水) 22:27:44 ID:7jMQoVpc0
>>360

……あァん?

【その声は後ろから、野生味溢れる殺気を添えて響く。少し不自然な静寂を作った後に、金髪の男は振り向いた】
【振り向いて直ぐに、こちらも微笑む。眼前の彼とは性質の異なる、不気味な殺気を漂わせながら】

おいおい物騒な輩も増えたもんだなぁ……って、半分俺らのせいか
えっと兄ちゃんさぁ、何? 苛ついてんの? こっわい顔してさ……ま、ともかく―――


        牴擦聞きたきゃ兄ちゃん自身の骨で確かめなッ……!!


【強く言い切ると同時に、手招きに男は応じる。鉄球を振り回し、加速させ―――眼前の男を「楽器」とせんと顎に向かって一直線で飛ばす】
【まるで重力を無視したかのように、鉄球の軌道が不自然に真っ直ぐに伸びていく。鉄球の重みで軌道が沈むことはない】
【アンダースローから放たれた直球の如く、下から伸び上がった鉄球が彼の顎を砕かんと襲いかかった】

364名無しさん:2013/01/02(水) 22:27:52 ID:Jfel1XAU0
【新たな年を迎え、喧噪に包まれる街の中】
【街のシンボルともなっている噴水の縁に腰を掛ける、一人の少女の姿が其処にあって】
【金色の髪――頭に生えた狼の耳と、ローブからはみ出るその尻尾】
【ゆらゆらと揺らされる其れは、一目で飾り物では無いと分かるだろう】

「んー……眠いような、眠くないような……
でも、今ねちゃうのは勿体ない気がするし……」

【半開きの瞼を擦れば、一つの星も瞬かない空を見上げて――】
【大きな欠伸を出そうと思ったその刹那、通り際にぶつかって来たのはガタイの良い男性】
【勿論、完全に気を緩めていれば、バランスを保てるはずも無く】

「へ――?ちょっ、うわ?!
わわわわわわわ?!」

【只でさえバランスの悪いその場所、そして後ろには冷たい噴水】
【手を振り回し、脚をバタバタと動かして体勢を保とうとする姿は何処か滑稽にも思えて】
【――水面へと向かう身体。支えを求めて、虚空へと伸ばした腕】
【果たして、掴むのは救世主か悪魔か】


【――滝の音と、その飛沫が強かに地面に叩き付けられる音】
【自然の音のみが支配するはずであった森の奥地で、異質な音が一つ】
【チャプチャプと子供が水遊びでもするかの様な音。目を向ければ、腰程までに延ばされた銀色の髪を持つ少女が居るはずで】
【縁に座れば、大腿が見える位まで着物のを捲っていて】

「脚までならば……まだ何とかなるのじゃが……
どうも全身浸かるとなれば、やはり身が固まるの」

【大して寒いわけでも無いのに、立ち上る蒸気――その滝自体、中々の温度を持って居るのか】
【少女は謂わば足湯に浸かっていて、困った様に八の字にした眉。漏らした呟きから水に対して何らかの恐怖心を持っている事が分かるだろうか】
【――白い両手がお椀を象り、湯を掬えば付け根から流れ落ちるように掛けてみて】
【其れですらも若干の恐怖心が芽生えるのか、瞼を固く閉じた】

「……むぅ。やはり慣れぬ
慣れねば困るという訳でも無いが……然れど、何れ湯には浸かってみたいものじゃがの」

【傍らに置かれた二振りの太刀。僅かに見える刀身は鋭い耀きを放ち】
【見る者が見れば業物と一目で分かる品。其れを、何の変哲も無さそうに見える少女が振るうのは違和感を覚えるだろうか】
【――何にせよ、此処は森の奥地。巡り会うのは旅人か迷子か、或いは異質か】

365名無しさん:2013/01/02(水) 22:47:47 ID:U9wgFuVU0
>>363

カカッいやなに、ちょっとばかしこの辺りの狒歃瓩鰺蠅泙譴討い討
まぁ気にすんなよ、お互い、そんな細けぇ事を気にする質でもないだろ?

愉しめればいいんだよ、自身の命を脅かすような危険に満ちた戦いが出来ればなァ……!

【相手の不気味な殺気を当てられて、獣のような男も、より一層、狃竹罩瓩鰤らせる】
【まるで獣の臭いも実際に蔓延しているかのような、強烈な殺気、互いの殺気がぶつかり合う】
【ピシッ―――!】【路地裏を照らしていた蛍光灯の一つに、亀裂が入ると同時―――。】
【青年が、まるでゴムボールでも扱うかのように、鉄球を男に向けて、投げつけた。】

カカカカッ!いいねぇ!そうこなくちゃなァ!

スゥ――――オオオオォオオオオッ!ラァァァァァァァァァッ!

【男の取った行動は単純だった―――鉄球を裏拳で外側へと弾き飛ばしたのだ】
【鈍い音が響き、鉄球は路地裏の壁へと激突し、クレーターを作り出す、軽い地鳴りが起こり】
【パラパラとコンクリートの破片が降り注ぐ、、牴淑瓩澄↓狷鷽佑箸皚瓠
【男の手の甲からは僅かに血が流れるが、明らかにダメージが軽すぎる。】

こっちの番かァ―――?

              ッッッッラァ!!!!!!

【次に男は地面を右の拳で思い切り殴りつける、ドゴンッ!一瞬の揺れが路地裏を包むのと同時に】
【ズガガガガガッ!と、コンクリートの地面が抉れ、瓦礫の波となって青年へと向かっていく】
【さらに、男は地面を窪みが出来る程に強く踏み込んで跳躍すると、そのまま右の回し蹴りを首へ放つ】
【地面からの攻撃は牽制だろう、故に、そちらの方は青年の実力なら軽くいなすことが出来るだろう】
【問題はその次、この男、体格の割に非常にスピードが速い、かつ、回し蹴りの威力も重く、鋭い。】

366名無しさん:2013/01/02(水) 23:06:22 ID:F8vR5YmM0
>>364
/上と下でシチュエーション、というか場所が別れている感じでしょうか?
上の方絡んでもよろしいかしら!

367名無しさん:2013/01/02(水) 23:11:06 ID:Jfel1XAU0
>>366
/あばばばば、場所が異なる旨を記した一文が消えておりました…
お察しの通り、下と上は異なる場所で御座います!
勿論大丈夫……と言いますか、是非ともお願い致しますですよ!

368名無しさん:2013/01/02(水) 23:23:05 ID:7jMQoVpc0
>>365

愉しめれば、ねぇ……ヒャッヒャッヒャ
―――良いじゃねーかッッ『攻めてて』よぉッ!! せいぜいいい音響かせてくれよ―――っなァッ…!?

【先程の「慣らし」では鉄球の威力は申し分ないことが判明した。転がる死体の顔面を見れば、恐ろしさが分かる】
【しかし眼前の男は、それを拳1つで弾いてみせたのだ。青年の金の双眸が、まるで猫の様に大きく見開いた】
【驚くはその拳だけではない。寧ろこちらが彼の眼を開かせたと言える。それは―――その姿勢】

【相手の戦法が最も見えにくい初撃、しかもある程度の威力が保証されているこの一撃に対し、男は避けずに迎撃を選んだ】
【その『攻める』姿勢には、青年もそれなりの敬意を表して】

……良いねェ兄ちゃん こりゃ「慣らし」ってわけにゃいかねぇよなァ

【コンクリの破片の雨に降られながらも、青年は笑う。青年がこの笑顔を見せる時は唯一つ―――強者が現れた時】
【今度はこちらの番と男が取った行動は―――殴打。それも地面】
【その威力により、自分が踏みしめていたモノが狂気へと変わり押し寄せる】

おもしれぇ攻撃だなァ兄ちゃんッ!! だがよォ―――

【鉄球が動く。しかし彼の腕は動いていない。明らかに「ナニカ」が鉄球の運動に作用しているのだ】
【ラジコンを動かしているかの如く、鉄球がスムーズに空を裂き―――彼が地面を殴りつけた様に、鉄球が加速して地面に叩きつけられた】
【波には、波を。こちらも同じ事をして、相殺したのだが……】

っっ何ィィィッッ!?
(……どっから出てきやがったッッ!!)

【二重になった瓦礫の波が青年の視界を遮って、彼の「本命」を完全にカムフラージュしていたのだ。結果―――】

ウグゥゥゥッッ……!!!

【間に合ったガードは右腕1本のみ。彼の攻撃を防ぐにはあまりにも薄すぎるものであり】
【彼の体躯が軽く吹き飛び、背中からガタついたコンクリートに落ちた】

ちぃ……二段構えかよっっ……!!

【直ぐに立ち上がるも、右腕には痺れが奔っており―――】

369名無しさん:2013/01/02(水) 23:26:29 ID:F8vR5YmM0
>>364

【Happy New Year!!】
【オメデト】
【初売り、実際安い】

【数多の看板とネオンサインが輝く夜の繁華街。】
【ボーっと歩いていれば静かに通り過ぎてしまうであろう噴水での"アクシデント"】
【水面へとベリー・ロールを決める寸前の少女に気付く者がいるなら、手を伸ばし助けただろうか。】
【それとも、これは面白そうだと水没する姿を優雅に見物しただろうか。】
【―――しかし今回は運が良かった、少女の手は空気ではなく何かを掴む。】
【否、というよりは"つかまれた"という表現の方が正しい。】
【倒れるすんでの所を、一人の"女性"が腕を掴み上げ、水面とは間逆の方へと引っ張り上げた。】

セーフッ!!あなたダイジョーブ?今おっこちる寸前だったよ、間に合ってよかったよかった。

【ふぅ、と一仕事終えた様に息をつくのは変わった格好の女性だ。】
【少しクセのあるブロンドのショートヘアを、ライトアップされた噴水の明かりに照らし出しながら】
【出るところは出て、締まるところは締まった女性らしいラインの肉体を白のシャツと古ぼけた土気色のベストに包み】
【ブーツカットのジーンズと年季の入ったウェスタン・ブーツはどこか異国の古風景を連想させるだろう。】
【頭を包む特徴的なテンガロン・ハットはところどころ傷がつき、色が剥げているが味が出ている。】
【―――西部劇マニア、かもしくは本職のガンマンか。今の時代にはそぐわないウェスタンな雰囲気の女は】
【腰にかけているガン・ホルスターに手を当てながら、アイサツをする。】

こんばんわ、ステキな狼のお嬢さん。こんな時間にひとりでなにしてるの?

【尚バストは豊満であった。】

/オナシャス!

370名無しさん:2013/01/02(水) 23:43:08 ID:U9wgFuVU0
>>368

手数が多いだけの馬鹿―――、一撃必殺だけの馬鹿―――、そんなのは有触れた量産品だ
勝者であり続ける、特別で、捕食者であり続けるにはそれなりに工夫が必要ってこった

【男はそう嗤いながら着地後、即座に後方へ飛び引き、コンクリの破片を踏み砕き着地する】
【追撃はない―――、相手の力量をしっかりと理解しているからだ。】
【初撃で見せた真っ向からの犢兇瓩了兩瓠宗宗修と思えば二段構えの攻撃や、戦況判断】
【獅子と同じだ、獰猛で、攻撃的、その一方でこのようなしたたかな戦い方をする。】

オラ、どうした、次はテメェの番だぜ―――あんまりちんたらしてっと

          喉を噛み千切っちまうぜェッッッ!!!

【トントン、トントンとまるでボクサーのように軽快なフットワークで動きながら手招きをする】
【そして、相手が未だダメージの後遺症が残っていると判断すると、再び大地を抉り、駆ける。】


            ≪猴陝Σ隋ι顱ζ瓣筌奪奪叩!!

【そして相手の眼前まで一気に接近し、風を切る音と共にそのまま凄まじい勢いのラッシュを相手に放つ】
【速度、そして何より手数は先ほどより遥かに多いが、威力はある程度下がっているようである】
【だがそれでも頭部などに受けてしまえば、瞬間的な意識の混濁などを起こしてしまうだけの威力はある】
【が、接近しているという事は、それだけカウンターの機会もあるという事である。】

371名無しさん:2013/01/02(水) 23:48:19 ID:Jfel1XAU0
>>369
【後ろへと倒れ行く身体――今の時期は寒いだろうな。とか、濡れたまま帰るのは嫌だな等の暢気な考えが頭を過ぎったのは、きっと諦めていたから】
【いっそのことこのまま態と水に飛び込んで、さっさと元凶でも追いかけようか】
【水面まで、残り数センチ。数度の角度】
【伸ばした手は結局何にも触れる事無く終わる――なんて、エンディングを迎える事は無くて】
【髪の先っぽが水面に波紋を広げるそんな距離で、少女の傾きは止まり】

「っとと……本当にセーフだったよ……
このまま水にどっぽーんで死んじゃうかと思った……
大丈夫といえば大丈夫だけど……うん、この姿勢は辛いや」

【首を大きく反らし、白い喉を見せたまま言葉を返す光景は何処か不気味――いや、通りがかりの者が見れば、とても不気味】
【背筋腹筋を大いに使っているのだろう。プルプルと震える身体】
【脚を振って勢いを付ければ、その反動を用いて状態を起こし、恩人とも呼べる女性に屈託の無い笑みを向ける事だろう】
【未だ手を放すこと無く、金色の双眸が視線を交えさせて――その格好を見れば、目を丸くして】

「えへへ……お礼がまだだったね。助けてくれて――じゃ、大げさだから、濡れないようにしてくれてありがとう
――――ステキな狼さんなんて、ここには居ないけどね
うーん……何もする事が無いから何かを探してみたんだけど……まぁ、その結果が、ね」

【対する少女が纏うのは、ただのローブ】
【相手を観察するように焦点が頭から腹、大腿からつま先――そして胸。次に自分の胸。又相手の胸】
【三度目に送られた視線に混じる感情は羨望だろうか】
【口には出さずとも、はっきりと分かるその視線】

【問いに答えれば、きっと小首を傾げるはずで】
【「そんなキミは、何かしてたのかな?」なんて言葉を一緒に紡いで】
/こちらこそオナシャス!

372名無しさん:2013/01/03(木) 00:02:17 ID:1Lzh2yks0
>>356

お母さんだって、お姉ちゃんだって、私には大事なのっ!
絶対絶対、ぜーったい、一緒じゃなきゃ駄目なんだからっ……!

【炸裂の刹那。彼へ返す言葉に、大した理屈なんてなくって、】
【ただひたすらにそう思う/願うだけ――叶っていないし、叶える力が足りないと思うから、頑張るだけ】
【どんぐり眼をぎゅっと閉じて、自らの目を護って、】

お兄ちゃんにだって、大切なヒトって、居るんでしょ!

【蛾も潰したし、翼は破裂させたし、――さあ、どうしよう】
【右手に魔力を集めて――陽だまり色の燐光を零しながら、今度はこちらが接近しようとして、その動作に気づく】

【右手の魔力を振り上げて、作り出すのは即席の壁――】
【攻撃だと判断した結果のそれ。でも、結局は、少しだけ間違えていて、】

――――っ……

【攻撃に対して目を閉じるのは駄目だと、何度も何度も、言われていたから】
【だから見ていたのに、だからこそ、目を焼かれる】
【慌てて目を閉じたところで、瞼にくっきり刻まれた光の痕は消えてくれなくて――】

ぐぅ、ぅー!

【――そうして作り出された即席の壁が真っ二つに割れて、形が変わる】
【彼の得物を真似たような一対の剣は金属めいた煌きを抱いてふわりと舞い、】
【彼に向けて投擲する! ――つもり】

【実際のところ、標準などひどくズレていて、当たりに行かなければ当たらないような――】

/戻りましたー、すいませんです。凍結了解です
/朝から夜まで待機できると思いますので、お好きな時間によんでください

373名無しさん:2013/01/03(木) 00:08:59 ID:F8vR5YmM0
>>371

ふふ。この時期のこの時間帯、水になんて浸かったら確かに心臓止まるかも。
――あ。ごめんごめん!濡れなかった事に満足しちゃっててすっかり引き上げ忘れてたよ。
【ふと、女は周りを見てみる。】
【年始の街で繰り広げられる珍騒動とその顛末にあっけに取られる者もいれば】
【少女と女の不思議な体勢に目を逸らしながら逃げるように去っていく者もしばしば。】
・・・ま、まあ。変な光景だけど濡れなかったしOK,OK.

ん?ああーいいのいいの、お礼なんて。
実は最初から貴女に話しかけようと思ってたんだ、そしたら倒れそうになったからさ。
【――なにかしらの用があった、ということだろうか。】
【女は少女の屈託の無い笑みを受け止め、同じ様に笑った。】
【しかし狼はいない、という発言を受けキョトンとしながら】
あれ?でもこのお耳と尻尾、狼さんだよね。とってもキュートだよ。
もしかして違ったかな・・・?あ、狼じゃなくて別の生き物だったり。
【初対面の少女にこんな風に接するあたり、神経の太さをうかがわせる女性だ。】
【胸に注がれた視線にももはや慣れているのか、ちょっと揺らして自慢げに前へと突き出す形で立つ。】

―――前置きが長くなったけど、私の名前はセリーナ。セリーナ・ザ・キッドなんて呼ばれてるんだ、この辺じゃ。
賞金稼ぎやっててさ、この手配書の賞金首探してるんだけどー・・・どっかで見たことなあい?
【女がポケットから取り出したのは、くしゃくしゃの紙。それは確かに手配書で、印刷されているのはいかにもという感じの悪党面な男だ。】
なっかなか見つからないから聞き込みしてるんだー、それで貴女にも聞こうと思って・・・

374名無しさん:2013/01/03(木) 00:17:02 ID:7jMQoVpc0
>>370

かーっ、アンタ筋金入りの戦闘民族ってか……?
ったく、手間かかんぜ……おもしれぇけどなァ

【浮かべるは苦笑い。自分は相当な大物を釣り上げてしまったのか、というモノ。其れは幸運なのか、それとも不幸なのか】
【それを決めるのは彼が先程言った通り、この自身の命を脅かすような危険に満ちた戦いなのだ】

【不思議と汗は出ない。悪く言えば恐怖心、よく言えばスリル感とでも言えるソレがそうさせているのか】
【そのスリルと同時に湧き出る、愉しみ。この背反した感情が彼には堪らなく心地良いのだ。苦笑いが、獲物を仕留める狩人の顔へと変わる】

―――突っ込んで来たかよ……!!

【獅子の牙が、唸りを上げて迫る。取る行為は、おおまかに言えば3つ。回避か、迎撃か、防御。取る行為は勿論1つ。先程の彼の行動に敬意を表した―――】 
【 ―――――――――「迎撃」!! 】

グァァアッッ……!!
(一発貰ってやら…一発はなぁ……)

【鉄球では間に合わない。故に肉体での勝負を強いられている。そうなれば分は悪いが―――この一瞬だけの勝負なら不利は消えると青年は読むも】
【上体を反らす彼の右頬肉に男の鉄鋼が食い込む。視界が多少歪み、一瞬の勝負には負けたかと思われるが】
【―――これは必要経費。男の拳の威力も利用しながら、そのまま上体を反らし右腿を上げ】

シャァラァァァァッッ!!!!

【繰り出すは上段、それも可変蹴り。膝・太腿が上がる角度から蹴りの位置は多少予測できるのだが】
【この蹴りは膝下の動きが変速的であり、予測できる軌道より上から首筋を狩るかの如く降ってくるのだ】

【一発喰らっての、カウンター。あくまで鉄球が戻るまでの時間稼ぎであり、そして】
【男の背後を狙い飛ぶ、鉄球。彼の両手は鉄球を動かす仕草をしてはいないが、鎖の動き、音でその存在に素早く気づけるかもしれない】
【彼が狙うは、カウンターで1ヒット、そして背骨に鉄球をぶつけて2ヒット】

375名無しさん:2013/01/03(木) 00:34:53 ID:Jfel1XAU0
>>373
「そうだよねー。流石にボクでも一杯人が居る中で死んじゃったら成仏出来ないかな
別に大丈夫だよ。ボクも濡れなかっただけでもとても助かったからさ」

【最後に紡いだ言葉に対しては、そうだね何て言葉を返して、苦笑いと共に頷いてみせる】
【未だに視線を送る輩に気付けば、じっとりとした視線を送ってこの場から立ち去る事を促してみて――】
【そんな視線も、女性へ向き直る頃には先と同じくなっているのだけれど】

「へっ?ボクにお話し?なーんだ、だったら何も真剣にする事を探さなくても良かったのかな」

【何かする事が無いか、真剣に考える。言葉だけ聞けばとても可笑しな響きであるが、様はそれほど暇だったのだろう】
【女性の言葉を聞けば、文字通り驚いた様な表情をその顔に貼り付けて】
【ゆらりゆらりと揺らされる尻尾。人工物では無く、紛れもなく本物】

「きゅ……キュートって……褒められるのはそりゃ嬉しいけどさ……
ただ、そうだね。“ステキ”は要らなかったかな
狼さんがここに居ただけだよ。うーん……カオボー……カウガールさん?」

【何処か気恥ずかしそうに頬を掻きながら並べる言葉】
【大きく揺らされた尻尾。きっと、質の良い毛が女性の手の甲を撫でる事だろう】
【――最後の言葉は、相手の服装を見て思った率直な感想とも取れる】
【映画や漫画本程度の知識しか持たない少女。――視線に含められている好奇心は、それ故か】
【――因みに、小さくは無いが大きくも無い、言うならばスタイルは良いが胸は平均】
【そんな少女の目の前で自分より大きな物を自慢げに晒されれば、やっぱり「ぐぬぬ」なんて間抜けな呻き】

「お礼は要らないって言ったけど……やっぱり、もう一回言わせてよ
濡らさないでくれてありがとうね、セリーナ。お陰で死んじゃわないで済んだよ」

【クスクスと小さな笑いを零しながら、今一度お礼の言葉】
【――それが終わった頃に、相手が萎れた紙を取り出して】
【続く言葉に合点。覗き込むようにして見てみれば、首を捻り】

「うーん……?こんな顔の人は見たことが無い……かな?
賞金が掛けられてるって事は悪い人なんだろうけど……どんな事をした人なの?」

【沸いたのは、純粋な興味】
【賞金稼ぎという職についてもだが、何よりもこの男が何をしでかしたのかという事】
【――何故、目を光らせて聞くのかは、分からないが】

376名無しさん:2013/01/03(木) 00:44:38 ID:U9wgFuVU0
>>374

なァに…俺はただの猜畤者瓩澄宗宗祝召爐箸に喰らい、貪るだけのなァ………
だがテメェは期待以上の得物だ………骨まで残さずに喰らいつくしてやるよ―――カカッ!

おーらどうした、もうお終………ッ!

【さながら獅子の牙のような捻りこんだ拳が相手の頬肉を捉えそのまま打ち抜く】
【その手ごたえに狂気を孕んだ瞳で笑いながら、相手への挑発の言葉を放とうと―――】
【した所で相手のカウンターが叩きこまれる一瞬ガードしようとしたが、相手の巧みな変化により失敗】
【そのまま首筋に強烈な蹴りが炸裂―――…だが、バランスは崩すが、未だこの魔物は、倒れない。】
【蹴りの感触から分かるだろう、この男の首筋、まるで鋼の如く固い】
【もはや異常なまでの超高密度で圧縮された筋肉が、鋼の如き肉体を作り上げているのだ】
【これはトレーニングでどうにかなるレベルを超えている、何らかの牋枉鎰瓩関わっている】

肉を斬らせて骨を断つ………か、テメェも中々―――粋な事をしやがる

                なぁッッッ―――!!!

【そしてバランスを崩した所に風を切り、鉄球が迫りくる、男の取る行動は―――。】
【腰を落として犲ける畛だった、勿論、ただ受けるのではない】
【鉄球の激突の瞬間に、体内の筋肉を爆発的に、瞬間的に力を込めたのだ】
【これにより、鉄球の威力を相殺するには及ばずとも、大幅に緩和するほどの衝撃を背中に発生させた。】
【勿論、軽減したと言えどダメージは通る、男は、口から血の混じった大きな唾を、一度吐き出す。】
【鉄球が力ベクトルを失い、地面に大きな音を立てて落下するのと同時に、赤が、地面を濡らした】



         おおおおおおおおおおおらぁぁぁぁぁぁッッッ!!


【そして、未だ至近距離にいる青年に対して、腰を落したまま、右手を捻り込み、そして】
【相手の腹部に向けて右の掌底を叩きこむだろう、威力もそれなりにあるが、この攻撃は相手を吹き飛ばす事】
【つまり再び距離を放す事にあるだろう。】

377名無しさん:2013/01/03(木) 00:46:12 ID:1fEV/9bUO
>>372
そうなんだ
やっぱり、僕にはよく解らないなあ

【眼を閉じたまま、少女の動作等見えもしないのに、全く身動き一つせずに突っ立ったまま】
【普通、見えないにしろ自分の防御にでも回すべき行動をせずに、開いて斜め下に向けた両手に再び光が集まる】

大切な人って―――例えば、何かな?
君の言うように家族がそういう物だとしたら、多分僕にそれは存在しない
僕が狢い蕕譴伸畛から周りにいたのは、僕を狢い辰伸畤祐屬函同時期に狢い蕕譴伸疂だけ

君の言う、お母さんとかお姉ちゃんに当たる人物は、僕の知識の上では僕に存在しない
遺伝子情報を提供した人間と、同系列で造られた物が、それに近いのかもしれないけど
僕はあれらを大切だと思えた事はないんだ、だって何とも思わなかったから

【少女からしては当たり前にいると思ったであろう存在が、狢臉擇平有瓩箸いκが、この青年にはよく解らない】
【そも、人としてあって当たり前なモノが、何処か欠如しているようにも思える】
【それは家族であったり、境遇であったり、思い出であったり…不自然な言動からして、果たして同じ狄祐岫瓩粒腓蠅世斑埜製侏茲襪世蹐Δ】

【―――否】

―――じゃあ、僕にとって大切な人ってなんだろう?
僕に他と同じ服を与えた人?僕に識別の為だけの名前を与えた人?僕を造った人全員?
困ったなあ、思い浮かばないよ

【彼は、この青年は、人間に似てそれに非ず】
【人間である事は人間である、ただ、彼は造られた人間(ホムンクルス)であるだけで】

まあ、いいじゃないか
僕にそれがいようといまいと、君のそれがどうにかなる訳じゃない

【体のすぐ両脇を、投擲された剣が通り過ぎていく】
【剣の攻撃を読んでいた訳ではない、何かを予測していたのではなく、ただ何と無く立っていただけ】

【両手に集まる光が、形を巨大に集めて手を覆う】
【その光は、幾何学な模様を浮かべた巨大な両手となって、彼の元の両手に手袋の様に装着される】

―――でも、そうだなぁ
例えば、君の狢臉擇淵劵鉢瓩鯔佑傷付けたら
…そうしたら、君はどんな反応をするんだろう?ね?

【ゆっくりと、閃光の影響から回復しつつある眼を開きつつ】
【視界が回復しても、少女に攻撃は仕掛けない、相手の回復を待つ様に】
【正々堂々、という考えではない、少女の反応を、次の動きを観察する為だ】
【その笑顔は、見た目こそ変わらずとも、その裏側がぐにゃぐにゃに歪み出すように見える】

/了解です
/取り敢えず、発見ついでに返信しておきますね

378名無しさん:2013/01/03(木) 00:58:13 ID:F8vR5YmM0
>>375

"ボク"・・・?ああ、そっか。君はボクっ娘ってやつだ!一瞬、性別を見間違えたのかと思って驚いちゃった。
可愛い女の子が自分のことをボク、って言うとなんだかドキリとするねぇ。
あいや、アタシにそういう趣味はない・・・筈。
まあでもなんにせよ良かった良かった。

【注がれた視線に対し、少女は少し怒ったような印象で、見返しているのだろうか。】
【目が合った者からすーっと"我関せず"を決め込み逃げていった。野次馬だったのだろう。】
【当のセリーナはといえば、そんなことは気にもせず少女を見つめていた。】
【そして"真剣にやることを探していた"、なんて言葉を受けて驚いてしまう。】

そ、そんなに暇だったのかー・・・ん、でもこの時期ってテレビはアレだし
街は家族連れや恋人で賑わってるしでなんだか落ち着かないよねー。わかるかも。
かく言うアタシだって、こうして仕事した気になって孤独を誤魔化していると言うか・・・いかんいかん、愚痴が始まってしまうね。

【ほんの少し、照れたように頬をかいた少女の態度に思わずクスリと笑ったセリーナ。】
【ゆれた尾が、その体毛が手に触れればあまりの感触の良さに一瞬驚いてしまった。】

んむむ?照れてるのか照れてるのか、狼ちゃん。毛もフッサフサだしさあ、あったかそうでホントいいよねぇ〜!
カウガール、であってるよ。・・・ま、そろそろ"Girl"って歳でもなくなるけどね。
20後半てまだ女子扱い?それとも女性、かな・・・
って、そんなにマジマジと見ても面白くないよ?アタシの胸なんか。だいじょーぶだいじょーぶ、そのうちおっきくなるさ。
なんなら触ってみるかい?なーんて、ね。

【二度目のお礼。逆に、今度はセリーナのほうが恥ずかしくなってしまって。】
あ、あー・・・う、ん。えへへ。ほ、ほらあれだ!
情報提供してくれればギブ・アンド・テイクだ!ね!
【人に感謝されるのはあまり慣れていないのか、話題を変えようと手配書をじっくり魅せる、が・・・】

【――しかし。やはり少女は手配書の男を知らないようで。】
あー・・・残念、見たこと無かったか。そりゃそうだよね・・・。
コイツは賞金首の"ホルテガ"くん。通称・「炎結び」。
なんでも十件以上の家屋を連続で放火して焼き払って回ってるやつだとか。
でもって、コイツの犯行現場を地図で見てみるとちょうど「円」を描く様に転々と火をつけてることが分かったんだって。
そっから割り出して次の放火現場がこの辺の地域一帯になるんじゃないかなーなんて計算してみたんだけど、そっか見たことないかー・・・。

【サラっととんでもない事を言い出した。この辺危ないかもしれない。】

379名無しさん:2013/01/03(木) 01:16:47 ID:7jMQoVpc0
>>376

【青年の蹴りが死神の鎌の如く振るわれて、男の首に入る。しかしながら青年の反応は―――】
【「どうだ、ざまあみろ」といった攻撃的な感情でもなく、「決まって良かった、やった」という歓喜でもなく。ただ只管に、胸を衝かれていたのだ】

―――なんだよ、ソレはよォッ……!!

【脚に伝わった感触に問いかける。確認する。「自分が蹴ったのは、鉄でもなく、岩でもなく―――ヒトであるということを」】
【コンマ何秒か遅れて響く轟音。こちらが仕込んだ二段構えであり本命だが……】

っっざけんなッッッ……!? ―――痛ゥゥゥゥゥlッッ!!!!

【それも、止められる。相手も流石に無傷とはいかないようで、ダメージの総量ではこちらが優位だろう。しかし青年は苛ついていた。屈辱であった】
【「心では、明らかに圧倒されている」―――受け止めざるを得ないこの心境に対しての苛立ちが、青年の反応をコンマ数秒遅れさせた】
【腹部に響く、衝撃。口から唾液が飛び散り、青年は痛々しく吹き飛ばされ地面に転がった】

ゆ……ゆる……さねぇ
許さねぇぞクソがァァァァアッッ!!! こっからが俺の真骨頂だ……全身の骨を砕いて粉にしてやらぁぁぁぁっっ!!! 

【左手に鎖を握り、右手に鉄球を乗せ青年は立ち上がる。今度は、真っ直ぐな殺気。男の同じ性質の獣に似たソレ】
【―――真骨頂。彼の力はまだ多くが顕になったわけではないのだ。殺気と同時に光りだすは、クレーター】
【男が最初に裏拳で弾き飛ばした時に、鉄球が衝突した部分。そこに光り輝く魔法陣が浮かび上がっているのだ】

380名無しさん:2013/01/03(木) 01:24:54 ID:Jfel1XAU0
>>378
「んー……昔からボクって言ってるから癖になっちゃってるんだ
やっぱり可笑しいかな……わたし?……言い辛いや」

【何と無く呟いてみる一人称。とても辿々しくて――何やら、一人で色々言ってる姿は可笑しいが】
【私やわたくし、までは良かったものの、儂とまで言い始めればもうネタにしか聞こえない】
【ふと我に返れば、そんな話題は過ぎていて】
【コクリ――取り敢えず、一度頷いてみる。話半分に聞いていた事を悟られないために】

「団長だって忙しくて構ってくれないしさぁ……ほんっっと、暇だよー
家族と一緒に歩いてるのは暖かそうで羨ましいね。ボクなんて隣を歩く人誰も居ないもん
――フフ、良いんだよ?身体に溜めてたら毒だし、愚痴ぐらいボクで良ければ沢山聞いてあげる」

【ボクなんて良ければだけどね。この言葉で、語りが締められる】
【コロコロと非常に良く変わる表情は、その年齢にふさわしくて】
【――耳と尻尾。それが無ければ、本当の人間と何ら変わりは無い】
【笑われれば、頬を膨らまして怒った風を装ってみるけれど】

「べ、別に照れてる訳じゃ……無い……けど
暖かかったらもっと薄着で居たいよー。ボク自身、寒がりだもんね
――そんなに見えないけどなぁ……ボクより幾つか年上位にしか見えないし……うん、ガールで行けるよ!……………多分ね
いいもん。大きすぎても邪魔だし。触ったら虚しくなりそうだし」

【その言葉自体、照れている人が使う。更には一気に言い終えることが出来なかった事から、少しばかりの同様が覗えよう】
【女性の年齢を知れば、驚いて。自分よりも少し年上に見える程度だと】
【……取りようによっては、失礼な言葉なのだが。特に一番最後にボソリと付けられた、多分の囁き】
【――虚しくなるから。ただの負け惜しみ】
【復讐だと言わんばかりに背中に飛び乗って――俗に言うおんぶの形】
【この娘、馴れ馴れしいというのかスキンシップが激しいというのか】

「ホルテガ……放火魔……何か危ない人だね。って、賞金首なら当然だったね
この近く?なーんだ、じゃあ別に気にする事無――――」

【女性が拒まなければ、その背中で安堵の吐息が吐かれていただろう】
【そして、肩口から顔を出して、今一度手配書を覗き込み――思い出してみる、さっきの発言】
【無言で見つめる、女性の横顔。数拍の間。嫌な静寂】

「ええええぇぇぇぇぇ?!ここ?!しかも此処一帯って……ええぇぇぇぇ?!」

【耳元でとても大きな驚きの叫びが起こりましたとさ】
【キョロキョロと辺りを見回し、視線はまた女性に戻り】

381名無しさん:2013/01/03(木) 01:38:56 ID:U9wgFuVU0
>>379

カカッ!良いねェやっとキレやがったか―――いいぜ、もっとブチ切れろ…。
そうすりゃもっとスリルのある戦いが出来るだろうよぉぉぉ!カカカカカカカッ!

【口から流れる血を拭いながら、腰から広がる鉄球のダメージを噛み殺しながら嗤う】
【もはやその眼、その表情、その殺気―――闘いを求める犇元き瓩棒まっている。】
【互いの殺気が、狂気が、この路地裏と言う閉鎖された空間を支配しているのだ―――。】
【男は、一度腕を胸の前でクロスさせ、俯く、そして】


                ≪狃竹羝瓣

  オオォオオオオォオオオオオオオオッッ!!アアアアアアアッッッ!!!!


【体内に蓄積する気を一気に爆発させる―――大気が、震える。】
【そして男の身体に、まさに獣の如き赤いオーラが纏われた、凄まじい重圧、威圧。】
【男ももはやここでその力の本当の猜厠抬瓩魍栖峺せようとしていた。】


そういや名乗り忘れてたなァ―――俺は爛凜ルガ・ヘルハウンド瓠宗宗宗
創世戦団十二使徒が一人、犇厳瓩離凜ルガだ、地獄へ行っても覚えとけよ、カカ。

【烈火怒涛の如く吹き上がるオーラを身に纏いながら、男は嗤い、名を名乗る。】
【路地裏と言う場所でこれ以上この常軌を凌駕した二人が争えば、とんでもない騒ぎになるだろう】
【だが―――もはやこの二人は犹澆泙蕕覆き瓠↓犹澆瓩蕕譴覆き瓠帖帖帖】
【尤も、第三者の介入があればあるいは―――だが。】
【この場に割って入れるもの等、そうはいないだろう、さて、この死闘の行方は、如何に】

382名無しさん:2013/01/03(木) 01:50:08 ID:F8vR5YmM0
>>380
んーんー、可愛いからダイジョブ。
アタシは似合わないけど、狼ちゃんには合ってると思うね。
・・・だからほら、ワシとか小生とか、それは流石に年齢的に可笑しいってば。
【流石のセリーナも苦笑い。真面目な子なのか、不思議な子なのか。】
【ともかく純粋な事に違いは無い、素直なものだとセリーナは感心した。】

団長・・・?ってことは、狼ちゃんは劇団員?あ!それともサーカスとか!?いいなぁ。アタシまだ見たことないかも。
でも隣を歩く人、かあ。確かにアタシにもいないねぇ、いた時期もあったけど結局長続きはしないって言うか。
んま、こんな仕事続けてちゃしょうがないんだけどねえ・・・ふふ、なんか悪いね、年下の子に愚痴っちゃって。
【その口から出てくる言葉は、豊かな表情とは逆にちょっと大人びていて。】
【愚痴を聞いてあげる、なんていったかと思えば、団長には構ってもらえないなどと年齢に相応しい言葉も飛び出て。】
【セリーナは面白いと思いつつも――家族がいなさそうな事をほのめかす一言に、ほんの少しだけ反応して。】
【この世界ではよくあることだ、と自分を半ば強引に納得させていた。】

寒がりなの?そうなんだー、じゃあ森にいる動物とかも、実は結構寒かったりするのかな。
え!?若く見える!?そっかそっか、久しぶりに若く見られたなあ。狼ちゃんは口がうまいんだからもー。
ってうおお!急におんぶかい、狼ちゃんは積極的だねぇ。きっと男の子にモテるでしょう?
【多分、という部分は殆ど聞こえていないのか、都合の良い耳を持っているようだ・・・】
【胸を触るか、という誘いには乗らない少女をクスクス笑いながら見つめていたが、そのうち背中の上に乗られて。】
【セリーナは流石に賞金稼ぎだけ合って、女性は女性だがそこそこに背が高く力強い。】
【苦もなく、というわけではないがそんなに辛そうでもなく、少女を負ぶった。】

そうそう、あっぶないヤツだよねー。勘弁して欲しいよ、家だけじゃなくて人間なんかも燃やし始めたら、って考えるとゾっとしち
【耳元で大声。セリーナが「いひゃぁっ」と驚いて奇声を上げた】
ちょちょちょ、落ち着いて落ち着いて!狼ちゃんストーップ!
そんなに焦らなくても大丈夫だって、警察や騎士団、自警団グループなんかが見張りはしっかりしてる(だろうと思う・・・)し
こんな大きな町じゃおいそれと容易く火をつけようなんて思わないさ、きっと。
ただ拘りを持ってる犯人だから、なんらかの方法で放火しようと思ってるかもしれないし。
見回りも含めて調査中、ってわけさ。まだこの街が火の海になって阿鼻叫喚するのが確定したわけじゃないから、ダイジョブダイジョブ。
【暢気な物だ。】

でもまー・・・こんなしょーもないヤツを捕まえただけで1000万も手に入るんだから世の中わかんないもんだよねー

【――――最後に、その金額をぼそり、と言った。とんでもない額だ。】

383名無しさん:2013/01/03(木) 02:03:46 ID:7jMQoVpc0
>>381

【蹴りを受けた右腕は重く、腹に響く衝撃は呼吸を乱す。アドレナリンが辛うじて彼を戦える状態に保っているが、長くは持たないだろう】
【―――故に次の一撃で決めなければ、勝利は遥か彼方に消え去ってしまう】

……生きては返さねぇぞタコ……!! こちとら魔力全開だコラァァアァ!!

【右手から鉄球を落とし、鎖にぶら下げる。この鉄球の中には高品質の風属性のマギタイトが入っており、それに魔力を込めることで鉄球を浮いたりさせることができるのだ】
【故に魔力を込めれば込めるほど、速度が上がり、破壊力が増す。青年は鉄球をグルグルと回し、だんだん速度を上げていく】

創世戦団……ようは似た者……とみなしていいのかは分かんねぇが
こっちはカノッサ機関No.69……そして六罪王コーネリアスの右腕爛院璽咼后Εロフォード瓠!

―――――殉職おめでとさん、このデカブツ野郎がぁぁあぁぁッッ!!

【こちらは般若の如く形相で名を名乗り―――怒りと共に鉄球を、そした魔力を放った】

                    
              ―――――『砂燕』―――――!!


【地面すれすれの位置から、地を這うかの如く放たれる鉄球。速度は勿論、回転も増して―――男が最初に巻き上げた瓦礫を、いや其れよりも多くの瓦礫を巻き上げる】
【そしてまるで竜巻かのような鉄球が光る魔法陣の前を通過する刹那】

    
        ――――――「魔法印・業火≪プロミネンス≫」―――――!!


【魔法陣から火柱が立つ。その炎を、熱風を瓦礫の竜巻、そしてその中心の鉄球がさらに巻き上げた】
【複合技であり、瓦礫が転がるこの路地裏というフィールドを活かした一撃、いやニ撃。竜巻に隠した、彼の全力の鉄球】
【彼の鳩尾目掛けその鉄球が―――そして其れを隠すかのように瓦礫と熱風の竜巻が眼前の男に襲いかかる―――!!!】

384名無しさん:2013/01/03(木) 02:16:08 ID:Jfel1XAU0
>>382
「そう?合ってるならいいんだけど……
うん、ボクも半分なんか可笑しいって想いながらいってみたけど……やっぱ可笑しかったんだね
ふふ、でも、ボクが『私』なんて使ったらもう一人のボクが困っちゃうかもしれないね」

【訳の分からない、“もう一人のボク”。深く言う事はせずに】
【与える印象はきっと後者――不思議な方であろうか】
【嘘を吐く訳でも無く、冗談を言っているようでも無い】

「んー……そういうのも楽しそうだから何時かやってみたいかな
ボクは簡単に言っちゃえば何でも屋さんだよ。人だって守るし、代わりに魔物の素材をとってきてあげたりとか、本当に何でもするんだよ?
セリーナも居ないの?ふふふふ……でも逆に良かったんじゃ無いかな
長続きしないなら、その人にセリーナを見る目が無かったんだもん。そんな人一緒じゃ綺麗なのに勿体ないよ」

【――「ね?」小首を傾げ、同意を求めるように】
【一種の遊び。先程照れさせられたその仕返し。しかし言葉は偽りの無い】
【想った事を、態と恥ずかしさを煽るような言葉に包んで、相手に送る】
【そして少女の職。亜人、又は獣人。ライカンスロープ。様々な呼ばれ方をして、そのどれもが当てはまる】
【其れ等の種族は人間よりも身体的能力が大きく発達しているのが特徴であって――この少女も、例外では無いのだろう】
【唇の間から覗く鋭い牙が、少し恐い】

「今はあったかいけどね〜
寒いし、キミを利用してるだけだよー。男の子には……全然話さないから分からないや
それに、最近はボクと似た種族の人も見ないしさー」

【相手の体温で暖を取るように、その身体をべったりと密着させてみて】
【ゆらゆらと左右に揺れる尻尾は、ご機嫌の表れか】
【……女性の膝裏を毛先が何度も通過して、ちょっとくすぐったいかもしれないが】
【それも復讐なのか分からないが、一度背中に顔を埋め】

「そ、そうだよね……これだけ人が居たらそんな簡単に火を着ける事も出来ないだろうし……
なにより、そんな不審な事をしようとする人が居たら捕まっちゃうだろうし……
あー……良かったー……
あ……ごめんね?五月蠅かった?次からはもっと気をつけ――――」

【顔にくっついた寒気を溶かせば、また顔を上げて】
【安心の表情と、次に申し訳なさそうな表情】
【――また、顔を覗き込みながら話して、その金額に驚けば】

「えええぇぇぇええ?!せ、千万?!
……あ、ごめん」

【……やっぱり、歴史は繰り返すわけで】
【ピンと立った耳がゆっくりと垂れていけば、また申し訳なさそうに一言謝る事だろう】

385名無しさん:2013/01/03(木) 02:27:20 ID:U9wgFuVU0
>>383

カカカカカカカァッッ!!面白れぇッ!どっちが食い殺されるか、決めようぜッ!
こっちも狷氣畫干だぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!

【纏っていた赤いオーラが、さらに轟くように、螺旋を描くように舞い上がり、高まる】
【そしてそれは徐々に、男の右腕へと移動していく、右手に、爆発的なオーラが集まっていく】
【最早止まらない、二つの暴虐の嵐は、爆発寸前のダイナマイトのようなものだ―――。】

        ハァァァァァァァァァァァァァ―――――…………ッ。

      

         『 終 り だ 
             
                  燹〕紂\検[供〃 瓠  戞 




【地を抉り、空を裂き、熱波を撒き散らし、暴虐の竜巻が、前方から迫ってくる】 
【だが、この犇現鱈瓩砲箸辰討蓮△修寮簑佚な死の脅威こそが、真に求めるモノなのだ】
【故に、真っ向から、それを打ち砕かんと、狷氣瓩鯲めこんだ右腕を鉄球へとぶつける】 
【溜めこまれた、絶対の破壊の権化たるオーラを纏った拳が、灼熱の風を巻き起こす鉄球へ激突する】
【その拳から放たれるオーラは、赤い龍を象る衝撃波となって、鉄球とすれ違うようにケービスへ向かうだろう】

【凄まじい衝撃波】【音が裂ける】【そして―――。】   

【竜巻が過ぎ去った後、ヴォルガはその拳を鉄球に突き立てたまま立っている、その拳は】
【拳は砕けた、裂けた、もはやそのような形容の出来ないようにぐちゃぐちゃになっており原型をとどめていない】 
【ヴォルガは一度低く喉を鳴らすと、嗤う。】    

カカッ―――牴腓折れちまった瓠宗宗宗宗
ゾロアスターにでも………義手を作らせなけりゃなぁ………カカ…カ…。

【そのまま後方へと倒れるだろう、生死は分からない、だが、これでヴォルガは戦闘不能だ】
【さて、全力の氣が込められた衝撃波は、ケービスにいかなる結果をもたらしたのか…。】

386名無しさん:2013/01/03(木) 02:38:59 ID:F8vR5YmM0
>>384

そうそう、それは可笑しい―――って、もう一人?
(んー、変わった娘だなとは思っていたけど・・・狼ちゃん、ほんとに不思議かも。)
【セリーナはその言葉に反応しつつ、多重人格や人格封印等の色々な可能性を考慮し――】
【やがて考えるのを止めた。どうせアタシにはわかんないだろうな、と・・・。】
ま、まあ一人称は一生つかっていくものだからね。自分と相談して使うのがいいさね。

ありゃりゃ、サーカスじゃなかった。めんごめんご。
なんでも屋さん、か。じゃあ依頼を受けてそれを実行する、って感じかな?幅広くていいねえ。
それじゃ、今度お金払うから・・・その、モフモフさせてくれない?いやほら、最近寒いじゃない?寝るときとかとくに。
【セリーナの目が尻尾へと向く。瞳を輝かせながら。】
あー、まあそうだね。確かにその通りかも。って、綺麗は言いすぎだよ狼ちゃん。
ガサツで適当だから仕方ないのさ、男はそういう女を嫌うからね。
【少しだけ、年下の少女に綺麗だと言われたのを喜びながら。】
【嘘とか、気を遣っているだとか、そういう事は感じられない、純粋な言葉にセリーナは微笑む。】
【合わせる様に笑んだ少女の口元に浮かんだ牙は、忘れていた亜人であることを思い出させる。】

あはは、利用されちゃったよ。いっつも使うほうの人間だったから使われるのは久しぶりかも。
なんだ、男の子と話さないの?別に種族は違ったって、きっと寄ってくる男の子いると思うけどなあ。
でも、最近は狼ちゃんみたいな種族って減ってるのかい?アタシはその辺うといからなぁ。

【尻尾が左に、右にとゆらゆら揺れる。ほんの束の間の緩い時間。】
【まるで娘と母のように、優しくほんわかした一瞬が流れ】
んふふふ、くすぐったいよ狼ちゃん。あんまりくすぐると、ほらっ!
【すばやく膝を折り、ガクン、と揺らす。あたかも倒れたかのよう見せかけ、再び膝を伸ばし上昇。】
【遊んでいるつもりだろうが・・・身体能力の高い少女には、通用しないかもしれない。】

そうそう、実際そんなに簡単に火なんてつかないしさ。
広がる前にすぐ消すだろうから心配ないとおも―――わひゃぁっ!?
おお、狼ちゃん・・・まあ、1000万はおどろくよね、そうだよね・・・
【二度目の爆撃でセリーナも首をすぼめる。しかし怒るということはなく、むしろ素直な反応を楽しんでいる様だ。】
ほらほら、可愛い耳が垂れちゃってるよ?元気出して。
まあ賞金稼ぎとしては一攫千金を夢見てこーゆう難しい物件に手を出したいわけだけど・・・きっとこの街じゃ
他にも賞金稼ぎはいるだろうから私がとッ捕まえるのは難しいんだろうなあ。
でもさ、狼ちゃんももし見かけたら連絡ちょうだいよ!この手配書あげるから。
【手配書の裏にササッと自分の連絡先を書きたしたセリーナ。】
【これで連絡を取るのは容易いだろう。】
この賞金首意外にも、なんか怪しい奴とかみっけたらなんでも連絡ちょうだいな。
・・・あ、そうだ。狼ちゃんは何でも屋さんなんだし、もし手伝ってくれたら勿論分け前は渡すからね。
【ひょい、と道路に少女を下ろして】

よっしゃ、なーんかキミのおかげでちょこっと元気でたかも。捜索再開するかな。
それじゃ、また合おう狼ちゃ―――ああ、そういえば。
お名前、貴女のことはなんて呼べばいい?

387名無しさん:2013/01/03(木) 02:39:39 ID:7jMQoVpc0
>>385

………―――わりぃ。 ……プリーズ……救……―――助。

【5mほど、後ろに下がりながらもケービスは立っていた。踏ん張った形跡がまるで轍の様に残って、男の技の威力を物語っている】
【身体の所々には内出血が見られており、変色した部分が跡となって痛々しくあり―――膝が地面に着く。 直後、彼の意識も白に染まった】

【後に、怪しい連中が彼を担ぎあげて去っていくだろう。連中は衣服の何処かに逆五芒星の紋章、即ちカノッサの証を示しているかもしれない】
【クレーターに刻まれた魔法陣も、カノッサの紋章と同じく逆五芒星である。本日にて、創世戦団はカノッサの明確な敵となるのだろうか】
【其れは解らないが、唯一分かるのは―――彼の因縁の相手ができたこと、だろう】

//お疲れ様でした。結構久しぶりなので迷惑&遅レスすみませんでした…

388名無しさん:2013/01/03(木) 02:54:47 ID:U9wgFuVU0
>>387

【ヴォルガの身柄も、カノッサの一団と同時に現れた狆奇麗な格好をした少年瓩砲茲辰禿樵された】
【戦った両者はいずれもいなくなり、残ったのは、ただ、破壊の爪痕のみである】
【この邂逅がどのような結果をもたらすかは、誰も知りはしない。】

//お疲れ様でした!
//こちらこそ落としどころを見失ってしまい、申し訳ない…

389名無しさん:2013/01/03(木) 03:09:32 ID:Jfel1XAU0
>>386
「ん、別に謝る事じゃ無いよ?悪い事した訳でも無いんだしさ
大体そんな感じだねー。お掃除とかもするし、何か子守とかもやらされるし
別に団長が許可すれば――それは嫌!偶にもふもふとか言われるけど……駄目、絶対」

【片手が大切そうに尻尾を抱いて、拒絶の意思を表し】
【……元より、亜人は尻尾を触れられる事を嫌う者が多い――筈】
【首を大きく左右に振るうのは、拒絶の意思の大きさの現れか】

「そう?言い過ぎって訳でも無い気がするけど
でもまぁ――確かに、セリーナはがさつっぽいもんね」

【意地の悪い娘である。クツクツと笑いながら言葉を連ねては、逃げる余地を一つ一つ潰すようにしてみて】
【――後半の言葉は、敢えて否定しなかった】
【冗談を言うときの笑み。果たしてその言葉は、本心か否か】

「じゃあ、これからボクに会った時は気をつけなきゃね。又、利用されちゃうかも知れないよ?
……どうだろう。減ってるのか、それとも運が悪くて会わないのか、ボクには全然分からないや
でもね、偶には似た種族の人達とお喋りしたいな――なんて、冗談だけどさ」

【冗談だけど――その言葉を紡いだ頃、また背に顔を埋めてしまったので表情は分からない】
【次に顔を上げた時には先程と変わらない表情――或いは本当に冗談だったのかも知れない】
【しかしこの娘、利用すると言ったら本当に利用しそうで恐い】

「んふふ、さっきの仕返しだけ――うわっ?!」

【膝を崩した――その刹那の出来事であった】
【脚で女性の身体を抱え、そのまま宙返りで体勢を立て直そういった勢い――だったが、途中で止まって】
【危ないからやめてよ。とか言ってみるが、実際に危ない目を見させる所だったのは誰か】
【下はコンクリート。亜人の力で叩き付けられれば、やっぱり痛い。きっと、相当痛い】

「じゃあ、ちょっとだけなら手伝ってあげるよ
……分け前の事、忘れちゃ嫌だからね
それとも、捕まえたらセリーナがボクに色々奢ってくれる。とかでも良いけどさ」

【貰った手配書。今日会った相手、セリーナの連絡先が書かれた其れを大切そうに懐にしまって】
【路上に脚を着ければ、踵を返して】
【――相手の声。気付けば、またそちらに身体を向け】

「ボクの事はヨハンって呼んでよ
……元気が出てくれたなら、ボクも嬉しいかな
じゃあ、元気でね。セリーナ」

【自分の名を告げれば、音も無く高く跳躍】
【側の家。その屋根に着地すれば、セリーナに大きく手を振ってみて】
【――数秒もしない内、もう一度の跳躍でその姿が完全に闇に溶け込んだ事だろう】

/長い時間……そして遅レス申し訳ないです……!
/お相手、ありがとう御座いましたー!
/また一つ交流で出来て中身としてもキャラとしても嬉しいのです!
/絡んで下さりありがとう御座います。またお相手してくださいませ!
/それでは、お休みなさいですよ!

390名無しさん:2013/01/03(木) 13:00:59 ID:F8vR5YmM0
>>389

お掃除にお守り、まさに何でも屋さんだねぇ。
料理とか手伝ってくれるならすっごくラクなんだけどー・・・ってこんなだから上達しないのかな。
ダメ!?ゼッタイ、とまで言われてしまうと・・・むむむ、どうにかして触りたくなってきてしまうねぇ・・・
【ぶんぶんと首を振って尻尾を大事そうに抱える姿もなんともまあ――可愛らしい。】
【亜人が尻尾に触れられる事を苦手としている、なんていう常識じみた情報も】
【きっとこの時代遅れのカウ・ガールの頭には入っていないのだろう・・・】
【今後は「如何にしてその尾に触れるか」という難題を抱えながらセリーナは少女に接するだろう。】

あー、言ったな狼ちゃん。ま、ホントにその通りだから反論できないのが辛いとこだねー・・・えへへ。
仲間の賞金稼ぎにももっと女の子らしくしたらいいのにー、なんてよく言われるけど
アタシがいきなりスカート穿いたり髪の毛伸ばしたりしたら気色悪いと思うんだけど、どうかな・・・。

【素直で、ちょっぴり意地悪で。本当にそういうところは歳相応というか】
【セリーナには子供もいないため、小さな子に困らされるというシチュエーションはかえって新鮮だ。】
【さして気にしている様子もなく、「まあアタシはガサツだよねー」と受け流した。】

利用されちゃうかな?でもご安心を。
アタシはこれでも賞金稼ぎ。ご利用には費用がかかります故。
――逆に言えばお金さえくれたら利用してもOK,って事なんだけどね。うふふ。
それにしても亜人かー・・・よし、見つけたら報告するよ!偶に森の中とかも探しに行くからそのときには気をつけてみるね。

【利用される事にそこまで抵抗は無い。"タダ"で利用される事が問題なのだ。】
【一方的に利用される状況でなければなんでもウェルカム、というのがセリーナのスタイル。】
【―――もしかしたら、お互い使用しあうなんていう、ちょっと大人な関係になるのかも、しれない。】

おっととと?狼ちゃん、力強いなー・・・!
それに反応速度もすごいじゃん、アタシはそこんところ完全にただの人間だから感心しちゃうねぇ。
【少しふざけてみたが、やはりその異端さを実感した。】
【素早い反応、適切な対応で直ぐに攻撃に転じるその野生的な姿勢。】
【――怒らせたら怖いかもな、なんてセリーナは暢気に。】

奢るのもいいねぇ〜!なんにしろタダ働きはさせないよ。
アタシがこの世で嫌いな物は粘着質な男と低賃金だからさ。ふふ。

――――うん、ヨハン。良い名前だね。
って、うお・・・行っちゃった。すごい跳躍だなー・・・

【まさに亜人、獣人。到底追いつけないであろう素早い動きで行ってしまうヨハン。】
【あれを捕まえるのは相当難しいだろうなあ、と物騒な事を呟きつつ】

―――さて、と。タイムリミットまであと何日だったかな。
本気で火をつけるかはわからないけど・・・本腰入れてお仕事、しますかね!
【ハットを深く被りなおし、また歩き出す。】
【背後で噴水のライトアップが、時間経過により赤く、燃えるような配色へと姿を変えた。】

/うわあああああああああああダウンしてしました申し訳ありません!
お相手ありがとうございました、本当に遅くまですみませんorz
セリーナも交流を広めていけて嬉しいです、ではまた!

391名無しさん:2013/01/03(木) 13:03:23 ID:1Lzh2yks0
>>377

そんなの、そんなのっ、あとからだって作れる、もん!

そうでしょっ、――私の、家族だって、そうなんだから……!

【焼けた目。侵食された視界が鬱陶しくて、】
【首を振ってみたりもするけれど――当然、意味があるはずもない】
【追撃が来ない。ありがたいけれど――不審がるよう、彼へ意識を向けたのが良く分かる】

私だって人間じゃないんだから、お兄ちゃんにだって、出来るはずでしょっ……。

【ごしごしと目を擦った手。右目の蝶にそっと触れて、それを刻んだ母のことを思い出す】
【血なんて繋がってないけど、だいすきな、おかあさん】
【――根拠なんてないけど、彼にだって出来るはずだと、思うのだ】


【けれど、その次の刹那には、もう表情が変わっている】
【大切なヒトを傷つける――なんて、冗談だとしても、いやだった】

そしたら、――絶対、赦さない、

【ぎりと睨みつけるその瞳は、きっとろくに視界を持っていないけれど、】
【ついと彼を指差して持ち上げる右手には、ふわふわの魔力の燐光が漂う】

そんなの、私が赦さないんだから。

【そうして放つのは、一番最初、彼のそれを真似たような――レーザー】
【曖昧な視界の中、けれどその胴体を狙った細い細い横凪の一筋】

392名無しさん:2013/01/03(木) 15:32:15 ID:1fEV/9bUO
>>391
―――それじゃあ、仮に僕にそれが出来たとして
僕に大切な人が出来たとして、だ
それが何の意味を持つ?

【右手を挙げ、掌を自分で眺めながら、手持ち無沙汰な感じの動作で問い掛けを続ける】
【レーザーが放たれると、挙げていた右手を降ろし、手の甲でそれを受け】
【光の手でレーザーを屈折させて外側に捩曲げながら、僅かに掠って焼けた自分の右肩にも感情を見せない】

それが傷付けられて
君みたいな表情が出来るのかい?君みたいに怒りの感情を持てるのかい?

―――怒りは感情の中でも、一番原始的な感情だ
逆立ちしてもいないのに頭に血が昇り、物事をよく考えられなくなる
なんだ、やっぱり必要ないじゃないか

【右手の甲でレーザーを屈折させ、身を守りながら、無理矢理押し出すように少女に接近していく】
【睨みつける少女の感情を、大切な人を想う少女の感情すら、見て楽しんでいるようで】

―――それに訂正しておくと、君は人間じゃないかもしれないけど、僕は違うよ
僕は人間だよ、ちゃんとした材料と方法で造られた、れっきとした人間だ

【接近が叶えば、右手で防ぎながら、空いた左手を大きく広げて振るう】
【平手打ちと言えば軽く聞こえるが、その光の手は巨人のそれと見紛う程に巨大で重い】
【巨大な壁が迫るような一撃だ、幸い動作はそれ程早くはなく、これだけ接近出来れば視界のハンデも働きはしないだろう】

393名無しさん:2013/01/03(木) 16:15:13 ID:1Lzh2yks0
>>392

だって、一人は寂しいでしょ?

でも、誰か一緒に居たら、いーっぱい、楽しいでしょ!

【――なんて、一生懸命に返す言葉。彼を見上げた瞳は本当に真摯で、澄んでいて、】
【だからと続くのは、きっと生温い言葉の羅列で】

【放たれるそれは、せいぜい保って数秒程度】
【疲れたよな吐息と共にふつと途切れて、悔しげな声を洩らすのだろう】
【力はあるのに、使い方を良く知らない。最初から頑張って、すぐにバテる、致命的なその挙動】

でも、でもっ……、笑えたり怒ったり出来た方が、きっと楽しいんだから!

【ぎゅうと服の裾を握り締めて、返せるのは最早言葉ばっかりで、】
【迫る壁の一撃に、振り絞ったのは繭のような柔らかさ】
【小さな身体をふんわり包んで――その衝撃のまま、弾き飛ばされるのだろう、】
【道中ぽふぽふ跳ねた柔らかさはそのうちに停止して、はじけた光の粒の中。すっかり目を回して倒れこむ姿がそこにある】

394名無しさん:2013/01/03(木) 16:39:01 ID:1fEV/9bUO
>>393
【ゴウッと振るった巨手が少女の体を軽く跳ね飛ばす】
【少女の体が地面に落ち、身を守った光が弾けると、青年の両手の光も崩壊していった】

一人だから寂しいとか、沢山だと楽しいとか
そう思う事自体が、寂しい事だよ

【ブレスレットから光は放出してはいる物の、武装を解除したまま、倒れた少女に近付いていく】
【ゆっくりと歩いて、警戒している様子にはとても思えない】

―――表情は、笑顔しか教えられてないんだ
それが一番大事な顔だって、一番最初に教えられたまま、だから

【少女に接近できれば、立ったままその顔を覗き込もうとする】
【表情はやはり笑顔だ、例えどんな感情が彼にあろうと、笑顔以外の表情は、彼は知らないのだから】

395名無しさん:2013/01/03(木) 16:56:47 ID:1Lzh2yks0
>>394

【覗き込まれて、数秒の間。それすらも認識していなかった意識がようやく現世に舞い戻れば、】
【ぱちくり目を瞬かせて。ぐしぐしと目を擦ってから、ゆっくり起き上がる】
【服も髪も砂だらけで、千切れた葉っぱの残骸がくっついて、それなりにひどい見た目だったという】

いたた……、

【――けれど、次いで少年を見上げた瞳は、それなりにしっかりとしていて、】
【彼の言葉に、少しだけきょとんとしてから――しょんぼり、眉を下げるのだろう】

しょぼんーってするのも、できないの?

【笑顔以外の表情を知らないなんて、不思議で、よく分からなくって、】
【首を尋ねて数秒。ふと気づいたように、】

お兄ちゃん強いね――

【なんて、朗らかに紡いだという。よく表情の変わる子だ】

396名無しさん:2013/01/03(木) 17:18:17 ID:1fEV/9bUO
>>395
―――少しだけ、困った顔をする事は出来るよ

【少女が起き上がり、問い掛けると、それに答えて頷き】
【笑ったまま僅かに眉をしかめた、困ったような笑みを浮かべてみせる】

いやだなぁ、それじゃまるで、僕が強さに執着してるみたいじゃないか
今のは君が勝手に攻撃に当たって、君が勝手に負けを認めただけだよ
まだ、どっちが強いかなんて、解らないじゃないか

【少女の紡いだ称賛を、彼はどうとも思っていないようで、謙遜や向上心なんかじゃなく、否定した】
【そして、ふと右手を挙げたかと思うと、軽く開いた掌を少女の顔に向ける】
【掌に集まる光はある形を模る、それは最初に少女に放った攻撃と同じ物―――】

―――人間の本気って、死ぬ直前にならないと解らない…って、言うよね?
あ、君は人間じゃなかったっけ?でも、似ているから同じか

【それは寸分の躊躇や葛藤も無く、まるで歩く人間が足元の小石を蹴飛ばす様に】
【放たれたレーザーは、少女の顔を―――】

―――なんちゃって
どうかな?本気出そうだった?

【―――穿つ事はなく、少女の頭の真横を通り過ぎていった】
【涼しい表情で、恐ろしい事をしながら、光が失せていく両手を降ろす】

397名無しさん:2013/01/03(木) 17:31:36 ID:2Ea0/XxI0
【路地裏――地下水道入口】

【街中、川を挟んで街道を繋ぐ、古びた煉瓦造りの橋の下に】
【地下の水道へと続く階段、深淵に続くかのような薄汚れた窖が其処にあった】

【人目につかない故に、反体制派の地下活動家が集っている――そんな噂もある場所】

 ……実の無い会合なら、呼ぶなっつーの
 結局、次の内容も提案者も決めないままってどういう事だ

 全く、「頭が無い」ってのは、恐ろしいな――

【――かつ、かつ】
【その奥から、革靴が冷えた石造りの床を叩く音が響いて】
【やがて暗がりから姿を現したのは、酷く血色が悪い黒服の男だった】

【肩まで伸びた癖っぽい黒髪に、灰色の隻眼】
【よれたスーツから覗く皮膚は傷跡が多く、顔の左半分に包帯を巻いて】
【右の頬には「牛の生首が乗った皿」の刺青がある】

【男は地上に出て、何食わぬ顔で煙草を取り出す――だが、視線は絶えず周囲を伺っていて】
【地下水道への他者の侵入を警戒しているような、そんな印象を受けるだろう】

398名無しさん:2013/01/03(木) 17:33:01 ID:1Lzh2yks0
>>396

……む、ぅ、そうだけ、どー。
でも、お兄ちゃん、つよかったよー?

【彼の言葉は確かにそうだし、そうだけれど、少しだけ頬を膨らませて――ぐぬぬ】
【「次は負けないんだから」と紡いだときには、もう笑っている】
【――けれど、その手に集う光の形。ついさっき見たばかりのそれを忘れたなんてことはなく、】
【瞳の碧が褪めきっていく。どこまでも、温度をなくして、】

――、!

【ぱ、と。銃口の先に現れるのは、光の粒子で作られた艶めく円形】
【鏡のよう、周囲を映すそれは、その細い光線を折り曲げて――】
【彼がつけた狙いを返したよう、彼の頭を避けて過ぎていくはずだ】

……ふ、え?

【けれど、何かの勘違いに気づいたのと同じ頃。耐え切れなくなったそれは瓦解して、使い物になんてならなくなる】
【びっくりに瞳を丸くして、ぽかんと見上げて――冗談だったと認識するに、あと少し時間がかかりそうだった】

399名無しさん:2013/01/03(木) 17:48:28 ID:1fEV/9bUO
>>398
【意図してか無意識か、少女の作り出した鏡がレーザーを跳ね返し、青年の顔を掠めて飛んでいく】
【同じ面の頬と耳を焼き、焦げた煙を上げながら】

―――強いとか弱いとか、そういうのはどうでもいいじゃないか
僕は僕が好きだし、君狠瓩盥イだから、そうやって分けたくはないんだ

【再び、ブレスレットから光がほとばしるかと思えば、象られるのは二つの翼】
【天使のそれのような、光の翼が形を作り、光の粒子を放出しながら羽ばたいた】

―――じゃあ、お別れだ
次はもうちょっと、沢山遊びたいな

【翼が空気を叩き、しかし音を立てずに、青年の体は空中に浮き上がる】
【そのまま、天に召されるように空に昇っていった青年は、やがて星の一つに混じるように、見えなくなった】

/お疲れ様でした

400名無しさん:2013/01/03(木) 18:08:07 ID:1Lzh2yks0
>>399

【「――あ」、と。小さく声が漏れるのだろう、】
【そんなつもりなかったなんて、言い訳でしかないけれど】
【びっくりした眼に眉を顰めて、何か言おうとする言葉が、出てこない】

【そうしているうち、きっと彼は行ってしまうから、】
【取り残された芝生の上、ころりと寝転がって――しばし、無言】

……――おなかすいた……。

【なんとなくそこにあるもやもやを誤魔化すため、呟いた声が夜に解けた】

/おつかれさまでしたー

401名無しさん:2013/01/03(木) 20:08:29 ID:1Lzh2yks0
【街中――中心部に程近い、公園】
【昼間はさぞかし賑やかだったのだろうそこも、今では人気も少なく薄暗い】
【塗装のはげた古い街灯がちりちり瞬きながら、辺りを照らしていた】

…………――。

【その公園の、隅のほう。特にクローバーが群生する草むらに、ひとかげが一つ】
【――ろくに音も立てず、気配も特になく、せっせと何かをしているその姿。
 初見一発お化けだとか思われても、仕方ないかもしれないけれど、】

…………。

【長い長い黒髪は無造作に辺りに広げられて、さながら黒蛇か何かのよう】
【左が赤で右が黒のオッドアイは、ひたすらに地面を撫でていて――】
【パニエとフリルで膨らんだワンピースドレスに、ヒールの高いショートブーツ。あひる座りで、】

【細い指先でせっせと編みこんでいるのは、地面に生えるクローバー、らしい】
【その右手にはぐるぐると包帯が巻かれていて、いかにもやりづらそうで、】

――――ああ、もう!

【――実際、やりづらかったらしい。独りぼっちでキレながら放り投げるのは、半分ぐらいまで編まれた葉っぱの輪】
【クローバーだけで構成されたそれを、もしも誰かが拾い上げたならば、】
【その全てが四つ葉である異常に気づくだろうか――群生するそれは、園芸用品種なんかではないのに】

402名無しさん:2013/01/03(木) 20:30:16 ID:Xo8vsmhk0
>>401
【落とされたクローバを、一つの白い手が拾い上げる】

……落とされましたよ

【拾い上げたソレを、手渡すように差し出しながら後ろから少女へと声をかける】
【中性的な神父服を着たその人物は、白く長い髪に鮮血のような紅の瞳を輝かせて】
【口元に包帯のような布を巻いて隠している】

貴方がこれ、全部探してきたので?

【おそらく、全てが四葉であるクローバーへの質問なのだろう】
【声変わり前の男性とも、ハスキー声の女声とも取れる言葉で興味深げに問いかけた】
【ジロジロとそのクローバーの輪を観察するように見ながら】

403名無しさん:2013/01/03(木) 20:36:57 ID:1Lzh2yks0
>>402

……――棄てたの、もう要らない、そんなの、

【投げ捨てた後、ぷいと逸らしていた二色の視線】
【誰かが拾い上げたことを察知すれば、ふらりと視線を戻して――】
【気に食わない色が、その輪の残骸を見つめてから、現れた誰かへ向かう】

ただの出来損ないだから

欲しいならあげる。

【そうして、またついと視線が逸れる――】

生えてた。

【――そりゃあ、そう、だろうけれど――】
【視線が地面を撫でて、純白の左手が伸びて、ぷつり】
【千切ってみせるのは、またしても四つ葉のクローバーだったという】

【見れば、確かにその輪はぐずぐずとしていて、きちんと出来ているとはとてもじゃないけれど、】
【編み込みの緩い箇所からだんだんと崩壊を始めていたし――】
【ただ、ずっとやっていたにしては葉の痛みが少ない。体温に晒していた、はずなのに】

404名無しさん:2013/01/03(木) 20:42:20 ID:2Ea0/XxI0
/>>397まだ募集!

405名無しさん:2013/01/03(木) 20:47:37 ID:Xo8vsmhk0
>>403
そんなこと言うものじゃ無いですよ
結構頑張って作ったのでしょう?これ

【そういいながら、半分まで出来たソレを無理やり編みこませる】
【どうも手先が器用な方ではないらしい、編みこまれたソレは原型と比べるとどうにも不細工な】
【幼い子が作り上げたような不細工なものだった】

では貰っておきましょう

【そういいながら、輪を自分の指に通して】
【じっと見ていると、緩い箇所と自分が無理に編みこんだためかどんどんと崩れてゆく】
【だが、ソレを見ていると自分の編んでいなかった部分――少女の編んでいた所の葉が痛みが少ないのに気づいて】

すごいですね、葉が全然に痛んでいない
どうやったんです?これ

【ソレを見るなり、少女へと感心したようにしてそう問いかける】
【実際はどこか黒い感覚が混ざっているのだが】

406名無しさん:2013/01/03(木) 20:56:14 ID:Jfel1XAU0
>>397
/突っ込んでしまいますよ……?!

