反原発:震災2年前に 東京で1万5000人集会
毎日新聞 2013年03月09日 19時15分(最終更新 03月10日 00時12分)
東日本大震災から2年を前に、東京都新宿区の明治公園で9日、脱原発を訴える大規模な集会が開かれた。昨年夏のピーク時に比べ、「下火になった」といわれる運動だが、主催者発表で約1万5000人が集まった。初参加の人もおり、脱原発を求める声が根強いことを示した。
主催は「さようなら原発一千万署名市民の会」。呼びかけ人の一人で作家の大江健三郎さんは「(運動が)色あせたという声もあったが、今日はその反証になる」と話した。
集会に続くデモに参加した横浜市の男性会社員(48)は「こういう所に来るのは初めて。脱原発に向けた私の第一歩です」と語った。2歳の長女を連れた大田区の主婦、升光久美子さん(33)は昨夏以来の参加。「今日は同じ年代のママさんを多く見かけた。原発に関心を持ち続けているのは、私一人じゃないことが分かって心強かった。これからもできることをやっていきたい」と話した。
主催者によると、9〜11日にかけては、全国各地で100近い原発関連のイベントが開かれる。毎週金曜に官邸前抗議を続けている「首都圏反原発連合」も、10日に国会周辺でデモを行う。【川崎桂吾】
◇西日本でもデモ
一方、京都市の円山公園でも同日、市民団体や労組などによる「バイバイ原発3・9きょうと」が開かれ、主催者発表で約3500人が参加。脱原発を訴えて市内をデモ行進した。また、高松市では、市民団体「脱原発アクションin香川」のメンバーら約30人が四国電力本店前まで約1・7キロを行進した。