繭の中に薬の成分などを生成させる遺伝子組み換えカイコについて、県は二〇一三年度から免疫生物研究所(本社・藤岡市)、前橋遺伝子組み換えカイコ飼育組合と連携し、稚蚕共同飼育所を活用して大量飼育に乗り出す。
県議会環境農林常任委員会で、新井雅博議員の質問に県側が答えた。
養蚕農家数、生産数とも全国の四割を占める県は、二〇〇〇年から国と共同で遺伝子組み換えカイコを研究。その後、同社は県蚕糸技術センターとタイアップし、農家への受注生産が可能になった。生産数が一〇年度六千頭、一一年度五万八千頭、一二年度八万二千頭と増える中、同センターでは一回に二万四千頭と飼育数に限界があるため、一回で十万頭の生産が可能な稚蚕共同飼育所に着目した。まず前橋の施設を活用する方針。
稚蚕共同飼育所は前橋と富岡で稼働。今後前橋の別の一カ所、安中、高崎で稼働の予定で、計五カ所になる。今後の増産に活用したい意向だ。(池田一成)
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