407名無しさん:2013/01/03(木) 20:59:06 ID:ZCHlt7mo0
【――――世界は、絶えず時の流れと共に移り変わっていき、今を生きる人の数だけ、物語もまた時の流れと共に紡がれていく】
【今を生きる人の数だけ紡がれる、幾百億編の物語――――】



【――――風の国 森】

…………うん、これなんか良いかな?
「……ふぁーぁ…………」

【燃えるような赤い短髪に黄金色の瞳を持ち、首には緑色のスカーフを巻いた】
【長旅用の生地の厚い服の上から、胸部を覆うブレストアーマーとショルダーパッド、焦げ茶のマントを羽織り】
【腰に歩兵用の両手剣を佩いた、身長170cm前後の青年と】

【白いストレートの長髪に赤く緩やかな光を纏った瞳をしている】
【白いタンクトップの上から白いジャケットを羽織り、白いハンドグローブに白いスカートを履いた】
【肌の色白さも相まって、眩いほどに白さが際立っている、身長160cm前後の少女が】

【地面に視線を落としながら、ゆっくりと歩いている】
【青年は、左手に袋を持ち、時たま地面の草を詰み取っては、その袋の中に放り込んでいる】
【青年の様子はしっかりと身が入っているものだったが、一方の少女は気だるげな欠伸が漏れるなど、青年ほどの真剣さは感じられなかった】

「…………いくら年の初めで、店がやってないからって、自分で薬草集めなんかする事無いんじゃない?
それこそ、あたし達にとっても年明けなんだし…………」
……そうは言うけど、一応切らせておく訳にもいかないよ。それに、僕たちはもう十分に堪能したじゃないか。そろそろ、お祭り気分も抜いておかなきゃね……

【交わされる会話も、どこか気だるげなものだった。それでも2人はなお、地面に視線を落として草を吟味する】



【――――所変わって、水の国 公園】

…………危うく、顔が焼かれるところだったな……ぁ
後に引きずらなくて、助かったよ……ぉ

【華奢ながらも筋肉の浮き出た色白な上半身を晒す様に、ワイシャツだけをボタンも留めずに羽織り】
【下半身はジーンズとスニーカーで固め、腰回りに大量のチェーン装飾を巻き付けた】
【くすんだ水色の髪を前髪ばかり長くした、身長170cm前後の青年が】
【口元に引き攣った笑みを浮かべて、がっくりと前のめりに俯きながら、ベンチに腰を下ろしている】

……猫も杓子も浮かれてる…………こう言う時は、身を休めるに限る…………
……やれやれ、俗世に僕もリズムを合わせなきゃならないなんてね、ぇ…………

【公園の中にこそ青年一人だが、通りに面した道は、途切れることなく人の姿が見受けられる】
【その人波に視線を向けると、青年は思わず苦笑を浮かべるのだった】



【――――どの物語も、今と言う時の中に、確かに存在している物である】
【もし変化が訪れるとしたら――――それはどの物語なのだろうか】

408名無しさん:2013/01/03(木) 21:00:39 ID:2Ea0/XxI0
>>406
/どうぞ!少し遅れます

409名無しさん:2013/01/03(木) 21:01:51 ID:1Lzh2yks0
>>405

やだ、要らない、ごみだもん。

――――そんなのあげて、どうしろっていうの。

【――さて、よほど上手に作れなかったことに苛立っていると見える】
【拗ねたジト目が苛立ちを露骨に示して、ぼそりと口に出した言葉】
【誰かに渡すために作っていたのだろうか、その割にはあっさり棄てたけれど――】

……――どうぞ。

【――四つ葉のクローバーは幸せを呼ぶだとか】
【有名なその話。けれど、いざ眼前にある輪、その全てが四つ葉だと思うと薄気味悪い】
【だって、彼女の座る辺りを覗き込んだってどう見ても三つ葉だらけなのだ】
【彼女が詰みつくしてしまったのだろうか、それとも、何か――?】

…………――寒いからじゃないの。

【ジト目が彼を見上げて、温度のない醒めた視線が、改めて彼を見上げるのだろう】
【探るような、疑るような、そんな瞳だったという】

410名無しさん:2013/01/03(木) 21:16:42 ID:Jfel1XAU0
>>397
【辺りを警戒するその視線、果たして白衣を纏った女性を捉えることが出来ただろうか】
【眼鏡を掛け、薄汚れた壁に背を預けるようにして立つ女性――――そして、震える手で何かを受け取る、男性】
【光の加減のせいか、男の容姿こそは分からないが物を受け取れば足早にその場から立ち去ってしまい】
【追いかけるだけ無駄か――こんな目立たない場所での取引。気になるならば、その場から動かぬ女性に問い質すか】

「――あら、ホームレスにしては随分と立派な服装ね
それに煙草まで味わう余裕があるなんて……本当に下水道から出てきた人とは思えないわ」

【何れにせよ、きっとその女性から言葉を投げかけるので在ろう】
【きっと、ホームレスの言葉はただの引っかけ。或いは皮肉だろうか】
【長く伸ばされた髪と同じ青色の双眸が、面白そうに眼鏡の奥でゆがんで】
【――中指でズレを正せば、背もたれ代わりの壁から身体を離し、黒服の男へと一歩だけ歩み寄ってみれば、問うように首を傾げて】

「それとも、この奥に浮浪者達が助け合う場所でもあるのかしらね?
……ふふ、何にしても、その包帯だらけの顔
怖い怖い人達が沢山居ても不思議では無いけれど」

【物怖じをする事無い態度。言葉、表情から男を“浮浪者”と思っていないことは明確か】
【どんな場所があるんでしょうね?それは誰に問われた言葉は無くとも、余りにも態とらしい一言で】
【きっと、その表情は面白そうに歪められている。切れ長の目も、形の良い唇も】
/それでは突撃致しまする……!

411名無しさん:2013/01/03(木) 21:17:16 ID:Xo8vsmhk0
>>409
そうカッカせずともいいじゃないですか
じゃあ何で作ったんです

【制するように手を前にしながら、我侭な幼児を諌めるように】
【拗ねたジト目に対して、軽い笑顔で返しながら】

【そして、そっと目線を野へと移す】
【目に映るのは、よく見ていないから大雑把になのだが見えるのは三つ葉だけだった】
【別に四つ葉だらけでも気味悪いとは思わない、四葉の発生率を上げるように高配させて四葉だらけというのも
嘗ては聞いたような話だしその類だろうと思っていたからだ】
【けれど、周りにあるのは三つ葉だけ、如何せん疑問が頭に浮かび上がる】

そう……ですかねぇ?確かに今日は寒いから
あ、あともう一つ……ここの四つ葉摘み尽くしてしまったんですか?

【布の奥に隠れる口元が暴れるように蠢いた】
【そっと、ソレを制するように神父服は布を抑えながら】
【一見すると人当たりの良い顔でそう問うた】

412名無しさん:2013/01/03(木) 21:20:05 ID:Bh.LGGfA0
【路地裏】

【チリンチリン─────暗闇が包む静寂に、鈴の音が響く】
【その主────黒髪、前髪は綺麗に揃えられ、もみ上げは垂らし、細い目付きに穏やかな笑み】
【闇に映える白い肌───その頬には血がついているが───それを包む呉服は黒く、腰に携わる刀もまた黒い】
【その豊満な肉付の女性は、この季節にも関わらず薄着にてたたずんでいた】

新年早々元気な殿方ですこと♪

【首には鈴のついた首輪】
【腕には鈴のついた腕輪】
【携えた刀の柄にも、鈴がついている】

【足元には、頭のない男の死体が転がっていた】

413名無しさん:2013/01/03(木) 21:30:46 ID:1Lzh2yks0
>>411

うるさいな、……関係、無いでしょう。

【諌めるような声も、拗ねた彼女には及ばない】
【見た年よりもずっと幼くむくれて、向けるのはじとりと醒めた色合い】

【――本当は、お父さんにあげたくて、作ろうと思って、頑張っていたけれど】
【なんで右手毀したんだろうなんて後悔はとっくに遅く、苛立ちばかりが集った結果が、今】
【左手が、ろくに動かない右手に触れて――ぐぅと、長めのつめを突き立てる】

……知らない、探せばあるんじゃないの――。

【そして、既に傷ついたそこへの自傷をやめれば、左手がさぁと群生を撫でる】
【けれど揺れてささやかに鳴るのは三つ葉だらけで、どうしようもない】
【確かに探せば見つかるのだろうけれど、四つ葉だらけのそれを再現するには些か不足に思えて、】

そんなに四つ葉が欲しいなら園芸用の買ったほうがいいと思うけど。
だってあれ、全部、四つ葉でしょう。黒葉のが好き。

【――彼の言葉をそう言う風に解釈したのだろうか?】
【「あっちの方に花屋あった」なんて、親切な無駄情報を教えてくれたりもして】
【最後の一文は完璧に無駄情報だ。だから何だというのか】

414名無しさん:2013/01/03(木) 21:32:40 ID:1fEV/9bUO
>>412
『ですこと♪』…じゃ、ねぇよ

【女性の呟いた一言に答える声が、それを携える足音と共に】
【曲がり角から顔を出して、女性のいる路地に出て、女性の右側に立つ男】

…ったく…自警団は何やってんだよ…!

【ビジネススーツに骨模様のネクタイ、後ろに黒髪を撫で付けた、夢も希望も無いような表情をした男】
【スポーツサングラス型のバイザーをかけていて、折り畳まれた大きなバタフライナイフのような機具をベルトに吊っている】

【男は、女性を警戒している様子で、思わずとも見付けてしまった事件現場には見慣れたような風である】

415名無しさん:2013/01/03(木) 21:35:38 ID:2Ea0/XxI0
>>410

【相手には早い段階で気付いていたが、此方に近づきさえしなければ警戒対象にはせず】
【要はこの入口を守らねばならないから、逆に言えばここ以外の事は知った事でもない】

 ――うっせ、下水道ってのも世間で思われてる程は汚れちゃいないさ
 そういやこのスーツももう古いな…… もっと立派なの買ってくれても良いんだぜ?

【だが流石に、目の前で取引を目撃すれば僅か眉を顰めたが、此方も相手を咎められない立場だし――と】
【まずは敢えてそれに触れず、相変わらず紫煙を燻らせたまま、掛けられた言葉に応じた】

【初対面の相手にたかる冗談を飛ばすのだから、馴れ馴れしいというか、人懐こいともいうか】

 いや、この奥で、ちょっと表じゃ話せない事を熱く語り合ってただけだ
 賛同してくれるなら聞かせてやっても――まあその前に、理解してくれるかだな
 「赤」とか「左」とか、そういう類の言葉は分かるかい?

 ……顔は触れんな、あんたみたいに整ってる訳じゃないから隠してるのさ
 あんたにも聞かれたくない事、あるだろ? 例えばさっきのブツのやり取りとか、な

【踏み込まれそうな話になれば、先程の彼女と去った男との取引について此方も言及し】
【口角をにやりと上げるのだけど、それも何処か冗談めかしたような感じで】

【――隠語は、反社会的活動の事を指す】
【自警団と彼女が関わりが有るならば見捨てては置けないだろうが、】
【先程のやりとりを見るにその線は薄い、故に敢えて男もそんなヒントを出したのだろう】

416名無しさん:2013/01/03(木) 21:45:40 ID:vo4.Bgqw0
>>407

【森の中で戯れる一組の男女の元へと、騒々しい音が流れ込んでくるだろう】
【それはまるで、何かから逃れるような、草木を踏み荒らす家畜のような音で】
【騒々しい足音の主が、森の奥から貴方達の元へと姿を現した】


「ハァ……っ!!ハァ、たす……っ助けてくれ……っ!!」


【声の主はまるで悪鬼に追われているかのように顔一面に汗を携えて、その場へと逃げ込むだろう】
【恰幅のよい小柄な男性、身にまとうスーツは高級なもので、見るからに猝餡陲瓦鉢瓩鯤えているみたいで】
【両手を地面について、ハァハァ、と肩を震わせながら懇願するように、貴方達へと視線を傾けて】

【やがて続く、幽玄のような軽い足音、しかしそれをその男は死神の足音かのように思うのだろう】
【顔面を蒼白にし、再び這うように貴方達の元へと急ごうとして――――】
【寸刻、男の足元の丈の短い草木が風に舞い上がった】


……見苦しいとこ、お見せになってしまいましたね
すいません……巻き込むつもりはありませんので、見なかったことにしていただければ
私も、見ず知らずの方を巻き込む気持ちはありませんし

――――何より見て楽しいものではきっと、ないでしょう


【宵月に照らされる声の主、薄く延びた影が、小柄な体躯を映し出す】
【そして追従する、逃げ込んだ男の大きな声、視線を下へと向けて見れば、その右足首が断たれていた】
【草原にコロリと転がる右足の破片、そしてキラキラとその周囲が輝き始めた】

【花の髪飾りに瑠璃色の長髪の華奢な体躯の少女】
【紫陽花色の浴衣のような着物に紅い帯をぎゅっと締めている】
【瑠璃色の瞳は今にも消えてしまいそうで、着物の裾からは小さな裸足が露になって】

【その手に握られたのは犹粟畫筬畛粟畉の両端に、穂先が二つに分かれた刃が付いている】
【一方の刃は長く伸び、もう一方はその刃とほぼ垂直になるように短くついていて】
【彼女はその三つに分かれた昆のうち一方の端を右手に握って、もう一方の端を地面へと垂らしていた】

【その先端のやじりには鮮血が付いており、それで男の右足を断ったのだろう】
【長さは3m近くあろうかという巨大なソレ、細身ではあるものの、中々の凶器か】

417名無しさん:2013/01/03(木) 21:51:22 ID:Xo8vsmhk0
>>413
えぇ、確かに関係ないですが

【困ったようにため息をつく】
【どうやら、子供と接するのは慣れているもののその対応の仕方は慣れていないようだ】
【やれやれといった具合に呟くと、口元の布を少し上げる】

そんなわけ無いでしょうに

【少女が作ったものならば、ソレを知らぬわけが無い】
【そう断言するように、少女へときっぱりと言い放つ】

いえ、別にそういうわけでは
そもそも花のことなど、教養程度にしか知りませんので
私がすきなのはノイバラですけど

【少女の親切な情報にそうそっけなく返して、聞いても居ない好きな花を答えて】
【そして、暫く間を置くと又聞くのだ】

……で、なんで長い間クローバーを折っていたのに痛んでなかったんです?
その大量……といえるかは知りませんがそれだけの四葉はどこから持ってきたんだ?

【最後に、口調が少々変わって】
【そう、問うのだ】

418名無しさん:2013/01/03(木) 21:57:56 ID:Bh.LGGfA0
>>414


あらぁ? どなたかは存じませんけれど......
私のはいわゆる正当防衛ですわよ?

【姿を表したその正義感に溢れてそうな男に嬉しそうに笑みを浮かべる】
【人とかかわり合うのは楽しいものだ───────切り合いが切り合いを呼ぶ】

襲いかかる下劣な殿方.......あの下卑た笑み........私、一生の疵を負うところでしたわぁ........

【悩ましげに眉八の字に潜めて、口許袖の袂で隠して】
【およよよよ、と泣き声を漏らして】
【ああ、とても艶やかで、扇情的で、か弱い、無法の地では、襲われても仕方ないような─────】
【いわゆる、確信犯なのだ、こいつは】
【相手にどんな印象を与えているのかはわからない】

419名無しさん:2013/01/03(木) 21:58:33 ID:Jfel1XAU0
>>415
「そうなのかしら……私、どうも一般世間しか知らないから、“世間の噂以外の真実”なんて身を以て体験する事がないのよねぇ
――あらあら、古ければ取り替えればいいでしょうに。質に入れるなり、怖いお仕事なりを探して
華ってあげてもいいのだけれど、無償は流石に嫌よ?」

【眉を顰めた意味。取引についてか、それとも下水に関してか】
【この女がそのどちらと取ったかは分からないが、表情は崩れない】
【ただ、その顔を嬉しそうに歪めたまま。――紫煙が鼻を突けば、やっぱり表情は崩れるのだけれども】

「――悪いわねぇ。一般的な表じゃ話せなければ、そして“左”だの何だのなんて言われたら、サヨクなんて言葉しか私の頭では出てこないわ
ふふ、ホームレスさんが現状に不満を抱いて革命を起こすなら、きっと楽しいのでしょうけど
……どちらにせよ、掲げる思想は理解しがたいかもしれないわね

整っている。ねぇ……」

【何かを考える様な仕草を見せれば、白衣を一度翻し――辺りを包んだのは黒い霧】
【毒性が無い事も、攻撃性が無い事も直ぐに分かるだろうか。その霧に包まれようとも砂一つ動くことは無いのだから】
【――散った頃には、目の前には白衣を纏った男性が居るはずで】

「フフ、顔を気にしていたなら悪かったね
――おや、医者が患者にクスリを渡すのは異常かな?
救いを求める人に薬を渡すのは私の仕事だからね
君の“理由”次第では……望むので在れば、薬も教えてあげるけど」

【眼鏡を直すのは癖か。肩辺りで乱雑に切りそろえられた髪】
【言葉もガラッと変わり、まるで別人の様にも思えるが、話が噛み合っている事を考えれば確かに“彼女”で】
【医者がクスリを処方するには、余りにも暗すぎる場所。然れど男は、唇を歪めて平然と言ったことだろう】
【“理由”次第。情報の交換。組織と個人とでは、あまりに一つの情報の価値が不釣り合い】

420名無しさん:2013/01/03(木) 22:00:22 ID:ZCHlt7mo0
>>416

「ハァ…………――――――――ッ、サリー君なんか来る!」
えっ…………ッ!?
あ、あなたは……何があったんですか……!?

【気を散らしていた少女が――――むしろ、集中していなかったが故にか、近づいてくる気配に、そしてそれが尋常ではない事に気づく】
【すぐに少女は、同行していた青年へと警告の言葉を飛ばし、青年は薬草を集めていた袋を一旦その場に投げ出し、掛け込んでくる男性へと声を掛ける】

な――――――――ッ!!
こ、これは…………!!
「…………あんた、一体…………」

【男性へと近づこうとした青年。しかし次の瞬間、紫陽花色着物の少女が現われ、同時に男性の右足首が切断される】
【思わず絶句しながらも、咄嗟に右手を腰の剣に掛ける青年】
【そして、白い少女は現われた紫陽花色の着物の少女を睨みつけ、警戒するようにすっと腰を落とした】

……っ、待ってくれ…………いくらなんでも、事態は異常だ…………!
――――僕らにだって、ある程度の分別はあるつもりだ…………何が起こってるのか、教えてくれ…………
……君が、自分のやってる事に負い目がないなら…………素直に話してくれ…………!

【剣に手を掛けつつも、青年は紫陽花色の着物の少女に対して事態の説明を要求する】
【その言葉は、いささか虫の良い物に聞こえるかもしれないが――――少なくとも青年は、言葉通りの意志を持っている】
【――――あまり考えたくは無い事だが、この男性が全くの清廉な、ただの被害者ではない可能性もあるのだ】
【とにかく、一体何が起こっているのか。青年は、それを知ろうとした】

「…………」
「(……あんなトリッキーな武器で、しっかりと足を叩っ切ったと言う事は……相当の腕だね…………
サリー君はああいうけど、どこまでまともに応じてくれるのか…………危ないねぇ…………!)」

【構えている白い少女は、紫陽花色の着物の少女の武器を見やりながら、黙って顔を顰める】
【『節』を操作しながら、あるいは1本の武器として、あるいは曲がる打撃武器として】
【非常に扱いが難しい武器を難なく取りまわす。そこに警戒心を抱いていたのである】

421名無しさん:2013/01/03(木) 22:08:32 ID:1Lzh2yks0
>>417

――いいでしょう、別に。

【気のせい、ではないはずだ。神父服の人物が尋ねるたび、意固地になって質問から逃れるようなその態度】
【拗ねきった瞳が低い高さで見つめているのは眼前の人物の足ばかり】
【時折気が向いた風に顔のほうへ視線をやるけれど、結局また足を見ている】

……薔薇ならミミエデンが好き。
オールドローズが好きなの、かわいいから。

【――対するこちらは、それなりにお花は好いているよう】
【「蔓は選定しないと穢いからやだ」だとか、好き勝手言っていたけれど】

末端冷え性なの、土いじりしたら冷えるのは当然でしょう。
……――ひっくり返して探したって見逃す「奇跡」だってあるでしょう。

【小さな溜息は、この気温だと言うのに無色のまま蕩けて消える】
【その指先には泥の一跳ねすらないのだけれど――適当に茶を濁したような】

……何がそんなに知りたいの、

【もうひとつ、溜息。先ほどのものより少し大きく、】
【醒めた瞳がじぃと見上げて、気だるげに首を傾げた】

422名無しさん:2013/01/03(木) 22:10:22 ID:vo4.Bgqw0
>>420

【肌に感じるピリピリとした雰囲気、それは眼前の二人がかなりの使い手であることを示していて】
【状況判断の素早さそしてこの状況に物怖じしない姿に、軽く賞賛するような気持ちを感じて】
【紡がれる言葉、それにどう応えるかほんの少し間があった】


「ハァ……っ!!そ、そんなコト聞いてる場合か!見りゃ分かるだろ!見りゃ!
刺客だよ、私の……私の命を狙ったぁ!!頼む、頼むから助けてくれ!!」


【言葉を用いて男が遮る、当然だ、彼からしてみれば死ぬか生きるかの瀬戸際】
【彼女が言葉に窮している間に、這うように貴方達の元へと逃げ込むだろう】
【そして貴方達の背後へと隠れるように、その身を隠そうとする】

【――――その行動は彼女にとってはかなり不利なものであった】
【少なくとも、男だけに危害を加えることが困難になったということでもある】
【しばし逡巡するあらゆる言葉や考え、年の頃は15歳程度、まだ小さな少女でもあった】


っ……申し訳ありません……その問いには、答えを返すことができません……
ですので、これを返答代わりにしていただいて欲しいです

そしてお願いします、その御仁を差し出すか、否かを……
私としても、次の仕事が詰まってますので……


【紡がれるソプラノの旋律、淡い音色は今にも掻き消えそうな霧のよう】
【白色の素肌が声と共に揺れる白い靄に包まれて、雪化粧をするかのように濡れる】
【凝視すれば微かに震えているのが分かるだろう、冬場には相応しくない寒そうな服装】

【それでも武器を握る指先は震え一つ無く、ある種のスペシャリストであることを示していて】
【同時に、彼女の言葉は犖棲悪瓩療えを示すものでもあった】
【つまり、一般人には言えない仕事である、と――――そしてその為には殺人をも行使すると】

【そのような組織一つしかないとも言える】

423名無しさん:2013/01/03(木) 22:11:09 ID:1fEV/9bUO
>>418
…お前、正当防衛は知ってても過剰防衛は知らないだろ
つーか、どうせ確信犯だろ?お前

【悪びれもせず、死体に動揺もしない女性の様子を見て、彼女は大分手慣れていると判断】
【呆れた溜息をついて、女性を見詰める】

一生の痣を与えられそうになったから、一生を断ち切っていい理由にはなんねぇよ
つまんねぇ嘘はいらねぇよ、黙って檻の中で罪を償うつもりもねぇんだろ?

…一応聞くが、大人しくお縄につくつもりはねぇよな?

【泣き声を漏らす女性に、容赦無く言葉を投げ掛けて】
【どうやら、女性の事は完璧に信用していないようだ】

424名無しさん:2013/01/03(木) 22:14:29 ID:2Ea0/XxI0
>>419

…………野郎かよ

【霧が晴れた先に現れた姿を見て、男は銜えていた煙草をぽとりと落とし】
【驚愕、というよりも呆気にとられたような表情を見せて――そして、何処か残念そうにそう言い】

闇医者だったのか、闇なんてレベルじゃ無い位に怪しいが――
あんたも悪魔とか幽霊とか、そう言う不穏な類の奴なのか?

あと薬は残念だが要らない、もう死んでるからな
何より、此方の信条が分からない奴とは取引出来ないな……無理に理解もして欲しくないし

【――あろう事か、相手の正体を疑っておきながら此方は死体だという】
【何処か気の抜ける応対は相手を嘲っている訳でも無さそうで、この男の素なのだろう】
【もう一度煙草を取り出し、再び紫煙を燻らせながら、この「取引」を拒否して】

425名無しさん:2013/01/03(木) 22:18:39 ID:Xo8vsmhk0
>>421
【ジッと、少女の瞳を覗く様に見つめる】
【見つめる神父服の瞳の奥には、真っ赤な鉄の臭い血の様に紅が渦巻くようになっていて】
【その紅全てが、水晶の中に彫刻された茨のようなのが分かる。おおよそ人間の目じゃあない】
【神父服は長身だ、目側で170は大体あるだろう。その長身と少女の差のためか】
【足を見る少女とは反対に、神父服は見下すように少女の顔を見るのだ】

すみません、よくわかりません
でも、今度調べてみることにしますよ。昔そんな名前の花を教会の子が言ってた覚えがあるので

【やはり分からないのか、きっぱりとそう言い放ちつつ】
【先ほどとは違って、乾いた。子供をあしらう様な声でそう告げるのだ】

いえ、自分はある任務を受けていましてね
――首輪を挿げ替えられた化け物の抹殺、それゆえに少々神経過敏でして

【目にかかった前髪を少し上げるように、掌で上にかきながら淡々と言葉を紡ぐ】
【その腕が下りたと同時に、神父服が腰に下げていた左右三つずつの十字架を模した小剣の一つが】
【少女の一寸前で野に突き刺さるだろう】

――そういうわけですので、此方としては答えてもらわないと困る
そうでなければ身体で聞くことになる

【不服だ、といった様子でそう告げると右手をそっと小剣の頭において】
【威嚇するように、ドスの聞いた声でそう告ぐのだ】

426名無しさん:2013/01/03(木) 22:23:31 ID:ZCHlt7mo0
>>422

「…………ったく、良いから落ちつきなさいっての!
こっちはあんたのために矢面に立ってんのよ!? ちょっとは何とか…………っ、あんたは? あんたは身に覚えでもあんの、狙われる事に……!?
刺客って言ってたけど、誰の差し金ってわけ!?」

【這って自分たちの背後に回る男性に、白い少女は呆れ気味に怒号を飛ばす】
【だが、途中で思い至り、男性の方にも状況の説明を求めた】
【2人でいる事の心理的余裕と言うべきか、最優先する事以外にも、するべき事があると考え至ったのだ】

――――――――そうか…………
……悪いけど、理由が話せないなら……謂れのない一方的な蹂躙だと、判断させてもらう…………
そして…………そんな事態を黙って見過ごすわけにも…………いかないな…………!

【返答を拒否した紫陽花色の着物の少女に、青年は軽いため息をついて、表情を引き締める】
【同時に、腰から剣を抜き放ち、両手で正面に構える――――青年は、紫陽花色の着物の少女の警告に反発し、敵対する事を決めたのだ】

…………レミー、その人の事、頼んだよ…………
傷の応急処置には、さっき集めてた薬草を当てても構わないから…………僕が抜かれた時に、その人をやられない様にだけ、注意してくれ……
「……一人で大丈夫なの、サリー君!?
…………サリー君だって戦いの本職じゃないんだし、そいつ…………どう考えても…………!」
分かってる…………けど、やるだけやってみるさ…………!

【素早く交わされる、2人の意志疎通】
【白い少女には、そして青年にも、この紫陽花色の着物の少女の正体が、なんとなく察せられたのだろう】
【――――そんな相手を前にして、人を見捨てると言う選択肢は、あるはずも無かった】

427名無しさん:2013/01/03(木) 22:26:49 ID:1Lzh2yks0
>>425

【そうして、その視線に反応して持ち上がる、その視線】
【そのどちらもが、白肌をスプーンで抉ったようなおかしさがあって、】
【左の赤は傷口に溢れた血の赤のよう。ぼんやりした瞳孔が、瞳を見つめ返す】
【右の黒はまるでそこに深淵まで続く穴があるかのよう。視線も窺えず、薄気味悪い】
【――見慣れたよりも微かに小さな人物の背丈。慣れているから、怯えることもないけれど】

高いよ、かわいいけどね――

【あしらわれたって、別にどうでもいいとばかり。ぼんやりした目がまた堕ちる】

そんなの知らない、首輪がついてる生き物なんて最後に見たのは犬くらい。
さっきお散歩してたの、かわいいでしょう、犬――。

【――化物。聞いて、僅かに思考を巡ってみたけれど、思いつくのなんてその程度】
【心の底から知らない、見たことがない。その言葉にまるで嘘なんてないけれど、】
【少しだけ不真面目に見えてしまうのだろう、素ではにかんだ顔が、ひどく幼い】

だから、知らないって

【小剣。気づきながら、まるで反応すらしない】
【首を傾げて、視線が送れて突き立つ小剣を見やる】
――ふわり。少女の身体に満ちた魔力の波動。気だるげな瞳が望むのは、平和的な結末だけれど――】

428名無しさん:2013/01/03(木) 22:31:42 ID:Bh.LGGfA0
>>423


────うふふ。さあ、どうでしょう?
素直にお縄に付くつもりですわよ?
   ・・・
私も、運悪く死なせてしまい、心が痛いのですのよ?

【袖をはずし、口角あげてにんまりとした笑みを浮かべつつ】
【先程の泣き顔とは打って代わって────だが、彼女の言葉は"素直に罪を認める"というもの】

【チリン、チリン、と音を鳴らして男に一歩近づく】
【腰を刀に携えているだけで、ほぼ無防備な状態だ】

【真意は分からない、だが、くすくすと微笑む様子は余裕そのもの】
【さあ、男は形式上罪を認めお縄に付こうと意思表示する女性に危害を加えられるのだろうか】

429名無しさん:2013/01/03(木) 22:32:10 ID:tkYgIS3U0
【街中――とあるファミレス】


【ここには、爐△詆埒骸圻瓩度々足を運ぶらしい】
【そいつはほとんどの場合ただコーヒーを飲んで帰るのだが】
【メニューにある品を全てオーダーしたり、挙句店の中で能力者と乱闘したりとはた迷惑もいいとこな客だった】

【そんな事件を起こす客が猊當稔瓩任△襪錣韻ない】
【今日もまた来店した彼の羽根付きコートの肩には――カノッサの使徒を示す、逆五芒】
【薄鈍色の髪を後ろに長し、不健康そうな蒼白の肌という風貌は胡乱の一言に尽きた】


……


【今日の彼は少々真剣そうな顔つきだった】
【テーブルには明らかに一人では食べきれないであろう量の料理と】
【その真中にそびえ立つ、規則正しく組まれた木片の塔――いわゆるジェンガ、のようなものである】


……ひとりでやってても退屈でしょうがねェな


【乱れなく組まれたジェンガを眺めつつ、コーヒーを啜る】
【部下でも連れてくれば良かった、と思う。周囲の人々に声をかけても雰囲気からして受け付けられない】
【というかこんな不審者誰も相手にしない。彼がよく来るという噂だけで客足が減った程なのだから】
【店にとってはいい迷惑である】

【今日もまた店員は通報しようかどうか、迷っている様子だった】
【しかし彼はジェンガをしているだけ――さて、このまま平和な時間が過ぎるのか、それとも、その逆か】

430名無しさん:2013/01/03(木) 22:32:31 ID:Bh.LGGfA0
>>428
訂正
腰を刀に×腰に刀を○

431名無しさん:2013/01/03(木) 22:33:11 ID:Xo8vsmhk0
>>427
犬は好きですよ、特にビーグル犬が
でも屋根の上で昼寝する犬はどう見てもビーグルには見えませんけどね
どっちかってーとダックスフントだ

【返ってきた言葉に対して、まったく関係ない話を此方も返す】
【少女の顔を見る限り、本当にソレは知らないのだろうとそう思いながらも】
【出来うる限り情報は聞くべきだと、判断して】

では、質問を変えましょう
その右腕、どこで毀しました?

【小剣は、古いほこり被った蛍光灯が切れるような音をすると消え】
【神父服の腰にもう帰っていて、それはおそらく転移魔法の類なのだろう】
【小剣を未だ右手にかぶせるように置いたまま、神父服は尋ねる】

432名無しさん:2013/01/03(木) 22:34:55 ID:Jfel1XAU0
>>424
「男でもあって、女でもあって
残念な事に姿や形を自在に変えられるわけじゃ無いけど、性別位なら出来るさ
――顔を変えられなきゃ変装も何もないけれど
野郎、では不満かい?」

【まるで身体を慣らすかのように腕を曲げてみたり、屈伸を行ってみたり】
【先と似たような笑みを浮かべてはみるものの、顔が異なればそれは又別な意味を持っているようにも見えるだろうか】
【変わる事が無いのは、瞳と髪の蒼色だけか】

「私は正真正銘の人間さ。斬られれば血が流れるし、気道を塞がれればそのままお陀仏
……まぁ、薬の類だけはあまり効果が無いのだけれどね
残念だよ。自分で作り出した薬の効果を、自分で体験できないのは

……おや、逆に君がその類だったか。死にながら動いてるとなれば……不死者の類かな
――――それは残念だ。折角特に損も無く何か情報を得られると思ったのだが」

【相手の正体を知れば、驚いた様に蒼い目を丸く開いて】
【或いは端から断られ事と感じていたのだろうか、クスリと一度笑ってみせ】
【男が出てきたであろう、下水への道へ視線を向ければ】

「無理に行こうとした所で、私では君に到底敵わないだろう
そうだな……ならば、君からその信条を聞いてみるとするならば、どうしてみようか」

【内ポケットから取り出されるのは、数錠の白い錠剤】
【――ガリッと噛み砕く小さな音を立てながら、下水から男へと視線は移って】

433名無しさん:2013/01/03(木) 22:36:53 ID:vo4.Bgqw0
>>426

【男はと言えば、ガクガクと震えるだけで貴女の言葉へと返答しようとしない】
【何度か貴女の言葉を聞いて、ようやく口を開いて、言葉を紡ぎだすだろう】
【おぼつかない子供のような声、たどたどしい言葉は、それほどまでに恐ろしかったのだろう】


「……っき、機関だ……!!機関の連中が、私を亡き者にしようと――――!!
くそっ、くそっ!!なんだ、機関の奴め、あんな小娘を刺客に送りよって……!!
許せん!絶対に……っ!!」

「おいっ!アンタら、あの小娘をさっさととっ捕まえてくれ!見せしめに殺してやるんだ!!
そうすれば機関の奴らも、私に逆らおうだなんて無謀なコト……!!」


【興奮気味に話す彼は無理やりなコトを喚きだすだろう】
【身なりの良い彼、おおよそどこかの社長か、それに順ずるものか】
【いずれにせよ、すすんで助けようという気には少々なれないかもしれない】

【一方の彼女は、青年の言葉を聴いて、ほんの少し身にまとう雰囲気を柔らかくした】
【年相応の安心感のような感情、それがまるで両手から零れる涙のように濡れて】
【小さな笑みが、華奢な口元に浮かぶと、言葉が染み出た】


……お優しいんですね、見ず知らずの御仁の為に……
でも……それはとても、無謀なコトではありませんか
懸命なお兄さんにしては……


【右手が少しだけ伸びた、ほんの少しだけ、華奢な指先が着物の袂から零れると】
【瞬間、手首が翻る、貫くような風が彼女と青年の間を吹きぬけた】
【火花のような閃光が夜に奔る三節槍の穂先が、地面を摺った】

【大きく弧を描くように三節槍の先端が地面を撫でる、そしてコンパスが一回転するようにその刃を揺らす】
【伸びた三節槍は、目の前の青年を横目に、外側から大きく、その後ろの男へと向かっていくのだ】
【刃は丁度男のもう一方の足を切り裂く軌道、動かさなければ寸断断ち切られるだろう】

【そして同時に、彼女は指先から三節槍を放すだろう、慣性に沿って、刃は男へと向かう】
【その間に彼女は一歩前へと踏み出し、三節槍の狠翩瓩寮瓩魄るだろう】
【そうして腕を引くようにして、眼前の貴方へと対峙しようとする】

434名無しさん:2013/01/03(木) 22:42:25 ID:1Lzh2yks0
>>431

――毛の長い大型犬が好き。
大きい方が抱っこして楽しいもん、ちいさい犬は駄目、つまんない――。

ダックスだったらマンチカンがいい。

【ぼそぼそと、口中で転がすだけのような声は、少しばかり聞き取りにくいだろうか】
【低いテンションで紡がれていく言葉にやる気なんて薄くて、けれど、】
【鈴の音のように澄んだ通る声は、声量が控えめでもきっとその耳に届けてくれる】

…………―――――― たべた じぶんで。

【――ああ、多分答えなきゃ駄目なんだろうなぁ。たっぷりの間の後に理解した思考】
【時間としては数秒だけれど、焦らすような間が横たわるのだろう】
【その後に返す答えは、正気とはかけ離れていて、或いは冗談のようにも聞こえるほど】

なんでだろう、右利きなのに。

【ぼんやりとした表情にまともな感情なんて浮かんでなくって、】
【左手がそっと姫袖の中を探って、引き出すのは包帯の端だ】
【そうしてするすると解いていくたび、露になっていくその素肌】
【――薄いけれど真っ白の肌で包まれたそれは、やっと治ったばかりの程度を示していて、 】
【ぽいと包帯を投げれば、薄く突っ張る皮膚を指先で撫でてみる】

【その薬指の付け根には、指輪のように刻まれた黒蛇の痣があって、】
【初々しい皮膚にひどく浮いて、おかしい】

435名無しさん:2013/01/03(木) 22:48:52 ID:Xo8vsmhk0
>>434
毛の長いのはあんま好きくありません
掃除するのが大変なので

【プードルとかチャウチャウとかそこらへんのことを言っているのだろう】
【困ったような顔で、昔を懐かしむように目を細めて空を見上げる】

……冗談でしょう

【一瞬、答えた意味が分からなくて思考が白くなり】
【意識が戻ると、とっさにそんな言葉が出てジロジロと腕を見る】
【そして少女がその穂対を解いて見えた黒蛇の痣を見ると、目がキッとしかめて】

その痣は何です
何かと契約した後なのか、もしくは能力なのか

【一度答えられれば、もう次は深く聞かれる】
【尋問や質問とはそういうものだ、一度聞かれて答えられればさらに執拗に聞いてくる】
【この神父服もその礼には毀れない】

436名無しさん:2013/01/03(木) 22:49:15 ID:1fEV/9bUO
>>428
【ニタリと笑った女性の顔に、『やっぱり嘘じゃないか』と心の中で呟いた】

…牘唇く瓠弔

【白々しい物を見る目で女性を見ると、一度女性の全身を見てから、懐から電話を取り出す】
【それから、自警団の詰め所に電話をかけて】

…あー、事件だ事件、人殺し
犯人もいるから、国民の安心の為に早く来てくれ
…場所だぁ?…えーと、ここは―――

【面倒そうに電話で通報しながらも、女性には警戒した目を光らせている】
【…が、場所を示す目印を探そうとして、思わず女性から目を離してしまった】
【女性が何かをしようとしていたなら、又とない隙であるが…】

437名無しさん:2013/01/03(木) 22:54:11 ID:ZCHlt7mo0
>>433

「……はぁ、ん…………サリー君」
……やっぱり、ね…………

【男性の喚き散らす声に、得心が言った様子でこくりと浅く頷く青年と白い少女】
【なんとなく予感していた、眼前の紫陽花色の着物の少女の正体はやはり――――前の夏からポツポツと因縁の生まれていた、カノッサ機関の人間だったのだ】

「――――――――黙ってろ、虫の様に這いつくばってる分際で…………!
お前が死を免れるチャンスを得たのは幸運に過ぎないんだ…………それが『見せしめ』だと…………笑わせるな――――!」

【――――足を斬られた、その恨みもあるのだろう。しかし男性の口にする事は、あまり道理に照らして『良い』言葉ではない】
【それに苛立ったのか――――白い少女は、それまでの快活な声音から一転、地に轟く、悪魔の様な声で以って、男性を恫喝する】
【ただ声音を作っただけでは、絶対に出せない様な、重く荒々しい声――――あるいは、眼前にある死の危険よりも、恐怖を呼び起こす様な――――】

…………優しさは、必要だと思う…………この世界に…………
生きていくためにも……人と触れあうためにも…………『世界』に触れるためにも…………!

【緊張にすました表情を崩さずに。それでも青年は紫陽花色の着物の少女の言葉に答えて、返事を返す】
【それは、自分が武器を振るうよりも、機関を敵視する事よりも、なによりも重視している己の信念】
【それを顧みれば、この場で男性を見捨てる事はあり得ないと、改めて自らに確認する】

ッ、レミー!!
「分かってるよサリー君!! そうそう好きにやらせるかっての!!」

【――――三節槍が煌めいた。青年はすぐさま白い少女に警句を飛ばして、白い少女の方もすぐに――――元通りの声音でそれに答える】
【曲がった軌道で男性の足を狙う刃を、白い少女はその手から放出する魔力弾で弾き飛ばした】
【――――先ほどの悪魔の様な声と言い、術式無しで魔力を行使する姿と言い――――この白い少女がただの人間ではない――――否、人間ですらないと言う事が、なんとなく察せられるだろう】

ッ……、たぁっ!!

【そして、青年は真正面から紫陽花色の着物の少女に向けて、剣を振り下ろす】
【自分よりも、背後の男性を狙った事は、隙になると判断したのだが――――その一撃は、素早くはあったが、あまりに素直な一撃だった】
【手元に武器を操っている――――そして、相応の技量を備えている紫陽花色の着物の少女には、捌くのはそれほど難しくは無い一撃だろう】

438名無しさん:2013/01/03(木) 22:57:25 ID:BIbgkHqc0
【路地裏】

チッ……さすがに冬になると野宿はつれェか……
チンピラどもも出てこねーしよォ……

【「腹も減ったぜ…」と呟きつつ、眉根に皺を寄せて此処を彷徨く青年が居た】
【彼は髪と目は紺色、サイズの合っていないジャケットとジーンズを着ていて】
【少しばかり線の細い姿ながら、まさに若きチンピラというような風体であり】

(かといって、表通りで暴れるほどオチてねェ…)
(……残飯あさりはゴメンだ)

【彼は少しくたびれた風に、獣のような爪の伸びた手を壁にかけ】
【少しばかり勢いよく、今、道の角を曲がる所である】
【もしかしたら誰かも同じことをしようとしていたりーー】
【あるいは、角を曲がった途端に暴虐の世界が広がっていたりーーそんなことも、有るかも知れず。】

/最初の方、少し遅いです。それでもよろしければ……

439名無しさん:2013/01/03(木) 22:57:33 ID:2Ea0/XxI0
>>432

【錠剤を口に入れた相手に僅かに警戒の色を示すが、その動作は酷く自然体だ】
【――煙草を持たない方、空いている片手を、ポケットに仕舞い込んだだけ】
【相手が何の裏も無くただ常服薬を飲んだだけなら、この小さな警戒にも気付かないだろうか】

 ……そんな人並み外れた芸当が出来るあんたに、そういう謙遜は似合わないな
 それを言ったら、俺はただの死体でしかないんだし――
 俺らみたいな奴らは闇医者のお得意サマだからな、気を使ってくれるのも分からなくは無い

 信条は、もっと信頼出来るまであんたと打ち解けられたら、教えてやるんだが……
 まず理解出来ないものを聞いたって、何も面白く無いぜ?

【肩を竦めてそう告げたのは、答える気が無いというよりも】
【答えて何になるのか、そういう所だ――賛同者が増えるなら越した事は無いが、】
【相手にそれは期待出来そうもないと、この男は判断したらしく】

 …………だが、闇医者か
 俺はともかく、仲間は生身の奴らばかりだが、知っての通りちゃんとした医者に掛かれない立場でな
 さっきの奴みたいな怪しい患者に、俺の仲間達も加えて欲しい――あんたの連絡先、聞いてもいいか?

 俺は悦那・スティングレイ、お分かりだろうが地下活動家さ

【――得体の知れない組織だが、相手にすれば、今後の取引相手が増えるというもの】
【リスクを取るか利益を取るかは、問い掛けへの返答次第だが】
【断ったとして、この男は不穏な動きは見せないだろう――無理に詰め寄っている様子でも無いのだから】

440名無しさん:2013/01/03(木) 22:59:36 ID:1Lzh2yks0
>>435

悪い? ――ああ、別に美味しくなかった。楽しくもなかった。
……――他人(ひと)の方が楽しいな、なんでだろうね

【伏せた瞳。気だるげな色を満たして、くすくすとちいさく嗤うのだろう】
【少なくとも、正常な思考の範囲からはみ出た言葉の羅列】
【狂っているには足りないかもしれないけれど――十分に、異常】

…………はぁ、

【――そうしてまた、溜息を洩らすのだろう。彼を馬鹿にするようにも見えるその仕草】
【ついで、地面に手を突くと。包帯を回収しつつ、ふらりと立ち上がる】
【摘んで垂らすそれを、緩く手首に巻いて、結わいて、】

おしえてあげない。

知ってた? わたし、教会にいるような神様って大ッ嫌いなの。
わたしが信仰するのはこの血だけだから――。

【自分のことだけなら、それなりに面倒がっても教えてくれる、けれど】
【その痣に触れた瞬間、この態度だ。大事なものなのか、それとも、言えないようなものなのか】
【拒絶を返せば、そのままふらりと居なくなってしまおうとするのだろう、それが叶うなんて、思わないけれど】

【――その瞳に宿る嫌悪は言葉だけというには強く、実際嫌っては居るのだろう】
【わざわざ神経を逆に撫でることもなかろうに、そんなところまでも、子ども染みていた】

441名無しさん:2013/01/03(木) 23:07:19 ID:Xo8vsmhk0
>>440
狂っているよ、貴様

【その様を見ると、見下すように少女へとそう告げた】
【態度は先ほどと一変して、神父服の背後直ぐに闇が広がっているような】
【そんなどす黒い感じを受けるような、そんな】

……ここで終わらせようと思っていた
たいした情報ももたない小娘なら、中世時代でもあるまいし罵言も気にせずそのまま去ろうと思っていた
だが、やはりだめだ

【暴れるように蠢く、口元の布を押さえつけながらドスを聞かせてそういうと少女の顔面に三本】
【小剣が一気に迫ってくるだろう】
【速度そのものはさほど速いわけではない、だがその小剣には魔力が付着している】
【氷の魔だ。刺されば刺さった部分の血液を凍結させる】

唯一神を信仰しないのなら、それもいい。今は中世じゃあない、そんな時代ではないからな
だが、貴様のその血と神を同列に語られるのは糞垂れた気持ちだ

【挑発に易々と乗った】
【引き金は、血を信仰するということだったのだろう】
【つまるところ狂信者なのだ。こいつは】

442名無しさん:2013/01/03(木) 23:10:15 ID:Bh.LGGfA0
>>436


ここは──────────ですよぉ♪
【嘘の地名を口にして】

【くすくす、微笑みながらトンと前方へ踏み込み、間を瞬時に詰めようとする】
【その素早い動き、力ではない、動きに無駄がないのだ】
【だが、踏み込みの時点で気づくだろう、女性の鈴が激しく鳴るのだから】

殿方一人でも、私を連行できませんの?

【間を詰めることに成功すれば、抜刀、居合い】
【狙いは手元の携帯電話、男性に危害を加える剣撃ではない】

443名無しさん:2013/01/03(木) 23:16:12 ID:0agzO41Y0
>>437

【男の表情が固まった、それこそ先ほどまでの怯えの表情が嘘かのように】
【それほどまでに眼前の貴女の放つ声、或いはその底にある感情が】
【――――ただひたすらに凄まじいものであった、と言うべきなのであろう】


……ですがその優しさは――――全ての人に向けるべきものではない、と思います
貴方は優しすぎます……分かっていらっしゃるのでしょう、貴方の後ろにいる御仁がどのようなものか
それを知った上で優しさをかけるのは……優しいとかそうじゃなくて……甘いだけ、です


【少したどたどしい言葉、紡がれるのはどこか小さな掠れたような音色】
【ソプラノが震える旋律は、とても儚くてガラス細工のように繊細で】
【華奢な指先が彩られた、白色の歌が、まるで漣が如く夜に乱れた】

【軽く姿勢を低くしながら、右腕だけを翳すように上へと上げる】
【節の狠翩瓩修涼羇屬魄った彼女は、その節の手前の端で貴方の一撃を受けるだろう】
【黒塗りの節と刃が触れ軽い音が響くと彼女は手首にスナップを聞かせるだろう】

【振り下ろされた貴方の刃を弾くよう、彼女の手首が時計回りに回転して、刃を弾き返す】


でも……そういう人、嫌いじゃないです――――
だから、だから……そこをどいて……!!


【左手を彼女は右手の元へと寄せた、丁度両手で三節槍を握る形で】
【右手は逆手左手は順手、そして再び両手でぐるり、と三節槍を縦に一回転させた】
【貴方の剣を払いつつ、彼女の前方に楯のように円を描くように、くるり、と回してみせて】

【再び吹き上がる暴風のような夜風、彼女の攻撃によって巻き上がる風と小さな草葉】
【右手を離して三節槍を左手に握りなおすと、脇で一方の刃をきゅっと挟みこんだ】
【そうして左手で三節槍の先端部分の節の底を握ると、貴方の剣を持つ右手へと突きを放つ】

【三節槍は両端の節は1m少しほどの長さがあり中心の節はその半分程度の長さしかない】
【先端の節だけを扱ってしまえば普通の槍と大差ないのだろう】

444名無しさん:2013/01/03(木) 23:17:43 ID:Jfel1XAU0
>>439
【噛み砕き、喉を通ろうとも何の変化も示さない】
【ただ、本当に飲んだだけ。他意も無く、ただ気紛れに】
【――きっと、警戒された事にも気付かないことだろう】
【人差し指に付着した粉末を、親指と擦り合わせて落としていれば、続く言葉が聞こえて】

「私には心臓を止めたまま動くなんて事は出来ないよ
ましてや、そのまままるで生者と変わらないように振る舞うなんてね

――それはご尤も。確かに理解出来ない事を聞いたって楽しさは無いだろうけど
信頼、か。フフ、私の様なモノにその言葉を投げかけるのも可笑しな話だが
君達と打ち解けられるよう、努力はしてみようか」

【きっと、その判断は間違いでは無かった筈で】
【何よりもその反応が其れを物語っている】
【――今一度、黒い霧に身を包んだら女の姿を現し】

「そうでしょうねぇ……貴方達が普通の医者に行けば、診療所に自警団の人達が入ってきても可笑しくはなさそうね
――別に、いいわよ?愉快なお仲間さんが増えるのは私としても楽しいもの
ただ……私の仕事に、貴方達がどんな感情を持つかは分からないけれどね」

【語りながら薬包紙記すのは、おそらくはこの女の住所だろうか】
【達筆ながらも、読みやすく綴られた其れを手渡して】

「プリェス=トゥープニクよ。職は――そうね、貴方の言う闇医者と大差は無いわ
よろしくね、悦那――で良いかしら?」

【女が選択したのは利益】
【薬包紙を渡す次いで、そのまま軽く握手を交わそうとするだろうか】
【商用ともまた異なった笑み、そんな表情を浮かべて】

445名無しさん:2013/01/03(木) 23:24:27 ID:1Lzh2yks0
>>441

――――あっそう。

【狂っている。正面切って言われたって、そんなの心に何のダメージだって刻みやしない】
【狂っていたって、別にいい。お父さんが見てくれさえすれば、それでもいい】
【――視線が逸れようものなら、全て砕いたって直そうとするけれど、それは余談】

だってしつこいんだもん、しつこいだけなら赦してもあげたけど、さ――。

そんな穢い目で見ないで “わたしたちが”穢れる

【――それは、まるで不快害虫の類に向けるかのような、視線】
【高いヒール込みでも百六十七センチほどの、けれど、彼を見下すような目】
【未だに癒えきらない右手をそっと姫袖に隠して、ふらり。貧血でも起こしたよにその刃を避ける】

山楝蛇を見たことがある? とってもかわいい顔、してるでしょう?
あんなにかわいくて大人しくて、ずうっと無害だって信じられてたのに、――本当はちがうの。

――ねえ、じゃあ、白子症の山楝蛇は見たことがある?
とっても綺麗で、尊くって、清らかなの。知らないでしょう? かわいそうに

【――そうして浮かべるのは、ふんわりと幸せに蕩けた笑顔だ】
【頬に左手を添えて、目元を蕩かして笑う。それはまるで愛するひとを語るようでもあって、おかしくて】

――清く穢く麗しい蛇神の存在も知らずに信仰語る権利なんか、ないのよ

【一転。冷ややかすら通り越す視線が彼を向いて、溢れた魔力が地へ伝う】
【そうして群生の中から飛び出すのは、二匹の蛇だ】
【淡い桜色の水で身体を構成する、頭の中に銀の鈴を抱いた蛇たち】
【長さも太さも、大人の腕と同じほど。彼の胴へ向けて飛びかかるそれは、強酸性の液体の塊だった】

446名無しさん:2013/01/03(木) 23:25:21 ID:1fEV/9bUO
>>442
ああそうだった、ここは―――…
…いや、違―――

【不意に響いた高い声、釣られるようにして頷くが、すぐに違うと首を振る】
【続いて聞こえた鈴の音で振り向いた時には、遅い―――】

―――ッ!?

【警戒はしていた、十分すぎる程に】
【しかし僅かな油断が手元を鈍らせる】
【抜刀し迫る刀の刃に、持っていた携帯を投げ付けながら後ろに下がる】

【哀れ凶刃の餌食になった携帯は、タッチスクリーンを真っ二つにされて地面に落ちた】

…にゃろう…!油断したぜ…!
くっそ、弁償じゃ済まねーぞ…!?

【壊れてしまった携帯に未練を残しつつ、腰に吊した武器を右手に取る】
【それを開いて裏返すと、折り畳まれた部分は長い柄となり、今まで隠れていた両刃の剣が顔を出した…大体柄と同じ位の長さだ】
【微震動する長柄の機械剣―――その名は《ベオウルフ》】

ったく…やっぱこうなんのか…!

【剣の柄の中程を右手に、逆手に持って構えると】
【女性の出方を見るように構える】

447名無しさん:2013/01/03(木) 23:32:21 ID:ZCHlt7mo0
>>443

「…………はい、自分ですり潰して、止血しときなよ……! 死にたくなかったらね…………!」

【威圧が済んで、多少気が晴れたのか。白い少女は男性に、転がっていた薬草の袋を押しつける】
【それ以上の手間は掛けられないと言う事なのだろう。心情的にも、眼前の状況的にも】

…………そう、分かっているよ。言っただろう…………『ある程度の分別はあるつもりだ』って……
……世界が清いばかりじゃないって事も、白と黒で二分できるものじゃないって事も……分かってるんだ…………
でも、この灰色の世界で……君は、あの男よりもずっと黒い…………僕には、そう見える……!!
……君に、本当に後ろ暗い理由がなければ、こうも彼を庇いだてしたりは、しなかっただろう…………!

【先ほどの、背後のやり取りは青年にも無論、聞こえていた】
【そして、そうした言葉が自然に出てくると言う事は、日頃の男性の人間性も、あっさりと底の浅さが露呈した様なものである】
【――――それでも、青年にとっては、紫陽花色の着物の少女は、そんな人間であっても意のままにはさせておけない『敵』なのである】
【――――問答無用を通された事に、青年は腹を立てていたのかもしれない】

う……ッ
「サリー君!?」

【――――冷静さを欠いていた一撃は、あっさりと捌かれる】
【これは不味い――――刹那の内にそれを悟った青年だったが、意識は刹那にそれを見つけても、身体はついて来てはくれない】
【その動きの不味さは、後ろで見ていた白い少女にも伝わっていたようで】

――――う、ぐあッ!!
「サリー君!!」
た…………ッう!! 大丈夫、かすっただけ……だ!!

【捌かれた腕へ突きの一撃。青年はそれを回避し切れずに右腕をざっくりと抉られてしまう】
【思わず剣から右手を離して呻く青年に、白い少女は驚愕の表情を浮かべる】
【一瞬右腕を引きかけるが、すぐに青年はもう一度両手で剣を保持する。しかし、それは強がりである事は明らかだろう】

「……この、喰らえ!!」

【このままでは青年が危ない――――それを察して、白い少女は左手を真っすぐに紫陽花色の着物の少女に向けて、魔力弾を2発放つ】
【それに対処させている間に、青年を下がらせて、一端コンディションを整えようと言うのだろう】

448名無しさん:2013/01/03(木) 23:36:28 ID:2Ea0/XxI0
>>444

【不穏な世界に長らく生きて、そうして結果的に一度死んでいるだけあって】
【妙に警戒心だけは強いのがこの男だ――相手が飲んだ薬のせいで豹変し出したり、】
【そういう様を見せないと分かれば、ポケットに仕舞った手を出して薬包紙を受け取って】

 助かる、これからも宜しくしてくれ――ああ、呼び名はそれ(えつな)で良い
 あんたの事は、トゥープニク先生とでも呼んでおくべきか

 ――これから、「これ」と同じ刺青のある奴らがあんたを訪ねて来るだろうが
 見た目は悪くても根は良い奴らさ、払うもんもちゃんと払うし、良くしてやってくれ

【――手を差し出されれば、何の躊躇いも無く握手を交わす】
【その表情に不穏な雰囲気も無く、終始この男は傍目に見れば気楽な様子で】

【そうして告げるのは、仲間の特徴――「これ」と言って彼が指したのは自分の頬、】
【「牛の生首が乗った皿」の、特徴的かつ不穏な刺青だ】

449名無しさん:2013/01/03(木) 23:38:39 ID:P1wgi8xI0
【幽霊屋敷―――そう呼ばれる、とある街のとある洋館】

【家族全員が変死した、調査に入ったものの数人が行方不明になった――】
【そんな噂が広まって、街の自警団により門も入り口も塞がれた屋敷が、ここである】
【しかしながら今夜は何故だか閉鎖された箇所のすべてが開け放たれていて】

―――――、――――――――……………。

【得も言われぬ不気味な風が、洋館の内部に向かって吹き抜けていた】
【別に誰かが遊びで入ったのではない。実際、ここで人が死んだのは(噂の人数でないにしろ)事実だったからだ】


【―――もし。もし、だれかがその門と扉を抜けて、洋館に立ち入ったのなら】
【そこにはかび臭い香りと埃が貴方を迎え入れ、そして不自然に地下へと伸びる階段――】
【そう、隠し階段らしきものが、エントランスの中央にある。風はひゅうひゅうと、その奥へと】

【まるで誰かを誘い入れるかのように、暗闇が広がっていた。】

450名無しさん:2013/01/03(木) 23:43:03 ID:Xo8vsmhk0
>>445
穢れている?安心しろ、貴様よりはまだ清い

【避けられ、地面に突き刺さった小剣は一瞬罅割れるような音を鳴らすと】
【クローバーを回りに冷気を昇らせて、凍結させた】
【ソレを見ると、手を軽く開き小剣をまた転移させ腰に戻す】

邪神?糞異教徒が舐めるなよ
この世界にある教えは只一つだ、教会の教え以外の教えは教えでなく
それ以外の宗教は宗教ではない。勘違いをするなよ、蛇女

【飛び掛る蛇に小剣を一つずつ、投げつける】
【付属されている魔は先ほどと同じ、氷だ。刺されば凍りつくことだろう】
【とはいえ、油断はできない。即座に横にステップして避ける】

【少女に、何の事もないようにそう言いのけた彼は腰の剣へと手をかける】
【腰に下げているのは十字架を模した小剣が左右に三つずつ、ソレに加えて鋏をばらしたような剣を左右一つずつ】
【神父服はそのうち、鋏をばらしたような剣に十字の形で塚に手を置いた】

異教故に、斬首に処す

【ドン、と大きくそちらに踏み込めば少女の胴を十字に切る形で抜刀するだろう】
【最初の一撃に重みを置いているため、避ければその分隙は応じる】
【とはいえ、速さと勢いの加わった一撃だ。受ければソレこそ相応のダメージを覚悟せねばなるまい】

451名無しさん:2013/01/03(木) 23:44:36 ID:0agzO41Y0
>>447

【真っ直ぐな貴方の言葉、それは彼女にとってアとても意思のある言葉に聞こえた】
【嫉妬してしまいそうなぐらいにその言葉には重みがあって、単なる奇麗事ではなくて】
【それだけに、飲み込むには大きすぎて、ほんの少し羨ましかった】


……良い言葉です、戦うだけの意思を感じます
それだけに戦う相手にかける言葉とは思えませんよ

相手を殺すこと、それをだけを考えていないと……


【彼女は更に追撃の一手を加えようとする、その刹那、彼女へと向かう二つの魔力弾を見るだろう】
【回避することは可能だ、しかしそれでは相手の狙いをかなえてしまう】
【彼女はソレを視認すると、左脇に挟んだ刃を落とし、左手で三節槍を背中側へと回した】

【三節槍の右端を右手で、左端を左手で、中部を背中に挟んだ形で背中へと回すと】
【右端と左端を地面へと向け、彼女は体重をその真ん中へと思い切りかける】
【地面に三節槍の両端を付きたて、コの字の形に三節槍を折り曲げたのだ】

【空中に浮かぶ彼女の身体、1mほど上へと身体を舞わせる形で魔力弾を回避するだろう】
【そしてそのまま、右手で三節槍を引き抜き、振り上げる形で青年へと追撃を加えようとする】
【――――しかし、その攻撃は途中で、キャンセルされることとなる】


っ……!!ハァ……っ……げほっ……ごほっ!!


【空に咲く一陣の花、それはまるで彼岸花のように艶やかで真っ赤で】
【空中で吐血した彼女が体の前面から地面に叩きつけられる、華奢な胸から大量の息が漏れた】
【口元から零れる吐息と血液、右手で口元を押さえながら、しばし座り込むだろう】


「そっそうだ……!!さっきから私を追ってきてる間も!しばしばあんなふうになっていた!
持病か何かなんだろう!今がチャンスだ!やってしまえ!!」


【野次るように男が息を吹き返す、喚きたてる言葉は騒々しくて】
【一方の彼女は地面に強く叩きつけられたものの、瞬間に受身をとったのだろう】
【胸元や指先は血で濡れながらも、その華奢な体躯には傷一つついていなかった】

【片膝をたてる形で立ち上がると、強く三節槍を握り締めた】
【それでも意識が軽く朦朧としているのか、呼吸するたびに小さな頭が震える】
【攻撃するチャンスではあろうが……】

452名無しさん:2013/01/03(木) 23:44:44 ID:Xo8vsmhk0
>>450
/うっへえ、邪神を蛇神に訂正で
/邪神と蛇神じゃまるきり意味変わるじゃねえかよ

453名無しさん:2013/01/03(木) 23:46:49 ID:VtEQhQWU0
>>438
/流石にもういらっしゃらないかな…?

454名無しさん:2013/01/03(木) 23:49:06 ID:2Ea0/XxI0
>>444
/と、申し訳ないですが此方お先に失礼します……
/継続する感じでしたら、明日の7時以降にお声掛け頂ければ即刻参上します
/このまま〆の方向でしたら、明日此方も〆のレスを返しますね

455名無しさん:2013/01/03(木) 23:50:03 ID:iRs58oyE0
>>453
/居ますよ~

456名無しさん:2013/01/03(木) 23:51:57 ID:Bh.LGGfA0
>>446

────私は防衛のため以外では刀を抜きませんわ。
貴方が抜き身の刃を私に向けるようなら、私も抜くけれど。
連行するならば、さっさとして?


【ちゃきり、抜き身となった刀を鞘へと戻すと、上記口にして】
【先述の通り、先の剣撃は携帯のみを狙ったモノで、それ以上でもそれ以下でもない】
【単純に、ぞろぞろと男に回りを囲まれるのが嫌なだけだ】

【────人を切るのには抵抗がない】
【それは、闇に育まれることを強要された少女の、生きる術が刀だったから】
【闇に育った彼女には殺しをやめることはできない】
【そこには、表世界には伝わらない闇があるから】
【しかしその彼女でも、自ら殺しにかかることはない】
【それがか弱いと自認する彼女の信条だから】

【だが、捕まる気も毛頭ない、騙し騙しで切り抜けるのも彼女の身につけた術】
【女は尚も無防備な様子で男性を見つめる】

457名無しさん:2013/01/03(木) 23:54:09 ID:Jfel1XAU0
>>448
「別に先生は要らないわよ。正式な医者な訳でも無いのだから
こちらかも宜しく御願いするわ。それなりの品か金額は覚悟しておいて欲しいけれど」

【最後に付け加えたのは、代金の事】
【品、となればただ単に金銭のみのやり取りでは無いのか】
【不明ではあるが、何れ必要な時がくればきっと分かるだろうか】

「――分かりやすい目印ね。基本だれであろうと受け入れては居るけれど
そうね……その印を見たときには、それなりに割り引いておきましょうか」

【軽く握った手を放せば、無防備な背中を晒して】
【歩いて去ろうとする前に、一度その脚を止め】

「待っている――なんて言葉は、不吉でしょうから
私に掛かる事が無いように怪我と病気には気をつけなさい
流石に完全な死人に魂を宿すことは出来ないのだから」

【冗談の様に微笑んでみれば、また歩き始めるのであろう】
【風に揺れる白衣は、何処までも目立っていて】
【――見えなくなる頃には、きっと風がもう素頃冷たくなっている頃】

/ここら辺でお暇させて頂きます……!
/お疲れ様でした、絡みありがとうございましたー!

458名無しさん:2013/01/03(木) 23:56:30 ID:Jfel1XAU0
>>454
/っと、リロードする前に投下してしまった……!
/でも、締めにもっていけたので丁度良い感じでしょうか
/改めてありがとう御座いました!

459名無しさん:2013/01/03(木) 23:57:12 ID:1Lzh2yks0
>>450

あんな邪教に魂(こころ)捧げて、私より清いわけがないじゃない

全て美しく穢く染め上げて、世界までも蕩かす忌まれたこの信仰(ちから)で、
――脊髄の一欠けらまで蕩かして、教えてあげましょうか?

【きゃははと、甲高い笑い声が公園に響いて、消えていく】
【嗤ったその口元、口中に煌くのはひとにはありえないはずの毒牙――】

――――じゃあ、おまえの神は本当におまえを救ってくれるの?
誰も助けてくれない絶望の中、つめたい魂を捕まえて、抱きしめてくれるの?

もう大丈夫だよ――って囁いてくれるの? ねえ?

【ぴきり。凍りついた蛇は、勢いそのままに地面にぶつかって、割れ砕ける】
【そのうちに、銀の鈴だけを遺して消えるのだろう、もう何も出来やしない】

おまえみたいな奴にわたしの一欠けらすらあげない

この身体全部、お父さんのものなんだから

【たんと、音ばかりは軽く、けれどきっと思った以上に彼女は跳ぶ】
【彼から見て左、そうしてそこからさらに踏み込んで、彼の後ろまで至ろうとする】

【膝ほどまである黒髪の先から、ふわりと桜を模した魔力が零れて、蕩けて消えた】

460名無しさん:2013/01/03(木) 23:58:18 ID:VtEQhQWU0
>>438

【青年と鉢合わせする方向に、“誰か”がひとり歩を進めていた。】

(……鈍る、か―――…… いえ、ありえない事ね。)
(……何にせよ、早く解決する必要はある。)

【“それ”は、彼と同程度の勢いだろうか。】

【腰までの伸びやかな黒髪が、濡れ羽烏と呼ぶに相応しい色合いで】
【銀の混ざる橡色の瞳をして、濃藍のトレンチコートを纏った―――少女、だろうか】
【移ろい行く刹那を留め、硝子の様な雰囲気を漂わせる。】

【そんな形容のできる人影は、考え事を続けながら、曲がり角へと差しかかって――――】

(……ッ!)

【……ドン、と生じる鈍い音。青年との正面衝突だった。】
【よろめくままに転倒すると、少女はコンクリートに右手をつきつつ、】

っ……、大丈夫?
……考え事をしてたのだけれど……珍しいくらい不注意だったわ。
この辺りには慣れてた―― ……筈だったのだけど。

【衝突した“誰か”へと振り返りながら、申し訳なさそうに苦笑していた。
 細身の彼女にぶつかっても……大した衝撃ではなさそうなのだが。】

【そして尻餅をついたままの身体を立ち上がらせようと、右手に力を籠めようとして―――】
【そこで彼の姿をようやく、視界に捉えるだろうか。】
【……もしかしたらその後で、彼の服装に反応するのかもしれなかったが。】

/では、よろしくお願いしますっ…!

461名無しさん:2013/01/04(金) 00:02:56 ID:VtEQhQWU0
>>438
/…書き忘れっ…!

>>460
【“それ”は、彼と同程度の勢いだろうか。】


【“それ”は、彼と同程度の勢いだろうか。その人物は何やら思索に沈んでいて。】

…です。

462名無しさん:2013/01/04(金) 00:05:26 ID:1fEV/9bUO
>>456
人の携帯(もの)斬っといてよく言うぜ…!
要は狎茲房蠅鮟个靴討覆き瓩辰凸蛤疉笋欲しいだけじゃねーか…!

【女性の言い分や考え等知った所ではない、たった今刃を振られた事が問題だ】
【携帯を切られもした、正義感が無いという訳でもない】
【それ以上に、こうまでして、ここまでコケにされて『はいそうですか』と退ける筈が無い】

わりぃが、少し大人しくなってもらうぜ

【男のプライドと子供っぽい意地の二つが、彼を動かす】
【剣を逆手に女性に駆け寄り、接近出来れば女性の腹目掛けて柄の先を突き出すだろう】

463名無しさん:2013/01/04(金) 00:05:30 ID:F8vR5YmM0
>>449

うっひゃー、人探しでこんな辺境まで来ちゃったけど・・・
どこ、ココ?ていうか明らかにヤバそうな雰囲気だよなー・・・。

【そんな洋館に似つかわしくない、なんだかとぼけた様な態度の女が一人。】
【よれた白のシャツに土気色のベスト、ブーツカットのジーンズとウェスタン・ブーツ、そしてテンガロン・ハットを被った】
【いかにもな西部劇風の格好をしたその女は、ギィと不気味な音を立てて開いた門をくぐり、屋敷の中へと入っていく。】

げぇ、クッさいなぁ。埃だらけだし・・・掃除とかしてないんかねぇ。
ってか、誰も住んでないか流石に。
・・・でもま、一応礼儀だし、一応ね。

すいませーーーーーん!だれかいますかーーーーー!!

【場違いにも程がある。女はその不気味な洋館で大声を出しながら、ホールを抜け階段の方へと進んでいく・・・。】

だーれもいないよねぇ・・・けど賞金首だしこういうところに隠れている可能性も微粒子レベルで・・・ないか。
【ぶつくさと呟きながら、もう長い間人が立ち入ってない事をうかがわせるその会談へと足を踏み入れた。】

薄気味悪いな・・・やっば、明かりがないとなんも見えないや・・・
【女はポケットからマッチを取り出し、ウェスタンブーツの踵に擦らせ火をつける。】

464名無しさん:2013/01/04(金) 00:10:26 ID:ZCHlt7mo0
>>451

…………確かに、甘いのかもしれない、っ……な……!

【右腕から流れ出る血が、手首を、そして剣のグリップを汚していく】
【その痛みに、浅く早い呼吸を繰り返しながら、青年は答えた】
【確かに、相容れぬ敵と分かっていながら、あまりにお喋りが過ぎたと言えるだろう】

だが…………これで、良いんだ…………今はまだ……っ、雌雄を決する時じゃ、ないから…………!

【そもそも、青年からしてみれば、掛け込んできた男性を守り、紫陽花色の着物の少女を撃退する事が目的である】
【本当の勝負と言うには、足を引っ張る要素が多すぎた。だから、戦意が紛れてしまっても、死ななければ問題ないと、青年は答える】
【――――腕を取られた事に対する、言い訳めいた言葉にも聞こえるだろう】

「チッ、なんて動きの良い……! サリー君、下がって――――…………あ、あれ……!?」
ッ、なんだ…………あれは…………!

【三節槍を用いた優雅な回避に、白い少女は顔を顰めて悔しがる。相当の技量を備えている事が容易に見てとれた】
【これでは、戦いのペースを引き寄せられない。焦燥感が2人を苛み始めたその時――――紫陽花色の着物の少女は、突如吐血して、その場にくず折れてしまう】
【攻撃が命中した訳でもないのに、そしてつい一瞬前まで、力強く正確な動作をしていたのに――――2人は、呆気に取られて思わず立ち尽くす】

「……………………ッ!!!!」

【男性の声に、正確にとはいかないまでも、事態は飲み込めた】
【そして男性の言うとおり、これはチャンスなのだろう。しかしそんな事よりも――――白い少女には、言いようのない怒りに火がついた】
【その足で、あろう事か――――切断された男性の足首、その傷跡が残る右のふくらはぎを思いきり踏みつけた】

「――――駒なのか? あたしらはあんたの駒なのか?
サリー君が腕をやってまで、身を張って守ってやってる事は、あんたにとって当たり前の事なのか?
――――――――『貴様のために世界が動いてる訳じゃないんだ。それを忘れるな』…………!!」

【冷たい、吐き捨てる様な――――そこにまた、怒りが如実に表れている――――声で、白い少女は男性を侮蔑の視線で見下ろし、呪う】
【この男性、本当に助けるに値するのか――――少女の中では、もはや男性をまともに評価する気も無く】
【最後の一言には、再び先ほどの悪魔の如き声音を叩きつけ、少女はそこで足を離した】

――――レミー、離脱だ! ……その人を確保して、飛翔するんだ!
確かにチャンスではあるけど…………その人の安全を確保しなきゃならないし、僕も……不覚を取って本調子じゃない……ここは逃げるんだ!
「サリー君…………オッケー。でも、一人で『天霊』使うだけじゃ……」
しょうがない…………その人はレミーが運ぶんだ。僕は何とか『天霊』だけで落ち延びてみせるよ……

【くずおれた紫陽花色の着物の少女、そして男性の言った「チャンス」と言う言葉】
【そこから行動を模索した青年は、白い少女に『撤退』を通達する】
【それを受けて白い少女は、渋々ながらも倒れている男性を抱え起こすと、その腰に手を回す】
【――――白い少女と男性の周囲に魔力が溢れていき、地面の草花が急な風に吹かれるようにざわめきだす】

…………『天霊』…………!

【一方、青年は左腕に嵌めた腕輪を一瞥する。そこから緑色の光がほとばしり、青年の腕に、そして身体全体に滲んでいく】
【ひと足早く腕に光が行きわたると、青年は剣を振るって、紫陽花色の着物の少女に向かって、斬撃を放つ】
【ただ、右腕を怪我している以上、その振りはどこか鈍く、斬撃の軌道も紫陽花色の着物の少女を正確に捉えきれていない】
【――――その間にも、青年の胴体に光は染みわたっている。その光が完全にいき届くまでの、時間稼ぎの意味があるのだろう】

465名無しさん:2013/01/04(金) 00:11:02 ID:Xo8vsmhk0
>>459
舐めるなよ蛇女
我らは幾億万の屍と京兆の血を流して、脈々と積み上げられてきた教えだ
高々畜生教の信者とは心が違う

【銀の髪が顔を隠すように覆って、その隙間から鮮血の瞳が光り覗いて】
【何ともいえぬ、黒いべたついた泥のようなものを感じさせた】

貴様らは宗教の何たるかを理解しては居ない
貴様らの考えは、用は「神は生きているうちに救ってくれないから、そこに居ない。邪だ」という考えだろう?
我らは違う、私たちの教えはその根源が違う!

【二本の小剣は転移して、神父服の腰に納められた】
【ギラリと鋭い刃のように睨む瞳と、今にも暴れださんとする口元は少女に対して攻撃性を隠す気も無く】

人は生きているうちに様々な道を歩むものだ、それが苦痛であれ幸福であれそれが神の意思だ
神の試練なのだッ!絶望の中、貧困の中、苦痛の中、その中に生きる様を神は見ておられるのだ
そして最後の審判《Last Judgement》のときに、その試練の結果が下る!我らはそれを教えているに過ぎない!
その障害を排除しているに過ぎないッ!

【タンと軽い音が鳴ったのを、耳で、そして彼女が飛んだのを目で感じ】
【魔力が毀れたのを身体で感じてすぐさま振り返る】

貴様らのようなせっかちで、軟弱なのとは違う
単純に救いを求めるような貴様らとはその心の強靭さが違う!

【振り返る際に、身構えるがそこはやはり隙だ】
【背を取られ、巨大な一撃が来ると予想したためか】

何よりもッ!そうやって幾度も救いを与えれば子飼いだと非難するのもまた貴様らという人間だろうがッ!

466名無しさん:2013/01/04(金) 00:12:52 ID:XEE6Akpg0
>>460

【鈍い音それは青年の方も同じであり、ただし彼は倒れることがなかった】
【少女が起き上がろうとして此方を見れば右手を広げて頭を押さえた彼が見え】
【ついでに、これまた獣のようにギザついた歯を食いしばっているのも、確認出来るだろう】

【さて、彼は強がるタチらしく、案外早く手を下の位置に戻して相手を見やり】
【その倒れているのを確認すると、研ぎ上げた爪の目立つ右手を差し伸べ】

……ッたく、ツギからは気をつけろよなテメェ
こちとら腹が減ってイクもできねェってのに面倒はゴメn

ンだよ、俺の格好に文句でもあんのか?あァ?

【ガラの悪そうな声を返しながら、真っ直ぐに視線を合わせる】
【ジーンズは大きすぎてベルトで無理やり留めている形だし、ジャケットは袖が足りていない】
【明らかに勝ったものではない様子だがそれでも手は伸ばし続けているのが、何処か可笑しい】

467名無しさん:2013/01/04(金) 00:14:55 ID:Bh.LGGfA0
>>462

─────(まあ、この分なら....)

