東京・吉祥寺の女性刺殺事件では、「なぜルーマニア国籍の少年（１７）が？」と思った人も多いだろう。が、実は、ルーマニア人は結構来日しているし、子連れも珍しくないようだ。
ちゃんと外国人登録したルーマニア人は２０１１年に２２８１人で、東欧に限ればロシア（７５６６人）に次いで多い。その半数以上が２５〜３４歳の女性、０〜１４歳も１７０人いる。
全員が全員、そうだとは言わないが、データが来日の目的を物語っている。少年の母親（３３）も吉祥寺でスナックを経営していて、「ルーマニア美人」（地元関係者）と評判だったという。
日本の専門学校に通う来日１年以上のイリーナさん（２４＝仮名）がこう明かす。
「最近は日本のアニメとか音楽の影響で来日するコも増えたけど、やっぱりお金は大事。ルーマニアって月収が３万〜４万円ぐらいだから……。夜働いて仕送りしてるコがほとんど。金持ちの日本人と結婚したいなんてコも、すごく多いよ」
そんな彼女も、東欧パブでホステスのアルバイトをやって、月２５万円ほど稼いでいるらしい。フーゾクで働いている友人のルーマニア人女性は月収５０万円を超えるそうだ。
「３人でルームシェアしてるから家賃は３万円ぐらい。食費はほとんどかからないよ。自炊か、スケベなお客さんにごちそうしてもらうか、六本木の（踊る方の）クラブに行く。というか、呼ばれるの。私たち白人の女のコが踊ってるだけで男のお客さんが増えるからって、店でタダで飲み食いさせてもらえる」
ちゃっかりしている。毎月貯金しつつ、両親に月５、６万円ぐらいは仕送りしているんだとか。それでもルーマニアなら給料２カ月分だ。
来日延べ日数が３年を超えるマリアさん（２７＝仮名）には、５０代の日本人の“パパ”がいる。
「彼が経営している店で働いてて、それ以外に月３０万円もらってる。マンションも買ってもらえたんで、私の５歳の子供もルーマニアから呼んで、一緒に住んでる。日本の方が安全だから。さすがに夫は呼べない。向こうで仕送りを待ってるよ。彼にはナイショ」
日本のスケベおやじの血がすすられている。
（日刊ゲンダイ2013年3月5日掲載）