携帯フィルタリング:スマホ急増、普及を 道教委など、大手3社に要請 /北海道
毎日新聞 2013年02月23日 地方版
道教委と道、道警は22日、子供の有害サイト閲覧を制限するフィルタリングを普及させるよう、携帯電話会社大手3社に要請した。特に利用者が急増しているスマートフォン(多機能携帯電話、スマホ)は各社も対策を進めているが、道側は「保護者にインターネットの危険性やフィルタリングの必要性を訴えることがより重要」として、3社と引き続き連携して啓発に取り組むことを確認した。
要請先は▽NTTドコモ▽KDDI(au)▽ソフトバンクモバイル。NTTドコモ道支社では秋山雅行・道教委学校教育局次長が「道内高校生の9割が携帯電話を持つが、フィルタリング設定は4割。新規契約が増えてくる時期なので、利用の働きかけをお願いしたい」と述べた。
情報セキュリティ会社「デジタルアーツ」(東京)の調査によると、携帯電話を持つ10〜18歳のうち、スマホは11年の14%から12年は37%に急増。高校生は6割を超えた。スマホではネットに接続できる電話回線と無線LANそれぞれでフィルタリングをかける必要があるが、保護者らにほとんど知られていなかった。
KDDIは昨年11月、接続を一括制限する無料フィルタリングをスタート。ドコモは今月、保護者が安全機能を設定できる子供用スマホの販売を始めた。ソフトバンクも今月、無料フィルタリングを始めている。
ドコモ道支社の味藤(みとう)晋総務部長は、フィルタリング不要の申し出を書面で受け付ける対策や、「ケータイ安全教室」を今年度は道内約260校で実施したと報告。「今後も道庁や道警と協力して啓蒙に取り組みたい」と話した。【伊藤直孝】