【痛いのは嫌、故に騙し騙しでノーリスクで切り抜けたい】
【相手は自警団とも繋がりを持つ手練れなのは容易に判断できる】

【ただ、こうなっては仕方がない、柄に手をかけ抜刀、居合い】
【まるで蛇のように伸びる(錯覚だが)片腕は達人と呼ぶに相応しく疾い】
【単純に直線で向かってきて、尚且つ柄の先という超近距離でないと効果を発揮しない攻撃ならば】
【単純な居合いで初手を取れるはずだ】

468名無しさん:2013/01/04(金) 00:18:08 ID:QAcQh52M0
>>429
//まだいらっしゃいますかー?

469名無しさん:2013/01/04(金) 00:20:00 ID:P1wgi8xI0
>>463

【―――――、――――――――女性の掛け声に返事はない。】


【マッチの明かりを頼りに進めば、蜘蛛の巣の広がる長い階段、代わり映えのしない景色と】
【そしてその終着点に至り、絨毯と本棚、暖炉の存在する部屋に到着するだろう】
【地下の隠し部屋と見えるこの部屋は、少なくともエントランスよりはまともな状態で】
【本棚の一つは更に隠し扉になっているらしく、また奥へ進め――――】

………なんだ、こんな時間にこんな場所へ客か?

【そこには両目の端と後頭部の長髪以外をオカッパのように切り揃えた髪型】
【そして黒地に紫のラインが走る、不思議なデザインの服を来た小柄な女性が居り】

【加えて――そのさらに奥に、二つの首吊死体がぶら下がった状態で在った】
【部屋の構造は天井に梁が一本、そして周りはすべて石壁という作りであり】
【死体の更に奥、壁にはろうそくが一本だけ灯っているのだった】

【―――多くは言わない。ただ、ひたすら2不気味な光景が広がっている。】

470名無しさん:2013/01/04(金) 00:22:31 ID:1fEV/9bUO
>>467
―――ッ早…!

【自分の攻撃の寸前に飛び込んでくる刀の一撃、やはり早い…が、見たのは二度目だ】
【二の太刀は効かない…というような達人なんかでは当然ないが、警戒していただけに防ぐ事は出来る】

【攻撃から途中で目標を変更、長い柄で居合の一撃を受ける】
【が、そうすると当然剣の動作は押さえ込まれ、攻撃に回れない】
【ならば―――】

…っオラァ!!

【刀を防いだ瞬間、右足を振り上げ、足裏での蹴り付けを女性に放つ】
【狙いはやはり胴体だ、体重をかけた一撃だが、動作中は片足の為バランスが非常に悪い】

471名無しさん:2013/01/04(金) 00:28:43 ID:0agzO41Y0
>>464

【彼女の動きはまるで舞を舞うかのよう、優雅にしてそれでいて強力無比】
【それだけに消費するエネルギーや体力それらはその小さな身体にとっては大きすぎる】
【右手に握る三節槍、それすらも少し動かすだけで大幅な体力を浪費してしまうのだろう】

【喚き声を上げる男性、傷口を抉るような少女の攻撃に思わず声をあげようとする】
【しかし、その為にあけた口が止まった、果てしないその力に屈してしまうかのよう】
【怯えて身体を震わせると、こくこく、と小さくうなずくだけなのだろう】


だったら……だったら、もし……私が命を奪おうとしたら、どうです
それでもまだ、貴方は見ず知らずの方に、命を賭けようと……思えるんですか
例えその相手が、救うに値しない……人だったとしても……っ!!


【彼女にとってのこの戦闘は、撃退に近い、彼女を邪魔する障害の排除】
【それだけに今振るっている刃は仕事という理念をなくした、暴力に近いもので】
【そして流れた貴方の血液、それはきっと、彼女にとっては重過ぎるものなのだろう】

【眼前に迫る斬撃、本来の貴方の攻撃とは似ても似つかない甘いものだろう】
【一閃、右手で三節槍をはらうと、しなるように三節槍が彼女の眼前で弧を描く】
【斬撃を容易くかき消すと、崩れ落ちそうな身体を細い細い両足で抑えた】

【ぐいっと顔をあげる、頬を伝う汗が瑠璃色の髪の毛に触れて、ぺたりと肌に引っ付いた】
【小さな口元が何度かぱくぱくと震える、体内に足りない酸素を吸い込むように】
【月下に映る小さな姿は、戦うどころか生きるので精一杯な小さな動物か何かのようだろうか】


……っ!!ここで……ここで逃がしちゃうワケにはいきません……っ……
逃がしちゃったら、逃がしちゃったら……っ!!
――――Heaven's Cry瓠!


【それはまるで泣き声か何かのよう、逃がしちゃいけない、その旋律が悲痛に啼いた】
【瞬間、白い少女の方へ異変が起こるだろう、一向に飛翔する気配がなくなる様な異変】
【彼女のHeaven's Cry瓩廊倏軛キ瓩垢詛塾蓮一時的に白い少女が生み出す風を剥奪しようとした】

【彼女は白い少女の飛翔方法を風を生んで推進力を得るものだと予想したのだろう】
【その周囲の風を奪ってしまえば、一時的にではあるが、その推進力を減らすことが出来るはずだ】
【――――しかし、その代償もまた、彼女への負荷となる】


くぅ……あっ……んっ……ぁぅ……
そこを……そこを、どいてください……!!


【剥奪した爛皀劉瓩鯣狃は自分のモノにしなければならない】
【一時的に剥奪した風、それを彼女は取り込んで、体内で消費しようとする】
【必然的に呼吸すらも苦しくなるぐらいに、体の中に大量の風が溢れることになる】

【瑠璃色の瞳が褪せたような色合いを見せる、きっと体内では今にも倒れそうなぐらいに苦痛を感じていて】
【それでも右手の三節槍は捨てず、一歩、また一歩と眼前の青年へと接近をして】
【右手を振り上げる、三節槍がしなり、穂先で青年の身体を切り裂こうと試みる】

【彼女が握っているのは三節槍の一番後ろの節、必然的に青年へと向かうのはその更に前の節、一番先の刃である】
【細腕から放たれる刃は、そのリーチを生かして、かなりの破壊力を生むのだろう】

472名無しさん:2013/01/04(金) 00:29:12 ID:tkYgIS3U0
>>468
/実はいるんですよこれが…!

473名無しさん:2013/01/04(金) 00:29:55 ID:F8vR5YmM0
>>469

【埃と塵にさえぎられ、炎が揺れ動く。】
【マッチの炎がほんの数秒しかもたないので、女は素早く階段を下りようとする。】

なっがい階段だにゃー・・・あつっ!あつつつ・・・ッ!
マッチがどんどん減ってくよ、これじゃあ。はやく終わらないかな・・・って、おろ。

【帰りの事も踏まえ、マッチを消費しすぎない様にと限界まで火をつけたままホールドする女。】
【指の先端が炎に触れたらマッチを捨て、次の一本を点火する。ライターはないようだ。】
【蜘蛛の巣やそれに引っかかった小さな羽虫を見るたびにすごく嫌そうな顔をして、なるべく火で照らさないようにとしたばかり見ていると】

――お、階段終わり。でもってここは・・・本棚か。
・・・開け、ゴマ!オープン・セサミッ!!
【野生の勘か、はたまた推理小説の読みすぎか。女が棚を押せばその奥には隠し部屋が。】
【――と、隠し部屋までは想像していた女だったが、意に反して壮絶な光景が広がっている事には流石に驚きを隠せない。】

あ―――っと、まず人がいたことに驚いた。ごめんね勝手に入って。
客、というよりは迷子に近いのかな・・・なんちゃって。
ほんでさ、その―――ああ、言い辛いんだけど・・・

【女としては、隠し部屋には金庫があって、金銀財宝が眠っていて、それを見つけた自分は億万長者で――という妄想をしていたのだが】
【どうやら世の中そううまくはいかないようだ。吊られた二つの死体を指差し】

・・・それ、自殺?それとも他殺?ていうか、殺したのは貴女?
【目の前で死体を物ともせず佇む女性に、声を掛けてみる。】

474名無しさん:2013/01/04(金) 00:30:50 ID:Bh.LGGfA0
>>470


っっ────貴方から仕掛けてきたのにひどいことするわぁ....


【剣撃、力のあるものなら、防ぐ相手の手を痺れさせたりもしたろ】
【だが彼女にはそれがない、女性故の、柔い剣の重圧】
【無防備となった腹部へ蹴りを受け後方へ退かされる】
【耐久力のない体には、なかなかのダメージだ】
【軽く胸がたゆんと震えた】

【体制をたてなおすと、じりじりと距離を取る、ゆっくりと】


────今日はもう夜遅いので、このままオイトマさせてもらいますわ....♪
夜更かしはお肌の敵ですので、ね?

【す、と踵を返せば、逃げるように駆け出すのだった】

/すいません、寝落ち思想なのでこの辺で....
/おつでした

475名無しさん:2013/01/04(金) 00:35:56 ID:1Lzh2yks0
>>465

そうね、こうやって異教徒を殺してたら、そりゃあ数億兆京にも、及ぶでしょうね。
そういうことでしょ、おまえたちの信仰って。だから嫌いなの、野蛮だから。獣と何が違うの?

蛇神信仰はおまえ達の神よりずっと昔から存在してるのに、ね――?

【――長い黒髪に紛れて、深淵の瞳はうまく窺えないけれど、】
【赤く紅い血色の瞳が煌いて、銀髪の向こう、彼の血色を蔑んで嗤う】

――私ずっと昔に死んだの。でもそのときにおまえたちの神様は助けてなんてくれなかった。
つめたい水から私を引き上げて、抱きしめて、命を、名前をくれたのは、あのひとだけだった。

赤い瞳で私を見つめて、白い身体の総てで抱きしめてくれた。この血に刻まれた、あの蛇(ひと)が。

【そうして、なんともない風に彼女は口に出すのだろう】
【これだけ動き回っておきながら、実は死人でした――なんて、やっぱり、冗談にしか、】
【けれども細い身体を抱いて、零す幸せ色は、ひどく真面目だった】

知らないよ、そんなの。

【すぅと薙いだ左手。軌跡のように残る桜色からは、はらりと花弁が落ちた】
【硬く硬く踏みしめられた地面にそれは落ちて、こぽりと地面を波打たせる――】

死んだあとに救済されて何になるの、生きてるうちに救済してあげないで何になるの、
生きてるうちに奇跡振りまいてたくさん救ったげたほうが、絶対いいのに

【――ばしゃん。そうして、硬いはずの地面から顔を出すのは、先ほどより一回りほど小さな水の蛇】
【今度は三匹。それは、指示を待つ犬のように彼女を見上げると、】

【目線で示された彼のほうへ、“地に潜ったまま”、向かっていく】
【けれど、その位置は魔力を感じ取れればすぐに分かる。そうでなくても、波紋のように揺れる地面は異常だ】
【たどり着いたならば、右腕左腕顔の順番に飛びかかるそれら】
【そいつらに防御力なんてまるでなくて、けれど、下手に散らせば強酸性の飛沫と変わる】
【――適当に放ったボール程度の速度しかないから、避けることも難しくはない】

476名無しさん:2013/01/04(金) 00:38:58 ID:1fEV/9bUO
>>474
【女性を蹴り飛ばした柔らかい手応えを感じながら、体制を立て直し】

…はん、一々腹立つ女だな

―――って、おいこら待て!逃がすか!

【こちらに向かってくる事ばかりを前提に考えていた男は、いきなり逃げ出した女性に出遅れる】
【追い付けないと判断するのは早く、すぐに諦めて武器を折り畳み】

…あーあ…どうすんだよこれ…
…あいつに直してもらうか…

【真っ二つになった携帯を指で摘み、大きな溜息をつくのであった】

/お疲れ様でした

477名無しさん:2013/01/04(金) 00:39:40 ID:P1wgi8xI0
>>473

……うん?あぁ、まあ人というか……取り敢えず。

貴様の疑問を1つずつ解いていくとだな、先ずここは私の屋敷ではない
だから謝ることもないし、むしろ私も勝手に立ち入っている立場だから気にすることはない

で、別に私が殺したのでもないし、他人でもないし、つまり彼らは自殺組だ。
けれど今死んだのではなくて――貴様は心霊的な事を信じるか?
彼らは既に、ここに肉体はないのだよ。見た目だけだ、私の能力で呼び出して、話を聞いていた。

……嘘だと思うなら、男でも女でも、足のほうを触ってみろ

【――なんて、この小さくて奇抜なレディは当然のことのように会話を続けた】
【そして言葉の最後で部屋の壁側に寄って道を開け、どうぞと言わんばかりん手で死体を指す】

【もし女性が近寄って、その足なり手なりを触れば――冷たいが、透過するだろう】
【水を撫でるような感覚だ。見た目は果てしなくリアルだが、肉が存在するわけではないらしく】
【どこまでも非常識的な光景と、そして女性の言葉だが。果たしてこの状況に対応できるか、否か。】

478名無しさん:2013/01/04(金) 00:39:52 ID:QAcQh52M0
>>429

「ふふふ、それじゃあお合い席してもいいかしら?」

 そこに現れたのは黒いスーツの上に白衣を羽織った中年の女性。
 歳は40に差し掛かったくらいか。
 その女性は返答も聞かずニッコリと笑いながら座り込む。

「ウチのロゴを見せびらかすのは感心しないわねぇ、あそこの店員さんなんて通報しようとしているじゃない?」

 胡乱な雰囲気の男に一切物怖じすることも無く。
 白魚のような指は、滑らかな動きで積まれた木を揺らすことなく抜き取り。
 コトリと積み上げる。

479名無しさん:2013/01/04(金) 00:40:27 ID:QAcQh52M0
//それではよろしくお願いします!

480名無しさん:2013/01/04(金) 00:42:20 ID:VtEQhQWU0
>>46

……全く、素直じゃないのね貴方は。どこかの誰かを思い出す。

【からかう様にふっと笑って……憎まれ口を叩きながらも、差し出された手には応じる。】
【そしてそのまま立ち上がるのだろう。面白がりつつも、彼への気負いはない様子だった。】

【ガラの悪い声。届いても、別段それは変わらずに……】

……それ、貴方の拘りなのかしら?
少しばかり興味があるのだけど、……。

……あ、別に着るつもりはないわ。そこは勘違いしないで欲しいわね。

【―――と、彼の服装を見遣りつつ、歯に物着せぬ問いを投げていた。】
【……まるで恫喝が聞こえなかったかの様だ。豪胆なのか、馬鹿なのか。】

【何れにしろ “慣れている” との言葉通りに、路地裏と縁のある少女なのだろう。良いか悪いかは別として。】
【そして彼の反応を待ちつつ、妙に楽しげな様子で沈黙して―――
 自分のことは何も語らず、この優位(?)に身を置き続けようとする。】

【もしも彼が反撃するなら、彼女の“考え事”に思い当たるかもしれない。
 そうなるかどうかは……完全に彼次第ではあるのだが。
 このまま彼の服装を話題にするのも、彼女には楽しそうなのだし。】

481名無しさん:2013/01/04(金) 00:51:36 ID:ZCHlt7mo0
>>471

…………言っただろう、君に……っ、裁くに値する正義があるとは思えないって…………!
……だから、見捨てないんだ……っ……、ここでっ、退いたら……それこそ、甘さだ…………!
――――僕は無力だ。でもだからこそ、貫き通す……ッ!
それが『世界の絆』ってもんだろう!!

【――――右腕の失血は、決して軽視できるレベルではない】
【ましてや、痛みがガンガンと脳を突き上げて来て、五感が歪み、吐き気を催す】
【しかし青年は、それら全てを振り払わんほどの勢いで、叫ぶように言葉を叩きつけた】
【――――どこまでも、自分の信念に殉じる。彼の言葉は、そんな気高さを孕んでいた】

「う、ぁ…………あっ、魔力が…………!」

【突如、散逸していく推進力。白い少女は何が起こったのか理解できず、うろたえた様子を見せる】
【先ほどからの、しっかりとした戦闘への対処、そして男性に向ける苛烈な怒りからは想像できない様な、頼りない姿だろう】

「サリー君ダメだ! 撤退は出来ないよ!」
…………こうなったら、一か八かだ…………!
…………覚悟しろ、レミー、機関の刺客の君…………そして、何より僕…………サリード=ヴァルマンウェ!!

【安全を確保できない以上、撤退の選択肢は取れない。白い少女の焦る声に、青年は静かにため息を吐くと、感情を滅却した様な、静かな表情を見せる】
【だが、次に吐き出されるのは、相棒への、敵への、何より自分へのウォークライ】
【青年――――自らへの檄によれば、サリード=ヴァルマンウェと名乗る青年は、再び腕に力を込める】
【身体を満たしていた緑色の光――――恐らくは撤退用に用意していた魔力を退かせて、真っすぐに紫陽花色の着物の少女に向き合う】

(――――欲しいのは、0.1秒の奇跡…………!)

【剣を構えながら、接近してくる紫陽花色の着物の少女をじっと見つめるサリード】
【――――仕掛けるタイミングを間違えてはいけない。それで右腕を痛く傷つけたのだ】
【ましてや、次の一撃は賭け――――策が滑ったら、今度は命を失いかねないのである】

――――――――――――――――ッッ!! 『地霊』!!

【紫陽花色の着物の少女が仕掛けてきた瞬間――――サリードは、自らも踏み込んでいった】
【放たれる槍の穂先が、紫陽花色の着物の少女の右手側から――――サリードの左側から迫る】
【それに対して、サリードは、左手の腕輪から黄色の光を放ち、左腕に纏わせると、剣を保持したまま、剣のグリップで思いきり穂先を叩きつけた】
【そのままでは、あっさりと左手首を落とされるだけの愚行であるが、サリードはこの時、黄色の光を――――.一瞬に、衝撃波のインパクトを放つ魔力を纏っていた】
【それで穂先を除けると、そのままサリードは更に一歩踏み込んで、紫陽花色の着物の少女の懐へ踏み込む】
【――――長柄の武器の弱点は、小回りが効きにくい事である。如何に節を用いているとはいえ、三節槍もその弱点は共通のはずである】
【それに期待して、サリードは懐に踏み込むと、右肩から背中を捻り込むように、紫陽花色の着物の少女に向けて、体当たりを見舞った】
【――――とある武術で言うところの『鉄山靠』と言う技である。腕が使えない以上、そして捌きに左腕を使ってしまった以上、体当たりを見舞うしかなかったのである】

【――――この一連の一撃が失敗に終われば、もうサリードに、打つ手は無いだろう】

482名無しさん:2013/01/04(金) 00:53:43 ID:tkYgIS3U0
>>478

んん

【声に反応し唸ったはいいが、返答するには間に合わず】
【結果勝手に座られてしまったが――もとより誰がいつこようとも気にしない性格である】
【むしろ、今日に限ってはそれは逆に嬉しいことで】


あァ……いつものことだ
この中で暴れない限りは通報しないだろォよ、きひ


【迷惑な男が常連になってしまったものだ】
【女が木を抜き取ったのを見て、彼の口角が嬉しそうににやりとつり上がる】
【それほどまでに相手が欲しかったのだろうか】


それに――機関の証は俺にとっての誇りだ
誰が、どう貶そうとなァ


【続いて男が比較的抜いても安全そうなところを選び、抜き取る】
【危なげなく積むと、椅子の背もたれへと深く身を預けた】

483名無しさん:2013/01/04(金) 00:54:11 ID:tkYgIS3U0
>>478
//こちらこそよろしくお願いします!

484名無しさん:2013/01/04(金) 00:54:50 ID:Xo8vsmhk0
>>475
たとえば、国のトップは一人だけだよな
民主主義であれ、トップに立つのは一人の存在だ
トップがいくらも居たらどうだ?その国は混乱しておかしくなるだろう?
だから、我々が粛清するんだよ。地球という一つの国を纏めるべき一人のために資格の無いトップを
それに見合いもしぬ癖に神と名乗るのが悪いのだよ、貴様ら畜生教が京死のうが兆死のうが知ったことか

【その言葉に戸惑いもせず、暴言を交えて返す】
【つまるところこういう存在なのだ。全てが、自身の神こそがすべて正しいと思っている、そんな人間なのだ】

だから、どうした
貴様は単に救いがほしかったのだろう?
もしもそれが我らの神だったらどうだ、貴様の言うように我らの神が救い上げていたら貴様は今どうだ
そういうことだろ、そういう単純な理屈なんだろう

【目の前が死人だろうと、神父服の人物はぶれずに口撃で返す】
【死んで化け物になったものなど腐るほど見た、もっと言えば死んでも生き返る化け物さえ見た】
【だが、問題は其処ではない。神父服にとっての問題は目の前の人間が自分の神を愚弄したことである】

だから貴様らは短絡なのだ
生きている間と死んだ後、どちらのほうが長いと思っているぅうううアアアアアアアアアアああっ!!

【地に潜られてはどうしようもない、波紋で揺れようが魔力で感じれようが人には目がある】
【結局は人はそれを頼りにしてしまう。声で知人だと思っても確かに見なければそれを確かだと思えないように】
【それが仇となった。顔の部分は腕で防いだからいいものの、左右の腕をそのままかみつかれる】
【だがそのまま挽かずばらした鋏のような剣をそのまま相手へと投合するだろう】

リッパアアアアアアアアア――ッ!!

【投げつけた後、当たったかも確認せずに即座に追撃に向かう】
【雷の魔を持った十字架のような小剣を両の指の間に挟むように全て持って、そのまま突き刺しにかかろうと】
【だが、確認してないが故に反撃等はしやすい。投合を避けられたなら用意に反応できるレベルだ】

485名無しさん:2013/01/04(金) 00:55:34 ID:VEHHSDVg0
>>480

【少女の最初の言葉の意味合いに困ったのか、特段反応はない】
【というか、『素直じゃない』というワードに反応したくなかっただけだろうか】
【一先ず相手を引き起こした手を離し、ジャケットのポケットに突っ込んで】

拘りィ……?ンなもんねーよ、テメェもしかして馬鹿か?
……着る服がねェから絡んでくる奴らから貰ってるだけだ、セートーボウエイってヤツだぜ

で、そーゆーお前は何なンだよ。路地裏はガキのウロツク場所じゃねェだろ?
しかも“女“が一人ぼっちでサビしく歩くようなトコでもねェ……
…………もう一回聞くけどよォ、テメェ馬鹿か?

【青年もガキだとか、多分お前のほうが馬鹿だとか、突っ込むところは多いのだが】
【言い分だと恐らくこの青年、帰る家も無い孤児のチンピラ、というところだろう】
【爪といい歯といい、顰めた表情ややや小柄な様子など、気性の荒い小動物の様でもあったが】

【まず少なくとも、問答無用に誰彼かまわず殴りかかるようなタイプではないらしく】
【言葉も口汚くはあるが、裏を返せば少女の身を…意識しているかは別として…案じているらしい】

486名無しさん:2013/01/04(金) 00:56:34 ID:F8vR5YmM0
>>477

人というか、って・・・もしかして貴女「も」人じゃない感じ?
連続して亜人さんに合えるとは思わなんだ、ああでもアタシは純粋な人間だよ。
実は昨日も会ってねー、ってこれは言わなくて良かったか、あはは。

ああ、なんだ。良かったーここ貴女のお屋敷じゃないんだーってそれじゃあ不法侵入者が二人になっただけだね。ふふ。
ま、打ち捨てられてるみたいだし今更不法侵入もクソもないだろうけど・・・。ともかく貴女は持ち主じゃないと、了解了解。

―――んんん?えーっと・・・つまり、、あ!わかったよ、アレだ。
ここはホーンテッドマンションで、貴女はシャーマンだ。そういうことでしょ?・・・女の子だからシャーウーマン?
【多分、あまりよくわかってはいないようだ・・・が、しかし。恐らく心霊的なものに関しては彼女はその存在を否定するタイプではない。】
【なぜなら彼女が使用している"武器"こそが心霊そのもの、というより悪魔のそれを宿しているからだ。】
【もしそちらの方面にも知識があるのならば――女の腰元に取り付けられたガン・ホルスターの中に眠るそれが"魔銃"であるとわかるだろう。】
【でなければ、人間であるはずの女が魔力を漂わす事ができるわけもないのだから・・・。】
心霊、っていうとアレだけど、まあ疑いはしないかな。
世の中不思議が一杯だし、アタシもそーゆーのによく似たモノの力を借りて戦ってるから。
でも・・・お化けや吸血鬼は信じられてもこーゆー・・・えっと、交霊?みたいのは理解できないかも。
というわけでお言葉に甘えて・・・

【女は何の躊躇もなく、その死体へと歩み寄り手をかざす。驚いたことに何もつかめない。】
【あるのは冷気だけで、感触という物は存在しない世界。不思議を通り越して少し怖さを感じる。】

・・・言葉で説明されるより、理解が出来たかもしれない。これ、死体じゃなくてお化けなんだ・・・うわぁぁ・・・。
え?てことはアタシ、今お化けに触れてる!?おお、これって実はすごい事なんじゃ。今度仲間に自慢してやろっと。

【段々慣れてきたのか、女は死体のあちこちを触るように手を何度も何度も透過させる。】
【終いには手刀で切り裂くように二人の肉体を貫通させ、「もらったー!」等と遊び始めた。】

【・・・彼女に心霊の声は聞こえていない。】

487名無しさん:2013/01/04(金) 01:07:57 ID:P1wgi8xI0
>>486

(……こいつ、今まであった誰よりも騒がしいやつだな。)

はぁ……まあ簡単に説明しておくと、私は世界中の人々の怨みや憎悪が集まって出来た存在だ
名は綾津妃。亜人でも魔人でも無い、人の無意識が創りだした、神とは逆方向の悪いモノだよ

で、取り敢えず状況を簡単に説明するとだな……その前に、遊ぶのは止めておくと良いんじゃないか
私は人の負の感情であれば死人のものであろうと理解できる
こいつらは自らを死に至らしめた何かを恨んでいるが、貴様の事も意識し始めているようだぞ。

【これは嘘である。幽霊に意志があるなんてことはよくある話だが、ここに限っては違った】
【綾津妃という女性の説明によると、彼らは元資産家であり、とある理由で自殺に至ったのだが】
【そのとある理由というのがまた奇妙であり――そもそも、館に来たのは】


――有名な幽霊屋敷ということで来てみたのだが、確かに呪いのようなものは感じるのだ
ただし、この自殺者たち以前……彼らがここに住む前から、どうもそういう存在が居たらしくてな

それでまあ、それが何かと探っていたところなのだよ……話には着いてきているか?
貴様の言うようにその武器は特殊なもののようだし、心霊・オカルトに理解があるなら難しい事でもないとは思うが
………ところで、この部屋の中で気になることは有るか?

【『彼ら曰く』―――どうやら部屋の中に、何かしらの手がかりがあるらしい】
【それが自殺の理由の手がかりなのか、屋敷に来る前から在った呪いの手がかりなのかは分からないが】
【室内にあるのは石の壁、一本の立派な梁、そして―――明かりというのは、四角い部屋に一つしか無いものだったろうか?】

488名無しさん:2013/01/04(金) 01:08:15 ID:0agzO41Y0
>>481

【青年の言葉が強く響いた、それほどまでに気高い精神をそこに感じ取って】
【言葉を返す瞬間が遅れる、声にならない声が漏れるのは、その言葉に論破されたようで】
【認めるには時間がなく、ただ相対することしかできないのだろう】


……カノッサ機関No. 和泉 瑠璃……っ
たとえ、たとえ貴方が正しくても……私は、勝たなきゃいけないから……!!


【足先へと力を込める、着物の裾がひらりと揺れて、無垢は素肌が姿を現す】
【傷一つないその身体、それだけの腕前が彼女にある、ということの証明なのであろう】
【ひらりと長い瑠璃色の髪が、ふんわりとした香をただひたすらに撒き散らして】

【貴方のグリップと交錯する彼女の穂先、彼女の頬が僅かに緩んだ】
【そのまま手首を返せば切り裂ける――――そうであったのだが……】
【弾かれる猜羸茘甞安Δ悗犯瑤鵑任いように、その穂先が弾かれた】

【そして眼前へと迫り来る、青年――――サリード、駄目、と小さく声が漏れた】
【彼女の華奢な体躯、そしてカウンター的に来る一撃、防御したとしても気絶は免れない】
【……そしてそれは同時に、彼女にとって最低の結末であるから】


泣いてHeaven's Cry瓠宗宗宗宗!


【ふわり、彼女が飛び上がる、それはまるで羽の生えた天使が如く】
【Heaven's Cry瓩砲茲辰動貉的に彼女は自分自身の体重を倏軛キ瓩靴拭
【それによって軽くなった彼女の身体は、弾かれた三節槍に引っ張られるほどにまで低下する】

【外側へと弾かれた三節槍、それに引かれる形で彼女の身体が浮かび上がり、地面へと叩きつけられる】
【それは三節槍が地面へと落ちた数m右の地面、必然的にサリードの攻撃を回避することはできる】
【――――けれども、その代償は果てしなく大きかった】


はぁっ……!!っぁ……くっ……うぅ……んぅ……


【地面に強く叩きつけられた衝撃はボロボロになっていた彼女の体の内部へと来る】
【もう一度強くその場で吐血するだろう、鮮血とはいえない赤黒い色をした大量の血液】
【それは傍から見ても大丈夫と言えるレベルを超えているもので】

【それでも彼女は、右手で三節槍を握ると、立ち上がろうとするのだろう】
【着物から零れる両足は今にも崩れ落ちそうなぐらいに震えていて、表情もとろんと溶けてしまいそう】
【そして向かう先には、男とそして白い少女がいる】

489名無しさん:2013/01/04(金) 01:08:29 ID:QAcQh52M0
>>482

「・・・喧嘩までしてるの?
 困ったものねぇ・・・、まったく。
 ただでさえコーネリアスの坊やの派手好きには煽り食らってるって言うのに」

 やれやれとため息を吐き、女性はよりによって一番下の木を抜き取る。
 抜き取る際には大きく揺れ、木の塔は一気に不安定になった。

「ま、忠誠心があるのはいい事ね。
 組織を裏切ってのうのうと生きてる奴も居るっていうのに」

 ニヤリ、と。
 中年の女性は不敵に笑って、男を見つめる。

「アナタも万一組織から足を洗いたいなんて言い出したらエラい事になるわよ?
 あの金獅子も今や組織の中では賞金首だしね」

490名無しさん:2013/01/04(金) 01:14:02 ID:1Lzh2yks0
>>484

その誰かがトップにふさわしくないと誰が決めるの、どうやって決めるの?

――ああ、自分達に都合がいいかどうか、ね。分かりやすくていいわ

【鈴の音のよう、澄み切った温度のない声。嘲った嗤いを辺りに満たして、そっと首を傾げる】
【――彼が自らの神を否定されて怒っているのと、同じ】
【自分の愛する神を、蛇を、その身体に流れる蛇の血も、否定されて、――】

信じてたよ、あの瞬間まで。それがおまえ達の神と一緒かなんて、知らないけど
信じるひとが救われるんでしょう、大嘘吐き、ね――ばかみたい。

どうだろうね、あの蛇(ひと)からしたら、私がパズルの最後のピースだから。
どう足掻いたって私、喰われたのかも。

【言葉の裏側、そっと姫袖に隠して、右手を動かしてみる】
【結んで、開いて、数度――繰り返すけれど、それは結局まともな動きはしてくれなくって、】
【ほんの少しの誤差が、気持ち悪い。だから、やっぱり使えないと思考放棄】
【――右利きの刀使い。ああ、本当に、どうして右手をわざわざ毀したのか】

【――投擲される、壊れた鋏のようなそれ。瞳で見据えて、避けることを放棄する】
【だからと言って、素直に受けるわけも、ないのだけれど――】

【ふわりと、その左手に魔力が満ちて――するり。姫袖から生えるのは、銀色の煌き】
【見れば、そこには一振りの刀があって――切っ先からぽたり、薄桜色の液体が零れて落ちた】

【ぶん、と。慣れぬ左手で振るったそれは、その刃を叩いて堕とすのだろう】
【強酸性を纏った刀――振るった勢いのまま、手首を返して、】

――――っ!

【お返しのよう、彼に投擲しようとしたその狙いが、大きくブレる】
【当たりに行くことすら難しいよなその軌道。瞳をまぁるくして――】
【――ろくな反応も出来やしない。せめて、今使えぬ右手を盾に、凌ごうとした】

491名無しさん:2013/01/04(金) 01:26:45 ID:F8vR5YmM0
>>487

ズババババーッ!セリーナ選手悪霊2匹を真っ二つに切り裂いたーッ!
しかし!悪霊には全然聞いていないぞーッ!おのれーっ!
【勝手に悪霊扱い。しかも騒がしい。】
【この流れで察するに、どうやら女の名前は"セリーナ"か。】

はー、飽きた。手ごたえぜんっぜんねぇの。あはははは!
おっとと、ごめんごめん、まだ説明途中だったんだよね。
【ここでようやく真面目に話を聞き始める。落ち着きの無い20代だ。】
【やはりブロンドはバカの代名詞(ry】

綾・・・ツキ?綾津妃、って凄い名前だね。アタシはセリーナ、通りすがりの賞金稼ぎさ。よろしく!
へぇ〜、じゃあ貴女も心霊、というかゴーストチックな存在なんだ。でもよくわかんないなあ、難しいよ綾ちゃん。
【――どうやらセリーナの中でのニックネームは綾ちゃんで決まったようだ・・・。】

へ?ああごめん、やっぱりお化けも怒るんだ。ごめんねー?
うらまないでね、初めて見たから楽しくなっちゃってさ。ナムアミダブツ。
【聞き流してはいるが、セリーナは"負の感情であれば"という単語に少し違和感を覚えた。】
【という事は正の感情――喜びや楽しみを感じることができないのだろうか。なんとも、それが本当なら悲しい存在かもしれない、と。】

・・・オカルトって言っても、アタシもこのピストルたまたま空から落っこちてきたのを拾っただけなんだよねー、あっははは!
でもま、なんとなーく理解できたよ。この人たちは生前、心霊現象に悩まされてて、それが原因で自殺を図ったのかもしれない、みたいな?
だからこの二人よりも前から屋敷に住んでる老いたお化けってのがきっといるわけで、それにも話を聞いてみたいってことだよね。
それにしても有名な幽霊屋敷だからって理由でここに来ちゃう綾ちゃんは相当なオカルト好きだね〜・・・。
へ?気になるところ・・・うーん。そうだな・・・

【よくよく考えると、大きい屋敷で寂れているとはいえ全体的に暗すぎる。】
【地下室だから当たり前といえば当たり前だが、だからこそ普通なら明かりは計画的に配置するはずだ。】
【とてもではないが奥に一本だけローソクを立ててはい終了、という付け焼刃な工事を施工するような安い屋敷には見えまい。】
【セリーナは部屋をぐるりと見渡し】

暗いよね!もうほんと、暗すぎ。お化けのせいだとか、綾ちゃんのせいだとかじゃなくて、ただただ暗いよねこの部屋。
ローソク一本しかないしさー、ふつうならもうちょっとランプとかおいとかないかな。
本棚の奥にあるって事は隠し部屋だろうけど、それにしてもローソクって天井とかに置けるようにするじゃない。
そうしないと部屋全体を照らせないもん、気になったのはそのへんかなー?

492名無しさん:2013/01/04(金) 01:27:02 ID:Xo8vsmhk0
>>490
極論だが、どこまで広まっているかだろ?
世界三大宗教、言ってしまえばこれは単純に信者の多さや教えの広まりの多さでそういわれているわけだ
実際其処まで行くともう多数決で全て終わらない、本当に僅差のレベルになるからな
単純なパワー争いになるわけだ。
まあ仏教の方は極東共ばかりだから我々も知らずにあそこまで広まったが
で、貴様らはその多数決のところで既に炙れているだろ?道行く人に聞いてみるがいいさ貴様の宗教を知っているか、とな
教えは広まるから教えとなる。大多数に知られていないのなら是非も無し、救いにすらなっても無いだろう

【実際に神父服は、少女の言う神がどこまで広まっているかは知らない】
【彼の中の神は一人で、世界はそれだけだから当たり前である】
【言ってしまえば彼の論理は「少数意見は切り捨ててしまえばいい」といった内容で】

ふん、今この状況まで来たならばそりゃ意見も相反するだろうよ
だったら私がやるのは、どこだかで死ぬはずであった貴様をもう一度殺すことだな

【鼻で笑いながら、少女の右手を見つめる】
【それはまるで、「ざまあみろ」といった具合の様子で】

死人には死人の領分があるだろう
ぬくぬくと扱けた石の下から這い出るミミズのようにこの場で留まるなよ蛇女

【凌がれた、と分かればそのまま地面を蹴って後ろへと跳ぶ】
【一度距離をとって凌げれば、鋏のようなその剣を転移魔法で腰へと戻して】
【あえて敵に突き刺さずにした十字の小剣を、炎の魔を付属させて投合する】

493名無しさん:2013/01/04(金) 01:27:09 ID:tkYgIS3U0
>>489

きひ、たまにだ。たまに俺の命を狙おうっていうやつがいるってだけの話だ
そういや、その革命家さんだが、近いうちに何かやらかすらしいなァ

【そういうところはカノッサらしいというか、なんというか】
【機関に身を置いているだけで恨まれ見ず知らずの人物に襲われることがあるらしい】
【普段から褒められる行為をしているから当たり前だが】

【彼は部下を極力持たない主義だが、一応内部のことに関しては飛耳……なのだろうか】
【だが彼の物言いは、どこか他人ごとのようで】
【女が一番下を抜き取って「そんなに急ぎなさんなって」と茶化し、コーヒーをまた一口啜る】


ほォ、ちくりは大歓迎だぜ。きひ
機関を裏切るような奴は殺してやるよ

……まさかお前さんがそうなんじゃァないだろうな


【これを笑顔で言うのだから怖い】
【そして塔に向かって伸ばされた指先は―― 一番下の、女が取った場所とは反対側の木に向かって】
【慎重に、大胆に、す――と、抜き取る。多少揺れたが、それを安定させられる位置に積んで】


ということで俺が抜けることなんて天地がひっくり返って人類が太陽に移住するくらいあり得ねェ
その、金獅子とやらは存じないがなァ


【訂正、あんまり機関内部のことに興味はないのかもしれない】
【これだけ忠誠心が強いというのに】

494名無しさん:2013/01/04(金) 01:28:46 ID:VtEQhQWU0
>>485

【―――“馬鹿か?”】

(む……)

【ピシッ、と微妙に表情を固くしつつ。彼の善意を感じ取ったのか、抗議しつつも微妙に穏やかな声を向けて、】

……馬鹿とは何よ?

私の心配は要らないわ。言ったでしょう、この辺りには慣れてる、と―――
……こう見えても荒事は得意よ?
試そうとするのは……あまり、今の貴方には勧めたくないけど。


【斬り合い、撃ち合い、殴り合い――――……そういうものに縁こそあるが、彼と“そうする”事は避けたい、と。】
【余裕めいたその言葉の裏にあるのは、多分……彼への善意かなにかだろうか。
 ……“素直じゃない”のは、彼だけではない様で。】

【そして彼女の“浮かべた”余裕は、それを気取られたくない、との様でもある。
 その感情は……言葉の意味を少し手繰れば、割と分かりやすいのかもしれなかったが。】
【そしてそんな空気の中で、】

……それより何処か、休むのにいい場所はないかしら?
さっきはああ言ったけれど、そこまで細かく知っている訳じゃないの。

暖かかったり、食事ができたり……そういう場所なら最良ね。
……お礼は、私の奢りでどう?

【―――と、いろいろと妙に “余裕のある” ことを提案してのける。】
【…実のところ、最後の一節―――彼への奢り―――こそが、彼女には重要そうでもあった。
 ……気取られないと、彼女自身は考えている。】

495名無しさん:2013/01/04(金) 01:29:02 ID:tkYgIS3U0
>>493
//いやいや、褒められる行為はしてないですよねww
//5行目 褒められる行為〜 のところを 褒められた行為などしていないから に脳内補完お願いします…

496名無しさん:2013/01/04(金) 01:29:08 ID:ZCHlt7mo0
>>488

――――――――ッ!!
(瑠璃……か…………僕だって、負ける訳には…………!)

【駆ける刹那、紫陽花色の着物の少女――――瑠璃の名を耳にするサリード】
【――――人として、どうしても致し方ないところではあるが、名を知ってしまえば、有象無象の一人と言えなくなってしまう】
【しかし、瑠璃に対して何かを思うのは、全てが終わった後。意識を、今度は身体もろとも加速させ、一瞬の心の惑いを置き去りにする】

なッ――――――――!?

【斬撃は反らし、体当たりは通った。サリードの描いた、最高の結果は結実した――――はずだった】
【しかし、体当たりの感覚は、非常に頼りないものだった。まるで、暖簾に対して放った様な、手ごたえの無さ】
【それだけならば構わない。単なる違和感で済むし、通った事は事実なのだから。それよりも問題は】
【ぶつかった事に対する反作用――――身体にブレーキをかけるためのそれが、ほとんど得られない事である】
【先ほど『暖簾』と例えたが――――実際に暖簾に体当たりを放てばどうなるか。勢い余ってしまうのである】
【後の事を考えない、全力の体当たりが勢い余ってしまい、サリードはその場でバランスを崩す】

うわっ――――っっ、ぐぅ…………ッ

【ごろんと転がるサリード。そのままなら体勢を立て直せば済む話なのだが】
【先ほどからの出血で五感が蝕まれる中での、ぐらぐらと揺さぶられる回転、そして何より、右腕の傷を地面に触れさせてしまう事による痛み】
【それらがサリードを苛み、よろよろと起き上がるのが精いっぱいだった】

――――――――!!
な、何故だ…………っ、何故、君はそこまでして…………瑠璃!!

【フラフラの視界で見上げれば、吐血しながら、身体を持て余しながらも男性へと向かう瑠璃の姿があった】
【思わずサリードは『何故』と問う。何が彼女をそこまで戦いに駆り立てるのかと】
【瑠璃は一体――――何がそこまで譲れないものなのかと】

「…………もうやめときなよ和泉 瑠璃。今のあんたじゃあたしは抜けない…………
――――――――ガァァァァァァァ!!」

【身体にけいれんを走らせながらも向かってくる瑠璃の姿に、憐れみの視線を向けながらも、白い少女は止まる事を進言する】
【その次の瞬間――――彼女は咆哮した。やはり少女のものとは思えぬ、太く荒い声で】
【そして次の瞬間、白い少女の身体が光り――――その姿を変じていた】

【白い体毛に赤い瞳が光り、表皮の下の筋肉の盛り上がりが見てとれる体格をした】
【額に角を生やし、口元に2本の触手を生やした、白いライオンの様な獣】

【――――人で無かったのであろう少女の、恐らくは本性。魔獣と言うにふさわしい姿が、そこにあった】

「ウゥゥ………………命が惜しかったら止まりなさい……!
そこまでやって止まらないなら…………もう、死ぬしかないよ!?」

【まさに獣の呻きを発するが、次に発する声は、先ほどの少女の姿と同じもので】
【口元の2本の触手を鞭のようにしならせながら――――不意打ちを警戒しているのだろう――――瑠璃に最後の警告を放った】

497名無しさん:2013/01/04(金) 01:39:51 ID:0agzO41Y0
>>496

【深刻なダメージを受けたものの、サリードと比べればまだ活動できるのだろう】
【立ち上がり少しずつ歩みを進め、その先にある目的へと向かっていく】
【その行為はとても寂しくて、同時に――――孤独なものでもあるのだろう】


……ごめんなさい、私の戦う理由なんて……
サリードさんに比べたら、軽いものです……
でもね、私にとったら、私にとっては、とても大切なものだから……


【右の腕を軽く上へと上げた、その先には三節槍が握られていて】
【凛と佇む彼女、その淡い視線が、移ろいながらもその先にある少女を捕らえた】
【夜風が凪ぐ音が聞こえる、ただひたすらに甘いシロップのような音色】

【弄ばれた瑠璃色の髪の毛が、時雨のように薄い雨音を響かせて】
【やがて溶ける雪色のような吐息をその中に閉じ込めていくのだろう】
【煌々と輝く宵月の断片をすぅーと薄く引き延ばして、その内沈む】


機関に……私の内臓をいくつか、担保として預けています
それを取り返さないコトには……まともな生活も、送れないのでしょう
……笑ってください、そんな身勝手で自分勝手な理由だから……

――――だから、死んだって……構わないんです
そうでしょ猊馼鵜


【右手に握った三節槍猊馼鵜瓩棒鼎に力が集中していく――――所謂狎三篳瓩覆里任△蹐Δ】
【左手を柄に添えて、刀を握るかのように、両手を下ろし、真っ直ぐに構えた】
【彼女ならば、本来の彼女ならば、魔獣へと姿を変えた少女とも戦えることぐらいはできたのだろう】

【けれども、彼女の精神は、既に限界を通りこしていて――――】
【糸が切れるように、スイッチが落ちるように、彼女は地面へと崩れ落ちるだろう】
【ぱたん、倒れた後に響く音は、空っぽの風船のように軽い音だった】

498名無しさん:2013/01/04(金) 01:40:52 ID:v/Oy3RVs0
>>494

馬鹿はバカだろ?意味が分からねェなら教えてやろうか?
……ハッ、それこそテメェが馬鹿だって証拠になるけどよォ

まァいいや、オレ様だってそこいらのスカポンタンとは頭の出来が違うからなァ
誰彼かまわず喧嘩ふっかけるような真似はシねぇさ
……何より腹も減ってるしな、わざわざ疲れる必要もねェ

【最後の一言は小声で…いやとにかく、彼もまた無用な争いは避けたいらしい】
【少なくとも今、少女相手では。くぅ、と腹の虫が鳴くのは無意味に地面を蹴って誤魔化して】

普通のレストランで良いなら知ってるケドよォ……イマ奢りって言ったな?
聞いたぜ?誘われたぜ?今更『やっぱ嘘』なんて言っても無しだぜ?

ヘヘッ……オラ、着いて来いよ。少しはマトモな店知ってっから。

【生憎というか、この青年は特別、少女の気持ちや思考に気付く様子はなく】
【どことなくそこらのチンピラよりはマシな態度で、店への道を案内し始めた】

【やがて着くのは、如何にも低俗で設備の古そうなファストフード店である】
【チェーン店でもなく、ホットドッグからピザまで取り揃えてはいるが空気は悪い】
【どこか淀んだ暖かさを提供する店内のテーブル席を青年は陣取って、少女にも座れよと対面席を促した】

499名無しさん:2013/01/04(金) 01:46:02 ID:QAcQh52M0
>>493

「ふぅん、内部事情には疎いのかしら?」

 そういうと、女は片手で塔の中段から木を抜き取る。
 下の方が抜かれているせいで、塔が大きくぐらついた。

「私が裏切る? ふふふ、残念ながらそれは無いはねぇ。
 私はインテリのキャリア組ですもの。
 やっと手に入れた地位、むざむざ手放すなんてそんな惜しいことはしないわ」

 コトリ、と抜き取った木をわざと不安定な位置に積む。

「じゃあ、カノッサ統合についてはご存じ?
 一時別れてたスペルビオ様が最高議会の元に戻るらしいじゃない。
 カノッサもそれでずいぶん大きくなるわね。

 女性はピンと指を立てる。

「私としては最高議会、所謂ナンバーズ派の元にある"哲学者の卵"のデータ、とっても興味深いわ。
 それがあれば・・・とっても素敵なモノが作れそうなんですもの」

 クツクツクツ、とさも愉快そうに肩を揺らして笑った。

500名無しさん:2013/01/04(金) 01:49:33 ID:1Lzh2yks0
>>492

信者なんて要らない、この信仰は私のものだけでいい。
そっちのほうが“素敵”でしょう? だって、私が信じなきゃ、消えちゃうのよ、この神様。

――――ああ、でも、少しぐらいならいいよ、ふふ。
私の神様がどれだけ素晴らしいか知ってもらえるのは、嬉しいもの。

【道行くひとが、彼女の神を知っているかと言えば――限りなく、否だ】
【知っているわけがない。だって、文献にすらろくに残っていないのだから】
【ずっと昔、ちいさなちいさな田舎村で根付いたそれは、今ではその血に伝わるだけで、】
【信者は要らない。けれど、他の宗教は嫌いで消えてしまえばいいとすら思う】
【――神の存在すら手にとって嗤うのは、やっぱり彼の言の通り、狂っていた】

そんなのさせると思う――?

【ブン投げた刀。どうでもいい場所でからりと跳ねたそれが、無数の桜の花弁になって消えていく】
【見慣れ尽くしたそれを、目で追うことなんてないけれど――】

お生憎様。わたし、もう現世(ここ)から退くわけにいかないの、
だって、お父さんと一緒に居なきゃ――だめでしょう? 永劫捧げるって、決めたんだから。

神様の“奇跡”使ってでも、使い切ってでも、ここに留まるって決めたんだから。

【――ふらりと持ち上げた右手、袖の中にはちいさく癒えきらない右手】
【ふわりと魔力が満ちる刹那、足音ばかりはどこまでも軽く、駆け出すのだろう】
【その右手には、いつの間にやら先ほどの刀。たどり着けたら袈裟に振り抜くそれは、細身にしてはありえないほどの力】
【駆けるのは早いけれど、何かしらの手を挟むことも可能、だろう。それに、その軌跡はひどく真っ直ぐだ】

501名無しさん:2013/01/04(金) 01:52:56 ID:P1wgi8xI0
>>491

(頭の中にはきっと、脳ではなくてスポンジか何かが入っているんだろうな……)
(騒がしいというかなんというか……まあ、たまには良かろう。こういうのも)

……アヤツヒ、だな。古い時代の名前だ、今時珍しいと思うのは普通だよ
加えて言えば私の認識はもうそれでいい。別に間違ってはいないから
それでセリーナ、一応言っておくがココには賞金首は……綾ちゃん?

【顎に右手をやって、首をかしげる仕草――あだ名なんて、付けられたことがないのだろう】
【自分のことだとすらわかっていなかったらしく、やがて『あぁ』と呟いてから顔を上げ】

……一つ、ナミアムダブツ言うな、成仏するぞ。それから……いや、もういい
二つ、お前のピストルについては興味こそ有るが、また今度見せてもらおうかな
最後になったがセリーナ、お前の推察はそれで合っていると思うよ
幽霊屋敷といっても悪さをしているのは自殺した彼らではなく、それより古い存在だ


で、だが……今はそうだな、お前の勘に従って蝋燭を調べよう
どうも私はこういう推理というのが苦手なのだ……何かについて、語るのは好きなのだが―――。

【パチン、と綾津妃が指を鳴らすと二つの死体が消えて、残るのは梁に吊るされた古いロープだけ】
【そして彼女は壁の蝋燭に近付いて、しばし触れたりとしてみて――突然、ガコン!と音がする】
【どうやら仕掛けだったらしい。部屋の変化は―――無いが】



【―――いや、背後だ。隠し扉が消えている。そして妙な浮遊感、エレベーターに乗るような感覚】
【降りているのだろうか、やがてそれも消えて――セリーヌの近くの壁に、取っ手のようなものがせり出した。】

502名無しさん:2013/01/04(金) 01:59:34 ID:ZCHlt7mo0
>>497

――――――――ッ!!
「っ…………、内蔵……を…………!
……じゃあ、あの吐血は……………………そんな、それで、あんな動きを…………!?」

【語られる、瑠璃の戦う理由。それは2人にとって、想像もしていなかった中身なのだろう】
【機関――――世を乱し人々を苦しめる人間たちの集まりである事は、彼等も理解している】
【しかし、そこに所属している人間にさえ、この様な理不尽を強いている事は、流石に想像出来なかった】
【ようやく立ち上がったのに、ショックで再び倒れ込みそうになるサリード。触手の動きが止まり、うわ言の様な言葉をこぼす魔獣】
【――――2人は、瑠璃の身の上を想い、そして案じ、動けなくなっていたのだ】

「……た、倒れた…………」
――――死んだのか、気絶したのか…………いずれに、せよ…………限界が、来たんだろう…………

【武器を――――猊馼鵜瓩噺討鵑任い燭修譴髻構えながらもその場に倒れ伏した瑠璃を見下ろしながら、魔獣は呻く】
【それを確認するために、サリードはよろよろと歩み寄る。ともあれ戦いは終わったようだった】

…………レミー、その人を乗せて、風の国公安当局に身柄を…………機関に狙われたんだ。おまけに足を失ってる…………守ってもらわないと……
「それは良いけど……サリー君は?」
僕は……最初の予定通り、『天霊』で帰るよ…………やる事は、あるけど…………

【何時もの通り。2人の打ち合わせは淀みなく、素早く通り過ぎていく】
【しかしサリードは、倒れ伏した瑠璃に近づくと、自らの傷も省みず、姿勢を仰向けに直す】

「……ちょ、サリー君……まさか…………! そんな事をしても…………」
…………死んでなかったら、僕のほんの手心だと…………もし死んでたら、手向けだと思ってほしい…………
――――あまりに、ひどすぎるだろう…………この、瑠璃の現状は…………
……………………ヴォーダン、済まない…………!

【男性を担ぎあげると、魔獣はサリードのやろうとしている事を悟り、思わず声をかけたが】
【サリードも、そして魔獣も、先ほどの瑠璃の話に胸を抉られている。故にその行いを止める事は出来なかった】
【――――サリードは、懐から10cmほどの白い三角錐の物体を取り出すと、瑠璃の鳩尾へ、それをゆっくりと突き立てていった】

【――――その三角錐の正体は『ユニコーンの角』。魔海の中で見つかる、希少なマジックアイテムである】
【これには、強力な癒しの効果が備わっており、使用者に対して突き刺すことで作用する】
【もし、瑠璃の傷が致命傷でなければ、ゆっくりと身体は回復していくはずだ】
【――――もっとも、内蔵の欠損と言う、根本的な部分にまではその力は及ばないのだが、それでも身体は順当に回復するはずである】
【――――仲間の好意で送られた品を、自分以外のためにサリードは使った。それが彼の『優しさ』なのだろう】

「……じゃあ、先言ってるから。サリー君…………」
あぁ…………『天霊』!!

【それを済ませると、サリードは空へ、魔獣は地を駆けて森の外へと飛び出して行く】
【空を往くサリードに比べて、魔獣の動きの方がずっと早い。サリードの飛翔は、恐らくギリギリのものなのだろう】

【――――森の中には、瑠璃がただ一人残されている。敵であるサリードの謳う『優しさ』の痕跡を、その身に遺して】

/遅くまで乙でしたー!

503名無しさん:2013/01/04(金) 02:02:05 ID:0agzO41Y0
>>502
/お疲れ様でしたー!楽しかったです

504名無しさん:2013/01/04(金) 02:07:09 ID:tkYgIS3U0
>>499

というよりも興味無ェ。俺はただ俺のやりたいことを思うままにやるだけだ

【そう、彼は良いか悪いか自由奔放という言葉がぴったりの人間であり】
【だからこそ――彼という男が成り立っている。だけどこれはまた別の話、なのかもしれない】


【ふ、男は小さく笑って積まれた木を見遣る】
【おそらく安定するだろう個所の木を抜き取ると、ゆっくりと積み上げるだろう】
【――ほとんど、揺れない。彼の心と同じく】


おいおい、さすがにそれくらいは知ってるってんだ
ま、どォなろうと俺はあの方について行くがな


【テーブルに置かれたサンドイッチに手をつけると、勢いよく食べ始める】
【一口目をコーヒーで流し込んだ後、女にも食うなら好きに食えと言うだろうか】
【もっとも、料理は冷めきってしまっているのだが】


猴餃瓩優А帖弔前さんはそれを使って何しようってんだ?


【さしたる興味はない――ものの、いつ猴澆靴なるか瓩錣らない】
【それは尽きることのない彼の欲望がいつ疼くかわからないということと同義】
【つまりは、訊いて損はない。だから訊く。というのが彼の考えだった】


/思い違いがないなら、最高議会は解散という形になってたと思いまする…
/よければ一度ご確認くださいまし!

505名無しさん:2013/01/04(金) 02:09:29 ID:F8vR5YmM0
>>501

うんうん、古い名前だね。それにアタシの国の言葉ではないかも。
でもかっこいいなぁ〜!なんだかお姫様っぽいよね。綾ちゃんお姫様!
ほうほう、とりあえず綾ちゃんの認識はこれでよし、と。良かった良かった。
ま、賞金首に関しては元々期待してないから大丈夫。こういう場所なら隠れられそうだから
今追っかけてる放火魔なんかが潜んだりしてるかな〜って淡い期待を込めてたんだけどね。この様子じゃいるわけないや。
でもそんなのよりもっとステキな人・・・っていうかゴーストと出会えたから満足かな。ふふふ。

【セリーナはといえば、名前を間違えたことも勝手にあだ名をつけたこともあだ名に戸惑っている事も気にせず。】
【多分こういうやつなのだろう、得意技は人にあだ名をつけることだ。】

え、やっぱりナムアミダブツで成仏しちゃうの!?って、また言っちゃったし。ごめんねー、さっきから斬り裂いたりお経唱えたりして。
【一応ペコリ、とお化け二体にお辞儀をして】
ああ、アタシのピストル?いいけどこれ、アタシも説明書抜きで使ってるから暴発とかしたら許してね♪
――ほうほう、アタシの推測であってるのか。いやはや、頭を使うことほど苦手な事はないからね、今素で驚いてるわ。
でも悪さかあ・・・やっぱり「呪い」とか?って、これ心霊に耐性が無いアタシって結構ヤバイんじゃ・・・。

語るのが好き、なんだ。綾ちゃん大人びてるから熱く語ってるところが想像できないなー。
ところで好きな物、って?やっぱり女の子らしく甘い物とか?ファッションについて語ったりするの?気になるねぇ。
―――おお?これ、部屋動いてるのかな。エレベーターっていうか・・・おろ。
【現れた取っ手。動いていた浮遊感も音も消えると、部屋には今まで無かった異物があり】

・・・ねぇ、綾ちゃん。レディーファーストって言葉知ってる?部屋には女の子から先に入るっていう決まりごとが合ってね。
そんなわけで綾ちゃんよろしく。こんな怪しそうな取っ手を掴む勇気がアタシにはない、断じてない・・・ッ!
【そそそそ、と移動し取っ手を握るのを綾に譲る。言い訳も滅茶苦茶だ。】

506名無しさん:2013/01/04(金) 02:14:46 ID:Xo8vsmhk0
>>500
それをエゴというんだよ

【ギリギリと歯軋りをする。その考えは神父服の人物とは大幅に異なっていて】
【それどころか、まったく逆といったもので、故に許せないのか】
【歯軋りをしながら、鋏のような剣を抜く】

身勝手な死人のエゴを、此方の領分にまで犯すな
神の決められた秩序を平気で破壊する愚者が

【袈裟に振りぬかれたその刃を二本の剣でとっさに受け止める】
【とはいえ、対応しきることはかなわない。力押しに負けそのまま胴を一閃される】
【血が噴出し、身体に激痛が溢れんばかりに走る】

舐めるなッ!
私は、我々はその程度で屈するような精神ではないッ!

【即座に地を蹴って、相手との距離を確実に取って】
【転移魔法で再度戻した小剣――そのうち二本、それを自身の傷口へと突き刺す】
【付属されていた魔は、氷――血液は固まり止血される。荒良知というようなレベルですらない】

いいだろう、蛇女。貴様が紛い物の奇跡を見せるというなら私も見せてやろう

【そう息も絶え絶えに呟くと、鋏のような剣を二つに合わせた】
【その様は、まさに巨大な鋏そのもので】

【そうしたかと思うと、神父の身体が茨のツタのようになってゆく】
【浮かぶ鮮血の丸い瞳、神父服を着た人型の茨の化け物】
【もはや只人の形でしかないその姿は、化け物としか言いようの無いカオスで】

イノチヲモヤセ、ヘビ

【そう、もはや人の声というよりはあらゆる不協和音を混ぜて無理やりそう聞こえるようにした】
【そんな気味の悪い声でそういったかと思うと、そちらへと先の鋭くなった茨ツタが向かうだろう】

ソノ舌ノヨウニ、オマエノ身体モ裂カシテヤロウカ

【茨の化け物は鋏とかした剣を持って、只相手を見据える】

507名無しさん:2013/01/04(金) 02:19:38 ID:NMgRO/tU0
>>498

(……我慢、我慢よ。大丈夫、そうする事には慣れているでしょう―――)

【重ねられる“馬鹿”、少女の反応は沈黙。最初の彼と同様のそれは、たぶん分かりやすいのだろうけれど。】
【そして青年の続けた言葉に、】

……一度言ってみせたことを、私が翻すとでも思うのかしら?
せいぜい期待しておく事ね―――……何を食べられるかは貴方次第だし。

【また余裕ぶる様な言葉を投げつつ、ふふん、とばかりの上から目線で接した。】
【……“何であろうとOK” 宣言そのものなのだが、それも自信のあらわれだろうか。】
【けれど少しやりすぎな“それ”は、
 ファストフード店に入れば、新鮮な気分の雰囲気に変わって。】

(こんな場所があったなんて……知らなかったわ。)
(……まぁ、これでいいか。彼じゃないけど、拘りはないし―――)

ホットドッグをふたつ、それとコーヒー。…私の分はこれで終わりね。

【誘われるまま席に着きつつ、慣れないメニュー表に目を通して――
 夜食どころか昼食にも多そうな量を注文。
 自分の奇妙さには気付かずのままで、対面する青年にまた目を向ける。】
 
【ファストフードの待ち時間は短い。けれどそもそもが“奢りたいから”だったのだし……相手の様子は自然と気になる。】
【… どれくらい注文するのだろう? どんな気分でいるのだろう。】

【空気の悪さには頓着せずに、好奇心めいた/どこか不慣れそうな/ぶしつけな視線が向かっていった。】

508名無しさん:2013/01/04(金) 02:23:57 ID:QAcQh52M0
>>504
//おおう、これは恥ずかしい・・・
 最高議会の元に戻る→ナンバーズ派の元に戻る、でお願いします

「beyond・・・人類を進化させる禁断のリンゴを完成させられるかもしれないわね」

 その話に入ると女性は急に真面目な表情になり。
 顎に指を当てた。

「beyond2、クレイジーなテロリストならこれで十分なんでしょうけど。
 生物工学者の私から見れば、まだまだ不完全だわ。
 私が作りたいのはもっと完璧なモノ・・・すなわち」

 女性は頬を吊り上げる。
 その目に底知れぬ狂気を宿らせて。

「あらゆる人間が、ノーリスクで、人間を超えた力を得ることができる本当の新薬。
 ふふふ、これが完成した暁にはブラックマーケットで莫大なカネが動くわ。
 全ての国がこれを買いあさる。そしていずれは・・・」

 女性は目を三日月形に細めた。


「この世に無能力者なんて居なくなるでしょうね」


 しばしの沈黙の後、ふぅと息をついて表情を戻す。

「ま、あくまで机上論ですけどね。
 取らぬ狸の皮算用もいい所ね、その哲学者の卵のデータを見てみないことには、ね」

 女性はサンドイッチには手を付けることは無く。
 ジェンガの中段を抜き取ろうとするが。

 塔が大きく傾いて、崩れてしまった。

「あら、私の負けかしら?」

509名無しさん:2013/01/04(金) 02:28:36 ID:P1wgi8xI0
>>505

そうだな、今では……多分、東方の国の言葉が私の名前に近かろうな
………お姫様かどうかと言われたら、なんとも答えにくいところだが。

まあ、今後は誰も近づかないような本物の心霊スポットには近付かないことだ
そういう場所には良くないものしか居ないし、放火魔だって入りこまんさ
居るのは自殺した幽霊とか……あぁ彼ら、最後はお前の事を気にせず逝ったよ。

【部屋の降下を感じはしてもたじろぐ様子もなく、セリーナに歩み寄る綾津妃】
【セリーナの背格好やブーツの高さにもよるだろうが、150cm少々の体格は子供のようにも思える細さで】
【相手からの質問が重ねられればまた顎に手をやって、自分のことなのに悩んでいるらしく】

熱くは語らない……が、滔々と自分の意見を述べるのが好きなのだ
例えばお前のピストルについて語るなら、一体どういう由来のモノなのか
そしてナニが憑いているのか、私が弄ったらどうなのか……語れば長そうだろう?
ただ強いていうならそう……私が好きなのは、私の城に訪れる来客かな。彼らは私と会話をしてくれるから。

【人と話をするのが好き――城、といったが、それは家でもあるはずで、話す相手は居ないのか】
【いやそもそも、話すだけで楽しいというのはどうにも程度が低すぎるようにも思えて】
【もしかすると彼女は現世の遊びとか、趣味とか、そういうものに触れたことすら無いのかも知れず】

……なあセリーナ、私はジョークのセンスは無いが、レディーファーストならお前でも良いのじゃないかな?
まして私は人間ではないのだし、お前のほうが適任……いや、仕方あるまい――――。

【何か可笑しいぞ、なんて呟きながら、綾津妃は取っ手を引く――すると、先程扉のあった場所が開き】

【―――瞬間、綾津妃が吹き飛ばされる。 蝋燭のある壁へと、衝撃波でも受けたかのような勢いで】
【見れば扉の先には井戸。周りは石壁だが床は土で、井戸から溢れる黒いドロドロがぬかるみを作っていた】
【加えて、その黒があふれだす井戸の口には何かヒトガタまでもが見えていて――見えない瞳が、セリーナを見たように思え】

く、ッ……おい、セリーナ…!アレだッ、“アレ”が古い存在……この土地の呪い……っ!
腰の銃は飾りではないのなら、申し訳ないが撃ち殺してもらえるかな……ッ…。

【綾津妃がそう言葉を絞る裏で、ドロドロが何本モノ腕と化して、這い寄るように此方に迫る】
【明確な敵意――殺意にも似た波動が、ひしひしと。その肌を叩くように、襲いかかるのを感じられるか――!】

510名無しさん:2013/01/04(金) 02:29:52 ID:1Lzh2yks0
>>506

ふふふ、あはは、私を作り直したのは、神様だよ?
――ああ、そう、そうね、おまえが見たらただの地を這う蛇か、

【ろくに動かない手で無理矢理に振り抜いて、返り血を浴びるのだろうか、けれども、嗤う】
【右手が痛くて、いたくて――ほんの僅か、眉を顰める】
【そうしてまた、その刀を投げ捨てて――確かめるように振り抜いたなんてことのない右手、】
【薄い皮膚が裂けて、僅かに血が滲んでいた】

【距離を離されて、だから、追いかけようとした。残ったのは使いづらい左手と、蛇と、――牙】
【利き腕が使えなくても、手負い相手なら、どうにか――?】
【そう考えた足が、止まる。おかしな荒療治のせいでは、ない】

【彼の身体の変貌と、耳障りな不協和音の音色。ぐぅと眉を顰めて――】

咲かせてごらん、二つになった尾っぽでその首締め上げてあげる

【けれど、返したのは強がったその言葉。――本当は、もっと嫌な顔をしたいのだけれど、】
【だってこんなの当然だけど知らないし、急に不利になったよう、思えて、】
【けれど、逃げ出すことは嫌で、そうしたらこの信仰を自ら穢い場所に放り込むのと同じに思えて、】

【たん、と。爪先が地面を叩く、地面が波打って、ゆらりと蛇身がひとつ起き上がる】
【自らは最低限で避けて、ぶつけようとするのは、そいつ】
【植物に水。一応酸性だけれど――断ち切るなどは出来ないそれ。貫いた先、その背中を取ることも、きっと出来る】

511名無しさん:2013/01/04(金) 02:39:05 ID:2EHDS1Jg0
>>507

【店内では、青年は来慣れているらしく、ひどくリラックスした様子】
【少女がホットドッグとコーヒーを頼むと、彼も「同じ物を」と言い】

……それからマルゲリータピザ三枚、重ねてバジルソースヨロシク。
あとはハンバーガー…ポテト盛り合わせ……あぁあとチキンは6本だな
飲み物はやっぱりコーヒーじゃなくてナタデココ入りのジュースでいいぜェ

あとは……いや、テーブルに乗らねぇか。
また無くなったら頼むから、取り敢えず至急でなァ

【と、奢りというのをいいことに彼は好きなだけ注文を重ねた】
【その金額、ざっと6000。ファーストフード店で出る値段では無い】
【ふと青年の顔を見れば、にたりとした嫌味な笑顔とあの歯…いや、牙が見えるだろう】

いやァ奢りって良いよなァ。最近は寒いからチンピラも路地裏にァ少ねーしよォ
ここ三日間まともに食ってねェからどうしようかと思ってたトコロだ

……おォっと流石に速ェな、そら頂こうぜ?飯は美味しく食わないとなァ?

【なんて言葉も付け加えている内に、注文の品が一気に運ばれてきて】
【意外に礼儀正しく手をあわせてからチキンを掴んで、獣がそうするようにバクリと食べた】

512名無しさん:2013/01/04(金) 02:42:19 ID:Xo8vsmhk0
>>510
右手ハ、モウ動カナイダロウ?
蛇ニハオ似合イジャナイカ……脚モ左腕モキッテ、蛇ノヨウニシテヤロウカ

【少女の言葉をまるきり無視して、もはや指というより只の茨の集まっただけの】
【ソレで少女の右手を指差した。二ヤア……と嫌な表情をして】

喧シイゾ、蛇女
脱皮スルノヲ手伝ッテヤロウカ、醜イ体内ヲ血溢レサセテ
モウ一度死ネ

【飛び来るその水を、即座に横にステップして避けて】
【先ほどまでの行動からすれば背中を取るだろうということは大体予測できる】
【だから、鋏と化した二つの剣をばらして逆手に持って自身の脇を通して貫かんとした】
【とはいえ、後ろを見ては居ない。見る暇は無いからだ、故に明後日のほうに刃筋が言っている可能性もあるが】

513名無しさん:2013/01/04(金) 02:55:23 ID:tkYgIS3U0
>>508

人類の進化なんておもしろそうだなァおい
だがそれを言うなら猴餃瓩眛韻犬茲Δ覆發鵑世蹐Α

【無限の可能性があんなちっぽけな物の中に宿っている――】
【これも良いか、悪いか。――いや、これに限っては悪意の塊なのだろう】


【 丁度、眼の前の狂気と同じだ 】


それがお前の望む混沌か……
きひ、スケールが大きすぎて六罪王の地位をやりたいくらいだな


【その目はまるで能力者だらけになった世界を幻視して恍惚としているように、男は感じた】
【探究欲――その極地に、彼女は立っているのだろう】
【尽きそうにない欲望に燃える姿には、どこか親近感すら覚える】


机上論でもなんでも、自分のやりたいように出来るのがカノッサだ
手段はどうであれ……なァ

きひ、完成した暁にはひとつ譲ってほしいところだなァ
俺も――自分の能力の限界を知りてェ


【淘汰されるべきと知ってなお、その禁忌に踏み込もうとするのが彼らであり、機関である】
【それこそが自由。無限に湧きあがって止まらない欲を抑えつけられる唯一のもの】
【無限には無限を。それが許されるからこそ、彼はここに】

みてェだな

【崩れた塔を眺めて、彼は笑って喜んで見せた。木が料理の上に落ちたが、問題ない】

お前さん、名は?

【そう間を置かずして、彼は尋ねるだろう】


/遅れました…ごめんなさい

514名無しさん:2013/01/04(金) 02:57:27 ID:1Lzh2yks0
>>512

――うるさいな、言ったでしょう、一欠けらだってあげない。

【顰めた眉が、ちいさく漏れた舌打ちが、不機嫌色に染まっていく】
【避けられた蛇。向かって来た茨にぶつけて損傷するかどうか見てやりたかったのに、と――】
【――ばしゃん。地面にぶつかって弾けた後に残った死骸のよな鈴が、衝撃に揺らいで*りん*と鳴いた】

やだよ、冬眠すら出来ないのに脱皮なんて出来るわけがないじゃない、
それに脱皮なんて命がけなこと、おまえみたいな奴の前ですると思う? するわけ、ないじゃない

――ああ、でも、剪定なら手伝ってあげてもいいよ、ねえ?

【思い通りになんてなるわけがないのに、それに舌打ちを重ねて、考えるほんの数秒】
【びっくりするぐらい無防備に晒したその身体――何に対しても、その反応はきっと一瞬遅れるはずで、】

【逃げる――なんて、いやな選択肢が、思考の中で揺れていた】

515名無しさん:2013/01/04(金) 02:57:57 ID:F8vR5YmM0
>>509

東方、かあ。実は賞金稼ぎをやる傍ら、旅人も兼任しててさー。
色んな所を回りながらその場その場で悪人とっ捕まえて生活してるってワケなんだけど
そっか、まだ東の方には旅したことが無かったなぁ。そのうち、死ぬまでには廻れると思うけど。

――うん、そうする。だって怖いもん。いや、最初は怖くなかったんだけどまさかホントにお化けがいるとは思わないじゃん・・・?
ほらその「良くない者」とかいう表現がもう一々怖いんだよ〜・・・え?ああ、そっか、静かに逝ってくれて良かったね。
恨まれたらアタシじゃ対処できないし、ははは・・・。

【そういえば、こんなに心霊に詳しく長生きしていそうな綾津妃だが見た目には本物の人間、それも幼女にしか見えない。】
【口調や態度こそ大人びている物の、傍目にはセリーナとの組み合わせは歳の離れた姉妹にも見えるのだろうか。】
【――ブロンドヘアと黒髪ではそんな風にも見えるはずが無いか、とセリーナは自分自身に一瞬あきれた。】
【セリーナは女性では背が高い方であるし、ブーツのおかげで下手をすると身長は160後半くらいには届くだろうか。】

確かに、考えたこともなかったけどこの銃も不思議が一杯だからねー・・・そっか、語ると長くなりそう。
それにしても会話をしてくれるから、って・・・普段あまり喋る人がいないの?綾ちゃん。アタシなら、いつでも会話相手になってあげるのに。
【城も気になるがもしかするとこの綾津妃という子、普段は寂しい思いをしているのだろうかと心配になってくる。】
【となるとセリーナも色々な事を考える。たとえばそう、どこかに連れて行ってあげたりしたら喜ぶのではないか、とか――。】

いやいやいや!アタシはほら!レディーっていうよりその・・・ガールじゃん!?
【もうそんな年齢ではない。加えて言うと外見ならセリーナのほうが上に見える・・・。】
・・・ほっ。ありがと綾ちゃん。よーし悪霊いざ参る!!このセリーナ様が成敗し・・・

【瞬間、吹き飛ばされる綾津妃。そして固まるセリーナ。】
【目の前に広がった光景はどう見てもホラー映画のそれで、とてもではないが殴ったり蹴ったりでは対抗できなさそうで。】

ぎ、ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああ!
おお、おば、おばけえええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!

【叫びながらも防衛本能が働く。伊達に賞金稼ぎとして死線を潜り抜けてはいない。】
【素早くホルスターから魔力を漂わせるその"銃"を引き抜き、発砲――したはいいが。なんと悪霊めがけではなく、天井めがけ発砲。】
【焦って狙いをずらしたとも思えないその謎の行動だが回答はすぐに出た、弾丸が天井に命中する寸前に広がったのは巨大な魔方陣。】
【弾丸から円盤状にセリーナの頭上を広がり、そのまま身体を透過するように下へと下がっていく――セリーナの身体が、魔力に包まれた。】

『騎士怪醒――――<ティターン・アーマー>』!!

