政府主催の「東日本大震災2周年追悼式」が11日午後、東京都千代田区の国立劇場で営まれた。天皇、皇后両陛下、安倍晋三首相ら三権の長と犠牲者の遺族代表ら約1200人が参列。大震災が起きた午後2時46分から1分間、黙とうし、犠牲者のめい福を祈った。

 安倍首相は式辞で「今を懸命に生きる人々に、復興を加速することで応えることが、天国で私たちを見守っている犠牲者のみ霊に報いる道でもある」と表明。「今般の教訓を踏まえ、わが国全土にわたって災害に強い強靱(きょうじん)な国造りを進めていくことを固く誓う」と語った。

 続いて、天皇陛下はお言葉で「日ごろの避難訓練と津波防災教育がいかに大切であるかを学びました。この教訓を決して忘れることなく、これから育つ世代に伝えていくことが大切と思います」とし、「日ごろからの訓練と教育などにより、災害の危険から少しでも多くの人々が守られることを期待しています」と述べられた。

 遺族代表では、岩手県の山根りんさん(18)、宮城県の西城卓哉さん(32)、福島県の八津尾初夫さん(63)がそれぞれの思いを語った。津波で母親を亡くした山根さんは「東日本大震災がつらい記憶ではなく、未来につながる記憶となるよう、被災地から私たち若い世代が行動していきます」と決意を述べた。 

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