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韓国の金の輸出 5年連続で輸入を上回る
2013/03/12 10:16 KST文字拡大 文字縮小印刷 つぶやく

【ソウル聯合ニュース】韓国の金の生産量はごくわずかだが、この5年間、金の輸出額が輸入額を上回っている。

 韓国銀行(中央銀行)と関税庁によると、昨年、非貨幣用の金の商品収支(貿易収支に相当)は15億8900万ドル(約1536億円)の黒字だった。非貨幣用金は、民間部門で投資用として取引されるか、電子製品や貴金属などに用いられる金を指す。韓国銀行の外貨準備高に含まれる金は除く。

 金の収支は1998年と2006年以外、1980年から2007年まで赤字が続いていた。しかし、2008年にリーマン・ショックが発生すると、3160万ドルの黒字に転じ、2009年には黒字幅が16億7750万ドルに拡大した。2010年と2011年は14億ドル台、2012年は15億ドル台と、5年連続で黒字となっている。

 その背景として、リーマン・ショックに世界市場が動揺し、安全資産とされる金を確保する動きが活発になり、価格が高騰したことが挙げられる。

 昨年、韓国は13トンの金を輸入し、43トンを輸出した。このうち27トンが金取引が活発な香港に輸出された。一方、韓国の金の年産量は100〜200キロといわれる。輸入、加工後に海外に販売される金が多いことが分かる。

 近年は特に、家庭に眠っていた金が市場に出回っているようだ。韓国純金流通協会の関係者は「消費者が昔ほど婚礼用に金を好まなくなった」と話す。2008年から貴金属取扱店が個人保有の金を買い取る際に3%の税を還付するようになったことも影響したという。

 統計にあらわれない部分も大きい。関税庁によると2004〜2007年に摘発した金の密輸入は65件(6.8トン)、2008〜2011年は74件(1.5トン)だった。

 しかし、金の収支黒字にはマイナス面もある。アジア通貨危機に韓国国民が金の拠出運動に賛同したように、金は国と個人の非常用資産の役割を果たす。金を現金化してしまうと、経済非常時の対応にも影響しかねない。

 そうした意味で、韓国銀行は外貨準備高に占める金の比重を拡大してきた。2011年に40トン、2012年に30トン、今年も20トンを買い入れ、計104.4トンを保有する。

mgk1202@yna.co.kr