【呪文のようにセリーナがそう唱えると、彼女の全身を包んでいた魔力が鋼鉄の鎧へと変化していく。】
【肉体に纏わりつくように装着された全身の鎧は頭部にまで及び、テンガロン・ハットをも包みその姿を現した。】

【―――セリーナはそこにはもういない。群青の怪しい光を放つ"悪魔"がそこにいた。】
【否、正確には悪魔の兵器を使い専用の鎧を着込んだセリーナであるのだが、見た目には"機械と悪魔が融合した姿"にしか見えないだろう。】
【太古に存在した巨人族"タイタン"の肉体を模して作られた装着型戦闘魔導鎧、ティターン・アーマー。】
【銃は召還をする為の物で、召還したのは悪魔製の強化アーマー。】
【ただ服の上から装着するだけでなく、装着後のデザインに元から被っていた"テンガロンハット"が"反映"されているあたりが】
【この鎧がただの機械ではなく魔力と魔導機械を用いた悪魔の技術の産物であることをうかがわせる。】

ここここ、こっち来るなぁぁぁぁぁっ!!
【――当のセリーナ自身が物凄くビビっている事を覗けば。】
【そこそこに見栄えのある存在になったのだろうが、こうなってしまっては仕方が無い。】
【鎧を装着したセリーナは今度こそその銃を悪霊に向け、トリガーを引き絞る!!】

この銃の名は『"弾"末魔』―――お、お化けだか呪怨だか貞子だか知らないけど喰らえッ!!
【放たれたのは鉛ではなく、光弾。紫色の魔力弾丸が鋭い銃声と共に放たれ、ハンマーが火花を散らした音が送れて聞こえた。】

516名無しさん:2013/01/04(金) 03:05:40 ID:Xo8vsmhk0
>>514
【不機嫌に浮かぶ少女とは対照的に、化け物は不気味に口を歪ませる】
【口の奥から蠢く茨のツタが眼に見えて】

脱皮がいやなら、ここで首を切られろ
断頭台へ、私のこの『幻想交響曲-シンフォニー・ファンタスティック-』をギロチンに
断頭台に行進し、そしてその首を鞠のように転がし血で血を塗らせ

【直ぐに身を翻してそちらへと振り向くと、即座に剣を鋏の形状にして】
【貴方をその刃と刃の間に挟むだろう】
【何もせずに居るのならば、そのまま首を鋏で掻っ切られる。まるで人形のようにたやすく】

Burn My Dread《命を燃やせ》

【とはいえ、さすがにさすがに剣の形状ゆえにそうたやすく掻っ切れるわけでもないようで】
【そのまま掻っ切るには少々のラグがあるし、そもそも無防備同然の状態だ】

517名無しさん:2013/01/04(金) 03:11:24 ID:QAcQh52M0
>>513

「真室川 野槌、カノッサ機関生物工学および能力開発研究部門の研究員よ」

 そう、カノッサ機関はやりたいようにやれる組織。
 どんな禁忌の実験も行うことができる。
 この女がやってきたことは生命倫理に唾を吐き、
 人間の神秘性や不可侵性を粉々に破壊する行為そのものだろう。

「ふふふ、六罪王・・・そんなに高い地位が手に入るのならとっても楽しいでしょうね。
 給料は幾ら位かしら? もしかしたらあのレギンを超えられるかもしれないわね・・・!」

 野心に燃える言葉を連ねる野槌。
 口角を吊り上げ、ふと思いついたように言った。

「そうね、もし私が六罪王になれたとしたら・・・司る罪は"冒涜"かしら?」

 野槌は席を立つと、白衣を払ってテーブルに手を乗せた。

「そう言うあなたの名前は?」

518名無しさん:2013/01/04(金) 03:12:38 ID:P1wgi8xI0
>>515

【セリーナと綾津妃――完全に対極の存在であるように思えたが、会話は続いた】
【名前、好み、心霊もそうだが。しかしながらそれらは一度、大きく断ち切られる】

【それは勿論、悪霊の出現とともに綾津妃が会話の出来ない状態になったこともそうだし】
【セリーナ自身がその身を鎧に包み、悪霊もまたそれに対峙して、這っていた手が跳びかかる】
【数十に及ぶ、得体のしれないヘドロのようなモノで出来た腕―――捕まればどうなるか、考えるまでもない】


『――――、―――――ッイィィィィィィィィィィ!!ゴォォォ、オ、ォォッ――!!!?』


【そして、そう。考えるまでもなかった。数十の手腕はセリーナの打ち出した魔弾に撃ちぬかれ】
【数十から無数に細分化するに至るまで叩き潰されて、金切り声じみた悲鳴が上がった】

【――恐らく、この悪霊はかなり凶悪な存在なのだろう。綾津妃の声が瞬時でも荒げられたのはその証】
【ただ一つだけ、相性が良すぎた。セリーナの持つ悪魔の技術を用いた銃と、そこから放たれる攻撃は】
【あくまで人の域から脱しない“呪い”なんていうものに対しては、圧倒的な火力を発揮した】

【例えるなら、紙と鋏の戦い。紙は石というモノには、大きく包み込む力を持つが】
【こうして点滴が現れると、中々どうして抵抗の薄くなるものである。】

……それでも、抵抗するのが人だ。良くも悪くも、人は何事かに抗って生きている。
悪霊というのは……今はなんであれ、元は人間……、………スマン、最後まで頼めるか?

【綾津妃がふらりと立ち上がり、腹部を押さえながらも魔装をした彼女と、悪霊を見る】
【悪霊はドロドロを結集した巨大な口を作り出し、井戸から飛び出るようにして、セリーヌを鎧ごと食らおうと跳びかかる】
【―――けれども、きっとそれは怖くないだろう。得体が知れないから怖いのに、銃で蹴散らせると分かっているから】

【綾津妃はこの千載一遇とも言うべき出会い、タイミング――それを見込んで、一気に蹴りをつけて欲しいと、そう言った。】

519名無しさん:2013/01/04(金) 03:27:17 ID:F8vR5YmM0

【紫の光弾は一撃でその腕々を打ち抜き、魔力の波動が引きちぎれたそれらをさらに粉砕した。】
【一瞬、一撃。ほぼ無我夢中で行った射撃ではあったが、どうやら一応正確に狙いを定められていたようだ。】
【あまりに効果のありすぎるその弾丸と撃ちぬかれた相手を見て――恐々していたセリーナは逆に呆気に取られてしまう。】

ハァ――はぁ、はあ、へ?
あ、れ・・・よっしゃ!すごい効いてる!このまま・・・ッ!!

【再び銃を構え、降りたハンマーを指でカキリ、と引き起こす。】
【リボルバーが回転し、古式なパーカッション式回転拳銃の見た目の"弾"末魔が、二度目の咆哮をあげる寸前】
【セリーナは一瞬ではあるが、相手への哀れみを感じてしまった。】

―――もう、無理なのに。そっか、そうだよね。最初からお化け、なんて霊はいないもんね。
人間だった、んだよね。諦めきれないよね。

【歪な感情の荒波――セリーナはその悪霊の事をそんな風に感じた。】
【どこかで歪んでしまったが故に、誰かを呪わずにはいられず、そんな存在に成り果てても、消滅する事には抗いをみせる―――】
【なんだ、人間と。ほとんど変わらないじゃないか。】

――――――ゴメン。

【飛び掛る悪霊、大きく開いた口部。セリーナはその内部、喉求めがけ照準を合わし】
【トリガーを、引いた。】
【部屋を包む炸裂音。魔力による燃焼効果で火薬の擬似臭が漂い、再び紫色の魔弾が放たれる。】

520名無しさん:2013/01/04(金) 03:27:48 ID:F8vR5YmM0
/おっと安価抜け!>>519>>518宛です。すみません、

521名無しさん:2013/01/04(金) 03:28:42 ID:NMgRO/tU0
>>511

(同じもの、か……)

【――― 面白いアイディア。そう少女が思考した刹那、】
【ピザ、ハンバーガー、その他諸々、諸々、諸々……無数の注文を青年が続ける。】

(……は、……はぁっ……!?)

【目を丸くする―――……想像の外の出来事だった。】
【直後ハッとした様に取り澄ました表情を浮かべるも、次々と運び込まれる料理の山を前に…】

(ぅ……あ……)

【…気分が優れなくでもなったのか、覇気のない顔に変わって行く。】

……全部一人で食べきれるでしょうね?
なんだか貴方を見ていると、食欲がなくなって来たし……もう一本のホットドッグはあげる。
それにしても、一体どこにそんなに入るのよ……。

【そうして疲れ切った表情で幾つか疑問を向けつつ、ふたつあるホットドッグの内、一つを彼に差し出すだろうか】
【猛烈な勢いで食べ出しそうな雰囲気で、チキンにかぶりついた青年―――
 少しずつ、一口ずつ食べ続ける少女とは対照的でさえあるのかもしれない。】

(……私みたいな考え事は、多分、彼はしないのでしょうね。……その方が自然か。)

……良いわ、好きなだけ頼んで食べればいい――――
……それとも泣き出してでも欲しかったかしら?ふっ、ご愁傷様、ね……、…。

【ホットドッグを/そして“今”を味わいながら、少女はこの空間を瞳に映す。】
【浮かべる余裕と『食欲減退』、青年の顔と食物の山が、彼女の視線を捉える度に、かわるがわるその表情を変えてゆく。】

【それはどこか穏やかな時間で、もしかしたら―――― 路地裏から始まった遭遇いには、貴いとさえいえるのかもしれない。】

522名無しさん:2013/01/04(金) 03:31:54 ID:tkYgIS3U0
>>517

きひ、よろしくだな、真室川さんよォ

【人間の神秘性――進化に夢を馳せることは、悪くないことなのだろう】
【鳥のように翼が生え、空を飛んでみたいと子供が夢想するように】
【それを空想で済ませることができなかった人間こそ、彼らだ】

楽しいねェ……そりゃもう毎日がハッピーだ
地位に拘りはねェがな。欲が爆発しないようにあの方がこの位置に置いて下さっただけだしなァ

給料なんざ、考えたこともねェし、そもそも金なんてドボドボ使うもんじゃねェからなァ。どうだったか

【えっ】

【金銭的なことに関しては意外と興味がないのだろうか――はたまた、別の理由か】
【それにしてもこの六罪王、地味である】

【ともかく、スペルビオに対する時だけ敬語を使うあたり、罪神にはかなりの忠誠を誓っているようだ】
【そしてそれが故に、六罪王という地位に置かれているのかもしれず】


きひひ、違うな。それはあんたの方が似合ってるぜェ?
俺が司るとするならただ一つ

――犇欲瓩


【無限に湧きあがる異常欲求を身に宿し、しかし克服するどころか身を委ね世界を引っかき回す】
【強欲、それを司る彼の名こそ】


アヴァリティア・ヘッジホッグだ。アヴァリとでも呼べ、きひ
付き合ってもらって悪かったな。楽しかったぜェ


【席を立った真室川に視線を向けつつ、言葉を紡ぐだろう】

523名無しさん:2013/01/04(金) 03:42:55 ID:QAcQh52M0
>>522

「あらあら、まぁ。これは思わぬ所でコネクションを手に入れちゃったわね」

 野槌は口に手を当て大袈裟に驚く。
 ・・・相手が六罪王だと、初めから気づいていたのだろうか?

「ええ、宜しくねアヴァリさん。
 "完成品"ができたらサンプルをお送りするわ」

 ニッコリとほほ笑んで。
 野槌は背を向けた。


「ふっ、六罪王・・・ね。
 その地位が手に入れたことは・・・私がレギンを超えたと証明した時。
 すなわち裏の世界において最高の研究者ということ!
 ふ、ふふふふ・・・あはははははははは!」

 小さな高笑いがとめどなく溢れていた。

524名無しさん:2013/01/04(金) 03:42:57 ID:PQnTqnXI0
>>521

【彼が齧り付いたチキンだが、それは気付くと一本の骨になっていた】
【軟骨まで綺麗に食べられていて、お粗末さまという言葉が丁度良い】
【そして、次は少女の差し出したホットドッグを手にとって】

ありがとよォ……ンじゃエンリョなく頂くぜェ、ハッ!

【三口も在っただろうか、ホットドッグも消えた。そうとしか思えない勢いで、彼が食べたのだが】
【続いて三枚重ねの如何にも身体に悪そうなピザを四等分、それも一口で食し】

やっぱ中々だなァ……あァ?オレ様に食の質問をするとァ良い度胸じゃねェか
自慢じゃねーが、オレ様は今まで一度も飯を残したことはねェ!
勿体無いからなぁ、テメェみてーに辛気臭い食い方もしたことァねェ

……あァけどなァ、オレ様は施しはキライなんだよ
だから奢られてやってるンだ……テメェが奢るって提案したから仕方無く乗ってンのよ

もし金もこーゆー提案もなけりゃ、オレ様は誇りを持って野垂れ死ぬことを選ぶぜ
食ってのはそれぐれー重いンだよ馬鹿、分かったか?んン?

【量はともかく、減るスピードはパーセント表示にすれば少女と同じくらいだろうか】
【それぐらいの速度でファーストフードを食し続ける彼の言葉は、やはり意外と誠実で】

【チンピラ風で、服どころか食も満足ではないようだが、常識は有る】
【そういう妙ちきりんな獣じみた青年、というのが彼らしく……気付けば、ポテトも無くなっており】
【なんとなく温度差はあるけれども、敵対というようなものでは無いように思えた】

525名無しさん:2013/01/04(金) 03:45:53 ID:1Lzh2yks0
>>516

――――、……尚のこと、嫌だよ

【不気味に歪む口。その向こうで蠢いた、茨の眼球】
【目が遭ったことで、思考がようやく途切れた】
【ようやく紡いだときには、とっくに初動は遅れていて、】

【手ですら折れそうなその首が、刃に耐えるわけがもちろんなくて、】
【後ろに身体を引いたって、刃から逃れるには足りない】

くそ、が――……!

【憎憎しげに呟いたのは、彼女には珍しい直接的な罵倒の言葉だったけれど――】
【右よりも不器用な左手と、未完成を酷使して傷む右手と、銀に煌く蛇神の牙――刀】
【迫る両の刃の、こちらから見て左側。首より外に置いて、ほんの少しの、時間稼ぎ】

【けれど、対応しない右刃はきっとその首を捕えて、ゆっくりと斬り進むのだろう、】
【細い首から血色が流れて、地面に滴っていく、その刹那】

【――よく考えたら、片刃を人外の力で止めたところで、首に噛みつかれていては、】
【動きが制限されるなんてレベルじゃなくて、でも、首を落とすなんて、ありえなくて、――】

――――**!

【ぎりぎりとせめてを稼ぎながら、首を斬り進められる苦痛に顔をゆがめながら、】
【苦し紛れのよう、叫ぶのは、上手く聞き取れないけれど、誰かの名のようで】

【ごぼりと足元から地に流し込まれる魔力は、今までの比じゃないくらいに、多くって】
【無理矢理現世(ここ)に引きずり出すのは、――】
【血色の瞳が煌いて、真っ白な身体がするりと伸びる、彼女よりも大きいくらいの白蛇】
【彼女の足元から沸いたそいつは、ばねのよう、身体を縮めて、茨の本体へと飛びかかろうとするのだろう】

【身体は大きいくせに存外に軽くって、それはまるで張りぼてをぶつけるよう】
【衝撃はあるだろうけれど、ダメージにはきっと、繋がらない】
【あわよくば鋏(ギロチン)を手放せと、せめて刹那を作ろうとした、その一撃】
【そのどちらもが叶わないなら、もう、お手上げだったというけれど】

526名無しさん:2013/01/04(金) 03:53:06 ID:tkYgIS3U0
>>523

効果はしっかりと検証済みで頼むぜ?
代償が要るってのはごめんだ

【そんなことを言い、去ってゆく真室川を横目に足を組んで】
【――しばらくして、聞こえるはずのない彼女の哄笑に共鳴するかのように、小さく笑った】



【それから、さらに時間が経って】


「お客様、そろそろ閉店時間なのですが……」


【んん、と肯定だか何だかわからない返事をすると会計を済まして】
【今日もまた、迷惑な客は闇へと赴いてゆくのだろう――】


/お疲れ様でした!

527名無しさん:2013/01/04(金) 03:53:34 ID:P1wgi8xI0
>>519>>520

【迫り来る巨大な口には、いつしか後付の付属品のごとく顔が出来た】
【そこには何かを真摯に訴えても聞き入れて貰えない、悲哀の表情が見て取れて】
【俺の、私の、僕の――そう、ただ話を聞いて欲しいんだ、という想いが有った】

【きっと何か、そういうエピソードの後に悪霊と化したのだろうが】
【だからといって恐れも、憐れみも、最早手遅れ――必要のないものとして切り捨て、撃つ】

安心しろ……貴様の恨みは私の一部として永劫、人の恨みと混ざり続ける
運良く私は人の話を聞くのが好きだから、納得行くまで相手をしてやれるさ……

……だから今は、素直に討ち果たされてしまえ。悪霊―――。

【セリーナの射撃は、正確に悪霊の口蓋を打ちぬき、人であれば後頭部を貫く形で直撃した】
【勢いの止まらない顔の前には綾津妃が立ち、手をかざすことで―何か術を行使したのだろう―勢いを殺し】


『ァ―――ヤダ、イヤダ、ヤメ――テ、助け―――ぃ。』


【最後に残ったのは、頭蓋骨。黒いドロドロの失せた巨大な頭蓋はグロテスクでもあり、人の物悲しさを思わせた】
【死ねば終わり。肉があって話せるからこその人生なのだろうと――思わせて、やがて崩れた】
【一気に静かになった室内には、安心にも似た静寂が漂って。ふと、井戸の方を見れば――】


【――キラリと。何やら黄金色の輝きが、ほとんど土で埋め立てられた井戸の中に垣間見えて。】

528名無しさん:2013/01/04(金) 03:54:33 ID:QAcQh52M0
//お疲れ様でした!
 &ありがとうございました!

529名無しさん:2013/01/04(金) 04:01:46 ID:Xo8vsmhk0
>>525
あははハアハヒハ

【奇妙な、金切り声に近い笑い声をあげながら】
【無情にも刃を進めて行く、シザーマンそう言う風に言えるような】
【そんな、鋏のような刃を進めて溢れ出す魔力にも気付かずに】

生半可に防ぐと痛いよなぁ?
だから、抵抗せずにそのままかっ切られてしまえ
死ねばお前の神も救ってくれようよ

【クククと意地汚く笑って、そしてーー】
【白い蛇が確かに、幸運なのかも知れないけれど...人でいえば心臓のある胸へと】
【軽いが、化け物ゆえにかたしかな苦痛を感じ】

....ッ!!

【乾いた音をならせて、鋏を地に落としてヨロヨロと後ろへ下がるだろう】
【右胸を守るように腕で抑えながら】

驚いたぞ、まだその程度の魔力を出せるとはな
もう少し威力が高ければ危なかった

【チラリと見えるだろうか、彼の抑える右胸】
【そこに一つだけ茨で巻かれ護るような、小さなけれど確かに存在感を放つ】
【心臓をそのまま宝石にしたような、赤色の石が】

たがな、こちらの勝ちに変わりはない

【一つ、小剣がそちらへ飛んで行くだろう】
【なにも付属されてないそれは、少々勢いなく対策は容易で】
【先程の一撃が、なにかしら化け物に確かに効いたのだろう】
【化物は確かに顔色を変えていた】

530名無しさん:2013/01/04(金) 04:05:15 ID:F8vR5YmM0
>>527

―――お、終わった、のかな・・・?
ふぅ――・・・、えっと、ありがと。綾ちゃん。
【弾丸だけではその勢いを、想いを受け止める事も貫く事も出来なかった。】
【綾津妃のかざす手により、その霊は姿を、形を失っていく】
【最後の瞬間、セリーナにもしっかりと聞こえた気がする。】
【確かに、そう。"助けて"と。】

・・・はぁ、なんだか肉体以上に精神がヤラれちゃうねぇ、悪霊退治っていうのは。
――そりゃ、話ぐらい聞いて欲しいよね、誰だって。
でもま、それと恨みで無関係の人を巻き込んじゃうのは話が別、ということで自分を納得させよう。
じゃないとなんだか、こっちが切なくなってきちゃうよ。

【この女、案外バカそうに見えてセンチメンタルな部分もあるのだろうか。】
【消滅する間際、話なら聞いてやると優しく呟いた綾津妃の言葉がなんだかとても温かく感じられて。】
【戦闘時の興奮も収まったのか、銃をガン・ホルスターに治めれば、再び魔方陣が床から広がり、今度は天井へと消えていく――・・・】
【セリーナの肉体は鎧から開放され、女性らしいシルエットの肢体を蝋燭の明かりに照らし出す。すると】

ドクロ・・・それに、あの井戸に光ってるのって何かな?
【流石に賞金稼ぎ、金には五月蝿いようだ。光輝くそれめがけ歩を進め、井戸をゆっくりと覗き込もうとする。】

531名無しさん:2013/01/04(金) 04:14:42 ID:P1wgi8xI0
>>530

いや、礼はこちらがする方だよ。正直、お前のことはただ五月蝿い奴だと思っていたが

……ありがとう、セリーナ。呪いというのは、中々手強くてな
私は探して、こうして取り込むことはできるが……そうなるまで弱らせるのは、苦手なのだよ
その点、お前は予想をはるかに超えた手伝いをしてくれた。

【『あの悪霊も少しは救われたろう』――そう言って、溜息を一つ吐いた】
【悪霊だか呪いだか分からない綾津妃のような存在でも疲れるのだと、そう分かるだろうか】

そう、悪霊というのは人の心に付け入る。だから善良なものほど蝕まれる
この屋敷の主人が首を吊ったのも、奴の理由もない責めによる良心の呵責といった所だろうな

……セリーナ、お前は明るく心も強いようだし、銃を片手に悪霊退治を生業にしてはどうだ?
いつもではないが――――ほら、こうして奴らは、死んでも守りたい物を持っていたりするんだが。

【そう言って、井戸の土くれを軽く蹴って掘り起こす。するとそこには、純金だろう輝くを放つ小粒がいくつもあって】
【他にも美しい貝殻、珊瑚、翡翠と金で出来たネックレス―コレは有無をいわさず綾津妃が取ったが―などが有り】
【中にはピアスや指輪のようなものもあって、いくらか取っても誰も責めないだろうと、小柄な彼女は冗談めかした調子で言って。】

532名無しさん:2013/01/04(金) 04:20:49 ID:1Lzh2yks0
>>529

【刃の作った血管の隙間。斬り進むそれが確かに邪魔者のはずなのに、溢れだす血は増えていくばかり】
【ぐらぐらしだす視界が不愉快で、でも、それでも、嗤うのだから、】

【――無理矢理に呼び出された白蛇は、ひどく不機嫌めいた醒めた目を最後に彼女に向けて、】
【蕩けたように形を崩して――ばしゃん。爆ぜたのは、ひたすらに透明な水】
【酸性も何もない、ただの水を散らして、消える】

ふ、――ッ、

【からりと落ちる鋏。遮蔽物を失って噴出す赤色は、うそみたいに多くて、】
【視線すら揺らして、ふらつく足が、けれど転ばないようにがんばった】

そう、かも、ね――……。

【“かも”なんて、そんなレベルではどう見てもないくせに、狂ったよな笑みで、彼女はそう返すのだろう、】
【左手でぎゅうと首を押さえても、血が、止まらない】
【視界が揺れて、ふらつきながらも、彼へ視線を向けた、刹那】

――――ッ、

【見えなかった、小さな刃。とん、と。突き立ったのは、血色に染まる左の瞳】
【苦痛に歪んでいた表情が、強張って、まともなものすら示さなくなる】
【一度喉が引きつるような音を鳴らして、あふれ出すのは、ぞっとするほどに高く鋭い悲鳴】
【首の傷なんて忘れたよう、最もしてはいけない処理――引き抜いて、投げ捨てる】

【――ぐらりと揺れた身体が、まるで桜の花弁のよう、完全に脱力して、崩れ落ちる】
【けれどその刹那に、右手の薬指――煌いたのは魔力の粒子で、】
【瞬き一つ。彼女の姿は、そこで掻き消える】

533名無しさん:2013/01/04(金) 04:33:30 ID:Xo8vsmhk0
>>532
...ふん

【もはや音と言えるのか分からないその悲鳴を聞いて、不機嫌そうに鼻で笑い】
【蔦を伸ばし、落とした刃で止めを誘うと振りかぶった瞬間】

死んだか...?いや、逃げたか

【少女は消えてその場から居なくなっていた】
【先程の倒れ具合からすると、事切れたようにも見えるし、単にワープしたとも取れる】
【どうとも取れないそれに暫し思案するのち、全ての小剣を腰に納め直して】
【鋏をばらして腰へと納める】

まあ、どちらでもよいさ
わたしも余り無茶はできん

【そう呟くと、姿は元の人間へと変わる】
【化け物になったときは消えていた、銅の刃傷が再び帰ってきて 】
【苦痛を挙げながら腹部を押さえつつ、空いたてで外れていた口元の布をてにとる】

貴様は私の飼い物だ。私にしたがえ

【誰に言うでもなく、まるで自分に言い聞かせるようにそう呟いた】
【耳まで裂けんとする口、それを編むようにされた茨、それらを隠すように口許に布を巻いて】
【近くの壁にもたれ掛かる】

534名無しさん:2013/01/04(金) 04:36:41 ID:F8vR5YmM0
>>531
あ、ははは・・・う、うるさかったデスか・・・
でもお役に立てたみたいでよかったよ、最初アレに綾ちゃんがすっ飛ばされたときは
それこそ心臓止まるかと思ったけどね、怖かったー・・・。
そっか、綾ちゃんみたいな子でも呪いってのは取り込むのが難しいんだね。
ん、そんなそんな。ただ銃を構えて撃っただけさね。―――詳しくわからないけど、相性とかあるのかもね。

【テンガロンハットを取り、ショートヘアの金髪をぽりぽりと、掻く。】
【どうにも人から褒められる事にはあまり慣れていないらしく、少しだけ恥ずかしそうに。】
【ただ、少しは救われただろうというその一言に、セリーナは同じようにため息をついて安心した。】
【――綾津妃のため息とはまた別の意味でのソレだったが――表情には出なくとも彼女が疲れていることは伝わってきた】

はぁ、良心の呵責かあ。アタシは正義のために賞金稼ぎしてるわけでもないし、言ってみればお金第一主義だから
善良とは案外程遠いのかもね。そういう意味じゃ確かにアタシ、悪霊退治もむいてるかも。
でもそれじゃあんまりお金にならな――――

【そこまで言ってから井戸の中の眩い輝きを見て、セリーナは口元の涎をぬぐった。】

―――うん。決めた。今日からアタシ、ゴーストバスターズ!!
【・・・明るすぎるのも問題かもしれない。たぶんに彼女では、霊の存在にはなかなか気付けないだろうから・・・。】
うっひょー!すっごいじゃんこの金銀財宝の数々!あーでも全部は持って帰れないしなー♪
これとこれと、あとこれ♪うっふふふふふふふふふ!
【いくつか宝物をポケットへ仕舞い込むと、鼻息荒く綾津妃の手を掴み】

ホントにありがと綾ちゃん、貴重な体験が出来た上にお金まで手に入るなんて――ああなんて幸せ!!
綾ちゃん、賞金稼ぎの仕事って暇な時期も多いから美味しそうな話があったら是非是非声をかけてよ!
アタシ一人じゃ多分お化けがどこにいるかなんてわっかんないしねー・・・ふふ!
これ、名刺代わりの連絡先。ま、心霊関係じゃなくてもお話がしたかったり遊びに行きたいとかでも良いから、連絡ちょうだいな。
【差し出したのはマッチ箱、裏にはセリーナがいつも賞金稼ぎ仲間と居座っているカフェの連絡先と、セリーナ自身の連絡先が。】
【亡霊少女(?)とカウ・ガールの二人は不思議な出会いを果たした。】
【先に待つのは生者か、死者か。】

/お疲れ様でした、おそくなってしまいすいません。
本日はこの辺で失礼いたしまする。ありがとうございましたー!

535名無しさん:2013/01/04(金) 04:41:54 ID:NMgRO/tU0
>>524

(……!?)

【青年がパクリと一口。ただそれだけの出来事で、眼前の光景が様変わりする。その連続だ。】

(信じられないスピードね…あの口は異次元にでも繋がっているの?)
(……! またペースが上がった、ですって…!?)

【運ばれてきたのと同等……否、それを上回る勢いで“消えて行く”料理。
 冷静に観察しながら冷静に驚くと、普段の固い思考を浮かべて……】
【……そして。】

(…見た目によらない、とはいうものだけれど……)

【……続く青年の言葉には、どことなく感じ入るものもあった様子があり。】

……私も食事を残した事はないわよ?

必要な分を食べるだけで、“そうする”と決めた私を貫く―――
あなたにあげたホットドッグも、一人だったら自分で食べていたわ。

【…まだ一本目を食べきってもいないのだが、張り合うようにそんな事まで言ってのけた。】
【その言葉に伴うのは、それを当然としている様な微笑で――――彼女が少なからず本気なのだと、青年にも感じ取れるだろうか】
【何れにせよ、“不慣れ” ゆえに多少苦労しつつも少女はホットドッグを完食。
 どうだとばかりの表情でフン、と見遣るも、その頃には、青年の方も今ある料理は食べきっている筈で……】

……底なし、ね。

(……ファストフードで良かったわ。流石に、そこまで多く持ち歩かないし……。)

【呆然と一言呟くと、安堵のため息をひとつつき……ちら、と青年の方を見遣って
【特に用事も無いようならばと、少女はそのまま去ろうとした。
 支払いは多めに済ませて、軽くなった財布に呆れ顔になりながら……そこで振り返って、ふと足を停め。】

……ああ、最後に言っておく事があったわ。

誇りを持つのは勝手だけれど、そう容易く野垂れ死ねるとは思わない事ね。
この手で好きに邪魔してあげる―――――

……それじゃおやすみなさい? “素直じゃない”路地裏の住人。

 【挑発じみた形で宣告。別れの言葉は、どこか得意げで。】
【ふっと最後に笑みを浮かべて、そのまま、今度こそ歩き去ろうとするのだろう。】

536名無しさん:2013/01/04(金) 04:49:33 ID:NMgRO/tU0
/
【 … 張り合うように … 】→【 … 認めたからこそ、“考え方で”張り合うように … 】
…です。

537名無しさん:2013/01/04(金) 04:56:04 ID:cBDD5zag0
>>535

【とてつもない量を凄まじい速度で咳き込みもせずに食べる、そんな彼】
【けれども食卓は汚さない。そんな所にも妙に高いプライドが見え】
【結局残るは三重のピザが一切なんてことになっていて】

ほォ……飯を残さねェのは感心だわなァ
馬鹿は馬鹿でもそういう奴なら話は少ォし位は変わってくるぜ?

……あァただ、ホットドッグの早食いには向いてなさそうだなァ

【ヘッ、と小さく笑うのは小馬鹿にしたというより、腐れ縁の中身にするようなそれ】
【偶然路地裏で出会って、おごってもらっている立場なのだが……奇妙な縁、なのだろう】
【お互いがただ見下しあっているというような状況では、少なくともなかった】

まァな。ここで食っとかねェと次にイツ食えるかわからねーしよォ

【そして少女が先に立ち上がって、その場を立ち去り際に言葉を残し】
【意味合いが掴めなかったか、すぐには何も言い返さず、適当に声をかけて見送って】

……おォ、つまりオレ様が死にかけたら飯を奢りに来るということかァ?
中々シュショウな心がけをする野郎じゃねぇか……名前、聞いときゃ良かったな

【パクリと、最後のピザを食べきって。そうして彼もまた、その場を後にした】

538名無しさん:2013/01/04(金) 04:57:02 ID:1Lzh2yks0
>>533

【結局、いくら待とうと、その姿が戻ってくることはない】
【遺したのは気持ち悪いぐらいの血の跡と、刃に刈られた僅かの黒髪ぐらい】
【超音波みたいな悲鳴はしばし鼓膜を揺らすかもしれないけれど、いつの間にやら消えるのだろう】


【そうして逃げ延びる先は永劫の夜の土地で、どこまでも黒いその場所で、】
【血生臭い赤色を広げる少女は、ただ、もう、動けなくて、】

【――気がついたら、胎内で孵った卵に喰われていたそこ、】
【どうでもいいやと放置していたら白蛇までもが喰らっていて――】
【見えるからいいやとさらに放置を重ねた、赤い左目】

【魂も心も、身体すらも引き裂くような激痛に、意識を堕とすことすら出来なくて、】
【その元凶を失くしてしまいたいと指が抉っても、痛みは増していくばかり】

【――忘れただけで、消えるわけのない首の傷】
【頭が堕ちることこそなかったけれど、深く刻まれたその場所から溢れ続ける赤色が、】
【やがてその無間地獄みたいな苦しみを意識ごと抉り取って、――静寂、】

【死ぬ、なんて。とっても苦しくて、怖くて、辛くって、いやで、いやだけれど、】
【そんな自分だけの地獄なんかより、彼に心配をかけるのがいやで、】
【――――修理が終わるまでちゃんと置いといてくれるかな、焼かれるとちょっと、辛いものが――】
【最期の瞬間に考えたのなんてそんなこと――だった、らしい】

【魂のない人形(ひとがた)に魂を詰め込んで、閉じ込めた、それが彼女の正体で、】
【容器(ボディ)が毀れたなら、直せばいい。――――どこかで、白蛇が気だるげに溜息を吐いた気がした】

【――深く深く掻かれた首と、自分のつめでさらに深く抉った左目と。血溜まりと――】
【――――地獄絵図には少し、足りないだろうか。それでも十分酷いけれど――――】

/おつかれさまでしたー!

539名無しさん:2013/01/04(金) 05:02:56 ID:NMgRO/tU0
>>537
/お疲れ様でしたー!
終盤、レス速度がガクッと落ちてすみません…こんな時間まで、本当にありがとうございましたっ!

540名無しさん:2013/01/04(金) 05:11:07 ID:Xo8vsmhk0
>>538
【ともかくにも敵はどちらにせよなんとかできた】
【少女の苦痛など、狂信者の神父服が知るはずもなく】
【只、壁にもたれ掛かり、暫く休んでいた時だった】

『久しぶり』

【目の前に現れたのは、最もあいたいやつで】
【ソイツはキャスケット或いはハンチングのような帽子を脱いでこちらにそう言ったのだった】

「貴様ッ!」
『おっと、そうカッカするなよ宿敵。今回は塩を送りにきたんだ』

【食って掛かろうと迫ろうとするのを、先程まで腕だったはずのものが刃になって】
【首筋にひんやりしたのが当たって、制止する】
【静寂の中、救急車のサイレンが遠くで鳴って】

『そろそろ、かな。あんまり無理はするなよ、その身体も無理して造ったのだろ う?』
「だまれ」
『やれやれだね、取り敢えず今日のところは引っ込むよ』
『僕としても当時を知る人間がいないと、そのなんだ寂しいからね。そのからだ大切にしろ よ』

【少年は言いたいことだけ言うと、ワタリガラスへと変わって飛び立った】
【投げつけたら剣は空を裂いて、地に落ちた】

化け物が

【一言そう呟くと、そこにきた救急車に運ばれて行く】
【そこに溜まる血を眺めながら】

/乙でした
/後半やりすぎましたね、すいません

541名無しさん:2013/01/04(金) 05:16:12 ID:P1wgi8xI0
>>534

現在進行形だが、慣れてきたので私はもう気にしていないよ。
……ただもう少し静かな方が女性としての魅力は有るのではないか?

呪いは閉所に閉じこもっていることが多いから、最初の一撃は大抵全力で、重い
後の腕だって本来なら取り殺されていたかもしれない……撃っただけでも、ソレはお前の功績だ
今回は本当に助かったからな。宝の1つ2つ、持って行かないほうが失礼というものだ

【手にとった翡翠と金のペンダント。それをどこかの空間へ転移させ】
【なんとなく背が高くなったように思える身体で近づいて、差し出されたマッチ箱を受けとり】
【―――ついでに、特に抵抗もなく手も取られるわけなのだが―――】

ま、お前の力が確かなのは分かった。今度機会があったら呼ばせてもらうよ
……話ができるというのならそれもまあ、たまにはいいかも知れないな。

地上へ戻ろうかセリーナ。それから、私に触れていると良いことがないぞ
一応私も先ほどの悪霊なんかの一員なのだからな
それに、ほれ。また蝋燭のレバーを引かないと戻れないではないか――――。

【どこまでも冷たい態度ではあったけれども、ほんのりと心を開いたような気配がした】
【そして二人は地上へ戻る。朝日にはまだ早いけれども、暗い夜ではない】
【ただ――セリーナは気付けただろうか。彼女が最後まで、視線を合わせなかったことに。】

/お疲れ様でしたッ!こちらも遅くなってしまい申し訳ないです
/そして長時間の濃ゆい絡み、ありがとうございました!

542名無しさん:2013/01/04(金) 18:42:34 ID:2Ea0/XxI0
>>457

 ――おう、そう伝えておくよ

【生身の人間を見ていて危なっかしく思える程度にはもうこの体は死人だし、】
【自分が直接彼女に厄介になる事は、この止まって久しい心臓(とけい)が動き出す可能性と等しく、無に近い】
【けれど仲間を通して関わることなら必ずある―― 決してゼロには至らない、確かな関係性】

【そして、その背が見えなくなる頃―― 懐から取り出した携帯のコール先は勿論、】

 ……朗報だ、医者と知り合えた―― モグリだが、腕は確かだと思う
 だから喜…………うっせ、俺が医者の腕詳しく分かる訳無いだろ、死んでんだから
 文句言うなら教えないぞ? あと見張りもう少し寄越せ、ここは意外と人通りがある

【「ついでに寒い」―― その訴えは「死体の癖に」で一周されてしまったとか、そんな余談】

/改めまして、絡み有難う御座いましたっ

543名無しさん:2013/01/04(金) 21:59:42 ID:1fEV/9bUO
【公園】

…………

【ビジネススーツに骨模様のネクタイ、後ろに黒髪を撫で付けた、夢も希望も無いような表情をした男】
【スポーツサングラス型のバイザーをかけていて、折り畳まれた大きなバタフライナイフのような機具をベルトに吊っている】

【寒空の下、街灯に照らされる一角で、自販機と立ち向かうのはそんな男】
【一つ二つ硬貨を入れて、コーヒーのボタンを押した…が】

……?

【ボタンを押しても押しても、何回押しても反応が無い】
【強く押しても、軽く叩いても、何をしても自販機は黙ったまま】

【イラッと来たらしい男は、拳を握って自販機を一発殴った】
【途端に自販機から鳴り響く警報音、男は怒りと呆れが混ざった表情をして】

…おい、何度目だこのパターン…?
テンドンネタもいい加減にしろよ…!

544名無しさん:2013/01/04(金) 23:15:06 ID:EL954hFw0
【宵月の形が沈みを見せる頃、ふんわりと伸びた月灯りが輪郭を形作る】
【雑踏の紡ぐ白い靄、そのスクリーンの中に霜のように降り積もっていく月光】
【やがてその狭霧が留める透かした色の影が、しっとりとした形に濡れて】

【歩みに混じる、鮮血の音、或いはまた、それが奏でる鉄さびの芳香】
【道行く人々の殆どは気づかないほど微量の香が、街中にまで漂ってくるころあい】
【入り組んだ道の奥の路地裏で生まれたての血だまりが画板に写された】


……これで、はんぶん……っ……
少し休憩しても、いいですよね――――……


【肩から零れ落ちた旋律が細い髪の毛を伝って夜に流れていく】
【形の良い小さな耳が髪の毛に触れられて擽ったそうに身を震わせて】
【月明かりに沈む真っ白な素肌が銀白の雪のように照り輝いた】

【花の髪飾りに瑠璃色の長髪の華奢な体躯の少女が佇んでいて】
【紫陽花色の浴衣のような着物に紅い帯をぎゅっと締めている】
【瑠璃色の瞳は今にも消えてしまいそうで、着物の裾からは小さな裸足が露になって】

【周囲の壁にはまるで摩り下ろしたかのような鮮血が大量に飛び散っている】
【今まさに誰かがこの場で死んだ、修羅場をいくつか潜って来た人間にはそう思えるだろう】
【――――けれども、少し注意を疎かにすれば、まるで壁の染みにしか見えなくなるぐらいに】

【その跡は、筆洗に流し込んだ涙のように掻き消えそうでもあった】

545名無しさん:2013/01/04(金) 23:40:12 ID:QAcQh52M0
>>544

「・・・そこのあんた」

 月光を背に現れたのは、黒い外套に身を包んだ男。
 胸には世闇に輝く自警団のバッチ。

「こんな時間にこんな場所に居る時点で唯者じゃねーよな。
 なによりここからは偉く"嫌な臭い"がするぜ・・・!」

 スラリとサーベルを引き抜く。
 白刃が黒の帳の中で煌めいた。

「答えろ・・・。アンタはここで何をしていた?」

546名無しさん:2013/01/04(金) 23:41:24 ID:Jfel1XAU0
>>544
/突っ込んじゃって大丈夫そうでしょうか……?

547名無しさん:2013/01/04(金) 23:41:48 ID:JfegIAckO
>>544

ええ――どうぞ? 休憩なら御自由に。

【――気付けばそいつはそこに居た。】
【路地裏の闇に虹色の薔薇を散らし、微笑を浮かべる妖しい男。】

ふふ……

【ボロのマントに身を包み、目立たないように配慮しているが――】
【白い髪、瞳に灯る桃色の光は兎角としても、虹色の薔薇が無数に描かれたスーツはあまりに、悪目立ちだ。】

どうも……お仕事、ご苦労様ですね。カノッサの方ですか? それとも創世戦団とやらでしょうか?

【何より――身に纏った、その気味の悪い空気。】
【それがその男を、月に照らされた闇の中で、更に際立つ闇とする。】

548名無しさん:2013/01/04(金) 23:41:57 ID:Jfel1XAU0
/っと申し訳ない!リロードし忘れてました!

549名無しさん:2013/01/04(金) 23:42:46 ID:JfegIAckO
/私もリロード忘れ……失礼しました。

550名無しさん:2013/01/04(金) 23:47:53 ID:Jfel1XAU0
【――滝の音と、その飛沫が強かに地面に叩き付けられる音】
【自然の音のみが支配するはずであった森の奥地で、異質な音が一つ】
【チャプチャプと子供が水遊びでもするかの様な音。目を向ければ、腰程までに延ばされた銀色の髪を持つ少女が居るはずで】
【縁に座れば、大腿が見える位まで着物のを捲っていて】

「脚までならば……まだ何とかなるのじゃが……
どうも全身浸かるとなれば、やはり身が固まるの」

【大して寒いわけでも無いのに、立ち上る蒸気――その滝自体、中々の温度を持って居るのか】
【少女は謂わば足湯に浸かっていて、困った様に八の字にした眉。漏らした呟きから水に対して何らかの恐怖心を持っている事が分かるだろうか】
【――白い両手がお椀を象り、湯を掬えば付け根から流れ落ちるように掛けてみて】
【其れですらも若干の恐怖心が芽生えるのか、瞼を固く閉じた】

「……むぅ。やはり慣れぬ
慣れねば困るという訳でも無いが……然れど、何れ湯には浸かってみたいものじゃがの」

【傍らに置かれた二振りの太刀。僅かに見える刀身は鋭い耀きを放ち】
【見る者が見れば業物と一目で分かる品。其れを、何の変哲も無さそうに見える少女が振るうのは違和感を覚えるだろうか】
【――何にせよ、此処は森の奥地。巡り会うのは旅人か迷子か、或いは異質か】

551名無しさん:2013/01/04(金) 23:49:48 ID:2Ea0/XxI0

 【 いとしいひと 】

【抱き上げた体の相変わらずの軽さに、手が震えた】
【寧ろ常よりも血液の失われた為に更に軽くなったようで】

【――怖くて、怖くて】

【組み込まれたモノによっていずれその体が修復されるのだとしても、】
【頭では分かっていても、でも――】


 ……おやすみ、鈴音


【刻まれて傷んだ縫いぐるみを治すのは、自分に出来る仕事じゃない】
【だから丁寧に包帯を巻いて、いつものように、いつもの部屋に寝かせて】

【そうして、いつものように。】
【お休みの挨拶、小さな額に口付けをひとつ落として、】


【――夜なんて終われば良いと、初めて思った】

552名無しさん:2013/01/04(金) 23:52:31 ID:EL954hFw0
>>546-547
/すいません……またの機会に宜しくお願いします

>>545

【黒い外套が夜に浮かび上がる、その輪郭がうっすらと形になるのだろう】
【瑠璃色の視界で貴方を尋ねると、きっとのその姿すらも朧気なままなのだろうけど】
【胸に輝く吐息のような儚い灯りのバッチが貴方の存在をはっきりと示した】


……貴方のご想像にお任せします……
少なくとも犲警団瓩諒には理解していただけそうにも、ないので――――


【紡ぐ旋律が形になると、飽和した吐息が宙に浮かび上がっていく】
【白い霧にすぅと肌を透かしこんだかのような吐色、白百合のような残り香で】
【貴方へと半身をむけて、傾ける横顔に僅かな思いが濡れた】

【彼女の右手に握られている武器――――三節槍、その姿をはっきりと捉えることができるだろう】
【三節昆の先端に穂先が大小二つに分かれた刃の付いた、細く長い得物】
【彼女はその中部の節を握りながら、静かに佇んでいた】


……私にも次の仕事が……まだ半分しか残ってないので
そこを、通してください――――さもなくば
貴方もまた、壁の染みに、なってしまいますよ


【すぅ、と右手を伸ばすと、三節槍の穂先が貴方へと向けられるだろう】
【全長3m近くのソレは先端と後方の節が中心の節の2倍ほどの長さもあって】
【その穂先にはたっぷりと鮮血が付いていることが確認できるだろう】

【そして理解できるはずだ、彼女の周囲の壁に着いた血液の意味を】
【削り取った、或いは摩り下ろした、人一人が壁に溶けて消えるくらいにまで】
【正中線上の瞳が、淡く音色を奏でた】

553名無しさん:2013/01/05(土) 00:03:28 ID:QAcQh52M0
>>546-547
/なんかすいません・・・

「・・・ちっ」

 相手の声が女のモノであることを確認すると、
 青年は忌々しそうに眉を顰めた。

「・・・俺もまた壁のシミに、ね。
 それは自供って取っていいんだな」

 油断無く、サーベルの切っ先を突きつけたまま。
 ジリジリと距離を詰めていく。

「次の仕事だと・・・ッ! させねぇぞ、少なくとも俺の目が黒い内はな」

 相手が獲物を取り出したのを確認すると、
 素早く相手に斬りかかった。

 しかしその斬りかかったサーベルは。
 自警団の性質ゆえか、もしくは青年の甘さゆえか。

 向けられた部分は刀身の背。
 峰打ち。

554名無しさん:2013/01/05(土) 00:12:37 ID:EL954hFw0
>>553

【振り下ろされるサーベル、貴方の指先に鈍い感触が奔るだろう】
【二股に分かれた彼女の三節槍の穂先、一方が長く一方が短いアンバランスな形】
【その分岐する中心の部分で、挟み込むように彼女は貴方のサーベルを受け止めた】

【彼女は左手で三節槍の先端の節を握り、背中を経由させる形で右手でその逆の端の節を握っている】
【肩幅に脚を開いて、貴方に半身を向けて、左手の節の穂先で貴方の攻撃を受け止めるのだ】
【見下ろされる形の彼女の表情、着物越しの姿がやけに儚く見えるかもしれない】


……お優しいんですね……こんな相手にも刃を向けない方
嫌いじゃありません……むしろ、世界がこんな方ばかりだったら良いのに
でも、そうです――――違うんです、そんな人、滅多にいないんですよ


【左手が跳ね上がる、左手に握られた三節槍の穂先が貴方のサーベルを打ち上げようとするだろう】
【サーベルを弾き飛ばすとまではいかない、むしろ貴方の手をまるで万歳するかのように挙げさせようと】
【そして彼女は右手を下げ、その手の三節槍の穂先を地面へと付きたてた】

【二つに分かれた先端の短い方の部分、彼女は地面に付きたてた穂先の短い部分へと右足を乗せる】
【彼女の上半身だけ見ていれば、まるで彼女が飛び上がったかのよう、着物に包まれた華奢な体躯が歌う】
【頭二つ分ほど高くなった彼女の視線、瑠璃色の髪が涙のように滴り落ちた】


……貴方も、昨日会ったサリードお兄さんも、甘ったれ……です
痛い目見て、考え直してください――――!!


【彼女の左足が降りあがった、地面を蹴ると、高く跳ね上がって】
【膝で折りたたみすぐさま放つ、貴方の腹部を狙った蹴りだ】
【左手の三節槍で弾き開いたであろう腹部への攻撃、速度は中々のものだ】

【そうして気づくだろうか、彼女は素足で右足を刃の上へと乗せている】
【少しでも体重のバランスを崩したなら、そのまま切り裂かれてもおかしくないほどなのに】
【――――貴方の眼前の彼女は、それだけの技量の持ち主なのだ】

555名無しさん:2013/01/05(土) 00:16:16 ID:OwGNsuE20
>>543
/まだおりますでしょうか?

556名無しさん:2013/01/05(土) 00:21:00 ID:JfegIAckO
>>550
/まだいらっしゃりますか?

557名無しさん:2013/01/05(土) 00:22:56 ID:1fEV/9bUO
>>555
/いますよん

558名無しさん:2013/01/05(土) 00:24:17 ID:Jfel1XAU0
>>556
/居りますよー

559名無しさん:2013/01/05(土) 00:27:24 ID:OwGNsuE20
>>557
/絡ませていただいてもよろしいでしょうか?

560名無しさん:2013/01/05(土) 00:28:36 ID:1fEV/9bUO
>>559
/わたしは一向にかまわんッッ

561名無しさん:2013/01/05(土) 00:30:05 ID:QAcQh52M0
>>554

「!?」

 サーベルは受け止められる。
 そしてそのまま彼女の思惑通り、サーベルを持つ手は万歳のように弾きあげられ。

「げ、がぁ!!」

 反応もできず、反撃もできず。
 思惑通り彼女の蹴りは、自警団の青年の腹を直撃する。

 表通りに吹き飛ばされ、雪と土に塗れた青年は。
 サーベルを杖に、胃を吐きそうな思いをしながら立ち上がる。

 青年はされるがままだった。

 当然だ。

 彼女のように武道を極めた特異者(スペシャル)でなければ、
 オンリーワンの個性を持つ能力者(スキルホルダー)でも無い。

 無防備で、無力で、無個性で、無価値で、この世界の人口の大部分を占める。
 ただの無能力者(ノーマル)。

「ゲホッ、ゲホッ・・・。なんつー力だ・・・、いやこれは技術か・・・?」

 しかし青年の目に絶望の色は無い。

「悪いが、痛い目なら山ほど見てる。
 甘ちゃんでなにがワリーんだよ、あんたの言う通り。
 世界中の人間が全員甘ちゃんなら素敵なことじゃねーか!
 冷血漢だらけの殺伐とした世界よりはずっとな!!」

 再び青年はサーベルを振るって斬りかかる。
 愚直で、なんの面白味もない突進。

 しかし変化がないわけではない。
 今度はサーベルは止められたり、躱されたりすること前提。
 一気に接近し、武器も使えないほどのインファイトでもみ合いに持ち込めば。

 少なくとも女である相手よりは、男である自分の方に分がある。
 そう思っていた、思いたかった。

562名無しさん:2013/01/05(土) 00:31:47 ID:OwGNsuE20
>>560
/でわ、お願いしますっ!

>>543
なんだ!なんだ!?

【公園にある雑木の植え込みから一人の少女が警報音に驚き飛び出してきた】
【真冬の夜だというのに、胸元と腰回りだけを隠すような布のような服を着ており】
【緑色の髪の毛に全く手入れをしていないためにボサボサになっているロングヘアー】
【頭から背中にかけてすっぽりとかぶるような熊の毛皮を羽織っている】
【小柄な体格をしているため、より一層傍から見たら寒そうに見える姿をしている】

なんだー!?おまえか?おまえがうるさいのかっ!?

【灰色のくりくりとした瞳を見開き、男の方に指をさして大きな声で叫んだ】
【彼女がギャアギャアと叫んでいるせいで、夜の静寂は警報音も合わさりより騒がしくなった】

563名無しさん:2013/01/05(土) 00:38:45 ID:JfegIAckO
>>550

【結論、異質だった。】

【――毒々しい緑色の髪、林檎のように大きな瞳。】
【蛙跳びで滝に近付いて来る童女――年明けだからか、いや少し遅いが……振袖姿である。】

【とは言え、歩き方のせいで袖が汚れ、台なしだが。】
【ともかく、そいつは滝にやって来て。】

よう、足湯か? けろり。

【けろけろ笑いながら、無遠慮に貴女に話し掛ける。】
【そうして、貴女の近くに腰掛けた。】

/では、よろしくお願いします

564名無しさん:2013/01/05(土) 00:41:39 ID:1fEV/9bUO
>>562
【さて、どうしたものか…と、慣れた感じで考え出すのに、男は自分自身でも驚いていた】
【取り敢えずどうにかして警報を止めるか、それは難しそうなので、だとすれば―――】

(逃げ―――)

【すたこらさっさとここから離れるに限る…と、踵を返した瞬間】

どぅおわぁッ!?

【目の前の茂みから、熊皮を被った少女が飛び出し、声を上げて驚いた】
【少女が出て来たのもそうだが、少女が熊皮なんて着ているもんだから、本物の熊かと見間違えて、そのまま後退り】

…って、なんだガキかよ…!
お、俺のせいじゃねぇぞ!こいつが毎回仕事しねぇから悪いんだ!

【後退りして、背中を付けた自販機を指差しながら、尚も鳴り響く警報は自分のせいではないと訴える】
【…物を出さなかったにしろ、自販機にあたる大の大人もいかがなものだが】

565名無しさん:2013/01/05(土) 00:42:11 ID:EL954hFw0
>>561

【蹴りを放つと、しばし彼女はその状態で静止するだろう】
【刃の上に脚を乗せて、スラリと華奢な体躯を伸ばしたまま、夜風に髪をなびかせる】
【着物の裾から漏れた白く長い左足が僅かに折り曲がって、太股の丈を捲り上げた】


……っタフですね……随分……今ので気絶なさっても、おかしくないはずなのに……
何か能力でもつかっているんでしょうか……


【――――彼女は思いもしないのだろう、眼前の貴方が、ただの無能力者であることを】
【口元から零れる旋律は小さくとも、貴方にとっては鋭く突き刺さる針のような台詞】
【右足を下ろし、地面に降り立つと、小柄な体躯が風に濡れた】

【貴方の言葉はとても強い、それはきっと、すばらしい意志を孕んでいるから】
【とてもじゃないが彼女なんかが太刀打ちできないほどに――――だからこそ、羨ましくもある】
【そして同時に、相容れないみたい、と思ってしまって】


……でも、現実はそう上手くはいきませんよね
世の中には他人を蹴落として、いたぶるのが好きな人の方が多いです……
痛い目をたくさん見たのでしたら、分かるはずでしょう

――――淘汰されるのは人に優しくした人なんです


【愚直に突進する貴方、良い判断だと思った、少なくとも彼女の筋力は貴方とは比べ物にならない】
【それを補う為の長い得物、しかしそれも接近されてしまえばデメリットにしかならなくなる】
【一瞬の判断は己の身で戦う無能力者故のものか――――或いは】

【彼女は三節槍を握ると、再び背中を経由する形で両手に両端の節を握り、両手を外に開いた】
【三節槍を外側へと伸ばす形で離す、両側の壁へとその穂先がのめりこむだろう】
【1m20cm普通の男性のへその辺りに三節槍がまるでハードルのように伸びる】

【そして彼女は空中に張った三節槍へとくいっと背中を押し付けて背中をもたれかからせる】
【それはまるで鉄棒で後ろ回りをするかのよう、彼女の体躯がくるり、と背中側から倒れこんだ】
【空中で一ひねり、正しい姿勢へとなると、三節槍の細い柄の上へとその身を置くだろう】

【そして強く三節槍を蹴り、前方へと跳躍、突進する貴方の肩へと脚を乗せようとする】
【ふわりと靡く瑠璃色の髪が貴方の眼前へと落ちて、その視界を覆うかもしれない】
【可能ならばそのまま貴方の背中を駆け下りるように背後へと回ろうとするだろう】

566名無しさん:2013/01/05(土) 00:46:24 ID:ATUKiN7Q0
【水の国郊外――河辺】

【冬の森には雪が積もり、それでも山の近辺に当たらない位置であるからかところどころ土が見え隠れし】
【流れる川は冷たい水の流れでありながら、凍ることなく冬魚の魚影を小暗い水面に移している】
【比較的大きな岩の上に腰かけて、一人。明かりもつけずに夜釣りを決め込む人間がいた】

……うゥん、これは食べるニ適さない、のカナぁ
郷ノ魚とは全く違うかラ、分からないヤ。図鑑でも立ち読みシテおけばよかっタなあ

【それは、一目見て砂漠の遊牧民だろうと分かるほど民族色の濃い異装をした、長身の男だった】
【黒い髪はツーブロックのベリーショート、目は金色のどんぐり眼】
【色黒で口が大きく、目鼻立ちのしっかりした彫りの深い顔をして】
【服装はややくすんだ赤のベストと裾を絞ったゆったりとしたズボン】
【大きな濃い灰色のポンチョを黄色のショールで斜めにしぼっている】
【各所には濃い緑の布製・石製のアクセサリーがちりばめられ、派手な装いだ】

【手にした竿はいわゆる既製品ではなく、どうみても木の枝や背嚢からひっぱったらしき糸で出来ており】
【餌に使っているのも、ゆっくり春に向けて冬眠していたであろう幼虫を掘り起こしたもの】
【ぐぎゅるるる、と情けない音が真っ暗な森の中に響いた】

567名無しさん:2013/01/05(土) 00:50:05 ID:Jfel1XAU0
>>563
【誰も居なければ、いっそこのまま湯に浸かってみようか】
【なに、濡れた衣服で歩を進めようとも寒さは感じない】
【――――大腿の半分を湯へ漬けたところに感ずる気配。人間と異なる其れは、異質なこの刀が感じ取るには容易い】
【湿った土で手を汚したまま、来客に流し目を送って――ふと、唇の端を緩めた】

「左様――まあ、お主等が疲れを取るそれとは目的が異なるがの
本能的恐怖を抑える為の行動とでも言おうか」

【目を瞑って、パチャリ。足の甲が水面を蹴ってみて】
【それが振り袖を纏う異質に掛かれば、きっと暖かな流れを感じる事だろう】
【――きっと、この寒さの中。その暖かさは格別なもの】

「そういえば……お主は寒がり……だったかや?
この湯は熱いとは思えぬ。腰を落とすだけで無く、その脚も浸かしてみてはどうかの
……それ以上、振袖が汚れる事も無かろう」

【湯に浸かる事。浸かる為に座ること。どちらにせよ、纏い物を汚さなければいけない筈で】
【だけれど――もう一人の異質は、もう既に汚してしまっている。ならば気にする事もないのだろうか】
【苦笑とも何とも取れぬ形に表情を変えてみて、その瞳が足湯へと促してはみるが】

568名無しさん:2013/01/05(土) 00:52:32 ID:OwGNsuE20
>>564
なんだとー!
ジュース出す機会が音なんか出すわけないだろー!
音だすとこなんか見たことないぞー!

【少女は自動販売機のことをよくわかっていないようだ】
【いつもは、知人がお金を入れたらジュースが出てくる機械としか認識していない】
【そもそも、警報音が自動販売機から発せられているものとは理解している様子もなく】

お前が鳴らしてるんだろー!
なんか、その、よくわからんとこからっ!
うるさくて眠れないじゃないか!

【意味の分からない理由で男に向かって難癖をつけた】
【寝起きのためか、それとももともと頭が悪いのか、男の言葉の意味を充分に理解はできていない】

うりゃー!うるさいのだまれー!

【そう言って男に向かって飛びかかろうとする】
【見た目とは裏腹にその体から出される強靭な脚力は人と言うより動物の脚力に近しい】
【ただ、直線的にとびかかろうとするため、男は避けてしまうことはたやすいだろう】

569名無しさん:2013/01/05(土) 00:55:55 ID:QAcQh52M0
>>565

「!? だ、大道芸かよ!?」

 一瞬何が起こったのかわからなかった。
 肩に乗られ、気が付いたら後ろに回り込まれていた。

(どうする? 振り返ってガードに回るか?)

 いや、今は相手に背中を向けている。
 背中ならたとえナイフを突き立てられたとしても。
 一撃死の可能性は少ない。

(ならば、とる行動は1つ!)

 さらに速く前へ走り抜ける。
 相手の狙い澄ました追撃の恐怖から逃れるために。

 そして。

「よし! 武器を奪った!!」

 青年は壁に突っ張られていた三叉戟を手に取り。
 力の限り引っこ抜く。

 そして、後ろへ振り向いた。

570名無しさん:2013/01/05(土) 01:03:00 ID:EL954hFw0
>>569

【地面へと着地して、一つ呼吸を整える】
【視線の先には貴方がいて、その瞬間に彼女の三節槍をとるのだろう】
【――――そして、彼女の表情が震えた】


っ……返して、ください……!!私の、私の猊馼鵜瓠帖帖
無かったら、それが無かったら……駄目、なんです


【表情が曇る、年相応の不安げな色に、白い素肌に曇った呼気が染まる】
【パッチリと開かれた瑠璃色の瞳に、潤いのような色が滲むと、そこから紡がれる声が】
【さながら水面に零した波紋のように、緩やかに広がっていくのだろう】

【着物の裾から零れる華奢な両手と両足が震えているように見えるかもしれない】
【傷一つ無い柔和な白い素肌にあせりのような形が混じると】
【やがてそれは月下に咲く白百合のよう、その首筋をふるわせた】

【裏を返せば、それほどまでに大切なモノなのであろう、彼女の攻撃の手を止めるほどに】
【互いの距離は数mもない、そのまま黙って攻撃してしまえば澄むのに】
【それもできないほどに、彼女は同様していた】

【手持ち無沙汰な右手が胸元によって、震える手首を止めようと左手で握り締めた】
【長い得物を操る二つの腕は今にも砕けそうな繊細な色をしていて――――】
【ピアニストのように白く細長い指先が夜に灯火を濡らした】

571名無しさん:2013/01/05(土) 01:05:00 ID:1fEV/9bUO
>>568
いや…まあ普通は出さないんだけどよ…
だーもうっ!そうだよ!俺が鳴らしたんだよ!
毎回こいつが出すもん出さねぇのが悪いんだよ!しかも軽く小突いただけでビービーうるさく鳴きやがるし!

【少女はよくわかっていないようだが、確かに警報が鳴るのは彼が殴ったのが悪いし、『違う』と強く言い切れない】
【かと言って認めた所で警報はどうにもならない訳で】

…ってお前、こっちくんな!?

【飛び掛かって来た少女を、大きく身を翻してかわす】
【男のすぐ背後には自販機があった筈だ、もし勢い余れば激突は免れないだろう】

572名無しさん:2013/01/05(土) 01:14:35 ID:OwGNsuE20
>>571
ふがっ!

【男が避けたことにより、勢いよく背後の自動販売機に音を立てて激突した】
【少女はそのまま重力に任せるように仰向けに倒れてしまった】
【顔からは少しばかり鼻血が出ており、なぜか表情はすこし嬉しそう―と言うよりもニヤついていた】

【自動販売機は少女の当たり所が悪かったのか、警告音は正常ではないような鈍い音に変わり】
【表面は少しばかりへこみと血―少女の鼻血であろうもの―がついていた】

【ゴトゴトと何かが落ちる音がし、自動販売機の取り出し口からは飲み物がいくつか落ちてきたようだ】

い、いたいぃ…へへっ

【顔の痛みを手で押さえながら、なぜかニヤついている少女】
【不気味、と言うよりも気持ち悪いと言った表現があっているだろう】

573名無しさん:2013/01/05(土) 01:22:07 ID:JfegIAckO
>>567

けろけろ……お湯が天敵か。本能的恐怖感ねえ。わかるよ……げこ。

【つまりカエロウの場合は、蛇だ。】
【知った顔で、口元に笑みを浮かべながら歩み寄る。いや跳ね寄る。】

猫か……或いは鉄か。……まあいいさ。縁は有ったらしいな、けろ。

【すっくと立ち上がり、裾を捲り、滝にその足を付ける。】
【……蛙めいて、水掻きは少し大きい。だが、基本的には普通の、人間の足だ。】

……ああ、悪くないね。最近はどうも冷える…………けろけろ。温まりに来た、ってワケさ。

【……どうやら、この穴場を知ってここに来たらしい。】
【或いは出まかせだろうか? その表情はどちらとも取れるが――】

574名無しさん:2013/01/05(土) 01:25:53 ID:1fEV/9bUO
>>572
【物理とかなんかそこら辺の法則に従い、当然自販機にぶつかる少女の様子を、横目で見ていた】
【途端、鈍い音がして少女が跳ね返る、哀れな自販機は僅かな職務怠慢の為に、こんな酷い目に会うとは思いもしなかっただろう】

…ったく…なんなんだ…よっ!

【少女の衝撃で鈍くなった警報音を好機と思い、軽く蹴りを入れると警報は収まった】

いや、そりゃ痛いだろ…顔面だし
大丈夫か?顔見た感じ大分当たり所が悪かったみたいだが…

【警報をなんとかすると、少女の近くにしゃがみ込んで、顔を覗き込む】
【鼻血を流してにやける顔に引き気味な様子を見せながら、冗談を言ってもみせて】

/すみません、急いで風呂に入ってくるので少し遅れます

575名無しさん:2013/01/05(土) 01:30:48 ID:QAcQh52M0
>>570

「!?」

 青年は酷く動揺した。
 先ほどまでの殺戮機械のような雰囲気が一転し。
 ひどく怯えた・・・というよりも心がガタガタになった少女を見て。

 俗に言うブランケット症候群なのだろうか?

 そんな様子を見てこの甘ちゃんはパニックにならないわけもなく。

「お、おう・・・ごめん。返す」

 そのまま舞姫と呼ばれた三叉戟を投げ返してしまう。

(って、なにやってんだ俺は!?)

 一気に湧き上がる後悔。
 この間約0.5秒。

 後悔先に立たず。
 毀れた水は盆に返らず。
 投げられた賽は戻せず。

 せっかく奪った武器をしばし呆然と眺めた後。

「よ、よし! 仕切り直しと行こうぜ!!」

 せっかく掴んだ光明はあっさり手を離れた。
 無能力者の青年の勝てる確率は1%から再び0%へ。

 構えたサーベルがカタカタと震えていた。


/すいません、中身も動揺して遅くなりました

576名無しさん:2013/01/05(土) 01:37:25 ID:Jfel1XAU0
>>573
【お湯を掬ってみれば、透明な色。無色――椀の底の肌色】
【月光を受けて、波を生じさせてキラキラと輝くその水を、再び大腿に走らせて】
【体温を戻してくれる優しい流れを感じた笑みか、相手の言葉に対しての微笑みか】

「さてなぁ、何にせよ我とお主、この先長い時間があるじゃろう
短き人間ならば質を教えるが――悠久を生きる暇潰しの一つとして我の事でも考察みると良かろ
――異質同士、純粋な人成らざる者同士。くふ、縁はただの其れ等よりは濃いのかもしれぬ」

【白い脚が、波で歪んで見えて】
【――少女の脚は、変哲も無いただの脚。屈強な筋肉も無ければ、発達した部分がある訳でも無い】
【大人が力強く握ればくだけてしまいそうな程に細い、童の脚】

「蛙は不思議と水辺に居る事が多からの。お主もその一部を継いでいるならば不思議ではないのじゃろうか
ぶらぶらと目的も無く歩いてこの地に来たのか、近くにお主の住まう処があるのか……
さて、そこは分からぬが――少なくとも我は、前者であるよ
目的の無い旅の途中、お主もただ気紛れに歩いてこの滝に着いたのならば――ふふ、面白い縁もあるものじゃ」

【ただ細い足二本でここまでやってきて――果たして、相手はどうなのかは分からないが】
【もしも同じようにして偶然ここにたどり着いたのならば、きっとそれは凄いこと……なのだろうか】
【高さが釣り合わなくなった銀の髪。それは、少女が首を傾げた故】
【――果たして、お主はどちらだろうか。言葉無く、そう問うた故】

577名無しさん:2013/01/05(土) 01:37:25 ID:EL954hFw0
>>575

【彼女も彼女だ、戦いの場でそんなことを言うなどどうかしている――――】
【そしてまさか返される彼女の三節槍……これには彼女もビックリした】
【瞳がまんまるに開いてぱちぱち、と形の良い長い睫がお辞儀した】


あの……その……っ……有難う……ございます
ふぁっと……えっと……


【困惑、おろおろ、彼女の価値観でしてみれば、貴方の行為は想像つかないよう】
【色々な考えが頭の中で逡巡しているのだろう、仕切りなおしとの言葉も入らないぐらい】
【両手で返された猊馼鵜瓩鬚ゅぅと抱いて、じぃと貴方へと視線を向けた】

【瑠璃色の瞳がくっきりと浮かび上がるだろう、それはどこか翠にも似た色で】
【その奥底は深海みたいに、深く広がる蒼色――――それこそ、夜空のようで】
【純白の素肌が濡れるとくしゃみをするように彼女の髪の毛が揺れた】


……停戦、しませんか……?
一つ貸しができました……その相手を、切るわけにはいきません……


【すぅ、と左手を小さく上げて、どうでしょう、と小首をかしげた】
【肌に解ける瑠璃色の髪、着物から零れた首筋に絡み付いていく】
【細く華奢な喉が震えるたびに、ソプラノの音が譜面に溶けていく】

【そこには先ほどまでの戦う彼女はいないように見えるかもしれない――――】
【けれども彼女は人を殺している、それはまた確かなこと】
【貴方の判断はどのように揺れるのだろうか】


/いえいえー

578名無しさん:2013/01/05(土) 01:43:38 ID:OwGNsuE20
>>574
うにゅ…だいじょうーぶ、だいじょうぶ…

【少女は仰向けの状態から腹筋だけを使い上半身を起こした】
【体を起こした拍子に頭に被っていた熊の毛皮が外れてしまい、ボサボサ髪が現れた】
【少なくとも数日は洗っていないであろうその髪は、外などで寝ていたかなり汚れている】

うー、ふんっ!
【鼻血が詰まっていたためか、手で鼻の片方を押えつけ勢いよく鼻息を出し、鼻血を外に飛ばした】
【なんとも原始的な方法で鼻血を止めようとしている】

う?うるさくない、うるさくなくなったぞ?
おまえちゃんと音鳴らすの止めたのか、うるさかったもんなー
偉いぞ!

【ものすごく上から目線の発言】
【灰色のくりくりとした瞳を広げて、なんとも「やってやった」感を出した表情をしていた】
【俗にいうドヤ顔である】
【彼が警報に止めを刺したのも仰向けに倒れていたから気づかなかったのだろう】
【気づいていたとしても言っていた台詞はきっと変わらないであろうが】

/了解です―。

579名無しさん:2013/01/05(土) 01:55:51 ID:QAcQh52M0
>>577

「停戦・・・だと?」

 青年はオウム返しのように聞き返す。

 おそらくそれは願ってもない事。
 力の差は十分すぎるほど見せつけられた。
 ただのノーマルである青年が再び武器を取り戻した特異者に勝てる確率は0だ。

 このまま戦っても、勝負の行方は火を見るより明らか。

 しかし、自警団の青年は。
 構えたサーベルをギュッと握り返す。

「・・・駄目だ、それは受け入れられない」

 青年はキッと少女を睨み返す。

「お前は・・・この後も殺しを続けるだろ? それは、死んでも見逃せない」

 だけど、と。青年の頭をグルグルと巡る余計な考え。
 もし目の前の少女は・・・やむにやまれぬ理由で殺しをやっていたとしたらどうする?
 もしここで殺しをやめたら相応の責任を取らされるのではないか?
 もしも殺しの仕事以外で生きる方法がなかったのだとしたら、俺に咎める権利なんてないんじゃないか?

 絞り出すように、青年は答える。

「でももしお前がここから全力で逃げるんだったら・・・。
 俺は多分追いつけない。逃げるんだったら今がチャンスだぞ」

 それは精一杯の強がり。
 それは自分の正義に対する罪悪感と命惜しさからの精一杯の言い訳。

580名無しさん:2013/01/05(土) 01:57:26 ID:1fEV/9bUO
>>578
…なんか、大丈夫そうだな

【軽く起き上がった少女の野性児的な見た目を再度確認すると、あの程度でどうにかなりそうでないと断言した】
【事実、少女は至って大事ないようであるし】

ああ、そうだな
犹澆瓩伸瓩辰帖爾茲蝓↓犹纏澆瓩伸瓩剖瓩い…な

【呆れた声色で少女に答えながら、自販機の取り出し口を漁り、自分が買おうとしていたブラックコーヒーを取り出して】
【ついでに、なんだか沢山出て来た缶の中から、冷たい炭酸ジュースの缶も取り出し】

ほらよ、折角出て来たんだからお前も飲め

【自らは片手で缶コーヒーのタブを開けながら、もう片方の手に持つ炭酸ジュースの缶を少女に差し出す】
【別に意図は無い、言葉通り狎浤兔个突茲燭ら瓩澄
【当然金を払って出て来た物ではないが、そこまでとやかく言う程のモラルは持ち合わせていないらしい】

/ただいま帰りました

581名無しさん:2013/01/05(土) 02:02:24 ID:JfegIAckO
>>576

げこ……そりゃあそうだね。私達はちょっとばかり、長生きし過ぎる……

【感傷めいた表情でお湯を少しだけ、手で掬って、ちろ、と舐める。】
【まあ、多分――特に妙な味もしないだろうから、なんて事もない様子でそれを飲み干して。】

面白い考え事でもしてないと、頭ん中まで腐っちまうか。けろけろ……ま、蟋蟀の美味しい料理法よりは、有意義な考え事になりそうだ。

【カエロウが蛙らしく蟋蟀を食う姿は、あまり想像したくはない。】
【人間の頭にもかぶりついている方がずっと……いやそんな事もないか? 人によるかもしれない。】

【兎角――彼女は近くにいた小さな虫をつまんで、口に放り込む。】
【……願いは早くも断たれた。】

けろけろ……私が前者か後者か、一生の考え事にはちと足りんか。
ま、前者みたいなモンだ……げこ。縁とやらは、まったく――けろり、長生きしてても分からないね。

【知られたく無いからごまかす――というよりは、『まあいいじゃないか』的な笑みを浮かべた。】
【そうして貴女に合わせるように、首を傾げた。人間的では無い可動域だ。】

【今の彼女に疑問があるとしたら、それは運命に対して――つまるところ、一生の考え事となる。】

582名無しさん:2013/01/05(土) 02:05:22 ID:EL954hFw0
>>579

【青年の返事はNOであって――――彼女は落胆したように表情を曇らせて】
【けれどもそれは続く言葉にかき消される、貴方のその優しい言葉に】
【それは強がりかもしれないし言い訳かもしれない――――けれども彼女にとっては】

【百万篇の愛の歌よりも深く染みるたった一言の戸惑いのように思えた】


……優しいんですね……だから、苦しいことも辛いことも……一杯あると思います
でも……もしも、もしも貴方が、そんな風に優しいままでいれるのでしたら……

多分きっと、もっと良い世の中になってくれると思いますよ


【それはまるで辞世の言葉のよう、それほどまでに達観した言葉】
【一歩退いた、というよりかはむしろ、自分を疎外してしまっているかのよう】
【絵空事――――否、彼女の言葉には彼女の存在自体が絵空事、と言いたげな様子で】

【三節槍を握り締めると、くるりと踵を返して、貴方へと背中を向けるだろう】
【華奢というより栄養が足りていないかのような小さな背中、着物で包まれて漸く人の形に見えるくらいに】
【強く結ばれた帯は、彼女のおなかを少しだけ大きく見せるのかもしれない】


瑠璃です……和泉 瑠璃――――
またどこかで、お会いすることがありましたら……
その時は何か、お礼の一つでも……ね


【声が掻き消える、それはまるで、朝焼けに溶けていく白雪のよう】
【希薄な言葉が彼女の足音の淡雪に消されていって、後に残るのは夜の闇だけで】
【ふわりふらり、途切れ途切れの素足だけがただ静かに夜に浮かんでいた】

【瑠璃色の髪は容易に夜に消えて、その先すら見えないみたいに】
【後に残るのは彼女の髪の残り香、夢から覚めた跡の布団の香りのようで】
【残雪の歌すらも消えた霞みたいに、その姿を見えなくするのだろう】


/お疲れ様でしたー!

