「teamLabBody -3D Motion Human Anatomy-」は、菅本一臣教授(大阪大学運動器バイオマテリアル学、整形外科医)の監修のもと開発された医学アプリです。人体全身の筋肉・神 経・骨・関節を3Dビジュアル化、骨格の動きは生きた人間の動きを世界で初めて再現しています。
1「関節の三次元的な動きが見たい」

- 大阪大学運動器バイオマテリアル学 菅本一臣教授
teamLabBody -3D Motion Human Anatomy-のベースとなったのは、大阪大学運動器バイオマテリアル学、整形外科教授の菅本一臣の研究チームが整形外科疾患の治療過程で世界で初めて開発した、生きた人間の関節の三次元的な動きを解析する手法でした。
従来、整形外科の治療、手術の際には、レントゲンによる二次元平面への投影像、CTやMRIによる三次元静止像が参考とされてきましたが肩関節の脱臼や変形性膝関節症患者への膝人工関節の導入の際には、上記情報だけでは限界がありました。そこで、菅本教授の研究チームは、下記の骨関節の三次元形態および動きを解析する技術を開発しました。
- 2D3D レジストレーション法

動画撮影したX線レントゲン像の1コマ1コマに対し、コンピュータプログラムを用いて骨の空間位置座標を推定することで、最終的に動態をムービーとして可視化することが可能になります。
- CTまたはMRIを用いたレジストレーション

関節動態の軌跡上で複数の肢位でCTまたはMRIによる撮影を行い、各肢位で撮影されたイメージ画像から対象となる骨を抽出し、三次元構築させるというもの。
さらに各肢位の骨どうしを重ね合わせることにより、移動距離や移動回転角度を算出することが可能になります。
2医学教科書にない関節の動き方の発見
同研究チームは、上記技術を用いて生きた人間の関節の動きを調べた結果、人間が自分の意志で動かした関節の動きは、従来の医学教科書に記載されている献体から得た動きとは異なることを明らかにしました。 これに着目した同研究チームは生きた人間の骨格の動きがわかれば、治療や手術、教育に大いに役立つのではないかと考え、teamLabBody -3D Motion Human Anatomy-の開発を1998年から開始しました。
3精度の高い骨格・筋肉の3Dモーショングラフィックスが可能に

20~30名の研究協力者を募り、生きている人間で過去10年以上にわたって全ての関節の形態や動きをCTやMRIで撮影し、静止イメージ画像をコンピュータプログラミングによって解析した上で、人体の全身の筋肉・神経・血管・骨・関節をビジュアル化してきました。 さらに、臨床の現場に近い研究室において、臨床医と開発者が机を並べ意見を交換し合うことで、他の類似サービスでは実現できなかった、精度の高い骨格・筋肉の形態や動きなどの3Dモーショングラフィックスによる表現が可能となりました。

- チームラボ株式会社
- チームラボは、プログラマ・エンジニア(プログラマ、UIエンジニア、DBエンジニア、アーキテクチャー、ネットワークエンジニア、ロボットエンジニア、image processing engineer)、数学者、建築家、Webデザイナー、グラフィックデザイナー、CGアニメーター、絵師、編集者など、情報化社会のさまざまなものづくりのスペシャリストから構成されているウルトラテクノロジスト集団。
<主な実績>
産経デジタルのニュース・ブログポータルサイト「iza」。『花紅』他作品でミラノサローネ(07)に参加。auDesign projectにて制作したコンセプトモデル携帯『actface』が文化庁メディア芸術祭審査員推薦作品(07)に選出。
『花と屍(08)』を仏ルーヴル宮内 国立装飾美術館で発表。「水墨空間『然』」が「ADAA大賞」他2賞を受賞(08)。
コニカミノルタプラザにて空間作品『百年海図巻(09)』を発表。
東急ハンズとTwitter連動型商品検索サービス「コレカモ.net」を開発(10)。奈良平城遷都1300年記念映像作品「ICONO-NARASIA」を発表(10)。チームラボハンガーをPUBLIC/IMAGE.3Dにて発表(10)。『浮遊する楽器』展を、@btfにて開催(10)。クールジャパン公式ロゴと映像「空書」を制作(10)。
早乙女太一 新春特別公演「龍と牡丹」にて『-剣舞/影絵-』等を舞台映像制作(11)。『百年海図巻』と『チームラボハンガー』が文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品(11)に選出。カイカイキキギャラリー台北で『生きる』展開催(11)。『生命は生命の力で生きている』を第54回ヴェネツィア・ビエンナーレ関連企画展『Future Pass』、香港のアートフェア「ART HK」、スイスバーゼルの「VOLTA7」に出展(11)。書家・紫舟とのコラボ展、Love Letter Project '11にてインタラクティブインスタレーション『世界はこんなにもやさしく、うつくしい』を発表(11)。
メイドカフェとテクノロジーが融合した電脳喫茶、『めいどりーみん 渋谷 Cafe&Dining Bar(電脳喫茶☆電脳酒場)』をオープン(12)。『Graffiti@Google/グラフィティ@グーグル』を「超群島/HYPER ARCHIPELAGO」展(at EYE OF GYRE)にて発表(12)。内装を担当したセレクトショップ「ぴゃるこ」(渋谷PARCO)がオープン(12)。「Future Pass 」(at 国立台湾美術館)にて『生命は生命の力で生きている』、『百年海図巻 アニメーションのジオラマ Cyclorama Ver.』、『花紅 Cyclorama Ver.』を展示(12)。チームラボ「We are the Future」展(at 国立台湾美術館 DigiArk)を開催(12)。

