【動画】うえやまとちさんインタビュー |
悩みがあっても、仕事でへまをしても、おいしい料理がすべてを解決してしまう。料理漫画「クッキングパパ」は28年間、そのワンパターンを崩さない。はやり廃りの激しい世の中で、時代を超えて愛されるには何が必要か。作者のうえやまとちさん(59)に、その秘密を聞いた。
物語は、主人公荒岩一味(あらいわかずみ)の勤める金丸産業(架空、福岡・天神)とその家族を中心に進む。社員は家族同然のつきあいを続け、社員旅行や鍋パーティーとイベント盛りだくさん。「今の時代、職場の雰囲気はかなりドライ。こんな会社はもう残っていないでしょう」と、うえやまさん。アットホームな空気の中で、まるで水戸黄門の印籠(いんろう)のように「料理」がすべてを解決する「定形」は「ファンが望んでいる。変えてはいけない」。
一方で、漫画の雰囲気には変化もある。「男子厨房(ちゅうぼう)に入らず」の空気が残る中、料理好きを隠していた主人公は、今はカミングアウトしている。紹介する料理も、読者がグルメになるのに合わせてどんどん高度に。「どうしても、時代に合わない部分も出てくる。読者に違和感を持たれないよう、少しずつ変えていく。それが本当の長く愛される秘密です」
◇
福岡県福津市、目の前に玄界灘を望む海岸沿いにうえやまとち氏(59)の仕事場はある。自宅と仕事場の間には専用のキッチンがあり、作品に登場する料理は、必ず自らが作って味を確かめる。台所の壁には、調味料や鍋などが所狭しと並び、ストーブの上にはつい最近、肉を焼いた跡があった。
うえやま氏は、作品の原動力となってきたこの場所で、取材に応じた。
◆ ◆
Q はやり廃りの激しい世の中で、長く愛されてきた秘密とは何ですか?
A 変わらず、ぶれないこと。それに尽きる。クッキングパパは、悩み事があっても、仕事でへまをしても、毎回最後に誰かがおいしい料理を作って解決してしまう。時代劇・水戸黄門の印籠(いんろう)みたいなものだ。マンネリ、ワンパターンとも言われるが、よい形でのマンネリ・ワンパターンというものがあると思う。
Q 主人公の勤める会社も、昔のままですね。
A 主人公・荒岩一味が勤める「金丸産業」(架空、福岡・天神4丁目)も、職場のみんなで社員旅行に行ったり、毎日のように鍋パーティーをしたり。そんな会社って今時ないでしょう。でも、それではさみしい。時代遅れと言われても、社員同士の家族ぐるみのつきあいが残っている、あの雰囲気は変えない。
Q 作品には、主人公が買い出しをする花椎(かしい)名店街など昔ながらの風景がいくつも登場しますね。
A 現実の世界では、モデルとなった香椎名店街(福岡市東区)は再開発でこぎれいになってしまった。他にも博多の古い風景はどんどん壊されて、新しいビルが建ってしまっている。でも、やはり荒岩が買い物するのは、みんなが知り合い同士で、世間話ができるような昔ながらの商店がいい。作品を通じて、古き良き時代の博多の精神を残したいという思いが強い。
パラサイトな上に、おたくでマ…
ひ弱な青年が有毒廃棄物によって醜い怪物に変身する。この…
1970年代のディスコムーブメントを追ったカナダ発のド…
「リング」の中田秀夫監督が東日本大震災で家族を失った被…
ウスマヌ(オマール・シー)の強引な「捜査」に、たびたび…
マーシー・メイと呼ばれ、カルト…
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞放送取材班