583名無しさん:2013/01/05(土) 02:10:25 ID:OwGNsuE20
>>580
仕止めた?

【きょとんとした顔をする少女】
【だが、彼がブラックコーヒーを取り出すのを見て彼女の中で何かを理解した】

仕止めたらジュースが出てくるのか!知らなかった!

【今まで知らなかった新しい情報が手に入ったためか驚きと好奇心の目を光らせた】

おぉ、おぉ!

【彼から炭酸ジュースを受け取る少女】
【「ありがとう」とは言わなかったのは、それが彼女の性格だからなのだろう】
【しかし、飲んだことのない種類の物だったのだろうか、首をかしげながら缶を見つめていたが】
【不意に何かを理解したのか思いっきり缶を振り、プルタブを開けた】
【当然、炭酸のため勢いよく中身が飛び出し、少女の顔にかかる】
【ポタポタと顔からジュースがしたたり落ち、自分のせいであるにもかかわらずジト目で男を睨んだ】

/おかえりなさいー

584名無しさん:2013/01/05(土) 02:20:02 ID:1fEV/9bUO
>>583
いやまあ、間違いじゃねえけど、間違ってるぞ…
こういうのは、緊急時以外はやっちゃ駄目だぞ、駄目だからな

【何かを勘違いして理解した少女を察して、変な行動を起こさないように釘を刺しておく】
【彼女が何かをして自分にかえってくる事はないだろうが、もしもの事もあるし】

【芸人さながらの面白行動を起こしている少女を尻目に、コーヒーを呷って、一息つく】
【それから、呆れた視線を少女に向け】

…それ、わざとか?
つーかタブは開けれて炭酸は知らねぇのかよ
…俺のせいじゃないからな、睨むなよ

【馬鹿にしたような口調で、怠そうに言うと、またコーヒーを呷る】

585名無しさん:2013/01/05(土) 02:21:38 ID:Jfel1XAU0
>>581
「あの若木が大木に成り、老木に成り、朽ちて消えゆくまでこの身は在り続けるじゃろうな
或いは、この滝が枯れるまで大地に脚を着けておるかの
――くく、この湯を舐めた処で大した味はせぬ。内の病には効くのかもしれぬが」

【また一掬い、脚に伝わせる】
【何気ない動作。――人間の童であれば、の話だが】
【小さな粒となる滝の飛沫。しっとりと髪を濡らしていけば、その熱の為か肌をほんのりと桜色に染め上げて】

「生きながらにして思考する事を無くせばそれは最早死者と変わりなくなるからの
――我は元より食らわずとも死なぬ存在。それでも、腹は減るがの
然れど、然れどじゃな。腹が減っても食わずにいられる身故、虫を食らおうとは思わん。苦そうじゃ」

【別に、渋い顔もしない。相手が人間であれば別かもしれないが――一種の、同類なのだから】
【しかしやっぱり虫は食らおうとは思えず、その理由が苦そうだから】
【旨ければ食うのかと問われれば、またなんとも微妙だが……】
【鞘を登る蟻を手の甲で払い、その手を洗って】

「お主は特定の住居を持つのやら――くふ、何時か見つけ出すというのも、また面白そうじゃが
すまぬの。我は縁を大切にする者。――その不可思議加減は、その辺りの者よりも多く体験しておる
共に話したと思えば、翌日には斬り付け合う仲。恋人が一族の敵――
かと思えば、死んだはずだった家族と再び会う等のなんともまぁ、様々な縁をの」

【正体は九十九。九十九は年を経て生まれ――大切にされなければ、生まれる事が無い生命】
【ましてや刀となれば、常に帯刀している者も珍しくないだろう――だからこそ、より一層様々な縁を感じていた事になるだろうか】
【思い出すかのように瞼を閉じて――次に開けた頃には、「昔話じゃ、忘れてくれ」なんて言葉を紡ぐだろうか】

586名無しさん:2013/01/05(土) 02:22:34 ID:QAcQh52M0
>>582

「どーも・・・」

 なんか知らんが褒められた。
 弱くて、甘くて、正義感だけが先行するくせに、
 その正義すら貫けないただのノーマルだと言うのに。

「瑠璃・・・か。俺は大空 順風だ」

 それだけ言うと、順風は駆けだした少女に背を向けて通信機を取り出した。

「もしもし、見回りの大空です。
 死体を確認しました。
 自分が着いた時には怪しい人物は確認できませんでした。
 至急現場検証と遺体の収容をお願いします」

 通信を切ると、順風は大きくため息を吐いた。

「仕方ねぇよな・・・うん、仕方ない」

 無能力者で、身体能力平均的、飛び抜けた技術も無く、魔力才能皆無。

 そんな煮え切らない自警団は今日も自分に言い訳をしながら、
 能力者や特異者に立ち向かっていく。


/お疲れ様でした!
 &ありがとうございました!

587名無しさん:2013/01/05(土) 02:25:56 ID:JfegIAckO
>>585
/次のレス少し遅れます

588名無しさん:2013/01/05(土) 02:32:14 ID:OwGNsuE20
>>584
なんだ?ダメなのか?
いけないことなのか?ならなんでやったんだ?緊急時だったのか?

【純粋とは罪か、その無垢な眼差しで彼に問いかけてくる少女】

わざとじゃないよっ、いつもは果物が描いてあるやつばっかだもん
もしくは苦ーいのしか知らないもんっ!
苦いのとおんなじ奴かと思って振ったんだもん!

【純粋に炭酸を飲んだことが無く、コーヒーや紅茶と同じ物だと考えていた】
【コーヒーも別段振らないといけないわけではないが、何故か彼女は振るものと思っている】
【ジト目で彼を睨みつつ、缶に視線を落とすと、そのまま一気にグビッと炭酸を飲んだ】

うぁっ!しゅぱしゅぱする!

【炭酸の弾ける喉越しが初めてだったため、目をギュッと瞑りながら「あーあー」と唸っている】
【「なんだこれは!」などと彼に罵声を上げるが、なんだかんだで炭酸を飲み、喉越しを楽しんでいる】

589名無しさん:2013/01/05(土) 02:45:33 ID:1fEV/9bUO
>>588
あーうっせーガキだなお前は
そーだよ、緊急時だったんだよ、お前が頭からぶつかってしまったから仕留めざるを得なくなっちまったんだよ

【非常に面倒そうに、問い掛けから顔を逸らしながら悪態をつき】
【適当に少女のせいだとでたらめをこいて逃れようとする、汚い大人だ】

ああそう…んじゃ炭酸は初めてか
それは炭酸ジュースっていってな、喉越しは非常に素晴らしいが、飲むと体の中に空気が溜まる危険な飲み物だ
飲み過ぎると体の中で溜まった空気が弾けて、体内のありとあらゆる内臓を破裂させちまうんだぞ

【炭酸を初めて飲むらしい少女に、真顔でえげつない嘘を教える】
【声色や目線等に変化を見せず、嘘を嘘と気取られない雰囲気を作りながら、缶を呷って飲み干した】

590名無しさん:2013/01/05(土) 02:57:59 ID:OwGNsuE20
>>589
ガキじゃないぞ!ベアコだぞ!
ってかベアコのせいにするなー!うるさかったのおまえだろ!

【立ち上がり、再び彼に指をさして怒鳴り散らす少女】
【またしても、今にも彼に向かって飛び掛かりそうな雰囲気である】

炭酸…!破裂っ!?
なんだそれ!!なんでそんなもの渡した!飲んじゃったじゃないかー!
うわーん!

【バタバタと嘘に慌てふためいている少女】

どうしたらいい!どうしたらいい!空気とって!

【わけが分からず、変にパニックに支離滅裂なことを言い始めている】
【そんなパニックを起こしている中、少女が被っていた熊の毛皮の中から警戒音にも似た音が響き割った】

!?なんだ!またうるさい!おまえか!

【そして、再び勝手に彼のせいにしようとしている】

591名無しさん:2013/01/05(土) 03:07:39 ID:JfegIAckO
>>585

うへえ、色っぽい。けろ。
あんたが死ぬまで足を漬け続けた水、マニアに売れそうだよ。

【お湯をもう一掬い、冗談っぽい口調で笑い、貴女の肩を小突く。】
【そうして、思い付いたように、沸き上がるように言葉を紡ぐ。】

それで……私もたまーに浸かってたって言い出して、困らせてやるのさ。
……なんて、笑えない。まあ、高騰するまえに有り難く頂くか……くわっくわっ。

【などと、つまらない冗談を交えつつ、掬ったお湯を飲み干す。】
【……つまり、貴女より長く生きる気では居るのだろうか。欲深だ。】

ああ、確かに死にゃしないが……食は、何と言うか『要る』んだよね。けろり。
例え蟋蟀でも、ビフテキでも。食うと考える事は、捨てられん。

【それは――人間くささの残滓か、あるいは人間らしさへの執着か。】
【どちらかは多分、カエロウ本人にも理解しきれない。だから、カエロウは考え事をする。】

なに、昔話はお互い多い……けろけろ、話したくなる気持ちは、まあわかるよ。

【カエロウも大分長生きだ。語れる過去は少なくあるまい。】
【だが、自身は語ろうとせず、笑みをやや深める――】

……けろけろ。ま、長生き同士だ。縁もあるらしいし……お互い、楽しみは多めに持とうや。
……生憎今日は、酒は無いけどね。

【住家探しも正体探りも――時間ばかり食われる遊びだ。】
【然し無駄な時間の多い身分なら、ちょうど良いのかも――どうだろうか。】

/只今戻りました

592名無しさん:2013/01/05(土) 03:08:35 ID:1fEV/9bUO
>>590
ガキなのは変わらねぇだろうが
つーか、うるさかったのは俺じゃねぇ

【軽くあしらうようにベアコに接しつつ、話半分に聞きながら空き缶をごみ箱に投げ入れ】

…っせーな…冗談だよ冗談、嘘嘘
ちょっとは静かに出来ねーのか…

大体さっきから『うるさい』とか言ってるお前が一番うるせぇよ
しかもこれも俺じゃ…ん?じゃ、何だ?

【とにもかくにもやたらとでかい声を出す少女に辟易してきたようで、段々と対応も荒くなってくる】
【やがて聞こえて来た音に再び苛立ちを見せはじめるも、何かが違うのに気付き】

…お前のから鳴ってるぞ…?

【音が鳴り響く熊の毛皮を、右手で拾い上げようとする】

593名無しさん:2013/01/05(土) 03:22:38 ID:OwGNsuE20
>>592
うるさくないよ!普通だよ!
嘘ついたらいけないんだぞ!嘘ついたら!たぶん!!!

【彼女もまた、感情に任せて売り言葉に買い言葉で彼に返した】
【自分でうるさいという自覚はないのであろう】

あい?鳴ってる?
【首を傾げながら答えると、何かに気付いたのか彼が拾い上げた毛皮を力づくで奪い取った】
【明らかに失礼である】
【奪い取った毛皮の中を探り、中に入っていたトランシーバーの様な、携帯電話のような機械を取り出した】
【その機械を両手で持ち、中心部分にあるボタンを慣れた手付きで押した】

あいっ!ベアコだよ!
「おい、お前…どこで何をしている…」

【その機械の中から聞こえてきたのは、低く気だるそうなトーンで話す男の声だった】
【少女のためかわからないが、機械は周囲にも聞こえるように声が聞こえてきた】
【電話越しからもわかるほど、声の主の男は機嫌が悪そうであった】

なんかね、変なのがへ、おっきな音鳴らしてね、寝てたらうるさくてね。それでね。
「???」

【彼女の説明が下手なせいで、今の状況を説明したいのだろうが声の主にうまく伝わっていないようであった】

594名無しさん:2013/01/05(土) 03:34:11 ID:1fEV/9bUO
>>593
【拾い上げた毛皮を無理矢理取られ、悪態をついた彼の目に映るはトランシーバー】
【ちょっと古いがそんな文明の利器が使えるのか、と意外そうにベアコを見た…が】

…おい、全く伝わってねぇぞ、多分

【通話越しに聞こえる声はともかく、ベアコの言い方では相当の伝達力がなければ意味がわからないだろう】
【呆れ顔でベアコに近寄り、トランシーバーに無理矢理顔を寄せる】

あー、こいつの保護者か?
公園だ公園、公園でジュース飲んでるよこいつ
所でこいつが自販機壊したんだが、責任はアンタ宛てでいいよな?

【大きな声でトランシーバーに伝わるように、ベアコに変わって問い掛けに答える】
【が、ついでにさらりと責任を押し付けた】
【曰く、『致命傷はあの頭突きだから』らしい】

595名無しさん:2013/01/05(土) 03:36:31 ID:Jfel1XAU0
>>591
「脚は踏む為に創られた様な物。わざわざそんな物を金を出してまで買う輩が居るならば、よっぽどの馬鹿者じゃろうな
然れど――くふ。蛙に通ずる様なお主が漬けた方が売れるじゃろうて
かたつむりえきすとやらを聞いたこともあるし、もっと奇妙な物を聞いたこともある
……ましてや歳を食わず、その形を保つお主じゃ。おなごには咽から手が出るほどの品となろうか」

【水面が膝頭を撫でたり、太腿の裏を撫でたり】
【くすぐったいような何とも言えぬ感覚、それを味わっているとき――又別の、明確に感じる感覚】
【小さな肩を覆う、小さな掌。痛みを緩和するためでは無く、その名残を感じる為の行動】

「食らう為に生きるのか、生きる為に食らうのか
――まるで卵が先か鶏が先かの様な言葉じゃ
そのまま取っておくと良い。飽きること無く続けると良い
我等が生きるには長すぎる時。――人間よりも、人間くさく生きても悪くは無かろう」

【手が湯をかき混ぜた頃。その波紋が相手へ届いた頃、そんな言葉を口にして】
【人間よりも、らしく生きる、可笑しな言葉な様で、しかし人間と長らく関わっていれば、そうなってしまう様で】
【誰の考えか、何時の言葉か。それはきっと言葉を紡いだ者にも分からない事】

「お主にも我にも色々とあろう。何も考えずとも、其れは時折口を割って言葉になってしまうのじゃ
――だが、互いに灯された蝋燭は長い。きっと消える前に語り尽くしてしまうじゃろうか」

【蝋燭なんて余りにも似合わなすぎる、長い長い時間】
【最早止まっていると言っても過言では無い、蝋の溶け具合】
【――人間の蝋燭幾つか並べて怪談した処で、双方の一本には敵わないのだろうか】
【この先の長い遊戯に笑めば、酒の言葉を聞き】

「――酒は暫く要らぬよ。あの時で、我の酒の良さを改めて実感したからの
覚えてはおらぬが……翌朝の人々の反応を見れば、大腿の察しはつのじゃ」

【水面に映った少女の顔は歪んで見辛いけれど】
【――きっと、苦笑だろう】
/おかえりなさいませ!

596名無しさん:2013/01/05(土) 03:47:44 ID:OwGNsuE20
>>594
「………」
あい?スモーキー?

【機械の向こう側の声は急に黙ってしまう】
【少しして、小さな溜息が機械越しに聞こえた】
【自動販売機を壊したことについてか、少女の他に人が居たことに対してかは不明だが】

「理解はできた…ベアコ、通りにいるからはやくこい」
あい!

【自動販売機のことに関しては無かったことにしたいのか、少女を自分の元へ呼び出した】
【少女もそれに返事をすると、ブチッと音と共に機械の通信は切れてしまった】

おい、おまえ!ベアコ行くからな!
ジュースの機械治しておけよ!

【少女もまた、自動販売機を壊した責任を彼になすりつけようとする】
【まさに責任の押し付け合いであろう】
【そして、今にも走ってその場を逃げ出そうとするのであった】

597名無しさん:2013/01/05(土) 03:56:27 ID:1fEV/9bUO
>>596
…ベアコ…つったか?…お前…あれだぞ?
お前も牋んだ瓩鵑世らな?

【切れるトランシーバーから目を離し、ベアコに向かって再び釘を刺すように一言】
【金を払わず落ちてきたジュースを飲んだのだ、少なくともベアコも猝戯甅瓩箸聾世て颪ぁ
【それを先に言わず、飲んだのを確認してから言う辺り、やはり狡い男だ】

…まあいい、幸いこの自販機に監視カメラやその類はついていない…
…つーことで

俺が先に逃げる!!

【ベアコが早々に走り出そうとしたのと同時に、この男も逆方向に脱兎の如く駆け出した】
【押し付けあわされた責任はとうとう放置され、そこには壊れた自販機だけが寂しく残るであろう】
【善良な技術者が、綺麗に直してくれるのを祈るばかりである―――】

/お疲れ様でした

598名無しさん:2013/01/05(土) 04:00:18 ID:OwGNsuE20
>>597
/お疲れ様でしたー!

599名無しさん:2013/01/05(土) 04:13:36 ID:JfegIAckO
>>595

兎角……けろけろ、不老長寿美容に効くカエロウ汁を欲しがってる馬鹿者なら、少なくとも一人いるね。

【カエロウ自身――自分の煮汁搾り汁にそんな万能効果が無いのは知っている(あってたまるか)】
【……無論、まむし酒めいて瓶詰にされる気は無い。】

五体満足、御丁寧に五感まで有る……そりゃニンゲンくさくもなるさ。
それにだよ……私達がありのまま生きるには、今の時代はたぶん、向いてないし。けろけろ。

【ささやかな波紋がカエロウに触れ、すっと消えていく。】
【時代。成る程確かに――今は人間の時代だ。それは『人外』という言葉にも、カエロウと貴女の『お互い人間じゃない』という形の親近感にも表れている。】

【そんな時代なら、自然に人間らしくもなるのだろうか。】
【カエロウ自身、分からないのだが――】

なあに――語る事は、生きるに連れて増えて行くんだ。
カエル族の馬鹿げた儀式、変化自在のクソガキ、ニンゲンといっしょに初詣と……けろけろ……全部最近の事だよ。とても、語り尽くせない。

【――反則染みた長い蝋燭が、ほんの僅かに蝋を溶かす間に、雨読川カエロウの怪談は頁を増やす。】
【永劫かかっても語り切れぬのがオチ。最後まで聞き終えられる人間もいない。】

けろけろ。カエルの私がうわばみで、あんたが下戸なのか。
……ま、いいか。素面で話すのも、悪く無いもんだ。

【水面にうつるカエロウの顔を、その足が掻き乱す。】
【そのめちゃくちゃな波紋が貴女の顔にまで届いて、苦笑を崩してしまう。カエロウはそれを見て、笑った。】

600名無しさん:2013/01/05(土) 04:40:58 ID:Jfel1XAU0
>>599
「カカカ!長寿ともなれば、それは我とお主の指を合わせても足りぬほど、欲しがる人間の頭が見えるじゃろうて
じゃが、まあ。仮に鍋に入れられて蓋をされてもよしみとして我がその蓋を退かしてやろう
――昔から不死への方法を探してきた輩じゃ。折角の次へ繋ぐという特権まで放棄して探す輩じゃ
然れど其れで良い。欲があってこその人間。時に説法僧やら巫女やらと話すのも面白いがの」

【何となく容易に想像出来る、目の前の童の瓶詰めの姿】
【その時の表情はきっとこの波紋に揺られてる顔見たく歪んでいるんだろうな、なんて考えたらちょっと吹き出してしまって】

「何処ぞの布の様に空を飛びもしなければ同じように足裏を大地に着けて歩く。然れど、その本質は全く異なった存在
――良い。それでも我はこの時代が好きじゃ。この時代一瞬にしか交じる事しか出来ない縁も好きじゃ
多少狭苦しくとも、良い。時代は向かずとも、我は我を通すとするかの」

【鞘を支えに、立ち上がって――ゆっくりと沈んでいく、月を見て】
【痕何千何万とこんな月を見ることになるのだろうか何て事を考えてみるも、勿論答えなんて出るわけも無く】
【――また、そんな事を思う時、自分は何処に立っているのだろうか。やはり、脳裏を掠めるのは答えなんて無い問い】

「――生ける限り物語を紡ぎ続ける。それは我らも人間も変わりなく与えられた事
死が同じくして与えられたと言う者もおるが、余りにも異なりすぎるの
……そのお主の物語を紡ぎ続け、我がこの脚で旅するのに飽きた頃、また酒でも交わしながら聞かせてもらおうとするかの」

【スラリと太刀の抜かれる音――それは、地面へと放たれて】
【軽い音がしたかと思った頃、無数の子供の声が辺りを包み始める事だろう】
【妖術――害の無い事は、蛙の童にも直ぐ分かる事で】

「そろそろ我は行くとしよう。まだ見ぬ地は沢山有る
――くふ、酒を飲んでも飲まれる事は無いようにの。それでは――――」

【一陣の風が吹いた頃、子供達の声も強まって】
【――風に飛ばされていく、幾つかの呪符。転移の術だろうか】
【「またの」それを遅れ言葉に、呪符すらも何処かへ消えて】
【――――銀の少女が確かに存在していた事を示す名残は、もう消えかかった波紋のみ】

/時間も時間ですのでそろそろお暇致しまする……!
/お疲れ様でした!遅くまで絡んで頂きありがとうございますー
/それでは、お休みなさいませ!

601名無しさん:2013/01/05(土) 13:37:17 ID:JfegIAckO
>>600
/長時間お疲れ様でした。ありがとうございました!
/すいません、時間が無いので中身は無しで……

602名無しさん:2013/01/17(木) 20:49:01 ID:Xldulu060
【街外れ――廃墟のひとつ、洋館の庭】
【扉も、窓も、場所によっては壁/屋根すらない】
【けれど庭は手入れしていないからこその自然感に溢れている、そんな場所】

…………――重いでしょう、かわいそうに

【三日月が照らすそこ、ふんわり零れて夜に紛れていくのは鈴の音のよう、、涼やかな少女の声色】
【錆び付いて崩壊した門扉。立ち入り自由状態のそこから覗き込めば、その姿はすぐに窺える】

【膝ほどまでの黒髪、降ろしたまま風に任せて、さらさら揺れる】
【ちょこんと乗せているのは月明かりを映したよう、真っ白な花の冠で――】
【血色と深淵色のオッドアイ、その先にはたっぷりの雪を被った庭木】
【ワインレッドのワンピースに生成りのタブリエ、羽織ったテ・オレ色のコートからふんわりした布地を零して】
【ざぐりと、固まった雪を踏むのは高いヒールのロングブーツ】

……――あ、駄目、

葉っぱごと凍ってるじゃない。ごめんね、

【――氷の塊と化した雪。葉っぱから下ろそうとして、気づいて呟く】
【白い白い吐息のよう、ふわりと洩らすのは人外めいた気配だった】

603名無しさん:2013/01/17(木) 21:29:19 ID:.4UbrrrU0
>>602

【少女の耳に届くだろうか―――雪を踏みしめ、草木をかき分けるその音が。冬眠から早くも目覚めてしまった獣か、と言う訳ではない】
【偶々ある事情で、此処にたどり着いた青年が独りいるのだ】

―――ヒトの、気配……。 流石に、聞かざるを得ないよな。……街への道。

【GBと書かれた重厚な首輪を太い首につけた―――膝まで隠れる程の大きな、だぼだぼで安っぽそうな黒のジャンパーに身を包み】
【太い濃紺のジーンズを履いた、銀の短髪の青年。ぼそぼそとした声でそう呟くと、律儀に玄関の門扉(らしき所)からひょっこりと顔を出して其処の様子を伺う】

……あ、あの。 

【申し訳なさそうにそうつぶやいて、彼女がこちらに顔を向けるのを待つ。】

此処の住居人―――いや、流石にそれは無いか……あ、ご、ごめん。
えっと……その。 街へ向かいたいんだけど……方角は……

【しどろもどろな様子からして、恐らく人と話慣れていないのだろう。とにかく、「街に行きたいが迷った」と言う事は伝わるだろう。きっと。】

604名無しさん:2013/01/17(木) 21:37:28 ID:Xldulu060
>>603

【――静寂までは行かずとも、少なくとも街の喧騒など届かぬそこ】
【自分以外の誰かが発する音に、首を傾げながら振り向けば――冠が落ちそうになって、そっと押さえる右手】
【薬指に浮かぶのはまるで指輪のよう、黒蛇の痣だった】

……こんなとこ住まないよ、隙間風凄そうだもん。
ああ、隙間じゃないよね、隙間ってもっとこう――慎ましいものでしょう、

【ひょこり、覗く彼をじぃとオッドアイが捉えて、見つめることしばし】
【やがて返すのは真顔めいた、けれどそれなりに解けた態度で紡ぐ言葉】
【声量はそうでもない、が、どこか金属質な声は良く耳に通るはずだ】

――街。
いいよ、暇だから一緒に行ったげる

【ざぐ、身体を振り返らせる、それだけで沈みこむ足元】
【その細身は軽かろうに――ヒールが良く刺さること、刺さること】

【伏せた瞳は凍りついた地面、転ばぬように気を払って、】
【空の三日月よりも薄く笑んで、ざくさく、彼のほうへ向かおうとする――のだろうか】

605名無しさん:2013/01/17(木) 21:55:00 ID:.4UbrrrU0
>>604

……ん、まぁ。 
確かに、夏はともかく冬だと死にかねないよなぁ、此処……

【返答に一瞬間が開いたのは、その指に―――正確にはその痣に、眼を寄せられたからだ】
【無難な返答をしつつ、彼もまた彼女に対しやや疑わしい真紅の眼差しを飛ばす。彼女に比べると如何せん控えめな視線ではあるが】
【「何故、此処にいたんだろう」という疑問や、その痣に、何やら妖しげな雰囲気。謎めいた人物であることには間違いない、と青年は思ったに違いない】

え―――暇、なのか? こんな所に来るくらいだから、何か特別な理由でもあったんじゃ……
その、一緒に行ってくれるのは助かるけどさ

【自分がこんな所にいるのは、その「特別な理由」があったからだ。彼女の見た目から推測される年齢の女子は、彼の中では暇ならば街に繰り出しているイメージだ】
【それを覆してきた、眼前の少女。彼も少し驚いたのか声が上ずった】

ほ、本当に用事とか無いのか……? って早い早いッ、転ぶぞそんなペースだとぉ……

【ヒールにしてはかなりテンポ良く歩いてくる彼女に、無駄に大きな心配をかける青年。理由は言うまでもない。此処にたどり着くまでに何回か彼自身が尻もちを付いたからである】

606名無しさん:2013/01/17(木) 21:59:04 ID:Jfel1XAU0


【静けさに包まれる街の一角――暖かな光を漏らす店が其処にあって】
【外から見る限りでは魔術に用いる様々な用具が飾っており、その殆どが普通の店では置かない――呪われた品や取り扱いに注意が必要な毒物等】
【この店の主もある程度裏に通じている為、その道の者が訪れる事が多く】
【――看板こそ掲げていないが、謂わば何でも屋とでも言うのだろうか】
【狩りから窃盗。護衛や家事等実に何でも請け負うのだが、其れも気紛れなこの女次第で。まともな仕事を断って可笑しな依頼を受けたりと変人として評判であったり】


「……暇、ねぇ
特にする事がある訳でも無いのだから……もう店を閉じて寝てようかしら」

【退屈そうに頬杖を着きながら籠に盛られたさくらんぼを眺める人物が声を漏らして】
【鼻から額に掛けて翁の面が素性を隠すかのように被さってはいるが……声、肉付きからして女だと判断するのは容易だろう】
【カウンターの上に転がされている小瓶を指先でクルクルと回したり、数回上に放り投げては受け止めてを繰り返すも、直ぐに飽きて】


「まぁ……もう少しだけ開けておいて、変化も無いようであれば閉めましょうか」

【大きな欠伸。面を外せば、朱色の瞳が露わになることだろう】
【――この扉を開ければ、来客者は暇そうに天井を見上げてる女性の姿を見ることになるのだろうか】
【少し遅れて、いらっしゃい。何て歓迎の言葉が漏らされるが】




【しんしんと雪が積もりゆく街中にて】
【暖かな街灯の下でぼーっと人々の流れを見つめる姿が一つ】
【紅と白が目立つ、所謂巫女装束を纏って――数種類のカップラーメンの空容器が入った袋を、手に提げて】
【どう考えても一人では食べきれる量では無いのだが……】


「今の持ち金ではたった5つしか買えませんか
……実家に居た頃はもっと沢山食べれたのですが」

【その言葉から考えるに、この女性が一人で食べたのだろう】
【――夕食代わり、この短い時間で5つ食べるのはどうかと思うが】
【何よりも疑問なのは、続けられた発言だろうか】
【実家に居た頃はもっと食べられた。即ち、未だ満足はしていない様子】


「……お腹が空いていては満足に動くことも出来ませんね
経費にでもして何か他に食べましょうか」

【ぐぅ、と小さく腹の虫が鳴いて】
【キョロキョロと辺りを見回し始めるが――――】
【どう考えても、可笑しい。あまりにも可笑しい胃袋】
【袋を手にフラフラと彷徨う姿はまるで幽鬼にも見える……だろうか】

607名無しさん:2013/01/17(木) 21:59:57 ID:0kd3qLYY0
【街中】

――……まだ、身体は完全に癒えていないけれど…………
これ以上、何もせずに……いや、何も出来ずにただ指を咥えて見ているだけなのは……嫌だ

【サメのヒレの様なツノのあるボサボサとした説明しにくい黒髪に、金色の眼の20代半ばの男が掲示場を食い入る様に見ている】
【ハーフ顔で優しげな目付きをしているが、今はとても険しい表情だ】 【左頬には猫と思われる引っかき傷の痕がある】
【服装は、茶色のコートでそれの帽子を被っていて、青い手袋とマフラー、ほんのり青いタンクトップに、紺色のジーパン(ストレッチタイプ)】
【マスクとサングラスをかけ、露出を最小限に抑えている】 【両手足には指が出るタイプのグレーのグローブ的なものがはめられており】
【紐タイプの無難な黒ベースの運動靴を履いており、頭部と両腕には赤色の鉢巻が巻かれていた】

風の国の首都、エルジオ……今月19日……まだまだ間に合う、急いで向かわないとッ
……今度こそ、今度こそ間に合えるように……ッ!

【彼がじっと見ているのは、首都防衛に関する御触書】
【真剣に、それでもってじっくりと見ながら、悔しさと険しさを併せ持った表情を浮かべていた】
【そして、右手をぎゅっと強く握り締めて、己自身の覚悟を確かめ強める】

/日付が変わるまで居ると思います

608名無しさん:2013/01/17(木) 22:04:41 ID:Xldulu060
>>605

……ね。でも夏もやだ、家の中で木漏れ日なんて嬉しくないもん、
文明の利器に頼り切って引き篭もるのが一番いいの

【彼の視線――引き寄せたことにも気づかず、冠の位置をそっと直せば、】
【レースとフリルで飾った姫袖にそっと隠して――】
【結論。廃墟になんて住みたくない――まあ、当然だけれど】

なんにもないよ、雪踏んでたらここまで来てたの。
……固まった雪踏むの楽しいでしょ、オアシスの上歩いたら、きっとこうだよね

【ふふふと浮かべた笑みはどこか子ども染みていて、】
【ここに居る理由とやらもずいぶん子ども染みている】
【――童顔幼児体型。実年齢より幼く見えるとは言え、今年で二十歳】
【「ああ、粉出まくるからやめたほうがいいかな――」思い浮かべているのは、活花とか差すアレ】

…………本当に危ないのは水溜りだか判別できない薄氷だから、だいじょうぶ

【※真顔】
【雪がある分にはヒールが刺さるから、存外に大丈夫――だったりして】

何か特別な用事、終わったの?

【――百六十センチにプラスして、ヒールが七センチぐらい】
【ふんわりと笑うそこに邪気なんてなくって、ただそっと首をかしげた】

609名無しさん:2013/01/17(木) 22:20:09 ID:.4UbrrrU0
>>608

……俺だってそれが一番好きだよ。 まぁ……熱いのも寒いのも嫌だし。

【ああ、そのお姫様のような服にも少し?マークが浮かんでいたのだった】
【真っ白な雪に、ワインレッドのワンピース。その……存在感が、凄いというか。似合っては、いるのだが】

―――って、インドア系発言の直後にソレですか……
その……最近の少女ってのは、案外ピュア染みた行動をとるんだな

【この「少女」という発言から、彼は彼女を間違いなく十代半ば、若しくは前半とみなしていることが判るだろうか】
【因みに、彼も二十歳である。……身長は163cmと、コンプレックスである程小柄ではあるが】
【―――彼女+ヒールに、惨敗の有様だ。4cmは、でかい】

お、おお……って用事? ああ、俺の……うん。
まぁ……用事と言うか、気付けば大分遠くにいたからさ。 一秒でも早く文明の利器に頼りたい所って言うか。

【真顔の返答に、多少困惑しながら。返答になっているかわからないが、言葉をとにかく返した。】

610名無しさん:2013/01/17(木) 22:27:06 ID:hSwRKYvY0
―――おや、張り切ってるねぇお兄さん。
その様子じゃ前回の――――えっと、レナールだっけ。あそこじゃ上手く立ち回れなかった感じかな?

>>607
【首都襲撃を防ぐために能力者を募る――掲示板にはそんなことが記されていた。】
【タダで、とは言わない――勿論参加する者にメリットのある募集だ】
【しかしレナールやここ最近での相次ぐ能力者による各地襲撃の惨状を知っていれば】
【決して安請け合い出来る任務ではない】
【危険なことを周知で、覚悟を決めて掲示板を睨みつけるかのような勢いの>>607青年に】
【背後から陽気な、明るい声がかかった。ソレは少し、場違いにも聞こえて。】

いやいや、実はアタシもその防衛戦、参加する予定なんだ。
おにーさんもでしょ?

【声をかけてきたのは、20代後半と思わしき一人の女性】
【クセのあるブロンドをショート・ヘアにし、その上には色あせてしまった古いテンガロン・ハットをかぶり】
【よれて土煙で汚れた白いシャツ、土気色の革ベストと赤いスカーフ、ブーツカットのジーンズにウェスタン・ブーツを装着し】
【腰には擦れて今にも千切れてしまいそうな使い古しのガン・ホルスターと――そこに収まる鈍い輝きを放つリボルバー拳銃を装備した】
【有体に言ってしまえば、そう――西部劇にでも出てきそうなカウボーイ。時代錯誤もいいところだ。】
【しかし周囲の視線に戸惑う事もなく、女性は堂々とした態度で掲示板と>>607の方へ近づいてきた。】

611名無しさん:2013/01/17(木) 22:37:57 ID:Xldulu060
>>609

……ね。なんで熱かったり寒かったりするのかな
ずっと春でいいのに、そしたら桜だってずっと咲いて――あ、駄目か、

――寒くならないと蕾、開かないんだっけ、ね

【「ざんねん――」呟くくせ、それはきっとどうでもよさそうなトーンで響く】
【癖のよう首を傾げて、ぼんやりすること、数秒】
【肌と雪の白に暗い赤を映して、さらにそれを覆うような黒髪のボリューム】
【ともすれば自分で踏みつけて転びそうなその理由「なんとなく」なのだけど――それに、したって、】

…………だって、家に居ると、眠くなるし、

雪踏むの、楽しいでしょ? 

【まぁるくて、それでも少しだけ釣った瞳。それが僅か伏せられて、】
【あたたかな空間に居ると際限なく眠くって、困る――別に、ずっと寝ていたって誰も咎めないのだろうけれど】
【ざくざく、無意味に数度地面の雪を蹴り付けて、にこり、無邪気に笑うのだろう】

【――そうして、ナチュラルに彼を見下ろして、でもきっと何も気にしていない】
【或いは彼女も彼の年齢を間違えているのかもしれないけど――まあ、】

……――そう、じゃ、あっち

【ぽつぽつ点在する廃墟。何かを開発しようとして立ち退かせたはいいけれど計画ごとつぶれたとか、】
【ある日唐突に住人が忽然と姿を消したとか、どうでもいい噂ばかりが流れて】
【崩れかけた建物、屋根の向こうにちらりと見えるのは街灯り】
【少しばかり離れているけれど――まあ、駄弁りながら歩けばすぐか】

【さくり、今度は少しだけゆっくりめ――というよりも、遊びを兼ねてのよう、一歩踏み出した】

612名無しさん:2013/01/17(木) 22:40:46 ID:0kd3qLYY0
>>610

――まずは、皆の為に食材は買い込んどかないとなァ……んっ?
【その掲示板の前に居た彼が、ようやく移動をしようと思った時、彼に声がかかってきて】
【勿論彼はそれを無視をするような人間ではないので、女性の方に振り向くと】

こんばんは、そうだね……
……交易都市、レナール……その時僕は、そもそも間に合わなくてさ
急いで飛んだんだけれど、辿り着いた時には既に後の祭り、――立ちまわる以前の問題だったよ……ッ
【苦笑いを浮かべながら、自嘲的な口調でそう言って――】
【その言葉には、隠し切れない悔いと哀しみがにじみ出ていた】

うん、勿論、僕もこれに参加するよ、……これ以上、指を加えて見ているわけにはいかないからさ
君も参加するんだね、……その日会えるかはわからないけれど、宜しくね
【そして、その悔いを振り切るかのようにそう言い切って】
【今度は優しげな笑みを浮かべて、彼女にそう返した】

613名無しさん:2013/01/17(木) 22:45:26 ID:PYvqHOuo0
>>606
/十中八九途中で落ちることになりそうですけれどまだおりますか?

614名無しさん:2013/01/17(木) 22:49:58 ID:Jfel1XAU0
>>613
/ゆるりと居りまするよー

615名無しさん:2013/01/17(木) 22:53:57 ID:.4UbrrrU0
>>611

―――寒いと開かないのか? その……生憎植物とかには疎いもので。
……始めて知った。

【近くに蕾は無いかと、軽く地面を見回す。……直ぐに面倒臭くなって、止めたのだが】
【見回した時に、彼女のヒールが改めて目に止まった。一瞬そこで真紅の双眸の動きが止まる。そして、彼女の顔へと視線が動いて】
【……バツの悪い表情を浮かべて、ぼそっと零す】

……なんでヒールかなぁ。

【確かに雪を踏むには、適しているとは言いがたい。しかしながらこの男は、ヒールのせいで身長が抜かされている事を嫌がっているだけなのだ】

―――楽しい、かなぁ……? 二十歳になると、そんなに雪が降ってもテンションは上がんないし……

【―――共感は、出来ない。彼自身はは家でぬくぬくとしている方が幸せなのだ】
【しかし、楽しそうに雪の音を鳴らす彼女は、見ていると何だか癒されるような気がしなくもなかった】
【公園ではしゃぐ子供をみて、ほっこりする感じ。それに近いモノが込み上がってきて】

……―――ん。 サンキュ。

【先程よりも慎重な彼女の一歩を見届けて、頷く。彼女に続いて、自分も『遊び』を兼ねて一歩を踏み出した。―――成程、少しだけ楽しいかもしれない】

616名無しさん:2013/01/17(木) 22:57:44 ID:PYvqHOuo0
>>614
【カランと来客を告げる鐘がなる】
【軽い異臭が漂ってきて───まるで何日も風呂に入っていないかのような】
【ギシギシと床が歪む音を響かせてカウンターに歩み寄る】


ここは骨董屋な何かか?


【そう尋ねた男の表情はひどくやつれていた】
【手入れのされていない黒い髪に色白の肌、黒いコートに身を包む中肉中背の男だ】
【口をするにこの店がどういった店かわかっていない────】
【ショーウィンドウを見て、勝手に憶測して入店してきた様子で】
【彼は相手の言葉を待たずに、"質入とかできるか?"と尋ねるのだった】
【無論、並べられた品がどういったものかは理解していない】

【余裕のない表情、どこかに痛みを抱えているわけでもない───とても疲れているように見受けられる】

/ではお願いします。

617名無しさん:2013/01/17(木) 22:57:56 ID:ojFZPBa20
>>676
【侍女の少女は目を細め、懐かしき日々を思い出すような物憂げな表情のまま】


当時のワタシの感は恋人だと告げていましたデスヨー、きっと紅茶が好きな方だったんデスヨー
……最後にお会いしたのは1年半ほど前、ジュニアハカセにお会いしに慌てた様子でハカセのお店に
駆け込んできたのが最後でした……その後は全く不明、生きているのか、死んでいるのかすら……


【物憂げな表情を再び悲しみの感情で覆うガンマンの青年の『生死不明』の情報】
【思えば、主力のほとんどが女性ばかりだったjusticeの中でも、妙な存在感を発揮していた『あの野郎共』】
【設立初期から、数々の死線を馬鹿やりながら潜り抜けて来た、殺しても死にそうにないあのコンビでも】
【決して不死の存在ではない……ゆえに『生死不明』の情報は侍女に不安を与えるには十分すぎたのだ】


当時のjusticeの主力の方々とは皆面識があったはずなのですが……
十数人いたjusticeのメンバーの中でワタシたちが消息を掴んでいるのは『ドラ』さんだけ、そのドラさんも
刑務所に服役中で戦力になれない今、ワタシたちの味方は当時からのお二人の友人だったゴウさんと……
その後、ワタシたちの新しい仲間になったゼンさんだけデスヨー


【織守の理念に敵対する者を討ち果たす意思と、これからの時代の正義の輩の道を切り開く意志】
【それらを聞かされたジャンクちゃんは少し困ったような……だが柔らかく包み込むような笑みを浮かべ】


城をなくしてしまいたくなかった……ですか、織守さんって本当に多くの方に慕われているのデスヨー
そんな織守さんから貴女を盗ってしまうわけにはいきませんね、ではこう言わなければなりませんね

――朔夜さん、織守さんが城に戻り、justiceが復活するまでで構いません、新たな正義の意志を持つ方々の
道を切り開く意志があるのならば……ちょっとした『お手伝い』に手をお貸ししてみませんか?デスヨー


【そう言って白いエプロンのポケットから取り出したのは……長方形の白く平べったい何かだ】
【これは紙か?それとも板切れ?よくわからない何かをジャンクちゃんが差し出してくる】

618名無しさん:2013/01/17(木) 22:58:27 ID:hSwRKYvY0
>>612

ありゃりゃ、間に合わなかったんだ。そらしょーがないねぇ。
――むしろ、遅れてでも駆けつけようって気概が大事さ。
戦ってボロボロになった能力者と自警団の皆を、助ける仕事や復興作業が残ってるからね。
現にアタシは、そういう人らの迅速な対応、ってヤツのおかげで今も生きてるし。

【――女性はおそらく、レナールの襲撃時に居合わせたのだろう。】
【一週間と少し前の話だ、昨日の事のように思い出せる――あの惨状を。】
【女性は青年が自嘲的にそう呟くのを聞いて、つかつかと掲示板に歩み寄り】

おにーさん、随分悔しい思いをしたみたいだけど。実はそれ、みんなそうだと思うよ。
アタシはあの場にいたけどさ。
――――それでも悔いは残ったよ。
戦う事よりも、人を救う事だとか、逃がすことだとか、もっとほかに色々出来たかもしれない。

銃を撃つよりも先に、なんでレナールを襲ったのか、そもそもお前達は誰なのか――聞くことが出来たかもしれない。
首都襲撃なんてバカみたいな事言い出す前に止める事も説得する事も出来たかも、しれない。
――あのとき一緒に戦ってくれた仲間を、もっと気遣って、怪我をさせないように立ち回れたかもしれない。

【一緒に闘い、血を流し、敵を倒したラッシュの事を思い浮かべながら、女性はそう呟き】
【掲示板を見ていた姿勢からくるり、と回転して青年の方へと向き直る】

どんな闘いにも、100パーセント悔いが残らないようにすることなんて、まームズカシイよね。
後から考えれば穴なんて幾つも見つかるもん。だから――アタシはさ。
そん時が全力だったなら、それで良いんじゃないかな、って。
おにーさんさ、急いで向かったんでしょ。じゃあ、そんなに悔やむ事ないさ!
全力だった人間を責める事が出来るヤツなんて、いやしないんだから。
【青年の微笑みに合わせて、女性もにひひ、と歯を見せて笑う。】

アタシの名前、セリーナっていうんだ。セリーナ・ザ・"キッド"。よろしくね、かっこいいおにーさん!

619名無しさん:2013/01/17(木) 23:09:01 ID:Xldulu060
>>615

桜は一度寒くならないと咲かない、の、……たしかそう、

他の花はどうだろう、――モノによると思うけど。

【「早く咲かないかなぁ」と洩らして、見つめるのは白くくゆる吐息】
【いまだ春には遠い――思って、溜息がちいさくひとつ】

…………、脱ぐ?

【――真っ赤と真っ黒、丸い瞳がぱちり、瞬いて】
【ばつの悪そうな顔に、どこか不安げに表情を揺らすのだろう、】
【お花の冠をそっと指先で押さえて、首を傾げて、】
【「――あ、履く?」     うん?】

……――そう、かな、……たのしいよ。

【「二十歳になると」――その言葉に、きっと彼女は首を傾げているのだろう】
【二十歳まであと五ヶ月ちょい。そんな先のこと分からないけれど、】
【まさかその日になった瞬間つまらなくなるわけでもあるまい――ゆったり考えて、そう返す】

あ、でも靴濡れちゃうのやだな、駄目になっちゃいそう。

【氷のちいさな塊、蹴り上げれば崩れて、月明かりに虹色を返して、】
【――楽しそうに笑ってから、靴の爪先にくっつく氷の粒に気がついた】
【指先でそっとこそげ落として、なんにもなかったかのよう、また雪を踏んで――そう、呟いたという】

620名無しさん:2013/01/17(木) 23:14:25 ID:Jfel1XAU0
>>616


【言葉の後に視線を天井から外せば、その通りの姿の男性が居て】
【――怪訝な表情、とは又異なった其れを浮かべた】
【暫くして、その異臭が鼻を通ったのだろう。面をカタカタとカウンターの上で鳴らして遊びながらも、一度咳払いをして】


「骨董屋……とはまたちょっと違うわね。普通に生きていれば、余り縁の無いお店よ
――ええ、一応は質入れも受けているわよ……普通の物以外でね。曰く憑きでも無ければ先ず受けないけれど
まぁ、込み入った話になりそうならば、ここにでも腰を落ち着けて話してみなさいな
場合によっては……考えなくも無いけれど」

【歩み寄って来れば、一度指を鳴らして】
【――それに応えるかのように、まるで此処に座れと言わんばかりに女性の向かい側の椅子が引かれる事だろう】
【男性が座れば、続いて口が開かれる筈で】


「それ……で、逃亡者――という風でも無さそうね
何故質に入れる程にお金が必要なのかは分からないけれど……さっきも言った通り、事情によっては別に曰く憑きの物で無くても考えてはみるわよ?」

【直接的に追求する事は無いが、理由を述べさせる事によってその疲れた表情の意味を知ろうとするのだろうか】
【足を組み、首を傾げて問うてみるが――果たして】

621名無しさん:2013/01/17(木) 23:21:10 ID:0kd3qLYY0
>>618

もう少し速くその話を聞いていれば、もう少し速く飛べたら――
"龍"は空を駆け赤く燃やす長い雲、けれど意外と速くない
……掃除のお手伝いしか出来なかったけれど、僕も少しだけは貢献出来たのかなあ
【その言葉を聞く限りでは、大遅刻】 【……星の輝く夜空へと少しの間仰いで】

……そう、だよね、……僕だけが悔しいわけはないよね
【彼女の話を、静かに聞いていて】
【そして、一段落した所でそう、口を開いた】

確かに、悔いが全く残らないのは難しいよね
何かを成しても、何かを成さなくても、……けれど、僕はその中でベストを尽くしたい――尽くしたかった
【軽く俯きながら、呟くように小声でそう言って】

……そうだね、今更悔やんでも仕方が無いね
うん、今回はちゃんと間に合うように移動するようにするから大丈夫
【そして顔を上げて、彼女の方を向いて】

――僕はユウトって言うんだ、君はセリーナって言うんだね
……僕がかっこいいなんて大袈裟だよ、まず髪型の時点で…………いや、何でもない
【自分の髪の毛を右手で一瞬触れて、すぐに手を下ろして】

622名無しさん:2013/01/17(木) 23:27:49 ID:PYvqHOuo0
>>620


───? 曰く付き?

【先述の通り、彼は他に置いてある物品が何なのか分からない】
【霊感もなければ魔力もない、故に呪いの類いもかかってないし縁も思う所もないし魔道具なんてもっての他】
【思わず首をかしげてしまった】

【───また彼の主観では実用性のないものが並べられている骨董屋にしか見えないが】
【今回それは重要ではなく───】


一ヶ月生きていけるだけの金を貸してくれ


【質入ができるのなら、と懐からとある石を取り出しテーブルに乗せる】
【暗黒の宝玉────詳細不明の力の塊】
【彼が世界を飛び越えた時についてきた代物】
【彼にとって、元の世界に戻るただ一つの手がかり】

623名無しさん:2013/01/17(木) 23:29:07 ID:.4UbrrrU0
>>619

……へぇ、じゃあこの寒さも必要なんだ。
―――少しは我慢してみっかな……

【彼女に続いて青年も白い息を吐いて、寒空を見上げる。雪が溶ける頃には、自分の現状も変わればいいなと淡い期待を抱いて】

―――いや、冷たくて死ぬよ……って、あの、その……うん、わりぃ。
まぁ……履くのは絶対無いけどね

【彼女の不安そうな表情に動揺して、どもる。「ああ、聞かれてた」「何を零してるんだ俺」と猛省しながら取った行動は、とにかく謝ってみる、だった】
【しかし最初は「ごめん」と謝っていたのに、今は「わりぃ」と多少言葉が砕けているのは―――ある程度彼の中では仲良くなったつもりからなのか】

……うん、さっきはああ言ったけど、最初の一歩は、ちょっと楽しかった。こう何歩も続けて歩くと、もう楽しいって感じじゃないけど

【歩きながら、首を傾ける彼女に少しの感想を告げて、まだ「楽しんでいる」彼女に対し言葉を続けて】

やっぱ楽しんでるんだな……何か幸せに生きてるなーって感じがするよ、君。

【―――自分と比べてだが。 こういう小さな幸せを感じ取れることが、素敵だなと思う】
【こういう事を思うのは、自分が色々あり過ぎて、少し感性がおかしくなったに違いない。青年は自虐じみた笑みを浮かべて、雪を踏む】

624名無しさん:2013/01/17(木) 23:34:15 ID:QlsRoc7Q0
【夜の国、霧深い墓地】

【群れを成す中の或る一つの墓標に、目立つ三色の花が添えられていた】
【真っ白なバラを塗料でもって無理やり塗りつけたらしきその色は、黄緑、朱、青藍】
【墓標に刻まれた名はLacie――花の状態を見るに、誰かが来たのはそう前でもない】

【この場所で日がな観察している人間など居眠りの多い管理人を置いてそうはいないだろうが、】
【いたとするならば、朝昼晩で見事にすれ違った三人の男の面白みも無い喜劇を見れたはずだ】

【一人目、朝早くから何のお勤めか、酷く剣呑な顔をした男が置いた朱色】
【二人目、昼下がりに陰鬱な呪術師風のローブを引きずる男が置いた黄緑】
【三人目、つい先程足音もなく置かれた青藍――因みに、この男の姿はとうに無い】

…………嬉しいわ、とっても

【それは唐突に――墓標の前に黒い霞が掛かり、やがて人影が姿を成した】
【黒髪、黒いハット、黒いロングドレス、黒の手袋、ルージュまでもが黒いひとりの女性】
【まるで亡霊のよう、いや、その類を感じ取れる人間ならば確信が持てる程に、彼女は「そう」だ】

625名無しさん:2013/01/17(木) 23:35:07 ID:hSwRKYvY0
>>621

まあ、本当ならおにーさんの言うとおり、騒ぎが起きる前に止めることが出来るっていうのが
ベストなんだろうねぇ・・・守る側はいっつも、後手後手だもん。
ホントはその辺、"自警団"だけじゃなく―――色んな人が立ち向かうべきなんだろうけど。
そしたら、そういう情報ももっと早く廻るようになるしね。
・・・それにしても、龍?おにーさん、ドラゴンでも飼ってるの?あはは、まっさかねー。

【本当のところ、遅刻していない者といえば――襲撃した側くらいなものなのかもしれない。】
【一人でも死人が出た時点で。犠牲が出た時点で。防衛側は、遅刻なのだろう。】
【――なんとも、この世界はシビアだ。】

そうそう!悔しいのはみんな悔しい!
だから、今度こそやっつけてやろーじゃん。
アタシみたいのはほら――バカだから戦うの専門だけど。
ちゃんととッ捕まえて、裁判かけて、みんなの前でごめんなさいってさせないとね!
その意気なら今度は遅刻しないさ。なんたって御丁寧に日時まで指定してるし。

ユウト、か。よろしくね、ユウト!
――ん、髪型?まあ・・・こんなヘンテコなテンガロンハット被ってるアタシが言えたことでもないけど
確かにおにーさん、あんまり見ない格好だよね。頭のソレは・・・かざり、かな?
【ひょい、とセリーナは遠慮もなく青年の頭を覗き込もうとする】

626名無しさん:2013/01/17(木) 23:43:09 ID:Xldulu060
>>623

【「そう、だから、特別に赦してあげるの――」】
【漏らした言葉はとっても偉そうで、けれど、結局は彼の言葉の肯定だ】
【桜の咲かない春なんて、寂しすぎるでしょう? まるで尋ねるよう、首を傾げて――】

だって、…… 履きたそうだった、から、

――男のひとが履くの、流行ってるの、かな?
……よくわかんない、しばらく隠れてたから。

【――コンプレックスの視線を、彼女はそんな風に解釈していたらしい】
【存在しない流行を疑って、そっぽを向く視線。なんてことない、身近にひとり居るからだけど】
【街中では見ない、気がする。でも、どこか自信がなくって――ぼそり、呟いた】

…………――――――そうかな

【さくり、さくり、ざぐり、ふと、彼を追い抜く速度】
【ほんの一瞬、彼はその表情を窺えないのだろう、つめたく冷え切った声だけが響いて、】
【追いついた彼が見るのは、地面へ落ちるその視線。伏せた瞳を、数度瞬かせる】

そう、かもしれない、……――うん、そう

【ようやく理解が至ったよう、色濃く笑むのだろう、それは】
【初めて自分が幸せだって気づいたみたいで、すこしだけおかしくて、でも】
【――本当に本当に、嬉しそうだったという】

627名無しさん:2013/01/17(木) 23:52:47 ID:Jfel1XAU0
>>622

「ええ、勝手に人を殺しただとか、一族の怨念が籠もっている刀だとか
……全てが全て、悪い物と言うわけでは無いけれど
どうせなら危険な方が扱っていて面白いのよねぇ」

【店に置かれている殆どが女性の言う其れ】
【――分からない者が聞いたとしても、ただ一般的な解釈を並び立てて】
【元より相手が異世界の者と分からなければ、その様を見て疑問に思ったのだろう】
【ふと、疑念を抱いたことを表情が伝わせるが……】


「――あら宝玉を質に入れる何て珍しい人も居たものね
……でも、悪いけれど其れはお断りするわよ
宝玉を狙っている人なんて幾らでも居るし――それ故に、ここに余り面倒事を入れ込みたく無いのよね」

【取り出された宝玉を見つめるも――返されたのは、男性には喜ばしくない答えだろうか】
【尤も、宝玉の意味を知り得なければ何故そんな言葉が返されたのかも理解しがたいのかもしれないが】
【ただ、何かを考える様な素振りを見せた後に、また口が開かれて】


「何処かの組織にでも売り渡せば、其れこそ一ヶ月なんて目じゃ無い程のお金は貰えると思うけれど……
お勧めはしないわよ?貴方が何処で見つけたのかは分からないけど、今は貴方の所有物。だから止めはしないけれど」

【お勧めはしない、先の言葉と合わせて考えてみれば何となく分かるだろうか】
【危険な物を好む女が、理由は異なれど断る程の品。強いて言えば怪しげなこの店でも取り扱いを拒否するような品】

628名無しさん:2013/01/17(木) 23:53:27 ID:0kd3qLYY0
>>625

何かされる前に対策するなんて
それこそ相手の本拠地に攻め入るか、芽が小さなうちに正す位しか……
本当に、護る側は後ろに周ってばっかりだよね、……僕も、だけれどさ
……護られる存在が、悪の影に怯えることのない様な平和な世界、いつになったら来るのだろう
【護る、それは口で言うだけなら幾らでも言える】 【けれど、実際にそれを成し遂げることは――難しい】
【だからこそ、護れる者が護らなくては――】

うーん、飼っているとはちょっと違うかも――そうだね、言うならば、僕に力を貸してくれる仲間の一人さ
……僕の能力は変身能力、どこかへ向かうならば地形に拒まれにくい龍が一番良いと思ったんだ
【つまりは、彼は龍に変身して空を駆けてレナールに向かったのだ】
【確かに龍としては小さいが……殆ど騒ぎにも噂にもならなかったのは、その時の混乱と、この世界の混沌さが原因だろうか】

今回こそは必ず、悪い奴らに立ち向かうよ
うん、悪い奴らにはごめんなさいさせて、ちゃんと更正させないとね
……日時指定がなかったらまた危なかったかもなァ…………

いや、……これはれっきとした地毛だよ、本当だよ、嘘じゃあないよ
何故か、うつ伏せで寝てもワックスを塗ったくっても、全くもって崩れない謎の性質を持っていて、……多分、僕の相棒のせいなのかも
【さて、頭を覗き込む時にわかるかもしれない】 【彼が、露出を最小限に抑えている理由が】
【……顔には幾つかの紫色のアザがある、額にもある】 【それは、治りかけのようには見えるが非常に痛々しい】

629名無しさん:2013/01/17(木) 23:56:48 ID:.4UbrrrU0
>>626

―――俺も流行とかは解んないけど……流行ってないよ、多分。
つーか、流行ったとしても、やんない。

【まず彼が履いた瞬間、ヒールは壊れてしまうだろうし―――まぁ、確かに身長を誤魔化せる点では良しだがそれでも履くことは無い】
【ふと、彼女の歩くペースが早くなっていることに気付く。「やべ、怒らせたかな」とでも思いながら、青年もそのペースに合わせる】

―――そんなに急いでコケるなよ……

【横並びまで行けば、彼女の表情を軽く伺った。―――あれ、思ってたのと違う。 笑顔じゃん】

……いいなぁ。 ッと……、はぁ……

【その笑顔を見て、自然と羨望の言葉が漏れてしまった。―――ああ、自分が幸せじゃないという証拠だ、と急いで口元を手で覆う】
【直後の、溜息だった。溜息の後の静寂を、雪を踏む音が埋める】

630名無しさん:2013/01/18(金) 00:08:19 ID:hSwRKYvY0
>>628

――ん、まあね。結局のところ、防護策とか法律っていうのは全部「攻撃されること」前提じゃない?
アタシはさ、こういう仕組みこそがマズイんだと思うんだよねぇ。
大事なのは「攻撃してきたときどうするか」――ってのより「攻撃できない状況を作ること」じゃないかな、って。

舐められてるんだよ、力がない奴等だから――攻撃してやろう、って。
トラやドラゴンがアリを踏むとき恐れないのと一緒。
自警団がダメなら・・・そろそろ作るべきだと思うんだよねぇ。

"正しい志を持った能力者"達によるなんらかの"組織"――抑止力、ってヤツ。

【ボーっと、空を見上げながら。セリーナはそんなことを、呟いた。】
ま、そーんな正義の味方ばっかりがそう簡単に集まるわけもないか、あっははは!

ふうん、てことは変身できるんだ・・・すっごいじゃん、龍に変身できたらそれこそ怖いものナシだね!
あ、ねぇねぇ!そういうことならさ、鳥とか虫とか、ちっさい生き物に変身できない!?
できたらすっごい便利なんだよねー、カジノとか賭け事の時、おにーさんがいれば相手の手札とか見放題じゃん!
そしたらお金もがっぽがっぽ――よし、今度カジノ行こう。絶対勝てる。
【――真面目な事を言ったかと思えばこの発言、どうやらギャンブラー体質か。】

地毛・・・なんだ、でも変わった髪だよねー・・・
アタシもあんまり髪の毛いじらないから詳しくはないけど、おにーさんみたいなヘアスタイルは見たことないk―――
(あ、らららら?痣・・・?これは・・・見てはいけないものを見てしまったか。DV?DVか!?)
おっととと、おにーさんごめんね、その・・・勝手に見ちゃって・・・

631名無しさん:2013/01/18(金) 00:12:09 ID:PYvqHOuo0
>>627

【その説明を聞いて先程女性が発した言葉を思い出す】
【"普通に生きていれば余り縁のない所"】
【魔力も霊感もないが、能力のことはわかる。きっとそれの類いなのだろう】
【なるほど、と呟いた】


─────そこを、なんとか、お願いできねーかな?


【あてが外れた、とでもいうように目がぱっちり】
【一応大分悩んだ末、大分探した末にたどり着いたわけで】
【思わず食い下がってしまった】


【これがどれだけ危険なものか、経験はしていないが知らない訳ではない】
【そして、これがどれほどの価値を持っているかも───】
【ただし、先述の事情で返してもらわなければならないために売却はできないし】
【女性が断るのもわかってはいる】

632名無しさん:2013/01/18(金) 00:16:05 ID:Xldulu060
>>629

そっかぁ、そう、だよね。

……慣れると楽だよ、慣れるまで足痛いけど――。

【「流行ってない」。多分がついても、それは彼女の意見と同じで、】
【意見が重なれば多少なりとも安堵するものだ。ほうと息をひとつ吐いて、】
【なぜかヒールをそっと推して来るけど、うん、まあ、気にしなくていい】


…………、

【しあわせ、しあわせ。ずっと気づいてなくて、けれど、思い返せば、ああ、確かに】
【名前を呼んで、抱きしめてくれたあの日。世界の総てが色を取り戻したような刹那】
【瓦解した瞬間、ブチ殺してやろうとも思ったけれど、もう、いい】
【そんな、物騒なんだか平和なんだかよく分からない思考で、ふわふわと笑っていた彼女だったけれど、】
【ふと洩れたらしい彼の呟きに、瞳がぱちり、瞬いて】

【――そっと、彼とは違う方向を見ながら、考える、数秒】

【おもむろに視線を戻したかと思えば、両手でそっと持っているのは、彼に差し出すのは、】
【今まで彼女が頭に載せていたそれで、悪戯めいた笑いで、】

この花ね、花言葉がしあわせなんだって、だから、あげる

【口に乗せる言葉、それは嘘で、彼女は花の名前すら把握していない】
【ほんの少し萎びた、けれどきちんと手入れされている、それ】
【――いつの間にか、悪戯色が引っ込んでいて。少しだけ不安がったような瞳が、彼を見るのだろう】

633名無しさん:2013/01/18(金) 00:21:53 ID:ATUKiN7Q0
>>624

【ひたりと、霧に濡れた石の路を歩く音が徐々に近くなる】
【相手の隣の墓を目指して歩く姿は一瞥するものの、さして反応も無く傍に立ち】
【どこぞかの人間の肩書きの彫られた石碑を確認、露を拭うように手袋がその名の記述を撫でる】
【感慨深そうに目を細めると、懐に手を差し入れて】
【水では無い不透明な液体の入った瓶を、墓の前の土を浅く掘って埋めた】

【立ちあがって一目、相手に明確な意志を持って振り向くと】
【人差し指を立て、「しー」、とジェスチャーを向ける】

【秘密の作業を終えた主は、ふわふわと揺れる、目に刺さりそうな微妙な長さの銀髪を持つ男】
【薄青色の目と、青白いと形容されそうな肌の色をして、背は高く体躯は細長い】
【お貴族様みたいな真黒のマントに白のドレスシャツ、アスコットタイを締めて】
【黒のスラックスに同じく黒のオペラパンプス、右の手には白のステッキを持ち】
【いかさまの似合いそうな指は白い手袋に包まれ、貴族的風貌の時代錯誤の男だ】
【ものに例えるならば、そう、ふわふわと海をたゆたうくらげのような】

634名無しさん:2013/01/18(金) 00:24:53 ID:Jfel1XAU0
>>631
「――まぁ、別にお金に困っている訳でも無いのだから、貸してあげてもいいわよ
その宝玉を質に入れなくても、ね」

【カウンターの下をごそごそと漁り、少しした後に置かれた布の袋】
【少し開いた口から見えるのは、一月を凌ぐには十分な金額か】
【ひょいと男性の方へと差し出せば、その宝玉を仕舞うように促して】


「ただ、仮にもお金
代償も無くあげる、何て慈悲行為はしないわよ
――そうねぇ。ちょっとした契約でもして貰いましょうか
簡単な事。数年以内にその金額に応じるだけの人助けをする事
出来なければ貴方の両腕が腐り落ちるだけだけれど……どうかしら?」

【代償という割には、余りにも簡単な事】
【たかだか一ヶ月分に相応するだけの人助けをすれば、それでその金を返す必要も無くなる――と】
【無論、返せなければ女の言うとおり腕が腐り落ちるのだろう】
【もし、その袋に手を付けたのならば――契約完了。そう見なされ、両腕に不気味な文字の羅列が浮かび、やがては消えてゆくか】

635名無しさん:2013/01/18(金) 00:30:05 ID:0kd3qLYY0
>>630

……自警団も、頑張っている人は頑張っているんだけれどなァ
順風って言う人とかさ、特別な能力は持っていないけれど、それを補える勇気と胆力で能力者にも立ち向かっているしさ

舐められている、か……力がないからってだけで、虐げられるような事はあってはならないのに
"正しい志を持った能力者"達による組織、"抑止力"か――もし作るなら、僕も協力させてもらって良いかな?
……僕は元々この世界の人間じゃあないし、いずれは元の世界に戻るつもりでも居る、……それでも良いなら、ってなるけれどね
【異世界から来ていたのは、勧善懲悪の心を持つ者】
【その顔は普段の優しさ、けれどその眼に宿るのは――"本気"だ、自分を下げているとはいえ】

いや、龍といっても5m位しかない小さな龍さ、……1人でも十分に止められるくらいの強さしかないよ
えっ、小さな生き物? ……うーん、変身先の大きさは最低でも1m弱はあるからなあァ……
……って、賭け事に使うつもりなのかい!
僕が仮に小型な生物に変身できたとしても、協力しないからねッ
【一方こちらは真面目、真面目過ぎる】 【……堅実なのだろうか、それともただ単に賭け事が嫌いなのだろうか】

僕も自分で、この髪型は変わってるなァって思うよ
……能力に芽生える前は普通の髪型だったんだけどね……ん?
【急に言葉を中断した彼女に、最初は何やら疑問符を浮かべたようだが、すぐに理由を理解】

――いや、大丈夫、これは……ちょっと"代わりに傷を背負った"だけだから
エルジオの時まで治るかはわからないけれど、多分大丈夫、だから気にしないでねッ
【少々慌てた様子で弁明……やや曖昧なそれを始めた】

636名無しさん:2013/01/18(金) 00:33:03 ID:XqmVylEk0
>>617
【「そう、か──」】
【相槌を打ちつつ一しきり聞き終えたところで、徐に口を開く】
【然して口が上手い方でもない自分の言葉など、大した慰めにもなるまいが】
【それでも何も言えないよりは遥かに良い、と。刃を思わせる鋭さを帯びた眼差しで、真っ直ぐに相手を見つめて】

なら、まあ……大丈夫だろう。あれは私の見る限り、そう易々と死ぬタマじゃない。惚れた女と相方を残してとあっちゃあ尚更だ。
無論そうしたタフな奴が──『不死身の』だとか『不屈の』だとか呼ばれてるような奴が──あっさり死ぬ事例なんてのは、この新世界にはありふれてる(……)。
しかし、それでも望みはある。ネル・ナハトとやり合う前から戦場で切った張ったやってた私が言うんだ、間違いはない。

……ああいう眼をした手合いは、味方にしても敵に回しても存外にしぶといもんだ。

【衒わず、躊躇わず、きっぱりと、自分の感じたままを言い切った】
【経験則からくる彼女の言葉は希望的観測の域を出ないが、それでも説得力に満ちている】
【一挙一動に伴う人を呑む気迫と、ともすれば直截に過ぎるほどの物言いが生む、或る種詐術的な説得力に】

(いつぞや、吟雪に言われたな。『あいつら』の思想を、戦いを、ずっと見つめてきた私だからこそ、その言葉には力があると──)
(お前やノビタと違って、人を使う仕事は向いてない。必要ならばやるけれど、リーダー補佐って柄じゃあない。確か昔はそう言って、渋い顔をしたんだったか)
(だが、もう退けるものか。私が今、ここにいる事に意味があるのなら。私に、戦う以外の力が僅かでもあるのなら)

問題はないよ。今や時代は変わった。お前の所にも、そうやって新しい奴らが集まってる。
誰かが新しく正義の旗を掲げるのも、もう時間の問題だろう。
そんな重要な時に、私がいつまでも忠犬よろしく城で傍観決め込んでたら、あいつは──貴宝院 織守は、間違いなくこう言うよ。

「お主にしては珍しく殊勝な事じゃと思って、わらわが黙っておるのをいい事に……」
「ええい、まったくお主という奴は!この一大事に何を大人しく留守番なぞしておるのじゃ、朔夜!」ってな。

【状況は思わしくない。できる、できないの問題ではなく、やらねばならないのだ】
【少々大袈裟な感のある口真似を交えつつ語る朔夜の眼に、しかし一切の笑みはない】
【むしろ俄かにぎらつき始めた蒼い双眸は、気の弱い素人なら睨み殺してしまいそうな程だ。凶相と呼んで、差し支えなかった】
【果たしてこの変化はどう捉えるべきなのだろう。覚悟の表れか、精神的余裕のなさか──いや、或いは、これが素なのだろうか】

【朔夜は差し出された白いなにかを受け取り、矯めつ眇めつ眺めてみるも、それが何なのかはさっぱり判らない様子で】
【首を傾げながら一通り明かりに透かしたり撫で回したりしてから、「これは?……まさか、今更名刺ってわけでも無いだろう」なんて】

637名無しさん:2013/01/18(金) 00:35:51 ID:QlsRoc7Q0
>>633

【どこか不穏な色を乗せている足音に振り向きさえもしなかったのは、初めは瑣末なものだと思っていたから】
【もっとも彼が執り行った何かの儀式めいたその行為には、その筋であるだけに気にならない訳が無くて】
【振り向けばきっと帽子越しに目が合う、向けられたジェスチャーに小首を傾げて、それと全く同じ動作を此方も真似る】
【――目元が見えない程に深く被られたハット、黒いルージュの口元が悪戯な色に笑んだ】

……お友達、よねぇ?

【曖昧な言葉と共に黒い爪先で示したのは黄緑のバラ、それが指す彼の「お友達」を手繰るのは難しいだろうが】
【彼の前で数度、あの男はそんな色の魔力で術を行使していたが――それも瑣末であるなら、記憶になど残るまい】
【足元が霞んでいる女性は、内緒のジェスチャーを返しておきながらも、何処か興味深げにその墓を見ていて】
【墓標の名前でも探ろうとしているのか、自分のお隣さんとはいえこうして興味を持たねば関わらないのだから、困ったものだ】

638名無しさん:2013/01/18(金) 00:39:25 ID:PYvqHOuo0
>>634


────いいのか?

【──簡単に、あまりにも簡単に大金を出すものだから】
【思わず訝しげな表情を浮かべつつ、宝玉をしまいそれを手にとろうとする】
【女性のその後の発言を受ける前に、だ】


────え?


【聞いた後にはもう遅い───すでに手につけてしまっている】
【両手が腐り落ちる、そんなこと───頭の隅に思いつつも、腕には文字の羅列】
【選択する前に契約が完了してしまった───】


【それでも驚きよりも疑問が浮かぶ】
【なぜ人助けが条件なのか、そこに意図するものがなんなのかは分からない】

【しかし彼にも事情があった、一ヶ月間なんとか食いぶちを繋ぐための何かを探そうとしたのだ】
【そうした後で着々と元の世界に戻る手がかりを探そうと考えたのだが───】
【こうなっては仕方なかった。借りた手前文句も言えない】


───どういうことはわかんねーけど、わりーな。


【と礼を述べるのだった】

639名無しさん:2013/01/18(金) 00:40:24 ID:.4UbrrrU0
>>632

―――いや、履かないよ?

【うん、気にしない。そっと推してきた其れを、やんわりと跳ね除けて。何故だか、その時の表情は笑っていて】
【少しでも笑うと、何だか雪を踏むリズムも、楽しいものと思い始めてきて。まぁ、口に出して言う程でもないので黙ってはいたが】

……んと、どした。

【自分も黙っていたが、彼女も黙りこくっている。静寂はザクザクといった白のビートが埋めてくれるも、それでもなんとなく気不味くて】
【普段は自分から喋る方でもないのに、静寂は嫌う。ああ、悪い性格だなーなどと、軽く思いつめてながら、虚空を見つめる】

―――ん……? 

【視線を感じて、そちらに顔を向ける。あれ、違和感―――ああ、頭の冠を手に持っているのだ】

え、ホント……? その……すっげー嬉しいんだけど……。 いやマジ……

【これは……幸せを願われたと取って良いのか―――いや、良いのだろう】
【嗚呼―――人から幸せを願われたのは、何時ぶりだろうか。あれ、今は冬だっけ……何故だろう。身体の内からぽかぽかするというか―――】
【……心が暖まるとは、こういうコトなのだろうか。】

―――ちょっ……! ちょっとタンマッ…!! 軽く先行ってて、追いつくからッ……!

【真紅の瞳から溢れるは、涙。……泣き虫だと、笑ってくれ。 彼女にその滴を見られまいと、急に歩くペースを落として、次第に立ち止まる】
【安っぽいジャンパーの袖で目をこすっても、簡単には止まらなかった。何だろう、こういう優しさに飢えていたのだろうか】
【両手にその優しさの冠を握りしめながら、青年はその場で震えていた】

640名無しさん:2013/01/18(金) 00:47:38 ID:hSwRKYvY0
>>635

うんうん、ホント、彼らは彼らのベストを尽くしていると思う。
自警団員を責める気なんて、アタシにはないしその資格もこれっぽっちもないんだけど――現状が、ね。
その、順風・・・って子はわからないけど、アタシは何度か彼ら自警団に助けられてるし、必要な存在だよ。

むしろね、まだベストを尽くせていないのは――アタシ達"能力者"の方なのかもしれないね。
悪い奴らはさ、目的の為に決起して、集団になって、みんなで協力して悪いことしようとしてるのに。
守る側はまだまだバラバラな事が多いんだもん。ノラ連中ばっかりじゃ、そりゃ抑止力にはならないさねぇ。
だから・・・そう。拠点を置いて、どっかに居を構えて、「手出ししてみろ、ぶっ飛ばすぞ!」って看板掲げて―――

"正義の組織"ってヤツを――作る必要があるのかもね。

ユウトの言うとおり、力がないからって虐げられるのなんて可笑しいもん。

――ふぇ?い、いやアタシ?あっはははは!まっさかー!
アタシなんかじゃそんな――崇高な理念の組織は運営できっこないさぁ。だって、金目当てに賞金稼ぎ営んでるような女だよ。
粘着質な男とボランティアだけは苦手なの。でもまあ・・・利益があるなら、作っても良いかもね。
・・・ところで、さらっと言ったけどユウト、あんた別の世界から来てるの!?すっごいねそれ、どんな世界?

