メタンハイドレートからのガス生産、間もなく開始-世界初
3月11日(ブルームバーグ):「燃える氷」ともいわれる海底資源メタンハイドレートの生産が間もなく始まる。海底に眠るメタンハイドレートからのガス採取は世界初の試み。
経済産業省所管の独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と産業技術総合研究所、石油資源開発 が1月に愛知県の約80キロメートル沖合で産出試験の準備に着手。掘削装置の設置などが終わり、メタンハイドレートからガスを取り出す。
JOGMECは、この周辺の海域に日本の年間ガス消費量の約14年分相当のメタンハイドレートの埋蔵を見込む。政府は2008年にカナダとの共同研究で、陸上の永久凍土層にあるメタンハイドレートから減圧法によるガス生産に成功しており、18年度の商業化を目指している。
今回ガスを取り出すのは水深1000メートルの海底からさらに約300メートル下にある層。低温・高圧の環境で水の分子にメタン分子が入り込んでシャーベット状になったメタンハイドレートを、海底下でガスと水に分解。深海掘削船「ちきゅう」が減圧法と呼ばれる方法で海上まで吸い上げる。
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更新日時: 2013/03/11 08:19 JSTニュース一覧
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