ヘドバンしながらエロ漫画！

アダチケイジ先生（原作：森高夕次氏）の『グラゼニ』第５巻（講談社）を読みました。“日本シリーズ”の件は、まぁ、終盤の観客動員とか色々事情はあると思うのですが、なんでこんなことになってるのかなぁとは思います。でも、流石に野球人がラジオで言っちゃ駄目（笑
あと、今回はボンダの想い人・ユキちゃんが大活躍してますな。来年、調子が上がってきたら渋谷選手は恋のライバルになるかもですね。

　さて本日は、舞原マツゲ先生の『相姦恋愛』（コアマガジン）のへたレビューです。なお、先生の前単行本『ハメ＠ドリ』（エンジェル出版）のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
アブノーマルなプレイも盛り込みつつ明るく楽しい雰囲気を基本とするラブエロ作品集となっています。

　収録作は、クラスメイトの女の子がメイド喫茶で働いていることに気付いた主人公へ彼女が渡してきたのは謎のパーティー券で～な短編「スマイル１００万円」（←参照 もちろんエロいイベントが待ってます 同短編より）＋モバマスユーザーは胸が痛くなる描き下ろし後日談掌編４Ｐ、および読み切り形式の短編９作。
描き下ろし作品を除き、１作当りのページ数は１６～２０Ｐ（平均１９Ｐ強）書店売り誌初出としては中の下クラスのボリュームで推移。ページ数の関係もあって、読み応えにはやや欠けますが、標準的な分量のエロ描写とシナリオの軽快な読書感とで魅せるスタイルと言えるでしょう。

【ヒロイン達の欲望の充足がコミカル＆ハッピーなラブコメ系】
　基本的な作風としては、青春ラブの幸福感をベースとしつつセックスの快楽による充足を肯定する快楽全能主義を明確に含むラブコメ・エロコメ系。
　短編作が多いこともあってシナリオパートの分量は少なめであり、棚ボタ的に女の子とのラブ＆エッチへと進展するエロ漫画的ご都合主義が貫かれています。
ここを安直と見るか、コメディとしての面白さの一因と見るかで評価は分かれるでしょうが、登場人物達の欲望や感情が率直に打ち出されてエッチに励んだり、恋路を暴走したりする様子には陽性の楽しさがしっかり感じられます。
　これらのラブエロ話においては、比較的ヒロイン側の心情や積極的な行動の描写を重視しており、ちょっとアブノーマルな願望なども含めて、それらが恋愛関係の内に叶えられるのもまた幸福感の形成に寄与（←参照 精液の味にハマった大食い彼女 短編「暴淫暴色に御用心！」より）。もっとも、逆に言えば、これは男性側の主体性をほとんど描かないことでもあるので、棚ボタ展開のイージーネスを強調する要素ともなっています。
　ハッピーエンドに分類可能な作品が大半ですが、その場合でも幸福を獲得しているのはあくまで女の子側であり、野郎連中はあくまでそれに貢献する者でしかありません。無論、その差異を突きつめることはあまりなく、いい意味でちょっと脱力させられるコメディ要素とも感じられます。
メイドさんに夢を見た少年がある意味でシビアな現実を見せられる短編「スマイル１００万円」などがその好例ですが、甘いラブラブ感の濃厚さを望む方には不向きな作品が多く、ガツガツとしたセックス描写そのものをむしろ楽しむべきかと思われます。

