以上は、太山寺の草創についての縁起です。奈良時代から平安時代にかけて、聖武、孝謙など歴代天皇の庇護を受けて寺運は大いに栄えましたが、後に荒廃の憂き目に。そこで、嘉元3年(1305年)領主河野家によって再建されました。ちなみに現在の本堂(国宝)はそのときに建てられたものとのこと。
さて、一の門を過ぎ、なだらかな道を約400m歩くと仁王門(国の重要文化財)があります。仁王門をくぐった後は、瀧雲山の中腹にある寺へ向かい、さらに坂道を登りました。杉の大樹が並ぶ登り坂の参道には、本坊や遍路宿の面影をとどめる民家があり、とても風情があります。400mほど歩いた後、山門をくぐり境内へ(かなり奥行きのある札所と言えますね)。境内にはかつて七堂伽藍(寺院の中で特に重要とされる建物のこと。一般的には塔、金堂、講堂、鐘楼、経蔵、食堂、僧坊の7つ)を誇った古刹の面影が色濃く残っていました。正面には、立派なたたずまいの本堂、他にも眼病に効能のある一畑薬師堂、聖徳太子堂など見どころも多いです。特に、地獄絵・極楽絵が描かれた鐘楼堂の壁面は大迫力ですよ。
さて、本堂・大師堂をいつものように参拝した後、寺を出発。次の札所は第五十三番圓明寺で、寺までの道のりは約2.3kmです。まず、参道を一の門まで打ち戻ります。すぐに遍路道は県道183号線にぶつかりますので、その後は県道を北東へ。700mほど県道を進み久万川を越えると和気の町中に入りました。その後、さらに800mほど県道を歩くと圓明寺に到着です。太山寺から圓明寺へは、時間にして約40分、万歩計によると4,106歩の行程でした。
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同、山門

同、本堂
●今回の歩数と総歩数
五十二番札所・太山寺〜 五十三番札所・圓明寺
歩数:4,106歩
一番札所・霊山寺から
総歩数:124万3,971歩 |
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