【セリーナの言葉には夢が多い。】
【テンガロン・ハットの奥に潜むブルーの瞳には、夜空の星が瞬く。】
【そんな都合の良い組織など―――しかし、しかしだ。】
【そんな都合の良い組織でもなければ、もうこの世界は本当に混沌に包まれてしまうのではないか。】
【動き出す必要が在ることは、なんとなく――セリーナも、ユウトと同じように本気で、そう感じていた。】

んー、じゃあ戦闘ってよりは逃走用になりそうだね、そのドラゴン・・・
でもでも、イカサマがバレた時には素早く逃げられるし丁度良いかも・・・♪
ってどうして!?えー、いいじゃんいいじゃん、その力をアタシみたいなか弱い女の為に役立ててよう!
お礼はちゃんとするってばー、ね?お金がいい?ご飯がいい?それとも――ふふ、"そっち"が御所望?
【セリーナはからかうように青年の耳元に息を吹きかける。】
【滅茶苦茶だ。堅実なユウトに比べると、性格の落差が激しい。本当は悪人なのではないか・・・】

いやいやいや、代わりに傷を背負う、って・・・

(はっ!?まさか――虐待されているのは姉や妹、もしくは弟など自分よりもか弱い存在で)
(それらを庇うために自らが犠牲となり被虐的な生活を送った結果がこのアザ・・・!?)
(な、なんて悲しい・・・よよよ。)

ううっ・・・ぐすっ・・・そっか、ユウト・・・つらかったんだね・・・!もういいんだよ、おねーさんが優しくしてあげる!
【抱きつく。特に、深い意味はない。】

641名無しさん:2013/01/18(金) 00:50:44 ID:Xldulu060
>>639

【じぃと彼を見つめる不安色は、きっと時間が経つに従って、強くなる】
【そもそもが貰い物であることもそうだし、今まで自分が装備していたことも、そうだし――】
【雪球でもぶつけて力技でも意識を別に向けるほうがスマートだっただろうか、そんな考えまで浮かぶ】
【そんな頃合だろうか、彼がその冠を受け取ってくれたなら、ぱぁと笑顔を咲かせるのだろう】
【白くきちり編みこまれたお花たち、それと同じぐらい、きっと笑って、】

【しあわせのおすそ分け。成功したなら嬉しいし、きっと、お花たちも喜んでくれる気がした】

【――ただ、妙に気恥ずかしくて、なんというか、柄じゃないように思えて】
【だから、ふいと視線を逸らして、数歩。ざくざく、雪の中、歩む】

【五歩くらい、だろうか。歩んで、立ち止まって、ふらり、振り返る】

置いてっちゃうよ、もう少しだけど――。

【――置いてこうにも、既にほぼ眼前に街がある。最早迷子になることすら難しいくらいだけれど】
【歩くことを促して、彼女を見たなら、きっとまた首をかしげているのだろう】

642名無しさん:2013/01/18(金) 00:53:39 ID:ATUKiN7Q0
>>637

【薄く濁ったその液体は紅とも藍ともつかぬ、されど紫では無い色を帯びて】
【滲む魔力は、男のものではない。別の誰かの、ほんのわずかの魔力の残滓】

お友達、私の?
……互いに思い浮かべる人間が、同じならば。確かに、顔見知りだね

【指し示された色に目を向けて、しばし。記憶の底を手繰り寄せれば、確かに似た色に思い当った気がした】
【それでも、確定したわけではないけれど。曖昧な前提を経て肯定する】
【数歩相手へと歩み寄り、奇妙なものでもみるように三つの薔薇を見据えて】
【手を伸ばしかけた指先は、僅かな逡巡を経て承諾を求めるように関節を曲げて躊躇する】

貴方は。お知り合い?
いや、ひょっとすると御師匠か、また別か

【さして彼の事を知っているわけではないけれど、それでも思い当る節を探して】
【不意に頭に浮かぶのは、黒づくめの館のあるじの事】
【――墓標に刻まれた文字は、“Glatzner”】
【聞いた事もないだろうそれは、きっと記憶を探す価値も記憶に残す意味も無い】

643名無しさん:2013/01/18(金) 00:55:35 ID:Jfel1XAU0
>>638
「意味ならその内分かるわよ、きっと
――その頃には、どうにかなっているでしょうし」

【何とも意図を掴みづらい言葉ではあったが、言い終えれば一つ欠伸をして】
【カウンターの上に置いていた面を付ければそのまま後ろに取り付けられている扉へと向かうことだろう】
【――ドアノブに手を伸ばそうとした刹那、動きが止まって】
【何かを思い出したかのように、もう一度振り向く】


「ああ、そうそう。少し暖まってから出て行っても構わないけど……周りの物には触れないことをお勧めするわよ
腕が腐り落ちる何て事は無いけれど、それよりもっと酷い事になる物も幾つか置かれているのだから
――理由は分からないけど、気をつけて生きていきなさいな」

【クスリ―― 一度笑めば、扉は静かに閉められて】
【この時間ともなれば訪れる者は少ないであろう】
【言葉に甘えて疲れを取ってから出るか、今出て宿でも探すか――どちらでも、好きな方を選べようか】
【暫く時間が経った後、淡い照明も落とされて閉店した事を告げる事だろう】

/っとこんな感じかな……
/お疲れ様でした―!

644名無しさん:2013/01/18(金) 00:56:56 ID:PYvqHOuo0
>>643
/お疲れさまでした!
/夜遅くまでありがとうございます

645名無しさん:2013/01/18(金) 01:03:32 ID:.4UbrrrU0
>>641

ちょっ、まだコッチ向くなッ……!

【「置いてっちゃうよ―――」と言う声を聞いて、男は急いで彼女から背を向けた】
【……まだ、完全に泣き止んで無いのだ。震えて上ずった声が、其れを証明している。】

………ッ。 もう……大丈夫。 いや、何でも、ないけど……さ。

【ようやく彼が雪を踏む音がまた聞こえ出すが―――そのテンポはとても早くて。急いで、彼女の隣に並ぶ】
【真紅の瞳はまだ潤ってはいるが、その潤いが溢れることはもう無い。潤んだ瞳で、清々しい表情を何故か浮かべていて】

―――もう目の前だな……。 その……ありがとな。 ……今更だけど、自己紹介。
俺は、ジャッキー。 ジャッキー・ハートグレイブス。 呼ぶ時は、ジャック。

【本当は「ありがとな、〇〇」と名前を加えながら礼を言おうとしたのだが、そういえば名前を聞いていなかったのだ】
【―――だから、まずは自分から。両親から与えられたその名を紡ぐ】

646名無しさん:2013/01/18(金) 01:06:39 ID:ojFZPBa20
>>636
【きょとん、と朔夜の鋭く、不思議と心強さを感じさせるその言葉に】
【一瞬惚け、しかしもう一度その表情に自信が戻ったジャンクちゃんは今一度背筋を伸ばし】


……ええ、確かにその通りデスヨー
そりゃあ、返事がなけりゃ不安にもなりますけど……そこでワタシたちが信じないでどうするんデスヨー!
そもそもあの人そこそこ名が売れてたんだから死んでたら絶対誰かが知らせてくれるでしょう普通!

ええ、ありがとうございますデスヨー、朔夜さん
そして……ええ、ワタシの方こそそうデスヨー、あの人は劣った身でありながら
なんだかんだで多くの困難を乗り越えたタフガイ、その生命力を侮っていつまでもうじうじしていたら
ワタシこそ怒られてしまうのデスヨー


【冷たい刃物を思わせるその凶相、それを一番近い所で真正面から見ていても】
【今や全く動じることなく、侍女らしい慎ましい笑顔を一切崩す事がないのは、彼女もまた多くの困難を乗り越えてきた強者だからか】
【改めて、主たちが今計画している、悪への新たな抵抗を始める決意を新たにした彼女は】
【戦う、と、そう意思表示をした朔夜にそのまっさらなカードのような何かを渡した後、それについて説明した】


――それは、ワタシからの『招待状』デスヨー

朔夜さんに戦う意思があるとおっしゃるならば、決して損はさせない事柄を”WILD”がお話いたします
時が来ればその白紙のカードに日時と時刻が表示されます、それを見たならば
表示の通りの時間にもう一度この『フルメタルジャケット』にお越しくださいデスヨー


【もし都合が悪かったら、その前にお越しくださいね、と付け加えたジャンクちゃんは】
【自分のロングスカートを両手で摘み、改めてこの場所に帰って来た朔夜に敬意を表すように、礼儀正しくお辞儀をした】
【そして一呼吸おいて、彼女がある事を思い出したかのように】


――あ、それはそうと朔夜さんは『ソード』、『ワンド』、『カップ』、『コイン』、この中から選ぶならどのスートがいいデスヨー?
もしもピンと来ないならばトランプの4つのスートで答えていただいても構わないですけれども……どうデスヨー?


【何の脈絡もなく突然ジャンクちゃんが質問してきた】
【ソード、ワンド、カップ、コイン、この4つは確かタロットの小アルカナに使われている4種のスートの種類か?】
【ピンとこないならばトランプのスート、なのはトランプ自体がタロットの小アルカナを起源としているからか】

647名無しさん:2013/01/18(金) 01:16:36 ID:0kd3qLYY0
>>640

……悪い奴らの方が、まとまっているか
奴らは良くも悪くも、目的が似たり寄ったりだからだろうね
混沌を望むもの、革新を望むもの、あるいは他のものを望むもの……けれど結局は弱者を虐げる奴らが大半で…………

組織、欲しいね――弱者は僕達"正義"が護らないと
……例えそれが"偽りの善"だと言われても僕は護るさ、同じ轍は踏ませたくないからね
【同じ轍――彼もまた、昔は弱者だったのだろうか、それとも違うのか】
【彼は一言では語れない何かを背負っているのかもしれないし、ただ単に正義感が強いだけなのかもしれない】
【夢、――それは手を伸ばせば届きそうだけれど、中々届かない】
【だからこそ、それを目指して突き進む】 【いつか、大きな夢に辿り着くために】

利益……もしかしたら、お礼とかが貰えるかもしれないよ? 僕は無くても動くけれどね

ちゃんと戦えるよ、僕の"ブレイズ・E・ドラゴン"―― 一応炎も吐けるし少しは操作できるから
後は毒や煙も吐けるんだけれど、……あんまり使わないね、体術の方が使うと思うよ
【一応、龍らしく炎は吐けるようだが――毒が吐ける事から西洋龍がやや混じっている様で、ハーフの彼らしいといえば彼らしいか】

うーん、お礼の問題でもないかなァ、……賭け事するなら別の何かで稼ぎたいしs……うわああッ!?
【耳元に吹きかけられた息に対して軽く驚いて――あら、意外と効いているようだぞ、この25歳】

……えっと、……このアザにはそこまでそんな……ちょっと、順風の傷を貰っただけだから…………
【曖昧な答えはまずかったか、けれどつらいことは沢山あった、でもこのアザは自ら望んで……戸惑っている内に抱きつかれて】

ん……
【けれど抵抗はしないようで、むしろ……"安らいでいる"?】

648名無しさん:2013/01/18(金) 01:17:10 ID:QlsRoc7Q0
>>642

【墓標の名を手繰って、矢張り覚えもしないだろうそれに興味は持てず】
【――きっと、すぐに忘れてしまう。魔力の残渣の方がずっと興味があった】

【その行為は悪く見れば墓荒らしにも似ているけれど、自分の墓でやられた訳でもなし】
【咎め立てなどする気は無く、此方から尋ねようかとさえまだ思わない】
【やられてみるのも面白かったかも、なんて哂うのだから――】

……やっぱり貴方は、この間、館に来てくれた子ね?
そう言えば私の話もしていたわね、何だか擽ったかったけれど
褒めてもらったような気もしたわ。どうでもいいけれどねぇ

【まるで「見ていた」とでもいうように哂う彼女は、確かにあの時は館に居なかった筈――】
【彼の視線の先にあるだろう塗料をまぶされたバラは、根元に白色が残ったままで塗口は手荒く】
【まるでハートの女王に差し出すために慌てて塗ったかのような、そんな取り繕いようさえ伺える】

ふふ、確かにその通りなのだけれど、素直にそうとは言いたくないわ
「師匠」だなんて固くて嫌だのに、あの子はいつも大人ぶってそういうの
だから、正しくは「母親」よ? 名前は此処に、書いてあるわ

【外見ではお世辞目に見て30代後半か、そんな名乗りの方が馬鹿馬鹿しいのだけれど】
【この亡霊が、どうやらあの黒づくめの館の主――それであることは最早、疑いようがなくて】
【ついと黒い指先で指すのは墓標、レイシーという名だけが記されているだけの、三色だけが嫌に映える墓石】

649名無しさん:2013/01/18(金) 01:20:24 ID:Xldulu060
>>645

……――そう、

【――彼の言葉。そう言われたなら、きっと彼女は律儀にも目を背けて、】
【退屈で、どこか気まずくて、さくさくさくさくさくさく、ひたすらに足音ばかり響かせるのだろう】

……鈴の音って書いて、りんね。

【そうして、彼がやっと歩みだしたなら――そこには、好き勝手に刻んだ足跡の混沌がある】
【あちらへちょろちょろ、こちらへちょろちょろ、好き勝手に歩んだ軌跡】
【――どこか性格すら窺えそうなそれ。最後にひとつ足跡を増やして、そう名乗るのだろう】
【下の名前だけ――それでも、彼へ向けるのは「それで十分でしょう?」とでも言うような、】

大事にしてあげてね、その子たち。

【――最初に編んだのは自分じゃないし、自分の手元に居たのはほんの少しだけ】
【それでも、もう二度と咲き誇ることはなくっても、少しでも長い命を願う】

【(――あれ、そういえば、これ、お父さんが変な目で見た、ような)】
【浮かべていた笑顔に刹那差す影。すぐに失せて、さくり、さくり、何事もなかったかのよう、歩み始めるのだろう】

650名無しさん:2013/01/18(金) 01:32:08 ID:.4UbrrrU0
>>649

鈴音……鈴音かぁ。 良い名前じゃん。

【いい名前と言い切ったが、理由と問われれば『なんとなく』だ。 でも、しっくりきたというか】
【りんね、りんね……その名を忘れないように、頭で反芻する】

……勿論。じゃ、改めて。 ……ありがとな、鈴音

【このありがとうは、色々な意味がある。「道を教えてくれて」「優しさを分けてくれて」「自分の醜態を見て見ぬふりをしてくれて」―――ありがとうと言う】
【やはり瞳の潤みは取れない。寧ろ少し増した気がする。乱雑にジャンパーの袖で、眼をこする】

……―――。

【両手で「その子たち」を優しく握りながらも、一瞬の影を真紅の双眸は捉えていた。でも、何も言わない。】
【彼自身も、泣いた時に言及されるのは嫌だ。彼女は、それをしないでくれた。だから彼も無言で、彼女について歩く。】

651名無しさん:2013/01/18(金) 01:36:47 ID:hSwRKYvY0
>>647

連中のは――人殺しが共通点、ってところなのかな。
まあ、アタシ達も過剰防衛で相手を殺しかねないし、戦闘に死はつき物だけど
それでも、撃つのは撃たれる覚悟のあるヤツだけ――って、フィリップ・マーロウも言ってたしね。
目的のためとはいえ、弱いもの虐めするような事だけは許せないよね。

同じ轍――か。
昔からしない善よりする偽善、って言うし、何の見返りもない善なんてあったらそれは悪に近いと思うよ。
だからいいのさ、理由がろうがなかろうが、誰かのために立ち上がろうとするユウトは・・・すっごく、やっぱり、かっこいいじゃん。
【ふふ、とセリーナは笑う。】
【ここでこうして語っている事が、現実になるかは分からないが――】
【そう遠くない未来、必ず必要となってくる話だろう。】
【ユウトのその、真剣なまなざしを見てセリーナは感じた。】

毒、炎――それに体術、ね。
【それを聞くと、セリーナは目を輝かせる】
体術メインはありがたいかも、アタシってば近距離戦には滅法弱いタイプだからさー。
前衛張ってくれるならアタシも安心して後方射撃に徹する事が出来るってモンよ。案外、バランスいいかもね、うちら。

え〜いいじゃん〜!賭け事はたのしぃぞう〜?だってぇ、お金が稼げるだけじゃなくてぇ、
負かした相手をバカにしまくれるしぃ、お酒も美味しくなるしぃ、おまけに、スリル、ま・ん・て・ん♪
【肩に抱きつくようにしてしなだれかかり、耳たぶに優しく息を吹きかけながら卑猥なムードでそんなことを呟く――】
【大人の女、でも演出しているつもりか。格好といいなんといい、映画の見すぎである。】
【――というか、25歳であったとは思わなかったのだろう。きっとセリーナは自分よりもかなり歳が下だと思っているに違いない。】

よしよし・・・いい子いい子。かなしい事があったらいつでもおねーさんのところにおいで?
おねーさんここで賞金稼ぎやってるから、会いたくなったらいつでもくるんだよ?
殴られたり蹴られたりしたら相談しに着ていいからね・・・ぐすっ、ああ、世の中はなんて悲しいんでしょう――
【多分、行ったところで「お、来たな!じゃあカジノ行くぞ!鳥に変身だ、ユウト!」と言われるに決まってはいるが――】
【セリーナが抱きつきながらユウトのズボンのポケットにそっとしまいこんだのは一枚の名刺――】
【そこに書かれているのはセリーナがいつも駐在しているバーの住所と、連絡先。】
【これで会うことは出来るだろう。】
【しかし入れるときに太ももを撫でるようにしてセクハラまがいの挿入をしていたのは内緒だ。】

【――と、唐突に抱きつくのを止め、ベストの中にしまった懐中時計を見やる。】

げ、もうこんな時間だ――ユウト、ちょっと悪いね。
アタシは首都に向かう前に寄らなきゃ行けないところがあるんだ、先に失礼するよ。
【――なんとも、余韻もクソもない。せっかく優しくだきついて、ユウトも安らいでいたというのに――台無しである。】
【セリーナはぱっと離れると、近くに留めていた馬に飛び乗り、鞭を撃つ――馬は夜空に高く鳴き、勢いよく走り出した。】

――じゃ、また首都で会おう!
そうそう、組織のこと、それから――賭け事のこと。考えておいてね!ばいびー!
【――颯爽と、去っていく。来たときと同じように、風のように。】

【――首都襲撃まで、あと一日。嵐の予感がする。】

/遅くなってしまったので、今夜はここまでで。
楽しかったです、ありがとうございましたー!

652名無しさん:2013/01/18(金) 01:37:01 ID:ATUKiN7Q0
>>648

【彼の師匠である相手なら、魔力の動きも察知するか――瓶から漏れ伝う“ちから”は、他の墓まで及ぶことは無く】
【ただただ、下へ下へと何かを探すようにその手を伸ばしていく】
【まるで、海の底へ沈むようだ】

ふむ、確かに訪ねたけれども。あの時は、他に誰も……
……ああ、貴方も、胎に屋敷を置くものか。なら、納得がいく
とはいえ、私の屋敷のように、現の中の夢というわけでもなかったようだ

【つまんだ黄緑色の薔薇を、ゆっくりと己の目の前まで持ち上げる】
【まるでレモネードを真似るようなその色、薄く目を細めて嗤う。その感情は何れか】
【やはり感情の曖昧な表情のまま、手袋に包まれた指先が花弁を摘む】

母親。……本当に、いい趣味をしているね
あなたがたは、そうやって、自ら子が指を咥えて眠る様にするんだ

【言葉の響きはどこか刺々しいながらも、それを声と変えた音は驚くほど柔和で】
【いっそ郷愁すら感じられるような。唇の形だけが、墓標の文字を真似るように、レイシー、と動く】

653名無しさん:2013/01/18(金) 01:52:17 ID:Xldulu060
>>650

【「いい名前」――言われて、彼女はきっと嬉しそうに笑むのだろう】
【どこか照れたようにも見えるそれ。言葉はないけれど、きっとよく伝わる】
【――踏みにじった雪の塊が、その軽さに刹那軋んで、けれど耐え切れずに砕け散る】

どう、いたしまして――。

【いろんな意味の、その言葉。分かっているのやら、いないのやら――】
【首を傾げれば黒髪が揺れて、――少しずつ、足音が変わっていた】

【そうして少し。氷を踏み割る音もだいぶ薄れて、ヒールが石畳を打つ音が響く頃】
【きっと彼女は立ち止まって、あたりを軽く見渡せば、】

もう、大丈夫かな。

【なんて、彼に尋ねるのだろう。見れば、確かにちらほら程度にひとかげもあって】
【中心部には僅か遠くても、……まあ、街中といって差し支えない程度の、その場所】
【駄目なんて答えれば、きっと中心部まで。連れて行くのだろうけれど――】

654名無しさん:2013/01/18(金) 02:00:37 ID:0kd3qLYY0
>>651

……どうして、弱者を殺す事で何かが得られるのだろうか
それで得られるのは、偽りの強さじゃあないのか
戦いに死は付き物、か……僕は僕で、相手を殺さないようには気をつけてるけれどさ
……だから、僕はかっこ良くなんてないって、……ただ、自分の思った通りにしているだけだから
【いつか、"正義の組織"が作られる時――彼はどこに居るのだろうか】
【異世界より飛ばされた者、その悪を憎み正義を求める精神は―― 一体何を齎すのだろうか】
【……その表情は真剣そのもの、真っ直ぐな瞳をしていた】

……幾ら5mとは言え、人より身体が大きいのはデメリットでもあるけれど、一つのアドバンテージだからね
ふふふ、――僕は龍以外にも変身できるから、その時の状況と気分でどうなるかな? 協力は惜しまないつもりだけどね

いやいや、お金はちゃんと真面目に稼がないと、人を馬鹿にするのは性に合わないし
第一、賭けに負けたら減るじゃあないか……っ、お酒は構わないけれど、スリルは要らないって!
【効いてる効いてる】 【何とか屈しないようにはしているようだが……】
【なお、彼が実年齢より下に見られるのは結構よくある話らしい、本人は少し複雑なようだが】

……なんだか勘違いされている気がするけれど…………ううん
【けれど、ほんの少しだけ、暫くの間誰にも甘えることが出来なかった彼が】
【その安らぎを手に入れていたのは事実であって】 【人を護るために動く彼、しかし案外脆い存在なのかもしれない】

……っと、……
【唐突に抱きつかれるのが止められ、少しのあいだ思考が止まっていたようだが】

……またね、組織はいいけれど、賭け事勘弁かな、――次は……首都で!
【そう、元気に手を振って彼女を見送った】


……もう少し、あのままで…………
【その後で、こんな事を思っていたようだが、それを振り切るかのように風の国へと向かっていった】

/お疲れ様でしたー

655名無しさん:2013/01/18(金) 02:00:49 ID:QlsRoc7Q0
>>652

【まるで根付くような魔力を追って、腐り果てた柩でも探るのだろうかと逡巡するが】
【自分にさえ及ばなければ触れもしない――】
【親譲りなのだろうか、あの彼にもこんな傾向はあったけれど、此処まで無関心では無かった】

ふふ、年頃の女の子もいるんだし部屋の中までは覗いていないわ、流石にね
だからあの子も部屋の中から貴方を返したんでしょう、何があったのかは分からないけれど
今日此処にそのバラを手向けに来てくれた時に、語ってくれるかと思ったのに聞けなくて……残ぁん念

【最低限のプライバシーは守っているのだからと、それでも誇れることではないが】
【「年頃の女の子」は彼が言っていた娘のことだろう、「年頃」というのが相手にとっては些か不自然か】
【相手の摘んだバラは毒々しい程に黄緑色で、残ったままの刺が「彼」らしいとも言えた】

【――相手が此処に来る事を、呪術師の男は全く予期していなかった】
【彼ならば徹底的に隠匿するはずの「娘」の事も、このジョーカーは平気で口にしてしまう】
【そのくせ相手から何か面白いことを聞けたとて、弟子には何も教えてくれないのだから――最悪だ】

……?
おかしいかしら、それが母親の役目よ?
趣味のことはよくいろいろ言われたけれど……育て方となると、心外ね

【名前を囁かれれば小首を傾げて「貴方は?」と問うて――ハットの奥、黒い瞳が覗く】
【口元は笑顔だったというのに。その目は恐ろしい程に、相手をじっと睥睨していた】

656名無しさん:2013/01/18(金) 02:06:16 ID:.4UbrrrU0
>>653

……うん。 もう、大丈夫。
コレ以上、迷惑かけるわけにもいかないからさ。

【此処からは、彼も知っている風景だ。久しぶりの光景に、少し安堵したというか、そういった笑みが溢れる】
【んっ、と軽く背伸びをして―――告げるは、別れの言葉】

お礼は、コレ以上はクドいからやめとく。  ……じゃあな、鈴音。この子は大事に取っておくから。
また会う時があれば―――あれば……んと、その時は、その時で!

【何故か恥ずかしくなって、その場から逃げるように彼は街の中に消えていくだろう。最後に、右手を上げる】
【冠を握る右手を上げるこの仕草が、サヨナラのハンドシグナル。最後に何か一言言うなら、今だろう】

【―――街の中心部に入り、彼女の姿は彼から見えなくなるだろう。幸い、この通りには自分以外誰も人はいない】

……多分、いや絶対似合ってないなぁ

【その冠をそっとかぶってみた。まだその姿を確認する前から、全く似合ってない姿を想像して。一人勝手に赤面したのであった】

/ありがとうございましたー!お疲れ様です!

657名無しさん:2013/01/18(金) 02:16:16 ID:Xldulu060
>>656

――ばいばい、またね。

【――結局、彼女は大したことは、言ってくれなくて】
【それだけ告げれば、彼の姿が見えなくなるまで見送って――】

……何、してたんだっけ、……――。

【ひとりきり。ぼんやりと呟いてみる言葉に、返事なんて当然なくって】
【かつり、足音を立てて身体を溶かし込むのは路地裏の闇】
【――普通好んで入り込まないような真っ暗闇に、血色の瞳を煌かせて――】

【ふつり。夜の川に落としたちいさな石ころのよう、その姿は掻き消えた】

/おつかれさまでした!

658名無しさん:2013/01/18(金) 02:24:31 ID:ATUKiN7Q0
>>655

私は、宵晒雲母。貴方も、薔薇に何か思い入れを?

【人の手で塗られた三つ薔薇を交互に見やって、それらの意味を訊ねる】
【まるで示し合わせたようなそれらに、不思議そうに小首を傾げて】
【尖った棘が、白い手袋を先で引っ掻ける】

ああ、娘の。その子には、私は会っていないけれど。引き裂かれたぬいぐるみの、持ち主だろう
貴方は、分別のある人なんだね。私が知るものよりも、それに、面倒見も良い
貴方が知りたいなら、私は答えるよ

【親しみすら感じさせるような、いつもの視点のずれた思考がかち合う違和感】
【合点がいった事は素直に肯定、彼から多くを聞けていないがためにその反応は薄い】
【こちらが聞くでなく、むしろ相手に何か聞きたい事が有ればと。まるで当たり前のように持ちかける】

おかしいかと問われれば、おかしいし。おかしくないかと問われれば、そうとも言える
だって、そうだろう。いつだって母親は、正しい事を説くものだ
私がどう思おうと、ギムレットと貴方には私の意向なんて関係が無いし、それに、私は
もっとずっと、自身の意志よりも“母”への妄信に動くようにされている

【相手に向ける目は、そのおどろおどろしい視線を受けてなお、懐かしさに満ちて】
【否定では無い、諦観にも似た肯定の言葉】
【目の向けどころも判然としない水色の瞳が、そうでしょう、と子供のように笑って】
【手にしていた黄緑の薔薇を、そっと相手に差し出した】

659名無しさん:2013/01/18(金) 02:29:43 ID:XqmVylEk0
>>646
【成る程、戦士だ──かの青年を信じると告げたジャンクちゃんの堂々たる面構えに、朔夜は尊敬の念を深める】
【精神的なタフさといい、切り替えの早さといい、この少女は背中を任せるに値する相手だ】

ああ、その通りだ。あいつだけじゃない──私たちの知るjusticeメンバーの全員がそうだ。
何も遺さず、ただ無駄死にを遂げるような奴はjusticeにはいない。
万が一、いやさ億が、兆が、京が一死んでいたとしてもだ。
あいつらは例外なく、後に続く同志たちに価値あるものを遺すだろう。そうでなければならない。

……あいつらは、生きている。例え世が忘れ去ったとしても、あいつらの想いを、姿を、覚えているものは確かにいる。
私は信じているよ。あの戦いの日々は、決して無意味な物なんかじゃあない。ああ、私が証明する、してみせる。

【自然、口の端に笑みが浮かぶ。緩く弧を描いた唇が、噛み付くように言葉を吐き出す】
【冷徹な眼とは裏腹に、熱に浮かされたようなその態度、その口調。深く考えずとも、一目で分かる。朔夜は、戦いを求めていた】
【己が盟友があんなにも切望した平和を、これ以上無いほどに蹂躙してくれた総ての『同類』達を】
【彼ら彼女らが無辜の民にそうしたように、地獄の釜の底に叩き落とせる機会──雪辱の時を、心から】

【……もっとも、そんな狂態が垣間見えるのもほんの一瞬の事である】

招待状、ふむ。それにしちゃあ文字も何も書いてないように見えるが……

ああ、そういう事か。随分とハイテクだな──いや、多分お前に比べればなんて事ないんだろうけど、さ。
ともあれ、了解。いつ来られるかは判らないから、なるべく早くに顔を出すようにするよ。

【説明を受けて、とりあえず現時点では何ともないという事だけ理解すると】
【鷹揚に手をひらひらと振ってお辞儀に応じ、カードを速やかにポケットにしまいこんで】
【すっかりと微温くなった紅茶をまた一口、乾いた喉を潤してから】

ソード。単純な嗜好ってのもあるけど……それより、意味とか性質とかがさ。
多分、私に似つかわしいと思うんだ。確か、どの札もあんまり縁起の良いものじゃなかっただろう。

【これまた唐突な質問に、頬杖をついて暫く考えるような仕種を見せたのちこう答えた】
【象徴は剣。司る属性は風。精神力や知性を表すが、同時に攻撃的な性質を持ち、困難や戦い、苦痛に関する事柄を指し示すとされるスート──】
【だがそれがいいと、勝ち気な笑みを浮かべて彼女は続ける】

660名無しさん:2013/01/18(金) 03:14:08 ID:ojFZPBa20
>>659
【コクリ、と小さくジャンクちゃんが頷きながら】


――ソード、了解いたしましたデスヨー、いえなんて事はありませんデスヨー
朔夜さん先ほど統合ネットワークから連絡して来ましたね?その時におそらく何らかの携帯端末から
連絡したと思うのデスヨー……で、それをもっといいのに変えてはみてはいかがでしょう、と思いまして

今後『みなさん』に支給しようと思っているこの新機種の絵柄はちょうどタロットの小アルカナ柄を
予定しているのデスヨー……ソードは確かに朔夜さんのイメージにぴったり合うと思うのデスヨー
今この時も朔夜さんから感じ取れる刃物のような鋭い闘志……どこか畏怖を、そして頼もしさを感じさせてくれるのデスヨー


【思わずそのギラギラとした熱量にあてられて、ぐ、と拳を握りしめてしまうほどに】
【すぐ傍にいるジャンクちゃんは当然ながら、朔夜の闘争を求めるその気高き『飢え』を感じ取っていた】
【ジャンクちゃんのイメージでは氷よりも、むしろ蒼く、鉄をも溶かし焼き切る高温の焔のほうが近いか、と感じたらしい】

【そしてジャンクちゃんの言った、みなさん、という言葉の意味は、おそらく朔夜と同じかつての正義組織に所属していた者たちと】
【おそらくは『これから参加するかもしれない』者たち……その全てをひっくるめて、の意味で言ったようだ】


通知が行くのはおそらく、ある程度参加する意思を見せた方々が集まったその時になると思われますデスヨー
この間ゼンさんがほぼ裸一貫で突入してきたあの放送局の事件や、風の国の事件など、参加の意思を見せている方々は
すでに何人かめぼしはついています……ひとまずは自警団などにすでに参加している方などを中心に声をかけていく方針デスヨー

後はゼンさんとゴウさんにもそういう意思を見せている方々を探していただく、そんな所でしょうか
……朔夜さんのような方がこれから始める物にほんの少しでも『兼任』していただければ、本当に、大変心強いのデスヨー!


【にっこり、と、ここ一番眩しい、太陽の様な満面の笑みを、両手を胸に当てながら朔夜に向けて来た】
【最初に行っていた通り、一番最初の活動で朔夜が参加の意思を見せてくれたことは、本当に奇跡に等しい事だったのだ、と】
【自分でも信じられないほどの幸運を喜びながら、ジャンクちゃんは明確な好意を向けてきてくれていた】


……と、話し込んでいるうちに少々遅い時間になってしまったのデスヨー、本日はこの辺でお開きにいたしますかデスヨー?


【ふと、外の空模様を見て、日などとうの昔に暮れた満天の星空を見て、侍女がぽつり、と呟いた】

661名無しさん:2013/01/18(金) 04:10:13 ID:XqmVylEk0
>>660
【朔夜は一つ大きく伸びをして、スコーンを口に放り込みながら、上機嫌に頷き返す】
【なぜ不吉や困難を、諸手を挙げて歓迎するのかとジャンクちゃんに問われれば、彼女はきっとこう答えたろう】
 
【「私こそが、総ての敵にとっての『それ』だからだ。占われ、試されるのは私ではない。奴らの方だ」と】

成る程な。……まあ、端末なんて幾つ持っていても持ち過ぎるって事はないし、私としても吝かじゃないよ。
そちらの製品ならばセキュリティは万全だろうし、性能は言わずもがな。
同じ端末が希望者全員に支給されるとあらば、簡単な証明書代わりにもなるだろう。

同じ陣営なら少なからず話す機会もあるだろうが──知らない相手に愛想振り撒くの、苦手だからさ。私。
そういう時にこれ一つ見せれば大体解決するってのは、楽でいい。
現物が届いていない以上、現時点で確かめられる問題点は普及率の低さぐらいのものだが、そちらは時間が解決する。

【機種変更の有無は置いておくとして、新型端末の導入については概ね好意的なようで】
【何を訊ねるでもなく淡々と、自問自答めいた受け答えに終始する】
【どんなものにせよ実用本位の飾り気ない品を好む、朔夜らしい反応だった】

了解。そちらについても私なりに、当たれそうな所を一通り当たってみようと思う。
とは言え、あまり期待はしないでくれ。ただでさえ人柄がこれなのに加えて、二年も留守だったんだ。人脈なんてたかが知れてるさ。

…………そうだな。もうそろそろお暇させて頂こうか。

【ジャンクちゃんの掛け値なしの好意に答えるべく、胸中に渦巻く凶暴な感情に蓋をして】
【深々と一礼し、ふ──と、花の綻ぶように微かな。けれど確かな感謝の念をこめた、微笑みを返す】
【長いこと人とまともに話せていないものだから、笑みの作り方もどこかぎこちなくて】
【太陽のような相手のそれと比すれば、真昼の月めいて朧げではあるけれど。それは現時点で朔夜の示せる、最上級の好意の証だった】

662名無しさん:2013/01/18(金) 04:39:03 ID:ojFZPBa20
>>661

ええ、"WILD"とワタシたち三名、後一部の従業員がテスターとして使っているのですが
やはり従来の物より操作性、実用性がよくなっている印象が強いのデスヨー
ちょっと機能がてんこ盛りなので完璧にマスターするには少々時間がかかるかもしれませんが……

【手のひらサイズの機械に備わったてんこ盛りの機能、なるほど新型だけあって相当便利そうではある】
【ただまあ、多すぎて全部を使い切れるかどうかは難しい所があるかもしれないが】

【朔夜の好意にも礼儀正しく答えようとまた真っ直ぐ背筋を伸ばし、手を前で組んだ態勢で】


ご協力ありがとうございますデスヨー、無論できうる限りの事だけで構いません
今こうしてお会いし、また力をお借りすることが出来る、それだけで我々はもう、どれだけ嬉しかったことか
ありがとうございましたデスヨー、朔夜さん!またお越しくださいデスヨー!

『――行ってらっしゃいませ!ご主人様!』


【個人的な客人を見送る時であろうとも従業員全員がこう言わなければならない決まりでもあるのか】
【出口に向かう朔夜の背を、複数人の侍女たちがジャンクちゃんを先頭に立てて、恭しくスカートを摘み礼儀正しくお辞儀して見送るだろう】


――まず一人。その収穫は予想以上、非常に大きかったのデスヨー


【←To Be Continued...】

/遅くまでお疲れ様でしたー、私はここでお休みします
/そちらもまた体を壊さぬよう、ゆっくりお休みください、ではー

663名無しさん:2013/01/18(金) 06:04:53 ID:XqmVylEk0
>>662

ご馳走さま……ああ、行ってくるよ。『また』ね。

【チップと代金を席に置けば、再会を祈る言葉を背中に受けて、独り、店を後にする】
【軽く掲げた片手を礼の代わりにして、振り向く事はしなかった】
【空を見れば、月はもう大分傾いてしまっていた。爪ほどに細く鋭く欠けたそれは、まるで】

【まるで、今の自分の貌のようだ】

【あんまりにも醜悪な表情(えみ)だと、己自身でもはっきりと分かる。だから振り向かなかった】
【念の為、確かめてみようか。手鏡なんて洒落たものは持っていないけれど、腰の刀なら、いつでも使えるように研ぎ澄ませてある】

……止めておこう。こんな時にお前を抜いたら、それこそ歯止めが利かなくなってしまうものな?
なあ、「邂逅」。風の国のエルジオまで飛んでいって、それで──ああ。幾ら機関員だからって、無分別なのは良いことじゃあない。

【いや、駄目だ。そんな軽はずみな動機で、抜いてはならない。自らを刀と定義する者は、自らを強く律しなければならない】
【その刃に己が鞘を除いた総ての物を──いや、ともすれば鞘すら切り捨てる獰猛な鋭さを秘める妖刀ならば、尚の事だ】

さっきから、どうしてこんなにも体が軽いんだろうな。
刀も、気持ちも、私自身の命だって、吹けば飛びそうだ。きっと今なら、あの月にだって歩いていける。

【「お前は、斬れる刀か」】
【幾度となく心の中で繰り返した問いに、今宵もやはり、愚問と返す】
【ああ。この問いだってきっと、今日という日の為に続けてきたのだろう】

──そんなにも、辛かったのか。あの無目的な日々が。

【そう錯覚する程に、切望した】

──そんなにも、憎かったのか。私自身の無力が。

【そう誤解する程に、熱望した】

──そんなにも、寒かったのか。誰もいない、あの「城」が。

【そう実感する程に、渇望した】
【自分がかつてこの刀を捧げた彼女らの思想の為に、再び戦う機会が、ようやく訪れたのだ】
【あの再会は、朔夜にとっても奇跡だった。待ち望んだ自分の戦場に巡り会えたことは、行幸としか言いようがなかった】
【だから、少しくらい浮かれたって許されるはずだ。剣のスートの示す性質──即ち『理性』──を胸に秘めている限りは、罰なんて当たらない】

ああ。ようやく、また一緒に────

【だから、今はただ】
//遅まきながらお疲れ様でしたー
// それでは、おやすみなさい

664<削除>:<削除>
<削除>

665<削除>:<削除>
<削除>

666名無しさん:2013/02/14(木) 18:04:14 ID:3VROSQGI0
/パー速落ちてるので一応上げときます

667名無しさん:2013/02/14(木) 19:00:36 ID:vs1zBrKw0
本スレ>>948
にっひっひっひーーー…一理ある!…いや!百理ある!

【立ち上がり、叫ぶ虎へと楽しそうな表情を向けながら、腕を組んで負けじと叫び返す】
【…『一理ある』の使い方はよく分かっていないようだ】

アタイの名前はシルバー=グレイ!
えーと…とにかくぶっ倒すぜ虎ちゃん!!

【対抗してグーの様な口上を上げようと考えた…が、思い付かずに、適当に意気込みを叫べば、左腕を外側に伸ばす】
【腕輪が弾け、鎖が腕の周囲を渦巻き、左腕を肩から指先まで覆う鎧が召喚されていくーーー】
【それは黒き鎧ーーー牙を剥いた、顔の無い黒い獣の様な形をした、鋭い爪の鎧ーーーそれが、指先から肩まで、左腕全体を覆う】
【その鎧には手の甲から肩まで、二列に並んだ短い排気筒が生えていて、肩部の二つのそれだけは長く、黒煙を吐き出す】
【そんな禍々しい形の鎧に、渦巻いていた鎖が巻き付き、更に不気味さを増す】

にっひひひ…勝負はこっからだぜ!虎ちゃんよ!!

【鎧を装着しきる寸前から、待ってられないとばかりに女は叫び、駆け出して】
【装着し終えた瞬間の左拳でグーの腹部にストレートパンチを繰り出す】
【勢いが乗った拳は単調だが力強いーーーだがそれ以上に、この鎧には気を付けるべき点がある】
【それは、排気筒から漏れ出すタールの様な黒い泥ーーー粘つく、禍々しさを濃縮したような泥は、付着した物を〝劣化〟させる力がある】
【ーーー魔力か体力か、それとも体かーーー何に効果を発揮するかまではわからないが、とにかく触れないに越した事はないだろう】

668名無しさん:2013/02/14(木) 19:15:28 ID:rWoBZ8W.0
【月だけが久遠に照らす土地、日を知らないかわいそうな森の傍、黒で染め上げた屋敷、】
【狂いきった体内時計は最早まともな時間を計ることすら許してくれなくて、頭がぐらぐらする】
【或いはと縋るように突き立ててみた地面の棒切れ、月時計なんてとっくに幻想の果てだ】

…………、

【見上げた夜空の飴玉みたいな星屑を噛み潰したなら、どんな味がするのだろうと】
【たとえ考えたってまるで分かるはずもなく、それが帰宅を嫌がる子どもめいたものだともよく理解っていた】

【意味も何もなくて蹴り上げた棒切れが巻き上げた砂塵、数えられるはずもないのに】

【何日か結われることを拒否している黒髪を、月と星がそっと照らして、】
【その髪をレースと紫色で飾るのは蝶結びのリボン――ふわり、風舞う】
【明るい紫色の布地、締め上げる機構のないコルセットはただの飾りでしかなく】
【邪魔そうなんて感想が真っ先に沸きそうな姫袖、後ろだけを引き摺りそうなアシメスカート、】
【膝丈の編み上げブーツはこれだけはいつもみたいに高いヒールを維持していた】

どっか行ってて

【――背後で嘲るような態度が気に食わなくって、吐き棄てるなら、そいつは去るだけ】
【鷲なんかよりも大きな大きな紫色の翼の鳥。或いは、羽ばたくその姿を星空に認めることも出来ただろうか】

……。

【午前中。ずっとどこかへ行っていて、帰って来たと思ったら、またすぐに外だ】
【逃げるように森へ姿を消すのはここ最近ではいつものことで、戻ってきたってぎりぎりまでこうしている】
【寂しがって傍に居たがりながら、怖がって少しでも離れようとする、二月二日のあの日から、ずっとそう】

【麻薬めいた彼の声が暖かさがなければ何も出来ないぐらいに心が痛いのに、】
【声が暖かさがなにもかもすべてが恐怖に等しい今、】
【どうしたらいいのかなんて分からなくて、じっと屋敷の方を見つめて――】

【(ここに居ること、気づいて欲しいのに、気づいて欲しくなくて、)】
【(出来るならばずっと放っておいて欲しくて、でも一秒たりとも気を逸らして欲しくなくて、)】
【(抱きしめて欲しい、触れないで欲しい、お話したい、したくない、)】
【服の裾をぎゅっと握った右手の薬指。毀れ行く思考回路を、或いは零して伝えてしまうのかもしれないけれど】

669名無しさん:2013/02/14(木) 19:32:49 ID:t/Kdvk1o0

――風の国 UNITED TRIGGER前

【正義の組織の設立で賑わう大通り】
【そんな酒場の前に、1人の青年が居た】

「あはっ」

【ストライプの入った囚人服の様なTシャツとジーンズを着て】
【腰まで届く長髪を茶色の布でポニーテールに結び、更にそれを赤黄青の三色の布で三叉に分けて結わえていた】

【青年は翳した手から野球ボール大の水球を浮かせ】
【ニタリとほくそ笑んでいた】

「"呼び水"が強く反応している。
 やはり宝玉の欠片、UNITED TRIGGERの方が回収したと見て間違いないですね」

【シュルンと水球を消して、その看板を見る】
【青年はカノッサの人間だった】
【敵陣の本拠地に単身で乗り込む、大胆不敵さだ】

「さて、メンバーの方が出てきてくださると良いのですが・・・」



――所変わって
   風の国・首都エルジオ郊外の公園

【そこには暗い表情で胸を抑える青年が居た】
【コートを着ているが、左の肘から上は空っぽだった】

「・・・」

【植込みの木にもたれ掛り】
【まるで独り言のように呟く】

「なあ、俺よ。キチガイで力のある方の俺、出て来いよ。話そうぜ」

【青年は自分のもう1つの人格と対話しようと試みていた】
【しかしその試み自体狂人の所業で】

【そう簡単に自分の潜在意識と理性を共に顕在させるなどできるはずも無く】

「ああくそ、なんだってんだ」

【青年は俯き、悔しそうに呟いた】

670名無しさん:2013/02/14(木) 19:33:34 ID:w6sP5Gcc0
>>668

【紫の翼が羽ばたき去るのと、重厚な館の樫の扉がぎいと開かれたのは、ほぼ同時】
【こつ、と踏み出す高い踵の足取りがやや不安定なのは自業自得としか言い様がない】
【近頃やけに距離を置かれる事。その理由に思い至れない苛立ちで、不必要に暴れまわっていたせいだ】

【誓ったような黒一色の装いの中、闇色の夜風に乗って紅茶色が舞う】
【館内でも掛けたままのダークブラウンの眼鏡越しの視線は躊躇いがちに相手へと向いて】
【直近の二度の戦闘からは結びつかないほど弱気なそれ。避けられているのなら、けれど、】

……鈴音。館に戻ろう、体が冷えてしまうだろう

【――もっと他に掛ける言葉は無かったのかと、宿命の外で悪戯に微笑む悪魔から小言でも飛びそうな程】
【それでいて何処までも彼女を想うその心の温度くらいなら。きっと誓いの指輪越しに共鳴しているのだろう】
【呪いのあとのような癖に彼へと穏やかな温度を伝えている痣、相手にも、きっと】

671名無しさん:2013/02/14(木) 19:49:04 ID:mLgIfvdQ0
>>667

チッ……能力者、かよ。
まあヒト族の雌であの剛力、予想はしていたがよ

【左腕に装着されていく黒き鎧をぼんやりと視界に捉えながら】
【小さく舌打ちをし、左腕から杖に魔力を流す】

ハッ!俺を倒せるもんなら倒してみやがれ猪武者が!

                  ――《龟[グイ]》――

【シャラン……と杖の螺旋飾りを鳴らしながら、杖の先端で地面を叩き言霊を呟く】
【前方に猛烈な勢いで迫るシルバーの姿を捉え――しかして、次の瞬間互いの姿は"見えなくなる"】

【原因はグーの発動した魔術。《龟[グイ]》……カメの意を持つ言霊であった】

【グーとシルバーの丁度中間付近の地面が大きく"山型"に"隆起"する】
【高さ約3m、横幅約5mほどのコンクリートの防壁である】
【厚さもそれなりにあり、シルバーとグーを隔てる形で立ちはだかった】

(まさか、この程度で止まるとは思えねえがな……!)

【グーは女の怪力を身を以て味わっている】
【故にそれに能力の加わった"ソレ"を、"この程度"で防ぎきることが出来るとは思っていない】
【行動の成否に問わず、グーはバックステップで距離を取ろうとするだろう】

【※《龟[グイ]》の障壁は確定描写で破壊が可能である】

672名無しさん:2013/02/14(木) 19:52:31 ID:vO6nEpS60
>>669

【かちゃり、と室内から何かしらの音が聞こえてくるだろう】
【どうやら中に人は居る様子、暗い室内から光が漏れている色を見れるだろうか】
【扉は開いている、入るのも、入らないのも貴方の自由であろう】

673名無しさん:2013/02/14(木) 19:58:35 ID:t/Kdvk1o0
>>672

「・・・あはっ」

【それを確認すると、青年は迷わず入っていく】
【扉を開けると、ニコニコとしながら喋り出す】

「こんばんわ、お邪魔します。僕の様な汚物が土足で入って申し訳ありません。
 オキシドールか消毒液はありますか? 汚い僕を洗浄したいのです」

【爽やかな顔で自虐の言葉を吐きながら】
【青年は店内の様子を伺った】

674名無しさん:2013/02/14(木) 20:05:54 ID:rWoBZ8W.0
>>670

【空が鳥を誘うために風を吹かせる、鳥は招かれたままに風を叩いて舞い上がる、】
【存外に大きな音に今更驚くなんてこともない、もっと静かにすればいいのにと褪めた思考で積もるだけ】
【嘲笑うように置き去りにした鳴き声が不愉快で眉を顰める――】

【ほんの一瞬。それでも、ずっと大きなその一秒】
【聞き逃してしまった扉の軋む音、反射的に踏み出した足はどこへ向かおうとしたのか?】
【走り出すどころか歩くことすら出来なくて、バランスを崩しそうになって、そのままの動きで振り返るなら】
【気づいてくれた嬉しさと、気づかれた恐怖と、綯い交ぜにした瞳が向くのだろう】

【彼の苛立ち。気づいては気づくたびに怯えて、同時に自分を責めては心を抉っていく】
【あの日、目覚めた彼に尋ねようとして。あまりにも彼がいつも通りで、何もなかったように振舞うから、】
【(自分だっていつも通りにしないといけないのに、出来なくて、だから、)】

【夜に泣くことだってまた増えた。鍵をかけたぬいぐるみとお人形だらけの部屋の中、】
【自然に疲れきって眠りに落ちるのを待つまではさながら麻酔のない手術のよう】
【彼女由来の何かで閉ざされた扉の向こう、泣き叫ぶ言葉なんて、聞き取れない】

【きっと優しく誘うのだろう言葉、きっと温かく伝わるのだろう暖かさ、】
【それがどうしようもなく欲しくって、罅割れて傷む心を押さえつけるには必要だとわかっていて、】
【一歩二歩と踏み出す足は、しかし三歩目を踏まない――】

……――さむいのが、いいの、

【胸元で長い髪の僅かを握り締めるのは、さて誰の癖だったか】
【秒速で俯く視線が見つめるのは地面で、視界をシャットダウンするのだって誰かのそれだ】

【元より距離は遠くない。ほんの少し近づいただけで細い身体を捕えるのは容易いはずで】
【身動ぎするような抵抗なんて無視すればいい。捕まえたなら、きっと暖かな室内に連れ込むのだって、簡単だ】

675名無しさん:2013/02/14(木) 20:06:18 ID:vO6nEpS60
>>673

【室内は殆ど真っ暗で、一歩先の地面すらも見えないほどに】
【しんとした酒場というのも中々に不気味なよう、活気の見えない暗夜の中で彷徨うみたい】
【それでも薄く線を延ばしたような、か細い視線が、貴方へと向けられる事に気づくだろうか】


Посетитель(お客さん)……?


【三日月のような淡い光、奥の丸いテーブルに腰掛ける淡い人影が見えるだろう】
【絞った灯りはまるで色を細めたシャンデリアのよう、人一人写すには足りないほど】
【手元しか見えないぐらいの僅かな光の形を、その手で確かめるみたいに】

【仄かに金色の混じったプラチナブロンドの長い髪、大きなマリンブルーの瞳】
【透き通るような素肌に女性としてはやや小柄で華奢な体躯、それでいて膨らんだ大きな胸】
【ゴシック調の紅いミニシルクハットと同じくゴシック調の白いブラウス、首元には紅のリボンタイ】
【紅いチェックのミニスカートの上から黒いコルセットで細いウェストを締め上げ】
【編み上げブーツに黒いニーソックスの雪のように儚い印象の少女が、その小さなお尻をテーブルの上につけていた】


……ソニア、今……忙しいの……
Молоко(牛乳)で、いい……?


【照明が付くだろう、鮮やかにその小さな店主を映し出す】
【雪のように透き通った肌が貴方へと覗けたなら、その先に一片確かな音を紡いで】
【揺らめくマリンブルーが静かに貴方を辿ったなら、その手元に持った倏吠勠瓩鮹屬い拭

【テーブル一面に広がるのは、大量の金属の部品、何かしらの機械の破片】
【貴方がそれに詳しいのなら、分かるだろう――――バラバラに分解された銃の部品であると】
【彼女の手元には小さなハンカチがあって、丁寧にそれの一部を拭いていた】

676名無しさん:2013/02/14(木) 20:16:37 ID:PYvqHOuo0
【とある病院前広場。】

【普段は黒い呉服に身を包んでいるが、今は病院指定の服を着ている。】

【先の私闘で大きな深手を負ってしまったために療養中。】


退屈だな。


【彼の手には、一本の無銘の刀。】
【腰を軽くひねるだけで激痛が走る状況で、それでも刃を露にする。】

【体をうまく使おうとして】

【足と腕を使い、傷に負担をかけないように刃を振るう】


あ゙あ゙あ゙……、

いだい……。


【どさり、とその場に倒れこんだ。】

677名無しさん:2013/02/14(木) 20:19:18 ID:vs1zBrKw0
>>671
【攻撃に接近するシルバーの目の前から、グーの姿が見えなくなる】
【その理由は突如として隆起した地面、山のようになった地面が、二人を隔てた】
【ーーーが、グーの予想通り、これくらいで止まるシルバーではない】
【目の前を塞ぐ壁があればどうするか?ーーー当然、壊すのみ】

【拳をそのまま山に突き立てると、強い衝撃が走りーーー次いで、ピシピシと山にヒビが入っていく】
【やがて、ある一瞬で山が砕け散り、瓦礫が落ちる向こうからお互いの姿が見えるだろう】

オイオイ…虎の癖に逃げ回ってばっかかよ…!
その爪と牙は飾りかぁ?んー?

【左腕をぐるぐると、肩を慣らすように回しながら、離れているグーに眉をしかめてみせる】
【一歩二歩、グーに近付いて瓦礫の山を踏むと、そこで止まるーーーと、右脚を後ろに振り上げーーー】

うおらぁっ!!

【足元の瓦礫を蹴り、グー目掛けて物凄い勢いで飛ばす】
【コンクリートの塊が勢いに乗って飛んでいく、その威力は見ての通りだ…が、精度は低い】

/遅れてすみません

678名無しさん:2013/02/14(木) 20:20:27 ID:w6sP5Gcc0
>>674

【――相手が諦めた三歩目を、踏み出して】
【かつ、こつ、其方へ向かう足音が更に怯えを生んでいなければいいけれど】
【時折危うく止まるその音。それは戸惑いのためなどではなくて】
【寧ろ戸惑う時間なんて惜しい程に近付きたいのに、躰は声にならない悲鳴を上げた】

良い訳無いだろう……っ
……ほら、鈴音……――――!

【「おいで」を言いかけた躰がぐらり揺れて、嗚呼だから言わん事無い、と誰かが溜息を付いた】
【咄嗟に腹部を抑えた左腕から、まるで「支えてやる」とでも言うかのように】
【彼のものでない「黒」の魔力が零れ落ちる――けれど】
【先日から妙な冷たさを宿すようになった右腕で、彼はそれを「拒絶」めいて振り払う】
【――結果的に、その長躯は地に崩れかけて】

679名無しさん:2013/02/14(木) 20:23:00 ID:t/Kdvk1o0
>>675

【辺りを見回す青年】
【それはまるで押し入りの銀行強盗に似ていて】

「あはっ」

【否】

【青年は、押し入り強盗そのものだった】

「いいえ、残念ながらお客さんではありません。
 ふふふ、あなたの様な可愛い方に余計な期待を持たせてしまって申し訳ありません。
 死んでお詫びをしたいぐらいですよ」

【青年は問いかける、他に味方が居ないと見ると強気に出た】

「ソニアさんはUNITED TRIGGERの一員ですか?
 ふふふ、えっと、あの僕の様な生きる価値の無いクズがお願いするのも大変恐縮ですけど」

【青年はニッコリと笑って、ソニアに問いかけた】

「宝玉の欠片を渡してください、さもなくばソニアさんを誘拐させていただきます。
 ソニアさん、綺麗ですよね? 性格良いですよね? きっと僕なんかと違って誰かにとっての"大切な存在"ですよね?」

【青年の歪んだ笑みがいよいよ不気味さをまし】
【陰りのある異様な雰囲気が辺りに充満し始めた】

「だから、アナタが居なくなれば。きっと宝玉の欠片を渡してくれると思うんです」

680名無しさん:2013/02/14(木) 20:30:58 ID:vO6nEpS60
>>679

【ぞくり、と背筋を撫でる嫌な感触、思わず怪訝な表情へと端正な顔が彩られる】
【得たいの知れない不快感は、説明の出来ない恐怖にも似て】
【ただ漠然とした不安を、その小さな胸の奥に植えつける】


……っ……お兄ちゃん、何……
ソニア、分からない……お兄ちゃんの、言ってるの
宝玉、欠片……このまえ、の?


【やや早口でまくし立てられる言葉、それでもその意味は漠然としか伝わらない】
【必死に指先で言葉を辿って、一つ一つその小さな頭の中に沈めていく】
【猜玉の欠片瓩修慮斥佞、以前回収したソレと重なった】

【誘拐――――との言葉に、彼女の小さな背筋がビクリ、と反応するだろう】
【華奢な表情、小さな白い素肌に浮かぶのは、恐れるような、怯えた色】
【貴方の放つ異様な雰囲気に飲み込まれそう、その小さな喉元を噛み千切られそう】


Похищение(誘拐)……だめ……怖い、そんなの、ソニア……いや……
それに、迷惑かけるの、もっと、いや……
だから――――やめて、お兄ちゃん……そういうの……ゃだよ、絶対……


【その小さな肩を抱くように、華奢な体躯をぎゅっと自分の下へと寄せた】
【テーブルの上へと腰掛けたまま、僅かに右ひざを抱いて、空かすように貴方へと視線を傾ける】
【マリンブルーに僅かな不安が混じったなら、その色を強く押し広げるのだろう】

【テーブルの上にはばらばらにされた銃、そうとう大きい銃のようで、組み立てるのには時間がいるだろうか】
【他に武器になるとすれば、地面に落ちている、バイオリンケース、彼女の足元に、それはあって】
【だが、恐らく、そこには行っていたはずの大きな銃は、今分解されているのだから】

681名無しさん:2013/02/14(木) 20:38:23 ID:rWoBZ8W.0
>>678

【普通にしてたって眼を隠す程度の前髪、俯いたなら、その表情を覆い隠す】
【その隙間から覗く瞳は、彼でないどこかを向いていて――噛み締めた唇は、何を示すのか】
【髪を握る手に力が篭る。寒さでなく縮めた身体、僅かに硬くして、】

……や、だ、やだっ……。

【その腕を強く強く求めながら否定の言葉を重ねていく、ふるふると首を振って】
【足音が止まるのだって、呆れているのだと思った、こんなに悪い子だから】

【言葉が不意に途切れたなら、ブラインドの前髪越しに辛うじて彼の揺れる身体を認めたなら、】
【踏み出せなかった三歩目。びっくりするぐらい簡単に、踏み出せる】

……――、

【怪我なんて一つもない足音は軽く、元から大した距離じゃない、崩れ落ちるその前に、たどり着けるだろうか?】
【たどり着けたならそうしてその身体を支えようとするのはやっぱり細身なのに、そこに篭る力はおかしなぐらいに強い】
【黒の魔力を瞳は感覚は確かに捕えたのに、おあいにく様、二の次だ】
【黒髪からぢりと零れるのは桜色の魔力の残滓。異能の使用を示した】

【怪我をしていたことは当然知っていた、だって自分で手当てしたのだから】
【流れる血を見て、心配と、怯えと、嫉妬と。そういうときばかりは、きちんと傍に行けたけど】
【右手のそれ。知ったそのときの、どうしようもないぐらいの感情の昂り。まるで劈くよう、彼にも伝わったのだろうか】

682名無しさん:2013/02/14(木) 20:39:41 ID:0kd3qLYY0
【水の国――モルド通り】
【昔ながらの店から今風の店まで様々建ち並び、活気に溢れている】
【八百屋、魚屋、豆腐屋、牛丼屋、電気屋、コンビニ、カフェ、ジャンクショップ――とにかく様々】
【そして、今日――ここは、バレンタインデーということで盛り上がっていた】


【漆黒の来訪者が来るまでは】


「おい、あれはなんだ!?」 「カラスじゃないのかしらァ」 「にしては大き過ぎるッ!」 「あら本当、大きいわねェ」

ヒャァアアーーハッハッハッハッハァァーーッ!
人間共、おォ望み通り……最ッ高のバレンタインデーを提供してやァろうじゃあないか!

【通りの中央の上空20mの地点、そこに居たのは――】
【それは全身真っ黒な毛に覆われている奥二重でコワモテ、エルフ耳で2mの身長の悪魔だ、頭部には二本の鋭く禍々しい赤い角を持っている】
【黒い白目と血の様に真っ赤な虹彩を持ち、首にはマフラーの様な長い紫色の毛を持ち、他にも所々に紫色や赤の模様や毛を持っている】
【鋭く赤い牙と同じく爪を持ち、手足や尻尾の先の方は紫色で、いかにも悪魔だと思わせる尻尾の先端には赤い棘がある】
【赤い棘は肩や手の甲、アキレス腱の位置にもあり、先端に赤い爪を持ち紫色の翼膜な黒い悪魔の翼を背から生やしていた】

[チューマン]! 出ェてこォーい!

【突如通りの中央に現れる魔法陣、そこより現れるのは――】
【ギョロッとした2つの眼、それ以外はチョコレートで出来た人型だ】
【――――それも一人や二人ではない!】

「きゃアアーーッ!」 「うわっ、みーちゃん避けてッ!」 「……ありがとうねェ、ダーリン」
「くっ、いくら崩しても復活しやがる!」 「奴の弱点は眼だ! 眼を潰せば復活しないぞ!」

【大量に現れたその人型は、街にチョコレートをばらまいたり、通りの人々に攻撃をしたりしている】
【――しかしその戦闘力は低く、ある者は棒で、ある者は畳で、ある者は冷凍ヤリイカで――とにかく、一般人にも十分戦える相手】
【問題は――チューマンと一緒に召喚された別の生き物だ!】

[チュメルソー]ッ! ヒャハハ、もォっとやれ、チューマンはあァくまでも賑やかし――テメェーらがこォのバレンタインを盛ォり上げるんだ!

【それは、上半身に鎧のようなモノを纏い、下半身は様々なモノが混入しドロドロと汚らしいチョコレートに覆われている亜人の生き物だ】
【頭部の毛が逆立っているためわかりにくいが、それを差し引いた身長はおよそ180cmだろうか】
【チョコの下から見える足の指先には爪があり、長めの両手にも爪があり、眼の周りを覆う鎧のようなモノはまるでメガネのように見える】

「熱い!」 「うちの猫より痛い!」 「うわあああ、僕の美しい顔が焼け爛れるよ、ああああ!」
「みーちゃん危ない!」 「ダーリン! ああ、腕に酷い怪我が……私のために……」

【そして、その生き物の両手より出されるのは――高温のチョコレートの弾!】 【勿論当たれば火傷する】
【爪の攻撃も強力で――下半身のチョコレートは高温で、戦闘力も高い】
【一般人には荷が重い相手だ】 【しかも、その亜人は――複数体居る!】

【はたして、この混乱に終止符を打つ者は現れるのだろうか?】

/〜3人まで、中ボス(チュメルソー)→大ボス形式の戦闘です

683名無しさん:2013/02/14(木) 20:40:42 ID:mLgIfvdQ0
>>677

へっ!頭を使っていると思って欲しいもんだ!
生憎と若くねえんでなあ
てめえみたいな暴走牛に付き合ってちゃあ、腰を痛めちまわぁな!

【グーの年齢は60に近い、過去に負った古傷や老化による衰退で】
【瞬間的ならば兎も角、継続した近接戦闘を行うことができない】
【そのため、肉体の持久力の低さを術により補う戦闘法をグーは好んでいる】

――チッ!

【飛来する瓦礫を左手の杖で弾く】
【しかし、シルバーの怪力により放たれたそれを何事もなく受けきることは出来ず】
【強い衝撃と共に左腕にビリビリとした感覚が残留した】
【長く継続するものではないが、次のレスの左腕による行動に下方修正が生じる】

調子に……乗ってンじゃねえ!


          ――《爪[ズアオ]》――


【グーの言霊が響き、地に魔術が流れゆく】
【《爪[ズアオ]》、ツメの意を持つ言霊。シルバーの前方の地面が、細く長く隆起し】
【1.5m程の高さを持つ三本の爪のような形状となった】

【《爪[ズアオ]》――爪のように伸びた三本のコンクリート柱は】
【背ビレを出して泳ぐ鮫のように、素早く前方……シルバーの方へと滑るように進んでいく】  
【スピードはそれなりであるが、非常に直線的な動きである】
【前面に刃のような切れ味を持つが、反面細いため耐久力は低く、特に側面が脆い】

684名無しさん:2013/02/14(木) 20:42:49 ID:jLgM7NNA0
―――おら、もうお前に用は無いからさっさと出てけ!


【水の国の中心部。建物が立ち並ぶそこに自警団の詰所があって】
【そこからそんな野太い声が聞こえたかと思えば、ゲシッと蹴られて出口から歩道側へ飛び出てくる人影】
【転がりながら歩道を横断し、歩道と車道を分け隔てるポールに身体をぶつけて漸く停止した】


……い、たた……あの野郎……自警団の癖に乱暴な……。


【最も目に付くのは、その頭に被った紫色の三角帽子だろうか。そして身に纏うは紫地、縁に金色の刺繍が施されたローブ】
【そして先端が丸まった長い木製の杖を手にしている。……所謂、「御伽噺に出てくる魔法使い」】
【実際は、帽子からはみ出た髪は銀色。ローブの下もジャケットにジーパンという現代的な服装。そして決して良いとは言えない口調の男なのだが】


……保釈料……くそ、全額取りやがったなあの自警団員……何時かぶっ殺す……。


【男は財布を取り出すとガバッと開いて逆さにした。……落ちてくるものは、1つも無い】
【これで一文無し。正義のカノッサ機関ハンターを名乗る男も、この事実は笑い飛ばせるような事ではない】
【おおよそ正義の味方が言う台詞ではない呪詛を口にすると、ハァ、とため息を一つついた】

【しかし奇妙な光景だ。現代社会に突然現れた御伽噺の魔法使いが、地面に横たわって財布を手にしているのだから】
【話しかけるのには、なんら不自由がないだろう】


……あ゛ー! 大体カノッサ機関人を退けた正義の味方だぞぉー! 馬鹿自警団がぁー!


【さらに叫び始めた。最早、誰かが止めないと迷惑レベル】

685名無しさん:2013/02/14(木) 20:46:39 ID:t/Kdvk1o0
>>680

【怯える少女の言葉を一つ一つ拾っていき】
【やがて瞳を閉じて、思考にふけっていく】

「ああ、そうですかぁ。宝玉の欠片をご存じなんですね。
 迷惑をかけるのがもっと嫌ということは、ソニアさんが居なくなれば宝玉がこちらに渡る可能性があるのですね?」

【ギョロリと目を見開き】
【口元は耳まで届くかのごとく吊り上った】

【その表情は、さながら鬼か悪魔のようで】

「あはっ、ははは・・・あはははははははははははははははっ!
 そうですか、そうですかぁ! そんな方がたった一人でお留守番なんて!
 嬉しいな、僕の一生分の幸運を使っちゃたんですかねぇ!?
 ああ、でも僕が今生きてること自体幸運ですし! 僕の幸運なんてきっと総量はマイナスですし!
 じゃあそうだ、ソニアさんが不運なんだ! なんという不運なのでしょう! あははははははははは!」

【凄まじい速さで捲し立てられる言葉】
【きっと異国の少女にはその意味は半分も通じないだろう】

【でもそこに込められた"感情"は】
【嫌でも肌で、耳で、感じ取ることができるだろう】

「・・・1時間まで待ちます、その銃を組み立てるなり、
 支度をするなりして僕と戦う準備をしてください。
 場所も移しましょう、誘拐の上に店の中まで荒らしたなんてなったら申し訳なくて死んでしまいそうです。
 ああ、でも味方を呼ぶのはやめてくださいね? 僕の様な蟻は大勢で来られたらあっという間に踏み潰されちゃいますし」

【青年はニッコリとほほ笑むと、そのままソニアを監視するようにじっと見つめた】

686名無しさん:2013/02/14(木) 20:50:35 ID:PYvqHOuo0
【──────とある病院前広場。】

【普段は黒い呉服に身を包んでいるが、今は病院指定の服を着ている。】

【先の私闘で大きな深手を負ってしまったために療養中。】


─────退屈だな。


【彼の手には、一本の無銘の刀。】
【腰を軽くひねるだけで激痛が走る状況で、それでも刃を露にする。】

【体をうまく使おうとして─────、】

【足と腕を使い、傷に負担をかけないように刃を振るう────。】


あ゙あ゙あ゙────……、

いだい……。


【─────どさり、とその場に倒れこんだ。】


/投下しなおし。

687名無しさん:2013/02/14(木) 20:57:43 ID:w6sP5Gcc0
>>681

【常ならば、相手の躰をかろく受け止めていた長躯も。今宵ばかりは心許なく揺らぎ】
【逆に彼女に支えられる結果となっては、溢れる笑みも自嘲めいたものになる、筈だった】
【情けない姿なのに。相手に見せていることが忍びないのに】
【――側に来てくれたことが嬉しくて、それ以外に思うことなど何もなかった】

……弱いな。私は

呆れたのなら。要らないと思うのなら、手放して良いんだ
きみの枷にはなりたくない。……音々子や、他に友人もいるのだろう
君が寄り添う価値のある、其方に――こんな私よりも、その方が。きっと良い
捨ててしまって良いんだよ。私など。生まれて来なければ良かった

【彼女に自重を預けたまま、少し掠れる声は血迷ったような言葉ばかり並べて】
【冷たい右手。切り飛ばされても尚くっつけて常通りに見せようとしたのは、欺くためなんかじゃない】

【自分を否定し相手を遠ざけようとする言葉達は、反面的に強く強く、「離れないでくれ」と訴えかけていた】

688名無しさん:2013/02/14(木) 20:58:47 ID:vO6nEpS60
>>685

【震える音律、さながら悪鬼のよう、ぶつけられる生の感情】
【怖いと思った、半ば意味も通じないその言葉が、罵詈雑言のようにも思えて】
【逃げ出したくなった、でもきっと、逃げ出す事すら、できないのだから】

【今、その宝玉の欠片は彼女は持っていない、仲間のユウトにあげてしまったから】
【少なくとも彼女が捕まってしまえば、優しく仲間思いの彼のことだ、きっとソレに近い事をするだろう】
【――――だから、できなかった、掴まってしまう事も、あきらめてしまう事も】


……Не сыграйте хитрость(ふざけないで)
Поднимайтесь к дому людей вдруг(いきなり人の家にあがって、何様のつもり)

――――Я разбираюсь(分かったわ)
Если я хочу, чтобы вы выступили (そんなに相手して欲しいのなら)


【沈む、テーブルの上に広げられた銃の部品が、跡形も無く消えうせる】
【正確にはテーブルの中へと沈んだのだ、視線を向ければ、そのテーブルの上には鏡が出現しているだろう】
【テーブルを覆う大きさの鏡、そこに沈み込むように銃の部品が消えて】

【――――彼女の膝の上にちょこんと置かれる新たな鏡、そしてそこから弾けるように大量の部品が出現する】
【同時に、一陣の風が舞うだろう、小さな彼女の指先が、まるで閃光のように駆け抜けたなら】
【一つのスナイパーライフルがほぼ瞬時に、出現する】


相手したげる……お兄ちゃん――――


【爆ぜる閃光、右手でトリガーを引き、銃弾を虚空にまわせた】
【左手でその機関部を握って、手綱をとると、テーブルを蹴り飛ばし、後方へと飛ぶ】
【テーブルを楯にする形で縦に倒したなら、その後ろへと小さな身を寄せるだろう】

【その銃は彼女の身長ほどもある銃身を持ったスナイパーライフル、小さな身で扱うには、少々大きいよう】
【貴方と彼女の間合いは大体8m前後、距離を詰めるのは、中々難しいかもしれない】
【銃弾はほぼ威嚇、その場に居ても当たらず、壁にかけてあるセリーナお気に入りの銃を、撃ち抜いた】

689名無しさん:2013/02/14(木) 21:06:19 ID:vs1zBrKw0
>>683
【蹴り飛ばした瓦礫がグーに当たる…が、勿論これだけで終わらない】
【何しろ瓦礫は沢山あるのだ、たった一つだけではーーー】

おらおら!まだまだいくーーー

【更に瓦礫を蹴り飛ばそうと脚を振り上げた瞬間、再び地面が隆起、しかも今度は山のようなそれでなく、刃のように鋭利】
【迫り来る三つの刃を見て動作を中断、ジャンプして刃を飛び越えようとする】

うおっとと!?

【ーーーが、しかし、タイミングが少し遅れ、ジャンプした瞬間に脚を傷付けた】
【しかも空中でバランスを崩す、大きな隙を晒す結果となる】

690名無しさん:2013/02/14(木) 21:08:01 ID:WkT/4d920
>>684
【もちゃもちゃもちゃもちゃー男の近くにチョコを食べる音が聞こえてくる】
【音の方を見れば、大量のチョコを両手に抱えながらチョコを食べている少女がいた】
【クリクリとした灰色の瞳に、緑色をしたボサボサの髪】
【褐色の肌に胸元と腰回りだけを隠す布のような服を着ており】
【頭から腰当たりまですっぽりと覆うようなクマの毛皮を被っている】
【よく見れば、クマの口からそっとお札が顔を覗かしている】
【大量のチョコを買うのに貰ったお金であろう】

まほーつかい…?