【肉感たっぷりの巨乳・巨尻な美少女さん達】
　各作品に登場するヒロインは、女子大生ヒロインを一部で含みつつ、ミドル～ハイティーン級のＪＫ美少女さん達でほぼ統一。主人公の少年達も彼女達と同年代であるため、青春ラブ的な甘酸っぱさやドキドキ感はキャラクター描写上の一つの特徴でしょう。
　メイド喫茶のメイドウェイトレスさんや、ちょっとギャルっぽさもあるスケボー少女、大食いガールに姉キャラ、テニス部員やスク水日焼けのスポール少女達など、ヒロインの設定は結構様々であり、各種制服なども含めてコスチュームなども多様なことはヒロインのバラエティの豊かさに貢献しています。
キャラクターの作り込みがタイトであるとは言い難い一方、エロに対して積極的な娘さん達も含め、食欲なり金銭欲なり、そして性欲なり、欲望に忠実なヒロイン達が多く、それらを求めて彼女達が色々と奮闘する様が作品の面白さの基盤を作っているのはこの作家さんの芸風と評したいところ。
　ボディデザインに関しては程良い肉付きのある体幹に、むにゅむにゅと柔らかな質感の巨～爆乳と安産型ヒップを組み合わせた肉感ボディであり、スレンダーな端正さよりもストレートなセックスアピールをこってり充填させたエロボディとして仕上げています（←参照 低身長爆乳ボディな大谷さん 短編「トップレスシークレット」より）。
構図的に乳尻の存在感を強く明示するものが多い事に加え、テカテカと妖しく濡れ光る各種粘膜描写や、汗や淫液に濡れて柔肌のシズル感を底上げする描写など、肢体そのもののエロさを強調する描写が多いのも特色であり、やや過剰な部分はありつつ、狙いにブレがないのは○。
　短編作の落ち穂拾い的な部分もある単行本で、初出時期が２００８～２０１０年であるため絵柄にはやや幅があり、また現在の絵柄とも多少タッチの違いは感じます。もっとも、艶っぽさをたっぷり塗り込んだアニメ/エロゲー絵柄という部分は共通しており、程良い濃さを共通して感じさせる分、あまり絵柄の差異が減点材料となることもないと思われます。

【もっちりエロボディの存在感を生かしたパワフルエロ】
　各作品のページ数こそ多くないものの、若人の欲望パワーに任せてエロシーンへと突入していくため、いい意味で快楽に対してガツガツとしたパワフルファックを標準的な分量で鑑賞可能な抜きツールとなっています。
　お漏らしや青姦などの羞恥系プレイ、スワッピングやちょっとした寝取られ展開など、アブノーマル系のプレイを絡めることもありますが、それらの要素は概ねアクセントに留めている印象であり、ダーク＆インモラルな方向へ踏み込んでいくことはありません。
　エロ展開としては、まずは前戯パートで十分なタメを形成するスタイルであり、ローションプレイや姉妹ヒロインのダブルパイズリなども含め、フェラやパイズリなどのご奉仕プレイや、淫らに濡れる秘所への愛撫などで男女双方と読者の興奮を高めていきます。
ヒロインのお口や顔面にねばっこい白濁液を放出してから突入する抽送パートは、男女双方が更なる性的快感の高みを目指して下半身を振り合うパワフルな描写となっており、黒い茂みの下に位置する秘所から愛液を撒き散らしながら進行していきます。
　ややリズムの悪さは感じるものの、ストレートな淫猥さのある説明的エロ台詞や、断面図や透過図、および結合部見せ付け構図などの性器描写の連投による猥雑感と挿入感の強さをエロ演出上の武器としており、前述した肢体の存在感の強さと合わさることでエロの密度が終始高いのは売りの一つでしょう（←参照 ローションプレイ 短編「スクールヌルプレイ」より）。
　行為の連続性は意図されているものの、かなり詰め込むタイプの作画である分、やや単調さも感じることはありますが、断面図等と伴った大ゴマでがっつり中出しを決め込んでの絶頂フィニッシュに至るまでパワフルに駆け抜けており、ページ数を上回るボリューム感を有しているのが嬉しいところ。

　女体のモチモチ感の表現や良くも悪くも女体描写のエロさでの力押しは、実用面における強い美点であり、あっけらかんとしあ快楽全能主義もあって抜きツールとしては相応に優秀です。これを機会に、エロ漫画ジャンルでもアクティブさを取り戻して頂きたいところ。
個人的には、エロエロなメイドさん達との乱交パーティーが楽しめる短編「スマイル１００万円」と、日焼け小麦肌の女の子とぬるぬるローションセックスな短編「スクールヌルプレイ」に愚息がお世話になりました。