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知的財産権

参考と引用の違いについて

2011年08月18日 22時49分
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ジャストさん

「参考」と「引用」の違いについて質問です。自分で著作権関係の本で調べているので間違えはないと思うのですが念のために質問したいと思います。

引用は「他人の著作物」を批評などの目的で自分の文章のなかにそのまま取り入れることであり、「客観的な事実(そのもの)」は著作物には当たらない。

例えば僕が「原子力発電所」について自分の思うことをブログに書きたいとします。様々な本やWebページの情報を参考にして書きたいとします。「参考」とは本などに書かれていることから読み取れる事実「例えば九州には原発が玄海原子力発電所と川内原子力発電所の2か所存在している。」「日本には54基の原発が存在している。」という「単独での事実そのもの」は著作物に当たらないため、これを元にして自分の頭で理解し整理して自分の考えを自分の言葉で表現して公表することが出来る。

引用とはライターの主観的な表現が入った文章を改変せずに法的に認められた引用の条件を満たした上で自分の文章のなかに取り込むことであり、たとえば「原子力発電所」に関するライターの考えなどは「主観的な表現」になるので著作物に当たる。またデータをまとめたものなども「編集著作物」になる場合がある。

本などから読み取れる「単独での客観的な事実の記載」は著作物に当たらないため「引用」にはあたらず、「歌の歌詞」や「ライターの主観的な考えが反映された文章など」は「著作物」に当たるので「引用の条件」を満たしていないといけない。
ということで間違えはないでしょうか?
例えが分かりにくくてすみません。
※回答は弁護士のみでお願いします。

質問番号 73517 違反報告
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弁護士A
  • 質問者が納得!
  • ありがとう

別件の質問と同じ方ですね。よくお調べになったと思いますし,ほとんど正解なのですが,ここまできたのでもう一息。

「九州には原発が玄海原子力発電所と川内原子力発電所の2か所存在している。」
「日本には54基の原発が存在している。」
といった事実は著作物になりません。
ただ,このような客観的な事実でも,書き方,表現の仕方に創意工夫があると認められると著作物になります。そこに書かれている事実が著作物になるのではなく,その事実の表現方法が著作物になるわけです。その際の基準は,その事実を表現しようとすれば誰でも同じような表現になってしまうようなものかどうか,という点になります。
「日本には54基の原発が存在している。」というごくごく短い表現では創意工夫が認められる余地はないでしょうが,もう少し長い表現になってくると,そこに書かれている事実はともかくとして,その事実の表現方法に著作物性が認められてくるわけです。

非常にラフなアドバイスをすれば,極めて短いフレーズ,文章ならそのままコピペしても著作権侵害にはならないでしょうが,ある程度まとまりをもってくると,コピペをすると著作権侵害になってしまう可能性が出てきます。

この場合は「引用」の要件をクリアするか,でなければ表現をコピペするのではなく,そこに書かれている事実だけを取り出して自分なりの文章表現で書くということになります。この場合も著作権の問題は出てきませんが,モラル・マナーとして「参考」という体裁をとるということです。

なかなかこれ以上は具体的な作品・文章を踏まえないと議論がしにくいところですね。

2011年08月18日 23時07分

回答番号 164882 違反報告
ジャストさん
(質問者)

ありがとうございます!
よく分かりました。
「事実」そのものが著作物ではなく「事実を創作的に表現したもの」が著作物として成立するということですね。例えば「事実を分かりやすく解説したもの」は著作物になるということですね。

2011年08月18日 23時16分

回答番号 164885 違反報告
弁護士A
  • ありがとう

その通りです。
女子サッカーW杯で延長戦後半に澤が同点ゴールを決めた
という事実は著作物になりませんが,その事実を伝える具体的な記事の書き方は様々で,その具体的な表現は著作物になるわけです。

正直申し上げてネットの世界でここまで事前に研究・相談して書いている方は少ないです。こういう問題意識をもっていれば,深刻な著作権問題に発展する可能性は低いと思います。

実際に執筆に入って疑問に思ったことがあったらまた(こちらのサイトで)ご相談ください。

2011年08月18日 23時30分

回答番号 164895 違反報告
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