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最終更新:2013年3月9日(土) 5時0分

TPP議論でも「政高党低」構図、アベノミクス効果か

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 来週にも安倍総理が交渉参加を正式表明するTPP=環太平洋パートナーシップ。慎重派が多数を占めていた自民党内の議論でも、「交渉参加やむなし」の空気が広まりつつあります。ここでも、アベノミクスの効果でしょうか、「政高党低」の構図が浮き彫りになっています。

 TPPの交渉に遅れて参加したカナダとメキシコが先に参加した9か国から不利な条件を受け入れさせられていたのではないか。8日の衆議院予算委員会ではこんな指摘が出ました。

 「すでに現在の参加国で合意した条文は、原則として受け入れ再交渉は要求できない。こういう条件のもとに、カナダ・メキシコが参加をしたのか」(日本維新の会 松野頼久副幹事長)

 これに対し政府は、「少なくともわが国には条件の提示はない」とかわしました。

 総理官邸前で行われたTPP交渉参加反対のデモに自民党の議員の姿がありました。

 「体を張って反対すると、断言してきていますので」(自民党 藤丸敏 議員)

 官邸前のデモに自民党議員が参加するのはきわめて異例のことです。しかし党内では、TPP反対派の動きは日に日に弱まっています。

 「TPP交渉、これから総理が判断すること。専権事項ですから総理の判断に、私ども自民党の議員は一丸となって支えていく立場にあります」(自民党 西川公也TPP対策委員長)

 もはや、総理の判断を尊重するしかないというムードが広がっています。官邸側も強気です。

 「もともと党に反対議員なんていないって。総理が決断したら、それでおしまいなんだから」(政府筋)

 一方、JAは通常総会を開き、萬歳会長が改めてTPP交渉参加反対を訴えました。

 「国民が納得できないなか、政府が拙速にTPP交渉参加に突き進むことは断固反対」(JA全中 萬歳章 会長)

 ただ、交渉参加ありきで動いている政府内では、こうした反対運動すらも交渉の場で利MQ$7$h$&$H$$$&
 「他国との交渉の上では、JAに騒いでもらった方がいい」(農水省関係者)

 当の安倍総理はすでに、国際交渉の現場に視線を移しています。

 「交渉力を持って、得るべきものは得る、そして守るべきものは守っていきたい」(安倍首相)

 高い支持率を武器に、安倍政権の「政高党低」の流れはしばらく続きそうです。(08日17:55)

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