かすんでいます。
皆さんこんばんは。
真相報道バンキシャ!です。
さて、きょうは全国的に強い風が吹き、関東地方では昼過ぎに、巻き上げられた砂ぼこりによる煙霧と呼ばれる現象が発生しました。
空の便など一部の交通機関が乱れ、けが人も出ています。
きょう午後2時過ぎ、日本テレビ17階。
街全体が黄色くかすんでいます。
奥の建物が見えないです。
東京の観光名所もこのとおり。
これは、東京都心などで午後1時半ごろから起きた煙霧と呼ばれる現象だ。
これは午後2時、東京・杉並区で撮影した映像。
一気に空が暗くなって、いつもは見える奥のほうが見えない。
さらに、成田空港の情報カメラの映像を早回ししてみると、画面の上半分で、砂が飛んでいるのが分かる。
そのため。
飛行機が着陸を断念。
強風のため、8便が目的地を変更。
そのうち5便が羽田空港に向かった。
羽田空港も煙霧の影響が。
これは、お昼過ぎの東京・お台場。
取材時の天気はこのとおり。
しかし。
僅か20分で、煙霧に包まれた。
街ではマスク姿の人が目立つ。
こうした人たちの中には、目をこする人が多く見られた。
きょう、山梨県から東京タワーに観光に来た一家は。
何がすごいって、空がすごい。
何も見えない。
これは東京タワーの展望台から撮った写真。
東京の景色も一面、霧がかかったように見える。
またお台場でも。
結構細かい砂が、ご覧のようにたまってますね。
一方、千葉・鎌ケ谷スタジアム。
注目の日本ハム、大谷翔平投手が初登板の2軍戦でも強風が。
皇居の回りも皆さん、マスクをつけて走ってますね。
薬局をのぞくと。
フェイシャルペーパーも、きょうはついでにこうやって買っていく人が、きょうは多いですね。
マスクのほか、顔を拭く大判タイプのウェットティッシュや、花粉用の眼鏡が売れているという。
実はこの煙霧、黄砂が原因ではないという。
きょうは、このように関東地方を寒冷前線が通過中だったんです。
そして最近は、関東地方は雨が少なくて、地面が乾燥していたというのが一つあるんですね。
強い風によってきょうの煙霧が発生したと考えられています。
強風のため、千葉ではAKB48の握手会会場で、特設テントの支柱が外れ、6人が軽傷、各地で事故があった。
きょうは発達中の低気圧や前線の影響で、北日本から東日本にかけて風が非常に強まりました。
発達した低気圧は、このあと、北海道の東へ進みますが、あすは冬型の気圧配置が強まります。
このため、北日本ではあすにかけても、暴風や猛吹雪のおそれがあり、警戒が必要です。
一方、強い風で煙霧が発生した関東では、今夜には前線が通過して、視界もよくなりそうです。
さて、あす3月11日で、東日本大震災から丸2年です。
こよいのバンキシャは、震災の教訓をどう生かしていくのかを検証します。
まずは巨大津波への対策です。
このあと放送するビデオの中には、津波の映像も含まれます。
ストレスを感じた場合は、視聴を控えてください。
ばんざーい!
巨額の費用をかけ、全国に造られた防波堤。
岩手県釜石市では、1200億円をかけ、20階建てのビルに匹敵する巨大な防波堤が造られました。
ところが、この釜石をはじめ、太平洋沿岸の各地で防波堤は倒壊。
市街地に押し寄せた津波は多くの人々の命を奪いました。
次の巨大津波にどう備えるのか。
バンキシャはそのヒントを探るため、ロボットカメラで海底の様子を撮影。
さらに、防波堤が壊れるまでのメカニズムを検証しました。
岩手県釜石湾。
下ろします。
バンキシャは、水中用ロボットカメラを沈めた。
水深55メートル、巨大なコンクリートの塊を捉えた。
津波によって壊れた防波堤の一部だ。
1978年に工事が始まった釜石の防波堤。
ばんざーい!
