シグネNE5532のセラミック版NE5532AEF(タイ製)
(古い物を頼んでいたのですが見つからないとの事その方の説明では以下)
オペアンプとは、そもそも工業用途に開発されているもので、オーディオや楽器に用いられているものは、割合としては非常に少ないのです。オーディオに特化したものは除きます。
工業用途に使用する場合、より新しいものを求めるのが自然なのはご理解いただけると思います。古いものを指定する、ということが非常にイレギュラーなのです。
ですので、販売側も、新しい方にずれる分には構わないだろうという傾向があります。
次に製造国についてご説明させて頂きます。
1970年代のTIのオペアンプなどはマレーシア、モトローラはフィリピン、
1980年代に入ってTIは台湾、モトローラは韓国、フェアチャイルドは香港、
現在私が持っている、現行品のバーブラウンOPA2604PAはタイ、OPA2134PAはマレーシア(BBについては裏面中心の◯内に非常に小さく記されています)
このように、一般的にICは、人件費の安い国で製造されています。
これは、手作業が少なく、機械によりオートメーション化されているため、人が補助する作業は限られているためでもあります。
また、下記の文献を御覧ください。
http://corphist.computerhistory.org/corphist/documents/doc-47cca1db3fe69.pdf
これはSignetics社の主だった出来事が順に記録されています。
これによれば、工場は当初韓国、その後フィリピン等の時代もあり、
1979年12月、タイ工場に移転しております。
私は下記の写真と同じ、巨大Sロゴになる前の1981年第24週製造、Signetics MC1458Nを複数個持っておりますが、
http://6.static-hood.de/img1/big/1837/18375108.jpg
おなじみの巨大Sロゴになる以前に、すでにタイで製造されているのです。
つまり、表面にタイと印字されていないものでも、実はタイで製造されています。
次に下記の画像をご覧ください。
これは8PINのICではありませんが、セラミックのICです。
左側に THAILAND と表記されているのがお分かりになるかと思います。
http://matthieu.benoit.free.fr/images/Signetics_68681.jpg
また、右の方には「THAI」と表記されています。
セラミックパッケージのものは、軍用、または工業用のものですので、あまり外見にこだわらないのです。
私が他に持っている、TL072のセラミックも表面に「TAIWAN」または「THA(THAIの意)」と印字されています。
無論、THAILANDと記載されていないものも存在しますが、記載の無いものを探す、という事自体が珍しい行為であるため、
販売業者に理解されづらく、それこそアタリを引くまで買い続けることになってしまいます。
また、性能的には国名の印字があってもなくても同一です。
新旧についてご説明いたします。
一般的な樹脂モールドのオペアンプは、経年変化が非常に大きいものがあります。
それにより、人によっては古いものの方がよかったなど好みが出てきます。
ギター小僧がJRC艶ありを崇拝しているのと似てますね。ちなみに私は艶ありは抜けが悪いので嫌いです。
対してセラミックパッケージについては、兵器や工場など、過酷な環境で使われる事が前提となっておりますので、
そう簡単に変化していくことは考えにくい、というよりも、なるべく変化しないようにセラミックとガラスでハーメチックシールされています。
ですので、回路に変更がない場合、セラミックの場合は、新旧での経年変化による差は、樹脂モールドのそれと比べると極端に低いです。
これはうちにある741などの大量の在庫から理解していることでもあります。
なるほど勉強になるね・・・・
で早速PHILIPSのオペアンプNE5532を5532AFEセラミックに交換、ちなみにAはローノイズの印
確かにローノイズです背景が静かになりました音像も安定して正確?に再生されます
抜けが良いと聞いていましたが其れほどには聞こえませんが当方の耳が悪いのかもしれません
エージング等の言葉は信用してませんので2時間ほど聞いて結局もとに戻しました
シグネNE5532はオペアンプとしてはいまでも立派なものです
まずタッチが力強い、デフォルメっぽいが躍動感も優れてる何より聞いていて白けさせない
それに比べローノイズは暫く聞きつづけるとムカムカしてくる雲をつかむような音です
何でも聞いてみなければ分からないそして不要在庫はどんどん増える・・・・