◇会社と戦うときには十分熟慮する必要がある。
面従腹背、出る杭は打たれる以降、いくつかお話した。
可愛らしい優秀な社員を目指し、頑張ることの重要性を述べた。
けれど、「一切に従順でなければならない」と言っている訳ではない。
従順であってはならない場合も、まれにある。
それは会社が重大な社会悪を働いている場合だ。
過去、食品メーカーなどで、偽装事件が続いた時代があった。牛肉コロッケに豚肉を混入したり、牛肉の産地偽装をした事件などもあった。
内部告発があり、会社は偽装事件の犯人としてつるし上げられ、倒産したり社会的信用を著しく失ったりした。
これらの事件は生々しい事件である。後味も悪い。
内部告発をした人は、スッキリしたのであろうか?
ミツバチは相手を刺して自らも死ぬ。
ともかく、会社と戦うというのは命がけである。
ここで大事なことは、悪と認識していることが、会社を内部告発しなければならないほどの問題かどうかである。
どこまでが許され、どこからが許されないのかを正しく判断することが必要だ。
例えるなら、父親が飲酒運転の常習犯とする。
これは他の人たちの人命を脅かす行為である。その問題を知った家族が、警察に通報し、ついに父親が逮捕されたとしよう。
これは正しいことであろうか。間違いであろうか。
あるいは、身内の1人が賭け麻雀をしている。これは実際には法律違反に当る。注意しても止めない身内を警察に訴えるだろうか。
一方、宗教問題はどうか。
社長は熱心なある宗教の信者である。常にその宗教の宣伝をしている。
その会社で、あなたは仕事を続けられるだろうか。退職するだろうか、それとも反発するだろうか。あるいは目をつむるであろうか。
また、会社行事として新年の参拝がある。それに参加させられ、お守りまで配られたとする。あなたはその会社の動きにどのように対処するか。
あるいは、運送でクルマの規定重量をほんの少しオーバーした。
運転手のあなたは、「これ、重量オーバーなんですけど」と上司に話した。上司は、「気を付けて運んでくれ」とのこと。
その上司の指示に、あなたは従うか、従わないか。
このように法律違反もあろう。宗教的、政治的な強要もあろう。
一体、これらはどこからが悪で、どこからが正義なのだろうか。
そもそも、職場における善悪とは何だろうか。
次のテーマとして、これらのことを語ります。
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