長さ1660メートル、海底からの高さ69メートルの巨大な防波堤は、建設費1200億円。
31年かけて2009年に完成した。
津波から地域の皆さんの命を守る、財産を守るというのが大きな目的。
世界一深い所に造られた防波堤として、ギネス世界記録にも認定された。
しかし、その2年後。
津波は防波堤を越え、湾内に流れ込んだ。
高い所、上、上へ。
その後、市街地へ流れ込み、死者、行方不明者合わせて1040人の被害をもたらした。
釜石だけでなく、防波堤は各地で倒壊。
何が防波堤だよ。
太平洋沿岸の26か所のうち16か所。
波はどのように防波堤を破壊したのか。
バンキシャはそのメカニズムを検証。
そこで、ある現象を捉えた。
海底面がどんどん掘られていきます。
震災から2年、いまだ被害の爪痕が残る釜石。
釜石湾に造られた世界一の防波堤。
一部は被災当時のままだ。
画面左が市街地、防波堤は湾の入り口に、南北合わせて1660メートルにわたって造られていた。
バンキシャは、その北側の防波堤へ向かった。
すると。
この辺り、すべての防波堤は傾いてしまっています。
赤い灯台も斜めに。
その横には、大きく傾いた防波堤の一部が。
防波堤は、海底に石を積み上げた基礎マウンドの上に、コンクリートの枠に砂や石を詰めたケーソンといわれる部分が、その重みだけで立っている。
釜石では、深い所で基礎マウンドが高さ36メートル、コンクリート部分33メートルで合わせて69メートル。
20階建てのビルに匹敵する構造物が、66個並べられていた。
海中の様子はどうなっているのか。
バンキシャは、水中ロボットカメラを使い、倒壊した防波堤の様子を詳しく撮影することにした。
沈ませますね。
潜ります。
ロボットカメラは、水深150メートルまで撮影することができる。
水深36メートル。
この石は、基礎マウンドの一部。
だが、あるはずのケーソンが見つからない。
さらにカメラを沈めていく。
水深55メートル。
あー、見えてきました。
これがケーソンの壁ですね。
このコンクリートの塊がケーソン。
水深60メートル付近に滑り落ちていた。
コンクリートの枠に砂や石を詰めたケーソン。
重さはおよそ3万6000トン、それが100メートルも流されていた。
巨大な防波堤が津波によって壊れたメカニズムとは。
津波の力に関する専門家に監修してもらい、実験を行った。
ここは津波の動きを再現できる水路。
この水路に、基礎マウンド部分を作成。
さらにその上にケーソンの模型を置く。
釜石にあった防波堤を60分の1の大きさで再現した。
お願いします。
はい。
そこに津波が襲いかかる。
波が越えるまで、防波堤は倒れずにせき止めている。
しかし、波が防波堤を越えると。
動いた。
防波堤が滑り落ち、波が一気に流れ込んだ。
港の外側と港の中側との水位の差によって、外側から中側に押すような力が働いて、そのまま流されてしまうと。
津波が防波堤を越えると、内側と外側の水位の差が広がる。
すると、防波堤により大きな力がかかる。
1メートル差がつくと、およそ1300トンもの力が加わるのだ。
越えることを考えれば、倒れるということも考えられたのかもしれませんが、そもそもこのような、非常に大きな津波が来るというところを、なかなか考えに入れられなかったというところが、非常に大きな問題だと思います。
釜石の防波堤は、100年に1度とされる明治三陸津波の規模に備えて、海面の上、高さ6メートルに造られていた。
だが、実際に襲いかかった津波の高さは12メートル。
1000年に1度の規模は想定できていなかった。
防波堤が壊れた原因はほかにも。
バンキシャは、青森県八戸港へ。
この防波堤は、海面からの高さ5メートル、だが、東日本大震災では、8メートルの津波に襲われた。
防波堤が途中、なくなってしまっています。
防波堤は200メートルにわたり抜け落ちていた。
八戸の防波堤が壊れた理由は。
バンキシャは、あるものを見せてもらった。
これは、音波を使って海底の様子を立体的に表した画像。
震災前、防波堤は直線状に並んでいた。
しかし、津波によってその多くが流された。
この場所の断面図を見てみると、ケーソンは海底にある深さ5メートルの穴に落ちていた。
この穴は、震災前にはなかったものだ。
海底に穴が出来る現象は、ほかにも宮城県女川や、福島県相馬の防波堤でも起きたと考えられている。
