受刑者に覚醒剤を買い与え、房内で使用させたなどとして、警視庁は府中刑務所(東京都)看守、野殿浩幹容疑者(31)=府中市晴見町4丁目=を覚醒剤取締法違反(所持)容疑で現行犯逮捕し、8日発表した。
容疑を認め「受刑者に菓子をあげるなど便宜を図るうちにエスカレートした」「『ここまでやったら一緒でしょう』と言われ、覚醒剤を買いに行くよう指示された」と説明。金銭などの見返りは受けていないという。
組織犯罪対策5課によると野殿容疑者は6日、覚醒剤約0・37グラムと注射器を所持していた疑いがある。野殿容疑者は2月下旬、看守を担当していた受刑者有木健太容疑者(32)=同法違反(使用)容疑で逮捕=の指示で関西方面に出向き覚醒剤と注射器を購入。刑務所内で有木容疑者に渡して使用させ、残りを職員官舎で保管していたという。
2人の様子を不審に思った同刑務所が調査。野殿容疑者が覚醒剤を買い与えたことを認めたため6日夜、府中署に出頭させた。同刑務所は「厳正に対処する」としている。
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朝日新聞社会部