O157:北海道集団感染 岩井食品、全額弁済困難 債権総額4億円超
毎日新聞 2013年02月08日 北海道朝刊
白菜浅漬けによる病原性大腸菌O157集団食中毒で死者8人を出した岩井食品(札幌市西区)の民事再生手続きで、債権の届け出が総額4億1226万円に上ることが7日、代理人弁護士の集計で分かった。同社の資産は工場など約1億7500万円と推定され、役員の個人資産も加えて弁済する方針だが、全額弁済は厳しい情勢になっている。
岩井食品は12年10月、札幌地裁に民事再生法適用を申請した。
4日に地裁への届け出が締め切られ、道内外の107の企業・個人らが、治療費や損害などの債権を届け出た。
このうちO157発症者は83人で、全発症者(169人)の約半数だった。残る24は浅漬けの流通先だった高齢者施設やホテルなど。
実際に支払う個別の賠償額は、地裁に再生計画案を提出する5月末までに算定する。【高山純二】