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「原発即刻中止を」上関で300人デモ行進
2013年3月11日(月)掲載
「上関原発反対」「フクシマを忘れないぞ」と訴えてデモ行進する参加者ら=10日、上関町室津
東日本大震災による福島第1原発事故の発生から2年になるのを前に、上関町で10日、「上関原発の即刻中止を!!3・11フクシマを忘れない!!in上関集会」が開かれた。約300人が上関原発計画の白紙撤回を訴えてデモ行進した。

原発に反対する上関町民の会など山口県内の反原発4団体が開催。同町中央公民館で開かれた集会で、原水禁山口県民会議の岡本博之議長が「福島第1原発事故は、いまだに『放射能のばらまき』が続いており、原発事故は人がどうしようもできないことを目の当たりにさせている」とあいさつ。上関原発を建てさせない祝島島民の会の清水敏保代表が「県漁協主導であった祝島支店の集会で(上関原発計画の)漁業補償金を31対21で受け取りを決めたが、反対の21人は受け取り拒否を確認している。反対運動への影響はない。連帯して計画を止めたい」と訴えた。

福島県郡山市で稲作農業を続ける中村和夫さん(64)が「福島産というだけで米や野菜がほとんど売れなくなっている」と深刻化する風評被害の状況を説明した後、「今回の大事件を起こしても誰一人責任を取っていない。われわれの願いは福島から原発をなくすことだ。仲間とスクラムを組んで頑張りたい」と強調した。

最後に「フクシマで何が起こったのか決して忘れない。上関で同じことを決して起こさせてはならない」という集会宣言を採択。参加者らは「上関原発反対」「フクシマを忘れないぞ」などと訴えて、同町室津一帯約1キロをデモ行進した。
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