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北朝鮮決議の着実な履行を

2013/3/9付
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 核やミサイルを振りかざす北朝鮮の挑発行為は断じて許さない。そんな国際社会の強い意志を示したといえるだろう。

 昨年末の長距離弾道ミサイルの発射に続き、先月に3度目の核実験を強行した北朝鮮に対し、国連安全保障理事会が厳しい制裁決議を全会一致で採択した。

 決議は核・ミサイル開発にかかわるすべての金融取引の凍結、禁輸物資を積んでいると疑われる船舶などの貨物検査を加盟各国に義務付けた。違法活動に携わる北朝鮮外交官の監視も盛り込んだ。核開発に関連する資金や物資、人の流れを断つのがねらいだ。

 しかも北朝鮮の核実験を受けた過去2回の安保理決議と同じく、法的拘束力のある国連憲章第7章41条(非軍事的措置)に基づくとし、制裁に強制力をもたせた。国際社会の度重なる警告を無視し、核実験を強行した北朝鮮に強い圧力をかけるのは当然だろう。

 重要なのは、各国が決議に盛り込んだ制裁内容を着実に履行していくことだ。いくら厳しい項目を列挙しても、実効性が伴わなければ、北朝鮮の核・ミサイル開発はいつまでも阻止できない。

 とくに北朝鮮の後ろ盾とされる中国の対応がカギをにぎる。中国も決議に賛同した以上、核開発に関わる資金や物資を徹底的に遮断すべきだ。北東アジアの責任ある大国としての責務でもある。

 北朝鮮は安保理決議に反発し、米国や韓国などへの攻撃の可能性まで示唆し始めている。危機をあおり、相手の譲歩を迫るのは北朝鮮の常とう手段だ。瀬戸際戦術はもはや通用しないことを知らしめるためにも、各国の徹底した包囲網づくりが欠かせない。

 米国は独自の金融制裁も検討中という。中国も北朝鮮の生命線となるエネルギーや食糧供給の中断すら辞さぬ覚悟で、こんどこそ北朝鮮の翻意を促すべきだ。

 同時に北朝鮮をめぐる有事に備えた各国の協調も欠かせない。日本政府は米韓との連携を軸に、監視体制の強化にも努めてほしい。

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ミサイル、北朝鮮決議、北朝鮮、弾道ミサイル

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