この機能のおかげで次々にページを閲覧しても目的のページをすぐに再表示することができるわけですが、デフォルト設定のままでは意外と多くのメモリを消費してしまうという弱点があります。
Firefoxデフォルトの場合、「進む/戻る」に保存される最大ページ数は50となっており、搭載しているメモリに応じた数の履歴をメモリにキャッシュするようにもなっています。
これにより、再読込(解析)を行うことなく素早いページ表示が可能となっています。
しかし、1件の履歴をメモリにキャッシュするだけでも数MBのメモリを消費することから、多くのタブに多くのキャッシュがあるような場合、環境によってはかなりの負担となってしまいます。
少しでもFirefoxのメモリ消費量を抑えたいという方は、この「セッション履歴」の保存件数、およびメモリに格納される最大ページ数をを調整することで、高速化、軽量化が見込める可能性があります。
これらを調整するにはabout:configを開き、以下の2つの設定を行います。
■進む/戻るに保存できるセッション履歴数を変更する。
1.about:configを開き、フィルタ欄に[browser.sessionhistory.max_entries]と入力する。
2.表示された[browser.sessionhistory.max_entries]をダブルクリックして表示されるダイアログに任意の最大保存件数を入力し、OKをクリックする。
■履歴をメモリにキャッシュする件数を変更する。
1.about:configを開き、フィルタ欄に[browser.sessionhistory.max_total_viewers]と入力する。
2.表示された[browser.sessionhistory.max_total_viewers]のデフォルト値は[-1]の自動判別となっており、以下のように搭載メモリ量に応じて0-8件の履歴がキャッシュされるようになっています。
32MB=0、64MB=1、128MB=2、256MB=3、512MB=5、1GB=8、2GB=8、4GB=8
参考:Browser.sessionhistory.max total viewers(mozillaZine)
たとえば、メモリを4GB搭載している場合、1つのタブごとに最大8ページ分の履歴がメモリに格納され、10のタブがある場合は80ページ分のメモリを消費することとなり、かなりの負担となってしまいます。
この数値を変更することでメモリ消費量を減らし、パフォーマンスを向上させることができる可能性があります。
3.[browser.sessionhistory.max_total_viewers]をダブルクリックして表示されるダイアログに、任意の値を入力し、OKで閉じます。
8が最大値ですので、値を[3-5]程度にすればいいかと思います。また、[0]にすることでキャッシュを無効化できます。
普段何気なく使っているセッション履歴ですが、意外とメモリを大きく使っていることがわかりますね。
Firefoxのパフォーマンスを向上させたいという方は、試してみてはいかがでしょうか。
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■Firefoxのセッション履歴をツリーやサムネイルで表示できるアドオン「History Tree」
■Firefoxの戻る/進むボタンに表示される履歴をツリー形式で表示することができるアドオン「Session History Tree」
■そのセッションの詳細な履歴をタブバー上部に表示するFirefoxアドオン「Traction Control」
■Firefoxのセッションを高度に管理できるアドオン「Session Manager」
■Firefoxの「戻る」(進む)ボタンに戻れる(進める)回数を表示するアドオン「何回戻れる?」
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