3分間で、 最近のニュースを知る。 鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」 |
第117回 ほぼ日編集部樣 4月18日のニュースから この欄では時々はよーし、今日はこれに挑戦してやるぞ、 とか思ったりするんです。 で、今日は朝日新聞に挑戦してやろうと思ったわけです。 つまり朝日新聞だけでなんとか原稿書いてやるぞ、 ということですたいね。 まずはいい話。38面に囲み記事で、 「『環境ヒーロー』に宮崎の中学生」 「スコップ考案 タイム誌評価」 という見出しでちょっといい話が載っている。 記事によると、米週刊誌タイムの 「地球の日」特集号は、 環境保護に頑張る世界の子ども9人を 「惑星(地球)のヒーロー」として 取り上げているそうだが、 日本からは宮崎県都城市の中学1年生、 丸野遥香さん(12)が選ばれた。 丸野さんは小学4年生の時、 愛犬、パトリックが散歩途中にしたふんの始末に困り、 再生紙を使ったスコップを考案、 夏休みに地元の発明工夫展に出品し、 特賞を取った。 牛乳パックで紙スコップを作る説明書をつけたことも 評判を呼び、商品化後15個ワンセットで、400円、 6万箇が売れたという。壊れても土に戻るため、 地球に優しいと評価された。 丸野さんの最新の発明は再生紙と炭で作った 携帯用の灰皿だそうだ。以上が記事の概要だ。 でも、3年ほど前の、 しかも宮崎・都城の話をアメリカのタイム誌が どうやって情報入手したんだろう? 素朴な疑問としてそう思ったんですが。 でも、こういう中学生がいるのはとっても嬉しいな。 先日の桶川の事件の時インタビューに応じてくれた 朗子さんは中学3年生だった。 その後のメールやFAXなどの反応をみていると、 彼女に対する印象がとっても強かったようだ。 5000万円も友人からカツあげする 中学生もいるんだけど、 日本の中学生も捨てたもんじゃない、 そう思わせてくれた話です。 例の石原都知事の話は 少々うんざりされていると思いますが、 この日の朝日の4面と38面とに石原さんが ガンガン外国のメディアのインタビューを受け、 喋りまくっている様子が出ている。 4面の方はドイツの週刊誌「シュピーゲル」の インタビュー、38面には米のタイム誌のインタビュー。 「シュピーゲル」誌の方は 発言内容に対する中国の反応がニュースなので、 国際面に載り、タイム誌は「三国人」問題なので 社会面という使い分けをしたのだろうが、 これは読者の方からすれば、 同じ石原さんの外国メディアでの発言なんだから、 一緒にまとめて読みたいはずですね。 新聞社のセクションという都合だけで 誌面が作られている、その見本みたいな事例。 もうちょっと読者の立場に立って紙面を作れるように システムを考えたらどうですかね。 内容の紹介は詳しくは新聞を見て下さい。 4面の記事は石原さんがインタビューで 「中国は分裂すればよい」と述べたことへの 中国・上海市の共産党機関誌 「解放日報」の反論が中心だ。 社会面の方は「三国人」論争は 外国人による犯罪が増えていることを認識させ、 結果的に都政運営に役に立つと タイム誌に語ったことが述べてある。 政治家の常として自国のメディアは嫌い、 外国のメディアは好き、これは世界中同じ傾向のようだ。 自国のメディアはいろんなことを知っているので、 細かいことまで聞いてくるのが煩わしい。 そんな理由もあるとでっしょうね。 「兄弟が無理心中」 がん宣告、障害持つ弟道連れ」 社会面に2段見出しで載っている。 記事量はそんなに多くないがはっとさせる見出しだ。 自分が歳を取ってきたせいかとも思うが、 それだけではない。 64歳の無職男性とその弟(50歳)が ロープで首を吊って死んでいるのが発見された。 弟は重度の障害者で日常生活を営むにも 介護が必要だったので、 兄が幼いころから面倒みてきたという。 しかし、その兄が最近、 がんを宣告され弟の将来も悲観し、 無理心中したものと警察は見ている。 兄の残された日記帳には 「自分が死んだら誰が弟の面倒をみるのか」と ボールペンで書き記されていたという。 4月から始まった「介護保険」は こういう兄弟には届いていなかったんだろうなあ。 このシステムでもこれほどの悪条件の場合、 果たして救えるのかどうか。 救えない「介護保険」って何だろう、 って考えてしまいますね。 今日はここまで 朝日だけでもなんとかなったわ。 また明日、、、、 |
2000-04-18-TUE
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