もうすぐ“雛祭り”ですね。女性であれば、自分の雛人形を持っている方も多いはず。しかし、この雛人形の飾り付け、“お内裏様の座る位置に関東風と京風がある”ということをご存知でしたか?
「いや、飾り方に地域差があるから何なの?」と思うかもしれません。しかし、今これを知っておくと、厳格なカレパパやママから「この子はデキる!」とゲットできちゃうのです!
そこで今回は、そんな雛人形にまつわるトリビアをご紹介いたします。
■お内裏様の座る位置には地域差があった!
雛飾りの最も高いところにいるのが、お内裏様。
内裏とは本来、天皇の住居を中心とする御殿で、転じて天皇のことを指します。つまり、お内裏様とは天皇皇后両陛下の姿に似せた男女ひとそろいの人形のことなのです。
なので、両陛下の立ち位置を思い浮かべればいい、というわけです。けれども、ここに大きな落とし穴があります。
全国的に普及している飾り方は、いわゆる“関東雛”。これは、両陛下の立ち位置を模範にして、男雛を右側、女雛を左側にならべます。
ですが、“京雛”は男雛を左側、女雛を右側にならべます。家によって、関東雛か京雛かによって、飾り方が変わるのです。
一体どうして、こんな違いが出たのでしょうか?
■上座は日本の伝統的なものと国際的なものが異なる
日本では伝統的に、左を上座とみなしてきました。
これは、見る側ではなくそこに位置する人の立場から見て、左という意味です。よく時代劇などで出てくる、“右大臣”と“左大臣”。どちらがえらい人かというと、これも“左大臣”の方が偉いのです。
元々中国から入ってきた考え方でしたが、長く日本にはこの“左を上座とみなす習慣”が残り、そのため今でも会社の上司や取引先の人には左の席をすすめます。
そのため、カレの家によばれたときなどは、カレやカレのパパに左の席をすすめると、「この子は礼儀作法を知っているな」と思われて好感度がアップするのです!
ところが、国際的な礼儀作法になると、左ではなく右が上座となってしまいます。これが、お内裏様の位置に影響を与えました。
明治以降、天皇皇后両陛下は国際的な儀礼に合わせて、天皇陛下が右に、皇后陛下が左に位置するようになりました。一般参賀などでみかける両陛下の姿は、そうなっています。
そのため、“京雛”は伝統的な上座である左に、“関東雛”は今日の国際的な上座である右に男雛を飾るように影響を与えた、というわけなのです。
雛人形の飾り方について、意外と奥深い事実がわかりましたね! 人形にまで、目上の人が座る上座や下座と関係していたなんて、ちょっとビックリですよね。
日常でも悩んでしまう上座ですが、雛祭りをきっかけに“上座は左”ということで、覚えてしまうといいかもしれません。すると、周りの男性から“デキる女”という評価をゲットできちゃいますよ!
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【参考】
※ 読売新聞社(1980)『雛人形と雛祭り』(読売新聞社)
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