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<英語:発音・アクセント>発音の仕方 |
発音の仕方
英語の発音は、日本語を発音する場合よりも、あごの動き、舌の動き、唇の動きがずっと大きく、また吐き出す息の量がずっと多い。3倍程度違うと意識しておけばよい。吐き出す息の上に音をのせて行く感じで発音する。子音は強く、母音は弱く発音するように心がける。
声帯の振動を伴うものを有声音、伴わないものを無声音という。
無声音 |
k |
t |
p |
f |
s |
S |
tS |
T |
有声音 |
g |
d |
b |
v |
z |
Z |
dZ |
D |
無声音 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
h |
有声音 |
r |
l |
m |
n |
N |
w |
- |
[1]破裂音(閉鎖音)
[p]:日本語の「プ」よりも唇を強く閉じ、息を口先にためてから、鋭く破裂させるように「プッ」と発音する。このとき声帯は震わせてはいけない。
[b]:日本語の「ブ」よりも唇を強く閉じ、息を口先にためてから、鋭く破裂させるように「ブッ」と発音する。
[k]:日本語の「ク」よりも舌に力を入れながら奥の方を上げて、「クッ」と発音する。このとき声帯はふるわせてはいけない。
[g]:日本語の「グ」よりも舌に力を入れながら奥の方を上げて、「グッ」と発音する。
[t]:舌先を上の歯茎に押しつけ、舌で息をせきとめると同時に、鋭く息を吐き出しながら「トゥ」と発音する。このとき声帯は震わせてはいけない。
[d]:舌先を上の歯茎に押しつけ、舌で息をせきとめると同時に、鋭く息を吐き出しながら「ドゥ」と発音する。
[2]摩擦音
[f]:上の歯を下唇(のやや内側)に当て、歯と唇の間に息を強く吹き込んで、「フッ」と発音する。このとき声帯を震わせてはいけない。
[v]:上の歯を下唇(のやや内側)に当て、歯と唇の間に息を強く吹き込んで、「ブッ(ヴッ)」と発音する。
[T]:舌の先を上の歯先に軽く当て、舌先と歯先の隙間から勢いよく息を摩擦させながら「スー」と発音する。このとき声帯を震わせてはいけない。
[D]:舌の先を上の歯先に軽く当て、舌先と歯先の隙間から勢いよく息を摩擦させながら「ズー」と発音する。
[s]:歯をほとんど合わせた状態で、歯の隙間から、日本語の「ス」よりも息を鋭く吹き出して発音する。このとき声帯を震わせてはいけない。
[z]:歯をほとんど合わせた状態で、歯の隙間から、日本語の「ズ」よりも息を鋭く吹き出して発音する。
[S]:唇を突き出して、鋭く「シッ」と発音する。このとき声帯を震わせてはいけない。
[Z]:唇を突き出して、鋭く「ジッ」と発音する。このとき舌先が歯にも歯茎にも触れてはいけない。
[h]:寒いときに手を暖めるために息を「ハー」と吹きかけるときのように、息をのどで摩擦させながら、「ハッ」と発音する。
[3]破擦音
[tS]:唇を突き出し、舌先を上の歯茎にくっつけ、「チッ」と強く破裂させて発音する。
[dZ]:唇を軽く突き出し、舌先を歯茎にくっつけ、「ヂッ」と強く破裂させて発音する。
[ts]:上下の歯を合わせて、勢いよく「ツ」と発音する。このとき声帯を震わせてはいけない。
[dz]:上下の歯を合わせ、舌先を上の歯茎に一瞬くっつけて、勢いよく「ズ」と発音する。
[4]鼻音
[m]:唇を閉じたまま、息を強く鼻の方へ送り出しながら「ウ(ム)ー」と発音する。そのとき唇を開いてはいけない。
[n]:舌先を上の歯茎にべったりとくっつけたまま、鼻から息を抜きながら「ン(ヌ)ー」と発音する。そのとき舌先を歯茎から離してはいけない。
[N]:舌先をどこにも付けず、舌の奥を上あごにくっつけながら鼻に強く響かせるようにして、 [ン] と発音する。「ング」と発音せず、「グ」の手前で止める。
[5]流音
