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ザッカーバーグが若者じゃなくなったからFacebookは大変だという話

古川健介

2013年03月08日 11:11

若者のFacebook離れ?

Facebookに魅力を感じない若者たち--その理由を探る - CNET Japan
近頃のティーンエイジャー(13~19歳の若者)がバーチャルな時間をどこで過ごしているのかを知りたければ、彼らがスマートフォンを使っているところを観察すれば良い。彼らの世界は、大人が高度な写真サービスの1つであると誤解している「Instagram」アプリケーションや、どう見てもMark Zuckerberg氏のソーシャルネットワークほどは古風でないほかのアプリを中心に回っている。


わかる。

というのもFacebook創始者のザッカーバーグさんは84年生まれなので、もう28歳とかなのですよね。完全に若者ではありません。しかも、世界的な億万長者なわけです。もう若者のメインストリームにいる人間ではありません。

Facebookは大学生が自分たちのために作って、そこからビジネスマンになっていく過程で成長してきたのです。学生から新入社員世代、そして会社の戦力の中心になっていく過程でサイトも同じようにユーザー層を広げてきました。

しかし、ティーンエイジャーからしてみると「なんかちょっとおじさんおばさんばっかりいるSNS」という感じなのかもしれません。なんというか、イケているサービスというより、昔からある当たり前の場所で、そこにセクシーさは感じない、みたいな。

当然、登録をしたり使ったりするのですが、それはどちらかというとインフラ的な使い方です。メールとかと同じです。

そこまでのポジションにいってしまったFacebookというのは本当にすごいのですが、この件はSNSのようなコミュニケーションが中心のビジネスにおいて、結構根深い問題かもしれません。

創業者がメインユーザーじゃなくなるリスク

創始者の年齢が高くなると、コミュニティサービスを運営するのは難しいというのは実はよくあります。

僕の尊敬する人の一人に、itomasaさんという方がいます。「みんなの就職活動日記」というサービスを作って、今はUserLocalという、アクセス解析の会社の社長をやっています。

僕や、グリーの田中社長、4travelの創始者の津田さんなども彼の影響を受けていたりして、コミュニティを作るということに関しては天才です。

そんな彼がよく言ってたのが「僕はもうコミュニティを作れない。若者の気持ちがわからないから」というのがありました。

どういうことかというとですね、ユーザーと自分が一致していないとコミュニティサイトを作るのが難しいということなのだと思います。もちろん、天才的にコミュニティサイトを作るのがうまい人だったりすると、流行らせるテクニックはいろいろ持っているのです。それを使って、それなりに流行らせるということは出来るでしょう。しかし、爆発的に伸びる、なんかよくわからないけど異常に魅力があって、毎日アクセスして中毒になっちゃう、みたいなのは作りづらいのかもしれないですね。

実際、僕も「ミルクカフェ」というですね、大学受験生を中心とした学生コミュニティをやっていたのですが、浪人生だった当時はもうバリバリにニーズを認識できていてですね、非常に活発なサイトだったわけです。

しかし大学生になり、社会人になるにつれて全くわからなくなる。当然、大学受験とかに興味もなくなりますしね。観点が変わってきてしまうのです。そしてコミュニティは衰退していく、と。

もちろんですね、経営者がメインのユーザーである必要はなかったりするのですが、経営者がユーザー感覚を持っていたことにより成功しちゃたコミュニティサービスは、結構経営者の判断に左右されがちなんですよね。

なんかザッカーバーグさんが「Facebookとはこういうものだ。だからこの機能をつけるんだ」といったら正しそうじゃないですか。部下は従っちゃう気がするのですよね。しかし、その感覚がどんどん外れていってしまっていると、新しいユーザーには刺さらないものになったりするのです。

コミュニティの難しさ

そもそもコミュニティというのは、入れ替わりがないと腐っていきます。2chとかがもっともたぶんうまくやっていて、定期的にメインの掲示板が変わったり、コテハン(固定ハンドルネーム)の人を追い出したりなどと、リセットする仕組みが多くある。そのおかげで、身内感のようなものを薄れさせて、誰でも入りやすいようにしているのです。

自分が十代の頃に、親とかおばあちゃんとかがいて、友達申請を送ってくるようなSNSに登録したいかというと、ちょっと悩みがちですよね。なんかおもしろくない。しかもなんか小学校とかが同じだった同級生とかともつながらないといけなくて、面倒そう。環境が変わっていっているんだから、いちいち小学生の、たまたまクラスが一緒だった人とやり取りしても、おもしろくない、という。

というので、新鮮で、セクシーで、同級生とか仲がいい友達とだけやり取りできるサービスにいくというのは自然なことなのです。

こういう意味で、いわゆるコミュニティサービスというのは、長期間に渡れば渡るほど難しく、人が集まれば集まるほど難易度があがるという性質のものなのかなあ、と思っています。

Facebookの凄さ

まあ、そういう感じではあるのですが、Facebook、特にザッカーバーグさんがinstagramを買収したというのは超すごいと思ったわけです。当然彼らも上記の問題などは感じていて、その手を打っているわけですね。

若者に人気がでているコミュニティサービスはどんどん買収していき、コミュニティを運営する会社という立ち位置でトップを維持しつつ、サービスをコミュニケーションだけにとどまらず、ライフログ的なものへ広げていってビジネスを拡大していく、という感じなのかなあ、と個人的はもやもや思っています。

※ザッカーバーグに関わる本の中では以下が一番おもしろかったです。


フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)

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