この穴は一体なんなのか。
八戸の防波堤を25分の1のサイズで再現した。
津波を起こすと、防波堤の外側の水位が上がっていく。
今、波が防波堤を越えました。
波が防波堤を越えると。
海底面がどんどん掘られていきます。
防波堤を越えた波が海底にぶつかり、徐々に大きな穴が出来ていく。
これは、洗掘と呼ばれる現象だ。
そして。
だいぶ防波堤が斜めになっているのが分かると思います。
あっ、斜めになりました。
あっ、防波堤が今、崩れた、あっ、穴に落ちました。
洗掘で出来た穴に、ケーソンが滑り落ちた。
震災前においては、このような巨大な津波が来襲して、越流を起こして洗掘をするというところまでは考えていませんでしたので、そうすると、そのような対策を取っていなかったということになりますね。
防波堤を津波が越えることを想定していなかったため、洗掘も考えていなかったというのだ。
想定外の防波堤倒壊について国は。
背後地を守ることがもっと出来なかっただろうということは、われわれのほうは反省すべきとこだと思っています。
その上で国は、震災の教訓を踏まえ、防波堤に対する考え方を大きく変えた。
防波堤を高くして守るというのは、
巨大津波に備える防波堤。
今後どうするべきか。
世界一の防波堤が倒壊した釜石では。
大丈夫、抑えてくれると思ったんですが、見事にしっかりやられましたもんね。
思い切って防波堤を高くすればいいんじゃないかと思うけどね。
一方で、こんな意見も。
こんな高くしても、どんなもんだかね。
国はどう考えているのか。
最大クラスの津波に対して、防波堤を高くして守るというのは、今のところ考えておりません。
防波堤を仮に高くしたときに、防波堤の規模も相当大きくなって、その結果、コストも相当大きくなる。
経済的でない、いわゆる現実的でないというのがわれわれのほうの考えです。
では、どうしようというのか。
今度は粘り強く耐えようという防波堤を考えています。
背後に腹付けといって、ケーソンの裏側のマウンドをかさ上げしようということです。
コンクリートの枠に砂や石を詰めたケーソンに、腹付けと呼ばれる補強部分を造ったり、洗掘を防ぐためのブロックを付けたりして、倒れにくくするというのだ。
ではこうした対策に、どれほどの効果があるのか。
バンキシャは、八戸港の防波堤の模型に、腹付けやブロックで対策をして検証した。
実験開始。
津波が防波堤を越えたが、ブロックに守られているため、洗掘は起きていない。
防波堤は耐えています。
その後、ブロックが流され、洗掘が始まるが。
まだ防波堤の下の部分がやられてませんから、なので、まだ耐えられているということですね。
波が越えて15分たちました。
まだ防波堤は耐えています。
対策をしなかったほうは、波が防波堤を越え始めてから、3分ほどで倒壊した。
一方、対策をしたものは、実験時間15分の中では倒壊することはなかった。
5倍以上耐えたのだ。
粘り強くすることによって、その減災という目標を立てて、中の人の逃げる時間を稼いだり、資産を守ったりということを最終的には目標としていると。
国によると、防波堤が倒れなければ、陸地へ到達する時間を遅らせ、波の高さも抑えられる。
そのため、避難する時間を稼げるという。
釜石では、もとの防波堤を復旧したうえで、こうした対策を導入する予定だ。
だが、1000年に1度の津波への対策に終わりはない。
ではここでこよいのご意見番をご紹介いたします。
中央大学法科大学院教授の野村修也さんです。
どうぞよろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
さて、こちらは釜石の防波堤のコンクリート部分を造っている現場の映像です。
高さは20メートルほどで、周りの人と比べて見てみますと、これがいかに巨大なものかということが分かります。
これ1つでおよそ7億5000万円。
国土交通省は、防波堤を補強することで、コストを抑えた対策になると説明しているんですが、それでも対策と復旧費用を合わせた事業費は、今決まっています、こちらの4か所だけで合わせても、1370億円に上ります。
国が新たに考えております、津波を食い止めるのではなくて、遅らせるという発想の防波堤、いわゆる減災ですね。
野村さん、いかがお考えになりますか?
