ロシア:ウラルで隕石が爆発・落下 1000人が負傷

毎日新聞 2013年02月15日 16時39分(最終更新 02月16日 00時43分)

 【モスクワ田中洋之】ロシア非常事態省などによると、同国ウラル地方チェリャビンスク州付近で15日午前9時20分(日本時間午後0時20分)ごろ、隕石(いんせき)が大気圏内で爆発し、落下した。物体が音速よりも速く動く際に生じる「衝撃波」により、同州チェリャビンスク市などでガラスが割れたり建物壁面がはがれたりして、インタファクス通信によると、約1000人が負傷し、43人が入院、2人が深刻な容体。内務省によると、同州の3カ所に隕石の破片が落下した痕跡が見つかった。都市部への落下は免れたとみられる。被害の全容は不明だが、隕石落下で多数の負傷者が出た前例はないという。

 同州によると、州中部チェバルクリ近郊の湖に張った氷に隕石落下によるとみられる直径6メートルの穴が見つかった。隕石は直径10メートル近かった可能性もある。

 非常事態省によると、隕石は中央アジア・カザフスタン上空からウラル地方に向かって北西の方向に飛んだという。ロシア科学アカデミーは隕石の重さを10トンと推定。時速5万4000キロ以上で大気圏に突入したと分析している。ロシア地理協会チェリャビンスク支部の解析では、隕石は高度70〜30キロで3回爆発し、白い閃光(せんこう)を広範囲に放ち、やや遅れて爆発音が響いた。南東から北西に向けて空を横切り、45度の角度で地表に突っ込んだという。

 ロイター通信によると、同州から約200キロ離れたスベルドロフスク州エカテリンブルクでも落下する隕石の軌跡が見えたという。

 地元メディアによると、チェリャビンスク州の六つの居住地にある病院や幼稚園、学校を含む約300棟の建物でガラスが割れた。学校では授業中で、子ども多数が負傷した。地元住民らは「航空機爆発」「ミサイル飛来」などと騒ぎ出し、パニックに陥ったという。インタファクス通信によると、州知事は州内の被害総額は10億ルーブル(約30億円)に達するとの見通しを示した。

 ロシア国営原子力企業ロスアトムなどによると、ウラル地方には使用済み核燃料再処理工場があるが、影響は出ていないという。スベルドロフスク州内にあるベロヤルスク原子力発電所もエネルギー供給や放射線量に異常はないという。

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