北朝鮮の「精密核攻撃」は電磁パルス弾か

■移動式ICBMの発射実験も

 北朝鮮が移動式ICBMの発射実験を行う可能性も指摘されている。移動式ミサイルは発射車両に載せられて移動するため、事前探知が困難で、発射後直ちに移動するため、攻撃されにくい。北朝鮮がこれまでに発射したテポドン2号、銀河3号などICBMクラスの長距離ミサイルや長距離ロケットは、いずれも固定式の発射台から発射された。

 北朝鮮は先月、平安北道鉄山郡東倉里の発射場で移動式ICBM「KN-08」と推定されるエンジンの燃焼実験を行ったとされる。KN-08は昨年4月、北朝鮮が大規模軍事パレードを行った際、中国製とみられる大型の移動式発射車両に載せて公開したものの、実際の発射実験はまだ行われていない。韓国のミサイル専門家は「北朝鮮が開発しているKN-08は、北朝鮮が独自に設計したもので、ロケットの補助エンジンで方向を調整し、正確度を高めることが可能だと推定される」と述べた。

 韓国軍当局は、KN-08の射程距離をアラスカやハワイに到達する5000-6000キロと推定しているが、エンジン性能の改良などによって、射程距離が伸びることもあり得るとみている。

■電磁パルス弾とは

 強力な電磁波を利用し、特定地域全体の電力・通信網や電子機器を無力化する兵器。レーダー、航空機、防空システム、コンピューターを使用する指揮統制機能などをまひさせることができ、未来の戦争の主要兵器になるとみられている。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者
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