全国の警察が、虐待を受けているとして児童相談所に通告した児童は2012年、1万6387人で前年の1・4倍に増えていることがわかった。また、通告事案とは別に警察が摘発(逮捕、書類送検)した虐待も472件で、通告事案、摘発件数とも過去最多だった。警察庁が7日、発表した。
児童虐待防止法に基づき、警察は把握した児童虐待を児童相談所に通告している。12年の通告児童数は前年より4851人増えた。
通告原因で最も多かったのは心理的虐待で8266人(50%)。前年よりも3376人増えた。このうち、父親が母親に暴力をふるうなどのDVによって子どもの心を傷つける虐待とされたケースが5431件で、66%を占めた。
次いで身体的虐待が5222人(32%)、育児放棄(ネグレクト)が2736人(17%)、性的虐待が163人(1%)の順だった。