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国内製造中止 最後のフィルム作品か…映画「蜩ノ記」

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 俳優の役所広司(57)とV6の岡田准一(32)が、14年公開予定の映画「蜩(ひぐらし)ノ記」で初共演することになった。12年に直木賞を受賞した、葉室麟(はむろ・りん)氏の時代小説が原作。黒澤明監督のまな弟子・小泉堯史(たかし)監督がメガホンをとり、無実の罪で切腹を控える主人公(役所)と、最初は不信を抱きながらも、気高い生き方を尊敬していく監視役の武士(岡田)の“師弟愛”を描く。

 昨年9月、国内唯一の映画フィルムを製造していた「富士フイルム」がこの春、製造を中止することを発表。黒澤イズムの継承者・小泉監督は、今作もフィルムで撮影予定だが、日本最後のフィルム作品になる可能性が出てきた。

 1934年の創業から約80年間、映画フィルムを作り続けて来た富士フイルムだが、映写機の減少や、3D映画の隆盛など、デジタル化の波に逆らえずに製造中止を決断。今後、上映用、撮影用両方のフィルムを供給できる会社は米「イーストマン・コダック・カンパニー」だけだ。

 デジタル撮影とフィルム撮影の最も大きな違いは「一発勝負」であること。デジタルでは俳優がシーンの撮影後に演技のモニターチェックが行われるが、フィルムでは行われない。また、VFX(視覚効果)の挿入など編集が容易にできるデジタルに比べ、フィルムはネガを編集し録音テープと合成する独自の方法を用いる。黒澤作品の常連で、同作にも出演する原田美枝子は「時代の流れとはいえ、フィルムで育ってきた私としては、とても寂しい」とコメント。日本の映画界が大きな転換点を迎えようとしている。

[2013/3/11-06:01 スポーツ報知]

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