「マイク回し」と「腕振り」の裏技
「こんな裏技があります」と同社広報課長の関森英雄さんが明かしたのが「マイク回し」と「腕振りビブラート」。マイクを適度に離してくるくる回しながら歌うと、口とマイクの距離が変わって抑揚がつく。また、ガッツポーズした腕を上下に振れば体が震え、声にビブラートがかかるという。
「これでもらった」。まず、簡単そうなマイク回しから挑戦する。曲調が変わるところでくるりと数回、回すと得点が上昇した。でも上乗せの点数はわずか。この技術で大量得点に結びつけるには、コツをつかむのが案外難しそうだ。
効果的だったのが「腕振りビブラート」。音を伸ばすところで拳を上下に振ると、これまで出なかったマークが何度も出た。なんと84.7点だ。
何度も激しく振っていると、腕が痛くなってきたものの、自然にビブラートをかけるコツが分かってきた。どうやら腹筋に力を入れて声を震わせると、腕を振らなくてもビブラートがかかるようだ。
女性曲は思い切りキーを下げ、マイクを回し、音を伸ばすところでビブラートをかける――。実験を始めて2週間、延べ77曲歌ったが、力を尽くしてたたき出した最高点は86.3点。「90点以上出せれば上級レベル」(第一興商)というが、原稿の締め切りまでに90点を超えることはかなわなかった。
関森さんは「機械は進化したとはいえ、人が聴いて『歌がうまい。感動する』という印象と、点数が一致するとは限らない。ゲームとして楽しんで」と慰めてくれた。
審査員役の友人は最後に「いや、本当にうまくなったと思うよ」。この一言だけは、情けからきた言葉ではないと信じたい。
記者のつぶやき
最初は「1人カラオケ」が何とも恥ずかしかったが、ほかの部屋をちらりと見ると、1人で歌っている人は案外多い。店員に聞くと、室料が割り引かれる昼間の客の大半が1人だという。「カラオケの練習に来る人もいますが、パソコンを持ち込んで仕事したり、休憩したりする人も多い」。そういえば東京都内に1人専用のカラオケ店ができたという。そこまで1人客が多いとは驚きだった。
(岩本隆)
[日経プラスワン2011年12月3日付]
AKB48、ビブラート、ヘビーローテーション、BEGIN、第一興商、カラオケ、島人ぬ宝
春は人事異動の季節だ。新任地や新しい部署に赴く前に、おろそかにできないのが後任への業務の引き継ぎ。うまくいかないと世話になった職場のメンバーや取引先にまで迷惑をかける。慌ただしい中、十分引き継ぎの時…続き (3/7)
青森県の酸ヶ湯で積雪が5m50cmを超えて現在のアメダスの最深積雪の記録を更新するなど北日本の山間部で記録的な大雪になっているところがあります。関東地方でも1月14日の大雪以来、毎週のように「雪か雨…続き (3/6)
日本の食卓には欠かせない魚。尾頭付きの塩焼きなどは、見た目も立派で食欲をそそる。困るのが上手に骨をよけて、きれいに食べるのが難しいことだ。魚は大好きだが箸の使い方が下手な記者(35)が、魚をきれいに…続き (2/22)
各種サービスの説明をご覧ください。