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【三重】

アベノミクスで人材確保に危機感 県警

県警が開いた警察学校のオープンキャンパスで仕事内容の説明を受ける学生ら=津市で

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 株高、円安が続く経済政策アベノミクス効果に、来春の大量採用を控える県警が危機感を募らせている。県警にとっては、団塊世代の大量退職を補うための人材確保の最終年に当たる。民間企業の業績が上向きになれば、公務員人気は下がる傾向があるため、優秀な学生が集まりにくくなるからだ。二〇一四年度の警察官採用の応募は今月末に始まる。

 津市の県警察学校で五日開かれた警察官志望の学生らを対象にした「オープンキャンパス」。子どものころからあこがれて「警察一本」と決めている学生がいれば、社会貢献や安定性から公務員全般を目指す人や、民間との両にらみなど、参加者の思いはさまざま。「採用試験はやはり難しいので、民間も並行して受けたい」と話すのは県内の私立大三年の男子学生(21)。「地域のために働きたい」と公務員が第一志望で警察も選択肢の一つだが「チャンスは多い方がいい」と民間企業の採用増にも期待する。

 警察官の人気は、リーマン・ショック後の不況を受けて過熱している。県警の採用試験受験者全体を合格者で割った倍率は、〇八年度に四・二倍だったが、一〇年度が六・五倍、一一年度は七・〇倍に。十二年度も五・九倍と高いままだ。

 ところが昨年末の政権交代後、民間企業に業績回復の期待が高まり、新卒者の採用を増やす動きが出てきている。四日市大(四日市市)の就職活動を支援する窓口、キャリアサポートセンターの担当者は「一般的に景気が良くなれば公務員人気は下がる。はっきり影響が出るのは来年以降だが、一部には今年の採用数にも現れるかもしれない」と指摘する。

 県警の人事担当者は「今年の採用は厳しくなるだろう」と焦りを隠さない。一三年度末は団塊世代の警察官が百人以上退職する最後の年で、ここ八年ほど続いている百人超えの新規採用が必要だ。県庁や市役所などの一般行政職員の採用は、行財政改革の流れで軒並み抑えられている一方で、警察官だけはサイバー犯罪や暴力団対策などの治安を守るための人手が必要なため、毎年定員を増やしている。

 人事担当者は「東日本大震災の被災地支援で注目されたように、『直接人を助ける仕事』をアピールし、学生たちの興味を引き続けるしかない」と話している。

 (南拡大朗)

 

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