北朝鮮は11日、南北軍事境界線上にある板門店の南北直通電話を遮断した。朝鮮労働党機関紙、労働新聞は同日、「まさに今日から朝鮮戦争休戦協定が完全に白紙化された」と宣言、「鋼鉄の砲身と戦略ロケット(ミサイル)が発射の瞬間を待っている」と米韓を威嚇する記事を掲載した。
一方、米韓両軍は同日、定例の合同軍事演習「キー・リゾルブ」を韓国で開始した。
3度目の核実験を強行した北は、国連安全保障理事会の制裁強化決議や合同演習実施に強く反発。過去の南北不可侵に関する合意を破棄するとも宣言しており、米韓は追加核実験などの挑発行為を警戒している。
韓国統一省によると、北は11日午前、板門店の南北直通電話を通じた韓国側からの定時の呼び掛けに応えなかった。ただ黄海側の南北軍事当局間の電話には応答し、同日朝も北側の開城工業団地に韓国側から工場関係者ら340人が出勤した。
キー・リゾルブは朝鮮半島有事の際の米軍による増援態勢を確認することが目的で、昨年と同規模の約1万3500人が参加。米韓は1日から約21万人が参加する野外機動訓練「フォールイーグル」を続けており、合同訓練が本格化した。 (共同)
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