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【プロ野球】

ピリピリ…浩二のカーテン きょう台湾戦

2013年3月8日 紙面から

2次ラウンドの初戦を前に、会見に臨む山本監督(浅井慶撮影)

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 決戦を前に“浩二のカーテン”が引かれた。7日、東京ドームでの練習を視察した日本代表・山本浩二監督(66)が台湾戦の選手起用に関する質問をシャットアウト。投手担当の東尾、与田両コーチも無言を貫くなど、侍首脳陣がピリピリムードを漂わせた。

 徹底的にガードを固めた。練習後の記者会見。台湾戦の野手起用について問われた山本監督がピシャリと言い放った。

 「まだ正式に決まってないので、言える範囲はありません」。質問には「言える範囲で」という手心が加えられていたが、山本監督は取り付く島がない切り返しを見せた。

 その後も野手起用について問われた。すると今度は「明日を期待してくれ」と、ニヤリ。違う角度から起用を質問されると「それも、明日や」と、笑顔で一刀両断だ。福岡での1次ラウンドまでは、試合直前でも起用法を示唆することもあった。東京にやって来るや、“浩二のカーテン”で完全に情報を遮った。

 格下のブラジル、中国がいた福岡に比べ、相手のレベルが格段に上がる東京の戦い。「昨日までは昨日まで。厳しい戦いが続く。新たな気持ちでいこう、ということ」。山本監督はこう決意を語った。これからが真の勝負。指揮官もモードを切り替えたようだ。

 逆に相手のことはとことん持ち上げた。B組1位突破の台湾については「非常に勢いがあるという印象を受けました。油断ならない相手だなと思う」と、語った。先発の王建民には「非常にいい。シンカー気味と言うか動くボールを多投する投手。実績もある。立ち向かっていくだけですね」と、挑戦者の姿勢。陽岱鋼のことは「彼は日本ハムでプレーしていて、非常に素晴らしいリードオフマンで、素晴らしい選手だと思います」と、大絶賛したのだ。

 本音か社交辞令か。台湾についてはスラスラと流れ出るコメントが、日本の話になると途端にせき止められた。「状態のいい選手を当然、起用したい。それ以上はしゃべりづらいです」。唯一のヒントが選手の「状態」だ。博多にいたときから、東京では「状態のいい選手から使う」と話していたのだ。

 前日(6日)は「打線はまだまだ状態のいい選手、悪い選手がいるのでなかなかつながらない」と、話していた。左右ジグザグなどにこだわらず、調子のいい選手から並べる。それで打線をつないでいく考えだ。

 起用法を突然覆い隠そうとしたのは、危機感の表れなのか、秘策ありなのか。答えは8日の台湾戦で明らかになる。 (生駒泰大)

 

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