確かに工夫によって粘り強くなってるっていうことは分かるんですけども、今の国の方針でいけば、やはりこの防波堤というハードだけでは、この巨大津波から私たちの命は守れないってことは、しっかりと認識しておく必要があると思うんですよね。
要するにその、粘り強く守ってもらっている間にどうやって逃げるのかっていうところが重要なんだというふうに思うんですが、やはり国としては、その逃げ方として、例えばハザードマップを作ったりとか、あるいは避難経路を作ると、そういうところにもきっちり力を入れていただきたいなというふうに思いますよね。
津波に対する対策なんですけれども、静岡県では海沿いの集落が、防潮堤を造る代わりに、高台への移転を検討するなど、こういった地域によっても考え方が違いますよね、野村さん。
やはり、何が正解かってことはないと思うんですね。
やはり地域ごとにいろんな違いがありますので、やはり大事なことは、これを決めていくプロセスの中で、住民の人たちがどれだけ納得できる決め方をするかということになるんじゃないかなというふうに思いますね。
いつ起きてもおかしくない巨大津波。
私たちもいざというときの避難経路など、備えを確認する必要があります。
津波で戦闘機などが流された宮城県の航空自衛隊松島基地。
救助用のヘリコプターも破壊され、空からの救助活動に入れたのは、震災から3日後のことでした。
救えた命があったのではないか。
バンキシャは、
こちらにある12本のビデオテープ。
ラベルには、3月11日地震・津波とあります。
これは宮城県の航空自衛隊松島基地の隊員が撮影したもので、基地が津波に襲われたときの様子が収められています。
松島基地は、津波で戦闘機のほか、救助用のヘリコプターも失いました。
そのため、隊員は震災3日後まで空からの救助活動ができませんでした。
救えた命があったかもしれない。
バンキシャは、松島基地の救難隊に密着。
その取材中に発生した津波警報の瞬間、彼らが取った行動とは。
ビデオでは、津波の映像も含まれます。
ストレスを感じた場合は、視聴を控えてください。
宮城県東松島市の海岸沿い。
ここに、航空自衛隊松島基地がある。
2年前の3月11日。
あー、来た来た来た来た。
震度6強の激しい揺れのあと、松島基地は津波に襲われた。
隊員の目の前で、戦闘機などが流されていく。
津波で破壊された航空機は28機。
その中には、人命救助用のヘリコプター4機も含まれていた。
あれから2年。
訓練、地震発生。
訓練、地震発生。
地震の強さ震度5強。
あのとき、一機でもヘリコプターを飛ばすことができていれば、救えた命があったのではないか。
わっ、地震、地震だ、地震。
去年12月、その松島基地をバンキシャが取材中、三陸沖で地震が発生。
津波警報が出されたそのとき、松島基地の隊員は、どう動いたのか。
何してる?
今、機材上げて。
航空自衛隊松島基地。
ここには、ヘリコプターなどで人命救助に当たる救難隊が置かれている。
2年前の3月11日、この基地で何が起きていたのか。
救難隊の隊長に話を聞いた。
津波はどの方角から?
津波は、あそこがみんな海岸線になるんですけど、あっちの方向からこっちに向かって、津波が押し寄せてきました。
津波が来る前は、もうちょっと松林はしっかりした松林だったんですけども、ゆっくりと水位は上がってきたんですけれども、どんどんどんどん水位が上がってきて、最終的に一番高くなったのはやっぱり、この位置ですね。
基地の至る所に、津波の水位を示すラインが引かれていた。
あの日、防潮堤を越え、松林をなぎ倒した津波。
その後、基地に流れ込み、滑走路を越え、航空機の格納庫や、基地の建物をのみこんでいった。
そのため、救難隊のヘリコプター4機もすべて流されてしまった。
基地を襲った津波はどんなものだったのか。
ふだんから部隊の活動をカメラに収めている、救難員の原曹長。
あの日も地震の直後から撮影を始めていた。
一応これと、これが1日目、2日目で撮ったやつですね。
これが、3月11日午後3時前に撮影された映像。
最初の揺れからおよそ10分。
原曹長は、救難用の装備を収めた倉庫に駆け込んだ。
無線機も持っていってくれ。
建物の1階にある指揮所。
このとき、松島基地では全隊員に、3階以上の建物に避難するよう命令が出ていた。
別の建物の3階。
避難した隊員であふれていた。
ただいま津波警報が発令されています。
庁舎・隊舎・3階以上の建物に直ちに避難してください。
隊長が外の様子を気にしている。
えーと、海はどっちだ?
海は向こうです。
こっちか?
