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気仙沼ちゃん「早く満室に」

気仙沼ちゃんこと白幡美千子さん(右)。左へ長女幸亜さん、義母もみぢさん、夫修さん
気仙沼ちゃんこと白幡美千子さん(右)。左へ長女幸亜さん、義母もみぢさん、夫修さん

 東日本大震災で被災した元タレント気仙沼ちゃんこと白幡美千子さん(58)ら家族4人が経営する民宿「アインスくりこ」(宮城・気仙沼市大島)が、昨年10月から営業を再開している。

 面積9・05平方キロの東北最大の島・大島。十八鳴浜(くぐなりはま)など観光地であるはずの島だが、今は観光客の姿はほとんど見かけない。民宿へ入ると「2012・10・20 KURIKO」と記された刺しゅうレターが飾られていた。おかみの白幡さんが営業再開日を「特別な日」として作ったものだ。

 長い道のりだ。69年開業の民宿は、震災前には半年先まで予約が埋まる人気の宿だった。震災では20メートルの大津波で、民宿の1階部分が浸水。これを機に、大浴場の拡大など改修工事に1000万円以上を費やした。別館を取り壊し、計15あった部屋を9部屋(約60人)へ縮小しての営業再開。白幡さんは「(再開から)約5カ月、ようやく仕事の感覚を取り戻した。お客さんは震災前に比べて3割以上減りましたが…」と話す。気仙沼大島観光協会によると、例年30万人前後だった観光客数は、11年に約3万7000人まで激減。12年も「11年と大差ない」(関係者)という。

 取材した日の宿泊者は計8人。宴会時には、歌の苦手な白幡さんと夫修さん(63)が客に仮装させ、一緒にカラオケを歌って盛り上げた。「カラオケの練習をやり過ぎて体重が6キロ減った。夢中で仕事をすれば、あの日を忘れるから早く震災前みたいに(満室に)したいんだけどね」。笑顔の中にも、本音がのぞく。

 18年には本土(気仙沼市街)と大島を結ぶ「気仙沼大島架橋」が開通予定だ。「営業も時代にあった方向性を見つけないといけないな。営業再開がゴールではないっちゃ」。そこには、被災を乗り越え新たなスタートを切った気仙沼ちゃんがいた。【峯岸佑樹】

 ◆気仙沼ちゃん 本名・白幡美千子。宮城県気仙沼市出身。1977年(昭52)から78年にかけてフジテレビ系「欽ちゃんのドンとやってみよう!」に一般公募を経て出演。素朴なキャラクターと東北弁で「気仙沼ちゃん」として人気を得た。80年に地元で夫修さんと見合い結婚し、大島で民宿「アインスくりこ」を経営する。

 [2013年3月10日9時39分 紙面から]

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