伊勢谷友介さん(写真 篠塚ようこ)
伊勢谷友介さん(写真 篠塚ようこ)
伊勢谷友介さん(写真 篠塚ようこ)
伊勢谷友介さん(写真 篠塚ようこ)
伊勢谷友介さん(写真 篠塚ようこ)
伊勢谷友介さん(写真 篠塚ようこ)
伊勢谷友介さん(写真 篠塚ようこ)
俳優や映画監督として活躍する伊勢谷友介さん(36)。実は、持続可能な社会を目指す「REBIRTH PROJECT(リバースプロジェクト)」の主宰でもある。東京芸術大出身のクリエーターらしく、デザインで社会的に利用価値が低いとされているものに新たな命を吹き込み、甦らせるプロジェクトを展開している。そんなもう一つの顔に隠された思いを聞いた。
――リバースプロジェクトではどういう活動をしているんですか。
「リバース」とは「再び、生まれる」。つまり再生という意味です。
たとえば、デニムメーカーの倉庫に埋もれていた型落ち品や規格外のB級品に新たなデザインを施すことで付加価値を生み、別の商品として市場によみがえらせました。「Lee Japan」とコラボレーションして2010年5月から、3シーズン続けて新商品を発表〜販売しています。
あるいは、車が処分されるときに捨てられるエアバッグやシートベルトを使ってバッグやダウンジャケットを作ってもいます。命を守るために機能してきたものを再び、別の形で世の中に戻すのです。
ほかにも、建築物を壊したときにでる廃材や、伐採されずに放置された竹林の竹を生かした家具作りなど、「衣食住」にまつわる20近くのプロジェクトを進めています。
――そもそも、そうしたアイデアはいつからあたためていたのですか。
僕は芸大にいたころ、映像を学んでいて、俳優をやりながら映画を作ることが目標でした。とにかく映画を撮りたいと、いちクリエーターとして自分のことしか考えていませんでした。
初めて監督した映画を公開したのが27歳のとき。そのあと、次のステップについて思いをめぐらせたんです。アーティストの立場はわきに置いて、人として、これから何をしていくべきなのか、と。その答えが「未来のために僕たちの命を使わなければならない」というものでした。自分のためではなく、自分以外のだれかのために行動することが命の価値を生むのだ、と。芸術家はものをつくるだけでなく、社会のために、だれかのためになるようなアートを生みださなければならない。そのための理想やビジョンをもつべきなんじゃないかと考えるようになりました。
――それが実現したんですね。
その後、「セイジ」という小説を映画化してほしいという話をいただいたのですが、企画が思うように進まず、台本だけが手元に残りました。それでも何とか映画にしたいと、脚本家と一緒に考えていました。そのとき、「次の世代へ何かを残したい」というメッセージを映画に込められないかと考えました。
でも映画はあくまでフィクションです。観てもらえたとしても、1週間もすれば人々の頭の片隅へと追いやられてしまうでしょう。だから、現実の世界で形にしたいと考えたのです。
――どういうきっかけで始まったのですか。
今もプロジェクトのディレクターをしている芸術大時代の仲間に声をかけたのがきっかけです。第1弾は、建物を取り壊したときに生まれた廃材を利用し、オブジェや家具として再生させるプロジェクトでした。
2012年2月に公開された映画「セイジ」のなかには、リバースプロジェクトで実際に活動する人たちも登場しています。(つづく)
俳優、映画監督の伊勢谷友介が09年に株式会社リバースプロジェクトを設立。東京芸術大学の同級生らとともに、デザインで、社会的に利用価値が低いとされているものに新たな命を吹き込み、よみがえらせる「再生プロジェクト」を展開している。原発事故で見送られた卒業式を飯舘村の子どもたちにプレゼントするなど、社会貢献につながる「元気玉プロジェクト」なども活動している。
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