◇欧州CL 決勝T1回戦 第2戦 ユベントス2−0セルティック
【ロンドン原田公樹】名門復活−。欧州チャンピオンズリーグ(CL)は6日、各地で決勝トーナメント1回戦第2戦の2試合が行われ、ユベントス(イタリア)、パリ・サンジェルマン(PSG=フランス)が準々決勝に進んだ。ユベントスは7季ぶり、PSGは18季ぶりの8強。ユベントスはホームでセルティック(スコットランド)を2−0で下して2戦合計5−0とした。PSGはホームでバレンシア(スペイン)と1−1で引き分け、2戦合計3−2で突破した。
ユベントスが余裕の8強入りを決めた。アウェーでの第1戦で3−0の快勝。すでに勝ち上がりが濃厚だったために、この第2戦では主力数人を温存して臨んだ。だが、それでも相手を寄せつけない盤石の試合運び。前後半に1点ずつをマークし、セルティックを粉砕した。
まずは前半24分に先制ゴール。FWクアリャレラの左足シュートをGKが弾き、そのこぼれをFWマトリが押し込んだ。準々決勝進出をさらに確実なものにし、ベンチ前ではコンテ監督がガッツポーズ。地元スタンドも割れんばかりの歓声で得点を喜んだ。そして、後半20分にはダメ押しのダメ押し。MFピルロの絶妙の縦パスからチャンスをつかみ、右からの折り返しをクアリャレラが詰めた。
1得点1アシストのクアリャレラは試合後、満面の笑み。「素晴らしい試合だったよ。とても満足している。常にいい準備をしたいと思っていたし、僕個人にとっても重要な結果だ」と振り返った。
06年に審判への不正な働きかけが問題となり、史上初となるセリエB降格という重い処分を受けたユベントス。そこからはい上がってのベスト8進出に、かつて同クラブの選手としてこの大会を制した経験を持つコンテ監督は、感慨ひとしおの様子だった。「欧州の8強にもどるために、クラブ全体が誇りと熱意を持って長い年月を過ごしてきた」としみじみと話した。
この日の勝利で、欧州の大会では18戦無敗が続く。チームを引っ張る主将GKブフォンは、あらためての組み合わせ抽選で対戦相手が決まる次の準々決勝について、「(スペインの)レアル・マドリードとはまだ当たりたくないね。(現在の調子で言えば)レアルが最強のチームだ」とコメント。17年ぶりの覇権奪回に向け、最大の難敵はレアルとの見解を示した。 (ミラノ、酒巻陽子)
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