名古屋グランパスのMF小川佳純(28)が7日、08年第2節で浦和を破った「埼スタの衝撃」の再現を予感した。9日の浦和戦は5年前と同じ第2節の埼玉スタジアムでの対戦。小川はこの試合でゴールを決めてストイコビッチ監督に初勝利をプレゼントし、相手指揮官を解任に追い込むとともに、快進撃の先鞭(せんべん)をつけた。今季初スタメンも濃厚となった10番は「仕事しますよ。点も取れる気がする」と不敵に言い放った。
5万人以上の観衆で真っ赤に染まる埼玉スタジアムでのビッグマッチへ、背番号「10」が闘志をみなぎらせた。開幕戦では途中出場で見せ場のなかった小川だったが、4バックに戻した5日の戦術練習では1本目、2本目ともにレギュラー組のサイドアタッカーを務め、今季初スタメンが濃厚に。「ここ何年か埼スタでは勝ててないけど、今年は勝てる気がする」と白星の予感を明かした。
小川の言うように、ここ3年、浦和とは1勝1分け4敗。特に埼玉では3連敗を喫している。昨季もACL出場権獲得の可能性もあった最終節決戦で完敗。
ただ、勝利の予感には根拠がある。08年3月15日の対戦は、今年と同じホームでの開幕戦を1−1で引き分けた後の第2節。しかも小川はこの試合で後半23分にGK都築のプレゼントパスを見逃さずゴール。勝利を決定付け、相手のオジェック監督を解任に追い込んだ。
この日は練習後に約30分のミーティングが行われ、映像を見ながら浦和を分析。小川もプレーイメージを膨らませた。「去年までと同じ4−2−3−1のサイドは一番やりやすい。どんどん中に入っていったり、裏にも行ったり、引いてもらってもいい」。多彩な動きで攻撃の連動性を引き出せれば、おのずとゴールは近づく。
「向こうのホーム開幕で、Jリーグで一番お客が入る試合。サッカー選手としては大勢の前でやれるのは幸せだし、楽しまなきゃいけない」。何年たっても埼玉スタジアムでプレーする武者震いは同じ。新人王を獲得した08年の再現で、小川もグランパスも勢いに乗る。 (宮崎厚志)
◆本多、右足首ねんざ復調 チーム練習に合流
タイキャンプ中の2月13日の練習試合ランプーンFC戦で右足首を強くねんざし、別メニューで調整していた新人DF本多が7日、約1カ月ぶりにチーム練習に合流した。「ちょい合流です。軽いメニューだけ」と言いつつ、午前の全体練習だけでなく若手のために行われた午後練習までフル参加。
まだ動き自体は本調子ではないが、「痛みは大丈夫です」と笑顔を見せていた。
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