道長さん、満足満足の摂関政治


今日は藤原道長さんにお越しいただいています。
まずお聞きしますが、摂関政治って何なんですか?
りょうこ
ホホホ。
摂関政治というのは摂政と関白が政治を行うことを言うのでおじゃる。
読んで字のごとくでおじゃる。
藤原道長
摂政と関白って何ですか?
りょうこ
ホホホ。
摂政は、天皇はんが子供だったり、女の人だったりした時に、
代理で政治をする人の事でおじゃる。
関白とは、天皇はんがもう立派な大人なんだけど、
なぜか代理で政治をする人の事でおじゃる。
そして摂関政治の大原則として、
摂関政治をする人は、
天皇の母方のおじいちゃんでなくてはならない

ということでおじゃる。
わかりましたかな?ホホホ
藤原道長
要するに摂政も関白も、天皇の代わりに政治をする人のことなんですね?
りょうこ
そのとおり。
ただ違うのは、摂政は正式な役職、関白は正式な役職ではないのでおじゃる。
ホホホ
藤原道長
つまり摂政はちゃんと選ばれた人なのに、
関白は選ばれてもいないのに勝手に政治をしているわけですか。
りょうこ
ホホホ。
まあハッキリ言うとそういう事でおじゃる。
藤原道長
ひどいですねー、そんなのが許されるんですか?
りょうこ
ホーッホッホ!!
それが我々藤原氏には許されるんでおじゃる。
なにしろ政治をしているのも藤原氏、犯罪を裁くのも藤原氏
土地と金をいっぱい持っているのも藤原氏、役人を選ぶのも藤原氏
天皇家に嫁を出すのも藤原氏じゃ!
藤原氏反対する者はだーれもおらんのでおじゃる!
ホーッホホホホホ!!
藤原道長
うわー、なんてイヤな一族!!
りょうこ
ホホホ。
何とでも言いなさい。
とにかく摂関政治は、まろの時代にピークを迎えるんじゃ。
あまり笑いが止まらんので、まろはうれしさのあまり和歌をよんだんでおじゃる。
藤原道長
どんな和歌ですか?
りょうこ
「この世をば我が世とぞ思ふ望月のかけたる事も無しと思へば」
・・・どうでおじゃる?いい歌でおじゃろう。
藤原道長
和歌の意味がよくわからないんですけど。
りょうこ
無教養なヤツでおじゃるな。
いいかな、この歌の意味は、
「この世の中は全部私を中心にまわっているんです。
私の心はあの満月のように少しも欠ける所がなくて、
まん丸に満たされています」

ということでおじゃる。
藤原道長
うわー、なんてズーズーしい人!!
うわー、成金根性丸出し!!
りょうこ
ホーッホホホ、まろは満足でおじゃる。
藤原道長
でも道長さんたちは、こんなに満足していたのに、
どうして摂関政治が続かなかったんですか?
りょうこ
それはの、まろの息子(藤原頼通)の代になって、
天皇家にやった嫁が男子を産まなかったのでおじゃる。
それで藤原氏は母方のじいちゃんになれず
だんだんと後三条天皇、白河天皇の代から、
院政にとってかわられていったのでおじゃる。
ああ・・・権力とは、はかないものでおじゃる・・・うるうるうる。
藤原道長
まあ道長さん、泣かないで。
これだけいい思いしたんだから、もういいでしょう。
じゃ、今日はこの辺でね。サヨナラでおじゃる
りょうこ
コラ!まろの口ぐせをまねするんじゃないでおじゃる。
・・・ん?また一句できたでおじゃる
「この世をば我が世とぞ思ふ女子高生 おじゃるおじゃるとマネするコギャル」・・・・・・
藤原道長

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