【男の服装を見て、首を傾げて少女は聞いた】

691名無しさん:2013/02/14(木) 21:14:49 ID:t/Kdvk1o0
>>688

「!?」

【先ほどの触ると溶けてしまいそうな雪の様な儚い雰囲気から一転し】
【ソニアの纏う空気はさながら戦場を生き抜いた歴戦の傭兵の様】

【威嚇の為に放たれた弾丸に目を見開き】
【しばし呆然と状況を飲み込めずにいた】

「・・・」

【しばしの沈黙の後】

「あはっ」

【青年は、笑った】

「優しいですね、ソニアさんは。
 僕の様な世の中に迷惑をかけることしかできない廃棄物にすら情けをかけてくれるなんて。
 しかしですね、間違いです。間違いなんですよ、僕みたいな奴に優しくするなんて。
 そしてこの世は間違った人から負けていくんです、死んでいくんです。
 ちなみに2つ目の間違いですが、スナイパーがこの距離で戦闘を始めるのは間違いですよ?」

【青年の背後に燃え上がる車輪が5つ程出現した】

「ああ、申し訳ないなぁ・・・お店を壊してしまうなんて。
 でも、始めたのはソニアさんですよね? ああ、仕方ない。仕方ないですよねぇ」

「四天廻召、火車!」

【燃え上がる車輪はそのままソニアの隠れるテーブルへ飛んでいく】
【着弾すれば、さながらナパーム弾の様に爆発と共に紅蓮の炎を吹き出し】

【店内を火の海へ変えるだろう】

692名無しさん:2013/02/14(木) 21:17:45 ID:D8eipqbQ0
【人通りの多い街道】
【バレンタインのおかげか、至るところでいちゃつくカップルが目につく】

【それを冷めた目で眺める人影があった】

【黒い瞳、ポニーテールにした茶色の長髪】
【白地に青の装飾がついたセーラー服と黒のプリーツスカートを身につけた、ここまでならよくいる少女】
【しかし、両腕には無骨な黒いガントレットをつけ、腰のベルトには同じ金属で出来ている金属棒が2本括りつけられている】
【そんな妙な風貌の少女だった】

バレンタインだとかなんとか騒いでるけどさー、どこが特別なんだろうね?
こういう人たちは別に今日じゃなくてもどうせいちゃいちゃしてるでしょ?今日じゃなくてもいいじゃん。
まぁ、チョコが安いのは嬉しいけど。
あー、なーんか変な気分……。

【板チョコをがりがりと囓りながら、ぶつぶつと毒づく】
【チョコの包装には、黒地に金の飾り文字で"Cacao 99%"と書かれている】

誰かいい人いないかなー……。

【嫉妬と強がりと羨望の混ざった目で、道行く人々を眺める】

693名無しさん:2013/02/14(木) 21:19:37 ID:jLgM7NNA0
>>690

……ん?

【地面から空を見上げること数分。自分を指しているであろう幼い声に首を振れば、そこには少女】
【……いや、少女というよりは「ちょっと服装がおかしいことになっている少女」だ。男の第一印象はまさにそれだった】
【人のことを言えないくせに、のんきな男である】


……あ、あぁ。俺は魔法使いさ……自警団に金をすっぱ抜かれた、が付くけどな……。


【大量のチョコを見て、そういえば今日がバレンタインデーということを思い出す】
【自分はそんな恋人達の日に何をやってんだ。と責めてみるが、気分が晴れる様子はない】
【そのため、彼女の問いに対する答えも、少し自虐的なものになってしまってるわけで】


――――っと。……つか、随分特徴的な服装だな……何してんだ、君は……。

【反動をつけて立ち上がると、より一層男が魔法使いっぽい格好をしているのがわかるだろう】
【それはともかく、今気になるのは少女の格好である。……チョコはまだわかる、ぼさぼさの髪もまだ許そう】
【だが、「なぜそんなエロチックな服」で「ワイルドな熊の毛皮」を着込んでいるのだ、この彼女は……】

【男の問いには、そういった意味合いも含まれていた】

694名無しさん:2013/02/14(木) 21:21:01 ID:mLgIfvdQ0
>>689

そいつはちょいと……不用意だったなあ!

【右腕に継続する苦痛と、痺れの残る左腕】
【突破され接近されていたならば、相当な苦境となっていただろう】
【好転した状況をグーは見逃さず】
【杖で再び地面を叩き、言霊を響かせた】


           ――《角[ジアオ]》――


【《角[ジアオ]》、ツノの名を持つ言霊】
【バランスを崩したシルバーを狙い】
【地面が"円錐状"に隆起し、下方からその腹部を突き上げようとする】

【先端が尖っていないため、直撃したとしても肉を貫通するようなことはないが】
【衝突すれば強烈なボディーブローを喰らったようなダメージが走るだろう】

【だが隆起という攻撃手段は今まで多く見せており】
【バランスを崩した状態を下から狙うという攻撃は極めて予想をしやすい】

【また、円錐という形状から攻撃判定は"先端"に集約されている】
【先端の直撃を避けるだけでも大幅にダメージは軽減されるだろう】

695名無しさん:2013/02/14(木) 21:26:36 ID:kIkD2wvs0
【聳える山脈から望む夜の空には星が煌き、闇を群青へと染め上げる、霞がかる弧月の笑みは優しき微笑み、、
 或いは――また別のモノ………】

【――とある山中、その奥へと足を進めれば、月光注いだ開けた広場】
【囁かな風の息吹に、天を貫く様な岸壁より打ち付ける飛瀑の光景】
【舞い乱れる飛沫は光に照らされてまるで空の星の様にその身を輝かせ】

………思ったよりも傷が深い………か………

【水竜降り注ぐ滝口の中――、そこに一人、女性が見えた】
【白肌に寄り添う濡れ髪に帯びた艶はその景に艶を増し、毛先に滴る水滴がその身体を舐めるかの様に伝い】
【胸を押さえた晒布へと辿り着けばゆっくりとその白色へと滲み、水面に広がるのは下衣である袴の襞であろう】

【そして辺を見れば、一つの小屋がありその前の丁度良い様な木へと吊るされた和装の上衣を視界に入れる事もでき
 その干された和服に視線を向けたならば―――滲む赤き血の色を確認する事も出来るであろう】

クッ……この様な場所に居座る時間も惜しいとと言うのに……

【そこは激しく打つ滝の中、零れた言葉も誰かの足音も――きっとその滝音の中では聞こえない……最も――
 あからさまに不自然な異音や、音であればいくら何でも気付くであろうが………】

696名無しさん:2013/02/14(木) 21:30:03 ID:YJlHnGx20
>>693

ん?チョコ食べてるの!

【もちゃもちゃもちゃー】
【チョコを食べながら男の問いかけに返事をする少女】
【少女は男の問いの意味を理解していない】
【甘いチョコを口の周りにべっとりとつけてしまうほど食べる事に夢中】
【その為男の意味を理解しないー食べていなくても理解は出来ないだろうが】

まほーつかいって大変なんだな

【男の自虐的な返答を含めて思ったこと】
【色々とこの少女に理解して欲しいことは山の様にあるだろう】
【しかし、どうしても食べる事と、目の前の魔法使いの格好に興味が持って行かれている】

まほーつかい初めて見たぞ!

【お伽話にでしか彼女は知らなかったその姿】
【そしてそれゆえに生まれた疑問が一つ】

ホンモノか?

697名無しさん:2013/02/14(木) 21:32:39 ID:vO6nEpS60
>>661

【咄嗟に楯にしていたテーブルを前へと蹴り飛ばす、恐らく車輪は、全てそこに着弾するだろう】
【吹き上がる店内、燃え盛る火の海は、煌々と燃える明け星のよう】
【貴方の居る位置は丸テーブルがいくつか並んだ、テーブル席であろうか、燃えやすい木の椅子やテーブル】

【でも、と思った――――彼女の後方にあるカウンターよりは、マシだと】
【此処には一杯のお酒がある、それに火が燃え移ったなら、大惨事ですら生ぬるい】

【テーブルを剥ぎ取られて露になる彼女の肢体、ゆっくりと立ち上がって貴方を見据えるのだろう】
【左手で機関部と銃身の付け根を握って、右手は未だにトリガーへと指先を絡めて】
【回避する間にリロードも済ませたのだろう、まだぬくもりの残る空の薬莢がそこにはあった】


仕方なくなんか……ないよ、このテーブルも、椅子も……セリーナが、頑張って、選んだの
だからね、許さない、一杯、反省して、もらうの――――

爭翁僥戳勍擂筵蹤 Стеклянный Синдром
――――Broken Glass Syndrome


【手元に出現する鏡、映される彼女の横顔はどこか落ち着いた戦士のよう】
【柔らかい頬を照らす淡い光の旋律が、未だ潰えぬ硝子細工みたいに】
【華奢なそのか細い柔肌をしんしん、と照らすのだろうか】

【鏡が自動的に傾いて、鏡が貴方を写したなら――――貴方の目の前にいくつかの線が出現する】
【赤青緑、色とりどりの線が、まるで定規で引かれたかのように、真っ直ぐ彩られているのだろう】
【何かの能力であろうか、そう判断するのも、悪くは無い、こと】


……お兄ちゃんも、間違いしてるよ
確かにね、ソニア――――スナイパー、いっつも、後ろで、ビクビクしてるの
でも、ソニアはВоенный человек(軍人)なの

人一人ぐらい、どこでだって、関係ない……の!


【右手がぐいっと後方に引かれる、同時に左手が上へと跳ね上がる】
【右脇に握った彼女の銃が頭を上げるように銃身を上へと伸ばしたなら、その長い銃身は天井にまで付くのだろう】
【突き刺した、天井の爛好廛螢鵐ラー瓩髻¬弔蟠舛旋律は大きな響きをかき鳴らす】

【数秒してたたき起こされたスプリンクラーが水を撒くだろう、燃え広がる焔を、消すように】
【依然として線が出現したままの世界、貴方が少し動いたなら、それに追従するように線も動くだろう】
【焔を消す事に成功したなら、銃身を下ろし、貴方の顔へと向けるように、やや斜め上に構えた】

698名無しさん:2013/02/14(木) 21:34:52 ID:rWoBZ8W.0
>>687

【支えた身体の温かさ重さ、預けてくれたことに、間に合ったことに、安堵のような吐息を零す】
【溢れた白さが夜に蕩けきる前に、指先はぎゅっと彼の服を握っている】
【傍に居たい/居たくない気持ち、どちらもがどちらの心も毀していくようで】
【それを示して、浮かべるのだって、どっちつかずのものなのだろう】

……おそと、なんか、こないで、いかないで、
家に居て、……――怪我、してるん、だから、

【見上げる瞳。どこか非難めいた色があって、(同時に独占したがる色も見えたけれど)】
【自分は好きなだけ彷徨つくくせに、彼のそれは認めないなんて、わがまますぎる】

【――そんな、どこか日常めいた光景。何事もなければその腕を引いたのだろうか、ここよりも安全そうな場所へ】
【実際そうしようとだってした。したのに、その腕も足も思考も何もかもが、停止する】

………………、……

【それは、まるで知らない言葉を聞いたときのよう、或いはいやな言葉を理解しないようにするかのよう、】
【彼を見上げたままの瞳はどこまでも褪めて、瞬きすら忘れて、】
【ぎゅっとその服を握り締めたままの指先、長い間の後、始めに動いたのはそこだった】
【離したくないと言うかのよう、篭めた力は指先を白から赤に、赤から白に変える】

――なんっ……、で、そん、な、

【ただでさえ曖昧な焦点はさらに曖昧に暈けて、掠れた声はきっと耳障り】
【彼の言葉に、預けられた重さに、なんとか耐え切れたのが紙一重】
【毀れた/毀れ行く思考は、彼の言葉を「要らないから消えろ」と捻くれて捉えて――】

っ、ねえ、わたし、わたし。お父さんのためなら、お父さんのためだけに、なんだってするよ、
邪魔なひとなんて全部ころしてあげる、邪魔なものだって、ぜんぶ、ぜんぶっ……毀してあげる、
ほしいものだって、欲しいひとだって、ぜんぶ、あつめてくるよ、なんだって、そう、
わたし、造れるよ、本物みたいに、がんばるからっ……、こんな身体造るのやめて、お父さんのために、造るから、
神様の力だって、奇跡だって、かしてあげる、ぜんぶあげる、宝玉だって、あげる、
わたしだって、わたしのことだって、殺していいよ、毀していいよ、いっぱいいっぱい、していいよ、
お父さんのことだって、こわしてあげる、ころしてあげる、なおしてあげる、だから、
きらいにならないで、ごみにしないで、わたしのこと棄てないで、いいこになるから、いいこにするから、だから、

【ふらりとたたらを踏んだ足、或いは逃げ出すかとも思えたのに、】
【彼に縋るように抱きつこうとして、どちらにせよ、ろくに息も継がない言葉たちが零れていく】
【泣き出すには想いが強すぎて、震える声は不協和音めいて聞き取りづらいばかり】
【思考ないてないとほぼ同じ。変わりに満たすのは不快すら過ぎそうなほどのノイズの群れ】

699名無しさん:2013/02/14(木) 21:44:23 ID:jLgM7NNA0
>>696

……お、おう。

【別に素っけない返事を返しているわけではない。むしろ積極的に問いには答えておきたいところだ】
【だが、文字通り問答無用にチョコを食べ続ける姿を見ていると、そういう答えも出なくなってくるというもので】
【とりあえず、男にはわかったことが一つ】

(……あぁ……この子、俗に言う野生児って奴か……)

【服装と、その話してみて分かる性格がまさにそうだった。これほどこの言葉が当てはまる人間がこの世界にいるのだろうかと言うほど】
【しかし、その野生児がバレンタインデーにチョコを貪っているのは、男並みに奇妙な光景だ】
【つまり今、ここには奇妙な奴が2人いる事になる】

大変なんだよ。……魔法使いって言うか、正義の味方がな……。

お、初めて見るか? ま、この世に魔法使いなんて数億も居るもんじゃねーしなぁ・・・。

……もちろん本物だぜ。『F1 Lamp』――――。

【この自警団にされた仕打ちは、紛れもなく自分が『正義の味方として』自警団を殴ったせいだ。しかし、男は男で仕方ないと割り切っている部分もある】
【男は人差し指を出してそう唱えると、指先にランプの炎のような小さい火が灯される。紛れもない、魔法】
【男はドヤ顔だが、それを彼女が魔法と思ってくれるかは別の話】

700名無しさん:2013/02/14(木) 21:48:42 ID:t/Kdvk1o0
>>697

【蹴り出されたテーブル】
【爆音と共に燃え広がる炎】

「あはは、いい判断ですね。流石です」

【しかし、青年の余裕も長くは続かず】
【突如空間に引かれた3色の線に、目を丸くする】

「これは・・・!」

(そういえばさっき分解した銃を、なにやら空間に取り込み、一瞬で組み立てていた)
(だとしたら、これは空間系の能力! その場にジッとしているのは不味い!)

「くっ!」

【青年は線の惹かれた空間から逃れる様に、後ろに飛び退く】
【しかし飛びのいた隙に撃ち抜かれるスプリンクラー】

【自分の顔に向けられる銃口】

「・・・どうしたんですか? エイムしたならすぐ撃てばいいじゃないですか」

【青年はふっと、優しくほほ笑んだ】

「優しいですねソニアさんは、本当に。
 きっとそんなアナタだからこそ、多くの人に愛されて、大切な存在になっているんでしょうね」

「でもですね」

【青年の笑みは、再び気味の悪い歪んだ表情になる】

「言ったじゃないですか、僕みたいなクズに情けを掛けることは間違いだって」

【スプリンクラーから溢れる水は】
【奇妙に盛り上がり】
【さながら数千匹の蛭が蠢くようになって】

【ソニアの元へ殺到する】

「四天廻召、水虎」

【その呪術と化した水そのものは、
 接着剤のような粘り気と粘着力を以てソニアの動きを雁字搦めに止めようとするだろう】

701名無しさん:2013/02/14(木) 21:52:41 ID:vs1zBrKw0
>>694
んぐぅ…っ!

【空中という、動作の出来ない場所でバランスを崩した事はかなり危険な状態だ】
【躱す事も出来ず、ただ落ちるしかない彼女の真下に、隆起した地面が待ち受ける】
【だがしかし、彼女は空中で咄嗟に体を捻り、体軸をずらして直撃を免れた。先端に脇腹を掠めるようにして、地面に落ちる】

…いっ…てて……だが、これくらいじゃ…!

【流石にダメージが蓄積してきたようで、すぐに立ち上がるようなことはなくなり、立ち上がるのもゆっくりになる】
【しかし立ち上がったのは確か、まだ戦う気は消えていない】

にひひひひ…まだまだいくぜ!
今度はアタイの番だ!!

【左手の指を開き、後ろに構えると、ゴボゴボと音を立てながら排気筒から黒煙が上がり、泥が湧き出てくる】
【掌に集まる泥は、沸き立ちながら球状となって集まって、やがてそれは、バスケットボール大の大きさに】

くらえ!えーと…なんかドカーン!!

【球状に溜まった泥をグー目掛けて投げ付ける、グーそのものというより、グーの足元目掛けてだ】
【着弾すれば、黒い球は爆発し、衝撃と共に泥を撒き散らす、劣化の特性を持った泥を広い範囲にだ】
【威力自体は、爆発が直撃でもしなければそれ程でもない】

702名無しさん:2013/02/14(木) 21:59:11 ID:T/oSxc0A0
>>699

おっ、おー!!すげー!!

【口の中に咥えていたチョコを落としてしまうほどの驚き】
【魔法何て物を見たことない、正真正銘少女にとって初めての魔法である】

ちっちゃいなー!これがまほうかー!!

【そしてこの感想である】
【無知無邪気とはげに恐ろしいものか】
【男の心がガラスの様にナイーブなら、グサリと突き刺さる様な一言】
【それを元気に満面の笑みで言ってしまう】
【悪気があるわけでは無いのだが、だからこそよりタチが悪い】

はー、お前正義の味方なのかー…

【魔法を見た為にランランと目を輝かせている少女】
【途端、何かを思ったのか急に首を傾げて考え込んだ】

んー…正義?正義…
お前、良い奴なのか?

【意味のわからない質問】
【一般的に、常識的に、正義=良い人は成り立つ図式】
【しかし、彼女の中にその図式は成り立っていなかった】
【野生児だから知らない、などと言う問題でも無いはずである】
【明らかに、誰かが少女に人為的に教え込んだ事である】

703名無しさん:2013/02/14(木) 21:59:29 ID:vO6nEpS60
>>700

【まるで付着しているかのように、貴方が飛びのいたとしても、その線は消えないだろう】
【貴方の動きに追従して、その線は位置を変えていく……実害は無いだろうが、中々に気持ちが悪いかもしれない】
【銃口を向けたまま、僅かに声を鳴らす隙間を探した】


……違うの、ソニア……もう、殺さないの
悪い人、非道い人、怖い人……一杯、色んな人いるけど
――――もう、殺したくない、の


【貴方の言うとおりであろう、突きつけたまま、彼女は攻撃をしなかった】
【言葉の通りだ、貴方の――――根本的な部分で、甘いのだろうか】
【愛されているかは分からない、けれども、彼女は多くの人を、愛そうとしている】

【蠢くスプリンクラーから溢れる大量の水、それはまるで、一寸の命のよう】
【避けようとした、けれども足場が悪い、障害物の多い場では、中々に不便】
【大きな得物が邪魔であった、その水に、からめとられる】


んぁ……っぅ……べたべた……する……ぅ……
……ひゃぅ……ね、ねぇ……お兄ちゃん……お兄ちゃん、なんで……自分のこと、クズ、言うの……
っ……ぁっ……そんなの……ぃ……悲しい、よ……


【華奢な肩が歪んだ、付随する水にきゅうきゅうと縛り上げられる】
【細い喉が露になる、無垢な喉元は、その細くしなやかなラインをたくし上げて】
【やがて落ちる大きな水泡のような声を、何度も何度も絞り上げさせるのだろう】

【苦悶の表情、頬を伝う汗が彼女の素肌を幾重にも反芻させて、白い呼気を照明で照らす】
【溢れる水の量が段々と収まって――――貴方が全ての水を使うのでなければ、周囲が水浸しになっていく】
【瞼の隙間から漏れたマリンブルーが、じぃ、と貴方を見つめるよう】

704名無しさん:2013/02/14(木) 22:05:07 ID:ojFZPBa20
【水の国 喫茶店『フルメタルジャケット』】
【従業員の服装が侍女服であるにも関わらず、どうも分類としては通常の喫茶店に位置するらしいその喫茶店】
【本日に限り、『バレンタインフェア』開催中と言う看板を立てており、店内はなかなか賑わっているようだ】

【そしてまだ席の数に余裕のあるカウンター席、むしゃむしゃと出された洋菓子を食べる二人組がいる】


……今日ジャンクちゃんどうしたんだろうね?えらくはりきってたみたいだけども

『さあ?忙し過ぎて頭ハイになっちまったんじゃねッスか?いやそれでもちょっと尋常じゃない
くらい二ヤけてたっけか、時々あの子頭のネジ緩むッスよね、普段真面目だからより一層ギャップ激しいッスね』


【片方はさらっとした柑橘系の整髪料の匂いが漂う茶の短髪にきりっとした目に真っ赤な瞳に整った鼻筋】
【水色の質素なシャツを白い柄シャツの上から羽織り、ひざ下まで伸びた黒よりの灰と黒のストライプのハーフパンツに赤のスニーカーの青年】
【肩にはリュックサック風のバックを持ち、首には赤いマフラーを巻いている】

【もう片方は、灰の髪がはみ出る頭のタオルは今まさに仕事から帰ってきたかのように薄汚れており、その下に雄々しく、鋭さを感じさせる目が覗きこむ】
【首には柄の悪さを引き立てるような金のチェーンを下げ、腕には紅白のリストバンドを巻いていた】
【鍛え抜かれた上半身を包む、白かったのが同じく泥で汚れたタンクトップの上に、背中に『不退転』と描かれた赤色の真新しいジャンパーを着て】
【膝が白く色あせた青のジーンズ、そして便所サンダルという奇妙なガテン系スタイル、そんな外見の青年だった】


『ただまあよかったッスね、日ごろいい事しておいて……おかげで少なくともよォォォ〜、ジャンクちゃんからだけは
チョコもらうことが出来る訳だからウハウハッスよね!』

だよね!やっぱこういう時日ごろの行い出るよね!いい事してて本当に良かったと思うよ!
ほら食べようゼン!俺たちはもう胸張って『もらった側』を名乗れるんだからさ!


【ひゃっほー、とか妙にテンション高めな様子で、若い男二人組は、先ほどこの店の店長にもらったチョコケーキに再び手を伸ばし始める】

705名無しさん:2013/02/14(木) 22:05:20 ID:sjHfUBAQ0
【大通り】

【灰色の髪、空色の瞳、大きくふさふさした獣の尻尾。】
【それらを随分古ぼけた黒コートに収めて、小柄な少女が歩いている。】

(悪人……カノッサ機関に出会うなら、路地裏辺りをふらつくべきなのだろう。)

【カノッサ機関。私が、そして正義を自認する全ての者が倒すべき相手だろう。】
【然し、中々出会えない。まあ、そう簡単に出会えたら逆に驚くのだが。】

(大通りをほっつき歩いているような馬鹿もいると、聞いていたんだが……)

【辺りを見渡す。仮に見つけたとして、どう対応すべきか?】
【いきなり殴り掛かったりしたら、幾ら相手が塵屑でも私が罪に問われるのだろうか?】

706名無しさん:2013/02/14(木) 22:07:58 ID:mLgIfvdQ0
>>701

ちっ――随分とすばしっこいこった!

【攻撃を身を捻り回避するシルバーを見て、グーは軽く舌打ちを鳴らす】
【決定打を与える狙いで、命中精度の低い一点集中型の術を放ったのが失策であった】
【外したならば必ず反撃が来る。グーは思考を切り替え次の一手を思考】

意気込むのは結構だがよ――そんなモンが当たるかよッ!


         ――《毛皮[マオピ]》――

【グーはシルバーの攻撃に対して、杖を鳴らし次なる言霊を告げる】
【《毛皮[マオピ]》、ケガワの名を持つ言霊】
【グーの目の前の地面が、前面を包み込むような形状に盛り上がり防御盾となる】
【シルバーの放った黒い球体は、《毛皮[マオピ]》の盾に遮られる結果となる……が】

な……に……?
おいおい……冗談じゃねえぞこりゃ……!

【微かに狼狽の混ざった声が、何故かグーの口から放たれた】
【原因は《毛皮[マオピ]》の下部を中心に広がった"劣化"の泥】

【グーの使用する魔術は、信仰の対象である"大地の意思"へと声を届け】
【現象の発生を懇願する信仰魔術だ】
【故に当然ながら――術の精度は周辺の地質に左右される】
【劣化の泥により汚染された周囲の地面は、術の行使を妨げ大きく精度を落とす結果となる】

【――数瞬の思考停止。次の一手へ対する行動が遅れ】
【また眼前に残る《毛皮[マオピ]》は、大幅に劣化し防御力を低下させている】

707名無しさん:2013/02/14(木) 22:10:00 ID:w6sP5Gcc0
>>698

【縋られること。想いを向けられること】
【こんなに相手を悲しませているのに。僅かに嬉しいと思うのは、歪みなどではなく】
【嗚呼少し位は必要とされているのか、などと――まだ人の温かさを残す手を、そっと伸ばす】
【可愛らしく飾られた黒髪を撫でる動作は相手が好んでいたものだと、「覚えているから」】

……――――

【沢山の言葉を探して、そうして端から全て諦めた】
【長い長い間。優しく頭を撫ぜる手だけは止めないままで】
【瞳を閉じた長い睫毛の奥で、逡巡は暫く続いて――】

…………きみは、鈴音は、そんなに私を必要としてくれるんだね
こんな呪われた魂を。欲しいなんていうのは、鈴音だけだ

【ふつと緩んだ口元で語りだす独白めいた言葉は、ぽつりぽつりと途切れがちで】
【それだけに、少ないことばのひとつひとつに、計り知れないほどの感情を乗せていた】

そんなきみを、私は私のためだけに、捻じ曲げてしまったんだね
「愛してる」と言ったのに。私は「愛される」ことだけを、求めていたんだ

【曲解されてもいい。伝わらず打ち捨てられてもいい】
【拾われないことなど前提でいい。どうせまだ8つの子に理解る話じゃないのだから】

……――――止めてしまおう。親子なんて

【止めて、次に何を望むのか。そんなこと、きっと、彼女にはまだ、分からないだろうと】

/大変遅れました……

708名無しさん:2013/02/14(木) 22:11:00 ID:t/Kdvk1o0
>>703

「っ、追尾機能まであるんですか!」

【自分に追随する線に青年は警戒の色を強めながら】
【しかし、視線は相手の方を見て放さない】

「どうして、自分の事をクズというか・・・ですって」

【青年はソニアの問いかけに目を丸くするが】



「あはっ」



【再び笑った】

「事実だからですよ、ソニアさん。
 僕はマトイ様に見初められるまで、生まれたことが間違いな人間だったんですから」

【青年は身動きの取れないソニアの元に歩み寄っていく】
【飛び散った火は未だ消えず】

【スプリンクラーの飛沫を浴びて、ジュウジュウと音を鳴らす】

【青年はポケットから注射器を取り出した】
【青年は注射器のキャップを外し、管を弾いて空気を抜く】

「真室川博士特製の睡眠薬です。即効性で、一度回ったら10時間は起きません」

【青年は再びほほ笑んだ】

「起きた頃にはカノッサの本部です、それ以上の暴行はしないのでご心配なく。
 ああ、でもごめんなさい。刺す時ちょっとチクッとしますよ」

【身動きのできない少女の腕に】
【青年は注射針を刺し込もうとした】

709名無しさん:2013/02/14(木) 22:13:01 ID:hSwRKYvY0
>>703
>>708

【その時、店の外から馬の鳴き声が聞こえてくるだろう。】
【それに続く蹄の音、そして――扉が凄まじい勢いで開け放たれる破裂音。】
【否―――それは銃声。】
【扉の硝子部分は紫色の"魔弾"により吹き飛び、甲高い音を立てて破片を撒き散らす。】
【砕けたそれらが舞う中、弾丸は勢いも衰えず、真っ直ぐに>>708の腕、注射器へと飛来する――ッ!!】


―――店の場所を堂々と公表してるから
アンタみたいのが何時かは突っ込んでくるだろう、とは思ってたよ。

けどね。

――なんでわざわざ情報を開示してるのか、その意味までは考えなかった?

【――弾かれた扉の奥、店内へと突き進んでくる一つの影】
【夜にまぶしい白のシャツ、汚れた土気色のベスト、ブーツカットのジーンズにウェスタンブーツ】
【そしてあまりにも特徴的な――古びたテンガロン・ハット。】
【右手に構えるは"彼女"が"ガンマン"である事を象徴する一挺のリボルバー】
【銃口から煙を上げるそれはまさに、今魔弾を放った"魔銃"―――】

"いつでもかかって来い"―――って意味だよ。

来い、チンピラ。アタシが相手だ。

【――セリーナ・ザ・"キッド"】
【賞金稼ぎにしてガンマン、そしてこのUNITED TRIGGERの創立者――】
【その不思議な輝きの瞳は、今、怒りに燃えている――・・・!】

710名無しさん:2013/02/14(木) 22:16:17 ID:jLgM7NNA0
>>702
だろ? ハッハッハッハ……って危なっ!?

【他人にほめられたり尊敬されるのが大好きな男は、例に漏れず彼女のその声にもうれしそうに笑ってしまう】
【そこから地面へと落ちそうになったチョコを間一髪拾うことができたのは、男の身体能力からしてほぼ奇跡と言えようか】
【……そして褒められたからこそ、次の彼女の言葉への耐性が全く出来なかった】

……うぐぅっ!! ……グッ……いや、もう少し大きいのも出せるんだけどな、街中で使うのは危ねぇと思ってだな……。

【あまりにストレートな物言いに、男は一瞬体の力が抜けて再び地面へとダイブしそうになる】
【何とか踏みとどまるも、ショックを隠せない男。どれだけ耐性がないのやら】
【釈明するのは理由の一つに過ぎない。もう一つは、チャージしないと大きい魔法が打てないから。……彼女の指摘、あながち間違っていないのだ】

【その後、彼女が嫌がらなければ「落ちたぞ」と彼女の口へと先ほど落ちそうになったチョコを入れてあげるだろう】

あぁ、悪を駆逐する正義の味方だぜ?

……へ?  そりゃあ、悪をやっつけるから、良い奴なんだろうな。
カノッサ機関、分かるか? そいつらが悪い奴で、俺はそいつ等をやっつける良い奴だ。

【随分変な質問をする子だな、当然のようにそう思う。常識的に、正義=良い奴だろうに】
【普通の子ならば……いや、たとえ本当にどこかのジャングルで狼に育てられた子でも知っていることだ】
【純粋そうな子だから、なんか悪い奴に唆された……なんて仮説も浮かんで。「カノッサ機関」とか「悪い奴」のところを強調する男】

711名無しさん:2013/02/14(木) 22:21:36 ID:vO6nEpS60
>>708>>709

【覚悟した、注射器の針が、その柔肌を貫く事を――――】
【だからこそ弾けるその旋律に、怯えた色を濃く、濡らしたままで】
【零れた、一杯の涙が、その大きな瞳から、流れ落ちるよう】

【何とか我慢した、夜露が地面に落ちるのを、恐怖するかのよう】


……そんなの、違うよ……間違いなんて、ないの……
生きてるの、生まれたの、全部、全部、正しい事、なの


【きゅぅと瞼を閉じた、長い睫が濡れたのはきっと、留めた涙が僅かにこぼれたから】
【マリンブルーをそぎ落とす、そんな瞳の表層のような淡い涙の形が】
【ただ静かに形を作ったのなら、やがて果てる前の荒波のよう】

【怖い苦しい悲しい――――届かない言葉が、届かない思いが】
【細いその手が、何もつかめないのなら、いっそ、無くなればいいと思って】
【響くその声に、福音をかき鳴らす聖歌の断片を感じ取った】


セ……リーナ……セリーナ!!!


【細い喉が震えた、普段は物静かな彼女がかき鳴らす大きな声】
【溢れる、小さな喉では、足りないぐらい、小さな心では押さえ切れないぐらい】
【大粒の涙がこぼれていく、スプリンクラーの上に、小雨の上へと沈んでいった】

【現れるその姿は戦場に舞い降りた女神のようでもあった】

712名無しさん:2013/02/14(木) 22:24:03 ID:vs1zBrKw0
>>706
【鎧の手甲部分、獣の口を模した部分がスライドして開き、黒煙を一気に排気する】
【今の攻撃により彼女の体は泥に塗れてくる、白銀だった髪は、黒い汚れがよく目立つ】

ーーー…ふぅ…ふぅ…に、ひひ…!
いくぜ…!

【泥の劣化は量が多ければ自身にも影響を及ぼす、体力を劣化させられている彼女は、息が上がっている】
【ーーーが、これしきは気合でカバーするのがシルバーという女、壁となった地面に、一気に詰め寄って】

おらぁッッ!!

【左手の拳を突き出し、壁を殴ってぶち壊そうとする】
【壁が崩れてしまえば、その瞬間から更に踏み出し、右手の拳を突き出してグーを狙うだろう】

713名無しさん:2013/02/14(木) 22:28:22 ID:XtHbiVbc0
>>710

うにゅっ!…もぐもぐ

【少し驚きながらも、口に突っ込まれたチョコを食べなおした】

カノッサ…きかん?ん〜?んー…あ、あぁ?

【眉間にしわを寄せ、困ったような表情で記憶を頼りに言葉の意味を思い出そうとする少女】
【その必死の表情をかわいいとか言うやつらもいるようだが、今はそれは別として―】

あぁ!カノッサきかん!あったことあるぞ!
戦った!ゴキブリとちょうちょみたいなのと戦った!

【記憶を頼りに、やっとのことで思い出した戦闘の記録】
【抽象的すぎて何と戦ったのかすらわかりにくいが、戦ったことを満面の笑みで答える少女】

あー、あいつら悪い奴だったのか―
そんな感じしなかったけどなー

【戦った相手への率直な感想、それは彼女自身善悪をあまり考えていないゆえの答えであろう】

カノッサきかん、悪い奴らだったのかー
利用するには価値のある、大切な情報源だ―ってスモーキーが言ってたんだけどなぁー

【あははと笑いながら、彼女の知り合いだろうか、その人物のまねをするように言った】

714名無しさん:2013/02/14(木) 22:29:05 ID:3VROSQGI0
本スレ>>909
「もともとそういう理由で付けられたあだ名なのでしょうがないですね」
少し前はもうちょっと女々しくて弄りがいが合ったんだけど最近少しずつ成長してきてるんだよ

【少し笑いながら2人で付け足す】
【アリスは見た目の通りまだまだ成長期なのだろう】

26の結婚適齢期だよ
相手がいないし恋愛自体あんまり興味ないから結婚適齢期でもぜんぜん関係ないけどね
「ちなみに俺は16なので10歳の差があります」

【そんな風に2人とも何の躊躇いもなく年齢を告白】
【そういったところにこだわり等はないのだろう】

【アリスを先頭に歩き少し歩くと部屋が幾つかある通路に当たり、その一つで立ち止まりアリスが扉を開く】

「どうぞ、お入りください」

【そんな一言で、ウワバミに入るよう促すだろう】
【中は、さほど広い部屋ではないが個室として考えれば十分な広さだ】
【本棚、ベッド、出窓、テーブル、ソファーがそれぞれ1つずつ用意されているがそれ以外には何もない】

/一応こっちにもコピーを
/昨夜は何かあったのでしょうか、大丈夫ですか

715名無しさん:2013/02/14(木) 22:38:06 ID:rWoBZ8W.0
>>707

【抱きついたなら、抱きつけたなら、毀れた水道のように言葉ばっかりが零れていくのに】
【その言葉のほとんどに意味なんてきっとない。絡まる思考を端から端まで声に出しているだけのこと】
【自分の言葉で自分の順番で自分の速度で積み立てられた言葉の数々、彼女にしか理解できないのだから】
【辛うじて程度に分かるのは、やっぱり嫌だとか嫌いにならないでだとか、そんなものばかりだと言う】

【撫でる温かさだって、今の狂乱の前には何の役にすら経たず、乱すばかり】
【でも。それを拒絶したなら全てが終わってしまいそうで――できるわけがない】
【――ぎゅっと抱きつく両の腕も、彼を離さないように、逃がさないように、捕まえて閉じ込める檻のような、】

や、だ、いや、いっしょにいるの、いっしょ、やだ、――

【ごはんが美味しくなかったのかとか、お掃除が気に食わなかったのかとか、】
【あの四葉が嫌だったのかとか、怪我の手当てが嫌だったのかとか、】
【浮かぶのは自分を否定して行く言葉ばかり、血色の瞳、劈くような痛みが咲いたって、気にならないぐらいに】
【その言葉。すこしだって聴きたくないと否定するよう、被せるのは愚図る子どものそれ】

 やめて

【――殺してしまえと、誰かがそっと囁いた気がした】
【殺してしまえば思い通りだと、お人形にしてしまえば嫌なことは言わないと、】
【そうしたなら、その全てが総てわたしのものだよ、と。囁くのは、誰なのか】

716名無しさん:2013/02/14(木) 22:38:40 ID:t/Kdvk1o0
>>709

【突如として響く発砲音】

「おや?」

【弾けたように割れる注射器】
【プラスチック片が雪の様に宙を舞う】

【銃声の元へ振り向くと、そこに居たのは一人のウェスタンガンマン】

【セリーナ・ザ・キッド!!】

「あははは、そうですよねぇ。
 僕みたいな下衆は何をやっても上手く行くわけありませんよねぇ・・・おや? アナタ」

【突如、青年は目を見開き】
【顔を手で覆う】

「アナタ・・・あなた? アナタ、あなた、アナタあなたあなたあなたなああなななたたな」

【ブツブツと、何か憑き物が憑いたように】
【青年の雰囲気が豹変する】

【そして、青年は】



「あはっ、あはははははははははっ!」



【高々と笑った】

「こんな所に居たんですか! いや、そうでしたね!
 UNITED TRIGGERはマトイ様を倒したことがきっかけで生まれたんですから!!」

【青年はニッコリと笑って名乗りを上げた】

「僕の名はヒルコ、纏衣ヒルコです。マトイ様の入れ物以上の価値は何も無い下らない人間です」

>>708

【そしてヒルコは、ソニアの方へ振り向いてほほ笑む】

「本当に優しいですね、ソニアさん。
 ええ、でもですね。僕が生まれたのは紛れも無く間違いの劣等な人間なんですから」

【でもですね、とヒルコはソニアに背を向ける】

「アナタを誘拐するのはやめます。優しいアナタを浚うのは僕も嫌ですし。なにより」

【ヒルコの表情が狂気に歪む】

「UNITED TRIGGERのリーダーの方の方が確実ですからねぇええええええ!!」

【そしてヒルコの頭上で紫電が爆ぜる】
【稲妻でできた怪鳥がそこに居た】

「四天廻召! 雷鳥!!」

【そう言い放った途端】
【稲妻でできた怪鳥はさながら迅雷の如き速さで】

【弾丸の様にセリーナの元へ飛んで行く】

717名無しさん:2013/02/14(木) 22:39:28 ID:mLgIfvdQ0
>>712

【劣化した《毛皮[マオピ]》は、シルバーの一撃によって発泡スチロールの如く打ち破られる】
【着弾の衝撃と泥による劣化で、既に殆どの防御能力を失っていた】

【"目の前"に発生させていた壁が打ち破られたということは、その時点でごく至近距離にあることになる】
【当然術を使う暇も、逃げて距離を取る時間もない】
【そして、一瞬の自失による反応の遅れ――数々のマイナス要素がグーを追い詰め】

が、は――ッ!!!

【右の拳は、グーの胸板に直撃し肺からありったけの酸素が吐き出された】
【シルバーの剛力は、2mを超える巨躯であれど受けきることは出来ず】
【両脚で身体を支えることが出来なくなったグーは大きく吹き飛び、背中から地面に倒れこんだ】

げほっ!ガ――グ……ァ!

【グーは口から血反吐を吐き、荒い息を溢しつつもふらりと立ち上がる】
【ある程度冷静さを保っていた先ほどと違い、眼は血走り純粋な"獣"のような気配を周囲に吐き出している】
【全身の筋肉は膨張し、夥しいほどに血管が浮き上がり】
【それが表す感情は――】

て……めぇ……ッ!

【――紛れもなく、憤怒であった】
【立ち上がったとは言え、既にグーは手負いの虎】
【ダメージは大きく、片腕が使えないことに加え足元も怪しく】
【頼りの術に対しても大きな枷がついている】

【グーには未だ闘争心が残っている】
【しかし残る体力は少ない。あと一合、二合のうちには決着はつくだろうか――。】

718名無しさん:2013/02/14(木) 22:40:18 ID:sjHfUBAQ0
/>>705で再募集

719名無しさん:2013/02/14(木) 22:47:39 ID:jLgM7NNA0
>>713

そうそう。そいつらがとっても悪い……はっ!? 戦った!?

【やっぱりカノッサ機関のことも知らないか……ならば教えてやらなければいけない、と何か変な決心をする男】
【知らないおかげで大変な目に遭うかもしれない。ちょっと野性味あふれる彼女だが、このあどけない笑顔を守りたいと思い】
【そして次に出てきた言葉に今度こそ驚いて、大声を出してしまう男だった。……通行人の視線が先ほどから痛い】

ゴキブリと蝶……って、そんなことはどうでも良い……。くそ、こんな子まで戦いに……。

【自分が遭遇したカノッサ機関員は、あの「〜ッス」が口癖っぽい女の子とカニバディールとか言う肉男……全くゴキブリと蝶に覚えがない】
【それは自分の遭遇数の少なさから言って当たり前で……それより男が大事にしたのは、彼女が機関員と戦闘した事実】
【今現在彼女は生きているから勝つか引き分けるかしたのだろうか。それは良かったことだが、男の怒りはそこではなく】
【こんな少女まで戦闘に巻き込むカノッサよ許せん!と違うところでカノッサに対する憎しみをまた募らせる男だった】

外見が悪くなさそうでも、腹の内は世界を混沌にしてやろうって言う悪の組織だから、騙されちゃ駄目だぜ……。

……そのスモーキーが誰かは知らねぇけど、迂闊に情報引っ張り出さないほうが良いと思うぜ? 相手が襲ってきたら元も子もないことになるかもだしな。

【最初に出会った女の子も、可愛い面して極悪非道の一味。人間外見によらないものである】
【……彼女が言うスモーキーに興味が惹かれるが、その前に聞いておきたいことが一つ】

そういえば、君名前は?
……俺はライラ=フェルンストレーム。魔法使いで――――、カノッサ機関員ハンターだ。

【そう、ここまで話したのだから名前ぐらいは聞いておかないと、という男の考えからだった】
【そして自分が名乗る時は確りとその職名を忘れない。何せ機関員を狩ることが、今の自分の最大の目標なのだから】

720名無しさん:2013/02/14(木) 22:56:58 ID:hSwRKYvY0
>>711

【本当なら、すぐにでも駆け寄って抱きしめてやりたかったが――この状況ではそうもいかない。】
【ああ、パトロールであまり長い時間店を開けるのも問題だな、とセリーナは少し反省しつつ】
【たった一人で果敢に戦った"仲間"を見つめ、そして――ウィンク。】
【安心してよソニア、もう大丈夫だからさ――そんな、いつも通りの声が聞こえてきそうな、明るい笑顔。】

【だが声はかけない、目の前の相手はソニアとお喋りをしながら撃退できるような人物ではない】
【ソニアがやられている――そう、セリーナの目から見てもソニアは強い。腕の立つ狙撃手だ。】
【狭い店内は彼女のフィールドではなかったかもしれないが、それでもやはり――この男は脅威であった。】

【啖呵を切ったは良いものの、相手の持つ得体の知れない威圧感に、額から汗を流す】

>>716

【そしてどうやら――セリーナの予感は当たったようだ。】
【青年の雰囲気はどうみてもただの能力者のそれではない――もっと危険で、不気味な、何か。】
【警告音が心臓を揺らす、銃を握る手に力が入る――セリーナはハットの奥、瞳で敵の姿を捉える】

―――っ、"イッちまってる"タイプか・・・!
ヤク中か、それとも"呪い"や魔術の方か――どっちにしろ、危k・・・

【瞬間、店内に響く奇妙な笑い声――地獄から響いてくる鐘の音のように、恐ろしいそれを前にし、セリーナは引き金を引こうとするが】
【その次に放たれた"ヒルコ"の言葉により身体が固まる――"纏衣"。】
【いま、彼はマトイと――そういったのか。】
【風の国を絶望の淵へと叩き込んだ大量殺戮者、強力すぎる使い手――セリーナ一人で相手に、なるか。】

・・・マトイ・・・!?ちょっと待った、アンタ何言って・・・
――――くっ!!

【しかし、真意を確認している暇などない。】
【相手が誰であろうと、誰でなかろうと――なすべき事は一つ。】

【ソニアは守る。絶対に。】
【向かい来る怪鳥めがけ弾丸を放つセリーナ、一発ではなく二発同時に――超高速のファニングでハンマーを連続で叩き】
【トリガーを目にも留まらぬ速さで引き絞る――早撃ち<ファスト・ドロウ>の基本中の基本にして、セリーナの得意技。】
【一発目は文字通りの魔弾、放たれた弾丸は怪鳥を迎撃するための一撃であり】
【そしてもう一発目は――怪鳥に当たるよりも前に、手前で停止し、召還陣を展開するだろう――それはセリーナの戦闘開始の合図。】
【仮に一撃目で怪鳥を迎撃できない場合、召還陣は押し返されてセリーナの元へと吹き飛ぶ事にはなるだろう――】

721名無しさん:2013/02/14(木) 22:57:45 ID:w6sP5Gcc0
>>715

【「――嗚呼。ならば殺してしまおう」】

【囁かれる言葉に返すのは肯定の意。くつり哂う声は心の内でだけ響く】
【これからするのも「彼女」を殺すための一手、そこに躊躇いなど、欠片もない】


……親子なんて、止めて。 永久に傍にいておくれ


【「ただし。お前のものにはならないけれど」】

【恋人は突き詰めればただの他人で、親子はどこまで行っても引かれた一線を越えられない】
【これほど強く結びついた関係性に。それらを定義するのは蛇足であり、陳腐でしかない】

【――親子を止めるというのは、無垢な子供でいる彼女を「殺す」こと】
【優しく甘いままでいたこの父親面を「壊す」こと。結果的に行き着くのは、】

……――――

【拒絶するなら。今のまま「親子」でいられるのだろう】
【受け入れたなら。もう戻れない】

【彼女の「保護者」が赦すはずもない、その「関係性」は――?】

722名無しさん:2013/02/14(木) 22:59:48 ID:J4RkVEVgO
>>704
/まだいらっしゃいますかー?

723名無しさん:2013/02/14(木) 23:00:27 ID:ojFZPBa20
>>722
/いるさ!ここにひとりな!

724名無しさん:2013/02/14(木) 23:00:41 ID:XtHbiVbc0
>>719

あい?ベアコ!
元気いっぱい!ベアコだよ!よろしくね!ライラ!!

【太陽のように輝くその笑顔、さらに元気いっぱいな声で返事をする】
【まぶしくて、まぶしくて、元気が良過ぎる少女である】

そう!戦った!結構強かったぞ〜!
こうね、バーンって!ね!
パーンチしたんだけど、傘でガーンってなってね!
ちょうちょがボーン!ってなってね!

【その時の状況を説明してくれているようだが、どうも抽象的すぎて内容が壊滅的である】

襲ってきても大丈夫だよ!ベアコ強いもん!!

【自信満々に、鼻をフンッと鳴らして胸を張る少女】

725名無しさん:2013/02/14(木) 23:03:13 ID:vO6nEpS60
>>716>>720

【溢れんばかりの涙でその表情をくしゃくしゃに濡らしながら】
【緩んだ緊張の線、そこから零れるのは怖いという気持ちと弱いという屈辱と】
【或いはそれに順ずる、今にも喚きたくなるような何か】

【すがりたくなった、その頬に、貴女のその、優しさに――――】


セリーナ!ダメ……来ちゃ、ダメ――――!!
ヒルコ、強い、とっても……だから、セリーナ……傷つくの
セリーナ、偉いから、一番偉いから……


【その考え方はキチンとした上下関係のあった、軍で叩き込まれた事】
【上官の命令には絶対遵守で、その命を、自分の命を捨ててまで守るということ】
【だから、彼女の言葉は微塵の躊躇も無かった、ただ、貴女が傷つくのが嫌だった】

【動いたなら、水の縄が更に深く食い込むのだろう、漏れる旋律が霰のように降り注いだ】
【体力は元々少なくて、それによる消耗が大きくて、既に肩で息をするほど】
【ピントの合わないマリンブルーが、更に貴女と貴方を辿るよう】


ヒルコも……っ……やめて……ソニアが、ソニアが……挑んだから……
ソニア分かんないよ……ヒルコが、なんで、そんなに……自分のこと、嫌に言うの……
だから、教えてよ……セリーナにも、手、出さないで……


【小さな頭の中がくしゃくしゃに混乱する、その音すらも辿れないように】
【分からないから、ヒルコが何故そんなに自分を下に見るのか】
【止めて欲しいから、ヒルコが、セリーナを傷つける事を】

【睫が濡れた、形の良い長い睫、ひたりと頬の漣に沈む】
【縛り上げられたまま、身動きが取れないで、足手まといになったとしても】
【その矜持だけは、どこかしっかりと保っていた】

【でもきっと、その思いは届かないのだろう、セリーナの目を見て分かった、ただ静かに獲物を狙う目】
【それならば、彼女の言葉は、届く形にすらならないのだったら――――】
【だったら、きっと、そんなプライドなんて、砕けてしまえば良いと思った】


セリーナ……見える、マトイの……前にある、線
それの、紅いの……マトイの犹覲Ν瓩覆痢帖
撃って、それ……撃ったら、一瞬、マトイの視界、無くなる


【苦肉の策だ、半ば相手にも情報を漏らす事になってしまう】
【Broken Glass Syndrome瓩砲茲辰徳蠎蠅鮗未靴燭覆蕁見えないものも見えるようになる】
【そうして見えるようになった見えないものは、誰にでも触れる事ができるから】

【マトイの前に広がっている線は、マトイの視界を可視化したものであり、紅い線が両端に一本ずつ広がっているはずだ】
【セリーナがソレを打ち抜いたなら、数秒間、視界がブラックアウトするだろう――――】
【マトイから見て右の線を撃ち抜かれたなら視界の右半分が、左の線なら視界の左半分がそれぞれ】

【しかし、ばらしてしまった、それならば、マトイが回避の行動に移るのも可能だろう】

726名無しさん:2013/02/14(木) 23:03:17 ID:J4RkVEVgO
>>704

【バレンタインで賑わいを見せる喫茶店に、足を踏み入れる者がまた一人】
【けれど少しして、ピリ……と僅かに空気が張り詰めたような雰囲気が漂う】
【その後間もなく、緩やかな足取りでカウンター席へと近付いてくる人影があった】
【そいつは嬉しげな男二人組の隣に腰掛けて、ちらりとチョコケーキを一瞥すれば――】

……あぁ、それ美味しそうですねえ
ひょっとして、もしかして。バレンタイン・デイの、プレゼントです?
ふふ、羨ましい。こっちは、一つすら頂けませんでして……

【にっこり、人の良さそうな笑顔を浮かべながらそう問い掛けてくるだろう】
【シャドウブルーの髪を後ろへ軽く流した、薄紅の瞳の中性的な容貌の若者だ】
【紺青ストライプのドレスシャツに、チャコールグレイのスラックスを合わせ】
【眼球を模したカメオが特徴的なループタイと、プレーントウの革靴を身に着けて】
【明るい店内だと言うに、白い光を灯した角灯を、テーブルの上にそっと置きつつ……】

ええと、すいません、チョコレートケーキを……
ひときれ、ハーフでお願いできますか、ね

【二人組に背を向けながら、よく通る中性的な声で、近くの店員を呼びつけて注文をする】
【その際、若者が羽織る無装飾な外套の、背面に大きく描かれているものがよく見えることだろう】
【極彩色に彩られた……きらやかな“逆五芒星”の紋章。空気が少々変化したのは、恐らくそれのせいだ】

>>723
/では、よろしくお願いします!

727名無しさん:2013/02/14(木) 23:12:30 ID:jLgM7NNA0
>>724
ベアコか。よろしくな。

【ベアコ……やっぱり熊の毛皮を羽織っているからなのだろうか。というか、やっぱり野生児なのだろうか。閑話休題】
【しかし、結構シリアスな話をしていたのだが、この自己紹介でそれも吹っ飛んでしまった】
【男……ライラは暗い人より明るい人のほうが好きだが、些かベアコは明るすぎると思ってしまう】
【それが彼女の良いところなのかもしれないが】


……。お、おう! なるほどな!

【  全  く  分  か  ん  ね  ぇ  】
【しかし、ライラにはそれが戦闘シーンというのだけは分かって。純粋(そう)なベアコのことだから、本当に強かったんだな、なんて思う】
【やはり世界に名を轟かすカノッサ機関。その強大さというのは本物のようだ。ベアコの証言から、改めてそう感じた】

……いや、そいつには勝てたかもしれないがな、他の奴になってくるとそうもいかないかもしれないからよ……。
別に戦うのは禁止できないが……本当に危なくなったら逃げろよ?

【仮にもカノッサ機関員を退けた本人。ベアコが強いというのは本当のことなのだろう】
【だからこそ心配になってくる。その強さを過信して、敗れ散ってしまうのが。こんな明るい少女なら、尚更で】
【そうやって忠告すると、優しくベアコの頭をくしゃくしゃっと撫でようとするだろう】
【小さい子には撫でるのが一番と聞いたのは一体何時だったか。……ふと自問して見ると、答えはずっと前だった】

728名無しさん:2013/02/14(木) 23:13:30 ID:vs1zBrKw0
>>717
【グーの巨体を殴り飛ばす剛力は、女性所ではなく、軽く人間離れしていると言ってもいい力であった】
【しかし、殴り飛ばしたシルバーは、体制を立て直した後に両手を膝に当てて肩で息をする、大分疲労が溜まってきたようだ】

【ーーーだが、立ち上がるグーを、そして自分を睨むグーの眼を、その闘気を、感情を、怒りをーーー】
【手負いの獣が向ける怒りの感情を一身に受けて、シルバーはーーー】

ーーーにひひ、にっひっひっひっひっひっひっひ!!
いいツラできんじゃねーか虎ちゃん!似合ってんぜ!!
そうでなくっちゃなあ!アタイも疲れてなんかいらんねーぜ!!

【嗤うーーーシルバーは、怒るグーとは逆に、楽しそうに笑って、疲れが頭からすっ飛んだみたいに、眼を爛々と輝かせて】
【まるで獲物を目の前にした野獣の様な紫の眼は、グーとは違う闘争心を宿している】

【左腕の鎧の、肩部の排気筒から黒煙が上がって、巻き付いている鎖が弾け飛ぶ】
【鎧から鳴り響く音は、地獄から響く魔獣の怨嗟の唸り声が如く、低く大気を震わせるーーー】

行くぜ!これで終わりだ!!

【シルバーが一声叫ぶと、高く跳んで空中で体を前に回転させ、遠心力で勢いを付けながらグーに迫るッ!】
【左手の手を開き、泥に塗れた黒い爪を、遠心力と落下の勢いを乗せ降り降ろさんとしたーーーッ!】
【その爪に纏う泥は劣化の泥、容易い防御はそれを以って弱らせ、切り裂いてしまうだろうッ!】
【だが、呼び動作は大きいし狙いは単調、ここを乗り切ればーーーッ!】

729名無しさん:2013/02/14(木) 23:13:43 ID:t/Kdvk1o0
>>720

【電速の如き怪鳥の飛来よりも、セリーナの射撃は早かった】
【放たれた魔弾、その程度意に介さず怪鳥はそれを飲み込むが】

【次の魔弾、展開した魔方陣に激突し】
【稲妻が爆ぜて、轟音と共にあちこちに飛び散る】

【そしてヒルコは】

「あはぁ!!」

【目を見開き、既にセリーナの眼前まで迫って居た】
【怪鳥を追ってきたのだ、恐るべき速さで】

「畳返し!!」

【ヒルコはセリーナの前で震脚を踏み鳴らすと】
【床板を突き破り、巨大な地盤がまるで壁の様に競り上がり!】
【セリーナを押し潰そうと倒れてくる!】

>>725

「あっはっはー、ごめんなさいねソニアさん。
 既にこの戦いはダニの心臓より小さい僕の意志でどうにかなるモノではなくなっているのですよー」

【ヒルコはソニアに悪びれも無く】
【否】
【自分ことを心から恥じてそう言い放つ】

「いやー、そんなことを知っても何にもなりませんよ?
 この世で最も無益な情報は僕のプロフィールですからね・・・なに!?」

【ヒルコは慌てて自分の周囲の線を見返す】
【その瞬間は紛れもなく、一瞬の油断で】

730名無しさん:2013/02/14(木) 23:18:39 ID:rWoBZ8W.0
>>721

【真っ黒の部屋、溢れて満たす、色とりどりのぬいぐるみやお人形たち】
【ふわふわした身体は確かに抱きしめれば気持ちいいし、可愛らしい造形は女の子ならば好むだろう】
【けれど。そんなかわいらしい理由じゃない、少なくともそれは、大部分を占めない】
【(だって、お人形さんなら、わたしを絶対に裏切らないでしょう?)】

【人形めいた彼女だって、或いは――絶対に裏切らないよという、意思表示なのか】

【棄てられると思った、例えば背中を切り裂いて路地裏に、例えば頭を打ち抜いて公園に、】
【そうして誰か別の女を連れて、二度と戻って来てくれなくて、くるしくて、】
【そんな過去。あった記憶なんてないのに、どうしてこんなにも鮮明に苦しいのだろう、頭が痛む――】

…………ずっと、いっしょ?

【あふれ出す言葉がぴたり止まる。それは、殺意へと思考が向いたそのときだったけれど】
【ぎゅっと抱きしめて見上げる瞳。いろいろな感情を湛えて、ぐちゃぐちゃで、】
【浮かべた表情だってちぐはぐだ。少なくともまともな思考なんてしていないはずで、それに、】
【“彼がそれを望むなら”】

“いいよ”

【自分の感情なんて、ずっとずっと優先度は低い。欲求だって】
【その身体をばらばらに刻みたい、ぬいぐるみにするみたいに治してあげたい、ひとりじめしたい】
【たくさん浮かぶそれ、あっさりと擲ったなら、身体も魂も、ぜんぶ、】

【――ぴちゃんと、雨どころか雲ひとつないこの場で滴る雫の音は異常だろうか】
【“あれ”はいつもいつだって動き出すのがワンテンポ遅い、だって重視するのは鈴音じゃないのだから】
【その内側で眠る*音のことだけを気にしている。そこにまで及ぶ害だけを排除するために動く】
【いまだ見せない姿は、けれど、その紅茶色の先までも意識を払って、たしかにそこに――】
【動くとなれば、愛した女性のためだ。手を抜くわけもない――千年を永遠に変えるなんて、ありえない】

731名無しさん:2013/02/14(木) 23:22:09 ID:ojFZPBa20
>>726

【ぴた、と、マフラーの青年とタオルバンダナの青年のフォークを持つ手が止まる】
【それまでの浮かれた空気がどこへやら、二人の緩んでいた顔つきが引き締まる】
【かつん、とフォークを皿の上に置く乾いた音が響いた】


――そうだよ、俺たちここの店の常連でさ、店長の女の子にご馳走になった代物なんだ
こういった物を貰う事は貴重でさ、ありがたくいただいているんだよね

『うらやましいかよ兄ちゃん、欲しけりゃ自分で買うこったな』


【若い男の人当たりのいい笑みに対して帰ってくる二人組の軽口――だが声に一切の遊びが含まれてない】
【それまでの上機嫌な声色はすでに消えていた、彼らは感じ取ったのだ、この店に今招かれるべきではない者がいる】
【磨き上げてきた長年の勘は、こういった敵意などを容易く肌で感じ取る事が出来ると言う事か】

【背が高い割に気弱そうな巻き毛の侍女が、やや慌てた様子で『か、かしこまりましたご主人様』と一声かけて下がっていく】
【ちらり、とタオルバンダナの青年がシャドウブルーの髪の男の外套に目をやると】


『ずいぶんとよォォォ〜……大々的に見せびらかしてくれるじゃねえかよ
その逆五芒星、俺には非常に見覚えのある柄の気がするのは気のせいッスかねぇ〜……』

――あんたさ、こんな所に何しに来たのかな?先に言っておくけど、ここは当然ながら
人様に迷惑をかけるべき場所じゃないんだけどな、チョコレートケーキ……静かに食べてくれるんだよね


【そう問いかける二人の青年、顔を男に向けこそしてないがその眼は全く笑ってはいない】
【仮に、絶対にありえてはいけない事ではあるが、この場所でもし『弾ける』ようであれば】
【自分たちが絶対に容赦しない、と暗に彼らは語っている】

【席について普通に飲食する事は止めないらしい、座るだけならば邪魔はしないようだ】

732名無しさん:2013/02/14(木) 23:24:45 ID:XtHbiVbc0
>>727

ふわぁ〜はぁ〜…

【ライラに大人しく撫でられるベアコ】
【笑顔と共に撫でられたことによる嬉しさのためか、少し頬が赤く染まった】

えへへ、また撫でられたっ!

【"また"とは何のことなのか、少なくともライラではない】
【純粋無垢、それゆえに裏表のない性格】
【隠し事はあるが、それは子供が親に怒られないようにするためのカワイイ隠し事程度のもの】
【だからこそ、少女の口の端々から出てくるその言葉の意味は少女自身の環境をあらわにしている】

逃げる?逃げる―…?

【逃げるという言葉に少し考え事をしながら】

あいっ!逃げろって言われたら逃げる!

【何とも他人任せな―いや、どちらかと言うと"命令"に従う思考であった】
【誰に言われて、なぜそうするのか】
【純粋でまぶしいベアコの笑顔の裏にいる―少女に糸を引くもの】
【少女のその言葉は、正義を目指すものなら不安に思ってしまうような言葉であろう】

733名無しさん:2013/02/14(木) 23:28:53 ID:mLgIfvdQ0
>>728

貴様……――貴様は……

【ギリギリと牙を噛み締めながら、怨嗟すら含んだ唸り声を上げ】
【自身の筋肉を、張り詰めた弓のごとく極限まで引き絞る】
【痙攣する足を、左腕で殴りつけて無理やり止め】
【ただ一撃、一撃だけを渾身の力を込めて放つために構えた】

……貴様はよぉ――――

【爛々と輝く虎の両眼】
【怒りに染められながらも集中力を絶やすことなく】
【ただ一念――】

――貴様は!よくも!よくも俺の前で…………!
糞汚ぇモンを母なる大地に"ポイ捨て"してくれやがったなああああぁぁぁぁぁぁああ!!!

【――自身が傷つけられたことでもなく、術を破られたことでもなく】
【地面を汚染されたことへの憤怒】
【大自然と共に生き、大地を信仰してきた導師であるグーは、劣化の泥をばら撒いたシルバーへ怒り狂っていた】

【放たれるシルバーの必殺の一撃】
【当然ながら俊敏な動作で回避する事など出来ず】
【あれほどの一撃を防ぎきる事のできる術など、今は行使することができない】
【故に頼るのは……己の拳骨一つであった】

そこに直れ!鉄拳制裁じゃ糞餓鬼ぃぃぃぃぃいいい! !!

【杖を足元に落とし、左腕で思い切りシルバーへと拳を突き出した】
【猫の視力は、人間より認識できる色素が少なく】
【また、静止した物体に対する視力が低い。しかし反面、動体視力は優れている】

【狙うのは、カウンター】
【黒き爪を己の身体に掠らせる様に回避しつつ、相手の胸に渾身の一撃を叩き込もうとする】
【この行動が成功したとしても、グーは戦闘続行不可能なレベルの負傷を受けることとなる】
【どう転ぶにせよ、ここで勝負は決することとなるだろう】

734名無しさん:2013/02/14(木) 23:29:06 ID:bCuXoRgU0
>>718
/まだいらっしゃいますでしょうか?

735名無しさん:2013/02/14(木) 23:31:11 ID:sjHfUBAQ0
>>734
/ここに

736名無しさん:2013/02/14(木) 23:36:35 ID:hSwRKYvY0
>>725

【彼女は動けないようだ――縄、か?水のような物に縛られているのは確認できるが――】
【それがどういうもので、どうやって外せるのかはわからない――】
【闇雲に銃弾で撃ち抜こうにも、貫通してソニアの体内へ行ってしまう事を考えると――手が出せない。】
【助け出すのは後になりそうか――それが歯がゆくて。】

(チッ・・・どんな原理か知らないけど、結構面倒なチカラ持ってるみたいだね・・・!)
(流石にマトイ、か――でも、こいつは――・・・"ヒルコ"?)

【そう、ソニアの漏らした言葉――敵の名前。ヒルコ。】
【先ほど彼自身もそう言っていたが、確かに彼は纏衣であってマトイではない――別の何かだ。】
【ならば、どうにかなるかもしれない、と――セリーナは心中でそう呟き。】

(――ソニア。・・・、アンタって娘は・・・!)
【しかしそれにしても、この状況で尚、敵を気遣う言葉の数々――「やめて」という単語が、耳に入ってくる。】
【嗚呼、彼女らしい――優しい、こんな戦闘の最中に、不釣合いなほどのそれはとても、セリーナを締め付ける】
【――だが、甘い事は言っていられない。少なくとも、セリーナだけは。】

>>729
【弾丸は飲み込まれるも、次弾の形成する召還陣は怪鳥の進撃を阻む事に成功、しかし――】

(―――速いッ!!)

【一瞬、息を着く間も無く接近してくるヒルコ――セリーナはそれを許してしまう。】
【レンジを重要視するガンマンの戦闘としては隙を突かれた形――しかし】
【召還陣は展開したまま。――まだ召還は可能。】

(――ここだ・・・ッ!!)

【盛り上がる地面、吹き飛んでくる砂礫――店内の床が裂け、地盤が怪物となり襲い来る――瞬間。】


―――騎士怪醒<ティターン・アーマー>

【召還陣が凄まじい勢いでバック、セリーナの身体を透過する様にすら抜いた瞬時に――"装着"】
【悪魔の手によって作られた、古の巨人族"タイタン"の皮膚を模して作られた魔界製"パワード・スーツ"】
【人造の悪魔とでも呼ぶべき不気味な姿へと変身したセリーナ、アーマーの補助動力により】
【地盤を"ボディ"で受け止める――衝撃が襲い来るが、ダメージは生身のときよりもずっと少ない。】
【鎧の内部でセリーナが「くっ」、と小さく息を漏らす――この攻撃が続けば、アーマーといえど保たないだろう・・・!】
【しかし――】

>>725

(――そうか、"視界を写す鏡のチカラ"――!!)

・・・ソニア、ナイスッ!サポートありがとッ!!

【セリーナはヒルコの視界を辿り、その一端をアーマー越しに"ロック・オン"】
【片手で競りあがった地盤を受けつつ、もう片方の手で"愛銃"――"弾"末魔を構え】
【発砲――本日四度目の攻撃はまさしく"視界"をさえぎるための一撃】
【ヒルコからみた左側の線めがけ、銃弾――紫色の魔力弾が殺到する!!】

737名無しさん:2013/02/14(木) 23:39:43 ID:GfWFgigU0
【路地裏】

【騒乱。抗争。喧騒。闘争。そして、“それら” へと繋がる密約――】
【この場所に縁の深いものといえば、そういった類の出来事が先ず挙がるだろうか。】
【…… “彼女” にも、それは当て嵌まるのかもしれない。】

………はぁ…っ……、……ッ、……ふ…っ……ッ…!

【腰までの伸びやかな黒髪が、濡れ羽烏と呼ぶに相応しい色合いで】
【銀の混ざる橡色の瞳をして、濃藍のトレンチコートを纏った―――少女、だろうか】
【移ろい行く刹那を留め、硝子の様な雰囲気を漂わせる。】

【廃墟の壁を背に一人佇んでいるのは、そんな形容の出来る人影だった。】
【張り詰めた空気のなか、整えるのは自らの呼吸。まるで喧騒を味わった直後のよう。】

(そういえば今日はバレンタイン、か……。時間が経つのは早いものね。)
(………あの夜みたいに楽しめたなら、それも楽しそうではあるけれど――――。)

………そんな余裕があるのかしらね?
先ずは息を整える事だけど――――……。

【ふと浮かべた “甘い” 思考――― 其れを問いかけの形で打ち消そうとする様に、少女はクスリと笑みを浮かべた。】
【その身から漂う微かな血の気配は、彼女自身のものか他人のものか。
 何れにせよ……記念すべきこの日を華やがせるのには、少しばかり刺激的すぎるものの様で。】


/持ち越しになる可能性が高そうですが、それでもよろしければっ…!

738名無しさん:2013/02/14(木) 23:39:57 ID:jLgM7NNA0
>>732
(……またって事は、いつも誰かに撫でられてんのか?)

【聞こうと思ったが、そこまでベアコのプライベートに突っ込むのも野暮というものだ】
【もしかして、先ほど彼女の口から出たスモーキーという奴がそうなのかも……ということは、スモーキーは親だったりするのか】
【考えど考えど答えは出ない。そこまで深く突っ込んでないのだから、当たり前だ】


【ベアコの朱に染まった顔。一瞬可愛いと思った。そういえば今日はバレンタインだなーと再び考える】
【そして自分に彼女が居ないことでその考えを抹消。その間0.3秒】

……。

……いやいや、自分で判断すんだよ。敵と1対1になったら、逃げろなんて言ってくれる奴、誰も居ないだろ?
自分の身が危ないなと思ったら、自分で判断して逃げなきゃな。

【もしかして、この思考パターンで機関員と戦ったのだろうか。そうだとしたら物凄く不安である】
【今度戦うときのために、それだけは知っておかなくちゃならないとちょっと強めに忠告する。その思い、届くのか】


……ベアコ。そのスモーキーって奴、誰なんだ?


【ちょっと前までは深く突っ込まないでおこうと思っていたのに、やっぱり気になると止められない性格の男】
【もしスモーキーって奴が親で、ベアコにそういう思想を植えつけたのなら、ちょっと危険な奴かもしれない。幸い今のベアコは健全なのだろうが】
【予防はしてもしてもし足りないのだ】

739名無しさん:2013/02/14(木) 23:40:09 ID:w6sP5Gcc0
>>730

【返答を聞ければ思いつめていたような表情は溶けて、最愛へ向けるべきそれに変わる】
【いつの内にか預けていた重さは逆に相手を受け止めるように、ぎゅうと抱き締めようとし】
【抱き合う形になる事で鈴音と交わらない視線の先は、明確に雫の音へ向けられていた】

(……――――焦るなよ。どうせ泡沫の夢だ)
(お前にとっては一刹那にも満たない、な。 だから、見過ごせ)

【人の言う永久なんて、所詮命尽きるまでの間なのだからと】
【「保護者」に告げるための心中の言葉。故に、鈴音にそれは、きっと、伝わらない】
【僅かな間だけ置いて、すぐに腕の力を強めて――】

……私の全ては、鈴音の所有物(もの)だよ。 始めにそう誓ったはずだ
好きにしていい。殺したいなら殺していい。何だって受け入れられる

【――漆黒の傍観者が、つまらないとばかりに「物語」を投げ捨てる音がした】
【当然だろう。彼の持っていた不穏極まりない色合いが、途端に中和されてしまったのだから】
【もっと面白くなるかと思っていたのに――馬鹿げている】
【そんな「期待はずれ」とも言うべき感情は、この場においては、何の意味も為さない】

【元より観衆のために作った脚本でもないのだから当たり前だろう――馬鹿げているのは、どちらだろうか】

740名無しさん:2013/02/14(木) 23:42:36 ID:bCuXoRgU0
>>705

【表の人々の世界である大通りにも、暗闇への入り口は存在する】
【おそらくは、この世界でも最も光の世界に近い、闇への入り口――すなわち、路地裏に通じる道】
【大通りを歩く少女が、その入口の前を横切ったならば、その奥に一つの人影が見えるだろう】

【ゆったりと歩くその人影は、確かに一つであるはずだった】
【しかし、少女の目は捉えるだろうか、そこには二人の人間の顔が見えることを】
【長い白髪を後ろで一つにまとめた、ほっそりとした青白い顔】
【短い黒髪をボサボサに乱した、がっしりした浅黒い顔】
【人影は、ふと大通りを歩く少女の姿を目にして、足をとめた】


『……おい兄貴、見ろよあれ。なーんかこう……獣臭くねえか?』
「……確かに、大通りを歩くにはそぐわないように見えるな」

【いきなりずいぶんと失礼な会話を始める。それは二人分の声だった】
【しかし、やはり一人分の身体しか見えない。どういうことなのか、大通りにいるままでは、その全体像はつかめないかもしれない】
【二人は、立ち止まって少女に視線を送り続ける。少女なら、わかるかもしれない。彼らからおぞましい悪の雰囲気が漂ってくることを】


>>735
/よろしければ、お願いいたします

741名無しさん:2013/02/14(木) 23:44:39 ID:vO6nEpS60
>>729>>736

【ヒルコの言葉はあまりにも冷たくて――――否、どちらかと言えば、貴方の方が正しいのだろう】
【それに比べれば彼女の正しさなんてきっと、歯牙にもかけられないようなもの】
【現に彼女はくもの巣に絡め取られた蝶のよう、それでも、その矛先は彼女へとは向かないのだから】


違うよ……ヒルコ、無益とか、無意味とか……そういうの、無いよ……
ソニアも、ずっと、思ってたの……自分のこと、不必要、だって……
でもね、そういうの、悲しいの、とっても――――寂しいの


【無力だと思った、流す涙も、流す言葉も、全ては無意味だとも】
【貴方には届かなくて、ただその表層を流れるだけで】
【――――でも、届いて欲しかった、その言葉は、誰に向けたわけでもなくて】

【ただ、彼女に向けた、言葉なのだから】


セリーナ……お願い、ヒルコ……殺さないで――――
約束、してね……お願い


【出現する鏡――――貴女の銃弾の奥へと、出現する鏡】
【貴女の銃弾が、もしヒルコの線を破ったなら、そのついでに彼女の鏡へと吸い込まれるだろう】
【そうして貴女の位置から見れば分かるはずだ、彼女の直ぐ側に、もう一つの鏡があると】

【鏡と鏡は繋がっている、最初から彼女は犁女に打たせるため甬女のサポートに回ったのだ】
【もし銃弾が鏡へと吸い込まれたなら、彼女の直ぐ側の鏡から出現し、彼女の身体を打ち抜くだろう】
【そうすれば、深いダメージと一緒に、拘束から抜け出す事が、できるから】

742名無しさん:2013/02/14(木) 23:50:24 ID:vs1zBrKw0
>>733
【彼女は、シルバーはただ戦いたいだけの人間、強さを求める理由もなく、戦う理由も無い、正しく手段が目的と化してしまっている人間であった】
【ただ何も考えず、理由もなく戦う者に怒りはない、守るべき者も、倒すべき者もーーー何もいない】
【そんな人間が、どうして大地の為に怒るグーに勝てようか、正しい怒りを以って生み出される力に勝る力を生み出せようか】

【勢いをつけて落下する体は最早捻る事すら不可能だ、合わせて打ち込まれた拳はシルバーの顔面を捉えた】
【鈍い音が、その場に響き、ギャラリーもそれを見て思わず目を閉じる、相対的に衝撃の増した反撃に、仰け反るように跳ね上がったシルバーの体は、背中からドサリと落ちる】

…………ーーー

【鼻と口から盛大に血を流しながら、シルバーは目を回して気を失っていた、どう見ても戦闘続行は不可能だ】
【倒れるシルバーの体から鎧が砕け、また集結して元の腕輪に形が戻る】
【撒き散らされた泥は、鎧が無くなると共に染み込む様に消えて行ったーーー】

743名無しさん:2013/02/14(木) 23:53:44 ID:XtHbiVbc0
>>738

ん…?逃げる?判断?自分でする?
ん〜…自分で?教えてくれないのか?

