できごと【衝撃事件の核心】机に1000万、金庫に億の現金…「俺は逮捕されへん」不良国税OBの金貸し顔負け“ナニワ金融道”+(2/3ページ)(2013.3.10 07:00

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できごと

【衝撃事件の核心】
机に1000万、金庫に億の現金…「俺は逮捕されへん」不良国税OBの金貸し顔負け“ナニワ金融道”

2013.3.10 07:00 (2/3ページ)westセレクト
細名高司容疑者宅に入る大阪地検の係官=5日午前10時5分、兵庫県西宮市

細名高司容疑者宅に入る大阪地検の係官=5日午前10時5分、兵庫県西宮市

 この税理士は事件で有罪判決を受けたが、2年後の18年2月、テレホンクラブ運営会社のグループ会社5社が約8600万円を脱税したとされる法人税法違反事件で、東京地検特捜部に逮捕されてしまった。

懲戒免職の果てに

 そして25年3月、新たな大阪国税局OBによる「脱税指南事件」が発覚した。細名容疑者だ。

 逮捕容疑は、記帳代行業の中村晋也(41)=兵庫県伊丹市=と会社役員の小川大典(だいすけ)(46)=大阪市西区=の両容疑者と共謀。大阪府東大阪市の不動産会社「大阪産業」の税務申告に際して架空の損失を計上する手口で、23年10月までの1年間で同社の法人所得約1億円を隠して法人税約3100万円を免れたとしている。

 税金を不正に免れるのは、おおざっぱに言うと経費や損失を実態以上に大きく仮装するか、利益を不当に圧縮して小さく見せかけるか、に大別される。人件費の水増しなどが前者で、外国為替証拠金取引(FX)によるもうけを除外したりするのが後者だ。

 今回の事件は前者のパターンといえ、細名容疑者が指南役、中村容疑者は申告手続きに関与しており、小川容疑者は大阪産業の架空の融資先役を担った、というのが捜査当局の見立てだ。特捜部はほかに、同社の実質的経営者である男性取締役(60)についても任意で調べる。

 関係者によると、細名容疑者は昭和50年に大阪国税局に採用。法人部門の税務調査などを主に担当し、平成8年に神戸税務署へ異動したが、10年、自身が申告漏れを指摘した税務調査先の会社に対し、税理士をしていた弟を紹介。これが国家公務員法違反(信用失墜行為)にあたるとして、懲戒免職となっていた。

 その後、細名容疑者は顧客を多数抱える“敏腕税理士”となったのだが、才覚が発揮されたのは、また別の分野だったという。

金庫に数億円

 「マルサの話は取られへんけど、料調(リョウチョウ)の話なら取れる」

 細名容疑者を知る男性は、こう話すのを聞いたことがあるという。

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法人税法違反容疑で税理士法人の家宅捜索に入る大阪地検の係官ら=5日午前10時11分、大阪市浪速区
大阪地検特捜部の家宅捜索を受けた税理士法人「ナイスアシスト」の事務所=5日午後0時30分、大阪市浪速区

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