覚せい剤取締法違反:受刑者に渡す 容疑の東京・府中の看守を逮捕
2013年03月09日
独居房の受刑者に渡すために覚醒剤を所持したとして、警視庁は8日、府中刑務所の法務事務官看守、野殿浩幹(のどのひろき)容疑者(31)=東京都府中市=を覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕し、受け取った収監中の受刑者、有木健太容疑者(32)を同法違反(使用)容疑で逮捕したと発表した。
野殿容疑者の逮捕容疑は6日、府中署に自首した際、覚醒剤0・367グラム(時価約3万円)を所持したとしている。有木容疑者は2月下旬〜3月7日、刑務所内で覚醒剤を使用したとしている。
警視庁によると、ともに容疑を認めている。野殿容疑者は有木容疑者の担当看守で「以前から便宜を図っているうちに要求がエスカレートした」と供述しているという。2月下旬、有木容疑者に頼まれて関西地方で覚醒剤と注射器を購入し独居房で渡した。
上司が有木容疑者の様子を不審に思い、野殿容疑者を追及したところ発覚。野殿容疑者は府中署に自首した。 法務省の西田博・矯正局長は「全容解明に努め、不適正処遇防止の徹底を図る」とのコメントを発表した。【黒田阿紗子、伊藤一郎】