午後3時20分ごろ、外は折りからの雪で視界が悪く、画面奥にある海岸線の様子が全く分からない。
その中を付近の住民たちが車や徒歩で避難していた。
午後3時54分、津波が襲ってきた。
どこ?
あの田んぼ全部。
あぁ、本当や。
あー、きたきたきた。
近くの駐車場にあった車を押し流しながら、基地に迫ってくる。
やばいですよ、これ。
やばいな。
そこもやばいんじゃない?
基地の中にも、津波が押し寄せてきたそのとき、隊員たちが何かを見つけ、叫び始めた。
急げ!来たぞ、走れ!
急げ!
走れ!
津波が間近に迫っていることに気付いていない住民たちが、歩いて避難していたのだ。
走れ!
津波が来たぞ!
走れ!
必死に呼びかける隊員たち。
およそ1分後、再びカメラを向けると。
住民たちが歩いていた道路は、津波に飲まれていた。
あの光景を撮影した屋上。
ここに来ると、当時の思いがよみがえるという。
無力感にさいなまれたっていうのが実際のところでしたね。
あれが本当、1機あれば、本当にたくさんの方を助けさせてもらえたんじゃないかと思うんですけどね。
ヘリコプターの整備を担当する上原士長。
彼女も、屋上から叫んで知らせようとした一人だ。
何もできなかったので、その声を出すしかできない、見ることしかできない。
自分たちにできることはなんなのかっていうふうに、ずっと自問自答してましたね。
これは、津波翌日の映像。
救難隊が持つヘリコプター4機は、すべて破壊されていた。
松島基地は、宮城県東松島市にある。
東松島市では1089人、隣の石巻市では3704人が死亡、または行方不明になっている。
救助用のヘリコプターを飛ばせなかったことについて、地元の人たちの間には厳しい意見もある。
なしてとばさねかったのやって、ね。
ヘリコプターこそ本当に、どこでも降りられるんだから、田んぼのとこさ降りれんだから。
なぜ飛べなかったのか。
やはりあのときは、まず第一に天候が非常に悪かったということ、これが第一の要因だったんですけれども。
あの日、基地周辺は、局地的な雪で視界が非常に悪かったという。
また当初は、津波が最初の揺れから十数分後には基地に到達すると予測されていた。
そのため、滑走路での作業は危険だと判断したという。
津波警報による退避命令等も基地内放送で流れておりましたので、そことのせめぎ合いもあったんですけど、一度は避難しようと。
天候の回復を待って離陸させようという判断でありました。
お恥ずかしい話ですけれども、あそこまで大きなのが、まさかこの基地に来るとは、ちょっと想像できていなかったというのは事実だと思います。
一方。
ベランダで手を振ってる、手を振ってる。
これは津波の翌日、茨城から派遣された航空自衛隊百里救難隊が撮影した映像。
航空自衛隊を含め、日本各地から派遣された部隊が、被災した住民たちを救助していった。
ヘリコプターを失った松島の救難隊員。
ほかの救難隊に派遣され、空からの救助活動に加わることができたのは、震災から3日後だった。
あれから2年。
隊員たちは、苦い教訓をどう生かそうとしているのか。
訓練、地震発生。
訓練、地震発生。
これは、震災の教訓を踏まえ、松島救難隊が毎月行う地震・津波対処訓練。
訓練、地震収束。
全員オペレーション前集合。
了解!
まずは隊長の指示を仰ぐため、指揮所前に集合する。
直ちに航空機については、空中退避。
パイロットは必要な装備を身につけ、ヘリコプターに走る。
例え天候が悪くても、津波より1秒でも早く空中に上がるためだ。
緊急発進の準備を進める一方、指揮所では重要な書類やパソコン、無線機の充電器などを運び出す。
津波でこうしたものが水につかり、後の復旧に苦労したからだ。
通常、何も準備をしていないヘリコプターを飛ばすには、点検などでおよそ40分は必要になる。
松島救難隊は、毎朝この点検を済ませることで、およそ10分で空中に浮かすことができるという。
この取材の際は、およそ7分で出来た。
夜間や、あまりに天候が悪い場合には、震災後に整備された防水対策をした格納庫に退避させる。
その後、隊員たちは安全な場所まで走って避難。
15分以内で、すべての作業が完了した。
その松島基地で去年12月7日、バンキシャが基地の門を撮影していると。
わっ、地震、地震だ地震。
わっ、わっ。
去年12月7日、バンキシャが松島基地の門を撮影しているときのことだった。
わっ、地震、地震だ、地震。
午後5時18分ごろ、三陸沖を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生したのだ。
そして。
宮城県の沿岸部に津波警報が出された。
津波の到達予測は22分後。
津波警報?
