ニッポン柔道再建の「切り札」と言われる全日本男子代表チームの井上康生監督(34)が、本紙の独占インタビューで初激白した。2月から約1か月間、海外初陣となる欧州遠征で手腕をふるったが、その間の柔道界は女子代表の暴力・パワハラ問題で大激震に見舞われた。井上監督は海の向こうで何を考えていたのか。就任4か月が経過した今、その“本音”に迫った。
――暴力・パワハラ騒動が依然として収まらない。井上監督はこの件に関してコメントしていないが、どう思っているか
井上監督:今回の騒動には(コメント)してませんね。ですけれど、起こってしまったことに対しては、私も柔道に携わってる、強化に携わってる人間としてとても残念なことだと思います。全ての人たちがもう一度、襟を正してやっていく必要がある。大事なのはここからどうするかということだと思うんです。もっと世界にというか視野を広げて勉強していく姿勢を持っていかないといけないなと感じています。
――柔道自体のイメージダウンとなった
井上:これは私も選手たちにそういう話をしました。こういう時に強化選手として戦わなきゃいけない。これは逃げることもどうすることもできないと。だけど我々には一つできることがある。それは変えていくことだよ、と。柔道家はもちろん、勝ちにいくことが使命。もう一つ、柔道家として人間として、どう生きていくべきか考えて頑張って変えていこうよ、と。みんなやっていこうよというような話はさせてもらいました。
――選手と信頼関係を築くことの大切さも浮き彫りとなった
井上:それがなかったら指導しても耳に入らないでしょうし、強化なんてのは成り立たないのかなと思います。私は私なりのやり方でやっていこうかと思いますし、何が大事かっていうものを考えながらやることが大事でしょうね。
――監督に就任して4か月がたったが、手応えは
井上:4か月たったから少しほっとしてるとかそういう気持ちは全くなく、常に危機感を感じながら取り組んでいる状態ですね。
――欧州遠征では約1か月にわたり、選手と寝食を共にした
井上:結果以上に選手たちの課題が多く見えた。そこは非常に収穫だったのかなと。いろんなビジョンが立ちつつあるので、全日本の中でも所属との連携を取りながら、うまくやっていく必要があると思っています。
――新ルールについての感想は
井上:十分に戦っていけるという印象を受けましたね。ただ、反則で勝敗を決するというような場面もとても多く見られました。柔道の発展を考えた時、果たしてそれがいいものかどうか。すくい投げとか朽ち木倒しが(新ルールで)なくなったことに対しても、柔道の発展につながるのかとまだ自分自身も答えが見つかってない状態です。
――ロンドン五輪で男子は金メダルゼロの惨敗。新監督就任時に「よく監督を引き受けたな」「火中の栗を拾った」という声があった
井上:私の中ではそういう感覚はなかったですね。「この状況でもう一度、日本柔道を立て直すんだ」という気持ちのほうが大きく勝ってた。不安以上に「俺がやらなきゃ誰がやるんだ」っていう気持ちでした。
――周囲は救世主として期待している
井上:まだ34の若造で指導歴も浅く、指導者として何の実績も残していません。うれしいですけど、そういう気持ちは全くないですね。
――逆にプレッシャーーが大きい
井上:いや、プレッシャーばかりですよ。こんな重責のある仕事はないですから。監督になってから一日も柔道のことを忘れる時間なんてないくらい、常に考えてやっています。
――最後に、不在の間にレスリングが2020年五輪競技除外候補になったが
井上:びっくりしましたね。逆に柔道も危機感を感じてやっていかなきゃいけないんだろうなと思います。油断してたら分からないですよ。現状に満足することなく、いい方向へと導いていけるようにやる必要があると思いますね。
☆いのうえ・こうせい=1978年5月15日生まれ。宮崎・宮崎市出身。父の影響で柔道を始める。世界選手権100キロ級で99年英バーミンガム大会から3連覇。2000年シドニー五輪で金メダルを獲得。体重無差別の全日本選手権は3度優勝。08年引退。09年1月から2年間、英国に留学し柔道の指導法と英語を学ぶ。昨年11月、全日本男子監督に就任。東海大講師、同柔道部副監督。妻はタレントの東原亜希。得意技は内股。183センチ、100キロ。
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