【頭の上にクエスチョンマークが浮かぶのが目に見えるほど、彼女は悩んでいる】
【今まで自分自身で考えたこと、判断などしたことはなかった】
【少女のことを心配して、危険なこと、自分で考えること、様々なことを教えてくれた人は多い】
【しかし、そんな教えさえも全て上書きしてしまうほど、依存してしまっている人物が彼女にはいた】

スモーキー?スモーキーはねー!いつも一緒にいるの!
居てくれるのー!

【それが少女の言う人物―少女の依存先である】
【笑顔で嬉しそうに話しているが、それこそがすでに間違いである】
【それを彼女は分かっていない、理解しようとしない】

前ねー、ベアコ一人だったの
ずっと一人だったの、でもスモーキーが来てくれたの!
その時ね、すまないって言って、なんか泣いてたの
だからベアコずっと一緒にいるの!

【抽象的、少女の言うことはバラバラに断片的にしかわからない】
【だが、その説明こそが少女がそこまで依存してしまっている理由でもある】

今はお仕事でちょっといないけど…

【少し寂しそうな表情をして、ここにいないその人物のことを思っている】

744名無しさん:2013/02/14(木) 23:57:58 ID:J4RkVEVgO
>>731

へえ、そうなんですか、女の子の店長さんに……ねえ
名前が『フルメタルジャケット』だって言うもんだから
もう少し、いかめしい感じのところだと思いましたけれど……

……ずいぶんと……可愛いじゃあ、ないですか。
店長さんのご趣味かな。気に入りましたよ、常連になろうかしら

【二人の軽口に対し若者も、何の気なしと軽く冗談めかして言葉を紡いだ】
【巻き毛の侍女に、愛想よく「宜しく」とだけ言ってその姿を見送っていく】
【背後の紋章からこいつが招かれざる客だと言うのは一目瞭然である、しかしながら】
【彼らに見せ付けるのは生来の図々しさか、敵意を向けられようが全く気にしていない】
【肩越しに、青年らと視線を交錯させる。相手が笑っていずとも、こちらは微笑みを湛えたまま】
【そうして問いかけられると、向き直って正面を向き、さも当然といったように頷く】

見覚えのある、ってのは間違いじゃない、寧ろ大当たり……です、ね。
ええ、勿論ですとも。何せ、今日は愛する者に贈り物をする記念日ですよ?
バレンタイン停戦……とでも言いましょうか、無粋なことは出来やしませんで

【言われずとも、と大人しくしていることを約束する、敵意など一切抱く様子は見せずに】
【今のところ弾けそうな様子はなく、この場の雰囲気を楽しんでいるようにも見えるだろうか】
【やや背中を丸めながら軽く頬杖をつきつつ、ふうんと何やら考え込み、やがて口を開けば】

…………それとも何でしょう、
やっぱり“カノッサ”の者だと不安要素たっぷり、……ですか?

【……こぼれるように出てくるのは、なんでもないそんな一つの問いだ】
【ふと目を伏せ、“いかにも”せつなげな色をその表情に織り交ぜる】
【「兄ちゃん」と言うには少し女々しく、されど「姉ちゃん」と呼ぶには相応しくない】
【このようなどっち付かずな顔立ちをしながら、浮かぶ切なさは酷く色濃いものだ】
【或いは、それが演じているような、気取っているようなものに見えるかもしれないぐらいには――】

745名無しさん:2013/02/15(金) 00:00:45 ID:sjHfUBAQ0
>>740

【ああ、狗の鼻は、悪の臭いをよく嗅ぎつける。】
【私の正義感は、そいつを捕捉する。禍々しい。得体が知れない。】

(狩ろう、悪だ。)

【私は悲しい程に猟犬なのだ、と再確認していた。】
【目に見える武器は要らない。わかりやすい牙は、この感情だけで十分だ。】

(カノッサ機関だろうが、そうでなかろうが。)
(加減が効くか効かないか、その程度の違いだ。問題は無いね。)

【佇む暗雲を確かめようと、灰色の猟犬が、路地裏の闇へとゆっくり斬り込む。】
【ーー傍らに、墓場を背負う痩せた狼を引き連れて。】

私が問うのは一度だけ、一つだけ、だ。
君はカノッサ機関か 否か? 答えたまえ。

【悪人かどうかは、自分の嗅覚が判断する。】
【所属までは、判断出来ない。それが出来れば、勘の領域では無いだろう。】

【不意打ちめいて仕掛けても、まず失敗するだろう。】
【だから正々堂々に持ち込もうと、わたしは律義に「敵対」を知らせるのだ。】

746名無しさん:2013/02/15(金) 00:05:16 ID:t/Kdvk1o0
>>736

「くぅ!」

【撃ち抜かれた視界線】
【線を貫いた弾丸はそのままどこかへ吸い込まれる】

「あはぁ、そうですか。強化系の能力を持つガンマンですか」

【ヒルコは失われた左目の視界を補う様に、顔をやや傾けてセリーナを見る】

「でも! アナタ今動けませんね!? 動けないガンマンなんて的でしかありませんよ!!」

【ヒルコは手を地面にかざす】

「四天廻召、土竜!!」

【倒れかかる地盤を抑えるセリーナの左右から、更に地盤が競り上がる!】
【今度は二枚、まるでトラバサミの様にセリーナを噛み砕こうとする大地の顎】

>>741

【しかし、ヒルコは】
【突如後ろの方で鳴り響いた炸裂音に振り向いた】

「な、に!?」

(僕の左肩を抉るはずの魔弾を・・・自分の方へ向けたのか!?)
(なぜ、何の為に!? まさか・・・いや違う! そんなはずはない!)

【ヒルコのソニアを見つめる視線に敵意が籠った】

(拘束から逃れる為だ! そしてセリーナさんに加勢する為! そうに決まっている!)

「あはっ、ソニアさん。カスみたいな僕への同情はもう結構です。
 アナタとセリーナさんが僕を殺す気はなくとも、僕は・・・いや僕も殺す気はありませんが」

【ヒルコは目を見開いた】

「僕を殺す気で挑まないと、アナタ達は負けますよ?
 マトイ様の力には同情と躊躇いの籠った力では到底敵いませんよ?
 それにアナタ達は僕を殺そうとしても不可能です、試してみますか。
 ほら、そのライフルで試しに僕の脳天を撃ち抜いてみてくださいよ」

【ヒルコは挑発的に、自分の頭をトントンと叩いて見せる】
【セリーナの方は見ない】

【完全に油断、いや】
【ソニアの方に注意を向けすぎている】

747名無しさん:2013/02/15(金) 00:05:49 ID:mLgIfvdQ0
>>742

グ、ハッ――――……

【カウンターを成功させることは出来た】
【しかし、満身創痍の身体に対してシルバーの必殺の一撃は負荷が強すぎ】
【掠らせただけでも胸に大きな裂傷を刻み、グーは呻き声と共に片膝を付いた】

【同じく戦闘不能、意識があるが故に勝利とも取れるが】
【一番正しい表現は引き分けであろう】
【少なくとも、血塗れで荒い息を吐くグーは勝者の姿とは思えないものであった】

……チッ、糞が……
少しは……年寄りを、労われってんだよ……

【グーは左腕で木杖を引き寄せると、その場に突き立てる】
【応じるようにして杖の螺旋飾りが淡く輝き、杖から"根"が、"枝"が生え】
【あっという間に一本の小さな樹へと変貌した】

【一種の結界である。行動の制限を引換えにした浄化の魔術】
【霊樹の持つ浄化作用で周辺の地形の修復、地脈の回復を行う】

あ〜〜疲れた……すまねえな……ちょいと寝かせてくれや……
あとよ、まあ死んじゃいねえだろうが……そいつをお医者さんにでも連れて行ってくれると助かるぜ……

【ギャラリーたちへと途切れ途切れの声でそう頼むと】
【グーはその場で瞑目し、意識を闇に落とした】
【大地の信徒であるグーは、霊樹の元に在れば大地の恩恵により多少肉体を癒す事可能である】
【即効性はなく、こうして瞑想をする必要はあるものの、今はじっくりと目を閉ざし、傷ついた身体を癒すだろう】



「(……じゃ、邪魔だなぁ)」
『(車が通れねえ……)』

【道の真ん中で樹を生やして瞑想する大きな虎人は、大層邪魔だったそうだが……】

/長時間お疲れ様でした〜!

748名無しさん:2013/02/15(金) 00:07:39 ID:jLgM7NNA0
>>743

あぁ。お前がそのゴキブリと蝶の機関員と戦った時だって一人だったんだろ?
1人で戦うときは誰も何も教えてくれないぜ? だから、自分で考えなきゃな。

【あくまで忠告の域を出ない。当たり前だ。忠告するしか自分には出来ないのだから】
【そして、ベアコは今まで何十人と人に出会って、一回も自分で考えて動けと教えられたことがないのだろうか、という疑問がふと頭を過ぎる】
【答えは間違いなくNOだろう。ならば、それほどまでに強い存在がその忠告を打ち消している―――――】


……なるほどなぁ。
保護者……保護、かぁ……。


【ベアコの嬉しそうな言葉に、男は喜んで良いのか分からなかった】
【ベアコに保護者が居ることは、紛れもなく喜んで良いことだろう。だが、何か引っかかる。彼女の言葉の中にも、おかしい部分は有る】
【だから、純粋に喜べない。そもそも、保護者と言ってしまって良いのかさえも】

【だが、保護してくれる身なのは確かなのだろう。ベアコがここまで嬉々として話をする相手、スモーキー。印象に残った固有名詞だ】

……あー。ま、すぐ戻ってくるさ。そんなしゅんとしなくて良いだろ?

【な? と、ベアコの目に高さをあわせてそう笑いかける】
【複雑な事情があるのだろう。それに突っ込むことは出来ない。しかし、それを応援することは誰にでも出来る】
【そしてライラには、それしか出来ない】


さて……、じゃ、俺はもう行くわ。 じゃーなベアコ。


【そしてライラは汚れた背中を手に持った杖で叩くと、その魔法使いスタイルのまま歩き去っていく】
【どうかベアコに、災難が訪れないように―――――そう祈りながら】

【今なら呼び止めることも、それを見送ることも可能だ】

749名無しさん:2013/02/15(金) 00:14:20 ID:rWoBZ8W.0
>>739

【並行世界のすべて、捧げたって足りないぐらいにだいすきなひと】
【そのためなら、柔らかな中身を護る外殻の仕事を投げ出したっていいと思えた】
【白子の彼はそんなこと赦さないだろうけれど、自分なら、最速で最悪の一手を打てるから】
【ここに流れる血のすべての否定。抱きしめられたなら――久方ぶりに笑った】

【ざ、と。空間を走るノイズは育ち、やがて曖昧なひとがたを成すのだろう】
【血色が彼を睨みつけて――動くには足りないと判断。そのくせ、舌打ちをひとつ】
【――あとに残したのは地面で爆ぜる水飛沫だけ。ざぁと清い水の香りが風に乗った】

――ほんのちょっとだって、どこかなんて、行かないで、
私のところにいて、ずっと……わたしだけ、

【強まる腕の力、安堵したような声が紡いでいくのだろうか】
【こちらからだってぎゅっと抱きしめて、独り占めしたいと、そう】
【極限まで堕ちた思考。持ち上げたなら、前よりも歪んでいるのは必然なのだろう、きっと】

【――殺してやろうだなんて、そんな殺意の思考、どこかへ紛れて消えてしまった】
【手元から逃げ出さないなら。動かないお人形なんて、妥協案でしかないのだから】

――もっと、もっと。所有痕(あと)付けて、絶対消えないの、もっと、たくさん、
いっぱいいっぱい、おそろいがいいの、わたしの全部、お父さんの所有物(もの)

【そうして強請る思考の影、愛玩奴隷なんて。言われたときは嫌だったのに。それでもいいや、なんて】
【――それにしたって、零す呼称。仕方ないといえば仕方ないのかもしれないけれど――】

750名無しさん:2013/02/15(金) 00:15:49 ID:ojFZPBa20
>>744

【かつん、かつん、とマフラーの青年がフォークで皿を叩く音が店の中に響く】
【それほどに、店内の雑音のボリュームはいつの間にか絞られていた】
【今店にいる者たちは無駄口を叩かず、一触即発の空気を放つ三者の方に時折目線を向けている】

【『あの二人』と、機関員が同じ席で食事している―――この異様な光景に自ずと目が行ってしまう】
【そんな怖いもの見たさの好奇心と、出来うる限り穏便に離れようと、即座にチョコを食べて会計し、後ずさりしていく者もいる】


『いい度胸してるじゃあねえかよ、機関員ってデカデカと明確に印を掲げておきながら
堂々と常連になりたがるとはなあ、客足減ったらどうしてくれるんだてめー』

――俺たちも結構カノッサとはやり合って来たからね、不安を抱かない方が逆におかしいでしょ
でも、まあいいよ、バレンタインに無粋は出来ない、それくらいの風情が理解できる悪党を叩きだすほど
狭い器量じゃないよ、――ウソだったら俺が表に叩き出すけどね


【しばらくして、今度は三つ編みにメガネの侍女が緊張気味に、『お待たせしました……』と告げて若者に差し出すのは】
【ビターな色合いのチョコショートケーキ……目の前に置かれた瞬間にカカオの香りが漂ってくる】

【食べなよ、と、横のマフラーの青年がす、と手をケーキに向けて真顔のまま勧めてくる】

751名無しさん:2013/02/15(金) 00:18:16 ID:XtHbiVbc0
>>748

一人じゃないよ!スモーキーと一緒に戦ったんだよ!

【少女なりの訂正】
【ベアコは自分が強い思っている】
【しかし、それはあくまで保護者と思われる存在がいる上での強さとも、心のどこかで理解している】

あい!またね!ライラ!!!

【そう言って手を振り、ライラとは逆の方向へと、手に一杯のチョコを持ちながら歩いて行った】

【――ライラが歩いていくその道の向こう側から一人の男が歩いており―すれ違った】
【3本のタバコを一度に吸っており、上から下まで黒い服装】
【何も思わなければただの通行人、一般人―何か気づくことが無ければ―】

あっ!スモーキー!

【ライラの遙か後ろで聞こえるベアコの嬉しそうな声】
【声を聞き、振り返っても少女の姿は町の中へと消え、見つけることはできなくなっているだろう】

/おつかれさまでした!!
/またよろしければ絡んでください!!!

752名無しさん:2013/02/15(金) 00:18:50 ID:bCuXoRgU0
>>745

【少女が路地裏に入り込み、その姿を確認したならば、そこには異様な風体の男たちがたたずんでいる】
【人影が一つにしか見えなかった理由がわかるだろう。一つの胴体に、二つの頭と四本の腕。彼らは一つの身体を共有しているのだ】
【その身を包むスーツは中央から向かって右側が白、左側が黒に色分けされ】
【両胸のポケットには、それぞれ逆側の色の糸で、No.50と刺繍されている】

【自分たちの前に現れた少女、いや、正義の猟犬、の姿を目にし、その声を聞いた二つの頭は】
【向かって右側の頭が、落ちくぼんだ目と白濁した瞳で】
【向かって左側の頭が、つり上がった目と光る黒い瞳で】
【じっと相手を見据えながら、言葉をつむいだ】


『なんのためらいもなく、路地裏に踏み込んでくるとはな。おまけに、カノッサ機関か、だと?』
「ずいぶんと腕に自信がおありのようだ……」

【四本の腕が動く。本来の腕の位置にある、青白く細い腕が、手のひらを地面に向ける】
【脇の下あたりから伸びる、浅黒く太い腕が、手のひらを空中に向ける】
【そして、いよいよはっきりとにじみ出る、二人分の悪意と殺意】


「答えよう。カノッサ機関ナンバーズNo.50、デュアル兄弟。兄のオーギュストだ」
『同じく、弟のギュスターヴ。……あんたは、機関の敵、でいいんだよな?』

【四つの手のひらから、溢れだす何か。青白い手のひらから地面に向かって垂れ落ちていくのは、泥だ。手のひらから、泥が溢れ出している】
【浅黒い手のひらから、空中に向かって巻き上がるのは、砂だ。手のひらから砂が噴き出している】
【まずは、浅黒い腕が動いた。両腕がクロスされるように振るわれると】
【巻き上がっていた砂が、少女に向かって飛ばされる。それらは空中で集まると、二つの刃の形を取った】

【二本の砂の刃が、少女めがけて路地裏の虚空を飛ぶ】
【砂で形作られたその刃は、速度は早いが、威力は低い。当たっても肌が浅く切れる程度だろう】

753名無しさん:2013/02/15(金) 00:19:51 ID:jLgM7NNA0
>>751
/絡みお疲れ様でした!
/こちらからもよろしくお願いいたします!ありがとうございましたー!

754名無しさん:2013/02/15(金) 00:22:05 ID:vs1zBrKw0
>>747
【ざわ… ざわ…
ざわ… ざわ…】

【ざわつく人だかりは、グーとシルバーの戦いの野次馬達、いつしか出来ていた人だかりは、戦いが集結すると歓声があがり、人々はまた疎らに行動しだす】
【グーを見つめる者、引き返す者、未だざわつく者…】
【その中から一人、スーツを着た男が人を掻き分けて出てきて】

「…ったく、世話かけさせんなっての…」

【一人呟いて、シルバーを背負うと、また人を掻き分けて去って行ったーーー】

/お疲れ様でした

755名無しさん:2013/02/15(金) 00:29:29 ID:hSwRKYvY0
>>741

(ソニア――・・・)
【ソニアは思っていた、自分は不必要だと――しかし、確かアタシが】
【そう、アタシが言ったのだった――ソニアは必要だ、と。】
【仲間になってくれ、と――。】

(・・・はぁ、まったく――これじゃどうしようもない。)
(こんな状況で・・・殺せるわけなんて、ないじゃん・・・っ!!)

【そうだ、自分が言った言葉がそのままソニアを支えているならば――】
【この組織という、居場所がソニアを支えているならば――】
【今、このヒルコという青年は、殺せない――】

・・・オーライ。

【小さく、呟く。聞こえなくとも、聞こえていても関係はない。行動で示すだけだ。】

>>746

強化系――ま、そうだね・・・っ!
鎧がなきゃ、ホントにただのガンマンだからさ――けど、結局何をしようが、アタシはアタシさ。
鎧着てようが、着てなかろうが・・・アンタを倒すのはただの、ガンマンだ・・・ッ!

【そう、そして動けないガンマンは撃つよりも先に撃たれる――両側から捲り上がった地面がセリーナを包み込む――!】
【銃声が一発、聞こえはしたが――それがヒルコへと向かう事はない。弾丸は大地が大きく口を広げる中に、消える】
【セリーナの姿と一緒に―――!】

(う、ぐっ・・・!!潰される・・・!!)
【アーマーのアビリティ、防御へと最大限魔力が回されるが――背中の魔導機関が唸りを上げる】
【限界――これ以上は補助動力が持たない、関節が破壊されればセリーナはそのまま生き埋め状態――】
【しかし、ここで彼がソニアへと傾注しているのが彼女の命を生かした】

(――さっきの弾丸、消えた・・・いや、違うね・・・鏡だ。)
(ソニアが抜け出してるのがその証拠・・・ってことは、ヒルコは今――ソニアに夢中。)
(――ドカンと一発、ハジケるなら今しか・・・ない!!)

【機転を利かせ抜け出したソニア、そして図らずも彼女は彼の注意を引いてくれている――チャンスだ。】
【セリーナが地面に挟み込まれる寸前に放った第五発目の弾丸は、魔力弾ではなく召還弾――】
【狭い地面を潜り抜けるように陣が展開し、一つの武装が呼び出される――】
【セリーナはそれを"装着"し、そして―――凄まじい、回転音。いや、機械の唸る音が木霊した。】

一角閃攻――――<モノケラス・ドリル>!!

【瞬間、片側の地盤が砕かれる――そこから姿を現したのは、腕に一角獣・モノケラスを模したドリルを装着したセリーナ】
【遠距離を専門とするセリーナが唯一持っている近距離用兵器・モノケラスドリル!】
【掘削機は凄まじい回転音を響かせ地盤を破壊すると、そのままヒルコへとセリーナが突撃――!!】

やっぱ、土にはこれっしょ。
――――いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえッ!!

【――正し、ドリルの先端はヒルコの心臓や胴を狙ってはいない。】
【足元――機動力を奪う攻撃。それはつまり、ソニアの言う"殺さない"方法――】
【――しっかりと、彼女の言葉は、セリーナに届いていたのだ。】

756名無しさん:2013/02/15(金) 00:37:59 ID:sjHfUBAQ0
>>752

答えてくれてありがとう……私はレイニーエッジ。カノッサ機関を狩る者。
『桜園の血盟』の、レイニーエッジ・ピカレッジだ。

【ーー桜園の血盟。聞いた事も無い、ちっぽけな名前だろう。少なくとも、今は。】
【名前は、売る。カノッサに教えてやる。私という猟犬を。】

……ギュスターヴに、オーギュスト。大層な異形じゃないか。
カノッサの犬、其の穢れた命、此処で摘み取ろう。

【ーー右腕を、振るう。】

我がアートマンの名は……『メメント・モリ』

【飢えた狼のアートマン、メメント・モリ。】
【その牙を剥き出し、邪悪たる兄弟へと飛び掛かる。宿す異能は死の体現。】
【爪に、牙。メメント・モリに傷付けられた者は、『死んだ気分を味わう』ーー】

そして。

【レイニーの下腹部が、鈍く、ドス黒い光を灯す。】
【それは、殺戮者の、或いは負の光だ。それを宿し、飼い馴らす者の手にする光。】

……我が身に適合した、『咎堕の宝玉』の力。

ーー見せてやろう。
私のちっぽけな激情は、君らを引き裂く刃になる。

【振るった其の手に顕現するのは、真っ黒な長剣である。】
【それを以って、悪意の砂を切り払う。長剣は、消え失せる。】

757名無しさん:2013/02/15(金) 00:41:39 ID:w6sP5Gcc0
>>749

……なら。ひとつだけ、誓えるかい
もう「揺らいではいけない」。私を疑わないで、恐れないでいておくれ
その代わり私も揺らがない。君を疑わないし、恐れない

良い子の鈴音なら、ちゃんと約束出来るだろう?

【相手の言葉に零した苦笑は、矢張り色濃く残る親子の形に対してだろう】
【そう呼べと言ったのは自分で、それ以外の呼ばれ方ももう馴染みそうになく】
【ただ一つだけこれからの関係上で守って欲しいことを提示して、それで終わりだ】

【――返答を聞けば、手を引いて。漸く館へと戻ろうとし】
【これからのこと。今までどおり親子めいた生活は彼からは何にも変わりはしないのだが、】
【彼女が「不安」を零したなら。今までお茶を濁すように惜しみなく掛けていた甘言は無くなり】

【代わりにあるのは――言葉より安堵できるだろうこと。噛み付いて首を絞めて、以前より手酷い、それ】
【「所有物であることを疑うな」と、無言のうちに示すその行為は】
【所詮人の出来うる範囲でしかないのは変わらない。抵抗など、人外の相手にとっては容易い程度】

/この辺り、でしょうか……?

758名無しさん:2013/02/15(金) 00:42:03 ID:vO6nEpS60
>>746>>755

【拘束から抜け落ち、地面へと倒れこむようにして、何とか降り立つ】
【けれども、重症であった、肩を打ち抜いた弾丸が、白いブラウスに淡い鮮血の花を咲かせる】
【苦悶に歪む、彼女の純白の素肌が、波縫いされたかのように震えた】


っ……ぁ無理……なの……んぅ……もうね、ソニアは……殺せない、の
同情じゃ、ないよ……くっ……ぅ……可哀想、思ってるわけでも、ないの
そうじゃない、と……ソニア、壊れちゃう、から……


【殺さない事、人を――――殺さない事、それはもう、心に決めた事】
【揺るがぬ不文律のように、むしろ、昔から定められた結末のように】
【覆す事が許されない厳しい掟が、彼女の心の奥深くにまで染み付いていた】

【声が震える、傷口が熱を持つ、極端に暑さに弱い彼女にとって、また地獄のよう】
【口元が揺れた、小さな口が、何度も何度も酸素を求めようとして、喘ぐように声を研ぐ】
【地面に倒れこんだまま、立ち上がれない、視界を覆うのは、貴方の姿】

【貴方の身体が壁になるよう、その奥のセリーナとも、通常だったなら、会話もできないだろう】
【けれども、意思疎通をする方法はある、彼女の直ぐ側に落ちた、銃弾を放った鏡】
【傾いた鏡で見る、セリーナの表情小さく呟く声を、形だけでも感じ取った】

【――――そしてセリーナの起こす行動も、半歩早く掠め取るのだろう】


Прощение(ごめん)――――ヒルコ


【手元の銃を取る、貴方がセリーナの攻撃を対処しようと、もしくは反応しようとしている間に、動いた】
【鏡により、恐らく貴方より早くセリーナの意図を汲み取れるのだろう、伊達に組織の一員というわけではない】
【一緒にご飯を食べて、一緒に寝て、一緒に過ごした相手の考えは、貴女がそうであるよう、彼女も分かるのだ】

【銃口を貴方の狷瓩悗噺けるのだろう、引けない筈のトリガーに指をかけた】
【彼女はもう撃てない――――人を殺すための銃弾を、だから、人を殺さない銃弾を撃つのだろう】
【長い長い銃口、彼女の身長ほどもある大きなスナイパーライフルは、貴方の頭に突きつけるように銃口を向けられる】

【引き金を引いたなら、衝撃が弾ける、風の魔力を一杯に溜めた弾丸は、着弾すると同時に強い衝撃を与える】
【傷を与えるものではない、ただ単純にぶん殴るかのような強い衝撃――――】
【彼女のBullet for my Valentine瓩その声を鳴らした】

759名無しさん:2013/02/15(金) 00:47:29 ID:ojFZPBa20
>>313
大丈夫
我が組織の若い衆たちが力任せで突貫工事いたします
格安料金で

760名無しさん:2013/02/15(金) 00:55:09 ID:atg81rYI0
>>750

……だって、堂々と生きた方が“楽”でしょう? 素直なのが一番です、よ
それに客足が減るだなんて、ねえ。悪人すらも快く受け入れれば
自衛力含め包容力のある喫茶店として、逆に評判になるやも、知れませんし

【己の意思を包み隠さない様は、良くも悪くも率直で豪胆といったところか】
【発する言葉はいちいち冗談染みていたが、気に障ることはあろうとも差し支えることはあるまい】
【タオルバンダナの青年の言う通り、若者はそれなりに「いい度胸をしている」のだろう】
【鉄面皮とか、厚顔無恥とか……そういう言葉がお似合いな程度には、図太い性格なのだ】
【頬杖をやめると周囲の様子を見渡し始める、時には客や店員と目が合ってしまうこともあろう】
【そうなれば――決して好感があるとは言い難いが――愛想よく、そちらへと微笑を向けたりする】
【まあ、それはさておき。素直に敵意を向けてくるタオルバンダナの青年に対しては、】
【“悪いことしないんだから別にいいじゃない”とでも言いたげな視線を送りつつ】

ふうん……それもそう、か。
……だとしたら、じゃあきみたちはアレなんだ
いわゆる「正義の味方」ってやつ、ですかね?

ふふ、ありがとうございます、それでは遠慮なく
嘘なんか吐きませんとも、性に合わないんでねえ

【やはり何の気なしといった雰囲気のまま、相手の素性を自然体で探りながら】
【表情を振り撒くのもそこそこに、甘い匂いを漂わせるケーキに目を遣る】
【運んできた侍女と勧めてくるマフラーの青年に一言ずつ礼を伝えて、】
【フォークを手に取り、少しずつ、ケーキを口へと運んでいくだろう】

………………あら、おいしい。

【僅かに輝く目とふとこぼれた言葉は、徐々に喜色に満ちていく】
【淡々とケーキを食べ進めるその姿、ちょっとだけ幼く見えたかもしれない】

761名無しさん:2013/02/15(金) 00:57:33 ID:t/Kdvk1o0
>>755

「なに!?」

【完全に不意を突かれた】
【削岩機の鎧を纏ったセリーナがヒルコに迫る】

(土壁は・・・駄目だ、削り取られる! 回避も間に合わない!)

【ヒルコの能力は完全な中距離型だった】
【故に、単純な力の突進にはめっぽう弱く】

(回避するなら、そうだ!)

【ヒルコは地面に手を翳す】
【床板を突き破った地盤の土柱がヒルコの足元から競り上がり】
【上に跳び上がるようにして、削岩機の突進を回避した】

【セリーナの突進は土柱を砕くが、ヒルコは悠々とセリーナの背後に飛び降りる】

「あはっ、背後・・・取りました」

【ヒルコの頭上に再び紫電が奔る】
【稲妻の怪鳥が再び羽ばたいた】

「四天廻召、雷鳥!」

【鳥が直進する、その刹那】

>>758

「かぁ!?」

【突然だった】
【空間を飛び越えた風の弾丸はヒルコの脳天へ直撃し】

【一瞬失った意識は怪鳥を煙の様に霧散させる】

「あ、は・・・っ!」

【ヒルコは頭を押さえ、ヨロヨロとふらつくが】
【やがて冷静に状況を見極めようとする】

「・・・厄介ですね、生半可な土の壁を砕く鎧に、本気で撃ってくるスナイパー。
 殺さず誘拐するには形勢不利です。僕の判断でマトイ様を再び失うわけにはいきません」

「四天廻召、火車」

【ヒルコの背後に再び燃え上がる車輪を5つ程出現させると】
【それを足元で炸裂させる】

【燃え上がる紅蓮の焔はスクリーンとなってヒルコを覆い隠すが】
【やがてその炎が消える頃にはヒルコの姿は影も形も無くなっていた】

762名無しさん:2013/02/15(金) 01:00:34 ID:bCuXoRgU0
>>756

「『桜園の血盟』? 聞き覚えのない名だが……また新興の正義組織か何かなのか?」
『ハッ、まあわからねえこと気にしても仕方ねえぜ、兄貴。答えてくれてありがとう、はこっちこそだ』

『はっきりと、言ったな? カノッサ機関を狩る者、だと。え? レイニーエッジさんよ』
「……機関の構成員の前でそれを口にした以上、後には退けないこともおわかりだろうな?」


【きっと、愚問だろう。彼女から感じる殺気。戦士としての、猟犬としての鋭さを伴うそれ】
【そんな殺気をまとっているだろう彼女が、覚悟もなしに名乗りを上げて挑むはずはない】

【それを裏付けるように現れる、アートマン。飢えた狼。雄々しくも恐ろしい、その姿】
【その姿もさることながら、それがいかような異能を秘めているかがわからない点が一番恐るべきことだ】
【兄弟は回避を試みて、左横へと跳ぶ。しかし、その牙が、ギュスターヴの右腕を抉り――異能が発動する】


『……!? なん……だぁ……?』
「!? どうした、ギュスターヴ!?」

【ギュスターヴを襲う、「死の感覚」――身体が氷のように冷たくなり、力が抜け、奈落の底へどこまでも落ちていくかのような――】
【ギュスターヴの両腕がだらりと垂れ下がる。能力の効果がいつまで続くものかはわからないが、少なくとも今は行動不能だ】

【加えて、処女の手に降臨する、負の光。黒い長剣。猟犬の刃】
【切りはらわれた砂はあっさりと雲散霧消する。長剣と共に】
【それを目にしたオーギュストが、泥を従える両腕を掲げた】


「……宝玉、と言ったな? 機関への敵意、危険なアートマン能力、おまけに宝玉……」
「とんでもない人物に行き会ったものだ。おまけに、先ほどのドス黒い光……むしろ、我らの側に近いように見えるのは、私の気のせいか?」
「その激情……我らの悪意で塗りつぶしてやろう」

【半身たる弟が動けなくなっているというのに、冷静に言葉を発する】
【青白い両腕が動く。片方はアートマンへ、片方は少女へ】
【噴き出す、泥の玉。動きは遅いが、かなりの質量の泥玉が、双方へ向かって飛ぶ】
【命中すれば、鈍器で殴られたような重い衝撃を受けるだろう】
【オーギュストは攻撃の行方を観察しつつ、動かない弟の分も身体を引きずって、何とか距離を取ろうと試みている】


/遅れて申し訳ありません
/アートマン能力による「死んだ気分」、こんな感じの描写で大丈夫でしょうか?
/不都合でしたら、書き直しますので

763名無しさん:2013/02/15(金) 01:02:19 ID:bCuXoRgU0
>>762
/うわ、なんつーミスを……
/あんまりなので訂正させてください
/加えて、処女の手に降臨する→加えて、少女の手に降臨する

764名無しさん:2013/02/15(金) 01:09:31 ID:sjHfUBAQ0
>>762
/あー、こちらとしては不都合という訳では無いのですが、効果持続時間は殆ど一瞬です。かなり精神的に強いならすぐにでも復帰出来ます。
/つまり不都合を被るのは寧ろ貴方様側なので、書き直して頂いても構いません。このままで良いようでしたら、このままで。
/誤解を招くような描写不足、申し訳ありませんです。

765名無しさん:2013/02/15(金) 01:10:40 ID:rWoBZ8W.0
>>757

――約束する、約束する、から、……棄てないで、ぜったい、ぜったいだよ、

【約束、すると誓って、誓ったのに――次の刹那にはこれなのだから、心配になる】
【棄てられること、どんなことよりも怖くて、不安で、――それでも、愛を重ねたなら、言うことだって減ってくる】
【快方とは真逆だって、表向きには同じに見える、どこまでも深く堕ちていく傾倒】

【「お父さん」と呼ぶこと。きっとこれからもやめなくて】
【或いは思い出したように名前で呼ぶことだってあるかもしれないけれど、続かない】
【お父さんお父さんと甘えるのは今までどおりに見えて、その実今までよりもずっとずっと嫉妬深い】
【それでもさすがに外出の類を縛ることはなく。帰って来たならべったりくっつかれるぐらいなので、きっと大丈夫――】

…………――これ、たべて、ね、

【――先の失言。もしかしたら、新しい傷が増えているのかもしれないけれど】
【そうでなくったって、しばらく後に持って来るものは変わらない】
【差し出すのは可愛らしいサイズの紙袋。中には掌サイズの小さな箱と、キスチョコ一つと、いかにも安そうなチョコ一つ】
【キスチョコのほうは裏に「猫」とだけ書かれたマスキングテープが貼ってあったりして、いかにも雑なのだけれど】

【いかにも安そうなそれ。まさかそんなわけがないだろうと箱を開けたなら、間違いない】
【破綻しない程度に甘さ控えめに作られたザッハトルテ。彼女が納得するまでに犠牲になった二人に合掌】
【――二月十四日。一般的に女性が男性にチョコレートを贈る日――つまりバレンタイン】
【彼女が午前中家に居なかったのは、なんてことはなく、これのためだった】

【「おいしい?」】

【意識を失うほどの愛だって、きっとおふざけみたいな抵抗しか返さないのだろう、わざわざ聞いてやるまでもない】
【ただ、時々。夢の中で、記憶にないはずの“だれか”を思い出して泣くことがある。傷痕がいくら増えたって、彼女は喜ぶばかり】
【お返しのよう、彼にじゃれ付くのだっていくらか手加減が抜けている。生傷が増えるのはきっと、お互い様か】

/おつかれさまでしたー、ですよ!

766名無しさん:2013/02/15(金) 01:11:34 ID:bCuXoRgU0
>>764
/了解です、丁寧な解答、ありがとうございます
/こちらこそ、確認せずに投下してしまい、申し訳ありません
/このままで大丈夫です

767名無しさん:2013/02/15(金) 01:14:33 ID:ojFZPBa20
>>760


―――そういえばここの系列店の『ロマンス』は実際そうだよね、服屋だけど
しかもあそこは女の子の服しか置いてないしね

『んまあ確かにアンタのいう事も言えてるッスけどねー、好き好んでもめ事起きる店に
行きたがるのはやっぱ少数派じゃねッスか、自衛力に関しては……確かにいい評判になってもいいかもしれねえけど』


【客の反応は千差万別、微笑みに対し愛想笑いで返す物や、目を逸らす者、一角には腕を組んで睨んでくる者たちもいる】

【一方頬杖をついて再びチョコケーキを食べ始めるタオルバンダナの青年】
【見た目あまり行儀よく見えないが、チンピラじみた彼の容姿にはなぜか合っている】
【マフラーの青年は、手に持っていたフォークを一度おき、手元のダージリンティーに手を伸ばすと】
【ゆっくりと、香りを楽しんでから一口ずつ口に含み始めている】

【こんな状況ではあるが、また少しずつバレンタインデーを楽しむ行動に戻り始めている】
【マイペースなのか、あるいは度胸の賜物か、それは判断しがたいが】


―――かな?わかんない、特にこれと言ってそれらしい事をした覚えもないし
ただこれから始めてみるのもありなのかなあとか考え始めてはいるけどね、今の時代物騒だし
戦う術はもはや必須と言っても過言ではないかも、って思いはするよ

『ここのケーキは俺のお気にでもある、紅茶と一緒に飲むのをお勧めするッス……って、
まぎれもなく敵にケーキ進めるたぁ、俺こんなのん気な野郎だったッスかね
――まあアレだ、とりあえずてめーはどこのどいつだ?名前だけお聞きしてもよろしいッスかね』


【刺々しい態度を崩しこそしないが、二人の青年は実際に敵意や害意を感じない事を確認して】
【その空気のまま機関員の若者と食事を共にする事を続行する事に決めたようだ】
【とはいえ素性も知れる物なら知っておきたいのか、タオルバンダナの青年が名前を聞いてくる】

768名無しさん:2013/02/15(金) 01:23:29 ID:hSwRKYvY0
>>761

【――背中に取り付けられた魔導機関が、腕に装着されたドリルへと魔力を供給する】
【先ほどの地面による挟み撃ち、それを防ぐために使ったパワーも合わせれば】
【この一瞬のうちに使用された魔力量は凄まじい数になるだろう――当然、セリーナは人間であり魔力など扱えない】
【使用される魔力は背中の機関から供給されている物、過剰使用はオーバーヒートを示す】
【――なにより、まずいのはこれが"回避"されたことだった・・・!】

(――マズイ、愚直すぎたか・・・ッ!!)

【直進的な攻撃、一直線に向かう削岩機――読まれた、そして先ほどの地面が今度は回避にまで用いられる】
【技術では一歩、ヒルコが上か――背後に回られたならば、この鎧の最大の弱点である魔導機関が見えるだろう】
【破壊すれば一撃で鎧は沈む――しかもセリーナは旋回が遅い。振り向くのは、間に合わない――ッ!】

(――くっ!!やら、れる・・・っ!!)

【――その瞬間、再び飛翔する怪鳥が襲い来る寸前――ヒルコは頭部を"打たれた"】

>>758

―――ソニア・・・!!

【彼女の放った弾丸が、ヒルコの脳天を直撃――風の弾丸が意思を奪った。】
【――もっとも、矢張り致命傷には至らない。】
【間一髪のところで命拾いするセリーナ、そしてその隙に旋回、振り返り――ドリル、そして"弾"末魔を両手にそれぞれ構え】

――はぁ、はぁ・・・っ!!殺さずに、誘拐・・・っ!?はははっ、やめとくんだね・・・!!
ウチの"仲間"は・・・怖い奴ばっかりだからさ。

アタシ一人じゃアンタには勝てない・・・けど、ここには仲間がいる・・・

【最初に言った言葉の意味――"いつでもかかって来い"とは、つまり――こういう事だ。】
【誰も一人ではない。そう、ここには一つの意思の元、繋がれた者達がいるのだ。】

―――ふぅ。とんでもない奴、敵に回しちゃったなあ。
【ぼう、と火が燃えると――暗くなった店内を照らし出す。滅茶苦茶だった。】
【床ははがれ、資料は吹き飛び、炎とスプリンクラーでテーブルはぐちゃぐちゃに。】
【しかしそんな戦場と化した店内を余所に、ヒルコの姿は消えていく――それをセリーナは、追撃しない。】
【あくまで成すべきは、ソニアを守ること、そして――この場所を守ること。即ち迎撃。】
【去っていくのであれば、それ以上の深追いはしない、今度こそ危ないかもしれないからだ。】

【――ともかく、戦闘は終わりを告げ、セリーナの周囲に再び召還陣が現れ】
【全身を透過すると――鎧とドリルが異空間へと転送され戻っていく――。】

・・・ソニア。
【もう、そこに戦闘状態のセリーナはいない。いつもどおり、アホっぽい笑顔の、カウガールだけがそこにいた。】
【緊張でまだ心臓が高鳴っているし、思考は落ち着いていないが――それでも。】
【なによりもまず、真っ先に――少女の身体を、抱き締めた。】

――ごめんね、怪我させちゃって・・・アタシの銃弾で・・・。
すぐに、すぐに手当てするからね?

769名無しさん:2013/02/15(金) 01:31:01 ID:sjHfUBAQ0
>>762

ああ、ちっぽけな、な。
だが確かに正義だ。精々、冥土でその名を復唱するといい。

【ーー月音は、どう思うだろうか? 知らぬ間にカノッサに喧嘩を売った私に。】
【だが、英雄とは身勝手なくらいで良いと私は思うのだ。】

【真っ黒に染めた長剣を、両手に具現化する。】
【咎堕の宝玉は負の感情を刃へと変換する。直情的な宝玉だ。】

さあ、行くぞ。

【カノッサへの無限の激情をそのまま伝えられるのは、嬉しい事だった。】
【師父の私物であったが、私にこそ適合した。私の刃だ。】

ーーシィィッ!!

【二発の泥弾の内、アートマン狙いの一発はあえて『受ける』ーー理由は簡単だ。】
【このアートマンに、ダメージのリンクは『無い』ーーアートマンが消え失せる。構わない。】

イィィィヤァァァァーーーーーーーーーッ!!!!

【そして自分狙いの一発を右手の長剣で逸らしつつ、その勢いで身を捻り跳躍。衝撃に右腕が痺れる。小柄な身体が憎い。】
【空中から、邪悪な双子の胴体に向け、左手の長剣を弾丸めいて投擲する。この投擲術、確かな技前だ。だが、貴方も確かな実力者、回避は十分可能。】

【ーー空中で回転し、やや後方に綺麗に着地する。】
【空色の瞳には、明確な殺意の焔を燈して。】

770名無しさん:2013/02/15(金) 01:35:22 ID:vO6nEpS60
>>761>>768

【消えていくヒルコの背中、強くて――――それでいて苛烈で激しい人であった】
【まるで嵐の後のよう、どっぷりと肩に圧し掛かる、消し得がたい疲労】
【その形すらも――――辿れないぐらいに】

【傷口が熱を持つ、再び湧き上がるその痛み】
【けれどもその傷は、生きているという事を実感させる淡い喜びのよう】
【痛いのを嬉しく思った、生きていて良かったって、もう一度感じた】


……っ――――せ、りーなぁ……


【感情が溢れてきた、様々な色が頭の中を逡巡していく】
【虹色よりも深い色それは深く鮮やかで、尚かつ激しいもの】
【ソレも全部飲み込まれた、貴女の笑顔に掻き消された】

【雪は全てを包み隠して、その下に一杯の悲しみも涙も覆い隠して】
【やがて春が来たなら、一杯の雫と共に、洗い流してくれるのだろう】
【その軌跡すらも、きっと、辿れないと思う】

【抱きしめられて、崩れた、マリンブルーの瞳が、その色を深く鮮やかに灯した】
【涙が一杯にこぼれて、貴女の腕を伝うのだろう、髪へと絡みついたなら、貴女のブロンドを穢すよう】
【零れ落ちる照明が惨状を告げたとしても、今はそれを忘れた】

【柔らかい彼女の肢体、細くしなやかで、それでいて華奢なその身体】
【強く抱きしめたなら壊れてしまいそうな砂上の上の硝子細工、吹けばまた、倒れてしまいそう】
【そんなバランスで何とか耐えているその身は、儚いという言葉では足りない】


ぅうん……ソニアが……ソニアが、勝手に……したの
手当て、してくれるんだ……嬉しいな、いっつも、そういうの……一人だったの
寒いからね、直ぐ手当てしないと、腐るから……


【微かに零れるのは、彼女の過去、軍に居た頃は、沢山怪我して、それでも、誰も助けてくれないから】
【ナイフで傷口から銃弾を抉り出したり、傷口を焼いたりなんて、きっと日常茶飯事】
【誰かが心配して手当てしてくれることが、純粋に嬉しかった】

【貴女の腕から解放されたなら、上半身を露にするだろう】
【コルセットを外して、リボンタイを解いて、ブラウスのボタンを上から四つほどあけて、撃たれた肩を露出する】
【女の子らしいフリルのついた下着が、返り血で少しだけ汚れていた】

【彼女の素肌は、頬の色と変わらない真っ白な色、普段は隠されているその身体の断片が露になる】
【膨らんだ大きな胸と、握ったら崩れてしまうぐらいに細いその腕、華奢な肩幅は横にぎゅっと縮めたみたいに】
【弾丸は貫通していて、ぽっかりとそこに穴を開けているのだろう、鮮血で染まったそこは、見るも無残で痛々しい】

771名無しさん:2013/02/15(金) 01:48:21 ID:bCuXoRgU0
>>769

『ぐあっ……なんだったんだ、今のは……てめぇっ!! 俺に何を……』
「恨みごとを言っている余裕はないぞ」

【自身を襲っていた「死の感覚」から、どうにかギュスターヴは立ち直る】
【吠える弟に、呟く兄。対照的な双子。しかし、未だ衰えぬ悪意のおぞましさはひどく似通っている】


「ふん、言ってくれるな。自分が討たれることなど考えもしないか。それは我らも同じことだがな」
『てめえこそ、地獄で精々後悔しやがれ!! 機関にケンカ売ったことをなぁああああああああ!!』

【少女の心中は知らず、ただ殺意と怒りに燃える】
【再び具現化される、二本の黒の長剣。消えうせるアートマン。投擲される剣】
【四つの瞳でそれらを捉え、一つの身体でうごめく】


「ぐっ!! ……浅いぞ、女」
『お返しだ、クソアマぁ!!』

【すぐれた技量で放たれた長剣は、再び跳躍して回避を試みた、兄弟のわき腹をかすめる】
【二人そろって、痛みに顔をしかめるも、戦闘は可能。美しく空中を舞い、着地する少女に向けて】
【ギュスターヴの両腕から、再び砂が飛ぶ。今度は刃ではない。砂本来の、流体然とした姿、いわば超小型の砂嵐だ】

【攻撃力は皆無、これはただ相手の目をくらませるためのもの】
【本命は、胴体の左足から伸びていた。オーギュストの足の革靴。そこからにじみ出る泥】
【泥は路地裏の闇にまぎれ、地面を這うように少女へと向かっていく】
【そのまま少女の足元へと到達したなら、泥は人間の手のような形を取り】
【少女の足をつかみ、まとわりついて、彼女を思い切り引き倒そうとするだろう】
【泥の接近スピードは大したことはない。少女が接近前に気付けば、回避、反撃、対応策は少なくはないはずだ】

772名無しさん:2013/02/15(金) 01:52:30 ID:J4RkVEVgO
>>767

……ははは、それもそうだ、うん。
にしても系列店があるんですか、繁盛しているようで
今度何かの機会にお邪魔してみましょうかね、その『ロマンス』とやらに

【……「女の子の服しか置いてない」という言葉は耳に届いたのだろうか?】
【再び冗談めかしてそう言いながら、若者は実に愉快そうに笑っている】
【その外套を羽織って件の服屋に入ろうものなら、直ぐ様袋叩きに遭いそうなものだが……】
【恐らく先ほど呟いた言葉はそれを自覚してのものだろう、しかし一人で楽しそうなことだ】

ふふ……そっか。これから、ね……ええ、それもきっと悪くないでしょう、ね
それにそうだ、確かに今世は何かと危ないことばかりですし、そういう術や力は持ってて損はないから

……まぁ、そうなったらいよいよ敵同士、ですよねえ。穏やかじゃない、なあ

【若者は首肯を交え相槌を打ちながら、青年の話に肯定の姿勢を示したあと】
【後々の互いの立場のことに気が付いたように、わざとらしく肩を竦めながら苦笑いをしてみせた】
【会話を進めながらもフォークを持つ手は止めず、あと一口を残したところで、にやりと口端を吊り上げる】

……ふふ、こういう記念日のときくらい、のん気でもいいじゃあないですか
勧めていただいて有難いのですが、実はあんまり食べれなくってね……
また。こちらへ来たときに、紅茶とケーキを頂戴いたしますよ

――っと、ずいぶんと申し遅れましたね、これは失礼
二つ名は『再演者』、名を『キョウゾウ』と申します
しがない一般構成員ですが以後お見知り置きを……
……あぁ、あと、名前が男っぽいのは気にしないで、ね。

【名前を問われれば丁寧に役職まで伝え、最後にそうやって殊更に意味深長な一言を添える】
【そうは言えども「女」だと明確に言わない辺り何か事情か、或いは意図でもあるらしいが】
【考えようによっては名乗り口上の定型文とも思しき言葉である、特別気にする必要もあるまいか】
【そうしてキョウゾウと名乗った若者は、「……きみたちは?」と青年らに尋ね返すだろう】

773名無しさん:2013/02/15(金) 01:54:56 ID:hSwRKYvY0
>>770

――ごめんね、ごめんね・・・っ!
もっとアタシがしっかりしてたら・・・こんな事に、ならなかったのに・・・

【――最初の一撃で決めていたら。】
【ヒルコを一人で倒せていたら。】
【こんな事にはならなかっただろう――なにより、長い間店を開けなければ。】
【ぎゅう、と細く、しなやかな肢体を抱きしめ――プラチナ・ブロンドの髪に顔をうずめる】

・・・全部、アタシのせい・・・本当にごめんね、ソニア。
恨んでくれていいよ、アタシは・・・リーダー失格だ。

【弱気になったセリーナなど、見た事がないかもしれない――まるでそれは、萎れた花のよう】
【太陽を浴び、元気に咲いていた花が水を失い、枯れてしまったように――】
【ただそれでも、セリーナが絶望する事はない。誤りながら、ソニアを安心させるように頭を撫でてつつ】
【――すぐ傍にあった、引き剥がされた床の中に隠されていた"救急ボックス"を取り出して】
【一度抱擁を解くと、手際よく止血剤とテーピングを施していく――】
【彼女もまた、戦いの中で生きてきた人間。銃創は特に多かった。】
【故に対処法も熟知しており――弾丸が貫通してるのを確認すると、素早く処置を施した。】

・・・そっか、ソニアはずっと、そういうところにいたんだもんね。
ふふ・・・アタシと一緒だ、アタシもずーっと、自分の傷は自分で縫ってた。
・・・あんまり痛みが酷いときは、ガンパウダー口に含んだりもしたし、ね。

【一種の幻覚剤――クスリと同じ効果をもたらすそれを口にして、それでも生きてきた。】
【ガンマンとしての逞しさは、きっと――過酷過ぎる環境を生きてきたソニアに、通じるところがあるはずだ。】
【処置を施すと、もう一度彼女の身体を抱き寄せる――】

――偉いね、ソニア・・・一人で戦って。
それで、殺さないように頑張って・・・とっても、偉かったね。
けど――――

【マリンブルーの雫を、セリーナの神秘的なソレが正面から覗き込む。】
【きちんと、自分の意思を――伝えようとして。】

――どうしようもない時は、撃っていいんだよ。
そうじゃないと・・・ううん、なんでもない。
【自分が撃たれる――言葉の続きはそうであったが、セリーナは言わなかった。】
【言うべきではない――UNITED TRIGGERには正義が幾つも存在している。】
【自分のソレを、彼女に押し付けるわけには行かない――。】
【ただ、セリーナは本気でソニアを心配している・・・】
【ガンマンが不殺を貫くのがどれだけ厳しい事かは――よく、分かりすぎているから。】

・・・ね、ソニア。
頑張った御褒美、欲しい?

774名無しさん:2013/02/15(金) 02:06:51 ID:ojFZPBa20
>>772

【今自分は女の子の服を売っている店だと確かに言ったはずなのに】
【どうして足を運ぶつもりなんだこの……男なのか?そういえば青年は途中まで男だと思って喋っていたが】
【ここまで見ていてもこいつが男なのか女なのか、わからなかった事に気が付いた】


―――あれ、そういえばゼン、この人ってどっちなんだ?男?女?
実は俺ここまでわからないまま喋ってたんだけどさ、ゼンわかった?

『え、いやチョコ貰えなかったとか言ってたからてっきり男かと……あれ?
いや、俺ドラさんとか"WILD"みてぇな無駄技術持ってねえから、その……わかんね』


【マフラーの青年のみやや緊張が抜けて横のタオルバンダナの青年におもむろに質問し始めた】
【割と遠慮がないと言うか、彼も彼でマイペースな性格をしている】
【こういう時の適任者が揃いも揃っていない事にやや残念そうな顔を見せながら】


―――それはそうでしょ、そっちがケンカ売って来たときからずっと敵さ
前線で合ったらやり合う事になるだろうな、どうあったって……でも機関員でも普通に記念日を楽しみに来るんだな
俺、勝手に毎日年中無休なイメージを持ってたんだけど

『……んまあ、そこで動いてるのも人間なんスから、そりゃあ休日くらいあんだろ』


【そして名乗られた名前、キョウゾウという名称にやはり男だったのかと一度思ったのだが】
【今度は男っぽい名前であることを気にする様子を見せる、この若者結局どっちなのだろう】
【多忙な自分たちの大将を無理にでもここに呼んでおけばとか考えたが、とりあえず名乗り返す】


俺は剛田 剛太郎、ゴウでいいよ。王立図書館で警備員やってる

『涼宮 善太郎ッス、俺の事もゼンで構わねえッス、まあ俺は……フリーターッスね』


【淡々と、特に気負いする事もなく、両者が名前をキョウゾウに名乗る】
【名乗りを上げた相手には、こちらも最低限の礼儀を見せるくらいの度量はあるようだ】

775名無しさん:2013/02/15(金) 02:09:49 ID:vO6nEpS60
>>773

【嬉しいな、って思った、純粋に――――こんな風に、抱きしめてもらえて】
【人の温もりをかんじるって事が、こんなに心を癒してくれるなんて分からなかったから】
【貴女との出会い、貴女を通じた沢山の人との出会い、それがこんなに、尊いものだったなんて】


……違うよ、リーダーを守るの……それが、私の使命なの
だからね、嬉しい……ソニア、心配して、もらえて

でも……ソニア、嫌い――――セリーナの、そんな、悲しい表情
でもね、好き……今の、優しい、セリーナ……大好き


【頭を撫でられたなら、子猫のよう、擽ったそうに目を細めた】
【疲れがそこに溶けていくよう、言葉にもならない快感が、喉元を過ぎるように】
【肌触りの良いプラチナブロンド、絹糸ですら、舌を巻くぐらいには】

【好きの言葉を惜しげもなく使う、久遠に響く旋律のよう、蜜月に溶けた愛のよう】
【氷砂糖のように舌先で溶けて、あわやかな味わいがまるで砂糖菓子みたいに】
【その中に一片込めた、思いの馴れ初めを分かってくれたら良いと思った】

【包帯を巻かれて、何度か肩を動かしてみる、少し動きは悪いけど許容範囲内であろう】
【でも、また、その小さな肩で、小さな手で、彼女はSVDを握るのだろう】
【他でもない、貴女の為――――貴女を、守るために】

【銃を使うものだけが共有できる思い出を噛み締めるように辿った】


ねえ、セリーナ……セリーナ、命を捨てても、守るもの、ある……
ソニアはね、あるの……それが、殺さない、ことなの
RaumKrankheit瓩鮖箸辰董△修譴任癲∋Δ気覆い痢帖

――――それで死ぬのは、ソニア、構わないの


【言葉を汲み取ったから、貴女の言いたい思いを汲み取ったから】
【死ぬのは嫌、でも、約束を破るのは、もっと嫌】
【頑固なのだ、根本的な部分で、真面目すぎると言っても差し支えない】

【――――それは多感な時期に教え込まれた、軍隊による教育の賜物】
【純粋すぎた彼女は、純粋すぎる自分に、甘えているみたいに】
【真っ直ぐ見つめなおすマリンブルーが、貴女の瞳を溶かした】

【RaumKrankheit瓠宗宗宗充分の愛銃を、その手の近くに寄せて】


……うん……欲しい……


【素肌に絡みつくプラチナブロンドの香り、硝煙の香りが僅かに混じった宴の後のよう】
【シャンプーの香りと彼女の香りと、少しだけ混じるのは汗の香りであろうか】
【濃厚で芳醇で、それでいて淡いそんな香りが貴女の鼻腔を擽ったなら】

【ぺたん、と両手を地面について、足をMの字にまげて、座り込んでいる彼女】
【両手はその細いつま先に触れるぐらいで、押し曲げられた肩幅が、フリルののったブラウスを歪める】
【見上げる視線が儚い色に染まったなら、そんな言葉を紡ぐだろう】

776名無しさん:2013/02/15(金) 02:10:11 ID:sjHfUBAQ0
>>771

『殺した』んだ。私のメメント・モリがね。

【答えはシンプルで、且つ意味深であるべきだ。】
【『悩ませる』のだ。お互いに一流ならば、僅かな精神的隙は光明に化ける。】

(砂嵐ーー攻性じゃ無いのか?)
(となると此れは単なる目くらまし……本命はッ!)

【答えは出し切らずに、ほぼ反射的に跳ね上がる。戦闘には慣れていた。】
【然し僅かに遅れた。宙に浮いた足を取られ、姿勢を崩すがーー】

……そう簡単に…………!

【隙を見せてなる物か。それは死に直結しかねない。】
【此れもまた、反射的に。】
【空中で二本の投擲ナイフを顕現し、兄弟へ投擲。直後、バランスを崩し転倒気味に着地する。】
【痛い。それでいい。それも、負の感情だ。】

【此れはレイニーの隙だ。明確な。然し、攻め入るならば、向かい来る二本のナイフをどうにかせねばならぬ。】
【体勢は、すぐにでも立て直せる。必要な技術だから。】

【投擲の狙いは甘い。当てる事ではなく、当たる事を『危惧させる』のが狙いだった。】

777名無しさん:2013/02/15(金) 02:25:13 ID:3VROSQGI0
【スーパー】
【どこの町にでもありそうな、近くの他店と比べると大きいといった程度の店】
【特徴といえば24時間営業なことくらいだろう】
【その中の一角、まだギリギリ撤去されずに残っているバレンタイン用チョココーナー】
【そこに怪しい光景があった】

ふふ……ふふふ……
俺は甘いものが好きなだけ、そう……自分で買っても変わらないんだよ……
ふふふ……ふふふふふ……

【そんな寂しい独り言を呟きながらチョコレートをかごに大量に詰めていく少年がいる】
【黒いロングコートを着ており、その下に黒いズボンをはいている】
【そこから少し上を見ると決して美形とはいえないが酷くはない程度の顔】
【そして肩まで届きそうな黒髪と、見ているとまるで吸い込まれそうな、深い黒の眼をしている】
【黒いロングコート、黒いズボン、黒い髪、黒い眼】
【そんな全身真っ黒の怪しい格好でカラフルな包装のチョコをかごに詰めていくのは既に滑稽でもある】
【いまどき不審者でもこんな怪しいことは滅多にしないだろう】
【それだけに目立つ存在ではあるのだが】

/この時間なので持ち越し前提になりますが
/もしよろしければどなたかよろしくお願いします

778名無しさん:2013/02/15(金) 02:30:03 ID:bCuXoRgU0
>>776

「殺した……だと? どういうことだ、ギュスターヴ」
『誇張じゃあねえぜ……一瞬、本気で死んだかと……そう思わされた』

【兄弟は短く言葉を交わす。相手の能力がわからない。戦闘において、この要素はあまりに大きい】
【ゆえに、悩む。少女の意図通りに。しかし、二人は思考を切り替えた】
【彼らとて機関員の端くれ、戦闘中に相手の能力の「未知」を恐れすぎることの危険性は承知している】


「さすがに、この程度は読まれたか。今のタイミングで反応するとはな」
『だが、そう簡単に、はこっちも同じだ!!』

【空中から飛び来るナイフ。兄弟の視線はそれに固定されていたが】
【同時に、わずかながらも少女の足を捕えた感覚も覚えていた】
【ならば、そこに隙が生まれるはず。それを逃す手はない。たとえリスクを払っても】

【兄弟は走った。前方へ、バランスを崩して地に降り立つ少女へ向かって】
【当然、狙いが甘いとはいえ、ナイフが飛んでくる方向へと駆ければ、その刃からは逃れ得ない】
【投擲されたナイフが、身体の前でクロスされた二本の腕に突き刺さる。オーギュストの左腕と、ギュスターヴの右腕】

【しかし、兄弟は止まらない。そのまま走り続け、少女の近くへと接近したならば】
【オーギュストの右腕が振り上げられる。と同時、手のひらから空中へ向けて吹きあがる泥】
【泥は空中で集まって固まっていく。棍棒のような姿となった。泥の鈍器】
【鈍器はちゅうちょなく、少女へ向かって振り下ろされようとしている】


「その命、もらいうける!!」
『ぶっ潰れろや!!』

【兄弟が吠える。しかし、少女ほどの戦士なら、気がつくだろうか】
【腕の傷は決して浅くはない。ナイフを受けた二本の腕は、この戦闘ではもはや役に立ちそうもない】
【その状態で、接近しての攻撃。兄弟は決着を焦っている。これ以上長引けば、不利なのは自分たちだとわかっているからだ】


【さらに付けくわえるなら、この兄弟の能力には弱点があった。泥や砂を発生させている時に、その発生源である身体部位を攻撃されると】
【能力がキャンセルされてしまうということだ。今、泥の発生源であるオーギュストの右腕を攻撃されれば】
【泥の棍棒は砕け散り、兄弟は、少女に決定的な隙をさらすこととなるだろう】

779名無しさん:2013/02/15(金) 02:39:54 ID:hSwRKYvY0
>>775

【言われてやっと、自分が悲しい表情をしていた事に気付く】
【そうか、随分――急な事態で疲弊していたようだ。】
【心配していたのは確かだったし、それが表情に強く、出すぎてしまった――】
【逆にセリーナがソニアに心配されてしまうくらいで、慌ててニコリと、笑う。】

・・・っ、ごめんごめん・・・!
アタシってば、悲しい顔なんてしちゃだめだよね・・・
でも焦ったぁ。W-Phoneで店内の様子を見てたらとんでもない事になってるんだもん・・・

【恐らく、外出先でも店内の様子を追ってはいたのだろう。】
【大変な事になっていると知って、慌てて馬で戻ってきたのだった。】
【ソニアを守ろうと――けど結果は違った。】
【むしろ助けられたのは自分で、戦闘で活躍したのはソニアの能力だった。】
【改めて、セリーナは感謝の意を表す。】

【不殺の決意、彼女の揺るがない、守るべき意思。】
【セリーナのソレが金や、仲間や、信念であるように――彼女にもまた、しっかりと存在していて。】
【それを守るためならば、命を失っても構わないとすら言う少女の口ぶりは――とても子供とは思えない。】
【抱き寄せた愛銃は、まるで疲れた身体を支える杖の様――】

(・・・貴女が構わなくても。きっと、他の人が・・・ううん。)
(アタシが――・・・いや。それは・・・わがまま、なんだもんね。)

【ソニアの言葉は途切れるように繊細で、しかしそれでいて力強い。】
【芯の通った透き通るような旋律が、セリーナに言葉を飲み込ませた。】
【本当は――本当は。】

【―――なら、代わりにアタシが撃つから、なんて――言おうとして。】
【そんなことを彼女が望んでいない事にも、きっと気付いてはいるのに・・・。】


――それじゃ、これ。

【ふと、セリーナの懐から出てくるのは――小包。】
【汗と煙で汚れてしまってはいるが――プレゼントのようで。】

・・・セリーナの住んでたところでは、どうだかわからないけれど。
今日、何の日だか知ってるかな、ソニア。

ハッピー・バレンタイン。・・・ありがとうね、お店を守ってくれて。

【渡されるのはきっと、甘くて蕩けてしまいそうなチョコレート。】
【ああ、そうだ――パトロールが長くなってしまった理由。】
【そう、こんなものを――店で待っているソニアの為に、買っていたから―――。】
【恥ずかしげもなく、セリーナはソレを、大好きな少女に渡した。】

/――と、こんなところでしょうか!遅くなってしまいすいません。

780名無しさん:2013/02/15(金) 02:47:41 ID:J4RkVEVgO
>>774

【二人が性別について頭を悩ませる様子を眺める若者は、なんだか嬉しそうにも見える】
【結局明確な答えは伝えないまま、どっち付かずの曖昧な印象を残すこととなるだろう】
【一見すれば身長はさほど高くはないし、体つきだって目立った起伏はなく、痩せている】
【それでも件の“適任者”が見れば、その体型から性別を見極めることが出来る可能性は……ないことも、ない】
【とまあ現時点で理解することは結構な難易度のはずだ、何より初対面ということもある】

【キョウゾウはふと思い立ったように残ったケーキのひとかけらを食べきると、】
【名乗る二人の瞳をじっと見詰めながら、再確認するようにその名を呟く】

ゴウくんに、ゼンくん、ですね。よろしくお願いします
そうですねえ……せっかく受け入れていただけたのですし、ひとつお知らせを
一回しか言いませんからねえ、しっかり聞いといてくださいな?

【そう言いながらポケットから取り出すのは、真っ赤な携帯電話だ】
【ディスプレイを睨み付け、たどたどしい手付きでキー操作をして】
【やがてそこに書かれている文章を、口頭で淡々と読み上げていく】

2月16日、風の国エルジオにて二箇所を同時に襲撃いたします。
 一箇所は『エルジオ中央博物館』、もう一箇所は草原地帯の『“彷徨う古城”』です瓠帖

【――……一体何を言うかと思えば、カノッサ機関による襲撃の通知だった】
【端末を用いた情報確認……と言えば機関側にもデータベースなどの存在があるということになる】
【彼らに告げるのは、たったそれだけだ。しかし、充分すぎるほどに内容は伝わっただろうか】
【書かれていることの全ては伝えない、己の面子に関わるし、そのほうがきっと“面白い”から】
【それだけ言い終えればキョウゾウはゴウとゼン、そして周囲の反応も確かめないまま席を立つ】

……だそうです、よ。

【その襲撃に参加する意思すら明確にしないままだが、恐らくは明確にするつもりもない】
【“さあ、どうします?”と暗に問い掛けているのか、一言そう残してレジへと向かう】
【呼び止められさえしなければ、会計を済ませ、緩慢な足取りで喫茶店を去るだろう】

781名無しさん:2013/02/15(金) 02:48:39 ID:vO6nEpS60
>>779

【眩しい貴女の笑顔、お日様のよう、それは祖国でとても大切にされていたもの】
【毎日毎日雪ばかりで死にそうになった日も、ソレを見れたら、頑張れたから】
【――――それぐらいに、貴女の笑顔はかけがえの無いものだった】


Действительно(ホントに)!ありがとう、セリーナ!嬉しい、ソニア……とっても
知ってるよ、Валентина(ヴァレンタイン)……好きな人に、チョコあげるの

でも、嬉しいな……セリーナ、ソニア、好き……えへへ……


【差し出されたチョコレートを彼女は満面の笑みで浮かべるのだろう】
【それこそクリスマスのプレゼントだと言わんばかりに、純白の素肌に淡い笑みの色を浮かべて】
【受け取ったならぎゅっと胸元で抱きしめて、ぱっと開いて、もう一回見たり】

【――――ほっぺたを紅く染めて、少しだけ恥ずかしそうにしたりして】
【好きの意味を取り違えてる気がするのは多分気のせい】
【友チョコを本気だと勘違いしちゃってるみたい】


ソニアもね、実は……用意してたの、これ……セリーナ、喜ぶかな、って


【そう言って、彼女はバイオリンケースの中から、一つの細長い箱を持ってくるのだろう】
【――――お酒、それもとても高価なお酒、セリーナが好きなお酒を、選んで買ってきたの】
【いつも、セリーナがお酒を飲んでいたら、小言を言ってくる彼女、嫌い、苦手っていつも言っていたそれ】

【けれども、セリーナは大好きだから、それだったら、自分のことは放っておいてでも】
【さしがしたその手が冷たかったのなら、貴女に暖められたいななんて思った】


/お疲れ様でしたー

782名無しさん:2013/02/15(金) 02:50:06 ID:sjHfUBAQ0
>>778


【ーーレイニーエッジ・ピカレッジは、集中していた。】
【体勢を完全にするより、集中する事を選んだ。この体勢からでも、剣は振るえた。】

【邪悪の双子。厄介だ。まずカノッサとの初戦で、何もかも明かす訳にも行くまい。】

【ただ逃がす(逃げる)のは、よくない。せめて、軽く無い手傷を与えたい。】
【故に、レイニーは集中する。】


【ーー雑念なんて置いてけぼりにして、一心不乱の境地に、闇を斬り捨てる。】

ーーーーーーッ

【闇夜に無音を響かせて、顕現した黒刀を振るう。兄弟の腹部を狩る軌道で、薙ぎ払う。】
【崩れた姿勢から『無理矢理放った』一撃。やや浅い。これで致命傷は、与えられまい。】

【そして、能力のメカニズムは知らない故にーー止めることは出来ない。】
【振るわれた棍棒は、レイニーに直撃する。】

ゔあっ ッ!!

【意識が飛び上がる。踏み止まらせて、刀だけは振り切る。当てる為に敢えて受けたと、言い訳も出来る。】
【当たったか? 外れたか? 分からない。】

783名無しさん:2013/02/15(金) 03:06:59 ID:ojFZPBa20
>>780

【軽く会釈を返した後、二人に向けて放たれた情報】
【どういうつもりだ?こんな情報を自分たちに向けて知らせて来るとは】
【途中、若者が手にする携帯端末を見て、剛太郎が目つきを変えて】


(―――携帯端末?"W-Phone"みたいな情報交換システムか?
アイツらも持ってやがったのか!知らなかったな……)

なんでまた俺たちにそんな事を教えてくれたのかは知らない、けど感謝するよ
それが本当なら、俺たちが絶対止める。必ずね

『ハン、ようやく大手を上げて正義の味方っぽい名乗りが出来そうじゃねえか
――風の国か、さっきシフト終わったジャンクちゃんが向ってたな、なら好都合ッスね』


【ばし!と剛太郎の方が右の拳を左の掌に叩き込み、気合を込めた】
【同時に彼らもケーキを食い終り立ち上がる、そして彼らもレジで会計を済ませると】
【店の外で剛太郎が別の方向へ行くキョウゾウの背中に向けて】


―――なんのつもりか知らないけど、とりあえず教えてくれてありがとう!


【ちょ、何皮肉じゃなくてマジに礼言ってんスか!と相方を慌てさせながら】
【二人の青年は先に行った侍女に追いつくため、自分たちの用意をするためにその場から去って行った】


【数分後、"W-Phone"の『情報統合ネットワーク』に剛田 剛太郎から情報が発信される】

【『カノッサ機関の宣戦布告を受けました、2月16日、風の国エルジオでまた暴れるとの事です』】
【『一箇所は『エルジオ中央博物館』、もう一箇所は草原地帯の『“彷徨う古城”との事です』】
【『ケンカを売られた以上必ず買います、よってこれから俺も向かいます』】

【←To Be Continued...】

/そろそろ眠くなってまいりましたので、私はお先に失礼いたします
/遅くまでお疲れ様でしたー!

784名無しさん:2013/02/15(金) 03:09:52 ID:bCuXoRgU0
>>782

【正義の猟犬であろう少女が、攻撃へと意識を集中させる】
【体勢を立て直す時間を捨ててまで。そこから振るわれる、あまりにも鋭い一閃。闇を切り裂く黒刀】
【たとえ無理やり放ったものだとしても、それだけのリスクを負っての攻撃。加えて、兄弟のわき腹と腕二本に刻まれたダメージ】
【さしものおぞましき双子も、これだけの要素が揃った上での一撃を、回避するすべは持たなかった】

「がっ!! がふっ……」
『ぐああっ!! ちくしょうがあああああ!!』


【なぎ払われた刃は、兄弟の胴体に真一文字に切り裂いた】
【やや浅くとも、決して小さくはない手傷。兄弟の攻撃も、命中したことを悟るが】
【追撃を行うことは出来ない。力を振り絞って後方へ飛び退く】


「く……言うだけのことはあるな、レイニーエッジ……見事な、腕だ……」
『くそったれ、痛ぇ!! あの状況で、攻撃してくるか、フツー!?』

【痛みに顔を歪めつつ、賞賛と悪態を同時に吐きつつ、兄弟は飛び退いた地点からさらに少しずつ後退していく】
【向かう先は、路地裏の奥。兄弟の住処、暗闇の世界】
【オーギュストの両腕が、細かく震えながら泥を吐きだし、腹部の傷にまとわりつく】
【気休め程度の応急処置だ。出血は止まらないが、わずかにその勢いが弱まる】


「……おめでとう、『桜園の血盟』。今宵、君らは敵となった。我らカノッサ機関の」
『何もんかは知らねえが、機関に刃向かったんだ。それだけは忘れるんじゃねえぞ……』

【捨て台詞ではある。しかし、兄弟の四つの瞳は、悪意に濁っている。彼らの言葉は、少なくともそこいらのチンピラのものよりは】
【聞く者に絡みつく、ドス黒い「悪意」を感じさせるものであるだろう】

【ギュスターヴの左腕が、兄弟と少女との間に、また砂嵐を起こす。それがおさまった時には、兄弟の姿は路地裏の闇の奥へ消えているだろう】
【カノッサの使徒は敗走した。少女の機関との初戦は、見事、彼女の勝利に終わったのだ】


/こんなところで締め、でよろしいでしょうか?
/遅くまでありがとうございました! お疲れ様でした!
/一つ、伺いたいことがあります。この後、舞台裏に書き込もうと思いますので
/お手数ですが、確認お願いいたします

785名無しさん:2013/02/15(金) 03:11:03 ID:J4RkVEVgO
>>783
/はい!深夜までお疲れ様でした、ありがとうございましたー!!

786名無しさん:2013/02/15(金) 03:37:18 ID:sjHfUBAQ0
>>784
/申し訳ない、眠気が来てるので挨拶だけで。
/お疲れ様でした。ありがとうございました!



新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)



■ したらば のおすすめアイテム ■

スクールガール・コンプレックス SCHOOLGIRL COMPLEX - 青山 裕企

“ 挑発か、無防備か── ”
少年の視点で切り取られた、少女に対する戸惑いと妄想。

女子校生に対するうしろめたいような感覚、
フェティッシュな視線、思春期の原風景としての“スクールガール・コンプレックス”

この欄のアイテムは掲示板管理メニューから自由に変更可能です。



おすすめ: ブログ まとめブログアプリ 相互RSS RSSリーダー ニュース BLOGOS まとめ ロケタッチ グルメ コスプレ 出会い 婚活 スマホアプリ Wiki
read.cgi  無料レンタル掲示板 powered by livedoor