大相撲春場所の初日を翌日に控えた9日、大阪市のボディメーカーコロシアムで土俵祭りがあり、北の湖理事長(元横綱)ら協会幹部と三役以上の力士が出席。15日間の無事を祈願した。
悲願の初優勝を目指す大関稀勢の里(26)=鳴戸=は左のまぶたに医療用の保護テープを張って現れた。3日の横綱日馬富士との稽古中に左目の上を大きく裂傷。流血がひどく、病院で3針縫ったものの、回復は順調で「いよいよだね。(目は)全然問題ない。大丈夫」と万全の仕上がりをアピールした。
昨年の名古屋場所から4場所続けて10勝5敗。白鵬に次ぐ安定感だが、物足りなさの方が強いのは期待の表れだろう。先場所も終盤に3連敗。途中までV戦線についていっても最後に脱落した。北の湖理事長は「現状は大関を維持しているだけ。優勝するんだ、という気迫が欲しい。一つ、踏ん切りがつけばね。壁を乗り越えてほしい」と期待した。「場所前は、いい稽古ができた。頑張りますよ」と稀勢の里。10勝5敗からの卒業を誓って、15日間に挑む。 (竹尾和久)
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