原発事故2年で大規模抗議活動3月10日 18時57分
東京電力福島第一原子力発電所の事故から、11日で2年がたつのを前に、市民グループが都内で大規模な抗議活動を行い、「原発はいらない」などと訴えました。
この活動を主催したのは、毎週金曜日、総理大臣官邸前や国会の周辺などで原発を巡る抗議活動を続けている「首都圏反原発連合」です。
まず、東京・千代田区の日比谷公園で集会が開かれ、その後、参加者たちは霞が関周辺をデモ行進して「原発はいらない」などと訴えました。
さらに国会議事堂の近くで、グループの代表者が菅元総理大臣たちと面会し、原発の再稼働に反対するとともに、すべての原発の廃炉を求める意志を伝えました。
初めて活動に参加した子ども連れの29歳の主婦は「声を上げることが大切だと思って参加しました。子どものことを考えると、原発には反対です」と話していました。
主催したグループによりますと、総理大臣官邸前などで毎週金曜日に行われている活動は、去年夏ごろをピークに参加者数が減っていますが、その一方で、同じような活動は各地に広がりを見せているということです。
このグループのミサオ・レッドウルフさんは、「去年夏に参加者が増えたのは、原発事故が収束しないなかで再稼働が行われ、みんなの怒りが大きくなった結果で、特異な現象だと捉えている。その一方で、デモや抗議は地方にも広がっていて、反原発を主張している人の数自体は減っていないと思う」と話していました。
抗議活動の参加推移と広がり
原発の再稼働反対などを訴える抗議活動は、当初、主に東京の総理大臣官邸前で行われていましたが、その後、地方の都市にも広がりを見せ始めています。
10日の活動を主催したグループ「首都圏反原発連合」が、総理大臣官邸前で初めて抗議活動を行ったのは、およそ1年前、去年3月29日の金曜日のことです。
その後、毎週金曜日の活動が恒例となり、去年6月から7月のピーク時には、参加者の数が、主催者まとめで20万人、警視庁まとめで2万人余りに上りました。
仕事帰りの会社員や子ども連れの母親など、日頃政治活動などを行ったことがない人たちがネットなどで情報を得て参加しているのも特徴で、去年8月にはグループの代表が当時の野田総理大臣に面会して、原発の再稼働反対を直接訴えています。
このグループによりますと、ここ数回の参加者は数千人に減少していますが、一方で、同じような抗議活動は去年の夏頃から地方の都市にも広がりを見せ始め、現在では全国の100か所近くで行われているということです。
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