[l]:舌先を上の歯茎にべったりとくっつけたまま、舌の両側から息を出しながら、「ウ」と発音する。そのとき舌先を歯茎から離してはいけない。
[r]:唇を軽く突き出して、舌の中程に力を入れながら上げ、「ウ」と発音する。舌はどこにも触れてはいけない。
[6]半母音(わたり音)
[w]:唇を極端に丸くすぼめて前に突き出し、「ウ」と発音する。
[j]:舌に力を入れて、舌の奥を上あごに押しつけ、強く「イッ」と発音する。
[7]ア系
[A]:日本語の「ア」の場合よりも、あごを大きく下げながら [ア] と発音する。あごを下げてから発音するのではなく、下げながら発音する。
[Q]:[エ] の口の形から、あごを下げながら [ア] と発音する。言い換えれば、あごを下げながら、一気に「エア」と発音する。
[Ã]:日本語の「ア」とほとんど同じだが、舌が少しだけ上がっている。日本語の「ア」でも間に合う。
[8]エ系
[e]:日本語の「エ」よりも、舌を少し舌に下げて「エ」と発音する。つまり、日本語の「エ」よりもやや口の奥で発音し、「ア」に少し近くなる。
[9]イ系
[i]:日本語の「イ」よりも、舌を少し下げた状態で「イ」とは発音する。つまり、日本語の「イ」よりもやや口の奥で発音し、「エ」に少し近くなる。
[iù]:日本語の「イ」よりも、舌を少し上に上げ、唇を横に強く引っ張って「イー」と発音する。
「ア → e → エ → i → イ → iù」の順に、あごが下がった状態から次第に上がっていくと同時に、舌も緊張しながら上がっていく。
[10]中間あいまい音
[«]:口にも舌にも力を入れず、口を軽く開け、口の奥であいまいな[ア]と発音する(あるいはあいまいな[ウ]や[オ]や「エ」と発音しても同じ)。
[11]オ系
[]:日本語の「オ」よりもあごを大きく下げながら、 [オ] と発音する。
[o]:日本語の「オ」よりも唇に力を入れて丸くとがらせながら、「オ」と発音する(これは二重母音で出てくる)。
[12]ウ系
[u]:日本語の「ウ」よりも舌を少し下げた状態で、「ウ」と発音する。
[uù]:日本語の「ウ」よりも舌を少し上げ、唇に力を入れて丸くとがらせながら、「ウー」と発音する。
英語では、母音が重なるのはほとんど次の5つに限られる。
[13][ei][ai][i][au][ou]
([a]:日本語の「ア」よりもあごを大きく下げて、「ア」と発音した音)
日本語の「エイ」「アイ」「オイ」「アウ」「オウ」は、それぞれ2つの母音が同じようにはっきり発音されるが、英語では、あごを下から上に大きく動かしながら、前の母音を強く、後ろの母音を弱く発音する。
[Aùr]:日本語の「ア」よりもあごを下げて、口の中を広くし、のどの奥に音を響かせるようにして出した[A]の音から、上記[5][r]の音へと移って行く。(例:car, far, hard など)
[ùr]:日本語の「オ」よりあごを下げて、のどの奥に響かせるようにして出した[]の音から、上記[5][r]の音へと移って行く。(order,
border, board など)
[«ùr]:日本語の「ウ」のような形で、のどの奥に響かせるようにして出した音から、上記[5][r]の音へと移って行く。(bird, heard, fur など)
注意:このページ内の発音記号を正しく表示させるためには、SIL Encore IPA93 Fonts というフォントが必要です。下記 website などを参考にダウンロードしてください。 |
http://xucker.jpn.org/pc/ipa32_install.html |
http://jeanluca.cool.ne.jp/river/phonetfont.htm |
http://scripts.sil.org/cms/scripts/page.php?site_id=nrsi&item_id=encore-ipa-download(ダウンロードサイト) |
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