津波警報出ているから一回、一応。
撤収?
撤収しよう。
住民たちも一斉に避難を始め、道路は渋滞。
中には、母親と見られる女性が、3人の子どもを連れて、避難する姿も。
じいちゃんとばあちゃんはさ、今逃げているの?
このとき、松島救難隊はどのような対応をしていたのか。
これは隊員が撮影していた地震直後の映像。
いつでも救助に出られるよう、必要な装備を上の階に運び入れていた。
OK?
庁舎OKです。
OK、OK。
整備、大丈夫ですか?
日没後のため、ヘリコプターは防水型の格納庫に入っていた。
訓練どおり、15分で完了。
津波による大きな被害はなかった。
苦い教訓を体に刻み込み、松島救難隊は、きょうも訓練を続けている。
避難する人たちのすぐ後ろに迫る津波を目の当たりにして、叫ぶことしかできなかったと悔やむ隊員たち。
この教訓を生かそうと、模索するその姿をご覧いただきました。
野村さん、いかがですか?
やはり、天候が悪かったという理由があると思うんですね。
しかし、隊員の中の心の中には仮に天候がよくても、間に合わなかったんじゃないかという思いがきっとあると思うんですね。
それで一生懸命その教訓を今、自分たちの中の改善につなげようというふうにしている姿だと思うんです。
やはり私たちも3・11からいろんな教訓を得てるはずなんですよね。
ですからやはり、隊員の皆さんの姿を見て、私たちでも目の前にあって改善すべきことはなかったのか。
やっぱりもう一度それを考えて、それぞれの者が自分にできることをしっかりやっていくということが必要なんじゃないかなというふうに思いますね。
身近な部分での検証が必要ですね。
われわれの身近な部分でね。
そうですね。
この松島基地では津波に備えた訓練をする、その一方で、防潮堤の設置や、
続いてはニュースコーナー、報道フロアの原さん。
お伝えします。
関東地方では、昼過ぎから煙霧と呼ばれる現象が発生、視界が悪くなり、交通機関などにも影響が出ました。
気象庁によりますと、午後1時半ごろから、関東地方で砂ぼこりなどが巻き上げられて視界が悪くなる、煙霧と呼ばれる現象が発生しました。
関東地方ではきょう、寒冷前線の通過に伴い、強い風が吹きましたが、この強い風に乗って、内陸部の畑などから巻き上げられた砂ぼこりが、都心などに到達したと見られます。
関東地方では各地で、この強風の影響と見られる事故が起きました。
警察によりますと、千葉市美浜区で、屋外で行われていた人気アイドルグループ、AKB48の握手会で、テントの支柱が数本落下し、ファンら6人が軽傷を負いました。
また埼玉県戸田市の中学校では、野球の試合中にバックネットが倒れ、男子中学生3人が下敷きになり、けがをしたということです。
一方、交通機関でも煙霧による影響があり、成田空港では、着陸しようとした飛行機が強風のため、着陸をやり直すなど、これまでに8便が一時、着陸先を羽田空港などに変更するなどしました。
鉄道では、東北新幹線などで現在も最大40分の遅れが出ているということです。
北日本では、あすも暴風雪などに警戒が必要です。
発達した低気圧は、このあと北海道の東へ進みますが、あすは冬型の気圧配置が強まります。
このため、北日本ではあすも荒れた天気が続きます。
最大瞬間風速は北海道で35メートル、東北で30メートルと予想されています。
引き続き暴風や猛吹雪のおそれがあるため、警戒が必要です。
東京大学は前期日程の合格者を発表しました。
やったー!あった!
東京大学では、3009人の合格者が張り出され、喜びの声が上がりました。
ことしの志願者は9329人で、平均倍率は3.15倍。
文科一類では志願者が減り、2013/03/10(日) 18:00〜18:55
読売テレビ1
真相報道 バンキシャ![字]
震災2年の教訓…
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