上関原発埋め立て 免許延長判断先送り3月4日 15時9分
山口県上関町の原子力発電所の建設計画で、山口県の山本知事は、中国電力が申請している建設予定地の海の埋め立て工事を行う免許の延長について、認めるかどうかの判断を先送りする考えを示しました。
中国電力が山口県上関町で進めている原子力発電所の建設計画は、東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと工事が中断され、中国電力は去年10月に期限を迎えた建設予定地の海の埋立て工事を行う免許の延長を申請しています。
県は工事の進め方など申請書類に分からない点があるとして、4回にわたって追加の説明を求め、これまで認めるかどうかの判断を示していませんでした。
これについて山本知事は、4日の県議会の代表質問で、「中国電力は、『上関原発が国のエネルギー政策の中で重要な発電所として位置づけられている』と主張しているが、1年程度を期限にその主張の根拠について補足説明を求めることにした」などと述べ、判断を先送りする考えを示しました。
上関町長「早く結論出してほしい」
山本知事が申請を認めるかどうかの判断を先送りする考えを示したことについて、上関町の柏原重海町長は「町では原発ができる場合と、できない場合を想定して、将来のまちづくりを検討している。好影響か悪影響かは別として、その両方を想定した道を今後も進まざるをえないのが現状で、早く結論を出してほしい」と話していました。
中国電力「国の動向注視し適切に審査に対応」
また、中国電力上関原子力発電所準備事務所は「山本知事の答弁は、国のエネルギー政策が定まっていないことを踏まえたものと受け止めています。国の動向を注視しつつ、適切に審査に対応していきます」とコメントしています。
島民の会「不許可以外の決定出す願望か」
一方、建設計画に反対している「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の山戸孝事務局次長は「山本知事は、現状では埋め立て工事の免許申請を不許可処分にすべきなのに審査を引き延ばすのは、不許可以外の決定を出したいという願望があるとしか思えない」と話していました。
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